JPH08281881A - ラミネート用複合フイルム - Google Patents
ラミネート用複合フイルムInfo
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- JPH08281881A JPH08281881A JP9255295A JP9255295A JPH08281881A JP H08281881 A JPH08281881 A JP H08281881A JP 9255295 A JP9255295 A JP 9255295A JP 9255295 A JP9255295 A JP 9255295A JP H08281881 A JPH08281881 A JP H08281881A
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Abstract
ート用複合フイルムであって、ラミネート面がエチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂層、反対側の面がヒート
シール性樹脂層であり、ラミネート面の最大表面粗さ
(Rt)が2μm以下、ヒートシール面の中心線平均表
面粗さ(Ra)が0.1μm〜0.5μmであり、かつ
ラミネート面の含水率を0.5重量%以下としたことを
特徴とするラミネート用複合フイルム。 【効果】 透明性に優れ、またラミネート加工時に巻き
ずれやしわが発生せず、食品ガスパツク用などとして深
絞り包装機で使用されるガスバリア性複合フイルムとし
て好適に使用できる。
Description
として深絞り包装機で使用されるガスバリア性複合フイ
ルムに関し、特に他のフイルムをラミネートして食品ガ
スパツク用などのフイルムを得るためのラミネート用複
合フイルムに関するものである。
などに用いるガスバリア性複合フイルムとして、厚さ1
00μm〜1000μm程度の無定形ポリエチレンテレ
フタレート(A−PET)シートと、エチレン−ビニル
アルコール共重合樹脂層、ポリアミド樹脂層、ヒートシ
ール性樹脂層などを含む複合フイルムとをラミネートし
たものがある。
フイルムとしては共押出法によるものが多用され、エチ
レン−ビニルアルコール共重合樹脂(以下、EVOHと
略記することがある)の層をラミネート面とするものが
ある。また、A−PETシートと共押出複合フイルムと
のラミネートには、イソシアネート系硬化剤などを含む
ウレタン系熱硬化型接着剤などによるドライラミネート
法が通常用いられる。
Tシートが厚い場合などはラミネートする両方のフイル
ムがガス透過性が低いことになり、ラミネート接着剤層
で発生した「浮き」や気泡を接着剤の硬化時に除くこと
は困難になり、これに伴い透明性が低下したり、ラミネ
ート強度が低下するなどの問題があった。
ート面にある突起がラミネート用接着剤の厚さ(通常2
〜3μm)に近いことにより生じることが分かった。こ
のラミネート面にある突起は、滑りを良くして複合フイ
ルムの生産性やスリツト加工性を向上させるために付与
されているもので、無機質微粒子を添加することにより
形成されている。
であるEVOH層に付着または吸着した水分がラミネー
ト用接着剤に含まれるイソシアネート系硬化剤と反応し
て炭酸ガスを出すことが一因であることが分かった。
表面を平滑にすることは、複合フイルムの生産性やスリ
ツト加工性を低下させることになる。またEVOH層の
含水現象は、EVOH本来の親水性によるものである
が、食品ガスパツク用などヒートシール層に防曇剤(界
面活性剤)を含有している場合にはその含水が助長され
る。すなわち、EVOH層の反対面であるヒートシール
層に含有される防曇剤が水分を含み、それが複合フイル
ムをロール状に巻き取った時にEVOH層に転写されや
すくなり、それが気泡の発生を助長する。
解決し得るラミネート用複合フイルムを得ることに成功
したものであり、その要旨は、他のフイルムとラミネー
トするためのラミネート用複合フイルムであって、ラミ
ネート面がエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層、
反対側の面がヒートシール性樹脂層であり、ラミネート
面の最大表面粗さ(Rt)が2μm以下、ヒートシール
面の中心線平均表面粗さ(Ra)が0.1〜0.5μm
であり、かつラミネート面の含水率を0.5重量%以下
としたことを特徴とするラミネート用複合フイルムにあ
る。
VOH層の表面の平滑度を高めて「浮き」を防止すると
共に、それによるスリツト加工性などの悪化をヒートシ
ール面の表面粗さを大きくすることにより補うと共に、
EVOH層の含水を制御して気泡の発生を防止したもの
である。
発明複合フイルムの構成の一例を示す断面概略図であっ
て、1はラミネート面であるEVOH層、2はその反対
側の面であるヒートシール性樹脂層、3は中間層である
ポリアミド樹脂層、4は接着性樹脂層である。そしてE
VOH層1の表面11にドライラミネート法などにより
A−PETシートなどの他のフイルム5をラミネートし
て最終フイルムを得る。
付与するものであって、エチレン含量が30〜50モル
%、けん化度が95%以上、好適に99%以上のものが
ガスバリア性と成形加工性の面から好適である。通常、
このEVOH層1の厚さは3μm〜35μmの範囲にあ
る。
性樹脂層2としては、低密度ポリエチレン、超低密度ポ
リエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エ
チレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−ア
ルキルメタクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸
共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合
体、これらの樹脂のアイオノマなどの各種の樹脂から形
成することができる。
鎖状低密度ポリエチレン、またはエチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)を使用することができる。直鎖状低
密度ポリエチレンは、エチレンに炭素数3以上のα−オ
レフイン、例えばブテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1などの1種以上を共重合したものである。またEV
Aとしては、酢酸ビニル含量が5〜25重量%程度のも
のが適している。
で、食品包装用としてはグリセリン脂肪酸エステル、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、エチレンオキサイド付加物などの界面活性剤(防曇
剤)を添加することが望ましい。 このヒートシール性
樹脂層2の厚さは20μm〜120μm程度の範囲であ
る。
2との間には、用途に応じて各種の層を形成することが
できるが、本例ではポリアミド樹脂層3とポリオレフイ
ン系接着性樹脂層4を有している。
66−ナイロン、12ナイロン、6−12ナイロン、あ
るいはキシリレン基を含有する芳香族ポリアミドなどが
例示でき、フイルムに強度、耐ピンホール性などを付与
するものである。また、ポリオレフイン系接着性樹脂と
しては、例えば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)ま
たはポリプロピレン系樹脂をベースとし、不飽和カルボ
ン酸またはその無水物、エステル、アミドなどの誘導体
を例えば0.01〜1重量%グラフト重合した、いわゆ
る酸変性ポリオレフイン樹脂を用いることができる。不
飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。ベ
ース樹脂としては、隣接するヒートシール性樹脂層2ポ
リオレフイン樹脂と同種とするのがよい。
1の最大表面粗さ(Rt)が2μm以下で、ヒートシー
ル性樹脂層2の表面21の中心線平均表面(Ra)が
0.1〜0.5μmとなっている。ここでRtおよびR
aはJIS−B0601で定義されているものである。
EVOH層1のRtが2μmを超えると、ドライラミネ
ート時に接着剤が塗布されないか、薄くなった部分が生
じ、「浮き」が発生しやすくなる。
ことによるスリツト加工性などの悪化を、ヒートシール
性樹脂層2の中心線平均表面粗さ(Ra)を大きくする
ことにより補う。ヒートシール性樹脂層2のRaが0.
1μm未満ではスリツト加工性などが悪くなり、0.5
μmを超えるとフイルムの透明性が悪化する。
るには、無機質微粒子などの表面を粗す成分を少なくす
ればよい。また、ヒートシール性樹脂層2の表面粗さを
大きくするには、その逆に無機質微粒子などの添加量を
多くすればよく、Raを上記範囲にするには例えば、平
均粒径0.1μm〜2μm程度の粒子(例えばシリカ、
カオリン等)を0.05重量%〜0.3重量%程度含有
させればよい。
るいはEVOH層1の表面の)含水率を制御して、0.
5重量%以下に抑制する。そのためには、ロール状に巻
き取ったフイルムを、金属箔や金属蒸着層を有する高防
湿性フイルムで密封包装するのが効果的である。さらに
EVOH層1とヒートシール性樹脂層2とを隔離するた
めに複合フイルムをスペーサフイルムと一緒に巻き取る
こともできる。本発明フイルムは、押出機から材料を溶
融押出し、多層環状ダイまたは多層Tダイからフラツト
状あるいはチユーブ状によりフイルム状に成形すること
により得るのが好適である。
ネートする他のフイルムとしては、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ルなどの各種フイルム・シートを用いることができ、前
述の通り厚さが厚くてガスを透過しにくい相手フイルム
・シートを用いる場合に特に適している。本発明フイル
ムと他のフイルムとのラミネートは、ドライラミネート
や押出ラミネートによることができる。
する。なお各種の特性・性能は、次の方法により測定、
評価した。 1)表面粗さ(Rt、Ra) (株)小坂研究所製3次元粗さ測定器により測定した。 2)含水率 三菱化学(株)製デジタル微量水分測定装置を用いてカ
ールフィッシャー法で測定した。 3)フイルムヘーズ 他のフイルムをラミネートした複合フイルムについてヘ
ーズ(ASTMD−1003の方法に準拠)を測定し
た。 4)スリツト加工性 片岡機械製作所製のスリッターを用いて、巻ずれやしわ
の発生状況を同一のスリット条件のもとに比較した。
出法により製造し、アルミ箔貼り合わせフイルムで密封
包装し保管した。そして開封後そのEVOH面にポリウ
レタン系熱硬化型接着剤により無延伸ポリエチレンテレ
フタレートシート(厚さ300μm)をドライラミネー
トした。
% Ny :6−66共重合ポリアミド樹脂 Ad :酸変成ポリオレフィン樹脂 Ld :低密度ポリエチレン(ヒートシール層)に
シリカ微粒子を0.2重量%添加 このフイルムのEVOH層のRtは1.97μm、ヒー
トシール層のRaは0.3μm、ラミネート時のEVO
H層の(表面の)含水率は0.5重量%であった。ラミ
ネート後の複合フイルムのフイルムヘーズは3%と良好
で、また、スリツト加工性についても巻ずれやしわの発
生がなく良好であった。
共押出複合フイルムのEVOH層およびヒートシール層
へのシリカ微粒子の添加量を変え、また製造した複合フ
イルムの保管条件を変えて同様の評価を行った。各フイ
ルムの特性は、以下の通り。
評価を行ったところ、ラミネート面の最大表面粗さ(R
t)が大きすぎる比較例1についてはスリツト加工性は
良好であったが、ヘーズが7%と透明性に劣った。
さ(Ra)が小さすぎる比較例2についてはヘーズが2
%と透明性は良好であったが、スリツト加工性は巻ずれ
やしわが発生し、問題があった。さらに含水率が大きす
ぎる比較例3についてはラミネート接着剤層に気泡が発
生し層間強度に劣るという問題があった。
複合フイルムは透明性に優れ、またラミネート加工時に
巻きずれやしわが発生せず、食品ガスパツク用などとし
て深絞り包装機で使用されるガスバリア性複合フイルム
として好適に使用できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 他のフイルムとラミネートするためのラ
ミネート用複合フイルムであって、ラミネート面がエチ
レン−ビニルアルコール共重合樹脂層、反対側の面がヒ
ートシール性樹脂層であり、ラミネート面の最大表面粗
さ(Rt)が2μm以下、ヒートシール面の中心線平均
表面粗さ(Ra)が0.1μm〜0.5μmであり、か
つラミネート面の含水率を0.5重量%以下としたこと
を特徴とするラミネート用複合フイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09255295A JP3495132B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | ラミネート用複合フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09255295A JP3495132B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | ラミネート用複合フイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08281881A true JPH08281881A (ja) | 1996-10-29 |
JP3495132B2 JP3495132B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=14057573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09255295A Expired - Lifetime JP3495132B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | ラミネート用複合フイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3495132B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017013479A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | 三菱樹脂株式会社 | 食品包装用フィルム及び該フィルムを用いた包装体 |
JP2020037186A (ja) * | 2018-08-31 | 2020-03-12 | 大日本印刷株式会社 | 包装材料用積層体および包装材料 |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP09255295A patent/JP3495132B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US8568868B2 (en) | 2006-11-16 | 2013-10-29 | Mitsubishi Plastics, Inc. | Gas barrier film laminate |
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