JPH08280327A - アミラーゼ阻害物質を含有する茶飲料 - Google Patents
アミラーゼ阻害物質を含有する茶飲料Info
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Abstract
るときのpHが7.5〜9.0のタンニンを含む茶飲料、
及びアミラーゼ阻害物質を含有し水溶液状態にあるとき
のpHが7.0〜9.0のタンニンを含まない茶飲料。 【効果】 本発明の茶飲料は、アミラーゼ阻害物質を含
有しているので食事の際等に飲むことにより、アミラー
ゼの活性を阻害して摂取された澱粉が糖に分解されるの
を低減又は防止して血糖値の上昇抑制、糖尿病、高脂血
症、動脈硬化、肥満等の予防や治療を行うことができ、
しかも濁りや沈殿が生じず、外観が良好で且つアミラー
ゼ阻害物質の容器底への沈殿や器壁への付着がなくアミ
ラーゼ阻害物質を無駄なく摂取することができ、その上
塩味やえぐい味がなく良好な風味及び食味を有してい
る。
Description
有する茶飲料に関する。より詳細には、本発明は、血糖
値の上昇抑制、糖尿病、高脂血症、動脈硬化、肥満など
の予防や治療などに有効なアミラーゼ阻害物質を含有す
る茶飲料に関するものであって、水やお湯に溶かしてお
茶(以下水溶液状のお茶を「茶飲料水」ということがあ
る)にした際に濁りや沈殿が生じず外観および食味が良
好であり、しかも血糖値の上昇抑制などの上記した種々
の優れた効能を有するアミラーゼ阻害物質が容器の底に
沈殿したり付着したりして茶飲料水から分離することな
く茶飲料水と一緒に体内に円滑に摂取され得る茶飲料に
関する。
尿病をはじめとする代謝性疾患が急増している。過剰の
栄養摂取はインシュリンの大量分泌を誘導することによ
って間接的に代謝バランス崩壊の原因となり、耐糖機能
の低下(高血糖)、糖尿病、高脂血症、動脈硬化等につ
ながる。特に、糖尿病患者ではインシュリン作用が不足
し耐糖能が低下しているので、食後の血糖値の上昇が著
しく、毛細血管の損傷や動脈硬化などの合併症の原因と
なっている。
は、必要な栄養を摂取しても血糖値が上昇しにくかった
り、インシュリンの大量分泌を抑制できる食品や物質の
摂取が有効であるとされている。そのため摂取した澱粉
が糖に分解するのを抑制または阻害し得る物質およびイ
ンシュリンの分泌を抑制し得る物質が求められており、
かかる点から、澱粉を糖に分解するアミラーゼの活性を
阻害する作用を有するいわゆるアミラーゼ阻害物質が有
効であるとされ、小麦由来のアミラーゼ阻害物質を糖尿
病や肥満などの治療に用いることが試みられている(例
えば特開昭46−1833号公報、特開昭61−171
431号公報)。
ゼの活性を阻害して血糖値の上昇抑制、糖尿病、高脂血
症、動脈硬化、肥満などを予防または治療するのに有効
なアミラーゼ阻害物質について長年研究を続けてきた。
そして、そのような研究の結果、新規なアミラーゼ阻害
物質を見いだすと共に、既知のアミラーゼ阻害物質を円
滑に調製し得る方法をも見出し、先に出願した(特開平
5−301898号公報、特開平7−41499号公
報、特開平7−48268号公報、特開平7−4840
0号公報)。
阻害活性を有効に発揮させて利用するためには、アミラ
ーゼ阻害物質を食事の際に一緒に摂取して、炭水化物と
して摂取された澱粉が糖に分解されるのを抑制または阻
害するのが効果的である。しかしながら、従来既知のア
ミラーゼ阻害物質や本発明者らが先に調製したアミラー
ゼ阻害物質などは通常乾燥粉末の形態で得られることが
多く、そのままでは摂取しにくい。そこで本発明者ら
は、アミラーゼ阻害物質の必要量を違和感などを生ずる
ことなく、無理なく円滑に摂取できるようにするための
方法について検討を続けてきた。そして、食事の際に炭
水化物などの食品と一緒に摂取されることが多く、しか
も食事以外の時にも日常的に飲まれることの多いお茶
(茶飲料水)中にアミラーゼ阻害物質を含有させれば、
アミラーゼ阻害物質の必要量が違和感などを生ずること
なくお茶と一緒に簡単にしかも十分に摂取できることに
思い至った。
どの各種のお茶(茶飲料水)中にアミラーゼ阻害物質を
添加して、アミラーゼ阻害物質入りのお茶(茶飲料水)
を製造してみたところ、殆どのお茶において、お茶(茶
飲料水)中にアミラーゼ阻害物質を添加すると濁りや沈
殿が生じて、見るからにまずそうな不良な外観になって
しまい、しかもそれを飲んだときにはザラツキのある不
良な食味であること、その上折角添加したアミラーゼ阻
害物質が容器や茶碗などの底に沈殿したり器壁に付着し
て残留し、お茶と一緒に摂取されなかったり、摂取量が
低減してしまうことが判明した。
質を含有していても、濁りや沈殿などが生じず、透明性
に優れた良好な外観や、ザラツキなどのない良好な食味
を有し、しかも容器や茶碗の底に沈殿して溜まったり付
着して残留せずにお茶と共に無駄なく円滑に体内に摂取
することのできる、アミラーゼ阻害物質入りのお茶(茶
飲料水)を得ることを目的として検討を続けた。また、
アミラーゼ阻害物質入りのお茶を食事時やそれ以外の時
に簡単に手軽に飲めるようにするためには、長期間保存
しておいてもお茶自体の品質の低下、アミラーゼ阻害物
質の変質やアミラーゼ阻害活性の低下などが生じず、従
来の緑茶葉、紅茶葉、コーヒー豆やインスタントコーヒ
ーなどと同じように、身近なところに常時備えておい
て、飲みたいときに簡単にいれて飲むことができるよう
にすることも重要であり、かかる点からも検討を重ね
た。
阻害物質入りのお茶(茶飲料水)を得るべく、茶飲料水
の原料である緑茶葉、紅茶葉、ウーロン茶葉などの茶葉
や煎った麦粒の処理方法、濁りや沈殿などを防止するた
めの添加剤の使用、お茶中へのアミラーゼ阻害物質の添
加方法、茶飲料水のpHなどについて多面的に検討を行
ってきた。
などのタンニンを含む茶用原料を水やお湯で抽出(浸
出)して得られる抽出液(茶飲料水)は、いずれもその
pHが7以下(一般にpH5〜7)であるが、pHが7
以下のそれらのタンニンを含む茶飲料水に直接そのまま
アミラーゼ阻害物質を加えたのでは濁りや沈殿が防止で
きないこと、それに対してタンニンを含む茶抽出液(茶
飲料水)のpHを7.5以上にするとアミラーゼ阻害物
質を加えても濁りや沈殿が生じなくなることが判明し
た。また、麦茶などのようなタンニンを含まない茶飲料
水のpHは通常7.0未満であるが、該タンニンを含ま
ない茶飲料水に直接そのままアミラーゼ阻害物質を加え
たのではやはり濁りや沈殿が防止できないのに対して、
該タンニン含まない茶抽出液(茶飲料水)のpHを7.
0以上にするとアミラーゼ阻害物質を加えても濁りや沈
殿が生じなくなることが判明した。
飲料水ではそのpHを7.5以上に調整すると、またタ
ンニンを含まない茶飲料水ではそのpHを7.0以上に
調整すると、アミラーゼ阻害物質を加えての濁りや沈殿
が生じなくなるが、pHがあまり高過ぎると、塩味やえ
ぐい味が生じて、茶飲料水の風味や食味が著しく低下
し、いずれの茶飲料水の場合にも、茶飲料水のpHを
9.0以下に調整することが必要であることも判明し
た。
は腐敗し易いため、缶詰やプラスチック容器などに入れ
て流通・販売される場合は長期保存が可能なように通常
100℃以上の温度で加熱殺菌処理が施されている。そ
こで本発明者らは、アミラーゼ阻害物質を含有し且つp
Hを7.5〜9.0に調整したタンニンを含む茶飲料
水、およびアミラーゼ阻害物質を含有し且つpHを7.
0〜9.0に調整したタンニンを含まない茶飲料水につ
いても、それらを長期保存可能にするために、100℃
以上の温度で加熱殺菌処理を行ってみた。その結果、ア
ミラーゼ阻害物質を含有するそれらの茶飲料水のいずれ
においても、100℃以上の温度に加熱することによっ
てアミラーゼ阻害物質が変性してその活性が大幅に低下
してしまい、アミラーゼ阻害物質を含有する茶飲料水に
対しては100℃以上の温度での加熱殺菌処理は有効で
はなかった。
害物質を含有する2種の茶飲料水の加熱殺菌処理を10
0℃未満の温度で行ってみたが、その場合には、アミラ
ーゼ阻害物質の活性の低下はある程度防止できるもの
の、殺菌が十分に行われず、長期保存が可能なアミラー
ゼ阻害物質入りの茶飲料水が得られないことが判明し
た。そこで、本発明者らは、上記した種々の研究結果を
総合して更に検討を重ねた結果、アミラーゼ阻害物質を
含有するお茶を水溶液状、すなわち茶飲料水の形態にす
る代わりに、乾燥粉末の形態にしておくと、お茶自体の
変質や腐敗およびそこに含まれるアミラーゼ阻害物質の
変質、アミラーゼ阻害物質の活性の低下や活性の消失が
防止されて、長期間保存が可能で、お茶自体の風味およ
び食味の低下のない商品価値の高いお茶製品が得られる
ことが判明した。
燥粉末の形態にしたものは、長期保存が可能であり、商
品価値も高いことは上記したとおりであるが、アミラー
ゼ阻害物質を含有するお茶を長期保存が可能な製品とし
てではなく、短期間(例えば数日間)のうちに消費され
る製品として消費者に供給する場合には、pHを7.5
〜9.0に調整したアミラーゼ阻害物質を含有するタン
ニンを含む茶飲料、およびpHを7.0〜9.0の範囲
に調整したアミラーゼ阻害物質を含有するタンニンを含
まない茶飲料は、いずれも水溶液、すなわち茶飲料水の
形態であっても、お茶としての風味や食味、アミラーゼ
阻害物質のアミラーゼ阻害活性を充分に良好に保ち得る
ので、場合によっては、茶飲料水の形態で流通・販売で
きることも判明した。そして、本発明者らは、上記した
種々の知見に基づいて本発明を完成した。
を含有し、水溶液状態にあるときのpHが7.5〜9.
0の範囲であることを特徴とするタンニンを含む茶飲料
(以下「タンニン含有茶飲料A」という)である。
含有し、水溶液状態にあるときのpHが7.0〜9.0
の範囲であることを特徴とするタンニンを含まない茶飲
料(以下「タンニン不含有茶飲料B」という)である。
よびタンニン不含有茶飲料Bは、それぞれ乾燥粉末の形
態または水溶液の形態とすることができ、特に乾燥粉末
の形態にしておくのが長期保存が可能であり、好まし
い。
発明のタンニン含有茶飲料Aは、煎茶、番茶、ほうじ
茶、抹茶、かまいり茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー豆
やその粉砕物、玄米茶などのタンニンを含む茶用原料
を、水やお湯を用いて抽出処理(浸出処理)して得られ
る抽出液(浸出液)またはそれを乾燥して得られる粉末
中にアミラーゼ阻害物質を含有させたものであって、嗜
好性のよい水溶液状態にあるときのpHが7.5〜9.
0の範囲になるように調整されたものをいう。また、本
発明で「タンニンを含むお茶」という場合は、一般に、
嗜好性のよい水溶液状態にあるときに、水溶液中におけ
るタンニンの含有量が16ppm以上であるものをい
う。
は、麦茶(大麦茶、ハダカ麦茶、ライ麦茶、ハト麦茶な
ど)、そば茶などのタンニンを含まない茶用原料を、水
やお湯を用いて抽出処理(浸出処理)して得られる抽出
液またはそれを乾燥して得られる粉末中にアミラーゼ阻
害物質を含有させたものであって、嗜好性のよい水溶液
状態にあるときのpHが7.0〜9.0の範囲になるよ
うに調整されたものをいう。また、本発明で「タンニン
を含まないお茶」という場合は、一般に、嗜好性のよい
水溶液状態にあるときに、水溶液中におけるタンニンの
含有量が16ppm未満であるものをいう。
ン不含有茶飲料Bにおいて、茶用原料を抽出処理して得
られる抽出液は、そのまま通常のお茶として飲める程度
の嗜好性のよい濃度を有する水溶液であっても、通常飲
むものよりも濃い濃厚液であっても、通常飲むものより
も薄い希釈液であってもよい。また、抽出液から乾燥し
て得られる乾燥粉末の形態のものでは、お茶としての風
味や食味などが失われない限りはいずれの乾燥方法で得
られたものであってもよい。
ニン不含有茶飲料Bは、いずれもアミラーゼ阻害物質を
含有しているが、本発明の茶飲料中に含有させるアミラ
ーゼ阻害物質は、その種類、由来、調製法などは特に制
限されず、人間やその他の動物が安全に摂取することの
できるアミラーゼ阻害物質であればいずれでもよい。ま
た、アミラーゼ阻害物質は高純度精製物であっても、精
製度の低いものであってもよい。更に、アミラーゼ阻害
物質は、その化学構造が解明されているものであっても
または解明されていないものであってもよく、要するに
アミラーゼ阻害活性を有していて、しかも人体などにと
って安全なアミラーゼ阻害物質であればいずれも使用可
能である。
例を挙げると、配列番号1で表されるサブユニット2個
からなる蛋白質であるアミラーゼ阻害物質(以下「0.
26AI」という)、配列番号2で表されるサブユニッ
ト2個からなる蛋白質であるアミラーゼ阻害物質(以下
「0.19AI」という)、配列番号3で表されるサブ
ユニット2個からなる蛋白質であるアミラーゼ阻害物質
(以下「0.53AI」という)などを挙げることがで
き、これらのアミラーゼ阻害物質は単独で使用しても2
種以上を併用してもよい。或いは、これらのアミラーゼ
阻害物質の1種または2種以上を高濃度で含有する物質
(混合物)を使用してもよい。
26AIおよび0.19AIの調製法については、本出
願人の出願に係る上記した特開平7−41499号公報
に具体的に記載されている。また、0.53AIについ
ては“Biochem. Biophys. Acta." 743, 52−57(1983)
に記載されている。
0.26AIおよび0.19AIはいずれも高いアミラ
ーゼ阻害活性を有しているので、茶飲料中に少量添加す
るだけで、飲食時に摂取した澱粉が糖に分解するのを効
果的に抑制または阻害することができる。そのため、本
発明の茶飲料では、アミラーゼ阻害物質として0.26
AIおよび0.19AIの少なくとも一方、または0.
26AIおよび0.19AIの少なくとも一方を含有す
る物質を用いるのが好ましい。
有茶飲料B中へのアミラーゼ阻害物質の添加量は、茶飲
料の種類、アミラーゼ阻害物質の種類やそのアミラーゼ
阻害活性の強さなどに応じて適宜調整することができる
が、アミラーゼ阻害物質を配合する前の茶飲料水溶液の
全重量に基づいて2000U/ml以上、特に8000
〜750000U/mlであるのが好ましい。純度が低
いアミラーゼ阻害物質を茶飲料中に添加する場合は、そ
れぞれのアミラーゼ阻害物質の活性の強弱に基づいて、
上記を基準にしてその添加量を算出して茶飲料中に添加
するとよい。
は、水溶液状態にあるときのpHが7.5〜9.0の範
囲であることが、濁りや沈殿のない茶飲料水を得る上で
必要である。また、本発明のタンニン不含有茶飲料Bで
は、水溶液状態にあるときのpHが7.0〜9.0の範
囲であることが、濁りや沈殿のない茶飲料水を得る上で
必要である。
は、水溶液状態にあるときのpHが7.5〜9.0の範
囲である」とは、また、「本発明のタンニン不含有茶飲
料Bは、水溶液状態にあるときのpHが7.0〜9.0
の範囲である」とは、具体的には以下のことを意味す
る。すなわち、茶飲料が乾燥粉末の形態の場合には、茶
飲料の種類、茶飲料を飲む季節、消費者の好み、その他
の状況などに応じて、タンニン含有茶飲料Aの粉末また
はタンニン不含有茶飲料Bの粉末を溶かすのに用いられ
る水またはお湯の温度、およびその結果得られる茶飲料
水の温度が色々異なってくるが、タンニン含有茶飲料A
およびタンニン不含有茶飲料Bのいずれの場合も、タン
ニン含有茶飲料Aの粉末またはタンニン不含有茶飲料B
の粉末を溶かして得られる茶飲料水の温度を25℃にし
てそのpHを測定した場合に、タンニン含有茶飲料Aで
はその茶飲料水のpHが7.5〜9.0の範囲にあり、
またタンニン不含有茶飲料Bではその茶飲料水のpHが
7.0〜9.0の範囲にあることを意味する。
はタンニン不含有茶飲料Bの粉末を溶かすのに用いられ
る水またはお湯の温度が異なっても濁りや沈殿のない茶
飲料水が得られるようにするには、温度が100℃未満
の水またはお湯のいずれを用いた場合にも、タンニン含
有茶飲料AではpHが7.5〜9.0の範囲の茶飲料水
が、またタンニン不含有茶飲料BではpHが7.0〜
9.0の範囲の茶飲料水が得られるように、乾燥粉末の
形態のタンニン含有茶飲料Aまたはタンニン不含有茶飲
料Bにおける配合などを調整しておくのが好ましい。ち
なみに、100℃以上の熱湯を用いると、アミラーゼ阻
害物質が変性して活性が低下し、しかも蛋白質の凝集な
どによる濁りが生ずるので注意を要する。
消費者の好み、その他の状況などに応じて、茶飲料水中
におけるタンニン含有茶飲料Aまたタンニン不含有茶飲
料Bの濃度(言い換えるとタンニン含有茶飲料Aの粉末
またはタンニン不含有茶飲料Bの粉末を溶かすのに用い
る水またはお湯の量)も色々異なる場合があるが、茶飲
料水では濃度が多少異なってもpHに大きな差が生じな
い場合が多いので、タンニン含有茶飲料Aの粉末または
タンニン不含有茶飲料Bの粉末を水またはお湯に溶かし
て、通常飲まれる濃度の範囲の茶飲料水にしたときに、
タンニン含有茶飲料AではpHが7.5〜9.0の範囲
の茶飲料水が得られ、またタンニン不含有茶飲料Bでは
pHが7.0〜9.0の範囲の茶飲料水が得られるよう
にする。
ン不含有茶飲料Bを水溶液の形態(茶飲料水の形態)で
流通・販売するときは、pHが7.5〜9.0の範囲の
水溶液状のタンニン含有茶飲料Aが得られるように、ま
たpHが7.0〜9.0の範囲の水溶液状のタンニン不
含有茶飲料Bが得られるようにするとよい。この場合
も、上記したpHは水溶液(茶飲料水)の温度が25℃
のときに測定したpH値を示すが、濁りや沈殿のない茶
飲料水が得られるようにするために、茶飲料水の温度が
それ以外の時にも、タンニン含有茶飲料Aからなる茶飲
料水のpHが7.5〜9.0の範囲に保たれており、ま
たタンニン不含有茶飲料Bからなる茶飲料水のpHが
7.0〜9.0の範囲に保たれているようにするのが好
ましい。
態にあるときのpHが7.5未満であると、茶飲料水に
濁りや沈殿が生じて、外観が不良になり、ザラツキのあ
る不良な食感になり、しかも折角茶飲料中に添加したア
ミラーゼ阻害物質が沈殿や濁りの発生などによって容器
や茶碗の底や壁に沈殿したり付着して残留して、お茶と
共に体内に円滑に摂取されなくなる。一方、タンニン含
有茶飲料Aにおいて、水溶液状態にあるときのpHが
9.0を超えると、アミラーゼ阻害物質の活性が低下
し、しかも塩味やえぐい味が生じて、お茶の風味および
食味が損なわれる。タンニン含有茶飲料Aでは、濁りや
沈殿の防止、アミラーゼ阻害物質の活性の低下の防止、
および風味や食味などを良好に保つ点から、水溶液状態
にあるときのpHが7.5〜8.0の範囲であるのが好
ましい。
水溶液状態にあるときのpHが7.0未満であると、や
はり茶飲料水に濁りや沈殿が生じて、外観が不良にな
り、ザラツキのある不良な食感になり、しかも折角茶飲
料中に添加したアミラーゼ阻害物質が沈殿や濁りの発生
などによって容器や茶碗の底や壁に沈殿したり付着して
残留して、お茶と共に体内に円滑に摂取されなくなる。
一方、タンニン不含有茶飲料Bにおいて、水溶液状態に
あるときのpHが9.0を超えると、アミラーゼ阻害物
質の活性が低下し、しかも塩味やえぐい味が生じて、風
味および食味が不良になる。タンニン不含有茶飲料Bで
は、濁りや沈殿の防止、アミラーゼ阻害物質の活性の低
下の防止、および風味や食味など良好に保つ点から、水
溶液状態にあるときのpHが7.0〜8.0の範囲であ
るのが好ましい。
有茶飲料Bの調製方法は特に制限されず、水溶液の状態
にあるときに、タンニン含有茶飲料AではpHが7.5
〜9.0の範囲、そしてタンニン不含有茶飲料Bではp
Hが7.0〜9.0の範囲になり、しかも茶飲料中に添
加したアミラーゼ阻害物質の活性が損なわれないような
調製方法であればいずれでもよい。限定されるものでは
ないが、タンニン含有茶飲料Aおよびタンニン不含有茶
飲料Bの調製法の例としては下記の方法を挙げることが
できる。
料Aおよびタンニン不含有茶飲料Bの調製法:前記した
タンニンを含む茶用原料を水またはお湯で抽出処理して
得られる抽出液は、下記の表1に具体的に示すようにい
ずれもそのpHが通常7.5よりも低い。また、タンニ
ンを含まない茶用原料を水またはお湯で抽出処理して得
られる抽出液では、下記の表1に具体的に示すようにそ
のpHが通常7.0よりも低くなっている。
したタンニンを含む茶用原料の抽出液、またはpHが
7.0未満の上記したタンニンを含まない茶用原料の抽
出液に、pH調整剤を粉末状または水溶液状で加えて、
タンニンを含む抽出液ではそのpHを7.5〜9.0の
範囲に調整し、またはタンニンを含まない抽出液ではそ
のpHを7.0〜9.0の範囲に調整した後、そこにア
ミラーゼ阻害物質を加え、次いで茶成分の変質およびア
ミラーゼ阻害物質の変質や活性の低下を招かないような
手段(例えば凍結乾燥、比較的低温での噴霧乾燥など)
で乾燥して乾燥粉末の形態のタンニン含有茶飲料Aまた
はタンニン不含有茶飲料Bを製造する。また、この
(i)の方法では、抽出液のpHを調整してからアミラ
ーゼ阻害物質を加える上記した手順の代わりに、場合に
よってはそれぞれの抽出液にアミラーゼ阻害物質を添加
した後、または添加すると同時にpH調整剤を加えて、
抽出液のpHをそれぞれ上記した7.5〜9.0(タン
ニンを含む抽出液)および7.0〜9.0(タンニンを
含まない抽出液)に調整する工程を採用してもよい。
て、茶用原料から得られた抽出液にそのままpH調整剤
やアミラーゼ阻害物質を加える代わりに、該抽出液を一
旦乾燥して粉末の形態にしたものを用いて、その粉末を
水またはお湯に溶かして水溶液状とし、これにpH調整
剤およびアミラーゼ阻害物質を加え、以後上記(i)と
同様にしてアミラーゼ阻害物質を含有する乾燥粉末の形
態のタンニン含有茶飲料Aまたはタンニン不含有茶飲料
Bを調製してもよい。
とは異なる方法として、タンニン含有茶用原料またはタ
ンニンを含まない茶用原料を抽出処理して得られた抽出
液を乾燥して得られる乾燥粉末の形態の抽出物に、上記
(i)で用いたのと同様のpH調整剤の粉末およびアミ
ラーゼ阻害物質の粉末を同時または逐次に加えて、その
まま直接粉末形態のタンニン含有茶飲料Aまたはタンニ
ン不含有茶飲料Bを調製してもよい。
びタンニン不含有茶飲料Bの調製法: (i) タンニンを含む茶用原料またはタンニンを含ま
ない茶用原料を水またはお湯で抽出処理して得られる上
記の表1に示したような抽出液、その濃縮液、または希
釈液に、上記の(1)の(i)の方法で用いているのと
同様のpH調整剤の粉末状または水溶液、およびアミラ
ーゼ阻害物質を、同時にまたはいずれかの順序で逐時に
加えて、アミラーゼ阻害物質を含有し且つpHを7.5
〜9.0の範囲に調整したタンニン含有茶飲料A(茶飲
料水)、並びにアミラーゼ阻害物質を含有し且つpHを
7.0〜9.0の範囲に調整したタンニン不含有茶飲料
Bを調製する方法。
のいずれかの方法で得られる乾燥粉末の形態のタンニン
含有茶飲料Aまたはタンニン不含有茶飲料Bを水または
お湯に溶かして、茶飲料水の形態のタンニン含有茶飲料
Aまたはタンニン不含有茶飲料Bを調製する方法。
(2)の(i)の調製法で用いるpH調整剤としては、
食品用に使用することが認可されており、タンニン含有
茶飲料Aまたはタンニン不含有茶飲料Bの水溶液状態で
のpHをそれぞれ7.5〜9.0および7.0〜9.0
の範囲に円滑に調節でき、しかも茶飲料に含まれる茶成
分およびアミラーゼ阻害物質に対して悪影響を及ぼさな
いものであればいずれも使用でき、具体例としては、炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸
水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウムなどを挙げる
ことができ、これらのpH調整剤は単独で使用しても2
種以上を併用してもよい。そのうちでも、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウムが呈味性の点から好ましい。pH調
整剤の使用量は、茶飲料の種類、pH調整剤の種類、茶
飲料の濃度、pH調整を行う前の茶飲料のpHなどに応
じて変えればよい。
びタンニン不含有茶飲料Bは、上記したアミラーゼ阻害
物質およびpH調整剤の他に、必要に応じて、糖類、乳
類、香料、着色料、乳化剤、水溶性食物繊維などの成分
を含んでいてもよい。
のタンニン含有茶飲料Aおよびタンニン不含有茶飲料B
は、いずれも、アミラーゼ阻害物質の活性が低下したり
失われたりせず、しかも水溶液状態において濁りや沈殿
がなく、透明性に優れる良好な外観、良好な風味および
食味を有しており、特に乾燥粉末の形態にした本発明の
タンニン含有茶飲料Aおよびタンニン不含有茶飲料Bは
長期保存が可能であって、必要な時に水やお湯に溶かし
て簡単に飲むことができる。そして、かかる本発明の茶
飲料は、澱粉を糖に分解するアミラーゼの活性を阻害す
るアミラーゼ阻害物質を含有しているので、食事の際な
どに澱粉質の食品等と一緒に摂取することによって、摂
取された澱粉が糖に分解されるのを抑制し、血糖値の上
昇抑制、糖尿病、高脂血症、動脈硬化、肥満などの予防
や治療を行うことができる。
説明するが、本発明はそれらの例により限定されない。
生地を形成させた。この生地を7600リットルの水を
用いて洗浄して、グルテン410kgおよび小麦澱粉5
05kgを回収した。その際に、6200リットルの廃
液が発生したので、この廃液(水抽出液)に塩酸を加え
てpH3に調整し、30分放置した後、アンモニアでp
Hを6.5に調整すると不溶物が沈殿した。沈殿を除去
して上澄み液(I)5200リットルを回収した。
酸ナトリウム300ppmを加えた後、pHを4.2に
調整して30分間撹拌した。その結果、水不溶物を生成
したので、この水不溶物をドラバル型遠心分離機を使用
して回収した。この回収物をその10倍量の水に分散さ
せた後、塩化カルシウム4.7kgを加えてよく撹拌
し、アンモニアでpHを8.5に調整して1時間静置し
た。次いでドラバル型遠心分離機を使用して固形物を分
離除去して上澄み液600リットルを回収した。
中和液を80℃に30分間加熱した後、生成した不溶性
部質をドラバル型遠心分離機で分離して上澄み液を回収
し、この上澄み液を限外濾過膜[日東電工(株)製;NT
U−3250CIR(2万分画)]を用いて濃縮し、併
せて余剰カルシウム塩の脱塩を行って濃縮液(II)を得
た。
アンモニアでpH7.5に調整し、陽イオン交換樹脂
[ダイヤイオンHPK−55;三菱化成(株)製]28
リットルを充填したカラム(長さ900mm、内径20
0mm)に1リットル/分の流速で通液し、陽イオン交
換樹脂に吸着せずに溶出した画分を採取した。上記の溶
出画分をセラミックフィルターを使用して除菌濾過した
後、凍結乾燥して1400gの乾燥粉末(III)を得
た。この乾燥粉末(III)の総蛋白質含量、0.19A
Iの含量および人膵臓α−アミラーゼに対する阻害活性
を下記の方法で測定したところ、総蛋白質含量が91
%、0.19AIの含量が35%および人膵臓α−アミ
ラーゼに対する阻害活性が7175U/mgであった。
030型機(Tecator社製)を使用し、ケルダール法に
より測定した。窒素蛋白質換算係数は5.70とした。
末(III)]1gを0.1%トリフルオロ酢酸水溶液1
00mlに溶解し、その20μlを下記の表2に示す条
件の高速液体クロマトグラフィーに供して、クロマトグ
ラム中の0.19AIのピーク面積を測定した。一方、
乾燥粉末(III)の代わりに、0.19AI標品(純度
100%)を同じ条件下に高速液体クロマトグラフィー
に供してクロマトグラム中の0.19AIのピーク面積
を測定し、下記の数式1により試料中の0.19AI含
量を算出した。
t)×100 式中、Sa=試料の0.19AIのピーク面積 St=標品の0.19AIのピーク面積
測定:試料水溶液と人膵臓α−アミラーゼを、50mM
NaCl、5mM CaCl2および0.02%卵白アルブ
ミンを含む20mMピペラジン−N,N’−ビス(2−
エタンスルホン酸)緩衝液(pH6.9)中に加えて、
37℃で30分間放置した後、1.5%可溶性澱粉溶液
(pH6.9)を0.5ml混合した。この液を37℃
に10分間保って反応を行わせた後、2.5mlの反応
停止液(0.08M HClおよび0.4M酢酸)を加
えた。反応液より0.2ml採取し、これに2.5ml
のヨウ素液(0.05% KIおよび0.005%ヨウ
素)を加えて、660nmでの吸光度を測定した。な
お、測定に当たっては、試料液を含まないときに吸光度
を80%減少させるアミラーゼ量を用い、このときのア
ミラーゼ活性を50%阻害するアミラーゼ阻害物質量を
1ユニット(U)として表した。
製「ウーロン茶エキス(顆粒)」;ウーロン茶葉を水で
抽出処理して得られた抽出液を噴霧乾燥して得られた粉
末]1gを、温度25℃の水100mlに溶かし、これ
に参考例で調製した0.19AI[乾燥粉末(III);
人膵臓に対するα−アミラーゼ阻害活性=7175U/
mg]の1.00gを加えて、1分間撹拌して、アミラ
ーゼ阻害物質を含有するウーロン茶水溶液(pH6.
5;25℃)をつくった。これにpH調整剤として炭酸
カリウムの5%水溶液を加えて、下記の表3に示すpH
を有するウーロン茶水溶液をそれぞれ調製した(ウーロ
ン茶水溶液中におけるタンニン含有量=140ppm)
(pHは25℃で測定)。
ウーロン茶水溶液を加温して90℃とし、その外観およ
び食味を下記の表3にしたがって5名のパネリストによ
って点数評価してもらってその平均値を採ったところ、
下記の表4に示すとおりであった。 (3) また、上記(1)で得られたそれぞれのウーロ
ン茶水溶液のアミラーゼ阻害活性保持率を下記の方法で
求めたところ、下記の表4に示すとおりであった。
で得られた乾燥粉末(III)1gを水100mlに溶解
し、その20μlを前記の表2に示す条件の高速液体ク
ロマトグラフィーに供して、クロマトグラム中のピーク
面積(X)を測定した。これとは別に、下記の表4に示
すpHを有するそれぞれのウーロン茶水溶液の20μl
を前記の表2に示す条件の高速液体クロマトグラフィー
に供して、クロマトグラム中のピーク面積(Y)を測定
し、下記の数式2によって、茶飲料(茶飲料水)のアミ
ラーゼ阻害活性保持率を求めた。
(Y/X)×100
外観を有する 2点:濁りおよび沈殿が殆どなくほぼ透明である 1点:濁りおよび沈殿がかなり生じており、透視が不可
能である ○食 味: 3点:塩味およびエグミがなく、良好な食味を有する 2点:塩味およびエグミがほぼなく、ほぼ良好な食味を
有する 1点:塩味およびエグミがあり、不良な食味を有する
ーロン茶にアミラーゼ阻害物質を含有させて、濁りおよ
び沈殿がなく、しかも食味が良好で、アミラーゼ阻害活
性の低下のないウーロン茶を得るには、そのpHを7.
5〜9.0の範囲に調整することが必要であることがわ
かる。
茶エキスS(顆粒)」;粒状麦茶を水で抽出処理して得
られる抽出液を噴霧乾燥して得られた粉末]1gを、温
度25℃の水100mlに溶かし、これに参考例で調製
した0.19AI[乾燥粉末(III);人膵臓に対する
α−アミラーゼ阻害活性=7175U/mg]の1.0
0gを加えて、1分間撹拌して、アミラーゼ阻害物質を
含有する麦茶水溶液(pH6.5;25℃)をつくっ
た。これにpH調整剤として炭酸ナトリウムの5%水溶
液を加えて、下記の表5に示すpHを有する麦茶水溶液
をそれぞれ調製した(pHは25℃で測定)。
麦茶水溶液の外観および食味を上記の表3にしたがって
5名のパネリストによって点数評価してもらってその平
均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであっ
た。 (3) また、上記(1)で得られたそれぞれの麦茶水
溶液のアミラーゼ阻害活性保持率を実施例1におけるの
と同じ方法で求めたところ、下記の表5に示すとおりで
あった。
い麦茶にアミラーゼ阻害物質を含有させて、濁りおよび
沈殿がなく、しかも食味が良好で、アミラーゼ阻害活性
の低下のない麦茶を得るには、そのpHを7.0〜9.
0の範囲に調整することが必要であることがわかる。
て得られた嗜好性のよい抽出液100mlに、前記の参
考例で得られた乾燥粉末(III)の1.0gを加えて溶
解し、これにpH調整剤として炭酸ナトリウムの5%水
溶液を約0.3ml加えてpHを8.0に調整した。次
いで、この水溶液を凍結乾燥してアミラーゼ阻害物質を
含有するウーロン茶粉末を得た。
られた嗜好性のよい抽出液100mlに、前記の参考例
で得られた乾燥粉末(III)の1.0gを加えて溶解
し、これにpH調整剤として炭酸ナトリウムの5%水溶
液を約0.3ml加えてpHを7.5に調整した。次い
で、この水溶液を凍結乾燥してアミラーゼ阻害物質を含
有する麦茶粉末を得た。
ンニン不含有茶飲料Bは、アミラーゼ阻害物質を含有し
ているので、食事の際に一緒に本発明の茶飲料を飲むこ
とによって、アミラーゼの活性を阻害して摂取された澱
粉が糖に分解されるのを低減または防止することがで
き、それによって血糖値の上昇抑制、糖尿病、高脂血
症、動脈硬化、肥満などの予防や治療を行うことができ
る。
いる本発明のタンニン含有茶飲料AおよびpHが7.0
〜9.0に調整されている本発明のタンニン不含有茶飲
料Bは、いずれも濁りや沈殿が生じず外観が良好であ
り、しかも塩味やえぐい味のない良好な食味を有してお
り、その上アミラーゼ阻害物質が容器や茶碗などの底に
沈殿したり器壁に付着したりして茶飲料水から分離しな
いので、上記した種々の優れた効能を有するアミラーゼ
阻害物質を無駄なく有効に体内に摂取することができ
る。
いる本発明のタンニン含有茶飲料AおよびpHが7.0
〜9.0に調整されている本発明のタンニン不含有茶飲
料Bでは、それらに添加されているアミラーゼ阻害物質
の活性の低下がなく、良好なアミラーゼ阻害活性を保持
している。特に、乾燥粉末の形態の本発明のタンニン含
有茶飲料Aおよびタンニン不含有茶飲料Bは、長期保存
が可能であって、長期間保存してもそのお茶としての風
味および食味が良好に保たれ、しかもアミラーゼ阻害物
質の活性も良好に保たれており、必要な時に随時水やお
湯に溶かして摂取することができ、便利である。
Claims (5)
- 【請求項1】 アミラーゼ阻害物質を含有し、水溶液状
態にあるときのpHが7.5〜9.0の範囲であること
を特徴とするタンニンを含む茶飲料。 - 【請求項2】 アミラーゼ阻害物質を含有し、水溶液状
態にあるときのpHが7.0〜9.0の範囲であること
を特徴とするタンニンを含まない茶飲料。 - 【請求項3】 アミラーゼ阻害物質の含有量が、アミラ
ーゼ阻害物質を配合する前の茶飲料水溶液の全重量に基
づいて、2000U/ml以上である請求項1または2
の茶飲料。 - 【請求項4】 炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナ
トリウム、リン酸水素二カリウムおよびリン酸水素二ナ
トリウムの少なくとも1種をpH調整剤として含有する
請求項1〜3のいずれか1項の茶飲料。 - 【請求項5】 乾燥粉末の形態である請求項1〜4のい
ずれか1項の茶飲料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11257095A JP3519820B2 (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | アミラーゼ阻害物質を含有する茶飲料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11257095A JP3519820B2 (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | アミラーゼ阻害物質を含有する茶飲料 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08280327A true JPH08280327A (ja) | 1996-10-29 |
JP3519820B2 JP3519820B2 (ja) | 2004-04-19 |
Family
ID=14590024
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11257095A Expired - Fee Related JP3519820B2 (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | アミラーゼ阻害物質を含有する茶飲料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3519820B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000044484A (ja) * | 1998-07-31 | 2000-02-15 | Higashimaru Shoyu Co Ltd | アミラーゼ阻害活性物質及びその用途 |
WO2000015044A1 (en) * | 1998-09-15 | 2000-03-23 | Korea Research Institute Of Bioscience And Biotechnology | Composition containing natural phenolic compounds for preventing or treating elevated blood lipid level-related diseases |
WO2006085541A1 (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-17 | Kagoshima University | タンニンのゲル及び高粘性溶液の製造方法 |
CN103960430A (zh) * | 2014-05-27 | 2014-08-06 | 汤长江 | 一种全谷物健康茶及其制作方法 |
CN104106804A (zh) * | 2014-06-20 | 2014-10-22 | 枞阳县新长河食品发展有限责任公司 | 酥油荞麦果茶膏及其制备方法 |
-
1995
- 1995-04-14 JP JP11257095A patent/JP3519820B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|---|---|---|
JP2000044484A (ja) * | 1998-07-31 | 2000-02-15 | Higashimaru Shoyu Co Ltd | アミラーゼ阻害活性物質及びその用途 |
WO2000015044A1 (en) * | 1998-09-15 | 2000-03-23 | Korea Research Institute Of Bioscience And Biotechnology | Composition containing natural phenolic compounds for preventing or treating elevated blood lipid level-related diseases |
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JP3519820B2 (ja) | 2004-04-19 |
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