JPH082812A - 線材巻出し装置 - Google Patents

線材巻出し装置

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JPH082812A
JPH082812A JP15931294A JP15931294A JPH082812A JP H082812 A JPH082812 A JP H082812A JP 15931294 A JP15931294 A JP 15931294A JP 15931294 A JP15931294 A JP 15931294A JP H082812 A JPH082812 A JP H082812A
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JP
Japan
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wire rod
wire
rotary table
rotation speed
guide member
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JP15931294A
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English (en)
Inventor
Tokuo Matsui
徳雄 松井
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Nidec Shimpo Corp
Original Assignee
Shimpo Industrial Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 一層多重巻きの無芯コイル状線材を線材の張
力や線材間の重なり等に影響されることなしに安定した
動作で円滑に巻き出すことができる線材巻出し装置。 【構成】 線材6を回転テーブル1から次工程に案内す
ると共に回転テーブル1に対する線材通過経路7の水平
方向における基準位置を設定する揺動アーム21と、線
材通過経路7の基準位置からの水平方向の変位を検出す
るポテンショメータ35と、巻き出された線材6の線速
度を検出するロータリエンコーダ26とからなる。回転
テーブル1の回転速度と線材6の線速度の比例関係式が
与えられると共にその比例定数が初期設定され、ポテン
ショメータ35により検出された線材通過経路7の変位
に応じて演算された回転速度に係る出力に基づいて回転
テーブル1が回転速度となるように可変速モータ3を操
作する回転速度制御装置5とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一層多重巻きの無芯コ
イル状線材を伸線、熱処理、ヘッダ加工、ばね製造その
他の工程に供給するために巻き出す線材巻出し装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】線材巻出し装置として、無芯コイル状線
材を回転テーブル上に載置すると共に回転テーブルから
巻き出された線材の張力変化をダンサローラ等の張力検
出器で検出し、張力検出器により検出された線材の張力
に応じて回転テーブルの回転駆動装置を操作すると共に
線材の張力が所定範囲内に保持されるように回転テーブ
ルの回転速度を増減させ、線材を次工程における必要量
に応じた速度で巻き出すようにしたものが周知であり、
例えば実公平2−8929号公報にその一例が開示され
ている。
【0003】しかしながら、従来の前記線材巻出し装置
は、多層の整列巻きに巻回されると共に外側の層のルー
プほど巻径が増大するコイル状線材の巻出しには好適に
使用されるとしても、一層多重巻きに巻回されると共に
全ループにわたって巻径がほヾ一定であるような無芯コ
イル状線材の巻出しには使用できないものであった。即
ち、多層整列巻きの線材の巻出しに際しては回転テーブ
ルから巻き出された線材の張力変化が巻出しに伴う巻径
の変化のみに起因して生じるのに対し、一層多重巻きの
線材の巻出しに際しては線材の張力変化が巻径の変化の
みならず線材間の重なりにも起因して生じるものであ
り、張力検出器が主として線材間の重なりに起因する線
材の張力増大を検出したときでも制御システムが張力増
大の原因とは無関係に一律に作動して回転テーブルの回
転速度が増大させられ、延いては、巻き出されるべき線
材が線材間の重なりを解かれないまま回転テーブル上に
逆巻きの状態になり、線材の断線や制御システムの破損
を引き起こす等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、一層
多重巻きの無芯コイル状線材を線材の張力や線材間の重
なり等に影響されることなしに安定した動作で円滑に巻
き出すことができる線材巻出し装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る線材巻出し
装置は、垂直の回転軸線上に案内芯を備えると共に一層
多重巻きの無芯コイル状線材を該案内芯で緩く案内しつ
つ支持する回転テーブルと、回転テーブルを線材の巻出
しのために回転させる回転駆動装置と、回転テーブルか
ら巻き出された線材を次工程に案内すると共に回転テー
ブルに対する線材通過経路の水平方向における基準位置
を設定する走行案内部材と、線材通過経路の基準位置か
らの水平方向の変位を検出する位置検出装置と、巻き出
された線材の線速度を検出する速度検出装置と、回転テ
ーブルの回転速度と線材の線速度の比例関係式が与えら
れると共にその比例定数が初期設定され、位置検出装置
により検出された線材通過経路の水平方向の変位に応じ
て前記比例定数を線材通過経路が基準位置方向に矯正さ
れるように逐次補正し、補正された比例定数と速度検出
装置により検出された線材の線速度とから前記比例関係
式に基づいて回転テーブルの回転速度を演算し、演算さ
れた回転速度に係る出力に基づいて回転テーブルが該回
転速度となるように回転駆動装置を操作する回転速度制
御装置とからなるものである。
【0006】一層多重巻きの無芯コイル状線材は、ある
程度の曲げ剛性を備え、キャプスタンに螺旋状に一層巻
付けを行うと共に順次キャプスタンから外してなる偏心
巻き形態を有し、既述のように全ループにわたって巻径
がほヾ一定となる。
【0007】前記位置検出装置としては、例えば線材の
変位、即ち並進変位や揺動変位等を光学的に検出するイ
メージセンサや線材の揺動変位を検出するポテンショメ
ータ等の角度検出器を好適に利用することができ、また
基準位置の内外方向に隣接して配置したリミットスイッ
チ等を必要に応じて利用してもよい。
【0008】前記構成の線材巻出し装置は、走行案内部
材が線材通過経路の水平方向の変位と連動して水平方向
に揺動可能に設けられてもよく、線材を線材通過経路上
において基準位置方向に常時付勢する中立保持機構を備
えてもよく、また走行案内部材の線材受入れ側に、傾動
案内部が線材通過経路の垂直方向の変位と連動して垂直
方向に揺動可能に且つ上方向に常時付勢された状態で設
けられてもよい。
【0009】前記構成の線材巻出し装置は、線材通過経
路の基準位置の設定と連動して回転テーブル上における
線材の巻き方向を検出する巻き方向検出装置が設けら
れ、巻き方向検出装置により検出された線材の巻き方向
に応じて回転テーブルの回転方向を線材の巻出し可能に
切り換えると共に位置検出装置の検出信号の極性を回転
テーブルの回転速度制御可能に変換する機能が回転速度
制御装置に設けられてもよい。
【0010】また、前記構成の線材巻出し装置は、走行
案内部材を垂直方向に移動可能に保持する昇降装置と、
昇降装置を駆動する昇降駆動装置と、回転テーブル上に
おける線材の積み高さを検出する高さ検出装置と、高さ
検出装置により検出された線材の積み高さに応じて昇降
駆動装置を走行案内部材が線材の積み高さの低下に追従
して下降するように操作する高さ制御装置とを備えるこ
とができる。
【0011】さらに、前記構成の線材巻出し装置は、走
行案内部材を垂直方向に移動可能に保持する昇降装置
と、回転速度制御装置の演算された回転速度に係る出力
に基づいて操作されると共に昇降装置を駆動する昇降駆
動装置と、回転速度制御装置の前記出力を昇降駆動装置
又はそれへの入力前において走行案内部材が回転テーブ
ル上における線材の積み高さの低下と連動して下降する
ように比率変換する比率設定器とを備えてもよい。
【0012】
【作用】前記線材巻出し装置において、回転テーブル上
に一層多重巻きの無芯コイル状線材が案内芯で緩く案内
されつつ載置され、回転テーブルが次工程における線材
の必要量に応じた回転速度で回転駆動装置により回転さ
せられると共に回転テーブルから線材が巻き出され、走
行案内部材を経て次工程に送り出される。
【0013】回転テーブルに対する線材通過経路の水平
方向における基準位置が線材の正常巻出しを可能にする
範囲で走行案内部材により設定され、また回転速度制御
装置において回転テーブルの回転速度と線材の線速度の
比例関係式が与えられると共にその比例定数が線材の巻
径等に応じて初期設定される。
【0014】線材の巻出し中において、回転速度制御装
置には位置検出装置及び速度検出装置から各検出信号が
入力され、位置検出装置により検出された線材通過経路
の水平方向の変位に応じて前記比例定数が線材通過経路
を基準位置方向に矯正するように逐次補正され、補正さ
れた比例定数と速度検出装置により検出された線材の線
速度とから前記比例関係式に基づいて回転テーブルの回
転速度が演算され、回転テーブルは演算された回転速度
で回転させられる。前記比例定数は、その補正に際し
て、例えば線材通過経路の水平方向の変位量に比例して
増減されてもよく、また位置検出装置にリミットスイッ
チを用いた場合には線材通過経路の水平方向の変位が所
定の変位量に達したときに所定の量だけ増減されるよう
にしてもよい。
【0015】回転テーブルからの線材の巻出し量が次工
程における線材の必要量に対して不足し、巻出しに係る
線材のループが絞られて縮小されると共に線材通過経路
が基準位置から水平方向に内側へ変位すると、その変位
が位置検出装置により検出されると共にそれに応じて比
例定数が補正され、回転駆動装置が回転速度制御装置に
より操作されると共に回転テーブルの回転速度が増大さ
せられ、線材通過経路が基準位置方向に外側へ矯正移動
させられる。また、それとは逆に、回転テーブルからの
線材の巻出し量が次工程における線材の必要量に対して
過剰になり、巻出しに係る線材のループが拡大されると
共に線材通過経路が基準位置から水平方向に外側へ変位
すると、その変位が位置検出装置により検出されると共
にそれに応じて比例定数が補正され、回転駆動装置が回
転速度制御装置により操作されると共に回転テーブルの
回転速度が減少させられ、線材通過経路が基準位置方向
に内側へ矯正移動させられる。
【0016】前記構成において、走行案内部材が水平方
向に揺動可能に設けられたものでは、線材通過経路を走
行案内部材の揺動位置により把握することができる。
【0017】中立保持機構を備えたものでは、線材が走
行案内部材と水平方向に圧接された状態で安定に案内さ
れ易くなり、また線材通過経路の水平方向の変位の内、
線材の偏心配置等に起因する変位が基準位置方向への付
勢力により抑制され、その付勢力を越えて生じる変位の
みを位置検出装置が検出することになる。なお、前記付
勢力は、線材の曲げ剛性等の性状に応じて調節可能とす
ることが好ましい。
【0018】また、走行案内部材の線材受入れ側に傾動
案内部が設けられたものでは、線材が上方向に常時付勢
された状態で回転テーブルから巻き出される。
【0019】さらに、前記構成において、線材通過経路
の基準位置の設定と連動して回転テーブルの回転方向を
切り換えると共に位置検出装置の検出信号の極性を変換
する機能を備えたものでは、既述のように回転テーブル
上に一層多重巻きの無芯コイル状線材が載置されると共
に線材の巻き方向に応じて線材通過経路の基準位置が設
定された時点で線材の巻き方向が巻き方向検出装置によ
り検出され、その検出信号が回転速度制御装置に入力さ
れる。回転速度制御装置において、線材が右巻きの場合
は、回転テーブルが右回転となるように回転方向が切り
換えられると共に位置検出装置の検出信号は走行案内部
材側から回転テーブルに向かって右側への線材通過経路
の変位が線材のループの拡大を意味するように極性変換
され、また線材が左巻きの場合は、回転テーブルが左回
転となるように回転方向が切り換えられると共に位置検
出装置の検出信号は走行案内部材側から回転テーブルに
向かって左側への線材通過経路の変位が線材のループの
拡大を意味するように極性変換され、それらの処理結果
に基づいて回転駆動装置が操作される。
【0020】また、高さ検出装置により検出された線材
の積み高さに応じて昇降駆動装置が操作されるもので
は、走行案内部材が線材の積み高さの低下に追従して下
降するように自動制御され、線材の巻出しに伴う線材の
積み高さの低下にかかわらず回転テーブル上における線
材と走行案内部材との間に所定の高さ関係が自動的に保
持される。前記高さ検出装置としては、例えば回転テー
ブル上における線材を高さ方向に光学的手段等で直接検
出するものであってもよく、また走行案内部材の線材受
入れ側に垂直方向に揺動可能に設けられた既述の傾動案
内部の下方向への傾斜度を検出する機構を採用すること
もできる。
【0021】さらに、回転速度制御装置の比率変換され
た出力に基づいて昇降駆動装置が操作されるものでは、
走行案内部材が線材の積み高さの低下と連動して下降す
るように調節され、前記と同様の作用が得られる。この
場合、回転テーブルの回転速度と線材の積み高さの低下
速度との関係は主として線材の線径に依存するので、比
率設定器においては線材の線径等に応じて比率が設定さ
れるようにすればよい。
【0022】
【実施例】図1は本発明の実施例に係る線材巻出し装置
の斜視図、図2は本発明における回転テーブルの回転速
度制御特性を示すグラフ、図3は本発明の別の実施例に
係る走行案内部材の連動制御系を例示するブロック図で
ある。
【0023】図1において、回転テーブル1が垂直の回
転軸線を中心に回転自在に設けられ、回転テーブル1に
その中央に4脚からなる案内芯2が突設され、回転テー
ブル1に回転駆動装置としての可変速モータ3が伝動可
能に連結されると共にそれに回転速度検出装置としての
ロータリエンコーダ4が付設され、ロータリエンコーダ
4の検出信号が回転速度制御装置5に常時入力されると
共に可変速モータ3は回転速度制御装置5の出力に基づ
いて操作される。回転速度制御装置5には回転テーブル
1の回転速度と線材の線速度の比例関係式が与えられる
と共にその比例定数が例えば回転速度制御装置5その他
の操作盤上において線材の巻径等をパラメータとして初
期設定される。
【0024】また、回転テーブル1と対向して台座11
が設けられると共に台座11上にラック支柱12がその
軸線回りに角度調節可能に垂設され、ラック支柱12に
支持台13が昇降可能に摺嵌され、支持台13に昇降駆
動装置としての昇降モータ14が水平に搭載されると共
に昇降モータ14の出力軸上にピニオン15が固定さ
れ、支持台13上のピニオン15とラック支柱12とが
噛合される。前記構造において、高さ制御装置16の出
力に基づいて昇降モータ14が回転させられると、支持
台13はラック支柱12に沿って昇降する。前記ラック
支柱12及びピニオン15は、協働して本発明における
昇降装置を構成する。なお、前記以外の昇降装置とし
て、例えばねじ軸とそれに螺合されるナット部材からな
るものを好適に採用することができる。
【0025】支持台13上には、案内芯2側面と対向し
て走行案内部材としての揺動アーム21が垂直の揺動軸
22を介して水平方向に揺動可能に設けられる。揺動ア
ーム21は、支持台13に枢着された基部21aと、そ
の基部21aにヒンジ23を介して垂直方向に揺動可能
に且つばね24で上方向に常時付勢された状態で設けら
れた傾動案内部21bとから構成される。
【0026】揺動アーム21の基部21a上には速度検
出ローラ25が幅方向に支承されると共にそれに連結さ
れた速度検出装置としてのロータリエンコーダ26が設
けられ、その検出信号は回転速度制御装置5に入力され
る。また、傾動案内部21b上には案内ローラ群27が
長さ方向に二個所にわたって設けられ、各案内ローラ群
27は、幅方向に間隙を有する一対の縦形案内ローラ2
8と高さ方向に間隙を有する一対の横形案内ローラ29
とから構成される。
【0027】回転テーブル1上には一層多重巻きに右巻
きに巻回された無芯コイル状線材6が案内芯2に緩く案
内されつつ載置され、回転テーブル1から巻き出された
線材6は揺動アーム21の傾動案内部21b上における
各案内ローラ群27の各間隙を通り、速度検出ローラ2
5と接触しつつ次工程に送り出され、その場合に傾動案
内部21bは線材6と一体に垂直方向に揺動可能とさ
れ、また揺動アーム21は全体として線材6と一体に水
平方向に揺動可能とされる。
【0028】揺動アーム21の基部21aには円筒片状
カム31が揺動軸22を中心として配置されると共にそ
の下縁に逆V字状のカム溝31aが穿設され、支持台1
3には調圧可能にした圧縮コイルばね32を介してカム
フォロアとしてのローラ33が上方に突設され、該ロー
ラ33が前記カム溝31aに圧接係合される。前記構造
は本発明における中立保持機構を構成し、その構造にお
いて、揺動アーム21はローラ33がカム溝31aに係
合されるような位置方向に常時付勢され、線材6の通過
に際して揺動アーム21に圧縮コイルばね32の押圧力
以上の外力が水平方向に作用した場合にローラ33がカ
ム溝31aから何れか一方の傾斜部31bへ乗り上げる
と共に揺動アーム21が当初の位置から水平方向に変位
することになる。
【0029】前記中立保持機構により支持台13に対し
て一定の角度位置に付勢保持された揺動アーム21は、
台座11に対するラック支柱12の角度調節により、回
転テーブル1からの右巻き線材6の正常巻出しを可能に
する範囲で回転テーブル1に対して適当な揺動位置、即
ち回転テーブル1の回転軸線と揺動軸22を含む仮想境
界面に対して、揺動アーム21側から回転テーブル1に
向かって右側の適当な揺動位置に設定され、この位置が
本発明において線材通過経路7の水平面内における基準
位置とされる。
【0030】なお、線材通過経路7の前記基準位置は回
転テーブル1上に載置された線材6の巻径と密接に相関
するので、前記基準位置の設定と連動して、前記比例関
係式の比例定数が自動的に初期設定されるように構成す
ることも可能である。また、前記比例定数が別に設けた
線材6の巻径の検出装置の検出信号に基づいて初期設定
されるように構成してもよい。
【0031】揺動軸22上には角度検出歯車34が固定
され、支持台13には位置検出装置としての回転型ポテ
ンショメータ35が設けられると共にその回転軸上に前
記角度検出歯車34と噛合可能に入力歯車36が固定さ
れる。前記構造において、揺動アーム21の基準位置か
らの揺動変位がポテンショメータ35により検出される
と共にその検出信号が回転速度制御装置5に入力され
る。
【0032】台座11上には巻き方向検出装置としての
リミットスイッチ37が設けられ、ラック支柱12下端
に前記リミットスイッチ37の可動片と接離可能に突起
38が半径方向に設けられ、リミットスイッチ37は、
揺動アーム21が基準位置として前記仮想境界面に対し
て右側に設定配置されたときにON動作となるように調
節される。前記リミットスイッチ37の検出信号は回転
速度制御装置5に入力され、回転テーブル1が右回転と
なるように回転方向が切り換えられると共にポテンショ
メータ35の検出信号は揺動アーム21側から回転テー
ブル1に向かって右側が線材6のループの拡大を意味す
るように極性変換される。なお、左巻き線材6の使用の
ために揺動アーム21が基準位置として前記仮想境界面
に対して左側に設定配置されたときは、リミットスイッ
チ37がOFF動作となり、回転テーブル1の回転方向
及びポテンショメータ35の検出信号の極性は何れも前
記と反対の関係になるように処理される。
【0033】揺動アーム21の基部21a側面には高さ
検出装置としてのリミットスイッチ39が付設されると
共にその可動片が前記傾動案内部21b下方に延設され
る。回転テーブル1上における線材6の巻出しに伴う積
み高さの低下により傾動案内部21bが基部21aに対
して下方に所定角度以上傾動するとリミットスイッチ3
9がON動作となり、その検出信号が前記高さ制御装置
16に入力されると共に昇降モータ14が支持台13を
下降させる。なお、回転テーブル1上における線材6の
ループの緩みによる落下に起因して生じる傾動案内部2
1bの傾動が前記高さ制御に影響を与えないように、リ
ミットスイッチ39の前記ON動作が所定時間以上継続
した場合にのみ支持台13が所定量又は所定時間だけ下
降するように構成することもできる。
【0034】回転速度制御装置5において、前記ポテン
ショメータ35により検出された揺動アーム21の基準
位置からの揺動変位に応じて前記比例関係式の比例定数
が逐次補正され、補正された比例定数と前記ロータリエ
ンコーダ26により検出された線材6の線速度とから前
記比例関係式に基づいて回転テーブル1の回転速度が演
算され、その出力に基づいて可変速モータ3が操作され
ると共に回転テーブル1が演算された回転速度で回転さ
せられる。
【0035】前記比例関係式は、「回転テーブルの回転
速度=比例定数×線材の線速度」で表される。図2にお
いて縦軸に回転テーブル1の回転速度、横軸に線材6の
線速度をとり、比例定数の初期設定値をtan θとしたと
き、前記比例関係式は横軸に対して角度θをなす実線の
直線で示される。
【0036】比例定数をtan θとする前記比例関係式に
基づく巻出し運転中に、巻出しに係る線材6のループが
絞られて縮小されると共に揺動アーム21が基準位置か
ら水平方向に内側へ変位すると、その変位がポテンショ
メータ35により検出されると共にそれに応じて比例定
数がtan (θ+Δθ)に補正され、回転テーブル1の回
転速度制御は、横軸に対して角度(θ+Δθ)をなす二
点鎖線の直線で示される新たな比例関係式に基づいて開
始されると共に線材6の巻出し量を増加させるべく回転
テーブル1の回転速度が増大させられる。また、それと
は逆に、巻出しに係る線材6のループが拡大されると共
に揺動アーム21が基準位置から水平方向に外側へ変位
すると、その変位がポテンショメータ35により検出さ
れると共にそれに応じて比例定数がtan (θ−Δθ)に
補正され、回転テーブル1の回転速度制御は、横軸に対
して角度(θ−Δθ)をなす二点鎖線の直線で示される
新たな比例関係式に基づいて開始されると共に線材6の
巻出し量を減少させるべく回転テーブル1の回転速度が
減少させられることになる。
【0037】なお、高さ検出装置により検出された線材
の積み高さに応じて昇降駆動装置が操作されるようにし
た前記構成の代りに、図3に示すように、回転速度制御
装置の演算された回転速度に係る出力に基づいて昇降駆
動装置が操作されると共に昇降装置が作動させられ、そ
の場合に回転速度制御装置の前記出力は昇降駆動装置又
はそれへの入力前において比率設定器により比率変換さ
れ、該比率設定器において、走行案内部材が回転テーブ
ル上における線材の積み高さの低下と連動して下降する
ように線径等をパラメータとして比率が設定されるよう
に構成してもよい。
【0038】前記構成の具体例として、昇降駆動装置に
無段変速機等の機械式変速機が一体化されると共に比率
設定器としての変速操作手段が設けられ、変速操作手段
により比率としての変速比が設定された昇降駆動装置が
回転速度制御装置の出力に基づいて操作されると共に前
記変速比に基づいて昇降装置が作動させられるもの、或
は回転速度制御装置の出力が比率設定器により設定比率
に変換され、比率変換された出力に基づいて昇降駆動装
置が操作されると共に昇降装置が作動させられるもの等
を採用することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る線材巻出し装置は以上のよ
うに構成されるので、一層多重巻きの無芯コイル状線材
を線材の張力や線材間の重なり等に影響されることなし
に安定した動作で円滑に巻き出すことができる。
【0040】走行案内部材が水平方向に揺動可能に設け
られたものでは、線材通過経路を走行案内部材の揺動位
置により把握することができるので、線材通過経路の基
準位置の設定及び位置検出装置による線材通過経路の水
平方向の変位の検出が容易になる。
【0041】中立保持機構を備えたものでは、線材が走
行案内部材と水平方向に圧接された状態で安定に案内さ
れ易くなり、また線材の偏心配置等に起因する変位が位
置検出装置に検出されないように抑制されるので、より
安定した巻出し動作が得られる。
【0042】走行案内部材の線材受入れ側に傾動案内部
が設けられたものでは、線材が上方向に常時付勢された
状態で回転テーブルから巻き出されるので、巻出し時に
おける線材間の重なりが容易に解消されると共に位置検
出装置を安定に作動させることができる。
【0043】線材通過経路の基準位置の設定と連動して
回転テーブルの回転方向を切り換えると共に位置検出装
置の検出信号の極性を変換する機能を備えたものもので
は、巻出しの開始に際して線材の巻き方向に応じて線材
通過経路の基準位置が設定された時点で自動的に使用可
能な状態に調節されるので、線材通過経路の基準位置の
設定のみで何れの巻き方向の線材に対しても即応するこ
とができる。
【0044】また、高さ検出装置により検出された線材
の積み高さに応じて昇降駆動装置が操作されるものや回
転速度制御装置の比率変換された出力に基づいて昇降駆
動装置が操作されるものでは、線材の積み高さの低下に
かかわらず回転テーブル上における線材と走行案内部材
との間に所定の高さ関係が自動的に保持されるので、よ
り安定した位置検出動作及び巻出し動作が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る線材巻出し装置の斜視図
である。
【図2】本発明における回転テーブルの回転速度制御特
性を示すグラフである。
【図3】本発明の別の実施例に係る走行案内部材の連動
制御系を例示するブロック図である。
【符号の説明】
1 回転テーブル 2 案内芯 3 可変速モータ 5 回転速度制御装置 6 線材 7 線材通過経路 21 揺動アーム 26 ロータリエンコーダ 35 ポテンショメータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直の回転軸線上に案内芯を備えると共
    に一層多重巻きの無芯コイル状線材を該案内芯で緩く案
    内しつつ支持する回転テーブルと、回転テーブルを線材
    の巻出しのために回転させる回転駆動装置と、回転テー
    ブルから巻き出された線材を次工程に案内すると共に回
    転テーブルに対する線材通過経路の水平方向における基
    準位置を設定する走行案内部材と、線材通過経路の基準
    位置からの水平方向の変位を検出する位置検出装置と、
    巻き出された線材の線速度を検出する速度検出装置と、
    回転テーブルの回転速度と線材の線速度の比例関係式が
    与えられると共にその比例定数が初期設定され、位置検
    出装置により検出された線材通過経路の水平方向の変位
    に応じて前記比例定数を線材通過経路が基準位置方向に
    矯正されるように逐次補正し、補正された比例定数と速
    度検出装置により検出された線材の線速度とから前記比
    例関係式に基づいて回転テーブルの回転速度を演算し、
    演算された回転速度に係る出力に基づいて回転テーブル
    が該回転速度となるように回転駆動装置を操作する回転
    速度制御装置とからなる線材巻出し装置。
  2. 【請求項2】 走行案内部材が線材通過経路の水平方向
    の変位と連動して水平方向に揺動可能に設けられた請求
    項1記載の線材巻出し装置。
  3. 【請求項3】 線材を線材通過経路上において基準位置
    方向に常時付勢する中立保持機構を備えた請求項1又は
    2記載の線材巻出し装置。
  4. 【請求項4】 走行案内部材の線材受入れ側に、傾動案
    内部が線材通過経路の垂直方向の変位と連動して垂直方
    向に揺動可能に且つ上方向に常時付勢された状態で設け
    られた請求項1又は2記載の線材巻出し装置。
  5. 【請求項5】 線材通過経路の基準位置の設定と連動し
    て回転テーブル上における線材の巻き方向を検出する巻
    き方向検出装置が設けられ、巻き方向検出装置により検
    出された線材の巻き方向に応じて回転テーブルの回転方
    向を線材の巻出し可能に切り換えると共に位置検出装置
    の検出信号の極性を回転テーブルの回転速度制御可能に
    変換する機能が回転速度制御装置に設けられた請求項1
    又は2記載の線材巻出し装置。
  6. 【請求項6】 走行案内部材を垂直方向に移動可能に保
    持する昇降装置と、昇降装置を駆動する昇降駆動装置
    と、回転テーブル上における線材の積み高さを検出する
    高さ検出装置と、高さ検出装置により検出された線材の
    積み高さに応じて昇降駆動装置を走行案内部材が線材の
    積み高さの低下に追従して下降するように操作する高さ
    制御装置とを備えた請求項1、2又は4記載の線材巻出
    し装置。
  7. 【請求項7】 走行案内部材を垂直方向に移動可能に保
    持する昇降装置と、回転速度制御装置の演算された回転
    速度に係る出力に基づいて操作されると共に昇降装置を
    駆動する昇降駆動装置と、回転速度制御装置の前記出力
    を昇降駆動装置又はそれへの入力前において走行案内部
    材が回転テーブル上における線材の積み高さの低下と連
    動して下降するように比率変換する比率設定器とを備え
    た請求項1、2又は4記載の線材巻出し装置。
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