JPH0828013A - 模様付き防水床の施工方法 - Google Patents

模様付き防水床の施工方法

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JPH0828013A
JPH0828013A JP16246194A JP16246194A JPH0828013A JP H0828013 A JPH0828013 A JP H0828013A JP 16246194 A JP16246194 A JP 16246194A JP 16246194 A JP16246194 A JP 16246194A JP H0828013 A JPH0828013 A JP H0828013A
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mat
sheet
pattern
floor
resin
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JP16246194A
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English (en)
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Hiroyuki Katayama
裕之 片山
Toshio Izu
俊雄 伊豆
Kazuo Taniguchi
和生 谷口
Hirohide Sakaguchi
博英 坂口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】下地調整を簡略化すると共に、表面に凹凸模様
を自由に付与する事が可能な、シームレス構造の防水皮
膜を有した床の施工方法を提供すること。 【構成】表面は凹凸模様を付け樹脂が浸透しない様な加
工を施し、裏面は繊維構造物としたマット又はシートを
新設又は、既設の下地に貼り付けた後、速硬化型ウレタ
ン樹脂を吹き付け施工する。 【効果】表面に凹凸模様を自由に付けられると共に、防
水機能を有する床が下地の調整度合いによらず施工出
来、施工後はクッション性、耐久性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば一般住宅、集合
住宅、公共施設、遊園地等の建築物屋内外の床、ベラン
ダ、通路、舗装等の新設又は、改修に適した防水機能を
有した模様付きのシームレス皮膜を簡単に形成させる施
工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂系の床を施工する方法は、塩化
ビニール等による長尺成形品やタイル等を貼り付ける敷
き詰め型のものと、ウレタン、エポキシ、不飽和ポリエ
ステル樹脂等をコテ、ローラー等で塗布する塗布型のも
のがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】タイル又は長尺成形品
の敷き詰め型は、使用するタイル、又は長尺成形品表面
に凹凸模様を自由に付ける事が出来るため意匠性及びノ
ンスリップ加工が可能であるが、現場施工する際に継ぎ
目が出来るため、継ぎ目にゴミが入ったり、経時的にズ
レが生じたりすると共に防水性能を持たせる事が出来な
い欠点を有する。特に集合住宅では、床材にも防水機能
を有した工法の開発が望まれている。
【0004】一方、塗布型の場合は、液状樹脂を塗布す
ることにより、シームレス皮膜が形成されるため防水性
能は良好である。しかし、床用材料は通常セルフレベリ
ング型と呼ばれる液状樹脂で、硬化するまでの間に流
れ、水平面を形成する性質を持つ。このため、床面は平
滑であり凹凸模様を付ける事は出来ない。樹脂としてシ
ーリング材と同様のノンサグタイプ(ダレの発生が無
い)の材料を使用すれば、凹凸模様は形成できるが、凹
凸が乱雑になり見栄えが悪く意匠性は低く、床表面とし
ては実用性が乏しい。
【0005】また、使用材料として、特開昭60−13
4077に示されている高反応性のウレタン材料による
床施工でもシームレス皮膜は形成出来るが、平滑面であ
る。塗布型で床表面に凹凸を付ける方法としては、床材
を施工後、トップコートとして使用する塗料中に珪砂や
ゴムチップ等の粒子を添加し塗布する方法があるが、こ
の方法では単にノンスリップ加工しただけで、大きな凹
凸を有する様々な模様付きの床面を施工する事は出来な
い。また、珪砂やゴムチップは、トップコートの薄膜で
固定されているため耐久性が乏しく、使用中に脱落する
等の欠点を有する。
【0006】更に、特開昭63−107775記載の速
硬化型ウレタン材料をスプレー成形する方法で表面に凸
凹を付ける方法が開示されているが、この方法による凸
凹は同一材料によるため接着は良好で脱落等は認められ
ないが、全面が単一の細かい凹凸模様であり、自由に模
様を付ける事は出来ず、また凸凹の高さもスプレー粒子
サイズに依存するため制限があり、この方法でも大きな
凹凸を有する模様付きの床面を施工する事は困難であ
る。下地と表面樹脂皮膜の間に不織布等のシートを入れ
る工法は特開昭58−33667に開示されているが、
これは屋上の脱気防水を主とした工法であり、使用する
不織布は特に凹凸を付けた物ではなく、また上面に塗布
する材料はセルフレベリングタイプの塗布材料であるた
め、表面に凹凸模様は出来ず平滑となる。
【0007】床改修を行う場合、敷き詰め型でも旧下地
及び接着剤等を確実に除去しておかないと、施工後段差
が発生し、仕上がりが悪くなる。一方、塗布型床材の施
工に関しても敷き詰め型と同様既存の材料を除去する必
要があり、下地処理工程が不十分だと、新設床と接着不
良を起こし、フクレ等の発生原因となる。このため、上
記2種類の従来工法による床材の特徴を合わせ持ち、防
水機能を有すると共に凹凸模様を自由に付けることが出
来る意匠性に加え、改修時には下地調整を簡易的に行
え、施工された床はクッション性と防音効果も有する床
の施工方法の開発が課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】下記の手段により上記の
課題を解決することが出来た。すなわち、本発明は表面
に凹凸模様を付けたマット又はシートを、コンクリー
ト、樹脂モルタル等の無機質下地、又は塩ビ、ウレタ
ン、エポキシ、ポリエステル等の合成樹脂材料を施工し
た有機質下地、或いはそれらの改修により旧下地材料が
完全に除去されていない下地等の上に接着剤を用いて接
着させた後、速硬化型のウレタン樹脂を吹き付け成形
し、表面にマットの凹凸が残る状態でシームレス皮膜を
形成させることを特徴とする模様付き防水床の施工方法
である。マットとは一定の大きさに切断された板状物
で、それ自体では床材としての機能を発揮しない下張り
材を、シートとは一定の巾を持った長尺の薄板で、マッ
ト同様それ自体では床材としての機能を発揮しないもの
をいう。ちなみに、タイルとは、一定の大きさに切断さ
れた板状物で、それ自体で床材としての機能を発揮する
もの、例えば塩ビ製プラスチックタイル等をいう。
【0009】表面に凹凸模様を付けたマット又はシート
(以後、単にマット又はシートという。)の表面材質
は、樹脂のプレス成形品、表面にスキン層を有する発泡
成形品、樹脂のコーティング処理又は、フィルムを貼り
合わせたもので、表面に吹き付けるウレタン樹脂が内部
に含浸しない構造を有するマット又はシートを使用する
事が好ましい。 しかし、接着力を特に必要とする場合
は、機械的な接着性を付与する目的でウレタン材料を含
浸させるため不織布、又は織布を用いるがこの場合は必
ずしも表面が平滑にならず、意匠性が低下する場合もあ
るが非常に効果的な方法である。
【0010】マット又はシートの裏面材質は、織布、不
織布、フェルト等の繊維構造物の単独又はバインダーを
含浸させ空隙を有する状態で硬化又は熱融着させた構造
としたマット又はシートを使用するのが好ましい。表面
に吹き付けるウレタン樹脂は、25℃において60秒以
内の指触乾燥時間を有する速硬化型ウレタン樹脂である
と凹凸模様が明瞭になる。
【0011】以上の手段により、模様付き防水床を施工
する事が出来る。また下地にクッション性を有するマッ
ト又はシートを貼り付ける事で改修時に旧床材を完全に
除去出来ていない下地の不陸等をある程度緩和すると共
に、施工後はクッション性(厚み方向からの衝撃を吸収
する能力)と防音効果を期待出来る。更に、上面には速
硬化型ウレタン材を吹き付け施工する事で凹凸模様を明
瞭に残した状態でシームレス皮膜を形成しているので屋
上防水と同等程度の防水性を有すると同時に継ぎ目が無
いためズレも生じる事もなく、耐摩耗性、耐久性も十分
とすることが出来た。
【0012】さらに詳細に説明すると、マット又はシー
トの裏面材質は織布、不織布、フェルト等の繊維構造物
全般を使用する事が出来る。使用に際しては単独又はバ
インダーを含浸させ空隙を有する状態で硬化又は熱融着
させた構造とする。好ましい例は、ポリエステル、アク
リル、ナイロン等の合成繊維不織布を使用し目付量は1
00〜700g/m2 程度のニードルパンチフェルトで
ある。含浸させる樹脂の好ましい例は、EVA、ウレタ
ン、SBR、アクリル、エポキシ、ポリエステル等の溶
剤系又は水系の溶液で、水又は加熱により硬化する1液
型の樹脂が適当であり、使用量は20〜300g/m2
であり、熱融着する材質の場合は樹脂を使用しなくても
良い。上記合成繊維不織布を使用した場合はクッション
性を有するため、施工に際しては改修時の不陸に対応出
来ると共に施工後は歩行感が良好になる。
【0013】マット又はシートの表面材質は施工後の床
表面の意匠性を考慮すると、表面に吹き付けるウレタン
樹脂が内部に含浸しない構造とするため、表面は均一な
スキン層を有している必要がある。使用する合成樹脂材
料としては、熱硬化系のフェノール、ユリア、メラミ
ン、不飽和ポリエステル、アルキド、エポキシ、ポリウ
レタン等で熱可塑系のポリスチレン、ABS、AS、塩
ビ、ポリブテン、石油樹脂、メタクリル、ポリビニルア
ルコール、塩化ビニリデン、ポリアミド、ナイロン、ア
クリル、ポリアセタール、ポリウレタン、等で、弾性体
としてはEVA、EPDM、SBR、天然ゴム、ポリブ
タジエン、ニトリル、クロロプレン、アクリル、クロロ
スルホン化ポリエチレン、ポリウレタン等を成形、発
泡、コーティング等の状態で裏面材質と一体化又は接着
させてマット又はシート状に成形する。
【0014】下地との接着は、通常の接着剤で良く、例
えば天然ゴム、SBR等の合成ゴム、エポキシ、ブチル
等の溶剤系又は水系を使用し接着させる。更に、下地へ
の接着性を強固とするためには、裏面材質を合成繊維製
不織布にバインダーを含浸させ空隙を有する状態で硬化
又は熱融着させた構造とする事により、空隙部に接着剤
が含浸するため良好になる。この場合は、接着剤として
上記接着剤に加えウレタン防水材を使用すると材料が起
毛部に含浸して一体化するため下地の亀裂に追従する性
能がアップし、特に耐久性が向上する。
【0015】表面に吹き付けるウレタン樹脂は速硬化型
のウレタン樹脂である。通常の塗布型ウレタン床材で
は、セルフレベルリングするため、下地の凹み部分に流
れ込み平滑となるため、凹凸模様が不鮮明となる。硬化
速度を速くしても、指触乾燥時間が長いとダレが生じや
すく凹凸模様の高低差が小さくなり床の意匠性が低下す
る。又シーリング材等のチクソ性を示す材料はセルフレ
ベリングする事は無いが、そのチクソ性に応じて材料を
表面に一定の厚みで塗布しにくく、マット又はシートの
凹凸を再現しにくく、表面が荒れて床材としての均質性
が低下する。
【0016】マット又はシートの材質によっては接着力
を増すため、プライマーを塗布した後、速硬化型のウレ
タン樹脂を吹き付けると良い場合があり、例えば1液の
湿気硬化タイプのウレタン等を塗布すると良い。使用す
る速硬化型のウレタン樹脂は、マット又はシート上に吹
き付けた後の指触乾燥時間は好ましくは常温で60秒以
内、更に好ましくは10〜30秒に調整した材料が良
い。このような材料を使用すると、吹き付け後、極短時
間はレベリングした後、急速に硬化するため、表面の凹
凸の再現性が良好であるにもかかわらず、均一な厚みで
施工が可能となるため、均質化出来る。更に、速硬化材
料を使用するため吹き付け後約3分でゴム弾性が発現し
10分後には歩行可能な状態となり短時間で施工が行え
る。床の仕上げは表面にトツプコートを塗布し色付けを
行うと共に耐候性を向上させる。マット又はシートの凹
凸に沿って色付けする場合は模様を切り抜いたシートを
当てて行うと簡単に出来る。周辺部分は、巾木部分まで
速硬化ウレタン材料を吹き付け、端末部はウレタンシー
リング材を塗布し処理すると防水性能も確保出来る。
【0017】床材を施工するに当たり、マット又はシー
トをコンクリート、樹脂モルタル等の無機質下地、又は
塩ビ、ウレタン、エポキシ、ポリエステル等の合成樹脂
材料を施工した有機質下地、或いはそれらの改修により
旧下地材料が完全に除去されていない下地等の上に接着
剤を用いて接着させた後、速硬化型のウレタン樹脂、特
に指触乾燥時間が60秒以内の速硬化型ウレタン樹脂を
吹き付け施工することで、改修工事における下地調整が
簡略化出来ると同時に、通常はシームレスで防水効果は
あるが、表面が平滑で模様の無い現場施工型の塗布床
に、凹凸模様を自由に付ける事が出来、意匠性、均質性
及び美観の向上と、ノンスリップ性、防音及びクッショ
ン性もアップさせる事が出来る。更に、本施工法を用い
れば、表面に吹き付ける速硬化ウレタンの硬化性が速い
ことから壁(立面)及び天井面にも施工する事が可能と
なる。このため、部屋全体をシームレス皮膜で覆うこと
により、防水性に加え、気密性、防湿性の機能が付加出
来る。また、下地に岩肌様の大きな凹凸を付けておき表
面を速硬化ウレタンで被覆すれば洞窟の雰囲気を持った
廊下等の施工が可能となる。
【0018】
【実施例】施工例に先立ち本実施例で使用した材料及び
機械装置を説明する。
【0019】1.マット又はシートの製作 マットA 1m角に切断したポリエステル100%のニードルパン
チフェルト(目付:500g/m2 )にEVAを150
g/m2 含浸させた後、表面層の発泡樹脂として、発泡
アクリル樹脂を300g/m2 塗布した。続いてこのマ
ットに凹凸模様を付けるため、表面に深さ2mmの縞状
をした凹凸模様を付けたモールドを用い加熱プレス成形
して表面層のアクリルを発泡させ製作した。プレス条件
は、温度(110℃)、圧力(5kg/cm2)、時間
(10秒間)とした。型から取り出し、室温になった処
で45cm角に切断しマットAを得た。
【0020】マットB 1m角に切断したポリエステル100%のニードルパン
チフェルト(目付:400g/m2 )にE−MDI(水
分散可能型ポリメリックMDI:NCO%=29.5,
粘度=300cps/25℃;三井東圧化学(株)社
製)を水/E−MDI=2/1(重量比)の割合で分散
混合した液を50g/m2 含浸させた後、表面層として
熱可塑ウレタン製のシート(0.1mm)を乗せた後、
表面に直径20mm、高さ2mmの円柱状を10mm間
隔に付けたモールドを用い加熱プレス成形して凹凸模様
を付けた。プレス条件は、温度(120℃)、圧力(1
0kg/cm2)、時間(30秒間)とした。型から取
り出し、翌日まで養生した後、45cm角に切断しマッ
トBを得た。
【0021】シートC 幅1mの長尺ナイロン性不織布(目付:400g/
2 )の表面に0.1mm厚の熱可塑性ウレタンフィル
ムを熱融着した後、熱プレスロールで高さ4mm、底辺
が2cm角の角錐模様を連続的に付けた。
【0022】2.速硬化型ウレタン樹脂吹き付け材 リムスプレー(三井東圧化学(株)製の速硬化2液型ス
プレー材料)の名称で市販されているF−1000を使
用した。本材料は、表1に性状及び物性を示すが、指触
乾燥時間が20秒以内で、室温手吹き付け後2〜4分後
にゴム弾性が発現する。硬化物の物性は、硬さ、引張り
及び引裂き強さ等の機械強度が高く、又耐摩耗性等も良
好であり、床材の表面材として最適の材料である。本用
途に使用する速硬化ウレタン材料は、成形後の収縮を考
慮して無溶剤タイプが好ましいが、使用するマシンとの
適合性により少量(5%以下)の溶剤添加は可能であ
る。リムスプリーF−1000は、無溶剤システムであ
り、A液は末端にイソシアネート基を有するMDI系の
部分プレポリマーであり、B液は高分子量ポリエーテル
に高反応性架橋剤及び硬化触媒を混合した組成であり、
顔料又は染料をB液に添加する事で着色が可能である。
【0023】
【表1】
【0024】3.速硬化型ウレタン樹脂の吹き付け用マ
シン 速硬化型ウレタン樹脂を吹き付けるには、2成分型高圧
スプレーマシンが必要である。マシン本体の例として
は、液圧を約100kg/cm2に昇圧が可能で、所定
の配合比で吐出できるタイプであれば、特に形式にこだ
わらず使用する事が出来る。実際の機種としては、ポン
プに高圧ギヤポンプを用いた東レエンジニアリング社製
THD−2K、アクシャルピストンポンプを用いた東邦
機械工業社製NR−230型高圧ポリウレタン成形機、
プランジャーポンプを用いた米国ガスマー社製H−20
00型等である。
【0025】2液の混合に用いるスプレーガンは、衝突
混合型の使用が望ましい。これは、指触乾燥時間を60
秒以内と設定した場合、ローターの回転により撹拌・混
合を行うダイナミツクミキサー又は、静的管内混合(ス
タティックミキサー)では溶剤による洗浄時間が確保出
来ないため、固化したり使用するに従い、内部に洗浄し
きれない硬化物が蓄積してくるためである。衝突混合方
式では2液を混合するミキシングチャンバーの洗浄方式
で分類するが、ロッドの出し入れによる機械式クリーニ
ング方式(GX−7;米国ガスマー社製)や空気による
洗浄方式(プロブラーガン;米国グラスクラフト社製)
等が使用出来る。
【0026】実施例1 屋内室床の新築工事を行ったが、まず下地コンクリート
表面のノロの除去を床磨き用ポリッシャーのワイヤーブ
ラシを取り付けて行った。次にマツトの接着剤として、
変性エポキシ樹脂製のボンドE350R(コニシ
(株))を櫛目ゴテで塗布した後、直ちにマットAを床
全面に貼り付けた。接着面の空気を追い出すため金属ロ
ーラーで転圧を行った。続いて速硬化ウレタン材のリム
スプレーF−1000をガスマー社製H−2000型高
圧スプレーマシンにグラスクラフト社製プロブラーガン
(空気洗浄タイプ)を取り付け、厚み1.5mmとなる
よう吹き付けた。成形条件は、液温度をA液、B液共6
5℃、圧力は100kg/cm2、吐出量は4kg/分
とした。表面状態は吹き付けた材料の硬化速度が速いた
め、マットの凹み部分に流れ込む前に硬化するため、均
一な厚みで表面を覆っているにもかかわらず凹凸模様は
下地として使用したマットの縞模様を再現していた。吹
き付け30分後、トップコートとして亜細亜工業社製ア
クリルウレタン塗料#8500の艶消しタイプをエアレ
ススプレーにて、150g/m2 吹き付け施工した。施
工の結果は、継ぎ目の無いシームレス床でありながら、
下地のマットに付けた凹凸の縞模様がはっきりと浮き出
し美観、均質性及び意匠性は申し分ないレベルであっ
た。継ぎ目が無いためにゴミ等の掃除は確実に行えるた
め清潔であると共に、ノンスリップ性能も向上し、更に
下に敷き詰めたマットが適度のクッション性を与え静か
で歩行感も良好であった。また、テーバー摩耗試験機に
H−22摩耗輪(1kg荷重)を取り付けて試験した結
果10,000回でもマットは現れず耐摩耗性は良好で
あることが確認された。
【0027】実施例2 屋内廊下の改修工事を行った。この床には塩ビ製の長尺
成形品が貼り付けられていため、下地コンクリートへの
接着力が良好の部分は、除去せずこの上に施工し、傷ん
だ部分は長尺シートを除去したが長尺成形品の貼り付け
に使用した接着剤は完全に取りきれず一部は残った状態
であった。まず表面を清浄にするため、洗剤を用いポリ
ッシャーで水洗いした。乾燥後コニシ(株)製塩ビ用接
着剤(VL30)を櫛目ゴテで塗り付けた後、直ちにマ
ットAを全面に敷き詰めた。金属ローラーを用い転圧し
た後、実施例1と同様の方法で速硬化ウレタンを吹き付
けた。本現場は屋内であり、耐候性の心配も無いため、
トツプコートは施工せず、このままで仕上げとした。表
面にシームレス皮膜を形成したため、従来は継ぎ目に入
ったゴミの清掃が出来なかったり、全体にズレが生じた
りしていたが、これらの問題点は改善された。この場合
も下に敷き詰めたマツトが適度のクッション性を与え、
歩行時の靴音も低減し、静かになったと同時に歩行感も
改善された。耐摩耗性も良好で実施例1と同様10,0
00回の試験に合格した。
【0028】実施例3 屋外床の改修を行った。既設の塩ビ性タイルを除去した
が、接着剤が下地に残ったことと、コンクリートもかな
り破損していたので、樹脂モルタル(スーパーカチオン
タイト#200;ヤブ原産業(株)製)を全面にシゴキ
塗りし表面を補修し平滑とした。続いて、1液型ウレタ
ンプライマー(サンPC−F;三井東圧化学社製)をロ
ーラーバケで100g/m2 塗布した。乾燥時間を1時
間とった後、接着と防水性を兼ねて2液型ウレタン防水
材(サンシラールN;三井東圧化学社製)を1Kg/m
2 コテで塗布し、マットBを床全面に貼り付けた。次に
実施例1と同様の条件でリムスプレーF−1000を2
mm厚に吹き付けた。表面状態は、円柱状の回りに適度
の丸みが付いたが高さはマツトと同じ2mmあり凹凸が
はっきりした床表面が施工出来た。続いて、ノンスリッ
プ性を向上させるため亜細亜工業社製のフッ素系トップ
コート#9200(黄色;100部)に7号珪砂を(2
0部)添加して塗布した。更に意匠性を増すため円柱の
表面部分のみ色をブルーとするため切り抜きを入れた型
紙を当てスプレー加工した。施工した床は防水性、耐摩
耗性等の機能と模様付きの意匠性を兼ね備えた物であっ
た。また、テーバー摩耗試験も実施例1と同様10,0
00回の試験でもマットは現れなかった。
【0029】実施例4 屋内廊下の施工に際し、実施例1と同様の方法でシート
Cを床全面に貼り付けた。廊下の幅は2mであったので
2枚並べて貼り、接着面の空気を追い出すため金属ロー
ラーで転圧を行った。続いて速硬化ウレタン材のリムス
プレーF−1000を実施例1と同様の条件で約1.5
mm厚に施工した。表面状態は吹き付けた材料の硬化速
度が速いため、シートの凹み部分に流れ込む前に硬化す
るため、均一な厚みで表面を覆っているにもかかわらず
凹凸模様は下地として使用したシートの縞模様を再現し
ていた。吹き付け30分後、トップコートとして亜細亜
工業社製アクリルウレタン塗料#8500の艶消しタイ
プをエアレススプレーにて、150g/m2 吹き付け施
工した。施工の結果は、継ぎ目の無いシームレス床であ
りながら、下地のシートに付けた凹凸の縞模様がはっき
りと浮き出し美観、均質性及び意匠性は申し分ないレベ
ルであった。継ぎ目が無いためにゴミ等の掃除は確実に
行えるため清潔であると共に、ノンスリップ性能も向上
し、更に下に敷き詰めたシートが適度のクッション性を
与え静かで歩行感も良好であった。又、テーバー摩耗試
験機にH−22摩耗輪(1kg荷重)を取り付けて試験
した結果10,000回でもシート面は現れず耐摩耗性
は良好であることが確認された。
【0030】比較例1 実施例1と同様のマットをコンクリート上に貼り付け、
表面に塗布するウレタン材料をウレタン系2液型塗り床
材サンシラールF(三井東圧化学社製)を2mm厚に塗
布した。この材料は、25℃におけるゲル化時間が65
分、指触乾燥時間が6時間、硬化時間は24時間であ
る。本材料は、セルフレベリング性のためマットの凹み
部分に流れ込み山の高さが大幅に低くなり凹凸が極僅か
となった。又、膜厚は不均一で谷部が厚く、凸部は薄く
なっていた。床として耐摩耗性が最も必要な凸部の膜厚
が薄いことは床としての耐久性が問題でり、H−22摩
耗輪(1kg荷重)によるテーバー摩耗試験の結果10
00回でマットが現れた。
【0031】比較例2 実施例1と同様のマットをコンクリート上に貼り付け、
表面に塗布するウレタン材料をウレタン系2液型塗り床
材サンシラールF(三井東圧化学社製)にチクソ剤とし
てアエロジル#200(日本アエロジル製)を主剤と硬
化剤の合計量100に対して2.5部添加した。本材料
はチクソ性を示し、B型粘度計の回転数を10倍変化さ
せて測定した結果、その比率は3であった。この混合物
をリシンガンでマット上に2mm厚になる量を吹付け
た。この材料は、25℃におけるゲル化時間が60分、
指触乾燥時間が6時間、硬化時間は24時間である。本
材料は、チクソ性を有する材料のため膜厚が非常に不均
一であり、マットの凹凸は明確であるが、平坦部分もラ
ンダムな凹凸模様となり意匠性が低下した。
【0032】比較例3 実施例1と同様に速硬化材料の硬化速度を遅くする方法
として、B液にDOPを容積比で1:1の比率で混合し
た材料を使用した。この場合の指触乾燥時間は25℃で
3分となり、セルフレベリング性は良好の材料であっ
た。この材料を実施例1と同様の吹付けマシンでマット
A上に吹付けた。その結果、指触乾燥時間が長いため、
吹付けた材料は硬化するまでの間に流れ、マツトの谷間
に流れ込み、凹凸模様が不鮮明になり意匠性が大幅に低
下した。また、膜厚は不均一で谷部が厚く、凸部は薄く
なっていた。床として耐摩耗性が最も必要な凸部の膜厚
が薄いことは床としての耐久性が問題でり、H−22摩
耗輪(1kg荷重)によるテーバー摩耗試験の結果20
00回でマット表面が現れた。
【0033】
【発明の効果】床材を施工するに当たり、表面に凹凸模
様を付けたマット又はシートををコンクリート面だけで
なく、合成樹脂製の既存下地又は、既存の材料を完全に
除去していない下地に貼り付けることで、改修工事にお
ける下地調整が簡略化出来ると同時に、表面に速硬化型
ウレタン樹脂を吹き付け施工することで、通常はシーム
レスで防水効果はあるが、表面が平滑で模様の無い現場
施工型の塗布床に、凹凸模様を自由に付ける事が出来、
意匠性、均質性及び美観の向上と、ノンスリップ性、防
音及びクッション性もアップさせる事が出来た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 博英 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に凹凸模様を付けたマット又はシート
    を、無機質下地、又は有機質下地、或いはそれらの改修
    により旧下地材料が完全に除去されていない不均質の下
    地等の上に接着剤を用いて接着させた後、速硬化型のウ
    レタン樹脂を吹き付け成形し、表面にマットの凹凸が残
    る状態でシームレス皮膜を形成させることを特徴とする
    模様付き防水床の施工方法。
  2. 【請求項2】表面に凹凸模様を付けたマット又はシート
    の表面材質が樹脂のプレス成形品、表面にスキン層を有
    する発泡成形品、樹脂のコーティング処理品又は、フィ
    ルムを貼り合わせたもので、表面に吹き付ける速硬化型
    のウレタン樹脂が内部に含浸しない構造を有するマット
    又はシートであることを特徴とする請求項1記載の模様
    付き防水床の施工方法。
  3. 【請求項3】表面に凹凸模様を付けたマット又はシート
    の裏面材質が織布、不織布、フェルト等の繊維構造物の
    単独構造、又はバインダーを含浸させ空隙を有する状態
    で硬化又は熱融着させた構造、としたマット又はシート
    であることを特徴とする請求項1及び2記載の模様付き
    防水床の施工方法。
  4. 【請求項4】表面に凹凸模様を付けたマット又はシート
    の表面に吹き付ける速硬化型のウレタン樹脂が、25℃
    において60秒以内の指触乾燥時間を有するウレタン樹
    脂であることを特徴とする請求項1記載の模様付き防水
    床の施工方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008127474A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Aica Kogyo Co Ltd 塗床材組成物
JP2010051617A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Toto Ltd 浴室用洗い場床
JP2013213374A (ja) * 2012-04-04 2013-10-17 Sanpuku Kogyo Kk 床構造材及びその施工方法
CN114479672A (zh) * 2022-01-20 2022-05-13 来安县扬子地板有限公司 一种金属面漆、经金属面漆处理的木地板及地板生产工艺

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