JPH08280488A - マットレス - Google Patents

マットレス

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JPH08280488A
JPH08280488A JP11647895A JP11647895A JPH08280488A JP H08280488 A JPH08280488 A JP H08280488A JP 11647895 A JP11647895 A JP 11647895A JP 11647895 A JP11647895 A JP 11647895A JP H08280488 A JPH08280488 A JP H08280488A
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JP
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mattress
core material
palm
mat
palm fiber
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JP11647895A
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Yuji Hayashida
有司 林田
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Viox Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 和室等において用いても手軽に移動できる程
度に軽く、通気性に優れていて敷布団の湿気を効果的に
発散させることができ、しかも保温性も十分に維持さ
れ、適度なクッション性と耐へたり性も有するマットレ
スを提供する。 【構成】 パーム繊維マットをプレス成形して得た波板
12の両面に、パーム繊維マットからなる平板13、1
4を接合し、好ましくは波板12を囲むように平板1
3、14の間にパーム繊維成形体からなる補強材15を
設けて芯材16を形成する。この芯材16を好ましくは
3つに分割形成し、それぞれを側生地17で袋状に被覆
し、側生地17の袋体と袋体の間の連接部を折り曲げ可
能にして、マットレス11を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、和室において
畳の上に敷布団を敷く際に、畳と敷布団との間に用いる
マットレスであって、通気性に優れるとともに保温性に
優れ、かつ、軽量であるにも係らず耐ヘタリ性にも優れ
たマットレスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、日本においては、多くの人
が、和室で、畳の上に敷布団を敷き、その上に掛布団を
掛けて寝ている。また、布団は、夜寝る前に敷き、朝起
きたらたたんで押し入れにしまうというのが一般的であ
る。なお、敷布団一枚では、保温性や、クッション性が
足りないという場合は、敷布団の下に、敷布団をもう一
枚敷いたり、ウレタンマットレスなどを用いていた。
【0003】しかしながら、畳の上に敷布団を直接敷い
たり、マットレスなどを介して敷いた場合、寝た人の汗
は、最初に敷布団に吸湿された後、湿気は敷布団の外側
下方に移行して、畳と敷布団との間、あるいは畳とマッ
トレスとの間に溜りやすいということが報告されている
(第9回睡眠環境シンポジウム、「万年床」における吸
湿量の経日変化、共立女子大 八幡香菜子、酒井哲也、
放送大 酒井豊子)。
【0004】したがって、例えば、いわゆる万年床にし
て、畳の上に敷きっ放しにした場合などには、敷布団や
マットレスが畳と接触している面に湿気が溜り、ダニや
カビの原因になるという問題があった。そのため、畳の
上に敷くいわゆる和布団は、天気のよい日に太陽に当て
る(日に干す)という処置が取られている。
【0005】一方、近年、老齢化が進んで、老人が増え
たり、また、働いたり、外出したりで家を留守にしがち
な人も増えているが、これらの人々にとっては、布団の
上げ下しや、日に干すという作業が困難な場合も多い。
そのため、ベッドを使用する人も多くなっているが、ベ
ッドの場合、設置したら動かしにくく、日に干しにく
く、就寝中に落下することもある等の問題を有し、ま
た、特に老人の場合など、畳の上に寝ることを好む人が
多い傾向にある。
【0006】したがって、ベッドを用いず、畳の上に敷
布団を敷く形式において、敷布団と畳との間に湿気を溜
めない方法が望まれている。そのためには、敷布団と畳
との間に通気性のよいマットレスを敷いて、敷布団の湿
気を発散させることが考えられる。しかし、通気性と保
温性とは相容れないことが多く、通気性をよくすると保
温性が失われるという問題があった。
【0007】また、ウレタンマットレスなどにおいて
は、廃棄するときに、燃やすと高温になって焼却炉が損
傷しやすく、かつ、シアン化水素等の有毒ガスが発生す
るため焼却できず、そのまま廃棄した場合には環境を汚
染するという問題もあった。
【0008】ところで、従来から、病院などにおいて
は、パーム(ココやし)の繊維を、天然ゴムをバインダ
ーとして成形したマットを用いたベッドが使用されてい
る。このマットは、通気性に優れると共に、適度なクッ
ション性も有している。また、パーム繊維は、パームの
果実からパーム油を採取した残りの部分から得られる繊
維であって、いわゆる廃物利用であり、粉砕してリサイ
クルすることも可能であり、焼却することもでき、その
まま破棄しても土に帰るものであって、近年望まれてい
る地球にやさしい素材である。また、パーム繊維は、白
ありも噛むことができないといわれるほど硬く、ダニも
つきにくい衛生的な素材である。
【0009】また、パーム繊維を利用したマットレスと
して、実開昭62−29156号には、波板形状の樹脂
製の穴開きネット芯材と、このネット芯材の表裏面に設
けられた刺しパーム層とからなるマットレス材が開示さ
れている。
【0010】更に、実開昭62−29155号には、両
端が上下を向くように並設された複数の鼓形スプリング
と、隣接する鼓形スプリング間に共通にからむように縦
又は横に延長するヘリカルスプリングと、これらのスプ
リング体の下面に配設されたパーム繊維からなる平板材
と、スプリング体の外周を囲むパーム繊維の枠材と、ス
プリング体の上面に配設されたパーム繊維からなる蓋部
材とで構成されたマットレス部材が開示されている。
【0011】更にまた、実開平2−139552号に
は、発泡樹脂を材料とする適宜厚さの板材の1面に、パ
ーム繊維を不織布状に圧搾成形した波板を重合してな
る、敷布団、マット、クッション、まくら等の芯材が開
示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら病院などで用いられているパーム繊維からなるマット
は、全体がパーム繊維の均一なマット層からなり、クッ
ション性をよくするために天然ゴムを多量に使用してい
るので、簡単に動かせないほど重く、ベッド用のマット
としては利用できても、和室用などにおいて敷布団の下
に敷くマットレスとしては、手軽に押し入れにしまった
り、日に干したりすることができないため適していなか
った。
【0013】この場合、パーム繊維の密度を低くして軽
量化することが考えられるが、パーム繊維の密度を低く
すると、耐へたり性が損なわれて、耐久性が乏しくなる
という問題があった。
【0014】また、実開昭62−29156号、実開昭
62−29155号に開示されたマットレス材は、パー
ム繊維からなる平板の間の中間部が、樹脂製の穴開きネ
ット芯材又はスプリング体で構成されているので、通気
性は優れているものの、保温性が十分でなく、パーム繊
維からなる平板を厚くして保温性を向上させると、全体
が重くなってしまうという問題があった。
【0015】更に、実開平2−139552号に開示さ
れた芯材は、パーム繊維からなる波板に発泡樹脂の板材
を接合しているため、発泡樹脂の板材によって通気性が
損なわれてしまい、敷布団の湿気を効果的に発散させる
ことができなかった。
【0016】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、和室等において用いても手軽に移動
できる程度に軽く、通気性に優れていて敷布団の湿気を
効果的に発散させることができ、しかも保温性も十分に
維持され、適度なクッション性と耐へたり性も有するマ
ットレスを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のマットレスは、パーム繊維マットをプレス
成形して得た波板の両面に、パーム繊維マットからなる
平板を接合して芯材を形成し、この芯材の外周を側生地
で被覆したことを特徴とする。
【0018】本発明のマットレスにおいては、前記波板
の外周を囲むように、前記平板の間にパーム繊維の成形
体からなる補強材を配置することが好ましい。
【0019】また、前記芯材を複数個に分割形成し、そ
れぞれを前記側生地で袋状に被覆すると共に、前記側生
地の袋体と袋体の間の連接部で折り曲げ可能にすること
が好ましい。この場合、前記芯材を3つに分割形成し、
側生地の袋体と袋体の間の連接部で交互に反対方向に折
り曲げ可能にすることが更に好ましい。
【0020】更に、前記波板の密度が0.3 〜0.8 g/cm
3 、厚さが0.2 〜0.5 cm、波板の底部から頂部に至る高
さが1〜3cmであることが好ましい。上記密度が0.3 g
/cm3 より小さいと十分な耐へたり性を付与することが
できず、0.8 g/cm3 を超えると通気性が損なわれる。
また、上記厚さが0.2 cmより薄いと十分な耐へたり性及
び保温性が得られず、0.5 cmより厚いと重くなってしま
うという問題がある。更に、上記高さが1cmより低いと
十分なクッション性が得られず、3cmを超えると重くな
ってしまい、保温性も低下するという問題がある。
【0021】更にまた、前記平板の密度が0.05〜0.15g
/cm3 、厚さが0.5 〜1.5 cmであることが好ましい。上
記密度が0.05g/cm3 より小さいと十分な耐へたり性を
付与することができず、0.15g/cm3 を超えると重くな
ってしまい、通気性も損なわれる。また、上記厚さが0.
5 cmより薄いと十分な耐へたり性及び保温性が得られ
ず、1.5 cmより厚いと重くなってしまうという問題があ
る。
【0022】更にまた、前記補強材の密度が0.1 〜0.3
g/cm3 であることが好ましい。上記密度が0.1 g/cm
3 より小さいと十分な耐へたり性を付与することができ
ず、0.3 g/cm3 を超えると通気性が損なわれる。
【0023】
【作用】本発明のマットレスによれば、パーム繊維マッ
トからなる上下の平板の間に、パーム繊維マットをプレ
ス成形して得た波板を配置したので、全体がパーム繊維
からなる病院等で用いられている従来のマットに比べ
て、全体重量を軽くすることができ、和室等において用
いても手軽に移動できる。
【0024】また、パーム繊維自体の通気性と、波板に
よって形成された空隙とによって、優れた通気性が得ら
れるので、敷布団の湿気を効果的に発散させて畳表面の
湿気を少なくし、ダニやカビなどの発生を防止すること
ができる。
【0025】更に、パーム繊維は、通気性に優れると共
に、樹脂製の穴開きネットやスプリング体に比べると保
温性にも優れているため、保温性も従来のウレタンマッ
トレス等に比べて遜色ない程度に維持することができ
る。
【0026】更にまた、波板は、パーム繊維マットをプ
レス成形して得たものであり、上下の平板に接合されて
圧縮力に強い構造をなすので、適度なクッション性を有
すると共に、耐へたり性にも優れている。
【0027】
【実施例】図1〜4には、本発明によるマットレスの一
実施例が示されている。図1は同マットレスの一部切り
欠き斜視図、図2は同マットレスの芯材の構造を示す部
分分解斜視図、図3は同マットレスの芯材の部分断面
図、図4は同マットレスの芯材の波板と上方の平板を取
り去った状態を示す平面図である。
【0028】このマットレス11は、パーム繊維マット
をプレス成形して得た波板12と、この波板12の上下
面に接着剤等によって接合されたパーム繊維マットから
なる平板13、14と、波板12の外周を囲むように平
板13、14の間に配置された補強材15とで構成され
た芯材16を有している。
【0029】この芯材16は、マットレスの長手方向を
3等分した長さの3つのものからなり、それぞれの芯材
16が、側生地17によって袋状に被覆されており、側
生地17のマチ部の角部を連結してなる連結部18a、
18bによって折り畳み可能とされている。この場合、
連結部18aと連結部18bとの折り曲げ可能な方向は
反対となっており、それによってマットレス11を3つ
折りにして畳むことができるようになっている。また、
側生地17が汚れたときに芯材16を取り出して側生地
17を洗濯できるように、側生地17の側面には図示し
ないチャック等が設けられている。
【0030】芯材16の材料となるパーム繊維は、パー
ム(ココやし)の果皮から得られる繊維であって、パー
ムの果実からパーム油(やし油)等を採取した残りの果
皮を水に3か月程度浸漬した後、繊維を採取し、これを
天日等で乾燥することにより得られ、通常、縄状に縒っ
て保管されている。
【0031】この縄をほどいてクリンプした繊維を適当
な長さに裁断し、目付量や密度をコントロールしながら
マット状に堆積し、ニードル機で厚さ方向に針打ちをし
て繊維を絡ませ、ロール状に巻き取る。このロールから
マットを引出し、スチレンブタジエンゴム(SBR)
や、天然ゴムなどのバインダーを付与し、乾燥すること
によりパーム繊維マットを得ることができる。
【0032】本発明の芯材16に用いる波板12は、上
記のようにして得られたパーム繊維マットを更に波板状
にプレス成形したもので、密度が0.3 〜0.8 g/cm3
図3における厚さaが0.2 〜0.5 cm、波板の底部から頂
部に至る高さbが1〜3cm、かつ、波のピッチdが2〜
5cmであるものが好ましく用いられる。
【0033】また、芯材16に用いる平板13、14と
しては、上記パーム繊維マット、あるいは上記パーム繊
維マットを更にプレス成形した板が用いられ、密度が0.
05〜0.15g/cm3 、図3における厚さcが0.5 〜1.5 cm
であるものが好ましく用いられる。
【0034】更に、芯材16に用いる補強材15として
は、上記パーム繊維マット、あるいは上記パーム繊維マ
ットを更にプレス成形し、所定の幅に裁断した角材が用
いられ、密度が0.1 〜0.3 g/cm3 であるものが好まし
く用いられる。
【0035】波板12、平板13、14、補強材15
は、接着剤によって相互に接合され、所定の厚さの板状
をなす芯材16が形成されている。
【0036】試験例1 波板12として密度0.57g/cm3 、肉厚3.5mm 、高さ15
mm、波のピッチ35mmのものを用い、平板13、14とし
て密度0.07g/cm3 、肉厚10mmのものを用い、補強材1
5として密度0.2 g/cm3 、肉厚15mmのものを用いて、
上記芯材16を形成した。更にこの芯材16を綿100 %
からなる布生地で被覆して、幅91cm×長さ195 cm×厚さ
3.5cm の大きさの本発明のマットレスを製造した。この
マットレスの重さは、約6kgであった。なお、従来、病
院等で用いられているパーム繊維からなるマットレスの
重さは11kg以上である。
【0037】次に、放湿性の試験のため、上記と同じ材
質、構造からなり、試験の都合上、大きさだけを幅50cm
×長さ65cm×厚さ3.5cm とした本発明のマットレスを製
造した。
【0038】一方、比較のため、一般のマットレスに用
いられるウレタンマット(密度0.02g/cm3 )を、上記
と同様な布生地で被覆して、幅50cm×長さ65cm×厚さ3.
5cmとしたマットレスを製造した。
【0039】図5に示すように、60×88cm(1/3畳)
の畳21の上に、上記本発明のマットレス又は従来のウ
レタンマットレス22を置き、その上に55×59cmの綿の
敷布団23を敷き、その上に150cc の水を含ませて4つ
折りにしたタオル24を載せ、更にその上に電気毛布2
5を被せ、最後に電気毛布25の上面を覆うようにビニ
ールシート26を被せた。
【0040】こうして120 分間強制的にタオル24を発
汗させた後、ビニールシート26、電気毛布25、タオ
ル24を取り去って120 分間自然乾燥させた。そして、
上記発汗中には30分毎に、ビニールシート26、電気毛
布25、タオル24を取り去った後の放湿中には10分毎
に、図5におけるa点(敷布団23の内部)、b点(敷
布団23とマットレス22との間)、c点(マットレス
22と畳21との間)の湿度を測定した。
【0041】本発明のマットレスを用いた場合の結果を
図6に、従来のウレタンマットレスを用いた場合の結果
を図7に示す。図中、aは敷布団の中の湿度、bは敷布
団とマットレスとの間の湿度、cはマットレスと畳みと
の間の湿度を表している。
【0042】図6、7を比較すると、本発明のマットレ
スを用いた場合は、発汗中においてもマットレスと畳と
の間の湿度cが低く抑えられ、発汗をやめて放湿させる
と、敷布団の内部の湿度a、敷布団とマットレスとの間
の湿度b、マットレスと畳との間の湿度cのいずれもほ
とんど同じになって、湿度が一緒に低下していくことが
わかる。そして、マットレスと畳との間の湿度cが、敷
布団の内部の湿度aよりも高くなることはない。
【0043】ところが、従来のウレタンマットレスを用
いた場合は、発汗中に敷布団の内部の湿度aと共に、敷
布団とマットレスとの間の湿度b及びマットレスと畳と
の間の湿度cが急激に上昇し、発汗をやめて放湿させる
と、敷布団の内部の湿度aは低下するものの、敷布団と
マットレスとの間の湿度b及びマットレスと畳との間の
湿度cがなかなか低下せず、それらが敷布団の内部の湿
度aよりも高くなり、特にマットレスと畳との間の湿度
cが高いまま維持されることがわかる。
【0044】したがって、従来のウレタンマットレスを
用いた場合は、マットレスと畳との間に湿気が溜りやす
く、ダニやカビの発生を防ぐため頻繁に日干しを行うこ
とが必要となるが、本発明のマットレスの場合は、万年
床にしてもマットレスと畳との間に湿気が溜りにくく、
日干しの回数を著しく少なくすることができる。
【0045】試験例2 試験例1で得られた本発明のマットレス、従来のウレタ
ンマットレス、従来のポリエステル製のマットレス(ポ
リエステル綿を布生地で被覆した密度0.04g/cm3 、厚
さ3.5cm のマットレス)、及び一般に保温性が高いとさ
れるアクリル毛布(目付量870 g/m2、厚さ20mm)につ
いて、JIS L 1096-1990 一般織物試験方法6.28.1A 法
(恒温法)により、保温率を測定した。なお、測定は3
回繰り返して行い、その平均を求めた。
【0046】その結果、保温率は、本発明のマットレス
が73.8%、従来のウレタンマットレスが77.4%、従来の
ポリエステル製のマットレスが78.4%、アクリル毛布が
68.4%であった。このように、本発明のマットレスは、
従来のウレタンやポリエステルからなるマットレスと比
べて、ほとんど遜色ない保温性を有していることがわか
る。
【0047】試験例3 試験例1で作成した芯材を300 ×300 ×35mmの大きさに
裁断し、島津製作所製の10t試験機(商品名「RH−1
0TV」)を用い、直径90mmのプランジャーを5mm/分
の速度で下降させて、0−900kg まで荷重をかけて、そ
の圧縮量(mm)を測定した。この結果を図8に示す。
【0048】この結果、本発明のマットレスに用いる芯
材は、900kg の荷重をかけても破壊せず、プランジャー
を開放した後は、多少のへたりはあるものの、元の形状
に戻ることがわかった。
【0049】試験例4 試験例1で作成した芯材を300 ×300 ×35mmの大きさに
裁断し、島津製作所製の試験機(商品名「AUTOGRAPH SD
-100-C」)を用い、直径20mmの円形の鉄板を、15mm押し
た時点で30〜40kgf となる荷重で、圧縮率42〜50%とな
るように押圧する操作を8000回繰り返した後、厚さの回
復率を測定した。
【0050】また、比較のため、パーム繊維からなる平
板マットを3枚積層して総厚さ35mmとしたマットを、上
記と同じ大きさに裁断し、上記と同様な試験を行った。
【0051】その結果、試験例1で作成した芯材は、試
験後の厚さが32mmであり、その回復率は91%であった。
これに対して、パーム繊維からなる平板マットを3枚積
層したマットは、試験後の厚さが29mmであり、その回復
率は83%であった。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマットレ
スによれば、通気性に優れていて敷布団の湿気を効果的
に発散させることができ、マットレスの上に布団を敷き
っぱなしにしても、自然乾燥によりマットレスと畳との
間に湿気がたまることがなく、ダニやカビの発生を防ぐ
ことができる。また、日に干す回数も例えば月に一度程
度でよく、労力を軽減することができる。
【0053】また、保温性も従来のマットレスと遜色な
い程度に維持され、適度なクッション性も有するので、
好みに応じて、薄い布団や厚い布団、あるいは硬い布団
や柔らかい布団などを使い分けることができる。
【0054】更に、中間部にプレス成形した波板を用い
たことにより、全体の重量を軽減させることができるの
で、和室等で使用しても手軽に移動することができ、押
し入れにしまったり、日に干したりすることができる。
また、軽量でありながら、耐ヘタリ性にも優れている。
【0055】更にまた、長年使用して廃棄する場合も、
燃えるゴミとして焼却することができ、そのまま破棄し
ても土に帰るものであるから、環境を汚染することがな
いという利点が得られる。
【0056】また、芯材を複数個に分割形成して、それ
ぞれを側生地で袋状に被覆し、側生地の袋体と袋体の間
の連接部で折り曲げ可能にした場合には、芯材が比較的
硬い構造物なので、折り畳んで押し入れ等に立てて入れ
ることができる。また、狭いベランダなどでも、マット
レスをやや折り曲げた状態で、省スペースで日に干すこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマットレスの一実施例を示す一部
切り欠き斜視図である。
【図2】同マットレスに用いられる芯材の部分分解斜視
図である。
【図3】同マットレスに用いられる芯材の部分断面図で
ある。
【図4】同マットレスに用いられる芯材の波板と上方の
平板を取り去った状態を示す平面図である。
【図5】試験例1におけるマットレスの放湿性試験の方
法を示す説明図である。
【図6】試験例1における本発明のマットレスの放湿性
試験結果を示す図表である。
【図7】試験例1における従来のウレタンマットレスの
放湿性試験結果を示す図表である。
【図8】本発明のマットレスの圧縮試験結果を示す図表
である。
【符号の説明】
11 マットレス 12 波板 13、14 平板 15 補強材 16 芯材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーム繊維マットをプレス成形して得た
    波板の両面に、パーム繊維マットからなる平板を接合し
    て芯材を形成し、この芯材の外周を側生地で被覆したこ
    とを特徴とするマットレス。
  2. 【請求項2】 前記波板の外周を囲むように、前記平板
    の間にパーム繊維の成形体からなる補強材を配置した請
    求項1記載のマットレス。
  3. 【請求項3】 前記芯材を複数個に分割形成し、それぞ
    れを前記側生地で袋状に被覆すると共に、前記側生地の
    袋体と袋体の間の連接部で折り曲げ可能にした請求項1
    又は2記載のマットレス。
  4. 【請求項4】 前記波板の密度が0.3 〜0.8 g/cm3
    厚さが0.2 〜0.5 cm、波板の底部から頂部に至る高さが
    1〜3cmである請求項1〜3のいずれか一つに記載のマ
    ットレス。
  5. 【請求項5】 前記平板の密度が0.05〜0.15g/cm3
    厚さが0.5 〜1.5 cmである請求項1〜4のいずれか一つ
    に記載のマットレス。
  6. 【請求項6】 前記補強材の密度が0.1 〜0.3 g/cm3
    である請求項2記載のマットレス。
JP11647895A 1995-04-18 1995-04-18 マットレス Pending JPH08280488A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007167627A (ja) * 2005-11-08 2007-07-05 Coco Industry Sdn Bhd 波形マットレス構造体の製造工程
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