JP6661597B2 - α−グルコシダーゼ阻害剤 - Google Patents

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Description

本発明は、α−グルコシダーゼ阻害剤に関する。さらに詳しくは、アミノ酸を構成単位とする特定の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分とするα−グルコシダーゼ阻害剤及びα−グルコシダーゼ阻害用飲食品、α−グルコシダーゼを阻害するための特定の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の使用、及びα−グルコシダーゼを阻害する方法に関する。
現代社会では生活様式の変化等により、糖尿病患者又はその予備軍が増加している。糖尿病は、糖代謝の異常によって起こる疾患であり、血糖値(血液中のグルコース濃度)が病的に高まることによって、様々な合併症(糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症および糖尿病性神経障害など)を引き起こす危険性のある疾患である。特に、インスリン非依存型糖尿病の患者は、糖尿病発症の90%以上を占めていることから、その改善及び予防が強く望まれている。
糖尿病の治療、改善、又は予防においては、血糖値を適切にコントロールすることが重要である。食事などを介して摂取されたデンプンなどの多糖、オリゴ糖、又はスクロースは、小腸上皮に存在するα−グルコシダーゼによって遊離グルコースに分解される。遊離グルコースは、小腸から吸収され、肝臓を経由して血液中に供給され、これによって血糖値が上昇する。しかし、糖尿病患者は、上昇した血糖値を低下させることができない。従って、糖尿病患者の血糖値を適切にコントロールするためには、高い血糖値を下げることが重要である。血糖値を下げる方法の一つとして、小腸上皮に存在するα−グルコシダーゼ活性を阻害すること、即ち消化管でのグルコースの生成及び吸収を阻害又は遅延することが挙げられる。α−グルコシダーゼ活性を阻害することにより、健康的に手軽に食事由来の糖の分解・吸収を抑制することができれば、糖尿病及びそれに関連する疾患の予防及び健康増進に効果的である。
このような背景の下、アミノ酸が二つ結合した「ジペプチド」が機能性物質として注目されている。ジペプチドは、単体アミノ酸にない物理的性質や新たな機能を付加することが可能であり、アミノ酸以上の応用範囲を有するものとして期待されており、医薬品等の有効成分として、健康の維持や生活習慣病の予防・改善を目的に活用されている。
近年、ジペプチドの末端に存在するアミノ基とカルボキシル基とが脱水縮合することにより生成した環状構造を有する環状のジペプチドであるジケトピペラジン誘導体が開発されている。当該環状ジペプチドは、様々な生理活性を有することが報告されており、医療・薬理分野において需要が拡大することが予想されている。例えば、特許文献1には、2,5−ジケトピペラジン構造を有する環状ジペプチドが、抗うつ作用や学習意欲改善作用等を有することが報告されている。また、非特許文献1には、シクロヒスチジルプロリン〔Cyclo(His-Pro)〕が、体温を低下させたり、食欲を抑制させるなどの中枢神経系作用や、プロラクチン分泌を抑制したり、成長ホルモン分泌を促進するなどのホルモン様作用など多くの生理活性を示すことが記載され、シクロロイシルグリシン〔Cyclo(Leu-Gly)〕が記憶機能改善作用を示すことが報告がされている。
また、非特許文献2には、シクロトリプトファニルプロリン〔Cyclo(Trp-Pro)〕に抗癌作用、シクロヒスチジルプロリン〔Cyclo(His-Pro)〕及びシクログリシルプロリン〔Cyclo(Gly-Pro)〕に抗菌作用、シクロヒスチジルプロリン〔Cyclo(His-Pro)〕に神経保護作用、シクログリシルプロリン〔Cyclo(Gly-Pro)〕に記憶機能改善作用、シクロトリプトファニルプロリン〔Cyclo(Trp-Pro)〕及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕に生物性除草剤としての作用があることが記載されている。非特許文献3にはシクロヒスチジルプロリン〔Cyclo(His-Pro)〕が亜鉛と併用することでラットの糖尿病病態を改善することが記載されている。特許文献2には直鎖状ジペプチドのトレオニルチロシン(Thr-Tyr)のα-グルコシダーゼ阻害作用が報告されているが、対応する環状ジペプチド〔Cyclo(Thr-Tyr)〕のα-グルコシダーゼ阻害作用の報告例はない。
特表2012−517998号公報 特開2010−047513号公報
Peptides、16(1)、151-164(1995) Chemical Reviews、112、3641-3716(2012) British Journal of Pharmacology、158(2)、442-450(2009)
本発明の課題は、α−グルコシダーゼ阻害剤、α−グルコシダーゼを阻害するための当該剤の使用、及びα−グルコシダーゼを阻害する方法を提供することにある。また、本発明の課題は、α−グルコシダーゼ阻害用飲食品を提供することでもある。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の環状ジペプチド又はその塩が顕著なα−グルコシダーゼ阻害作用を有することを見出した。さらに、本発明者らは、特定の直鎖状ジペプチド又はその塩がα−グルコシダーゼ阻害作用を有することも見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下のものに関するが、これらに限定されない。
(1)アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するα−グルコシダーゼ阻害剤であって、
前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記α−グルコシダーゼ阻害剤。
(2)環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、及びシクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、(1)に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(3)環状ジペプチド又はその塩が、(1)に記載の群から選択される3つ以上を含むものである、(1)に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(4)環状ジペプチド又はその塩が、(2)に記載の群から選択される3つ以上を含むものである、(2)に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(5)食事由来の糖の吸収抑制用である、(1)〜(4)のいずれかに記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(6)血糖値上昇抑制用である、(1)〜(4)のいずれかに記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(7)糖尿病予防用である、(1)〜(4)のいずれかに記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(8)糖質の消化吸収抑制用である、(1)〜(4)のいずれかに記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(9)アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩が、動植物由来ペプチドから得られるものである、(1)〜(8)のいずれかに記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(10)動植物由来ペプチドが、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドである、(9)に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
(11)アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有する、α−グルコシダーゼ阻害用飲食品であって、
前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記飲食品。
(12)環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、及びシクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、(11)に記載の飲食品。
(13)環状ジペプチド又はその塩が、(11)に記載の群から選択される3つ以上を含むものである、(11)に記載の飲食品。
(14)環状ジペプチド又はその塩が、(12)に記載の群から選択される3つ以上を含むものである、(12)に記載の飲食品。
(15)環状ジペプチド又はその塩の総量が1.0×10〜2.0×10ppmであり、環状ジペプチド又はその塩の各々の含有量が、1.0×10〜2.0×10ppmである、(11)〜(14)のいずれかに記載の飲食品。
(16)アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩が、動植物由来ペプチドから得られるものである、(11)〜(15)のいずれかに記載の飲食品。
(17)動植物由来ペプチドが、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドである、(16)に記載の飲食品。
(18)α−グルコシダーゼ阻害により発揮される機能の表示を付した、(11)〜(17)のいずれかに記載の飲食品。
(19)機能表示が、「糖の吸収を穏やかにする」、「糖質の消化吸収をおだやかにする」、「食後の血糖上昇を抑える」、及び「糖尿病を予防する」からなる群から選択されるものである、(18)に記載の飲食品。
(20)α−グルコシダーゼを阻害するための、アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩の使用であって、
前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記使用。
(21)アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として使用する、α−グルコシダーゼを阻害する方法であって、
前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記方法。
(22)アミノ酸を構成単位とする直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するα−グルコシダーゼ阻害剤であって、
前記直鎖状ジペプチド又はその塩が、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、及び/又はバリルメチオニン(Val-Met)を含むものである、前記α−グルコシダーゼ阻害剤。
(23)アミノ酸を構成単位とする直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有する、α−グルコシダーゼ阻害用飲食品であって、
前記直鎖状ジペプチド又はその塩が、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、及び/又はバリルメチオニン(Val-Met)を含むものである、前記飲食品。
(24)α−グルコシダーゼ阻害により発揮される機能の表示を付した、(23)に記載の飲食品。
(25)機能表示が、「糖の吸収を穏やかにする」、「糖質の消化吸収をおだやかにする」、「食後の血糖上昇を抑える」、及び「糖尿病を予防する」からなる群から選択されるものである、(24)に記載の飲食品。
本発明では、特定の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を利用することでα−グルコシダーゼを阻害することができる。本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、食事由来の糖の分解促進及び/又は吸収抑制、糖質の消化吸収抑制、血糖値の低下促進及び/又は上昇抑制、及び糖尿病の予防、改善、又は治療に資する新たな手段を提供する。
また、本発明により、特定の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を含有する、α-グルコシダーゼ阻害用飲食品を提供することが可能になる。
図1には、環状ジペプチドであるCyclo(Thr-Tyr)及びCyclo(Phe-Phe)と、直鎖状ジペプチドであるPhe-Pheのα−グルコシダーゼの阻害率を示す。 図2には、環状ジペプチドであるCyclo(Met-Val)と、直鎖状ジペプチドであるMet-Val及びVal-Metのα−グルコシダーゼの阻害率を示す。
1.α-グルコシダーゼ及びα-グルコシダーゼ阻害
本明細書において、「α−グルコシダーゼ」とは、デンプンが消化されて生じるマルトースなどの二糖類を分解してグルコースに変換する酵素をいう。具体的には、α−グルコシダーゼは二糖類のα−1,4−グルコシド結合の加水分解反応を触媒する酵素である。大部分の生物がこの酵素を備えており、特にヒトでは小腸粘膜上皮細胞に膜酵素として発現している。上記の通り、二糖類はα−グルコシダーゼによってグルコースに分解され、当該グルコースは小腸から血液中に吸収されて、血糖値が上昇する。従って、α−グルコシダーゼが阻害されることで、二糖類の分解により生成するグルコース量が低減され、その結果、血糖値の上昇が抑制される。
本発明においてα−グルコシダーゼ阻害とは、小腸粘膜上皮細胞に存在するα−グルコシダーゼの阻害をいう。これにより食物由来の糖質の分解・吸収が抑制及び/又は遅延され、血糖値の上昇が抑制される。α−グルコシダーゼ活性は、公知の方法に従って測定することができ、例えば、4−ニトロフェニル−α−グルコピラノシド(NPG)を基質として使用し、α−グルコシダーゼによる反応で生成した4−ニトロフェノールの吸光度を測定することによりα−グルコシダーゼ活性を測定できる。また、α−グルコシダーゼ阻害活性は、α−グルコシダーゼ活性に対して50%の阻害を与える試料量IC50(50%阻害濃度)で表すことも、常法により行うことができる。
2.環状ジペプチド及び直鎖状ジペプチド
本発明においてジペプチドは、環状ジペプチドであっても、直鎖状ジペプチドであってもよい。本明細書において環状ジペプチドとは、アミノ酸を構成単位とすることを特徴とし、アミノ酸のアミノ基とカルボキシル基とが脱水縮合することにより生成したジケトピペラジン構造を有するジペプチドのことをいう。尚、本明細書において、環状ジペプチド又はその塩をまとめて、単に、環状ジペプチドと称する場合がある。また、本明細書において、環状ジペプチドのアミノ酸の構成が同じであれば、それらの記載順序はいずれが先でも構わなく、例えば、〔Cyclo(Met-Val)〕と〔Cyclo(Val-Met)〕は同じ環状ジペプチドを表すものである。
本明細書において直鎖状ジペプチドとは、アミノ酸を構成単位とすることを特徴とし、一方のアミノ酸のアミノ基と他方のアミノ酸のカルボキシル基とが脱水縮合することにより1つのペプチド結合で連結されたジペプチドのことをいう。尚、本明細書において、直鎖状ジペプチド又はその塩をまとめて、単に、直鎖状ジペプチドと称する場合がある。
環状ジペプチドはアミド結合を介して二個のアミノ酸の末端部分が結合しているため、分子末端部分に極性基であるカルボキシル基やアミノ基が露出している直鎖状ジペプチドと比較して脂溶性が高いという特徴を有する。そのため、環状ジペプチドは直鎖状のジペプチドと比較して、消化管透過性や膜透過性に優れる。
本明細書において、環状又は直鎖状ジペプチドの塩とは、前記環状又は直鎖状ジペプチドの薬理学的に許容される任意の塩(無機塩及び有機塩を含む)をいい、例えば、前記環状又は直鎖状ジペプチドのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、有機酸塩(酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、プロピオン酸塩、蟻酸塩、安息香酸塩、ピクリン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩等)等が挙げられるが、これらに限定されない。環状又は直鎖状ジペプチドの塩は、当該分野で公知の任意の方法により、当業者によって容易に調製され得る。
本発明で用いる直鎖状ジペプチドは、当該分野で公知の方法に従って調製することができる。例えば、任意の配列の直鎖状ジペプチドをペプチド合成により調製してもよく、微生物発酵又は酵素を用いて合成してもよく、タンパク質に酵素処理や熱処理を施して分解し、その後、分離・精製することで調製してもよい。また、本発明の直鎖状ジペプチドには、市販品又は合成品のものを使用してもよい。
本発明で用いる環状ジペプチドは、当該分野で公知の方法に従って調製することができる。例えば、化学合成法や酵素法、微生物発酵法により製造されてもよく、直鎖状ペプチドを脱水及び環化させることにより合成されてもよく、特開2003−252896号公報やJournal of Peptide Science, 10, 737-737, 2004に記載の方法に従って調製することもできる。例えば、動植物由来のタンパク質を含む成分に酵素処理や熱処理を施し、タンパク質を低分子化することによって得られる動植物由来ペプチド、例えば、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドをさらに熱処理して得られる処理物を好適に用いることができる。
本発明では、アミノ酸を構成単位とする環状又は直鎖状ジペプチドは、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド又はコラーゲンペプチド熱処理物から得られたものであってもよい。また、本発明における環状又は直鎖状ジペプチドは、動植物由来のタンパク質を含む成分に熱処理を施す一段階の工程で得られたものであってもよい。例えば、大豆タンパク質、茶タンパク質、麦芽タンパク質、米タンパク質、乳タンパク質、プラセンタタンパク質、又はコラーゲンタンパク質に熱処理を施して得られたものであってもよい。尚、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、コラーゲンペプチドの熱処理物中の特定の環状又は直鎖状ジペプチド、又は大豆タンパク質、茶タンパク質、麦芽タンパク質、米タンパク質、乳タンパク質、プラセンタタンパク質、コラーゲンタンパク質の熱処理物中の特定の環状又は直鎖状ジペプチドが特定の含有量に満たなければ、不足する特定の環状又は直鎖状ジペプチドについては他の動植物由来ペプチドや市販品、合成品を用いて適宜追加することもできる。
3.動植物由来ペプチド
3−1.大豆ペプチド
本明細書でいう「大豆ペプチド」とは、大豆タンパク質に酵素処理や熱処理を施し、タンパク質を低分子化することによって得られる低分子ペプチドをいう。原料となる大豆(学名:Glycine max)は品種や産地などの制限なく用いることができ、粉砕品などの加工品段階のものを用いることもできる。
大豆ペプチドを熱処理することにより、環状又は直鎖状ジペプチドを高濃度に含有する大豆ペプチド熱処理物を得ることができる。具体的には、例えば、大豆ペプチドを40〜150℃の条件で、5分〜120時間加熱して調製することができる。得られた熱処理物に対して、所望により、ろ過、遠心分離、濃縮、限外ろ過、凍結乾燥、粉末化等の処理を行ってもよい。
3−2.茶ペプチド
本明細書でいう「茶ペプチド」とは、茶(茶葉や茶殻を含む)抽出物に酵素処理や熱処理を施し、タンパク質を低分子化することによって得られる茶由来の低分子ペプチドをいう。抽出原料となる茶葉としては、茶樹(学名:Camellia sinensis)を用いて製造された茶葉の葉、茎など、抽出して飲用可能な部位を使用することができる。また、その形態も大葉、粉状など制限されない。茶葉の収穫期についても、所望する香味に合わせて適宜選択できる。
本発明で使用される茶抽出物は、副生成物の含有量が少なく、香味のよいものが好ましい。この香味の観点から、原料となる茶葉は、煎茶、番茶、ほうじ茶、玉露、かぶせ茶、甜茶等の蒸し製の不発酵茶(緑茶)や、嬉野茶、青柳茶、各種中国茶等の釜炒茶等の不発酵茶を用いることが好ましい。
3−3.麦芽ペプチド
本明細書でいう「麦芽ペプチド」とは、麦芽又はその粉砕物から得られる抽出物に酵素処理や熱処理を施し、タンパク質を低分子化することによって得られる麦芽由来の低分子ペプチドをいう。原料となる麦芽ペプチドは、品種や産地などの制限なく用いることができるが、特に大麦の種子を発芽させた大麦麦芽が好適に用いられる。大麦麦芽は、皮部を除去してタンパク質含量の高い画分を分離して用いるのが実用的かつ効率的である。例えば、タンパク質含量の高い画分は、麦芽を表面から徐々に削り、穀皮を除去し、その後、アリューロン層及び胚乳といったタンパク質が多く含まれる画分を削りとる方法が挙げられる。
3−4.米ペプチド
本明細書でいう「米ペプチド」とは、米、玄米、それらの一部又は粉砕物、米を原料として得られる油脂類(米糠油や米胚芽油)から得られる抽出物に酵素処理や熱処理を施し、タンパク質を低分子化することによって得られる米由来の低分子ペプチドをいう。原料となる米ペプチドは、品種や産地などの制限なく用いることができる。
3−5.チキンペプチド
本明細書でいう「チキンペプチド」は、鶏肉もしくは鶏の一部の組織から得られるタンパク質を低分子化することによって得られる鶏由来の低分子ペプチドをいい、例えばWO2011/077759に記載のようにして得ることができる。
3−6.乳ペプチド
本明細書でいう「乳ペプチド」とは、天然の乳由来の成分である乳蛋白質をアミノ酸が少なくとも数個結合した分子に分解したものである。より具体的には、ホエイ(乳清タンパク質)又はカゼイン等の乳蛋白質をプロテナーゼ等の酵素により加水分解し、これを濾過して得られる濾液を殺菌及び/又は濃縮して乾燥することにより得られるホエイペプチド、カゼインペプチド等が挙げられる。
3−7.プラセンタペプチド
プラセンタとは哺乳類の胎盤のことであり、その優れた機能性から、近年、健康食品、化粧品、医薬品素材として用いられている。本明細書でいう「プラセンタペプチド」とは、プラセンタを酵素処理、又は亜臨界処理により可溶化、低分子化したものをいう。また、本来の意味とは異なるが、植物の胎座から得られる抽出物が胎盤由来のプラセンタと同等の生理学的効果を有するものとして健康食品、化粧品等に利用されており、これらは植物プラセンタと呼ばれる。植物の胎座とは、めしべの一部で胚珠がついている部分である。本発明でいう「プラセンタペプチド」には、植物プラセンタに酵素処理、又は亜臨界処理等を施し、可溶化、低分子化したものも含まれる。
3−8.コラーゲンペプチド
本明細書でいう「コラーゲンペプチド」とは、コラーゲン又はその粉砕物を酵素処理や熱処理を施し、コラーゲンを低分子化することによって得られる低分子ペプチドをいう。コラーゲンは動物の結合組織の主要なタンパク質であり、ヒトを含めた哺乳類の身体に最も大量に含まれるタンパク質である。
コラーゲンペプチドを熱処理することにより環状又は直鎖状ジペプチドを多量に含有する組成物を得ることができる。具体的には、例えば、コラーゲンペプチドを100℃より高温の条件で、好ましくは100〜170℃、より好ましくは110〜150℃、さらにより好ましくは120〜140℃の条件で、5分〜120時間、好ましくは3〜10時間加熱して調製することができる。得られた熱処理物に対して、所望により、ろ過、遠心分離、濃縮、限外ろ過、凍結乾燥、粉末化等の処理を行ってもよい。
4.α−グルコシダーゼ阻害剤
4−1.環状ジペプチド含有α−グルコシダーゼ阻害剤
本発明の一態様は、特定の環状ジペプチド又はその塩を有効成分とするα−グルコシダーゼ阻害剤である。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩を有効成分とするものである。好ましくは、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を有効成分とするものである。
本発明は、α−グルコシダーゼ阻害効果の観点から、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、及びシクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕からなる群より選ばれる1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩を含有することが好ましい。また、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を有効成分とすることがより好ましい。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤における環状ジペプチド又はその塩の含有量は、その投与形態、投与方法などを考慮し、本発明の所望の効果が得られるような量であればよく、特に限定されるものではない。例えば、動植物由来ペプチド、好ましくは大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドを原料として用いる場合、本発明における環状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。また、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤におけるシクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、シクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕、又はそれぞれに対応する塩の含有量としては、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。
尚、特に断りがない限り、本明細書において用いる「ppm」は、重量/容量(w/v)のppmを意味し、1.0ppmは1.0×10−3mg/mLと換算され、1.0×10−4重量%と換算されるものである。
また、環状ジペプチド又はその塩として、合成品又は精製品を用いる場合、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤における環状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。また、環状ジペプチド又はその塩として合成品又は精製品を用いる場合に、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤に含まれる、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、シクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕、又はそれぞれに対応する塩の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。
環状ジペプチド又はその塩の含有量は、公知の方法に従って測定することができ、例えば、LC−MS/MSに供することで測定することができる。
4−2.直鎖状ジペプチド含有α−グルコシダーゼ阻害剤
本発明の一態様は、特定の直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分とするα−グルコシダーゼ阻害剤である。
また、本発明の一態様は、直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するα−グルコシダーゼ阻害剤であって、前記直鎖状ジペプチド又はその塩が、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、及び/又はバリルメチオニン(Val-Met)を含むものである。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤における直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量は、その投与形態、投与方法などを考慮し、本発明の所望の効果が得られるような量であればよく、特に限定されるものではない。例えば、動植物由来ペプチド、好ましくは大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドを原料として用いる場合、本発明における直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。また、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤におけるフェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、バリルメチオニン(Val-Met)、又はそれぞれに対応する塩の含有量としては、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。
また、直鎖状ジペプチド又はその塩として、合成品又は精製品を用いる場合、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤における直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。また、直鎖状ジペプチド又はその塩として合成品又は精製品を用いる場合に、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤に含まれる、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、バリルメチオニン(Val-Met)、又はそれぞれに対応する塩の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。
直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量は、公知の方法に従って測定することができ、例えば、LC−MS/MSに供することで測定することができる。
また、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、前記環状ジペプチド、又は前記直鎖状ジペプチドのいずれかを含んでいてもよく、前記環状ジペプチド及び直鎖状ジペプチドを両方含んでいてもよい。
4−3.他の成分
本発明の剤は、その形態に応じて、環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の他に、任意の添加剤、通常の剤に用いられる任意の成分を含有することができる。これらの添加剤及び/又は成分の例としては、ビタミン類、ミネラル類、栄養成分、又は香料、酸化防止剤、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、ガム、油、アミノ酸、果汁エキス類、又は野菜エキス類などの生理活性成分の他、製剤化において配合される賦形剤、結合剤、乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤、着色剤、凝固剤、pH調整剤又はコーティング剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
4−4.用途
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、前述の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を有効量含有するという特徴を有することによりα−グルコシダーゼ活性が阻害されることで、糖の吸収を穏やかにする効果、食事に含まれる糖の吸収をおだやかにする効果、糖質の消化吸収をおだやかにする効果、糖の吸収を抑える効果、食後の血糖上昇を抑える効果、又は食後の血糖上昇を穏やかにする効果等を得ることができる。従って、本発明の一態様は、環状若しくは直鎖状ペプチド又はその塩を有効成分として含有する、食事由来の糖の吸収抑制用のα−グルコシダーゼ阻害剤である。また、本発明は一態様として、環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有する、血糖値上昇抑制用のα−グルコシダーゼ阻害剤である。さらに、本発明は、環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有する、糖尿病予防用のα−グルコシダーゼ阻害剤でもある。加えて、本発明は、環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有する、糖質の消化吸収抑制用のリパーゼ阻害剤でもある。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、前述の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を有効量含有するという特徴を有することによりα−グルコシダーゼを阻害して、食事由来の糖の分解を促進若しくは吸収を抑制し、又は血糖値の低下を促進若しくは上昇を抑制することができる。それらの効果を要する対象としては、糖尿病の他に、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症、膵炎、肝炎、肝硬変等の高血糖症状を引き起こす疾患が挙げられ、それらの疾患の予防、改善、又は治療に好適に使用され得る。
本発明は、例えば、糖の吸収を穏やかにするため、食事に含まれる糖の吸収をおだやかにするため、糖質の消化吸収をおだやかにするため、糖の吸収を抑えるため、食後の血糖上昇を抑えるため、食後の血糖上昇を穏やかにするため、又は糖尿病を予防するためなどに用いられるものである旨を明示的又は暗示的に示して提供することができる。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、例えば、前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を含有する原料に、所望により前述の他の成分を加えて、公知の方法に従って、錠剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、又はカプセル剤等の固形剤や、通常液剤、懸濁剤、又は乳剤等の液剤等に製剤化することができる。これらの剤はそのまま水等と共に服用することができる。また、容易に配合することが出来る形態(例えば、粉末形態や顆粒形態)に調製後、例えば、医薬品の原材料として用いることができる。
本発明は、一例として、剤の形態で提供することができるが、本形態に限定されるものではない。本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、当該剤をそのまま組成物として、或いは当該剤を含む組成物として提供することもできる。かかる組成物としては、医薬品(医薬組成物)、飲食品(飲料、食品など)、化粧品(化粧用組成物)などが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、治療的用途(医療用途)又は非治療用途(非医療用途)のいずれにも適用することができる。具体的には、医薬品、医薬部外品及び化粧料等や薬事法上はこれらに属さないが、糖の吸収を穏やかにする効果、食事に含まれる糖の吸収をおだやかにする効果、糖質の消化吸収をおだやかにする効果、糖の吸収を抑える効果、食後の血糖上昇を抑える効果、食後の血糖上昇を穏やかにする効果、又は糖尿病を予防する効果等を明示的又は暗示的に訴求する組成物としての使用が挙げられる。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、その形態に応じた適当な方法で摂取することができる。摂取方法は、本発明の環状ジペプチド又はその塩が循環血中に移行できるのであれば特に限定はない。例えば、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、又はカプセル剤等の経口用固形製剤、内服液剤、又はシロップ剤等の経口用液体製剤、注射剤、外用剤、坐剤、又は経皮吸収剤等の非経口用製剤などの形態とすることができるが、これらに限定されない。尚、本明細書において、摂取とは、摂取、服用、又は飲用の全態様を含むものとして用いられる。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤の投与量は、その形態、投与方法、使用目的及び投与対象である患者又は患獣の年齢、体重、症状によって適時設定され、一定ではない。本発明における本発明の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の有効ヒト摂取量としては、一定ではないが、例えば、体重50kgのヒトで一日当たり、好ましくは10mg以上、より好ましくは100mg以上である。また、投与は所望の投与量範囲内において、1日内において単回又は数回に分けて行ってもよい。投与期間も任意である。尚、ここで本発明の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の有効ヒト摂取量とは、ヒトにおいて有効な効果を示す環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の合計摂取量のことであり、環状又は直鎖状ジペプチドの種類は特に限定されない。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤の摂取対象とは、好ましくはヒトであるが、ウシ、ウマ、ヤギ等の家畜動物、イヌ、ネコ、ウサギ等のペット動物、又は、マウス、ラット、モルモット、サル等の実験動物であってもよい。ヒト以外の動物を対象に投与する場合、マウス1個体当たり約20gに対して1日あたりの使用量は、剤中の有効成分の含有量、適用対象者の状態、体重、性別及び年齢等の条件により異なるが、通常、環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の総配合量として、好ましくは10mg/kg以上、より好ましくは100mg/kg以上を摂取できる量にするとよい。
5.α−グルコシダーゼ阻害用飲食品
5−1.環状ジペプチド含有α−グルコシダーゼ阻害用飲食品
本発明の一態様は、アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するα−グルコシダーゼ阻害用飲食品であって、当該環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含有するものである。好ましくは、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を含有するものである。
本発明の飲食品は、α-グルコシダーゼ阻害効果の観点から、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、及びシクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕からなる群より選ばれる1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩を含有することが好ましい。また、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を含有することがより好ましい。
本発明の飲食品における環状ジペプチド又はその塩の含有量は、その投与形態、投与方法などを考慮し、本発明の所望の効果が得られるような量であればよく、特に限定されるものではない。例えば、動植物由来ペプチド、好ましくは大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドを原料として用いる場合、本発明における環状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。また、本発明の飲食品におけるシクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、シクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕、又はそれぞれに対応する塩の含有量としては、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。
尚、特に断りがない限り、本明細書において用いる「ppm」は、重量/容量(w/v)のppmを意味し、1.0ppmは1.0×10−3mg/mLと換算され、1.0×10−4重量%と換算されるものである。
また、環状ジペプチド又はその塩として、合成品又は精製品を用いる場合、本発明の飲食品における環状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。また、環状ジペプチド又はその塩として合成品又は精製品を用いる場合に、本発明の飲食品に含まれる、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、シクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕、又はそれぞれに対応する塩の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。
環状ジペプチド又はその塩の含有量は、公知の方法に従って測定することができ、例えば、LC−MS/MSに供することで測定することができる。
5−2.直鎖状ジペプチド含有α−グルコシダーゼ阻害用飲食品
本発明の一態様は、アミノ酸を構成単位とする直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するα−グルコシダーゼ阻害用飲食品であって、当該直鎖状ジペプチド又はその塩が、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、及び/又はバリルメチオニン(Val-Met)を含有するものである。
本発明の飲食品における直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量は、その投与形態、投与方法などを考慮し、本発明の所望の効果が得られるような量であればよく、特に限定されるものではない。例えば、動植物由来ペプチド、好ましくは大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドを原料として用いる場合、本発明における直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。また、本発明の飲食品におけるフェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、バリルメチオニン(Val-Met)、又はそれぞれに対応する塩の含有量としては、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。
また、直鎖状ジペプチド又はその塩として、合成品又は精製品を用いる場合、本発明の飲食品における直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量の総量は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。また、直鎖状ジペプチド又はその塩として合成品又は精製品を用いる場合に、本発明の飲食品に含まれる、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、バリルメチオニン(Val-Met)、又はそれぞれに対応する塩の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0×10ppm以上、好ましくは1.0×10ppm以上、より好ましくは1.0×10ppm以上であり、2.0×10ppm以下、好ましくは1.0×10ppm以下、より好ましくは2.5×10ppm以下であり、典型的には、1.0×10〜2.0×10ppm、好ましくは1.0×10〜1.0×10ppm、より好ましくは1.0×10〜2.5×10ppmである。
直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量は、公知の方法に従って測定することができ、例えば、LC−MS/MSに供することで測定することができる。
また、本発明の飲食品は、前記環状ジペプチド、又は前記直鎖状ジペプチドのいずれかを含んでいてもよく、前記環状ジペプチド及び直鎖状ジペプチドを両方含んでいてもよい。
5−3.他の成分
本発明の飲食品は、その効果を損なわない限り、その形態に応じて、環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の他に、任意の添加剤、通常の剤に用いられる任意の成分を含有することができる。これらの添加剤及び/又は成分の例としては、等のビタミン類、ミネラル類、栄養成分、香料、酸化防止剤、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、ガム、油、アミノ酸、果汁エキス類、又は野菜エキス類などの生理活性成分の他、製剤化において配合される賦形剤、結合剤、乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤、着色剤、凝固剤、pH調整剤又はコーティング剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の飲食品は特に限定されるものではないが、例えば、前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を含有する飲料や食品である。当該飲料又は食品における前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量は前記の通りである。
本発明の飲食品は、例えば、公知の飲食品を調製する際に、その原材料に前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を所定量混合して、公知の飲食品の製造方法に従って調製してもよく、また、既製の公知の飲食品に、前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を前記所定量となるように添加して、溶解及び/又は懸濁することで調製してもよい。尚、公知の飲食品が、前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を元来含有するものであってもよく、本発明の環状又は直鎖状ジペプチドが所定量となるのであれば、適宜配合して調製することもできる。
5−4.用途
本発明の飲食品は、前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を含有することで、α−グルコシダーゼ活性の阻害という効果を得ることができる。これにより、本発明の飲食品は、糖の吸収を穏やかにするため、食事に含まれる糖の吸収をおだやかにするため、糖質の消化吸収をおだやかにするため、糖の吸収を抑えるため、食後の血糖上昇を抑えるため、食後の血糖上昇を穏やかにするため、又は糖尿病を予防するためなどに利用することができる。当該効果を要する対象としては、糖尿病の他に、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症、膵炎、肝炎、又は肝硬変等の高血糖症状を引き起こす疾患が挙げられ、当該疾患の予防、改善、又は治療に好適に使用され得る。
本発明の飲食品は、例えば、糖の吸収を穏やかにするため、食事に含まれる糖の吸収をおだやかにするため、糖質の消化吸収をおだやかにするため、糖の吸収を抑えるため、食後の血糖上昇を抑えるため、食後の血糖上昇を穏やかにするため、又は糖尿病を予防するためなどに用いられるものである旨を明示的又は暗示的に示して提供することができる。
本発明の飲食品は特に限定されないが、例えば、飲料、食品などが挙げられる。
本発明の飲料の具体例としては、烏龍茶飲料、紅茶飲料、緑茶飲料、果汁飲料、野菜ジュース、スポーツドリンク、アイソトニック飲料、エンハンスドウォーター、ミネラルウォーター、ニアウォーター、栄養ドリンク剤、美容ドリンク剤、又は各種アルコール飲料等を挙げることができる。また、当該飲料には、必要に応じて、酸化防止剤、香料、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、ガム、油、ビタミン類、アミノ酸、果汁エキス類、野菜エキス類、pH調整剤、又は品質安定剤等の添加剤を単独で又は併用して配合してもよい。
また、本発明の飲料は、必要に応じて殺菌等の工程を経て、容器詰め飲料とされる。例えば、飲料を容器に充填した後に加熱殺菌等を行う方法や、飲料を殺菌してから無菌環境下で容器に充填する方法により、殺菌された容器詰め飲料を製造することができる。
容器詰め飲料に用いる容器の種類は特に制限されず、例えば、ペットボトルなどの樹脂製容器、紙パックなどの紙容器、ガラス瓶などのガラス容器、アルミ缶やスチール缶などの金属製容器、アルミパウチなど、通常、飲料に用いられる容器であればいずれも用いることができる。
本発明の一態様は、前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を含有する食品であり、例えば、健康食品、機能性食品(特定保健用食品、条件付き特定保健用食品、栄養機能食品が含まれる)、特別用途食品、健康補助食品等が挙げられる。本発明の食品における前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の含有量は前記の通りである。
本発明の食品は、例えば、公知の食品を調製する際に、その原材料に前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を所定量混合して、公知の食品の製造方法に従って調製してもよく、また、既製の公知の食品に、前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を前記所定量となるように添加することで調製してもよい。尚、公知の食品が、前記環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を元来含有するものであってもよく、本発明の環状又は直鎖状ジペプチドが所定量となるのであれば、適宜配合して調製することができる。
本発明の飲食品は、その形態に応じた適当な方法で摂取することができる。摂取方法は、本発明の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩が循環血中に移行できるのであれば特に限定されるものではない。尚、本明細書において、摂取とは、摂取、服用、又は飲用の全態様を含むものである。
本発明の飲食品の摂取量は、その形態、投与方法、使用目的及び当該組成物の摂取対象である患者又は患獣の年齢、体重、症状によって適宜設定され一定ではない。例えば、本発明における本発明の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の有効ヒト摂取量としては、一定ではないが、例えば、体重50kgのヒトで一日当たり、好ましくは10mg以上、より好ましくは100mg以上である。また、投与は所望の投与量範囲内において、1日内において単回又は数回に分けて行ってもよい。投与期間も任意である。尚、ここで、本発明の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の有効ヒト摂取量とは、ヒトにおいて有効な効果を示す環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の合計摂取量のことであり、環状又は直鎖状ジペプチドの種類は特に限定されない。
本明細書中において本発明の飲食品の摂取対象とは、好ましくはヒトであるが、ウシ、ウマ、ヤギ等の家畜動物、イヌ、ネコ、ウサギ等のペット動物、又は、マウス、ラット、モルモット、サル等の実験動物であってもよい。ヒト以外の動物を対象に投与する場合、マウス1個体当たり約20gに対して1日あたりの使用量は、組成物中の有効成分の含有量、適用対象者の状態、体重、性別及び年齢等の条件により異なるが、通常、環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の総配合量として、好ましくは10mg/kg以上、より好ましくは100mg/kg以上を摂取できる量にするとよい。
本発明の飲食品は、保健機能成分(関与成分、有効成分)である環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩に起因して、種々の保健機能(又は生理作用)を発揮する。ここで、保健機能成分とは、一定量摂取することで健康の維持増進等に役立つ成分をいう。従って、本発明の飲食品は、そのような保健機能成分に起因する用途に用いられ得る。具体的には、糖の吸収を穏やかにする効果、食事に含まれる糖の吸収をおだやかにする効果、糖質の消化吸収をおだやかにする効果、糖の吸収を抑える効果、食後の血糖上昇を抑える効果、食後の血糖上昇を穏やかにする効果、又は糖尿病を予防する効果等を明示的又は暗示的に訴求する飲食品としての使用が挙げられる。
本発明は、別の側面では、α−グルコシダーゼ阻害により発揮される機能の表示を付した、環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を含有する飲食品に関する。このような表示又は機能表示は特に限定されないが、例えば、「糖の吸収を穏やかにする」、「食事に含まれる糖の吸収をおだやかにする」、「糖質の消化吸収をおだやかにする」、「糖の吸収を抑える」、「食後の血糖上昇を抑える」、「食後の血糖上昇を穏やかにする」、又は「糖尿病を予防する」などが挙げられる。本願明細書において、当該表示及び機能表示のような表示は、飲食品自体に付されてもよいし、飲食品の容器又は包装に付されていてもよい。
6.α−グルコシダーゼを阻害するための環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩の使用
本発明の一態様は、アミノ酸を構成単位とする特定の環状ジペプチド又はその塩のα−グルコシダーゼ阻害のための使用である。好ましくは、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩のα−グルコシダーゼ阻害のための使用である。より好ましくは、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を含むもののα−グルコシダーゼ阻害のための使用である。
また、本発明の一態様は、アミノ酸を構成単位とする特定の直鎖状ジペプチド又はその塩のα−グルコシダーゼ阻害のための使用である。好ましくは、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、バリルメチオニン(Val-Met)、又はそれぞれに対応する塩のα−グルコシダーゼ阻害のための使用である。
また、本発明の一態様は、前記環状ジペプチド及び直鎖状ジペプチドの両方を含むもののα−グルコシダーゼ阻害のための使用でもある。
例えば、糖尿病、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症、膵炎、肝炎、肝硬変等の高血糖症状を予防又は処置するための使用が含まれるが、これらに限定されない。当該使用は、ヒトまたは非ヒト動物における使用であり、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。ここで、「非治療的」とは、医療行為、すなわち治療による人体への処理行為を含まない概念である。
7.α−グルコシダーゼを阻害する方法
本発明の一態様は、α−グルコシダーゼ阻害を必要とする対象に、特定の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として治療有効量を投与することを含む、α−グルコシダーゼを阻害する方法を提供するものである。好ましくは、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上の環状ジペプチド又はその塩を有効成分として治療有効量を投与することを含む、α−グルコシダーゼを阻害する方法を提供する。より好ましくは、前記環状ジペプチド又はその塩から選択される3つ以上を含むものを有効成分として治療有効量を投与することを含む、α−グルコシダーゼを阻害する方法を提供する。
また、本発明の一態様は、α−グルコシダーゼ阻害を必要とする対象に、特定の直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として治療有効量を投与することを含む、α−グルコシダーゼを阻害する方法を提供するものである。好ましくは、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)、バリルメチオニン(Val-Met)、又はそれぞれに対応する塩を有効成分として治療有効量を投与することを含む、α−グルコシダーゼを阻害する方法を提供する。
また、本発明の一態様は、前記環状ジペプチド及び直鎖状ジペプチドの両方を含むものを有効成分として治療有効量を投与することを含む、α−グルコシダーゼを阻害する方法を提供する。
尚、α−グルコシダーゼ阻害を必要とする対象とは、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤の前記投与対象と同様である。
また、本明細書中において治療有効量とは、本発明の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を上記対象に投与した場合に、投与していない対象と比較して、α−グルコシダーゼ活性が阻害される量のことである。具体的な有効量としては、投与形態、投与方法、使用目的及び個体の年齢、体重、症状等によって適時設定され一定ではない。
本発明の方法においては、前記治療有効量となるよう、前記特定の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩をそのまま、或いは、特定の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を含有する組成物として投与してもよい。
本発明の方法によれば、副作用を生じることなくα−グルコシダーゼを阻害することが可能になる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、これにより本発明の範囲を限定するものではない。当業者は、本発明の方法を種々変更、修飾して使用することが可能であり、これらも本発明の範囲に含まれる。
実施例1:環状ジペプチドによるα−グルコシダーゼの阻害効果
1.試薬
環状ジペプチドは神戸天然物化学株式会社で合成したものを用いた。α−グルコシダーゼは東洋紡株式会社、α−グルコシダーゼアッセイキットはBIOASSAY SYSTEM社、96ウェルクリアプレートはGreiner社よりそれぞれ入手して使用した。
α−グルコシダーゼアッセイキットに添付されているアッセイバッファーを用いて2mMの4−ニトロフェニル−α−グルコピラノシド(α-NPG)Substrate溶液を調製し、基質溶液とした。また、α−グルコシダーゼにアッセイバッファーを加えて50U/Lとし、酵素溶液とした。
2.in vitroにおけるα−グルコシダーゼ阻害効果
210種類の環状ジペプチドについて、in vitroにおけるα−グルコシダーゼ阻害効果を検討した。具体的には、96ウェルプレートの各ウェルに、DMSOに溶解させた各環状ジペプチドを10μL添加し(各環状ジペプチドの最終濃度は500μM)、その後、基質溶液を50μL添加した(基質の最終濃度は1mM)。環状ジペプチド−基質混合液に酵素溶液を40μL添加して反応させ(α−グルコシダーゼの最終濃度は20U/L)、10分後に分光光度計(Synegy HT、Bio Tek社製)を用いて405nmにおける吸光度を測定した。α−グルコシダーゼ阻害率(%)は下記の計算式により算出した。表1に20%以上の阻害率が確認された環状ジペプチドの阻害率を示す。表2に25種類の環状ジペプチドのα−グルコシダーゼ阻害活性(IC50値)を示す。
A:α−グルコシダーゼ添加かつサンプル非添加群の405nmにおける吸光度
B:α−グルコシダーゼ非添加かつサンプル非添加群の405nmにおける吸光度
C:α−グルコシダーゼ添加かつサンプル添加群の405nmにおける吸光度
D:α−グルコシダーゼ非添加かつサンプル添加群の405nmにおける吸光度


実施例2:環状ジペプチドと直鎖状ジペプチドのα−グルコシダーゼ阻害効果の比較
環状ジペプチドと直鎖状ジペプチドのα−グルコシダーゼ阻害効果を比較した。試験は実施例1に準じて実施した。図1にCyclo(Thr-Tyr)、Cyclo(Phe-Phe)、及びPhe-Pheの結果、図2にCyclo(Met-Val)、Met-Val、及びVal-Metの結果を示す。
実験の結果、図1及び2に示す通り、いずれの環状ジペプチドも60%以上のα−グルコシダーゼ阻害率を示した。この環状ジペプチドによるα−グルコシダーゼ阻害効果は、直鎖状ジペプチドと比較して有意に高いものであった(p<0.05、Dunnett’s test)。
また、環状ジペプチドほどではないが、直鎖状ペプチドのうち、フェニルアラニルフェニルアラニン(Phe-Phe)及びバリルメチオニン(Val-Met)は、10%以上のα−グルコシダーゼ阻害効果を示した。
本発明は、特定の環状若しくは直鎖状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するα−グルコシダーゼ阻害剤及び飲食品を提供するものである。従って、本発明は、食後の血糖値の上昇抑制や、糖尿病の予防又は改善等に資する、効果的かつ新たな手段を提供することができるため、産業上の利用性が高い。

Claims (21)

  1. アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有するα−グルコシダーゼ阻害剤であって、
    前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記α−グルコシダーゼ阻害剤。
  2. 環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、及びシクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、請求項1に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  3. 環状ジペプチド又はその塩が、請求項1に記載の群から選択される3つ以上を含むものである、請求項1に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  4. 環状ジペプチド又はその塩が、請求項2に記載の群から選択される3つ以上を含むものである、請求項2に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  5. 食事由来の糖の吸収抑制用である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  6. 血糖値上昇抑制用である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  7. 糖尿病予防用である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  8. 糖質の消化吸収抑制用である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  9. アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩が、動植物由来ペプチドから得られるものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  10. 動植物由来ペプチドが、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドである、請求項9に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  11. アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として含有する、α−グルコシダーゼ阻害用飲食品組成物であって、
    前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記飲食品組成物
  12. 環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、及びシクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、請求項11に記載の飲食品組成物
  13. 環状ジペプチド又はその塩が、請求項11に記載の群から選択される3つ以上を含むものである、請求項11に記載の飲食品組成物
  14. 環状ジペプチド又はその塩が、請求項12に記載の群から選択される3つ以上を含むものである、請求項12に記載の飲食品組成物
  15. 環状ジペプチド又はその塩の総量が1.0×10〜2.0×10ppmであり、環状ジペプチド又はその塩の各々の含有量が、1.0×10〜2.0×10ppmである、請求項11〜14のいずれか一項に記載の飲食品組成物
  16. アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩が、動植物由来ペプチドから得られるものである、請求項11〜15のいずれか一項に記載の飲食品組成物
  17. 動植物由来ペプチドが、大豆ペプチド、茶ペプチド、麦芽ペプチド、米ペプチド、チキンペプチド、乳ペプチド、プラセンタペプチド、又はコラーゲンペプチドである、請求項16に記載の飲食品組成物
  18. α−グルコシダーゼ阻害により発揮される機能の表示を付した、請求項11〜17のいずれか一項に記載の飲食品組成物
  19. 機能表示が、「糖の吸収を穏やかにする」、「糖質の消化吸収をおだやかにする」、「食後の血糖上昇を抑える」、及び「糖尿病を予防する」からなる群から選択されるものである、請求項18に記載の飲食品組成物
  20. α−グルコシダーゼを阻害するための、アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩の人を除く動物における使用であって、
    前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記使用。
  21. アミノ酸を構成単位とする環状ジペプチド又はその塩を有効成分として使用する、人を除く動物おけるα−グルコシダーゼを阻害する方法であって、
    前記環状ジペプチド又はその塩が、シクロメチオニルバリン〔Cyclo(Met-Val)〕、シクロアスパラギニルバリン〔Cyclo(Asn-Val)〕、シクロイソロイシルバリン〔Cyclo(Ile-Val)〕、シクロイソロイシルトレオニン〔Cyclo(Ile-Thr)〕、シクロアスパラギニルチロシン〔Cyclo(Asn-Tyr)〕、シクロイソロイシルグリシン〔Cyclo(Ile-Gly)〕、シクロメチオニルロイシン〔Cyclo(Met-Leu)〕、シクロバリルチロシン〔Cyclo(Val-Tyr)〕、シクロイソロイシルチロシン〔Cyclo(Ile-Tyr)〕、シクロメチオニルイソロイシン〔Cyclo(Met-Ile)〕、シクロイソロイシルロイシン〔Cyclo(Ile-Leu)〕、シクロチロシルチロシン〔Cyclo(Tyr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルチロシン〔Cyclo(Phe-Tyr)〕、シクログリシルフェニルアラニン〔Cyclo(Gly-Phe)〕、シクロヒスチジルフェニルアラニン〔Cyclo(His-Phe)〕、シクロトリプトファニルチロシン〔Cyclo(Trp-Tyr)〕、シクロトリプトファニルアラニン〔Cyclo(Trp-Ala)〕、シクロメチオニルチロシン〔Cyclo(Met-Tyr)〕、シクログルタミルフェニルアラニン〔Cyclo(Glu-Phe)〕、シクロトリプトファニルトレオニン〔Cyclo(Trp-Thr)〕、シクロアラニルチロシン〔Cyclo(Ala-Tyr)〕、シクロトレオニルチロシン〔Cyclo(Thr-Tyr)〕、シクロフェニルアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Phe-Phe)〕、シクロロイシルトリプトファン〔Cyclo(Leu-Trp)〕、シクロトリプトファニルグルタミン酸〔Cyclo(Trp-Glu)〕、シクロイソロイシルフェニルアラニン〔Cyclo(Ile-Phe)〕、シクログルタミニルチロシン〔Cyclo(Gln-Tyr)〕、シクロトリプトファニルメチオニン〔Cyclo(Trp-Met)〕、シクロバリルフェニルアラニン〔Cyclo(Val-Phe)〕、シクロアラニルフェニルアラニン〔Cyclo(Ala-Phe)〕、シクロメチオニルフェニルアラニン〔Cyclo(Met-Phe)〕、シクロバリルロイシン〔Cyclo(Val-Leu)〕、シクロフェニルアラニルトリプトファン〔Cyclo(Phe-Trp)〕、シクログリシルヒスチジン〔Cyclo(Gly-His)〕、シクロトリプトファニルアルギニン〔Cyclo(Trp-Arg)〕、シクロトリプトファニルイソロイシン〔Cyclo(Trp-Ile)〕、シクロトリプトファニルトリプトファン〔Cyclo(Trp-Trp)〕、シクロバリルバリン〔Cyclo(Val-Val)〕、及びシクロフェニルアラニルプロリン〔Cyclo(Phe-Pro)〕からなる群から選択される1つ又は2つ以上を含むものである、前記方法。
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