JPH08281935A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JPH08281935A
JPH08281935A JP8904495A JP8904495A JPH08281935A JP H08281935 A JPH08281935 A JP H08281935A JP 8904495 A JP8904495 A JP 8904495A JP 8904495 A JP8904495 A JP 8904495A JP H08281935 A JPH08281935 A JP H08281935A
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ink
pressure
printer
nozzle
head
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JP8904495A
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Manabu Kato
加藤  学
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Brother Industries Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源オフ時に、インクの熱収縮に伴うエアー
の巻き込みを規制し、プリンタを再起動して使用する際
にも安定した印字品質を保つインクジェットプリンタを
提供することにある。 【構成】 プリンタの装置電源220を遮断する際に
は、まず、ヒータ20の電源を遮断すると共に、ポンプ
140を駆動する。ポンプ140によりインクタンク5
0内のインク液面に所定圧力90が付加される。インク
流路内のインク80が放冷して半溶融状態になる10〜
30分ほどの間、圧力の付加を継続し、その後にポンプ
140を含むプリンタの全電源を遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常温では固体であり、
加熱により溶融するホットメルトインクを用いたインク
ジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方式として
は、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させ
る、いわゆる電界制御方式;ピエゾ素子の振動圧力を利
用してインクを吐出させる、いわゆるドロップオンデマ
ンド方式(圧力パルス方式);高熱によって気泡を形
成、成長させることによって生じる圧力を利用してイン
クを吐出させる、いわゆるサーマルインクジェット方式
等の各種方式が提案されており、これらは極めて高精細
の画面を得ることができる。
【0003】これらのインクジェット記録方式には主溶
媒として水を用いる水性インクと、主溶媒として有機溶
媒を用いる油性インクが一般に用いられている。水性イ
ンクを用いた印刷画像は、全般に、耐水性に劣っている
のに対して、油性インクは、優れた耐水性を有する印刷
画像を提供することが可能である。
【0004】しかしながら、これらの水性及び油性イン
クは、室温では液体のため、記録紙に印刷するとニジミ
が発生しやすく、かつ、十分な印刷濃度が得られず、さ
らに、液体であるがゆえにインクからの析出物の発生が
起こりやすく、インクジェット記録方式の信頼性を大き
く低下させる原因となる欠点を有していた。
【0005】これら従来の液体インクの欠点を改良する
ことを目的として、常温で固体のインクを使用した、い
わゆるホットメルト型インクジェット記録用油性インク
が提案されている。
【0006】具体的には、米国特許第3653932号
明細書においては、セバシン酸ジアルキルエステルを含
有するインク、米国特許第4390369号明細書及び
特開昭58-108271号公報においては、天然ワッ
クスを含有するインク、特開昭59-22973号公報
においては、ステアリン酸を含有するインク、特開昭6
1-83268号公報においては、炭素原子数20〜2
4の酸またはアルコールを含み、さらには、これらと融
点が相対的に高いケトンを含有するインク、特開昭62
-48774号公報においては、高い水酸基価を有する
熱硬化性樹脂と、150℃より融点を有する固体有機溶
媒と、少量の染料物質とをふくむインク、特開昭62-
112627号公報においては、色材と、室温で固体で
あり、室温より高温に加熱すると液化する第1の溶媒
と、前記第1の溶媒を溶解する室温で液体でかつ揮発性
の高い第2の溶媒とからなるインク、特開昭62-29
5973号公報においては、極性基を有する合成ワック
スと前記ワックスに可溶な染料を含有するインク、等が
提案されている。
【0007】ホットメルトインクは、上記した様に常温
では固体形態をとるため、環境からの影響を受けにく
く、インク濃度の変化やインク成分の変質等を生じな
い。即ち、リキッドインクにみられるような、インクの
乾燥によるノズルの目詰まり等の不具合が起こらない。
よって、リキッドインクを使用するインクジェット記録
方式に比較して、インクのメンテナンス制御にかかる手
間を大幅に縮小させてきた。例えば、従来、リキッドイ
ンクを用いて印字記録を行なうインクジェットプリンタ
においては、プリンタ使用を中断しプリンタ電源をオフ
した際、ノズル部位をキャッピングする終業処理を行な
っていたが、一方のホットメルトインクを用いて印字記
録を行なうインクジェットプリンタにおいては、ほとん
どの場合がプリンタを停止した直後の状態で加熱された
プリンタヘッドを単に自然放冷しているに過ぎなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プリン
タを停止した直後の状態のまま自然放冷すると、ホット
メルトインクは液体から固体に変化する。ワックス系固
形インクの性質上、ホットメルトインク80は、液体か
ら固体への相変態において約20%の熱収縮を生ずる。
【0009】すると、図5のようにインクタンク50内
のインク80はインクタンク50壁面との間で隙間13
0を生じ、マニホールド60、及びインク室70に於い
ても隙間130、ノズル20においては図6に示すよう
に引け120を生ずる。これはインクタンク50壁面や
大気と接触する部分からインク80が放熱により先に冷
却されて収縮が開始される為である。
【0010】こうした隙間130、或は引け120は、
プリンタを再駆動しヒータ(図示せず)でインク80を
再溶融した際にインク80内に取り込まれ気泡となって
ノズル20近傍、インク室70、マニホールド60、及
びインクタンク50内に残存する。従って、再起動直後
において、圧電素子40を駆動しダイアフラム30を通
してインク室70に圧力を付加し、ノズル20よりイン
ク滴を吐出させて印字を行なおうとしても、そうしたエ
アの存在が原因で不具合が生じていた。例えば、ノズル
周辺のエアーによりインク滴が所望の到達地点に対して
曲げられたり、エアーが吐出圧力を吸収することで充分
なインク吐出量が得られ無かったり、ひどい時には不吐
出を生じたりもしていた。
【0011】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、ヒー
タ電源をオフしプリンタヘッドを放冷する際には、熱変
態に起因して生ずるインクの熱収縮を規制することで、
ノズル、インク室、マニホールド及びインクタンクのイ
ンク中のエア混入を著しく低減して、安定した印字品質
を持続的に保証するインクジェットプリンタヘッドを提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のインクジェットプリンタは、ホットメルトイ
ンクを溶融させるヒータと、ノズルと連通し溶融インク
が充填されたインク室と、前記インク室に圧力を与える
ためのアクチュエータとを備え、前記アクチュエータに
よって前記インク室に圧力を与え、この圧力によりノズ
ルから溶融インク滴を紙面に向かって噴射して印字を行
なうプリンタヘッドと、前記インク室に連通し、前記ヘ
ッドにホットメルトインクを適宜供給するインクタンク
とを有するものであり、更に、少なくとも前記ヒータの
電源を遮断するスイッチ手段と、そのスイッチ手段の遮
断動作に連動して、プリンタヘッドのインク流路内に所
定圧力を付加する加圧手段とを備える。
【0013】尚、前記加圧手段は、前記スイッチ手段の
遮断動作に連動して、インクタンク内に正圧を付加する
ものでもよい。
【0014】尚、前記加圧手段は、前記スイッチ手段の
遮断動作に連動して、前記ノズルより負圧をかけるもの
でもよい。
【0015】尚、前記インク室に圧力を付加して強制的
にインクを排出させ、回復動作を行なうパージ機構を有
し、前記加圧手段は、前記スイッチ手段の遮断動作に連
動して、前記パージ機構を駆使し、インク流路内に前記
所定圧力を付加するものでもよい。
【0016】尚、前記加圧手段は、前記スイッチ手段の
遮断動作に連動して、インク流路内に通常の回復動作の
際のパージ圧よりも低い圧力を付加するものでもよい。
【0017】尚、前記加圧手段は、前記スイッチ手段の
遮断動作に連動して、前記ヘッドの少なくともノズルを
覆うキャップ機構を備えてもよい。
【0018】尚、前記スイッチ手段は、プリンタ装置の
電源の遮断命令を受けて前記ヒータ電源を遮断すると共
に、前記加圧手段の動作を開始させる手段と、前記加圧
手段の動作時間を計時する手段と、前記計時手段が所定
時間の経過を検知した後に、前記加圧手段を含む前記プ
リンタ装置の電源を完全に遮断する手段とを備えてもよ
い。
【0019】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1に係るイ
ンクジェットプリンタにおいては、少なくともヒータ電
源が遮断するスイッチ手段に連動して、プリンタヘッド
のインク流路内に所定の圧力を付加させる。この圧力付
加により、ワックス系固形インク固有の液体から固体へ
の相変態による熱収縮で発生するノズル近傍、インク
室、マニホールド、並びにインクタンク内の隙間、及び
引けを著しく低減し、再起動の際のエア混入を防止する
ことで、印字品質の優れた美しいイメージを維持するこ
とが出来る。
【0020】請求項2に記載のインクジェットプリンタ
においては、スイッチ手段に連動してインクタンク内に
正圧を付加する。この正圧により、インクをノズル方向
へ集め、インク流路内のインクの相変化に伴う熱収縮の
方向を規制し、熱収縮による体積変化をまとめてインク
タンク内の上部に持ち込む。よって、インク流路内では
隙間や引けが生じず、気泡を取り込まない。
【0021】請求項3に記載のインクジェットプリンタ
においては、スイッチ手段に連動してノズルより負圧を
かける。この負圧により、インクをノズル方向へ集め、
インク流路内のインクの相変化に伴う熱収縮の方向を規
制し、熱収縮による体積変化をまとめてインクタンク内
の上部に持ち込む。よって、インク流路内では隙間や引
けが生じず、気泡を取り込まない。
【0022】請求項4に記載のインクジェットプリンタ
においては、回復動作を行なうパージ機構を加圧手段に
流用しているため、構造が簡単で小型なインクジェット
プリンタを提供することが可能となる。
【0023】請求項5に記載のインクジェットプリンタ
においては、スイッチ手段に連動して、インク流路内に
通常の回復動作時のパージ圧力よりも低い圧力を付加す
る。よって、ノズルよりやたらとインクを排出すること
無しに圧力をかけることが出来る。
【0024】請求項6に記載のインクジェットプリンタ
においては、スイッチ手段に連動して、キャップ機構が
ヘッドの少なくともノズルを覆う。これにより、加圧時
においてノズルより溢れたインクがインクジェットプリ
ンタの他の部材を汚損するのを防ぐ。また、キャップ機
構を前記ヘッドのノズルに密着させるようにすれば、ノ
ズルよりインク漏れを起こさせることなく、高圧力をイ
ンク流路にかけることが可能となる。
【0025】請求項7に記載のインクジェットプリンタ
においては、スイッチ手段は、プリンタ装置の電源の遮
断命令を受け付けても、すぐには全電源を遮断せず、先
ず、ヒータ電源を遮断する。そして、加圧手段の動作を
開始させて、インク流路内に所定圧力を所定時間だけ付
加させた後に、前記加圧手段を含む前記プリンタ装置の
電源を完全に遮断する。
【0026】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。尚、従来技術のものと同じ符号が付
されている部材は同一部材とする。
【0027】図1乃至図3に、本発明の一実施例である
インクジェットプリンタの印字ヘッド1を示す。本実施
例のインクジェットプリンタの印字ヘッド1は、複数の
ノズル20を有し、且つノズル20と同等数のインク室
70と、インクタンク50から供給されるインク80を
前記各インク室70に随時分配するマニホールド60と
が形成されたノズルプレート10と、インク室70と同
等数存在し、且つパルス電圧印加により駆動する吐出用
圧電素子40と、インク室70と吐出用圧電素子40と
の間に挟まれて各インク室70を形成し、且つ吐出用圧
電素子4の駆動により発生する変位をインク室70に伝
えるダイアフラム30と、吐出用圧電素子40の上に位
置しホットメルトインク80を貯蔵するインクタンク5
0と、インクタンク50内のホットメルトインク80を
溶融させるヒータ100と、インク室7を挟んで吐出用
圧電素子40と対向するノズルプレート10の一面に装
備されるヒータ101とから構成されている。そして、
これらヘッド1の各構成要素は全て接着剤によってお互
いに接着されている。
【0028】このような構成の印字ヘッド1において、
各インク室70には、ヒータ100により加熱され、イ
ンクタンク50から供給された溶融インクが分配され充
填されている。そして、印字の際には、吐出用圧電素子
40にパルス電圧が選択的に印加されることにより、吐
出用圧電素子40が機械変形を発生する。ダイアフラム
30を通してその吐出用圧電素子40の変形は、対応す
るインク室70内のインクに対し圧力として加えられ
る。この圧力により、インク滴がノズル20から記録紙
面に向かって吐出し印字をするのである。尚、プリンタ
駆動時にはヒータ101によりインク室70中のインク
は常に溶融状態を保つようになっている。尚、本実施例
で使用されるインク80は融点が65〜75℃のワック
ス系インクである。
【0029】また、上記印字ヘッド1のインクタンク5
0には、回復動作を行なうためのパージ機構としてポン
プ140が連結されている。回復動作とは、インクジェ
ットプリンタの印字ヘッド1内部に発生もしくは侵入
し、インク滴の正常な吐出や飛翔を妨げる因子であった
気泡や固形物を、インク流路に任意の圧力を負荷し強制
的にインクと共に排出する動作である。本実施例では、
ポンプ140によりインクタンク50に正圧を付加して
インクを吐出させる。尚、ポンプ140は本発明の加圧
手段としても機能する。
【0030】次に、本実施例の電気的構成を図4に示
す。インクジェットプリンタの総合的制御を行なうCP
U200は、ホスト等の外部装置300と接続され、そ
の外部装置300より印字データ及び制御命令の送受信
を行なう。また、CPU200には、装置各部を制御す
るための制御テーブルが記憶されたROM201や、受
信した印字データ等を格納するRAM202が接続され
ている。更に、CPU200には、用紙の搬送を行なう
送りローラ等の紙送り機構を駆動させる搬送モータ10
1と、キャリッジの往復運動を行なうキャリッジモータ
31と、印字ヘッド1及びインクタンク50内のインク
80を加熱溶融させるヒータ100,101と、印字デ
ータに従って印字記録を行なう印字ヘッド1と、プリン
タ装置各部に電力を供給する装置電源220と、装置電
源220をオン/オフさせるためのスイッチ210と、
上述したポンプ140等のパージやノズル20のキャッ
ピングを行なうメンテナンス機構180とが接続されて
いる。CPU200は、ROM201に記憶された制御
テーブルに従って上記各部を制御する。
【0031】次に、本発明の一具体例であるインクジェ
ットプリンタの印字ヘッド1の動作を説明する。印字ヘ
ッド1は、図1に示すように印字時においては、キャリ
ッジ(図示せず)に支持されている。図1に示される本
実施例のインク80は融点が約70℃のワックス系イン
クであり、これはノズル20内部を十分に満たしてい
る。このようなホットメルトインク80を使用するプリ
ンタでは、印字を行なうときには、印字ヘッド1を加熱
して120℃〜130℃前後まで温度を上げ、インク8
0を溶融させた状態にする。CPU200は、RAM2
02に記憶された印字データに基づいて、選択的に各ノ
ズル20より前記溶融インク80を噴射させて、印字記
録を行なう。
【0032】一方、プリンタ使用を中断しプリンタ電源
のスイッチ210をオフする際の印字ヘッド1の動作を
説明する。スイッチ210をオフすると、先ず、ヒータ
100,101の電源が遮断される。それに続けて、前
記パージ機構(図示せず)のポンプ140を駆動させ
て、インクタンク50に圧力を付加する。尚、このとき
付加する圧力は、実使用時のパージ圧より低い所定正圧
90を付加するものとする。インクタンク50に正圧を
付加することで印字ヘッド1のインク流路内のインクに
ノズル20方向へと圧縮しようとする力が発生する。そ
して、この所定圧力90を所定時間付加しつづけて、イ
ンク80を自然放冷する。
【0033】インク80は冷やされると相変化で収縮を
始める。従来であると収縮した分だけ隙間130や引け
120が生じ、そこに収縮の際の負圧によりノズル20
やインクタンクの大気連通孔から空気を巻き込む。しか
し、本実施例ではインクタンク50よりノズル20方向
に所定圧力90が与えられているため、収縮に伴う隙間
130や引け120は形成されずに潰されたり、形成さ
れても直ちにまだ溶融しているインクがその中に入り込
んで空気を混入させない。
【0034】所定時間が経過しインク80が充分に固化
したら、ポンプ140の電源を遮断、そして、装置電源
も遮断して全機構を停止させる。
【0035】以上の動作を行なうことにより、インク8
0の液体から固相への相変態による熱収縮から発生する
引け120、並びに隙間130の著しい低減を見るので
ある。
【0036】尚、インク流路に付加する所定正圧90
は、インクの熱収縮を規制するのに充分な力を有すると
ともに、無駄にインクがノズル20より吐出されないよ
うな圧力に設定されるのが好ましい。本実施例において
用いられる所定正圧90は、目視判断でインクジェット
プリンタヘッドのノズル20からインク80を排出する
のにかかる正圧が0.03Kg/cm2 以上であるとし
た実験結果から、排出するには低い0.005〜0.0
2Kg/cm2 と設定する。所定正圧90を負荷する所
定時間は、インクジェットプリンタヘッド内のインク8
0が半溶融状態となり、流動性が鈍化する10〜30分
間以上とする。
【0037】また、本発明は前記実施例中の図1に示さ
れる構造に限定されるものではなく、図2に示されるよ
うに、プリンタ使用を中断しプリンタ電源をオフした
後、インクジェットプリンタヘッド内のインクに所定正
圧90を発生させる際に、ノズルプレート10の複数の
ノズル20をキャップ110で塞ぎ、放冷しても良きも
のとする。こうすれば、圧力付加によりノズル20から
インクが漏れてインクジェットプリンタの内部機構を汚
損することを防止できる。更に、ノズル20を封止する
ようにキャップ110を確実に密着させる機構にすれ
ば、ノズル20よりのインクの吐出を気にすることな
く、インク流路により大きな圧力を付加することが出来
る。よって、より効果的にインクの隙間130や引け1
20を低減させられる。
【0038】尚、本発明は上記実施例に限定されること
なく、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が
可能である。例えば、上記実施例では、インクタンク5
0は印字ヘッドと一体構造とされていたが、印字ヘッド
とは別体であってもよいし、更には別々に配置されても
よい。
【0039】また、実施例ではインク流路に圧力を加え
る機構としてポンプによる圧力の付加を挙げたが、イン
クタンク50の上蓋を構成する摺動可能なピストンで上
面よりインク液面を直接または間接的に押圧するような
機構でもよい。また、上記ピストン機構のように常に気
密性を備える圧力付加装置を用いて、インク流路に継続
的に圧力を付加するものでもよい。
【0040】更に、実施例ではインクタンクより正圧を
付加しているが、インクを吸引するバキューム装置を用
いて、ノズル20に密着させ、ノズル側よりインクに負
圧をかけるものでもよい。
【0041】また、実施例ではインク流路に圧力を付加
する時間はタイマーにて所定時間と決められていたが、
インクタンク50内にサーミスタ等のセンサを備えてお
き、ヒータ電源が遮断されたときからインク流路に圧力
を付加し始め、インクが固化したことをサーミスタが検
知した段階で圧力の付加を止めるものでもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のインクジェットプリンタヘッドにおいては、プリ
ンタ使用を中断し少なくともヒータ電源をオフする際に
は、インク流路内のインクに所定正圧を付加させた状態
で放冷することで、ワックス系固形インク固有の液体か
ら固体への相変態による熱収縮で発生するノズル近傍、
インク室、マニホールド、並びにインクタンク内の隙
間、及び引けを著しく低減する。この隙間や引けを低減
する事により、再起動の際にエアがインク中に混入する
ことを防止し、印字品質の優れた美しいイメージを維持
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットプリンタヘッドの動作
断面図である。
【図2】本発明の他の実施例を示すインクジェットプリ
ンタヘッドの動作断面図である。
【図3】本発明の動作に用いたインクジェットプリンタ
ヘッドの斜視図である。
【図4】本実施例におけるインクジェットプリンタの構
成を示すブロック図である。
【図5】従来例における放冷後のインクジェットプリン
タヘッドの断面図である。
【図6】従来例における放冷後のインクジェットプリン
タヘッドのノズル周辺部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
10 ノズルプレート 20 ノズル 30 ダイアフラム 40 圧電素子 50 インクタンク 60 マニホールド 70 インク室 80 インク 90 正圧 110 キャップ 120 引け 130 隙間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホットメルトインクを溶融させるヒータ
    と、ノズルと連通し溶融インクが充填されたインク室
    と、前記インク室に圧力を与えるためのアクチュエータ
    とを備え、前記アクチュエータによって前記インク室に
    圧力を与え、この圧力によりノズルから溶融インク滴を
    紙面に向かって噴射して印字を行なうプリンタヘッド
    と、前記インク室に連通し、前記ヘッドにホットメルト
    インクを適宜供給するインクタンクとを有するインクジ
    ェットプリンタにおいて、 少なくとも前記ヒータの電源を遮断するスイッチ手段
    と、 そのスイッチ手段の遮断動作に連動して、プリンタヘッ
    ドのインク流路内に所定圧力を付加する加圧手段とを備
    えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記加圧手段は、前記スイッチ手段の遮
    断動作に連動して、前記インクタンク内に正圧を付加す
    ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプ
    リンタ。
  3. 【請求項3】 前記加圧手段は、前記スイッチ手段の遮
    断動作に連動して、前記ノズルより負圧をかけることを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記インク室に圧力を付加して強制的に
    インクを排出させ、回復動作を行なうパージ機構を有
    し、 前記加圧手段は、前記スイッチ手段の遮断動作に連動し
    て、前記パージ機構を駆使し、インク室内に前記所定圧
    力を付加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載のインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記加圧手段は、前記スイッチ手段の遮
    断動作に連動して、インク流路内に通常の回復動作の際
    のパージ圧よりも低い圧力を付加することを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェットプリ
    ンタ。
  6. 【請求項6】 前記加圧手段は、前記スイッチ手段の遮
    断動作に連動して、前記ヘッドの少なくともノズルを覆
    うキャップ機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  7. 【請求項7】 前記スイッチ手段は、プリンタ装置の電
    源の遮断命令を受けて前記ヒータ電源を遮断すると共
    に、前記加圧手段の動作を開始させる手段と、前記加圧
    手段の動作時間を計時する手段と、前記計時手段が所定
    時間の経過を検知した後に、前記加圧手段を含む前記プ
    リンタ装置の電源を完全に遮断する手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインク
    ジェットプリンタ。
JP8904495A 1995-04-14 1995-04-14 インクジェットプリンタ Pending JPH08281935A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8904495A JPH08281935A (ja) 1995-04-14 1995-04-14 インクジェットプリンタ

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009234263A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Xerox Corp プリントヘッドの動作方法
JP2010214954A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Xerox Corp プリントヘッドをデプライミングする方法
JP2012061658A (ja) * 2010-09-15 2012-03-29 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録装置
JP2013010313A (ja) * 2011-06-30 2013-01-17 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェット記録装置

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