JP3012643U - 紙製寝ござ - Google Patents

紙製寝ござ

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JP3012643U
JP3012643U JP1994016699U JP1669994U JP3012643U JP 3012643 U JP3012643 U JP 3012643U JP 1994016699 U JP1994016699 U JP 1994016699U JP 1669994 U JP1669994 U JP 1669994U JP 3012643 U JP3012643 U JP 3012643U
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規 川端
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 汗をよく吸収し、寝心地がよく、しかも安価
な紙製寝ござを提供する。 【構成】 新聞紙18を5〜15枚重ねて互いに接合し
た厚手のシート状物12の表面全体に多数の凹凸14が
形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は汗をよく吸収でき、安価に製造できる紙製寝ござに関する。
【0002】
【従来の技術】
日本の蒸し暑い夏場には、畳の上に竹製の敷物や藺草製の敷物が敷かれて使用 されている。そして、寝る場合にも、敷布団の上に藺草で編んだ寝ござを敷いて 寝ている人は多い。 また、新聞は相当部数発行されており、その大部分は読んだ後ゴミとして廃棄 処理されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、藺草製の寝ござは汗を吸収しないので、素肌が汗でべとついて 寝苦しいという問題があった。また、藺草製の寝ござは原料費が高く、割高にな るという問題があった。 また、読んだ後の新聞紙は有効利用されていないという問題があった。 本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、汗をよく吸収し、寝心地が よく、しかも安価な紙製寝ござを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う請求項1記載の紙製寝ござは、新聞紙を5〜15枚重ねて互い に接合した厚手のシート状物の表面全体に多数の凹凸が設けられて構成されてい る。なお、新聞紙を重ねる枚数が5枚未満だと破れやすくなり、15枚を越える と重くなって取扱が大変であり、更に、厚すぎて丸め難くなる。 請求項2記載の紙製寝ござは、請求項1記載の紙製寝ござにおいて、前記複数 の新聞紙の間には繊維製のメッシュ又は不織布からなる補強用シートが設けられ て構成されている。 請求項3記載の紙製寝ござは、請求項1記載の紙製寝ござにおいて、前記シー ト状物は長方形物からなり、前記凹凸は短手方向を向いて多数形成されている線 状凹凸からなるように構成されている。 請求項4記載の紙製寝ござは、請求項3記載の紙製寝ござにおいて、前記複数 の新聞紙の間には繊維製のメッシュ又は不織布からなる補強用シートが設けられ て構成されている。 請求項5記載の紙製寝ござは、廃棄紙を解した後、漉いて形成した厚手のシー ト状物の表面全体に多数の凹凸が設けられて構成されている。 請求項6記載の紙製寝ござは、請求項5記載の紙製寝ござにおいて、前記シー ト状物は長方形物からなり、前記凹凸は短手方向を向いて多数形成されている線 状凹凸からなるように構成されている。 請求項7記載の紙製寝ござは、請求項5記載の紙製寝ござにおいて、前記シー ト状物には繊維質材が少量混入されて構成されている。
【0005】
【作用】
請求項1〜4記載の紙製寝ござにおいては、新聞紙を5〜15枚重ねて互いに 接合した厚手のシート状物からなるので、紙製寝ござが汗を吸収し、柔らかくて 寝やすい。また、シート状物の表面全体に多数の凹凸が設けられているので、紙 製寝ござに皮膚が完全に密着しないで隙間ができて涼しい。 特に、請求項2及び4記載の紙製寝ござにおいては、前記複数の新聞紙の間に は繊維製のメッシュ又は不織布からなる補強用シートが設けられているので、強 度が付与され破れ難くなる。 請求項3記載の紙製寝ござにおいては、前記シート状物は長方形物からなり、 前記凹凸は短手方向を向いて多数形成されている線状凹凸からなるので、線状凹 凸に沿って寝ることになり、体の一部が少し凹凸に嵌入するので寝やすい。
【0006】 そして、請求項5〜7記載の紙製寝ござにおいては、廃棄紙を解した後、漉い て形成した厚手のシート状物からなるので、紙製寝ござが汗を吸収し、柔らかく て寝やすい。また、シート状物の表面全体に多数の凹凸が設けられているので、 紙製寝ござに皮膚が完全に密着しないで隙間ができて涼しい。 特に、請求項6記載の紙製寝ござにおいては、前記シート状物は長方形物から なり、前記凹凸は短手方向を向いて多数形成されている線状凹凸からなるので、 線状凹凸に沿って寝ることになり、体の一部が少し凹凸に嵌入するので寝やすい 。 請求項7記載の紙製寝ござにおいては、前記シート状物には繊維質材が少量混 入されているので、繊維質材が解した廃棄紙の繊維と絡まって破れ難くなる。
【0007】
【実施例】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施例につき説明し 、本考案の理解に供する。 ここに、図1は本考案の第1の実施例に係る紙製寝ござの平面図、図2は図1 における矢視A−A断面図、図3は図2における矢視B−B断面図、図4は同紙 製寝ござの製造工程の概略説明図、図5は本考案の第2の実施例に係る紙製寝ご ざのシート状物の部分分解図、図6は本考案の第3の実施例に係る紙製寝ござの 平面図、図7は同紙製寝ござの製造工程の概略説明図である。
【0008】 本考案の第1の実施例に係る紙製寝ござ10は、図1〜図4に示すように、藺 草で編まれた寝ござと同様な大きさ(長さが180cm)のシート状物12の表 面全体に、短手方向に向いた線状の凹凸14が多数設けられ、更に、両面全体に は藺草の編み目模様16が印刷されている。シート状物12は、藺草で編まれた 寝ござと同様な大きさの新聞紙18が10枚重ねられ(10〜12枚が好ましい )、互いに貼着されている。この紙製寝ござ10は、汗をよく吸収でき、更に、 表面全体に凹凸14が設けられているので、体に紙製寝ござ10の全面が密着せ ず空間があるので涼しい。また、藺草の編み目模様16が印刷されているので、 見た目に綺麗である。なお、図1において、符号21は縫い目である。
【0009】 この紙製寝ござ10を製造する場合には、図4に示すように、藺草で編まれた 寝ござと同様な大きさの新聞紙18を10枚重ね、デンプン系の接着剤で互いに 接合してシート状物12を形成する(図4における(a))。そして、シート状 物12の両面全体に藺草の編み目模様16を印刷機22により印刷し(図4にお ける(b))、その後シート状物12の上下から片面に凹凸24が形成されてい る金型26(図2及び図3参照)で押圧してシート状物12の表面全体に凹凸1 4を形成する(図4における(c))。更に、シート状物12の周囲を縫って縫 い目21をつける(図4における(d))。このようにして、新聞紙18を使用 した安価な紙製寝ござ10を製造することができる。
【0010】 この紙製寝ござ10を使用する場合には、敷布団又は畳の上に紙製寝ござ10 を敷き、その上に寝る。この場合、紙製寝ござ10は紙で作られているので、汗 がでるとその汗を吸収し、また、柔らかくて寝やすい。更に、シート状物12の 表面全体に凹凸14が設けられているので、紙製寝ござ10に皮膚が完全に密着 しないで隙間ができるため涼しい。 紙製寝ござ10を使用しない場合には、丸めておく。そして、ある程度使用す ると紙製寝ござ10を廃棄する。
【0011】 次に、本考案の第2の実施例に係る紙製寝ござは、前記第1の実施例における シート状物12において、図5に示すように、10枚重ねた新聞紙18の上から 2枚目と3枚目との間、及び上から8枚目と9枚目との間に補強用のメッシュ2 8を設けて破れ難いシート状物29にしたものである。 この紙製寝ござは、前記第1の実施例と同様にして製造し、使用される。 なお、本実施例において、補強用シートとしてメッシュ28を、10枚の新聞 紙18の上から2枚目と3枚目との間、及び上から8枚目と9枚目との間に配置 したが、これに限定されるものではなく、配置場所は表面以外ならどこでもよく 、その数は1枚でも、2枚以上であってもよい。また、メッシュ28の大きさは 、新聞紙18と同じ大きさとしたが、体が載る部分だけに設けるようにしてもよ い。そして、補強用シートである不織布の場合も、メッシュ28と同様にして使 用される。また、更に、不織布とメッシュ28を同時に使用することも可能であ る。
【0012】 更に、本考案の第3の実施例に係る紙製寝ござ30は、図6及び図7に示すよ うに、前記第1及び第2の実施例と同様藺草で編まれた寝ござと同様な大きさで あって、新聞紙31を解した後、漉いて形成したシート状物32を有し、シート 状物32には破れ難くするために繊維質材の一例である真綿36が10〜20% 混入されている。また、シート状物32の表面全体には、前記第1及び第2の実 施例と同様に凹凸34が形成され、更に、両面全体に色付きの藺草の編み目模様 33が印刷されている。この紙製寝ござ30は、前記第1及び第2の実施例と同 様に汗をよく吸収でき、更に、表面全体に凹凸34が設けられているので、体に 紙製寝ござ30が完全に密着せず隙間ができて涼しい。また、繊維質材の真綿3 6が混入されているので、破れ難い。そして更に、藺草の編み目模様33が印刷 されているので、見た目に綺麗である。
【0013】 この紙製寝ござ30を製造する場合には、新聞紙31を、水が満たされている タンク38内に入れ、攪拌して解ぐす。更に、このタンク38の中に真綿36を 10〜20重量%投入して攪拌する(図7における(e))。そして、紙すき4 0で所定厚み(新聞紙を10〜12枚重ねた程度)に紙をすいてシート状物32 を形成する(図7における(f))。そのシート状物32を紙すき40から取り 出し乾燥させる。そして、シート状物32の両面全体に藺草の編み目模様33を 印刷機22により印刷し(図7における(g))、前記実施例と同様な金型26 を使用してシート状物32の表面全体に凹凸34を形成する(図7における(h ))。 なお、必要に応じて、耐水性のコロイド物質を加えて印刷インキがにじまない サイジングを行ってもよいし、また、繊維を水中で過不足なくからませるために 植物性粘着剤を使用してもよい。更に、紙の表面を印刷に適した平滑にするため にカオリン、タルク等の目止剤を添加するようにしてもよいし、そして更に、汗 を更によく吸収させるために高分子性の吸水材を添加するようにしてもよい。
【0014】 この紙製寝ござ30を使用する場合には、前記第1及び第2の実施例と同様に して使用する。 なお、本実施例においては、シート状物32を一層で形成したが、表側及び裏 側に配置される、真綿が10〜20%混入された薄いシート状物と、中心に配置 される、真綿が2〜5%程度混入された厚いシート状物をそれぞれ別々に製造し 、後で接合するようにしてもよい。
【0015】 なお、前記第1〜第3の実施例においては、シート状物12、32の両面全体 に藺草の編み目模様16、33をそれぞれ印刷したが、自然の風景画を印刷して 清涼感を与えるようにしてもよい。 また、前記第1〜第3の実施例においては、シート状物12、32の表面の凹 凸14、34は線状であったが、疣状等他の凹凸であってもよい。 更に、前記第1〜第3の実施例においては、紙製寝ござ10、30の大きさを 通常の藺草製の寝ござと同様な大きさ(長さが180cm)、厚みを新聞紙10 〜12枚程度としたが、これよりも大きくても小さくてもよく、また新聞紙5〜 15枚分の厚みの範囲であればこれより厚くても薄くてもよい。特に、紙製寝ご ざの長さを140cm程度と小さくし、厚みも新聞紙の5〜6枚分程度の厚みに して、病人や子供のおねしょ用として毎日、毎回ごとに使い捨てるようにしても よい。
【0016】
【考案の効果】
請求項1〜4記載の紙製寝ござは、新聞紙を5〜15枚重ねて互いに接合した 厚手のシート状物の表面全体に多数の凹凸が設けられているので、よく汗を吸収 し、寝心地がよい。また、原料費が安いので藺草製の寝ござより安価に製造する ことができる。 特に、請求項2及び4記載の紙製寝ござにおいては、前記複数の新聞紙の間に は繊維製のメッシュ又は不織布からなる補強用シートが設けられているので、破 れ難く繰り返し使用することができる。 請求項3記載の紙製寝ござは、前記シート状物は長方形物からなり、前記凹凸 は短手方向を向いて多数形成されている線状凹凸からなるので、下からの押圧感 がなく寝やすい。 そして、請求項5〜7記載の紙製寝ござは、廃棄紙を解した後、漉いて形成し た厚手のシート状物の表面全体に多数の凹凸が設けられているので、よく汗を吸 収し、寝心地がよい。また、原料費が安いので藺草製の寝ござより安価に製造す ることができる。 特に、請求項6記載の紙製寝ござにおいては、前記シート状物は長方形物から なり、前記凹凸は短手方向を向いて多数形成されている線状凹凸からなるので、 下からの押圧感がなく寝やすい。 請求項7記載の紙製寝ござにおいては、前記シート状物には繊維質材が少量混 入されているので、破れ難く繰り返し使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例に係る紙製寝ござの平面
図である。
【図2】図1における矢視A−A断面図である。
【図3】図2における矢視B−B断面図である。
【図4】同紙製寝ござの製造工程の概略説明図である。
【図5】本考案の第2の実施例に係る紙製寝ござのシー
ト状物の部分分解図である。
【図6】本考案の第3の実施例に係る紙製寝ござの平面
図である。
【図7】同紙製寝ござの製造工程の概略説明図である。
【符号の説明】
10 紙製寝ござ 12 シート状物 14 凹凸 16 編み目模様 18 新聞紙 21 縫い目 22 印刷機 24 凹凸 26 金型 28 メッシュ 29 シート状物 30 紙製寝ござ 31 新聞紙 32 シート状物 33 編み目模様 34 凹凸 36 真綿 38 タンク 40 紙すき

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 新聞紙を5〜15枚重ねて互いに接合し
    た厚手のシート状物の表面全体に多数の凹凸が設けられ
    ていることを特徴とする紙製寝ござ。
  2. 【請求項2】 前記複数の新聞紙の間には繊維製のメッ
    シュ又は不織布からなる補強用シートが設けられている
    請求項1記載の紙製寝ござ。
  3. 【請求項3】 前記シート状物は長方形物からなり、前
    記凹凸は短手方向を向いて多数形成されている線状凹凸
    からなる請求項1記載の紙製寝ござ。
  4. 【請求項4】 前記複数の新聞紙の間には繊維製のメッ
    シュ又は不織布からなる補強用シートが設けられている
    請求項3記載の紙製寝ござ。
  5. 【請求項5】 廃棄紙を解した後、漉いて形成した厚手
    のシート状物の表面全体に多数の凹凸が設けられている
    ことを特徴とする紙製寝ござ。
  6. 【請求項6】 前記シート状物は長方形物からなり、前
    記凹凸は短手方向を向いて多数形成されている線状凹凸
    からなる請求項5記載の紙製寝ござ。
  7. 【請求項7】 前記シート状物には繊維質材が少量混入
    されている請求項5記載の紙製寝ござ。
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