JPH0558073U - 敷蒲団およびシーツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 丸洗いが可能もしくは使い捨てが経済的に可
能な敷蒲団およびそれに使用されるシーツを得る。 【構成】 中詰材が２００〜１５００ｇの蒲団１におけ
る上面と下面の少なくとも両側端部の一定位置に、面フ
ァスナー２を設けて薄手敷蒲団３を構成する。複数の薄
手敷蒲団３を上下に積層して面ファスナー２で連結し、
積層敷蒲団３０とする。シーツ８にも面ファスナー２Ａ
を設けて、積層敷蒲団３０の最上層の薄手敷蒲団３の上
面に取りつける。薄手敷蒲団３は、嵩張らないので、取
り外して丸洗いするか、使い捨てにできるから、衛生的
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は容易に丸洗いができ、または使い捨てに適した敷蒲団およびこれに使 用されるシーツに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の敷蒲団は中詰材（綿）が４〜６Kg程度と多量であるため、頻繁に丸洗い できず、ダニが巣くうなど不衛生であり、天日に干してもダニを壊滅するのは難 しい。

【０００３】 また、乳幼児や高齢者等が失禁して敷敷蒲団を汚すのを防止するため防水シー ツが用いられているが、防水シーツは通気性がほとんどなく、また風合いも固い ので、使用者に快適なものではなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記のような従来の敷蒲団の問題点を解消した敷蒲団およびそれに使 用されるシーツを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は薄手敷蒲団の複数枚を積層して積層敷蒲団を構成しようとするもので 、上記薄手敷蒲団を、中詰材が２００〜１５００グラムの蒲団における上面と下 面の少なくとも両側端部の一定位置に面ファスナーを装着して構成している。

【０００６】 ここで、両側端部とは、敷蒲団における縦方向または横方向に相対向する１対 の側端部をいう。 また、上記面ファスナーは、基布の主面に多数の係合子を備えたファスナーで あり、メス型係合子を持つメス型面ファスナーとオス型係合子を持つオス型面フ ァスナーとを別個に備えたオス・メス分離型面ファスナー（例えば特公平２−９ ８１５２号公報参照）、メス型係合子とオス型係合子とを混在させた混在型面フ ァスナーなどがある。

【０００７】 本考案の積層敷蒲団は、上記薄手敷蒲団の複数枚が積層されて、隣接する薄手 敷蒲団同士が上記面ファスナーを介して取り外し可能に連結されてなるものであ る。

【０００８】 本考案のシーツは、上記積層敷蒲団における最上層の薄手敷蒲団の上面を被覆 するものであって、このシーツの下面で、かつ上記最上部の薄手敷蒲団の上面に 装着された面ファスナーに対応する位置に、この面ファスナーと係合する面ファ スナーが装着されている。

【０００９】

【作用】

本考案の薄手敷蒲団は、嵩張らないために、容易に丸洗いできる。また、薄手 敷蒲団は使い捨てとしてもよい。さらに、面ファスナーを薄手敷蒲団における上 面と下面の少なくとも両側端部の一定位置に装着しているから、他の複数の薄手 敷蒲団のいずれにも連結することができる。

【００１０】 本考案の積層敷蒲団は、最上層の薄手敷蒲団が汚れたときは簡単に取り外して 新しい薄手敷蒲団を補充することができる。また、薄手敷蒲団が面ファスナーで もって連結されるので、使用中に薄手敷蒲団がずれることがない。さらに、用途 や好み、季節などに応じて積層枚数を変更できる。しかも、風合いが悪く固い防 水シーツが不要になる。

【００１１】 本考案のシーツは、上記積層敷蒲団における最上層の薄手敷蒲団の上面に面フ ァスナーを介して取り付けられるから、その取付けおよび取外しが容易である。

【００１２】

【実施例】

実施例１ 図１において、薄手の蒲団１は中詰材（綿）が２００〜１５００ｇの薄手のも のであり、縦方向に相対向する両側端部の上面と下面の一定位置に面ファスナー ２が縫い付けられて、積層用の薄手敷蒲団３を構成している。

【００１３】 中詰材の種類としては、羊毛、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）の繊維 、ウレタンフォーム、これらの混綿などがある。中詰材の形状としては、堅綿、 樹脂綿、カードウエーブなどがある。中詰材の量は、２００〜１５００ｇ／枚で ある。薄手敷蒲団３の形状は、通常、幅８０〜１５０cm、長さ１８０〜２２０cm の長方形であり、幼児用ではこれよりも小寸法である。

【００１４】 上記中詰材と側地とを合わせた薄手敷蒲団３の重量は、８００〜２５００ｇ／ 枚である。上記側地の素材としては、綿、ＰＥＴ、ナイロン、アクリル、羊毛な どがある。特に、これら素材に防水スプレーなどで揆水性を付与したものが好ま しい。

【００１５】 図２は、実施例１の積層用の薄手敷蒲団３を４枚積層した積層敷蒲団３０を示 す斜視図で、上下の隣接する薄手敷蒲団３は、面ファスナー２を介して、取外し 可能に連結されている。

【００１６】 図３は本考案の敷蒲団に用いる好適な面ファスナー２の拡大側面図であり、面 ファスナー２は、織布または編布からなる基布４にループ状係合子（メス型係合 子）５とフック状係合子（オス型係合子）６とを混在して設けた混在型である。 上記ループ状係合子５の先端はフック状係合子６の先端よりも高く設定されてお り、たとえば、ループ状係合子５の高さを１．５〜４mm程度とし、かつフック状 係合子６の高さよりも０．１〜２．０mm高くしている。このような混在型面ファ スナー２は、本出願人の平成２年５月２日出願に係る実願平２−４６９７５号に 記載されている。

【００１７】 この面ファスナー２を備えた実施例１の積層用薄手敷蒲団３を、図２のように 積層して面ファスナー２の部分を圧着すると、面ファスナー２は図４に示すよう に連結される。

【００１８】 上記構成において、薄手敷蒲団３は、嵩張らないので、家庭用の洗濯機等で容 易に丸洗いできる。洗濯が困難な用途に用いる場合には、使い捨てタイプの材料 で積層用薄手敷蒲団３を構成すれば、合理的かつ衛生的でもある。

【００１９】 さらに、面ファスナー２は薄手敷蒲団３における一定位置に設けられているか ら、これに積層される他の薄手敷蒲団３を選択する必要はなく、他のいずれの薄 手敷蒲団３にも任意に連結することができる。したがって、使い勝手がよい。

【００２０】 こうして積層された図２の積層敷蒲団３０は、最上層の薄手敷蒲団３が汚れた ときは、これを取り外して新しい薄手敷蒲団３を補充することができる。また、 薄手敷蒲団３が面ファスナー２でもって連結されているので、使用中に上下の薄 手敷蒲団３がずれることがない。さらに、用途や好み、季節などに応じて積層枚 数を変更できるので、この面からも使い勝手がよい。しかも、風合いが悪く固い 防水シーツは不要なので、使用者にとって快適である。

【００２１】 ところで、フック状係合子のみを備えたオス型面ファスナーと、ループ状係合 子のみを備えたメス型面ファスナーとを、１枚の敷蒲団の両側端部または上下面 に分けて装着した場合には、これに他の敷蒲団を連結するとき、メス型とオス型 とが組み合わされるように、敷蒲団の頭側・足側または上下面側を合わせる必要 がある。これに対し、上記混在型の面ファスナー２を設けた薄手敷蒲団３は、他 の薄手敷蒲団３と頭側・足側または上下面側を合わせることなく、自由に連結で きるので、一層使い勝手がよい。

【００２２】 上記ループ状係合子５は、一般にマルチフィラメントで形成されるので、モノ フィラメントまたは型成形の樹脂で形成されるフック状係合子６よりも柔らかい 。このような柔らかいループ状係合子５の方が硬いフック状係合子６よりも突出 しているので、使用者の肌が直接硬いフック状係合子６に触れることがなくなる から、使用者の肌を刺激して不快感を与えることがない。

【００２３】 また、オス型とメス型の面ファスナーを別々に敷蒲団に設けた場合には、敷蒲 団の洗濯時にオス型面ファスナーに糸屑が付着するが、混在型の上記面ファスナ ー２はオス型であるフック状係合子５がメス型であるループ状係合子５よりも低 く設定されているので、この面ファスナー２を用いた上記薄手敷蒲団３は、洗濯 時に糸屑が付着することがない。

【００２４】 実施例２ 図５は本考案の第２の実施例を示す図で、面ファスナー２を敷蒲団３における 横方向に相対向する両側端部に装着したもので、実施例１のものより上下の敷蒲 団３，３の連結がより強固となる。

【００２５】 実施例３ 図６は本考案の実施例に係るシーツ８を示す。このシーツ８は、図２の積層敷 蒲団３０における最上層の薄手敷蒲団３の上面を被覆するものである。図６のシ ーツ８の下面には、最上部の薄手敷蒲団３（図２）の上面に装着された面ファス ナー２に対応する位置に、この面ファスナー２と係合する面ファスナー２Ａが装 着されている。シーツ８の面ファスナー２Ａも、混在型面ファスナーを使用する のが好ましい。

【００２６】 このように、上記シーツ８は、薄手敷蒲団の上面に面ファスナー２，２Ａを介 して取付けられるから、その取付けおよび取外しが容易であり、したがって、使 い勝手がよい。

【００２７】 なお、上記実施例では、ループ状係合子５とフック状係合子６を混在させた面 ファスナー２，２Ａを説明したが、混在型面ファスナーではなく、フック状係合 子のみを持つオス型面ファスナーと、ループ状係合子のみを持つメス型面ファス ナーとを別個に備えたオス・メス分離型面ファスナーを用いてもよい。さらに、 面ファスナー２，２Ａは連続的な帯状でなく、点在させて設けてもよい。

【００２８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係る薄手敷蒲団は、嵩張らないので、丸洗いす るか、使い捨てにできるから、衛生的である。また、他のいずれの薄手敷蒲団に も任意に連結できるので、使い勝手がよい。

【００２９】 本考案に係る積層敷蒲団は、汚れた薄手敷蒲団のみを簡単に取り外して新しい 薄手敷蒲団を補充することができるので、使い勝手がよい。また、薄手敷蒲団が 面ファスナーでもって連結されるので、使用中に薄手敷蒲団同士がずれることが ない。さらに、用途や好み、季節などに応じて積層枚数を変更できるので、この 面からも使い勝手がよい。しかも、風合いが悪く固い防水シーツが不要になる。

【００３０】 本考案に係るシーツは、積層敷蒲団における最上層の薄手敷蒲団の上面に対し て、容易に取付けおよび取外しができるから、使い勝手がよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１の上面と下面を示す図であ
る。

【図２】実施例１の使用時の状態を示す斜視図である。

【図３】実施例１で用いる面ファスナーの拡大側面図で
ある。

【図４】使用時の面ファスナーの連結状態を示す側面図
である。

【図５】本考案の実施例２の上面と下面を示す図であ
る。

【図６】本考案の実施例３に係るシーツを示す下面図で
ある。

【符号の説明】

１…蒲団、２，２Ａ…面ファスナー（連結具）、３…薄
手敷蒲団、４…基布、５…フック状係合子、６…ループ
状係合子、８…シーツ、３０…積層敷蒲団。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中詰材が２００〜１５００グラムの蒲団
   における上面と下面の少なくとも両側端部の一定位置
   に、面ファスナーが装着されていることを特徴とする薄
   手敷蒲団。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の薄手敷蒲団の複数枚が
   積層されて、隣接する薄手敷蒲団同士が上記面ファスナ
   ーを介して取り外し可能に連結されていることを特徴と
   する積層敷蒲団。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の積層敷蒲団における最
   上層の薄手敷蒲団の上面を被覆するシーツであって、こ
   のシーツの下面で、かつ上記最上部の薄手敷蒲団の上面
   に装着された面ファスナーに対応する位置に、この面フ
   ァスナーと係合する面ファスナーが装着されていること
   を特徴とするシーツ。