JPH08280081A - スピーカ構造 - Google Patents

スピーカ構造

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JPH08280081A
JPH08280081A JP7897395A JP7897395A JPH08280081A JP H08280081 A JPH08280081 A JP H08280081A JP 7897395 A JP7897395 A JP 7897395A JP 7897395 A JP7897395 A JP 7897395A JP H08280081 A JPH08280081 A JP H08280081A
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bottom yoke
intake
hole
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Mitsuhiro Hiramoto
光浩 平本
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Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】車両のドア内部に取付たスピーカに、車両のド
ア内部に侵入した水滴がスピーカに降りかかっても、水
滴がスピーカの内部に侵入しない防水構造のスピーカを
提供することを目的とする。 【構成】ボトムヨークに吸排気孔が貫通されたスピーカ
を垂直面に取付けた状態において、前記ボトムヨークの
前端部の孔位置より後端部の孔位置が下方になるように
前記吸排気孔を貫通させ、前記ボトムヨークの後部端面
より前記吸排気孔を伝い前記スピーカ内部へ水滴が侵入
するのを防止したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスピーカに関するもの
で、詳細には車両のドア部に設置されるスピーカのボト
ムヨークに設けられた吸排気孔を伝い、ボトムヨークの
後部端面よりスピーカ内部に侵入する水滴の防水構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスピーカの構造を図8を用いて説
明する。100はスピーカで、振動部、フレーム及び磁
気回路部等から構成されている。 振動部は振動板11
1、ボイスコイル112、ボイスコイルボビン113、
ダンパ116等により構成されている。
【0003】振動板111は、ボイスコイル112に入
力された電気入力信号から機械振動に変換された振動を
入力信号に応じた音声として放射するもので、材料には
パルプや樹脂等が用いられる。振動板111は中央部が
ボイスコイルボビン113の円筒の一端に接着固定され
ており、振動板111の開口部にはエッジ117が接着
固定されており、エッジ117の外周部はフレーム11
5に接着固定されている。また、振動板111が固定さ
れたボイスコイルボビン113は、ボイスコイルボビン
113の外周がダンパ116の内周部と接着されてお
り、ダンパ116の外周部はフレーム115に接着され
ているので、振動板111はエッジ117とダンパ11
6により懸吊状態で接続固定される。
【0004】ボイスコイルボビン113は紙、樹脂、ア
ルミ等の軽い部材が用いられ円筒状をなしている。円筒
の外周には絶縁された銅やアルミ等の細線が巻かれ、ボ
イスコイル112が形成されている。ダンパ116は振
動板111がボイスコイルボビン113の振動に追従し
て動くように振動板111を支えるもので、材料には樹
脂や混紡等が用いられている。
【0005】フレーム115は磁気回路部および振動部
を保持する部材でフレーム115の内側に振動部を後部
(図面右方)に磁気回路部が接着固定されている。材料
には圧延鋼板やアルミダイキャスト、樹脂材等が用いら
れている。磁気回路部は輪状永久磁石125(以降マグ
ネット125と略す)、ボトムヨーク130、トッププ
レート123等から構成され、磁気回路部はマグネット
125の両端面にボトムヨーク130とトッププレート
123を接着固定するが、この際ボトムヨーク130の
センターポール131がマグネット125の内径の中心
になるように組み立てられる。
【0006】ボトムヨーク130は円柱状のセンターポ
ール131とセンターポール131の端面にフランジ部
132が形成され、ボトムヨーク130の軸線方向に吸
排気孔134が貫通されている。ボトムヨーク130の
材料には磁性体の炭素鋼材等が用いられ、旋削加工等に
より形成された後に防錆用のめっき加工が施される。ト
ッププレート123はワッシャ状の形状をしており材料
には磁性体の圧延鋼板等が用いられ、プレス加工等によ
り形成された後に防錆用のめっき加工が施される。
【0007】次に、動作について説明する。降雨または
洗車時に窓ガラス105等を伝い水滴106が車両のド
ア内部に侵入する。そして、侵入した水滴106が前記
車両のドアー内部に取付けられたスピーカ100のボト
ムヨーク130の後端部に降りかかる。そして、降りか
かった水滴106がボトムヨーク130の後端面135
を伝い吸排気孔134の入口付近に達する。一方スピー
カ100の振動板111の前後方向の振幅動作により吸
排気孔134を通じて外気をスピーカ100の内部へ吸
入または、スピーカ100内部の空気を外へ排気するよ
うに作用する。そして、前記吸入作用に伴い吸排気孔1
34の入口付近に達した水滴106が吸排気孔134を
伝いスピーカ100の内部へ侵入し、ボトムヨーク13
0の前端面133を伝いボイスコイルボビン113まで
到達する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
スピーカ100の構造においては、スピーカ100のボ
トムヨーク130に貫通された吸排気孔134の後部よ
りスピーカ100内部のボイスコイルボビン113まで
侵入した水滴106が、ボイスコイルボビン113に吸
収され変形することがある。そして、変形したボイスコ
イルボビン113の内周がボトムヨーク130のセンタ
ーポール131の外周と擦れて振動板111の振幅動作
が阻害され、音質の低下等の不具合を発生させる。これ
らの不具合対策として、スピーカ100の上部に防水カ
バーを取付ける等の方法がとられている。しかし、車種
により前記防水カバーの取付けが困難な場合がある。ま
た、前記防水カバーを取付けるための部材費および取付
け工数等の経費増につながるので未対策の車があり、こ
れらの車については前記問題が残っており不具合を発生
させている。
【0009】そこで、本発明は上述の問題を解決するも
ので、車両のドア内部に侵入した水滴がスピーカに降り
かかっても、水滴がスピーカの内部に侵入しない防水構
造のスピーカを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するもので、ボトムヨークに吸排気孔が貫通された
スピーカを垂直面に取付けた状態において、前記ボトム
ヨークの前端部の孔位置より後端部の孔位置が下方にな
るように前記吸排気孔を貫通させ、前記ボトムヨークの
後部端面より前記吸排気孔を伝い前記スピーカ内部へ水
滴が侵入するのを防止したことを特徴とする。
【0011】また、ボトムヨークに吸排気孔が貫通され
たスピーカを垂直面に取付けた状態において、前記ボト
ムヨークの後端部より前記吸排気孔の孔径を上回り、前
記ボトムヨークの前端部方向に向けて拡径するテーパー
孔を前記吸排気孔と連絡するよう設けたことを特徴とす
る。また、ボトムヨークに吸排気孔が貫通されたスピー
カを垂直面に取付けた状態において、前記ボトムヨーク
の後端部より前記吸排気孔の孔径を上回り前記吸排気孔
と連絡するよう座繰孔を設け、該座繰孔の外周部に前記
座繰孔径を上回る径の水切溝を設けたことを特徴とす
る。
【0012】また、ボトムヨークに吸排気孔が貫通され
たスピーカを垂直面に取付けた状態において、前記ボト
ムヨークのフランジ部の外周に該フランジ部の厚みに略
等しい溝を設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明によれば、前記スピーカを垂直面に取付
けた場合、前記ボトムヨークに貫通された吸排気孔が前
記ボトムヨークの前端部の孔位置より後端部の孔位置の
方が下方になるので、前記スピーカの後部端面付近に上
部から水滴が降りかかっても、前記ボトムヨークの後部
端面より前記吸排気孔を伝い前記スピーカ内部へ水滴が
侵入するのを防止できる。
【0014】第2の発明によれば、前記水滴が前記ボト
ムヨークの後端面を伝い前記テーパー孔に達しても、前
記テーパー孔が前記ボトムヨークの前端部方向に向けて
拡径しているので、前記水滴が伝いにくくなり前記吸排
気孔を通じて前記水滴が前記スピーカ内部へ侵入するの
を防止できる。第3の発明によれば、水滴が前記ボトム
ヨークの後端面を伝い座繰孔の外周に達しても前記座繰
孔の外周に形成された溝が水切りの役目をするので、前
記吸排気孔を通じて前記水滴が前記スピーカ内部へ侵入
するのを防止できる。
【0015】第4の発明によれば、前記ボトムヨークの
フランジ部に水滴が降りかかっても、前記水滴が前記ボ
トムヨークのフランジ部の外周に形成された溝を伝い前
記フランジ部の下方へ流れ落ちる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。図1
は車載用スピーカの基本的構造の構成を示す断面図であ
る。1はスピーカで振動部、フレーム及び磁気回路部等
から構成されている。振動部は振動板11、ボイスコイ
ル12、ボイスコイルボビン13、ダンパ16等により
構成されている。
【0017】振動板11は、ボイスコイル12に入力さ
れた電気入力信号から機械振動に変換された振動を入力
信号に応じた音声として放射するもので、材料にはパル
プや樹脂等が用いられる。振動板11は中央部がボイス
コイルボビン13の円筒の一端に接着固定されており、
振動板11の開口部にはエッジ17が接着されており、
エッジ17の外周部はフレーム15に接着固定されてい
る。また、振動板11が固定されたボイスコイルボビン
13は、ボイスコイルボビン13の外周がダンパ16の
内周部と接着されており、ダンパ16の外周部はフレー
ム15に接着されているので、振動板11はエッジ17
とダンパ16により懸吊状態で接続固定される。
【0018】ボイスコイルボビン13は紙、樹脂、アル
ミ等の軽い部材が用いられ円筒状をなしている。円筒の
外周には絶縁された銅やアルミ等の細線が巻かれ、ボイ
スコイル14が形成されている。ダンパ16は振動板1
1がボイスコイルボビン13の振動に追従して動くよう
に振動板11を支えるもので、材料には樹脂や混紡等が
用いられている。
【0019】フレーム15は磁気回路部および振動部を
保持する部材でフレーム15の内側に振動部を後部(図
面右方)に磁気回路部が接着固定されている。材料には
圧延鋼板やアルミダイキャスト、樹脂材等が用いられて
いる。磁気回路部は輪状永久磁石25(以降マグネット
25と略す)、ボトムヨーク20、トッププレート23
等から構成されており、磁気回路部はマグネット25の
両端面にボトムヨーク20とトッププレート23を接着
固定するが、この際ボトムヨーク20のセンターポール
21がマグネット25の内径の中心になるように組み立
られる。
【0020】ボトムヨーク20は円柱状のセンターポー
ル21とセンターポール21の端面にフランジ部22が
形成され、ボトムヨーク20の軸線方向に吸排気孔24
が貫通されている。ボトムヨーク20の材料には磁性体
の炭素鋼材等が用いられ、旋削加工等により形成された
後に防錆用のめっき加工が施される。トッププレート2
3はワッシャ状の形状をしており材料には磁性体の圧延
鋼板等が用いられ、プレス加工等により形成された後に
防錆用のめっき加工が施される。
【0021】本実施例の詳細を図面を用いて説明する。
尚、以降の実施例は図1のボトムヨーク20のフランジ
部22の外周形状およびボトムヨーク20の貫通孔24
の形状を変更したものであり、その他については図1の
構成と略同じであるので、図1の構成と同じ構成につい
ては同じ符号を付し説明を省略する。第1実施例を図2
により説明する。
【0022】図2はスピーカの構造を示す断面図であ
る。30はボトムヨークで、円柱状のセンターポール3
1とセンターポール31の端面にフランジ部32が形成
され、ボトムヨーク30の先端面34より後端面35方
向にかけて下り勾配になるように吸排気孔33が貫通さ
れている。ボトムヨーク30の材料には磁性体の炭素鋼
材等が用いられ、旋削加工等により形成された後に防錆
用のめっき加工が施される。
【0023】次に動作を説明する。降雨または洗車時に
窓ガラス5などを伝い水滴6が車両のドア内部に侵入す
る。そして、侵入した水滴6が前記車両のドアー内部に
取付けられたスピーカ1のボトムヨーク30の後端部に
降りかかる。そして、降りかかった水滴6が後端面35
を伝い吸排気孔33の入口に達する。一方スピーカ1の
振動板11の前後方向の振幅動作により吸排気孔33を
通じて外気をスピーカ1の内部へ吸入または、スピーカ
1内部の空気を外へ排気するように作用する。前記吸入
作用に伴い吸排気孔33の入口付近に達した水滴6をス
ピーカ1内部へ吸入しようとする。しかし、吸排気孔3
3がスピーカ1内部方向に向けて上り勾配となっている
ので、水滴6のスピーカ1内部への侵入を防止する。
【0024】以上説明したように本実施例によれば、ボ
トムヨーク30に貫通された吸排気孔33がボトムヨー
ク30の先端面34の孔位置より後端面35の孔位置の
方が下方になるように勾配がついているので、スピーカ
1の後部端面付近に上部から水滴6が降りかかっても、
ボトムヨーク30の後端面35より吸排気孔33を伝い
スピーカ1内部へ水滴6が侵入するのを防止できる。従
って、スピーカ1の初期品質を維持することができる。
【0025】次に第2実施例を図3により説明する。図
3はスピーカの構造を示す断面図である。40はボトム
ヨークで、円柱状のセンターポール41とセンターポー
ル41の端面にフランジ部42が形成され、ボトムヨー
ク40の先端面44よりボトムヨーク40の軸線に平行
にボトムヨーク40の途中まで穿孔し、該孔の終端部よ
り後端面45方向に向けて下り勾配になるように吸排気
孔43が貫通されている。ボトムヨーク40の材料には
磁性体の炭素鋼材等が用いられ、旋削加工等により形成
された後に防錆用のめっき加工が施される。
【0026】次に動作を説明する。降雨または洗車時に
窓ガラス5などを伝い水滴6が車両のドア内部に侵入す
る。そして、侵入した水滴6が前記車両のドアー内部に
取付けたスピーカ1のボトムヨーク40の後端部に降り
かかる。そして、降りかかった水滴6が後端面45を伝
い吸排気孔43の入口に達する。一方スピーカ1の振動
板11の前後方向の振幅動作により吸排気孔43を通じ
て外気をスピーカ1の内部へ吸入または、スピーカ1内
部の空気を外へ排気するように作用する。前記吸入作用
に伴い吸排気孔43の入口付近に達した水滴6をスピー
カ1内部へ吸入しようとする。しかし、吸排気孔43の
終端部がスピーカ1内部方向に向けて上り勾配となって
いるので、水滴6のスピーカ1内部への侵入を防止す
る。
【0027】以上説明したように本実施例においても、
第1実施例と同じようにボトムヨーク40に貫通された
吸排気孔43がボトムヨーク40の先端面44の孔位置
より後端面45の孔位置の方が下方になるように勾配が
ついているので、スピーカ1の後部端面付近に上部から
水滴6が降りかかっても、ボトムヨーク40の後端面4
5より吸排気孔43を伝いスピーカ1内部へ水滴6が侵
入するのを防止できる。従って、スピーカ1の初期品質
を維持することができる。その他に吸排気孔43は終端
部の僅かな部分にのみ傾斜を設けるだけで防水効果があ
るので加工が容易である。
【0028】次に第3実施例を図4により説明する。図
4はスピーカの構造を示す断面図である。50はボトム
ヨークで、円柱状のセンターポール51とセンターポー
ル51の端面にフランジ部52が形成され、ボトムヨー
ク50の先端面54より後端面55方向に向けてボトム
ヨーク50の軸線に平行に吸排気孔53が貫通されてい
る。吸排気孔53の終端部には吸排気孔53の孔径を上
回る孔径で、ボトムヨーク50の先端面54方向に向け
て拡径するテーパのついた座繰孔56が形成されてい
る。ボトムヨーク50の材料には磁性体の炭素鋼材等が
用いられ、旋削加工等により形成された後に防錆用のめ
っき加工が施される。
【0029】次に動作を説明する。降雨または洗車時に
窓ガラス5などを伝い水滴6が車両のドア内部に侵入す
る。そして、侵入した水滴6が前記車両のドアー内部に
取付けられたスピーカ1のボトムヨーク50の後端部に
降りかかる。そして、降りかかった水滴6が後端面55
を伝い座繰孔56の入口付近に達する。一方スピーカ1
の振動板11の前後方向の振幅動作により吸排気孔53
を通じて外気をスピーカ1の内部へ吸入または、スピー
カ1内部の空気を外へ排気するように作用する。前記吸
入作用に伴い座繰孔56の入口付近に達した水滴6をス
ピーカ1内部へ吸入しようとする。しかし、吸排気孔5
3の終端部に形成された座繰孔56がボトムヨーク50
の先端面54方向に向けて拡径するテーパ孔となってい
るので、水滴6がスピーカ1内部へ侵入するのを防止す
る。
【0030】以上説明したように本実施例によれば、ボ
トムヨーク50に貫通された吸排気孔53の終端部に形
成された座繰孔56がボトムヨーク50の吸排気孔53
の下面より後端面55の座繰孔56の下面の方が下方に
なるので、座繰孔56に水滴6が溜まっても下面よりボ
トムヨーク50の下方に流れ落ちる。従って、スピーカ
1の後部端面付近に上部から水滴6が降りかかっても、
ボトムヨーク50の後端面55より吸排気孔53を伝い
スピーカ1内部へ水滴6が侵入するのを防止できるの
で、スピーカ1の初期品質を維持することができる。そ
の他に吸排気孔53と座繰孔56が同軸線上に形成され
ているので、前記第1、第2実施例のボトムヨークに比
べ加工が容易である。
【0031】次に第4実施例を図5により説明する。図
5はスピーカの構造を示す断面図である。60はボトム
ヨークで、円柱状のセンターポール61とセンターポー
ル61の端面にフランジ部62が形成され、ボトムヨー
ク60の先端面64より後端面65方向に向けてボトム
ヨーク60の軸線に平行に吸排気孔63が貫通されてい
る。吸排気孔63の終端部には吸排気孔63の孔径を上
回る座繰孔66が形成されており、座繰孔66の内周部
に座繰孔66の孔径を上回り、座繰孔66の深さの略半
分の位置に、水切溝67が座繰孔66と同芯に形成され
ている。ボトムヨーク60の材料には磁性体の炭素鋼材
等が用いられ、旋削加工等により形成された後に防錆用
のめっき加工が施される。
【0032】次に動作を説明する。降雨または洗車時に
窓ガラス5などを伝い水滴6が車両のドア内部に侵入す
る。そして、侵入した水滴6が前記車両のドアー内部に
取付けられたスピーカ1のボトムヨーク60の後端部に
降りかかる。そして、降りかかった水滴6が後端面65
を伝い座繰孔66の入口付近に達する。一方スピーカ1
の振動板11の前後方向の振幅動作により吸排気孔63
を通じて外気をスピーカ1の内部へ吸入または、スピー
カ1内部の空気を外へ排気するように作用する。前記吸
入作用に伴い座繰孔66の入口付近に達した水滴6をス
ピーカ1内部へ吸入しようとする。しかし、吸排気孔6
3の終端部に形成された座繰孔66の内周に形成された
水切溝67により水滴6がスピーカ1内部へ侵入するの
を防止する。
【0033】以上説明したように本実施例においても、
第3実施例と同じようにボトムヨーク60に貫通された
吸排気孔63の終端部に形成された座繰孔66の水切溝
67により水切されるので、吸排気孔63への水滴6の
侵入するのを防止する。もし、座繰孔66に水滴6が侵
入しても、ボトムヨーク60の吸排気孔63の下面より
後端面65の座繰孔66の下面の方が下方になるので、
座繰孔66の下面よりボトムヨーク50の下方に流れ落
ちる。従って、スピーカ1の後部端面付近に上部から水
滴6が降りかかっても、ボトムヨーク60の後端面65
より吸排気孔63を伝いスピーカ1内部へ水滴6が侵入
するのを防止できるので、スピーカ1の初期品質を維持
することができる。その他に吸排気孔63と座繰孔66
が同軸線上に形成されているので前記第1、第2実施例
のボトムヨークに比べ加工が容易である。
【0034】次に第5実施例を図6により説明する。図
6はスピーカの構造を示す断面図である。70はボトム
ヨークで、円柱状のセンターポール71とセンターポー
ル71の端面にフランジ部72が形成され、ボトムヨー
ク70の先端面74より後端面75方向に向けてボトム
ヨーク70の軸線に平行に吸排気孔73が貫通されてお
り、フランジ部72の外周には水滴6を流がすためのV
溝76がフランジ部72と同芯上に形成されている。
尚、溝76の開口部の幅はフランジ部72の厚み一杯に
形成する。ボトムヨーク70の材料には磁性体の炭素鋼
材等が用いられ、旋削加工等により形成された後に防錆
用のめっき加工が施される。
【0035】次に動作を説明する。降雨または洗車時に
窓ガラス5などを伝い水滴6が車両のドア内部に侵入す
る。そして、侵入した水滴6が前記車両のドアー内部に
取付けられたスピーカ1のボトムヨーク70の後端部に
降りかかる。そして、フランジ部72の外周に降りかか
った水滴6がフランジ部72の外周に形成された溝76
を伝いフランジ部72の下方へ流れおちるので、ボトム
ヨーク70の後端面75を伝い吸排気孔73の入口付近
に達する水滴6が減少する。一方スピーカ1の振動板1
1の前後方向の振幅動作により吸排気孔73を通じて外
気をスピーカ1の内部へ吸入または、スピーカ1内部の
空気を外へ排気するように作用する。前記吸入作用に伴
い吸排気孔73の入口付近に達した水滴6をスピーカ1
内部へ吸入しようとする。しかし、ボトムヨーク70の
後端面75を伝い吸排気孔73の入口付近に達する水滴
6が少なくなるので、吸排気孔73を伝い水滴6がスピ
ーカ1内部へ侵入するのを防止する。
【0036】以上説明したように本実施例においては、
スピーカ1の後部端面付近に上部から水滴6が降りかか
っても、水滴6がボトムヨーク70のフランジ部72の
外周に形成されたV溝76を流れフランジ部72の下方
向に流れ落ちる。従って、ボトムヨーク70の後端面7
5を伝う水滴6が減少し、吸排気孔73を伝いスピーカ
1内部へ水滴6が侵入するのを防止できるので、スピー
カ1の初期品質を維持することができる。その他にV溝
76がフランジ部72と同芯上に形成されているので前
記第1、第2実施例のボトムヨークに比べ加工が容易で
ある。尚、本第5実施例ではフランジ部72の外周に水
滴6を流がすためのV溝76を形成したが、これに限ら
ず例えばU溝を形成しても本実施例と同じ効果を得るこ
とができる。また、本第5実施例では単独で用いた時の
効果を述べたが、前記第1、第2、第3、第4実施例と
組合わせて用いることにより、単独で用いた時以上の相
乗効果を得ることができる。
【0037】次に第6実施例を図7により説明する。図
7はスピーカの構造を示す断面図である。80はボトム
ヨークで、円柱状のセンターポール81とセンターポー
ル81の端面にフランジ部82が形成され、ボトムヨー
ク80の先端面84より後端面85方向に向けてボトム
ヨーク80の軸線に平行に吸排気孔83が貫通されてお
り、フランジ部82の外周には水滴6を流がすためにフ
ランジ部82の後端部より前端部方向に向けて縮径する
テーパー部86がフランジ部82の幅いっぱいに形成さ
れている。ボトムヨーク80の材料には磁性体の炭素鋼
材等が用いられ、旋削加工等により形成された後に防錆
用のめっき加工が施される。
【0038】次に動作を説明する。降雨または洗車時に
窓ガラス5などを伝い水滴6が車両のドア内部に侵入す
る。そして、侵入した水滴6が前記車両のドアー内部に
取付けられたスピーカ1のボトムヨーク80の後端部に
降りかかる。そして、フランジ部82の外周に降りかか
った水滴6がフランジ部82の外周に形成されたテーパ
ー部86を伝いフランジ部82の下方へ流れおちるの
で、ボトムヨーク80の後端面85を伝い吸排気孔83
の入口付近に達する水滴6が減少する。一方スピーカ1
の振動板11の前後方向の振幅動作により吸排気孔83
を通じて外気をスピーカ1の内部へ吸入または、スピー
カ1内部の空気を外へ排気するように作用する。前記吸
入作用に伴い吸排気孔83の入口付近に達した水滴6を
スピーカ1内部へ吸入しようとする。しかし、ボトムヨ
ーク80の後端面85を伝い吸排気孔83の入口付近に
達する水滴6が少なくなるので、吸排気孔83を伝い水
滴6がスピーカ1内部へ侵入するのを防止する。
【0039】以上説明したように本実施例においては、
スピーカ1の後部端面付近に上部から水滴6が降りかか
っても、水滴6がボトムヨーク80のフランジ部82の
外周に形成されたテーパー部86を流れフランジ部82
の下方向に流れ落ちる。従って、ボトムヨーク80の後
端面85を伝う水滴6が減少し、吸排気孔83を伝いス
ピーカ1内部へ水滴6が侵入するのを防止できるので、
スピーカ1の初期品質を維持することができる。その他
にテーパー部86がフランジ部82と同芯上に形成され
ているので前記第1、第2実施例のボトムヨークに比べ
加工が容易である。尚、本第6実施例では単独で用いた
時の効果を述べたが、前記第1、第2、第3、第4実施
例と組合わせて用いることにより、単独で用いた時以上
の相乗効果を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスピーカ
によれば、降雨時または洗車時に窓ガラス等を伝い車両
のドア内部に侵入した水滴がスピーカの上部にかかって
も、前記スピーカのボトムヨークに貫通された吸排気孔
の孔位置、孔形状およびボトムヨークのフランジ外周部
に設けられた溝等により、前記水滴が前記吸排気孔を伝
い前記スピーカ内部へ侵入するのを防止できる。従っ
て、ボイスコイルボビン等の水滴による不具合の発生等
がなくなり前記スピーカの初期品質を維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車載用スピーカの基本的構造の構成を
示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例のスピーカの構造を示す断
面図である。
【図3】本発明の第2実施例のスピーカの構造を示す断
面図である。
【図4】本発明の第3実施例のスピーカの構造を示す断
面図である。
【図5】本発明の第4実施例のスピーカの構造を示す断
面図である。
【図6】本発明の第5実施例のスピーカの構造を示す断
面図である。
【図7】本発明の第6実施例のスピーカの構造を示す断
面図である。
【図8】従来のスピーカの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・スピーカ 5・・・・・・窓ガラス 6・・・・・・水滴 7・・・・・・ドアトリム 8・・・・・・車両外板 11・・・・・振動板 12・・・・・ボイスコイル 15・・・・・フレーム 16・・・・・ダンパー 20、30、40、50、60、70、80・・ボトム
ヨーク 21、31、41、51、61、71、81・・センタ
ーポール 22、32、42、52、62、72、82・・バック
プレート 23・・・・・トッププレート 24、33、43、53、63、73・・・・・吸排気
孔 25・・・・・マグネット 56、66・・座繰孔 67・・・・・水切溝 76・・・・・V溝 86・・・・・テーパー部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボトムヨークに吸排気孔が貫通されたスピ
    ーカを垂直面に取付けた状態において、 前記ボトムヨークの前端部の孔位置より後端部の孔位置
    が下方になるように前記吸排気孔を貫通させ、前記ボト
    ムヨークの後部端面より前記吸排気孔を伝い前記スピー
    カ内部へ水滴が侵入するのを防止したことを特徴とする
    スピーカ構造。
  2. 【請求項2】ボトムヨークに吸排気孔が貫通されたスピ
    ーカを垂直面に取付けた状態において、 前記ボトムヨークの後端部より前記吸排気孔の孔径を上
    回り、前記ボトムヨークの前端部方向に向けて拡径する
    テーパー孔を前記吸排気孔と連絡するよう設けたことを
    特徴とするスピーカ構造。
  3. 【請求項3】ボトムヨークに吸排気孔が貫通されたスピ
    ーカを垂直面に取付けた状態において、 前記ボトムヨークの後端部より前記吸排気孔の孔径を上
    回り前記吸排気孔と連絡するよう座繰孔を設け、該座繰
    孔の外周部に前記座繰孔径を上回る径の水切溝を設けた
    ことを特徴とするスピーカ構造。
  4. 【請求項4】ボトムヨークに吸排気孔が貫通されたスピ
    ーカを垂直面に取付けた状態において、 前記ボトムヨークのフランジ部の外周に該フランジ部の
    厚みに略等しい溝を設けたことを特徴とするスピーカ構
    造。
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