JPH054823Y2 - - Google Patents
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- JPH054823Y2 JPH054823Y2 JP1989130317U JP13031789U JPH054823Y2 JP H054823 Y2 JPH054823 Y2 JP H054823Y2 JP 1989130317 U JP1989130317 U JP 1989130317U JP 13031789 U JP13031789 U JP 13031789U JP H054823 Y2 JPH054823 Y2 JP H054823Y2
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Landscapes
- Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
- Invalid Beds And Related Equipment (AREA)
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Description
〔産業上の利用分野〕
本考案は、患者用マツトレスに関し、更に詳し
くは、床パネルが屈曲する、いわゆるギヤツヂベ
ツドに用いて、床パネルの屈曲に追従して屈曲可
能な患者用マツトレスに関するものである。 〔従来の技術〕 現在の患者用ベツドは、その殆どが患者の姿勢
を変更し、又は食事等に便利なように、床パネル
が屈曲するギヤツヂベツドとなつている。従つ
て、このギヤツヂベツドに用いられるマツトレス
も床パネルの屈曲に追従しうるものが使用されな
ければならない。 しかし、従来から一般的に使用されているマツ
トレスは平板状の一枚ものが殆どで、これを前記
の如く床パネルの屈曲に応じて屈曲させるために
は、軟らかなマツトレスを使用する必要がある
が、このような軟らかなマツトレスの場合には、
詰物の密度が低いために、圧縮残留歪が大きく、
耐久消費材である患者用マツトレスとして長時間
の使用に耐えうるものではなかつた。加えて、近
年、人間工学の発達により、睡眠には硬めのマツ
トレスのほうが寝心地がよく、しかも疲れないこ
とが理解されるに従つて、硬めのマツトレスに対
する要望が大きくなつている。マツトレスを硬め
にするには詰物の密度を大きくするのが最良の方
法であるが、このように密度を大きくするとマツ
トレスとしての屈曲性は極端に悪くなり、硬めの
マツトレスを前記の如くギヤツヂベツドに使用し
て無理に屈曲させようとすると型崩れが発生した
り、マツトレスが損傷又は破損したりして耐久性
が低下する。このように、マツトレスを硬くする
ということと、その屈曲性を向上させるという二
つの要件は、相反するものである。 そこで、前記のように、マツトレスの硬さと、
屈曲性という相反する要件を同時に満たすマツト
レスとして、従来においては、例えば密度の高い
硬めのクツシヨン材を分割し、複数のクツシヨン
材を側地で連結することにより、高めのクツシヨ
ン性と床パネルの屈曲に対する追従性の両方の要
件を満足するマツトレスが提案されている。しか
し、このものは製造工程数が増加し、生産性の低
下とコストの上昇を招き、必ずしも満足できるも
のではなかつた。 〔考案が解決しようとする課題〕 本考案は上記の点に鑑み、寝心地がよく、疲れ
ない硬めのクツシヨン性と、ギヤツヂベツド等に
使用した場合に床パネルに追従しうる十分な屈曲
性とを有し、しかも圧縮残留歪が小さく耐久性に
富み長時間の使用に耐えうるとともに、生産工程
を煩雑化することなくコストの上昇を抑えて簡易
に生産しうる患者用マツトレスを提供せんとする
ものである。 〔課題を解決するための手段〕 本考案に係る患者用マツトレスは上記の目的を
達成するために、熱接着性繊維A15〜40重量%と
該熱接着性繊維Aより高融点を有する合成繊維
B85〜60重量%とを含み、熱接着性繊維A及び合
成繊維Bは立体的に不規則にからみ合い、交絡部
の少なくとも一部は熱接着性繊維Aの溶融により
一体に固着され、且つ密度が0.02〜0.05g/cm3で
ある繊維製クツシヨン材を、その表面の巾方向に
沿つて折り曲げ用スリツトを設け、これを側地で
被覆して構成した。 〔作用〕 本考案は、上記の如くその詰物として繊維製ク
ツシヨン材を用い、このクツシヨン材として熱接
着性繊維Aと該熱接着性繊維Aより高融点を有す
る合成繊維Bとを特定の割合で含み、熱接着性繊
維A及び合成繊維Bは立体的に不規則にからみ合
い、交絡部の少なくとも一部は熱接着性繊維Aの
溶融により一体に固着した密度が0.02〜0.05g/
cm3のものを用いることにより、合成繊維Bの有す
る圧縮弾性応力を最大限に生かした立体的からみ
合いにより、圧縮残留歪が小さく、寝心地の良い
硬めのクツシヨン性を有する。そして、クツシヨ
ン材の表面の巾方向に沿つて折り曲げ用スリツト
を設けたことにより、マツトレスの長さ方向にお
いてクツシヨン材を無理なく折り曲げてギヤツヂ
ベツドにおける床パネルの屈曲に追従可能として
いる。 そして、平板状の繊維製クツシヨン材の表面に
湿熱状態で圧縮プレスにより、又は、平板状の繊
維製クツシヨン材の表面に予め切り込みを入れ、
該切り込み部分を拡張して湿熱状態で圧縮プレス
して折り曲げ用スリツトを設けることにより、該
スリツト周縁部に於けるクツシヨン材を構成して
いる熱接着性繊維A及び合成繊維Bの密度を高め
るとともに、この部分における繊維をクツシヨン
材の厚み方向に向かつて立てた状態とすることに
より、該圧縮部分におけるクツシヨン材の厚さ方
向のクツシヨン性を補強して圧縮残留歪をより小
さいものとし、更にこのスリツトの開口縁を圧縮
プレスにて湾曲形成したときには、互いに隣接す
るスリツト間に形成される凸部部分を高密度化し
て硬めのクツシヨン性とともに、指圧効果を付与
してなる。 〔実施例〕 以下、添付した図面に基づき本考案を更に詳細
に説明する。 本考案に係る患者用マツトレス1は、第1図の
如くギヤツヂベツド等の床パネル2上に載置して
使用され、該床パネル2に追従して適宜屈曲され
る。 前記患者用マツトレス1は、繊維製クツシヨン
材3を側地11にて被覆して構成されている。前
記繊維製クツシヨン材3は、第2図の如くその表
面の巾方向に沿つて多数の折り曲げ用スリツト4
を設けることにより、床パネル2の屈曲に応じて
長さ方向の適所で屈曲可能とするとともに、表面
に多数の凸部7を形成している。前記折り曲げ用
スリツト4は、第2図イの如く繊維製クツシヨン
材3の表裏両面の対応する位置に設けてもよい
し、又、第2図ロの如く繊維製クツシヨン材3の
表裏面で位置をずらして設けてもよい。 前記繊維製クツシヨン材3は熱接着性繊維Aと
合成繊維Bとからなり、両繊維が立体的にからみ
合い、それらの交絡部で熱接着性繊維Aの溶融に
より一体に固着されている。 熱接着性繊維Aとしては、合成繊維Bに較べて
その融点が低く、通常の場合、合成繊維Bよりも
30℃以上、低融点のものが用いられ、例えば、ポ
リエステル、ポリオレフイン、ポリビニルアルコ
ール等があり、特に共重合ポリエステル繊維を用
いることは好ましい実施例といえる。 次に、合成繊維Bとしては前記熱接着性繊維A
よりも高融点であり、例えば、ポリエステル、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等の合成繊維が用い
られるが、ポリエステル繊維を用いることがより
好ましく、特に、この合成繊維Bとして、圧縮弾
性率の高い中空コンジケート繊維を用いることが
好ましい。 前記熱接着性繊維A及び合成繊維Bの混率とし
ては、熱接着性繊維A15〜40重量%に対し合成繊
維B85〜60重量%であり、これらの交絡部におい
て熱接着性繊維Aの溶融による接触接着、より好
ましくは熱接着性繊維Aの溶融によつて形成され
た節玉により一体的に固着することにより、合成
繊維Bの本来有する圧縮弾性応力を生かして不規
則なからみ合いを形成し、繊維製クツシヨン材3
全体に従来の繊維製クツシヨン材に較べて格段に
圧縮残留歪の小さな繊維製クツシヨン材3を作成
することができる。 前記の場合、梳綿工程におけるカード針による
引抜抵抗を極力減らすため、寝装の分野で通常用
いられる繊維長38〜102mmのうち、38〜51mm程度
の短い繊維を用いることが好ましい。そして、こ
のように繊維長の短いものを用いることにより、
圧縮残留歪のより小さな繊維製クツシヨン材3を
得ることが可能となる。又、桟台についても、繊
維に対する過度の引抜応力を避けるため、梳綿ゲ
ージは一般のゲージに対し、10/1000/10/1000mm
広く取り、ローラー間、桟台間の繊維受渡しドラ
フトは0.95〜1.05を取る必要がある。そして、熱
接着性繊維Aの溶融には、繊維に対する引張応
力、圧縮応力を避けるため乾熱温風を用いるより
も、電磁波、遠赤外線、又は真空吸引後の湿熱に
より、溶融させることが好ましい。これは、各繊
維を繊維製クツシヨン材における厚さ方向に沿つ
て立つた状態に配向させることにより、硬めのク
ツシヨン性を得ることができるが、前記のような
クツシヨン材製造過程における繊維に対する引張
応力や圧縮応力により、この繊維の配向が破壊さ
れるのを防止するためである。 前記各繊維の繊度については、熱接着性繊維A
及び合成繊維Bの混率が同じであれば、太デニー
ルになるほど繊維本数は少なくなり、前繊維交絡
点に対する接触点の比率が増加し、硬いクツシヨ
ンとなり、細いデニールの繊維を用いると、その
反対に軟らかなクツシヨンとなる。ただ、密度が
同じであれば圧縮残留歪においては大きな差はな
い。そこで、通常、熱接着性繊維Aとしては2〜
3デニール×51mm、合成繊維Bとしては6〜15デ
ニール×38〜64mmのものを使用し、熱接着性繊維
Aを15〜40重量%、合成繊維Bを85〜60重量%と
する。この熱接着性繊維Aと合成繊維Bとの混率
は、両繊維の接着点数を左右するものであり、こ
の接着点数により繊維製クツシヨン材3のクツシ
ヨン性に差が生ずる。本考案における、この熱接
着性繊維Aと合成繊維Bとの混率と、両繊維の接
着点数、及びそのときの繊維製クツシヨン材のク
ツシヨン性の関係は表1の如くである。
くは、床パネルが屈曲する、いわゆるギヤツヂベ
ツドに用いて、床パネルの屈曲に追従して屈曲可
能な患者用マツトレスに関するものである。 〔従来の技術〕 現在の患者用ベツドは、その殆どが患者の姿勢
を変更し、又は食事等に便利なように、床パネル
が屈曲するギヤツヂベツドとなつている。従つ
て、このギヤツヂベツドに用いられるマツトレス
も床パネルの屈曲に追従しうるものが使用されな
ければならない。 しかし、従来から一般的に使用されているマツ
トレスは平板状の一枚ものが殆どで、これを前記
の如く床パネルの屈曲に応じて屈曲させるために
は、軟らかなマツトレスを使用する必要がある
が、このような軟らかなマツトレスの場合には、
詰物の密度が低いために、圧縮残留歪が大きく、
耐久消費材である患者用マツトレスとして長時間
の使用に耐えうるものではなかつた。加えて、近
年、人間工学の発達により、睡眠には硬めのマツ
トレスのほうが寝心地がよく、しかも疲れないこ
とが理解されるに従つて、硬めのマツトレスに対
する要望が大きくなつている。マツトレスを硬め
にするには詰物の密度を大きくするのが最良の方
法であるが、このように密度を大きくするとマツ
トレスとしての屈曲性は極端に悪くなり、硬めの
マツトレスを前記の如くギヤツヂベツドに使用し
て無理に屈曲させようとすると型崩れが発生した
り、マツトレスが損傷又は破損したりして耐久性
が低下する。このように、マツトレスを硬くする
ということと、その屈曲性を向上させるという二
つの要件は、相反するものである。 そこで、前記のように、マツトレスの硬さと、
屈曲性という相反する要件を同時に満たすマツト
レスとして、従来においては、例えば密度の高い
硬めのクツシヨン材を分割し、複数のクツシヨン
材を側地で連結することにより、高めのクツシヨ
ン性と床パネルの屈曲に対する追従性の両方の要
件を満足するマツトレスが提案されている。しか
し、このものは製造工程数が増加し、生産性の低
下とコストの上昇を招き、必ずしも満足できるも
のではなかつた。 〔考案が解決しようとする課題〕 本考案は上記の点に鑑み、寝心地がよく、疲れ
ない硬めのクツシヨン性と、ギヤツヂベツド等に
使用した場合に床パネルに追従しうる十分な屈曲
性とを有し、しかも圧縮残留歪が小さく耐久性に
富み長時間の使用に耐えうるとともに、生産工程
を煩雑化することなくコストの上昇を抑えて簡易
に生産しうる患者用マツトレスを提供せんとする
ものである。 〔課題を解決するための手段〕 本考案に係る患者用マツトレスは上記の目的を
達成するために、熱接着性繊維A15〜40重量%と
該熱接着性繊維Aより高融点を有する合成繊維
B85〜60重量%とを含み、熱接着性繊維A及び合
成繊維Bは立体的に不規則にからみ合い、交絡部
の少なくとも一部は熱接着性繊維Aの溶融により
一体に固着され、且つ密度が0.02〜0.05g/cm3で
ある繊維製クツシヨン材を、その表面の巾方向に
沿つて折り曲げ用スリツトを設け、これを側地で
被覆して構成した。 〔作用〕 本考案は、上記の如くその詰物として繊維製ク
ツシヨン材を用い、このクツシヨン材として熱接
着性繊維Aと該熱接着性繊維Aより高融点を有す
る合成繊維Bとを特定の割合で含み、熱接着性繊
維A及び合成繊維Bは立体的に不規則にからみ合
い、交絡部の少なくとも一部は熱接着性繊維Aの
溶融により一体に固着した密度が0.02〜0.05g/
cm3のものを用いることにより、合成繊維Bの有す
る圧縮弾性応力を最大限に生かした立体的からみ
合いにより、圧縮残留歪が小さく、寝心地の良い
硬めのクツシヨン性を有する。そして、クツシヨ
ン材の表面の巾方向に沿つて折り曲げ用スリツト
を設けたことにより、マツトレスの長さ方向にお
いてクツシヨン材を無理なく折り曲げてギヤツヂ
ベツドにおける床パネルの屈曲に追従可能として
いる。 そして、平板状の繊維製クツシヨン材の表面に
湿熱状態で圧縮プレスにより、又は、平板状の繊
維製クツシヨン材の表面に予め切り込みを入れ、
該切り込み部分を拡張して湿熱状態で圧縮プレス
して折り曲げ用スリツトを設けることにより、該
スリツト周縁部に於けるクツシヨン材を構成して
いる熱接着性繊維A及び合成繊維Bの密度を高め
るとともに、この部分における繊維をクツシヨン
材の厚み方向に向かつて立てた状態とすることに
より、該圧縮部分におけるクツシヨン材の厚さ方
向のクツシヨン性を補強して圧縮残留歪をより小
さいものとし、更にこのスリツトの開口縁を圧縮
プレスにて湾曲形成したときには、互いに隣接す
るスリツト間に形成される凸部部分を高密度化し
て硬めのクツシヨン性とともに、指圧効果を付与
してなる。 〔実施例〕 以下、添付した図面に基づき本考案を更に詳細
に説明する。 本考案に係る患者用マツトレス1は、第1図の
如くギヤツヂベツド等の床パネル2上に載置して
使用され、該床パネル2に追従して適宜屈曲され
る。 前記患者用マツトレス1は、繊維製クツシヨン
材3を側地11にて被覆して構成されている。前
記繊維製クツシヨン材3は、第2図の如くその表
面の巾方向に沿つて多数の折り曲げ用スリツト4
を設けることにより、床パネル2の屈曲に応じて
長さ方向の適所で屈曲可能とするとともに、表面
に多数の凸部7を形成している。前記折り曲げ用
スリツト4は、第2図イの如く繊維製クツシヨン
材3の表裏両面の対応する位置に設けてもよい
し、又、第2図ロの如く繊維製クツシヨン材3の
表裏面で位置をずらして設けてもよい。 前記繊維製クツシヨン材3は熱接着性繊維Aと
合成繊維Bとからなり、両繊維が立体的にからみ
合い、それらの交絡部で熱接着性繊維Aの溶融に
より一体に固着されている。 熱接着性繊維Aとしては、合成繊維Bに較べて
その融点が低く、通常の場合、合成繊維Bよりも
30℃以上、低融点のものが用いられ、例えば、ポ
リエステル、ポリオレフイン、ポリビニルアルコ
ール等があり、特に共重合ポリエステル繊維を用
いることは好ましい実施例といえる。 次に、合成繊維Bとしては前記熱接着性繊維A
よりも高融点であり、例えば、ポリエステル、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等の合成繊維が用い
られるが、ポリエステル繊維を用いることがより
好ましく、特に、この合成繊維Bとして、圧縮弾
性率の高い中空コンジケート繊維を用いることが
好ましい。 前記熱接着性繊維A及び合成繊維Bの混率とし
ては、熱接着性繊維A15〜40重量%に対し合成繊
維B85〜60重量%であり、これらの交絡部におい
て熱接着性繊維Aの溶融による接触接着、より好
ましくは熱接着性繊維Aの溶融によつて形成され
た節玉により一体的に固着することにより、合成
繊維Bの本来有する圧縮弾性応力を生かして不規
則なからみ合いを形成し、繊維製クツシヨン材3
全体に従来の繊維製クツシヨン材に較べて格段に
圧縮残留歪の小さな繊維製クツシヨン材3を作成
することができる。 前記の場合、梳綿工程におけるカード針による
引抜抵抗を極力減らすため、寝装の分野で通常用
いられる繊維長38〜102mmのうち、38〜51mm程度
の短い繊維を用いることが好ましい。そして、こ
のように繊維長の短いものを用いることにより、
圧縮残留歪のより小さな繊維製クツシヨン材3を
得ることが可能となる。又、桟台についても、繊
維に対する過度の引抜応力を避けるため、梳綿ゲ
ージは一般のゲージに対し、10/1000/10/1000mm
広く取り、ローラー間、桟台間の繊維受渡しドラ
フトは0.95〜1.05を取る必要がある。そして、熱
接着性繊維Aの溶融には、繊維に対する引張応
力、圧縮応力を避けるため乾熱温風を用いるより
も、電磁波、遠赤外線、又は真空吸引後の湿熱に
より、溶融させることが好ましい。これは、各繊
維を繊維製クツシヨン材における厚さ方向に沿つ
て立つた状態に配向させることにより、硬めのク
ツシヨン性を得ることができるが、前記のような
クツシヨン材製造過程における繊維に対する引張
応力や圧縮応力により、この繊維の配向が破壊さ
れるのを防止するためである。 前記各繊維の繊度については、熱接着性繊維A
及び合成繊維Bの混率が同じであれば、太デニー
ルになるほど繊維本数は少なくなり、前繊維交絡
点に対する接触点の比率が増加し、硬いクツシヨ
ンとなり、細いデニールの繊維を用いると、その
反対に軟らかなクツシヨンとなる。ただ、密度が
同じであれば圧縮残留歪においては大きな差はな
い。そこで、通常、熱接着性繊維Aとしては2〜
3デニール×51mm、合成繊維Bとしては6〜15デ
ニール×38〜64mmのものを使用し、熱接着性繊維
Aを15〜40重量%、合成繊維Bを85〜60重量%と
する。この熱接着性繊維Aと合成繊維Bとの混率
は、両繊維の接着点数を左右するものであり、こ
の接着点数により繊維製クツシヨン材3のクツシ
ヨン性に差が生ずる。本考案における、この熱接
着性繊維Aと合成繊維Bとの混率と、両繊維の接
着点数、及びそのときの繊維製クツシヨン材のク
ツシヨン性の関係は表1の如くである。
【表】
表1より、両繊維の混率としては、熱接着性繊
維Aを17〜25重量%、合成繊維Bを83〜75重量%
とすることが好ましい。 一方、繊維製クツシヨン材3の圧縮残留歪を減
少させる最も大きな要素は綿密度である。 この繊維製クツシヨン材における密度と圧縮残
留歪の関係は表2のとおりである。
維Aを17〜25重量%、合成繊維Bを83〜75重量%
とすることが好ましい。 一方、繊維製クツシヨン材3の圧縮残留歪を減
少させる最も大きな要素は綿密度である。 この繊維製クツシヨン材における密度と圧縮残
留歪の関係は表2のとおりである。
以上述べた如く、本考案によれば、熱接着性繊
維A15〜40重量%と該熱接着性繊維Aより高融点
を有する合成繊維B85〜60重量%とを含み、熱接
着性繊維A及び合成繊維Bは立体的に不規則にか
らみ合い、交絡部の少なくとも一部は熱接着性繊
維Aの溶融により一体に固着されたクツシヨン材
にて構成したことにより、寝心地が良く、疲れな
い硬めのクツシヨン性を有し、又、前記クツシヨ
ン材の表面に圧縮プレスにて折り曲げ用スリツト
部を設けることによりクツシヨン材を構成する熱
接着性繊維A及び合成繊維Bをクツシヨン材の厚
み方向に向かつて立てた状態に配向させることに
より、硬めのクツシヨン性を確保し、且つ、圧縮
残留歪を小さくして長時間の使用に耐えうる耐久
性を付与してなる。そして、前記の如く折り曲げ
用スリツトをクツシヨン材の巾方向に沿つて設け
たことにより、硬めのクツシヨン性を犠牲にする
ことなく、しかも硬いクツシヨン材を無理に屈曲
させることなくギヤツヂベツドにおける床パネル
に追従しうる十分な屈曲性を有する患者用マツト
レスを提供しうるものである。そのうえ、クツシ
ヨン材表面にスリツトを設けて表面を凹凸形成し
たことにより、患者の身体に対する圧迫を減少さ
せるとともに、凸部の指圧効果により血行を改善
し、更には通気性のよい繊維製クツシヨン材を用
い、しかも、その表面に前記スリツトを設けたこ
とにより、マツトレスの通気性は更に改良されて
長期療養患者の褥瘡を防止するとともに、マツト
レスにおける雑菌の繁殖を予防する効果をも有す
る。そして、このマツトレスを製造するにあたつ
ては、平板状のクツシヨン材の表面に圧縮プレス
にて折り曲げ用スリツトを設けた1枚物の繊維製
クツシヨン材をそのまま側地で被覆するだけでよ
いから、硬めのクツシヨン材を分割して側地にて
連結してなる従来のマツトレスの製造法に較べて
極めて簡便な作業で製造可能であり、生産性の低
下や、コストの上昇を招くようなこともなく、安
価に提供しうる
維A15〜40重量%と該熱接着性繊維Aより高融点
を有する合成繊維B85〜60重量%とを含み、熱接
着性繊維A及び合成繊維Bは立体的に不規則にか
らみ合い、交絡部の少なくとも一部は熱接着性繊
維Aの溶融により一体に固着されたクツシヨン材
にて構成したことにより、寝心地が良く、疲れな
い硬めのクツシヨン性を有し、又、前記クツシヨ
ン材の表面に圧縮プレスにて折り曲げ用スリツト
部を設けることによりクツシヨン材を構成する熱
接着性繊維A及び合成繊維Bをクツシヨン材の厚
み方向に向かつて立てた状態に配向させることに
より、硬めのクツシヨン性を確保し、且つ、圧縮
残留歪を小さくして長時間の使用に耐えうる耐久
性を付与してなる。そして、前記の如く折り曲げ
用スリツトをクツシヨン材の巾方向に沿つて設け
たことにより、硬めのクツシヨン性を犠牲にする
ことなく、しかも硬いクツシヨン材を無理に屈曲
させることなくギヤツヂベツドにおける床パネル
に追従しうる十分な屈曲性を有する患者用マツト
レスを提供しうるものである。そのうえ、クツシ
ヨン材表面にスリツトを設けて表面を凹凸形成し
たことにより、患者の身体に対する圧迫を減少さ
せるとともに、凸部の指圧効果により血行を改善
し、更には通気性のよい繊維製クツシヨン材を用
い、しかも、その表面に前記スリツトを設けたこ
とにより、マツトレスの通気性は更に改良されて
長期療養患者の褥瘡を防止するとともに、マツト
レスにおける雑菌の繁殖を予防する効果をも有す
る。そして、このマツトレスを製造するにあたつ
ては、平板状のクツシヨン材の表面に圧縮プレス
にて折り曲げ用スリツトを設けた1枚物の繊維製
クツシヨン材をそのまま側地で被覆するだけでよ
いから、硬めのクツシヨン材を分割して側地にて
連結してなる従来のマツトレスの製造法に較べて
極めて簡便な作業で製造可能であり、生産性の低
下や、コストの上昇を招くようなこともなく、安
価に提供しうる
第1図は本考案に係る患者用マツトレスを屈曲
した床パネル上に設置した状態の斜視図、第2図
イ,ロは前記患者用マツトレスの縦断面図、第3
図イ,ロ、及び第4図イ〜はは、それぞれ前記患
者用マツトレスの折り曲げ用スリツトの形成方法
を示す縦断面説明図、第5図は前記患者用マツト
レスに用いられる繊維製クツシヨン材における繊
維密度、及び繊維の配向状態を示す拡大説明図で
ある。 1……患者用マツトレス、2……床パネル、3
……繊維製クツシヨン材、4……折り曲げ用スリ
ツト、5……プレス板、5′……突刃、6……切
目、7……突部。
した床パネル上に設置した状態の斜視図、第2図
イ,ロは前記患者用マツトレスの縦断面図、第3
図イ,ロ、及び第4図イ〜はは、それぞれ前記患
者用マツトレスの折り曲げ用スリツトの形成方法
を示す縦断面説明図、第5図は前記患者用マツト
レスに用いられる繊維製クツシヨン材における繊
維密度、及び繊維の配向状態を示す拡大説明図で
ある。 1……患者用マツトレス、2……床パネル、3
……繊維製クツシヨン材、4……折り曲げ用スリ
ツト、5……プレス板、5′……突刃、6……切
目、7……突部。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1) 熱接着性繊維A15〜40重量%と該熱接着性
繊維Aより高融点を有する合成繊維B85〜60重
量%とを含み、熱接着性繊維A及び合成繊維B
は立体的に不規則にからみ合い、、交絡部の少
なくとも一部は熱接着性繊維Aの溶融により一
体に固着され、且つ密度が0.02〜0.05g/cm3で
ある繊維製クツシヨン材を、その表面の巾方向
に沿つて折り曲げ用スリツトを設け、これを側
地で被覆してなることを特徴とする患者用マツ
トレス。 2) 平板状の繊維製クツシヨン材の表面に湿熱
で圧縮プレスにより折り曲げ用スリツトを設け
てなることを特徴とする実用新案登録請求の範
囲第1項記載の患者用マツトレス。 3) 平板状の繊維製クツシヨン材の表面に切り
込みを入れ、該切り込み部分を拡張して湿熱状
態で圧縮プレスすることにより折り曲げ用スリ
ツトを設けてなることを特徴とする実用新案登
録請求の範囲第1項記載の患者用マツトレス。 4) スリツトの開口縁を圧縮プレスにて湾曲形
成してなることを特徴とする実用新案登録請求
の範囲第1項又は第2項又は第3項記載の患者
用マツトレス。 5) 交絡部の少なくとも一部が熱接着性繊維A
の溶融によつて形成された節玉によつて一体に
固着されてなる実用新案登録請求の範囲第1項
記載の患者用マツトレス。 6) 熱接着性繊維A及び合成繊維Bとして、ポ
リエステル繊維を用いてなる実用新案登録請求
の範囲第1項又は第5項記載の患者用マツトレ
ス。 7) 熱接着性繊維Aとして、共重合ポリエステ
ル繊維を用いてなる実用新案登録請求の範囲第
6項記載の患者用マツトレス。 8) 合成繊維Bとして、中空コンジケート繊維
を用いてなることを特徴とする実用新案登録請
求の範囲第1項又は第6項又は第7項記載の患
者用マツトレス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989130317U JPH054823Y2 (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989130317U JPH054823Y2 (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0367623U JPH0367623U (ja) | 1991-07-02 |
JPH054823Y2 true JPH054823Y2 (ja) | 1993-02-08 |
Family
ID=31677902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989130317U Expired - Lifetime JPH054823Y2 (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH054823Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3613711B2 (ja) * | 1993-07-07 | 2005-01-26 | 東洋紡績株式会社 | 積層体 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5576152A (en) * | 1978-12-01 | 1980-06-09 | Toray Industries | Fiber mattless article and production |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0335303Y2 (ja) * | 1986-02-10 | 1991-07-26 |
-
1989
- 1989-11-07 JP JP1989130317U patent/JPH054823Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5576152A (en) * | 1978-12-01 | 1980-06-09 | Toray Industries | Fiber mattless article and production |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0367623U (ja) | 1991-07-02 |
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