JP2871951B2 - スピーカ装置 - Google Patents
スピーカ装置Info
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- JP2871951B2 JP2871951B2 JP4146923A JP14692392A JP2871951B2 JP 2871951 B2 JP2871951 B2 JP 2871951B2 JP 4146923 A JP4146923 A JP 4146923A JP 14692392 A JP14692392 A JP 14692392A JP 2871951 B2 JP2871951 B2 JP 2871951B2
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- cover
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- magnet
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車に搭載される
音響再生装置などにおいて用いられるスピーカ装置に関
するものである。
音響再生装置などにおいて用いられるスピーカ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の一般的な動電形のスピー
カ装置を示す断面図である。図において、1はリング状
の磁石2およびアッパープレート3の中側に存在するセ
ンターポールと背面側の部分であるバックプレートを含
むポールピース、2は磁石、3は磁石2およびポールピ
ース1とともに磁気回路を構成するアッパープレートで
ある。
カ装置を示す断面図である。図において、1はリング状
の磁石2およびアッパープレート3の中側に存在するセ
ンターポールと背面側の部分であるバックプレートを含
むポールピース、2は磁石、3は磁石2およびポールピ
ース1とともに磁気回路を構成するアッパープレートで
ある。
【0003】4は音声信号電流が流されるボイスコイ
ル、5はセンターキャップ、6はダンパ、7は振動板、
8はポールピース1とアッパープレート3との間の空隙
であり、この空隙8にボイスコイル4が設置される。9
はポールピース1とセンターキャップ5との間の内部空
洞、10はスピーカユニットのフレームである。
ル、5はセンターキャップ、6はダンパ、7は振動板、
8はポールピース1とアッパープレート3との間の空隙
であり、この空隙8にボイスコイル4が設置される。9
はポールピース1とセンターキャップ5との間の内部空
洞、10はスピーカユニットのフレームである。
【0004】次に動作について説明する。内部空洞9
は、ポールピース1やセンターキャップ5などに囲まれ
て閉空間となっている。ボイスコイル4に信号電流が流
れると、電磁誘導作用によって駆動力が生じ、ボイスコ
イル4は図7中の矢印方向に運動する。そして、ボイス
コイル4に直結された振動板7によって疎密波が生成さ
れ、その疎密波が音波として放射される。
は、ポールピース1やセンターキャップ5などに囲まれ
て閉空間となっている。ボイスコイル4に信号電流が流
れると、電磁誘導作用によって駆動力が生じ、ボイスコ
イル4は図7中の矢印方向に運動する。そして、ボイス
コイル4に直結された振動板7によって疎密波が生成さ
れ、その疎密波が音波として放射される。
【0005】この時、内部空洞9内の空気には、正圧ま
たは負圧が生ずる。この圧力は、振動板7に対して制動
力として働く。すなわち、内部空洞に生じた圧力は、振
動板7から見れば一種のばねに相当し、振動板7の自由
振幅運動を妨げる。
たは負圧が生ずる。この圧力は、振動板7に対して制動
力として働く。すなわち、内部空洞に生じた圧力は、振
動板7から見れば一種のばねに相当し、振動板7の自由
振幅運動を妨げる。
【0006】図8は、そのようなスピーカ装置を用いた
従来の自動車用のドアスピーカを防水装置とともに示す
断面図である。この図は、例えば実公平1−31558
号公報に示されたものである。図において、100は図
7に示されたようなスピーカ装置、101は自動車ドア
の内側鉄板、102はその外側鉄板、103は防水用の
シート状フィルム、104はスピーカ装置100の防水
のための半割カップ状の防水カバー、105は放声のた
めの音抜き穴である。
従来の自動車用のドアスピーカを防水装置とともに示す
断面図である。この図は、例えば実公平1−31558
号公報に示されたものである。図において、100は図
7に示されたようなスピーカ装置、101は自動車ドア
の内側鉄板、102はその外側鉄板、103は防水用の
シート状フィルム、104はスピーカ装置100の防水
のための半割カップ状の防水カバー、105は放声のた
めの音抜き穴である。
【0007】図8に示すように、スピーカ装置100
は、防水用のシート状フィルム103および防水カバー
104を介して内側鉄板101に取り付けられている。
防水カバー104は、カップを半割りした形状であり、
自動車のドア内部に侵入した雨水や洗車用に水がスピー
カ装置100の背面を濡らさないように、その周囲を覆
うように取り付けられている。そして、防水カバー10
4の下部は、音抜き穴105となってドア内部に向かっ
て開口している。
は、防水用のシート状フィルム103および防水カバー
104を介して内側鉄板101に取り付けられている。
防水カバー104は、カップを半割りした形状であり、
自動車のドア内部に侵入した雨水や洗車用に水がスピー
カ装置100の背面を濡らさないように、その周囲を覆
うように取り付けられている。そして、防水カバー10
4の下部は、音抜き穴105となってドア内部に向かっ
て開口している。
【0008】この音抜き穴105の開口面積が大きいほ
ど、音響性能、特に低音再生性能がよい。なぜなら、上
述した内部空洞9の場合と同様、スピーカ装置の振動板
7の近傍のいかなる遮蔽物も音響負荷として作用し、振
動板7の自由な振幅振動に制動を加えるためである。従
って、音抜き穴105の開口面積はできるだけ大きい方
が望ましい。
ど、音響性能、特に低音再生性能がよい。なぜなら、上
述した内部空洞9の場合と同様、スピーカ装置の振動板
7の近傍のいかなる遮蔽物も音響負荷として作用し、振
動板7の自由な振幅振動に制動を加えるためである。従
って、音抜き穴105の開口面積はできるだけ大きい方
が望ましい。
【0009】しかし、開口面積を大きくすればするほ
ど、スピーカ装置100に水が侵入しやすくなる。自動
車用のスピーカは、家庭用のスピーカとは異なり、自動
車から取り外す手間がかかり、故障した際に修理に長時
間を要する。そこで、音響性能を幾分犠牲にしても、水
濡れによる故障が生じないように、音抜き穴105を小
さくすることが多い。
ど、スピーカ装置100に水が侵入しやすくなる。自動
車用のスピーカは、家庭用のスピーカとは異なり、自動
車から取り外す手間がかかり、故障した際に修理に長時
間を要する。そこで、音響性能を幾分犠牲にしても、水
濡れによる故障が生じないように、音抜き穴105を小
さくすることが多い。
【0010】さらに、スピーカユニットの口径を大きく
できないことも、低音再生性能の劣化につながる。満足
すべき低音再生性能を得るには、スピーカユニットの最
低共振周波数を40Hzないし50Hzとすることが望
ましい。そのためには、出力音圧レベル、歪み率、対入
力電力などの諸性能のバランス上、口径20cm以上の
スピーカユニットを用いなければならない。
できないことも、低音再生性能の劣化につながる。満足
すべき低音再生性能を得るには、スピーカユニットの最
低共振周波数を40Hzないし50Hzとすることが望
ましい。そのためには、出力音圧レベル、歪み率、対入
力電力などの諸性能のバランス上、口径20cm以上の
スピーカユニットを用いなければならない。
【0011】しかし、自動車のドアの表面および内部に
は、障害物が多くまた設置スペースも狭いことから、大
型車などごく一部のものを除いて、大口径スピーカユニ
ットを自動車ドアに取り付けることは困難であった。従
って、一般に最も良く使用されるスピーカユニットの口
径は、13cmないし16cmである。その最低共振周
波数は80Hzから90Hz程度であり、そのようなス
ピーカユニットからは低音感の乏しい再生音しか得られ
ない。
は、障害物が多くまた設置スペースも狭いことから、大
型車などごく一部のものを除いて、大口径スピーカユニ
ットを自動車ドアに取り付けることは困難であった。従
って、一般に最も良く使用されるスピーカユニットの口
径は、13cmないし16cmである。その最低共振周
波数は80Hzから90Hz程度であり、そのようなス
ピーカユニットからは低音感の乏しい再生音しか得られ
ない。
【0012】そのような小口径のスピーカユニットにお
いても、最低共振周波数を低く設定することは可能であ
る。しかし、そのように設定すると、出力音圧レベルの
低下や再生音のダイナミックレンジの不足など、他の諸
性能の低下をもたらすことが知られている。以上のよう
に、自動車用のスピーカ装置においてスピーカユニット
の口径を大きくできないことは、低音再生性能の向上を
妨げている。
いても、最低共振周波数を低く設定することは可能であ
る。しかし、そのように設定すると、出力音圧レベルの
低下や再生音のダイナミックレンジの不足など、他の諸
性能の低下をもたらすことが知られている。以上のよう
に、自動車用のスピーカ装置においてスピーカユニット
の口径を大きくできないことは、低音再生性能の向上を
妨げている。
【0013】ところで、スピーカユニットの最低共振周
波数を低下させるために、ポールピース1に通気孔を開
ける技術が知られている。ポールピース1に通気孔があ
ると、内部空洞9に生ずる圧力が低減されるので振動板
7に対する悪影響が除去され、振動板7の振動量が十分
に確保される。
波数を低下させるために、ポールピース1に通気孔を開
ける技術が知られている。ポールピース1に通気孔があ
ると、内部空洞9に生ずる圧力が低減されるので振動板
7に対する悪影響が除去され、振動板7の振動量が十分
に確保される。
【0014】図9は、ポールピース1に通気孔1cが設
けられたスピーカ装置を示す断面図である。このように
内部空洞9が通気孔1cによって外部とつながっている
と、ボイスコイル4が振動しても内部空洞9に正圧およ
び負圧は生じない。よって、内部空洞9に圧力が生じな
いので、振動板7の振動に対して制動が加わるというこ
とは防止される。従って、振動板7は、内部空洞9の影
響を受けず、ボイスコイル4に流れる信号電流に応じた
振幅運動を自由に行うことができる。
けられたスピーカ装置を示す断面図である。このように
内部空洞9が通気孔1cによって外部とつながっている
と、ボイスコイル4が振動しても内部空洞9に正圧およ
び負圧は生じない。よって、内部空洞9に圧力が生じな
いので、振動板7の振動に対して制動が加わるというこ
とは防止される。従って、振動板7は、内部空洞9の影
響を受けず、ボイスコイル4に流れる信号電流に応じた
振幅運動を自由に行うことができる。
【0015】以上に述べた作用によって、ポールピース
1に通気孔1cを設けた場合には、そうでない場合に比
べて、最低共振周波数は、約20〜30%低下する。例
えば、口径13cmのスピーカユニットにおいて約70
Hz、口径16cmのスピーカユニットにおいて約65
Hzとすることができる。従って、小口径のスピーカユ
ニットにあっても、通気孔1cがあれば、低音再生能力
は向上する。
1に通気孔1cを設けた場合には、そうでない場合に比
べて、最低共振周波数は、約20〜30%低下する。例
えば、口径13cmのスピーカユニットにおいて約70
Hz、口径16cmのスピーカユニットにおいて約65
Hzとすることができる。従って、小口径のスピーカユ
ニットにあっても、通気孔1cがあれば、低音再生能力
は向上する。
【0016】しかし、通気孔1cを有するスピーカユニ
ットは、上述のように有利な点を有するものの、自動車
のドアに装着されるスピーカ装置に適用されることはほ
とんどない。自動車のドアの内部は複雑な構造を有し、
いったん水が侵入すると容易に乾燥しないという欠点が
ある。そして、ドアの内部に滞留した水分は、ドアの内
部の錆の原因となり、その結果、ドアの耐久性やその動
作の信頼性を大きく低下させる。
ットは、上述のように有利な点を有するものの、自動車
のドアに装着されるスピーカ装置に適用されることはほ
とんどない。自動車のドアの内部は複雑な構造を有し、
いったん水が侵入すると容易に乾燥しないという欠点が
ある。そして、ドアの内部に滞留した水分は、ドアの内
部の錆の原因となり、その結果、ドアの耐久性やその動
作の信頼性を大きく低下させる。
【0017】それらの低下を防止するために、自動車製
造メーカの製造工程において、ワックスインジェクショ
ンと呼ばれるドアの内部防錆対策が講じられる場合があ
る。すなわち、自動車の組立が完了した後、ドアの内部
に霧状ワックスや霧状グリースを高圧の下で注入散布
し、ドアを構成する金属部品の表面に防錆保護膜を形成
する。
造メーカの製造工程において、ワックスインジェクショ
ンと呼ばれるドアの内部防錆対策が講じられる場合があ
る。すなわち、自動車の組立が完了した後、ドアの内部
に霧状ワックスや霧状グリースを高圧の下で注入散布
し、ドアを構成する金属部品の表面に防錆保護膜を形成
する。
【0018】その際、霧状ワックスまたは霧状グリース
が、通気孔1cからスピーカユニットの内部に侵入する
可能性がある。ワックスなどの異物が侵入してそれがボ
イスコイル4の可動部品の表面に一定量以上付着する
と、ボイスコイル4の自由な振動を妨げるおそれがあ
る。隙間の全幅1.2mm,片側有効隙間0.3mmな
どの特に狭い空隙8内を直接運動するボイスコイル4に
あっては、運動不能に至ることも考えられる。そのよう
な状況になると、音響歪みや異常音を発生し、最悪の場
合に、発熱によってボイスコイル4が焼損するという危
険もある。
が、通気孔1cからスピーカユニットの内部に侵入する
可能性がある。ワックスなどの異物が侵入してそれがボ
イスコイル4の可動部品の表面に一定量以上付着する
と、ボイスコイル4の自由な振動を妨げるおそれがあ
る。隙間の全幅1.2mm,片側有効隙間0.3mmな
どの特に狭い空隙8内を直接運動するボイスコイル4に
あっては、運動不能に至ることも考えられる。そのよう
な状況になると、音響歪みや異常音を発生し、最悪の場
合に、発熱によってボイスコイル4が焼損するという危
険もある。
【0019】以上のように、スピーカユニット内部にお
いては、精密で脆弱な部品が使用されているので、自動
車のドアに使用するスピーカ装置にあっては、通気孔1
cを設けることは困難である。
いては、精密で脆弱な部品が使用されているので、自動
車のドアに使用するスピーカ装置にあっては、通気孔1
cを設けることは困難である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来のスピーカ装置は
以上のように構成されているので、自動車のドアに搭載
する場合に、防水などの異物混入防止の要請を満足しつ
つ低音再生性能を向上させることが難しいという問題点
があった。
以上のように構成されているので、自動車のドアに搭載
する場合に、防水などの異物混入防止の要請を満足しつ
つ低音再生性能を向上させることが難しいという問題点
があった。
【0021】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、ポールピースに設けられた通気
孔による利点を生かしつつ異物の混入を防止しうる自動
車搭載用にも適したスピーカ装置を得ることを目的とす
る。
ためになされたもので、ポールピースに設けられた通気
孔による利点を生かしつつ異物の混入を防止しうる自動
車搭載用にも適したスピーカ装置を得ることを目的とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るスピーカ装置は、磁界を生じる磁石と、この磁石とと
もに磁気回路を構成する、その中央部にその背面側とス
ピーカの内部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピ
ースと、このポールピースの背面側に取り付けられた、
ポールピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で開
口するカバーとを備え、ポールピースの背面とカバーと
の所定間隔を、ポールピースとカバーとで形成される空
気流通路の通気孔出口付近の総断面積と通気孔の断面積
とがほぼ等しくなるように設定したものである。
るスピーカ装置は、磁界を生じる磁石と、この磁石とと
もに磁気回路を構成する、その中央部にその背面側とス
ピーカの内部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピ
ースと、このポールピースの背面側に取り付けられた、
ポールピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で開
口するカバーとを備え、ポールピースの背面とカバーと
の所定間隔を、ポールピースとカバーとで形成される空
気流通路の通気孔出口付近の総断面積と通気孔の断面積
とがほぼ等しくなるように設定したものである。
【0023】また、請求項2記載の発明に係るスピーカ
装置は、磁界を生じる磁石と、この磁石とともに磁気回
路を構成する、その中央部にその背面側とスピーカの内
部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピースと、こ
のポールピースの背面側に取り付けられた、前記ポール
ピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で折れ曲が
った形状で開口するカバーとを備えるように構成したも
のである。
装置は、磁界を生じる磁石と、この磁石とともに磁気回
路を構成する、その中央部にその背面側とスピーカの内
部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピースと、こ
のポールピースの背面側に取り付けられた、前記ポール
ピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で折れ曲が
った形状で開口するカバーとを備えるように構成したも
のである。
【0024】そして、請求項3記載の発明に係るスピー
カ装置は、磁界を生ずる磁石と、この磁石とともに磁気
回路を構成する、その中央部にその背面側とスピーカの
内部空洞とを接続する通気孔を設けるとともに、その背
面に前記通気孔から流れ出た空気をその背面の周で外部
に放つ溝を設けたポールピースと、前記溝を塞ぐよう に
前記ポールピースの背面側に取り付けられたカバーを備
え、前記通気孔出口付近の前記溝の総断面積と前記通気
孔の断面積とがほぼ等しくなるように設定したものであ
る。
カ装置は、磁界を生ずる磁石と、この磁石とともに磁気
回路を構成する、その中央部にその背面側とスピーカの
内部空洞とを接続する通気孔を設けるとともに、その背
面に前記通気孔から流れ出た空気をその背面の周で外部
に放つ溝を設けたポールピースと、前記溝を塞ぐよう に
前記ポールピースの背面側に取り付けられたカバーを備
え、前記通気孔出口付近の前記溝の総断面積と前記通気
孔の断面積とがほぼ等しくなるように設定したものであ
る。
【0025】さらに、請求項4記載の発明に係るスピー
カ装置は、磁界を生ずる磁石と、この磁石とともに磁気
回路を構成する、その中央部にその背面側とスピーカの
内部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピースと、
このポールピースの背面側に取り付けられた、前記ポー
ルピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で開口す
る蓋部、および前記ポールピースの背面と前記蓋部とに
接する壁であって前記通気孔から流れ出た空気の流れを
阻害する壁部から構成された迷路ユニットを備えるよう
に構成したものである。
カ装置は、磁界を生ずる磁石と、この磁石とともに磁気
回路を構成する、その中央部にその背面側とスピーカの
内部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピースと、
このポールピースの背面側に取り付けられた、前記ポー
ルピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で開口す
る蓋部、および前記ポールピースの背面と前記蓋部とに
接する壁であって前記通気孔から流れ出た空気の流れを
阻害する壁部から構成された迷路ユニットを備えるよう
に構成したものである。
【0026】
【作用】請求項1記載の発明におけるカバーは、通気孔
から流れ出た空気を外部に導く空気流通路を設定してス
ピーカユニットの内部空洞に生じようとする圧力を解放
する作用をするとともに、外部から異物がスピーカユニ
ット内に侵入することを防止する。また、ポールピース
の背面とカバーとの所定間隔を、ポールピースとカバー
とで形成される空気流通路の通気孔出口付近の総断面積
と通気孔の断面積とがほぼ等しくなるように設定され、
空気抵抗を緩和して内部空洞から流れてくる空気流を滑
らかに外部に放出させることができるとともに、ポール
ピースとカバーとの間隔を小さくすることができ、その
結果、空気流通路の開口部の総面積が小さくなり、外部
からスピーカユニット内に侵入する異物の量を少なくす
ることができる。
から流れ出た空気を外部に導く空気流通路を設定してス
ピーカユニットの内部空洞に生じようとする圧力を解放
する作用をするとともに、外部から異物がスピーカユニ
ット内に侵入することを防止する。また、ポールピース
の背面とカバーとの所定間隔を、ポールピースとカバー
とで形成される空気流通路の通気孔出口付近の総断面積
と通気孔の断面積とがほぼ等しくなるように設定され、
空気抵抗を緩和して内部空洞から流れてくる空気流を滑
らかに外部に放出させることができるとともに、ポール
ピースとカバーとの間隔を小さくすることができ、その
結果、空気流通路の開口部の総面積が小さくなり、外部
からスピーカユニット内に侵入する異物の量を少なくす
ることができる。
【0027】また、請求項2記載の発明におけるカバー
は、通気孔から流れ出た空気を外部に導く空気流通路を
設定してスピーカユニットの内部空洞に生じようとする
圧力を解放する作用をするとともに、外部から異物がス
ピーカユニット内に侵入することを防止する。また、ポ
ールピースの背面側の周で折れ曲がった形状で開口する
ようにしたので、さらに外部から侵入する異物の量を少
なくすることができる 。
は、通気孔から流れ出た空気を外部に導く空気流通路を
設定してスピーカユニットの内部空洞に生じようとする
圧力を解放する作用をするとともに、外部から異物がス
ピーカユニット内に侵入することを防止する。また、ポ
ールピースの背面側の周で折れ曲がった形状で開口する
ようにしたので、さらに外部から侵入する異物の量を少
なくすることができる 。
【0028】また、請求項3記載の発明におけるポール
ピースに設けられた溝は、通気孔から流れ出た空気を外
部に導く空気流通路を設定してスピーカユニットの内部
空洞に生じようとする圧力を解放し、カバーは、外部か
ら異物がスピーカユニット内に侵入することを防止す
る。また、ポールピースの背面とカバーとの所定間隔
を、ポールピースとカバーとで形成される空気流通路の
通気孔出口付近の総断面積と通気孔の断面積とがほぼ等
しくなるように設定され、空気抵抗を緩和して内部空洞
から流れてくる空気流を滑らかに外部に放出させること
ができるとともに、ポールピースとカバーとの間隔を小
さくすることができ、その結果、空気流通路の開口部の
総面積が小さくなり、外部からスピーカユニット内に侵
入する異物の量を少なくすることができる。
ピースに設けられた溝は、通気孔から流れ出た空気を外
部に導く空気流通路を設定してスピーカユニットの内部
空洞に生じようとする圧力を解放し、カバーは、外部か
ら異物がスピーカユニット内に侵入することを防止す
る。また、ポールピースの背面とカバーとの所定間隔
を、ポールピースとカバーとで形成される空気流通路の
通気孔出口付近の総断面積と通気孔の断面積とがほぼ等
しくなるように設定され、空気抵抗を緩和して内部空洞
から流れてくる空気流を滑らかに外部に放出させること
ができるとともに、ポールピースとカバーとの間隔を小
さくすることができ、その結果、空気流通路の開口部の
総面積が小さくなり、外部からスピーカユニット内に侵
入する異物の量を少なくすることができる。
【0029】そして、請求項4記載の発明における迷路
ユニットは、通気孔から流れ出た空気を外部に導く空気
流通路を設定してスピーカユニットの内部空洞に生じよ
うとする圧力を解放し、蓋部は、外部から異物がスピー
カユニット内に侵入することを防止する。その際、壁部
は、空気流通路に侵入した異物の運動エネルギーを衝突
によって減じ、異物がスピーカユニット内に侵入するこ
とを効果的に防止する。
ユニットは、通気孔から流れ出た空気を外部に導く空気
流通路を設定してスピーカユニットの内部空洞に生じよ
うとする圧力を解放し、蓋部は、外部から異物がスピー
カユニット内に侵入することを防止する。その際、壁部
は、空気流通路に侵入した異物の運動エネルギーを衝突
によって減じ、異物がスピーカユニット内に侵入するこ
とを効果的に防止する。
【0030】
実施例1. 図1はこの発明の第1の実施例によるスピーカ装置を示
す断面図である。図において、11はポールピース1の
バックプレート側の背面1aに取り付けられるスピーカ
ユニットのカバーであり、円形の蓋状の形状を有し、そ
の一部が、例えば図2に示す3か所でポールピース1に
接してねじ12でポールピース1に固定されている。カ
バー11のポールピース1に固定されていない部分は、
ポールピース1の背面1aと一定の間隔を保ち、ポール
ピース1とカバー11との間のその隙間は、空気流通路
13を構成する。なお、16は空気流通路13の開口部
である。
す断面図である。図において、11はポールピース1の
バックプレート側の背面1aに取り付けられるスピーカ
ユニットのカバーであり、円形の蓋状の形状を有し、そ
の一部が、例えば図2に示す3か所でポールピース1に
接してねじ12でポールピース1に固定されている。カ
バー11のポールピース1に固定されていない部分は、
ポールピース1の背面1aと一定の間隔を保ち、ポール
ピース1とカバー11との間のその隙間は、空気流通路
13を構成する。なお、16は空気流通路13の開口部
である。
【0031】また、図2はポールピース1および磁石2
とカバー11とを分解して示す分解斜視図である。図2
において、カバー11は一部が破断されて示されてい
る。
とカバー11とを分解して示す分解斜視図である。図2
において、カバー11は一部が破断されて示されてい
る。
【0032】ポールピース1の中心部には軸方向に貫通
する通気孔1cが設けられている。従って、内部空洞9
は、通気孔1cおよび空気流通路13を通じて外気につ
ながっている。なお、カバー11とポールピース1との
間の間隔Lは、空気抵抗を緩和して内部空洞9から流れ
てくる空気流を滑らかに外部に放出させるため、空気流
通路13における通気孔1c出口付近の空気の通路の総
断面積と通気孔1cの断面積とがほぼ等しくなるように
設定されている。
する通気孔1cが設けられている。従って、内部空洞9
は、通気孔1cおよび空気流通路13を通じて外気につ
ながっている。なお、カバー11とポールピース1との
間の間隔Lは、空気抵抗を緩和して内部空洞9から流れ
てくる空気流を滑らかに外部に放出させるため、空気流
通路13における通気孔1c出口付近の空気の通路の総
断面積と通気孔1cの断面積とがほぼ等しくなるように
設定されている。
【0033】次に動作について説明する。ボイスコイル
4に信号電流が流れると、磁石2による磁界中に電流が
流れるので、フレミング左手の法則により、ボイスコイ
ル4に力が加わる。従って、ボイスコイル4は、図1中
の矢印aに示すように往復運動を行う。この時、内部空
洞9に正圧または負圧が加わろうとするが、その圧力
は、通気孔1cおよび空気流通路13を通って解放され
る。従って、内部空洞9にはほとんど圧力が生ぜず、振
動板7は自由に振動できる。
4に信号電流が流れると、磁石2による磁界中に電流が
流れるので、フレミング左手の法則により、ボイスコイ
ル4に力が加わる。従って、ボイスコイル4は、図1中
の矢印aに示すように往復運動を行う。この時、内部空
洞9に正圧または負圧が加わろうとするが、その圧力
は、通気孔1cおよび空気流通路13を通って解放され
る。従って、内部空洞9にはほとんど圧力が生ぜず、振
動板7は自由に振動できる。
【0034】空気流通路13は、ポールピース1のバッ
クプレート(断面は円形である。)側の背面1aにおい
て、全周にわたって外部に開放されているので、すなわ
ち通気孔1cから出た空気が四方八方に拡散するので、
空気流通路13の通気孔1c出口付近においての総断面
積として所要の断面積を確保したとしても、ポールピー
ス1とカバ−11との間の間隔Lを小さくできる。従っ
て、空気流通路13の開口部16の総面積が小さく、外
部から侵入する異物の量は少ない。
クプレート(断面は円形である。)側の背面1aにおい
て、全周にわたって外部に開放されているので、すなわ
ち通気孔1cから出た空気が四方八方に拡散するので、
空気流通路13の通気孔1c出口付近においての総断面
積として所要の断面積を確保したとしても、ポールピー
ス1とカバ−11との間の間隔Lを小さくできる。従っ
て、空気流通路13の開口部16の総面積が小さく、外
部から侵入する異物の量は少ない。
【0035】例えば、ワックスインジェクションなどに
より霧状ワックスがスピーカユニットの背部から飛来し
たとしても、その霧状ワックスはカバー11の開口部1
6からスピーカユニット内に入りにくい。また、カバー
11の端部が図1に示すように折れ曲がった形状となっ
ているので、霧状ワックスなどの異物はさらにスピーカ
ユニット内に入りにくい。
より霧状ワックスがスピーカユニットの背部から飛来し
たとしても、その霧状ワックスはカバー11の開口部1
6からスピーカユニット内に入りにくい。また、カバー
11の端部が図1に示すように折れ曲がった形状となっ
ているので、霧状ワックスなどの異物はさらにスピーカ
ユニット内に入りにくい。
【0036】なお、カバー11に設けられた凹部14
は、内部空洞9から流れてくる空気流を滑らかに外部に
放出する目的で設けられている。また、通気孔1cの出
口周辺に設けられたシャープエッジカット面15は凹部
14と協同して空気抵抗を緩和する働きをする。
は、内部空洞9から流れてくる空気流を滑らかに外部に
放出する目的で設けられている。また、通気孔1cの出
口周辺に設けられたシャープエッジカット面15は凹部
14と協同して空気抵抗を緩和する働きをする。
【0037】そして、カバー11の材質を鉄板などの強
磁性体とし、カバー11の端部を、磁石2を十分に覆う
ような形状とすれば、カバー11は、磁石2が発する磁
力線が外部に漏れることを防止する防磁効果をも発揮す
る。自動車のフロントドアに設置されたスピーカ装置に
そのようなカバー11を設ければ、運転席の近傍にナビ
ゲーションシステムやテレビジョン用のCRTが設置さ
れた場合に、磁石2から漏れる磁力線に起因するCRT
画像のゆがみや色ずれが防止される。
磁性体とし、カバー11の端部を、磁石2を十分に覆う
ような形状とすれば、カバー11は、磁石2が発する磁
力線が外部に漏れることを防止する防磁効果をも発揮す
る。自動車のフロントドアに設置されたスピーカ装置に
そのようなカバー11を設ければ、運転席の近傍にナビ
ゲーションシステムやテレビジョン用のCRTが設置さ
れた場合に、磁石2から漏れる磁力線に起因するCRT
画像のゆがみや色ずれが防止される。
【0038】 実施例2. 図3はこの発明の第2の実施例によるスピーカ装置を示
す断面図である。図において、21は平板状のスピーカ
ユニットのカバー、22はそのカバー21をポールピー
ス1に固定するためのねじ、23はポールピース1の背
面1aの通気孔1cの近傍に設けられた溝である。ま
た、図4はポールピース1および磁石2とカバー21と
を分解して示す分解斜視図であり、図において、24は
溝23の開口部である。
す断面図である。図において、21は平板状のスピーカ
ユニットのカバー、22はそのカバー21をポールピー
ス1に固定するためのねじ、23はポールピース1の背
面1aの通気孔1cの近傍に設けられた溝である。ま
た、図4はポールピース1および磁石2とカバー21と
を分解して示す分解斜視図であり、図において、24は
溝23の開口部である。
【0039】この場合には、溝23が空気流通路の役割
を果たす。すなわち、通気孔1cは溝23に連結されて
いるので、内部空洞9に生じようとした圧力は、それら
を通って外部に解放される。なお、溝23の2つの部分
の断面積の合計は、第1の実施例の場合と同様に、通気
孔1cの断面積とほぼ同じに設定される。
を果たす。すなわち、通気孔1cは溝23に連結されて
いるので、内部空洞9に生じようとした圧力は、それら
を通って外部に解放される。なお、溝23の2つの部分
の断面積の合計は、第1の実施例の場合と同様に、通気
孔1cの断面積とほぼ同じに設定される。
【0040】このようにしても、溝23の断面積は比較
的小さく、外部から飛来する異物を効果的に遮蔽でき
る。また、空気流通路は、ポールピース1の側に設定さ
れているので、スピーカユニットの全体の厚みを小さく
することができる。従って、このような構成のスピーカ
ユニットは、自動車のドアなどの狭い空間に装着する場
合より効果的である。
的小さく、外部から飛来する異物を効果的に遮蔽でき
る。また、空気流通路は、ポールピース1の側に設定さ
れているので、スピーカユニットの全体の厚みを小さく
することができる。従って、このような構成のスピーカ
ユニットは、自動車のドアなどの狭い空間に装着する場
合より効果的である。
【0041】さらに、この場合には、ポールピース1の
製造工程において、溝23を容易に形成できるという利
点もある。通常、ポールピース1を製造するには、冷間
鍛造法と呼ばれる一種の塑性変形加工法により、常温で
鋼塊を所定の形状に鍛造する方法が取られる。その後、
溝23をフライス盤などの切削機械によって形成するこ
ともできるが、それでは、加工費や加工時間が多くなり
製造コストが上昇してしまう。ところが、図4に示すよ
うな溝23は、ポールピース1の冷間鍛造工程において
同時に形成することができる。そのように単一工程で溝
23を有するポールピース1を製造すれば、短時間で所
望の溝23が形成できることになり、製造コストを下げ
ることができる。
製造工程において、溝23を容易に形成できるという利
点もある。通常、ポールピース1を製造するには、冷間
鍛造法と呼ばれる一種の塑性変形加工法により、常温で
鋼塊を所定の形状に鍛造する方法が取られる。その後、
溝23をフライス盤などの切削機械によって形成するこ
ともできるが、それでは、加工費や加工時間が多くなり
製造コストが上昇してしまう。ところが、図4に示すよ
うな溝23は、ポールピース1の冷間鍛造工程において
同時に形成することができる。そのように単一工程で溝
23を有するポールピース1を製造すれば、短時間で所
望の溝23が形成できることになり、製造コストを下げ
ることができる。
【0042】 実施例3. 図5はこの発明の第3の実施例によるスピーカ装置を示
す断面図である。図において、31はスピーカユニット
の背部に取り付けられる迷路ユニットであり、蓋部32
および壁部33,34からなっている。図6はポールピ
ース1および磁石2と迷路ユニット31とを示す斜視図
である。ただし、蓋部32は示されていない。
す断面図である。図において、31はスピーカユニット
の背部に取り付けられる迷路ユニットであり、蓋部32
および壁部33,34からなっている。図6はポールピ
ース1および磁石2と迷路ユニット31とを示す斜視図
である。ただし、蓋部32は示されていない。
【0043】この場合には、壁部33によって、スピー
カ装置の内部空洞9に通ずる空気流通路35は、可能な
限り長くかつ複雑に構成される。すなわち、空気流通路
35は、迷路状に構成される。この迷路状の空気流通路
35は、通気孔1cによって内部空洞9に接続されてい
るので、内部空洞9に生じようとする圧力は、空気流通
路35を介して外部に解放される。
カ装置の内部空洞9に通ずる空気流通路35は、可能な
限り長くかつ複雑に構成される。すなわち、空気流通路
35は、迷路状に構成される。この迷路状の空気流通路
35は、通気孔1cによって内部空洞9に接続されてい
るので、内部空洞9に生じようとする圧力は、空気流通
路35を介して外部に解放される。
【0044】そして、外部から空気流通路35に侵入し
た異物は、空気流通路35が屈曲しているので、そこを
通る過程において、壁部33,34に衝突する可能性が
高い。従って、異物の運動エネルギーが弱められ、その
異物が内部空洞9にまで達することは困難である。
た異物は、空気流通路35が屈曲しているので、そこを
通る過程において、壁部33,34に衝突する可能性が
高い。従って、異物の運動エネルギーが弱められ、その
異物が内部空洞9にまで達することは困難である。
【0045】異物の内部空洞9への侵入阻止の効果は、
空気流通路35の屈曲の度合いが大きいほど、また、そ
の全長が長いほど顕著になる。すなわち、図5に示した
構成は一例であり、壁部33の形状として種々のものが
採用可能である。また、図5において2次元的な迷路が
例示されているが、3次元的な階層構造迷路としてもよ
く、その場合には、所望の全長を有する空気流通路35
を確保するための迷路ユニット31の外形寸法をより小
さくできる。
空気流通路35の屈曲の度合いが大きいほど、また、そ
の全長が長いほど顕著になる。すなわち、図5に示した
構成は一例であり、壁部33の形状として種々のものが
採用可能である。また、図5において2次元的な迷路が
例示されているが、3次元的な階層構造迷路としてもよ
く、その場合には、所望の全長を有する空気流通路35
を確保するための迷路ユニット31の外形寸法をより小
さくできる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、磁界を生じる磁石と、この磁石とともに磁気回路
を構成する、その中央部にその背面側とスピーカの内部
空洞とを接続する通気孔を設けたポールピースと、この
ポールピースの背面側に取り付けられた、ポールピース
の背面と所定間隔を保ちその背面の周で開口するカバー
とを備え、ポールピースの背面とカバーとの所定間隔
を、ポールピースとカバーとで形成される空気流通路の
通気孔出口付近の総断面積と通気孔の断面積とがほぼ等
しくなるように設定したので、スピーカユニット内の内
部空洞に正圧および負圧が生ずることを防止して最低共
振周波数が低下され、かつ、外部からの異物がスピーカ
ユニットに侵入することが防止される。すなわち、低音
再生性能と信頼性が向上した小型小口径のスピーカユニ
ットができ、自動車のドアなど設置範囲が限られた場所
に設置するのにも適するものが得られる効果がある。さ
らに、ポールピースの背面とカバーとの所定間隔を、ポ
ールピースとカバーとで形成される空気流通路の通気孔
出口付近の総断面積と通気孔の断面積とがほぼ等しくな
るように設定され、空気抵抗を緩和して内部空洞から流
れてくる空気流を滑らかに外部に放出させることができ
るとともに、ポールピースとカバーとの間隔を小さくす
ることができ、その結果、空気流通路の開口部の総面積
が小さくなり、外部からスピーカユニット内に侵入する
異物の量を少なくすることができる効果が ある。
れば、磁界を生じる磁石と、この磁石とともに磁気回路
を構成する、その中央部にその背面側とスピーカの内部
空洞とを接続する通気孔を設けたポールピースと、この
ポールピースの背面側に取り付けられた、ポールピース
の背面と所定間隔を保ちその背面の周で開口するカバー
とを備え、ポールピースの背面とカバーとの所定間隔
を、ポールピースとカバーとで形成される空気流通路の
通気孔出口付近の総断面積と通気孔の断面積とがほぼ等
しくなるように設定したので、スピーカユニット内の内
部空洞に正圧および負圧が生ずることを防止して最低共
振周波数が低下され、かつ、外部からの異物がスピーカ
ユニットに侵入することが防止される。すなわち、低音
再生性能と信頼性が向上した小型小口径のスピーカユニ
ットができ、自動車のドアなど設置範囲が限られた場所
に設置するのにも適するものが得られる効果がある。さ
らに、ポールピースの背面とカバーとの所定間隔を、ポ
ールピースとカバーとで形成される空気流通路の通気孔
出口付近の総断面積と通気孔の断面積とがほぼ等しくな
るように設定され、空気抵抗を緩和して内部空洞から流
れてくる空気流を滑らかに外部に放出させることができ
るとともに、ポールピースとカバーとの間隔を小さくす
ることができ、その結果、空気流通路の開口部の総面積
が小さくなり、外部からスピーカユニット内に侵入する
異物の量を少なくすることができる効果が ある。
【0047】また、請求項2記載の発明によれば、磁界
を生じる磁石と、この磁石とともに磁気回路を構成す
る、その中央部にその背面側とスピーカの内部空洞とを
接続する通気孔を設けたポールピースと、このポールピ
ースの背面側に取り付けられた、前記ポールピースの背
面と所定間隔を保ちその背面の周で折れ曲がった形状で
開口するカバーとを備えた構成としたので、スピーカユ
ニット内の内部空洞に正圧および負圧が生ずることを防
止して最低共振周波数が低下され、かつ、外部からの異
物がスピーカユニットに侵入することが防止される。ま
た、ポールピースの背面側の周で折れ曲がった形状で開
口するようにしたので、さらに外部から侵入する異物の
量を少なくすることができる効果がある。
を生じる磁石と、この磁石とともに磁気回路を構成す
る、その中央部にその背面側とスピーカの内部空洞とを
接続する通気孔を設けたポールピースと、このポールピ
ースの背面側に取り付けられた、前記ポールピースの背
面と所定間隔を保ちその背面の周で折れ曲がった形状で
開口するカバーとを備えた構成としたので、スピーカユ
ニット内の内部空洞に正圧および負圧が生ずることを防
止して最低共振周波数が低下され、かつ、外部からの異
物がスピーカユニットに侵入することが防止される。ま
た、ポールピースの背面側の周で折れ曲がった形状で開
口するようにしたので、さらに外部から侵入する異物の
量を少なくすることができる効果がある。
【0048】そして、請求項3記載の発明によれば、磁
界を生ずる磁石と、この磁石とともに磁気回路を構成す
る、その中央部にその背面側とスピーカの内部空洞とを
接続する通気孔を設けるとともに、その背面に前記通気
孔から流れ出た空気をその背面の周で外部に放つ溝を設
けたポールピースと、前記溝を塞ぐように前記ポールピ
ースの背面側に取り付けられたカバーを備え、前記通気
孔出口付近の前記溝の総断面積と前記通気孔の断面積と
がほぼ等しくなるように設定したので、スピーカユニッ
ト内の内部空洞に正圧および負圧が生ずることを防止し
て最低共振周波数が低下され、かつ、外部からの異物が
スピーカユニットに侵入することが防止される。さら
に、溝を有するポールピースを1工程で製造できるの
で、製造コストが下がる。すなわち、低音再生性能と信
頼性が向上した小型小口径のスピーカユニットができ、
自動車のドアなど設置範囲が限られた場所に設置するの
にも適するものがより安価に得られる効果がある。ま
た、ポールピースの背面とカバーとの所定間隔を、ポー
ルピースとカバーとで形成される空気流通路の通気孔出
口付近の総断面積と通気孔の断面積とがほぼ等しくなる
ように設定され、空気抵抗を緩和して内部空洞から流れ
てくる空気流を滑らかに外部に放出させることができる
とともに、ポールピースとカバーとの間隔を小さくする
ことができ、その結果、空気流通路の開口部の総面積が
小さくなり、外部からスピーカユニット内に 侵入する異
物の量を少なくすることができる効果がある。
界を生ずる磁石と、この磁石とともに磁気回路を構成す
る、その中央部にその背面側とスピーカの内部空洞とを
接続する通気孔を設けるとともに、その背面に前記通気
孔から流れ出た空気をその背面の周で外部に放つ溝を設
けたポールピースと、前記溝を塞ぐように前記ポールピ
ースの背面側に取り付けられたカバーを備え、前記通気
孔出口付近の前記溝の総断面積と前記通気孔の断面積と
がほぼ等しくなるように設定したので、スピーカユニッ
ト内の内部空洞に正圧および負圧が生ずることを防止し
て最低共振周波数が低下され、かつ、外部からの異物が
スピーカユニットに侵入することが防止される。さら
に、溝を有するポールピースを1工程で製造できるの
で、製造コストが下がる。すなわち、低音再生性能と信
頼性が向上した小型小口径のスピーカユニットができ、
自動車のドアなど設置範囲が限られた場所に設置するの
にも適するものがより安価に得られる効果がある。ま
た、ポールピースの背面とカバーとの所定間隔を、ポー
ルピースとカバーとで形成される空気流通路の通気孔出
口付近の総断面積と通気孔の断面積とがほぼ等しくなる
ように設定され、空気抵抗を緩和して内部空洞から流れ
てくる空気流を滑らかに外部に放出させることができる
とともに、ポールピースとカバーとの間隔を小さくする
ことができ、その結果、空気流通路の開口部の総面積が
小さくなり、外部からスピーカユニット内に 侵入する異
物の量を少なくすることができる効果がある。
【0049】そして、請求項4記載の発明によれば、磁
界を生ずる磁石と、この磁石とともに磁気回路を構成す
る、その中央部にその背面側とスピーカの内部空洞とを
接続する通気孔を設けたポールピースと、このポールピ
ースの背面側に取り付けられた、前記ポールピースの背
面と所定間隔を保ちその背面の周で開口する蓋部、およ
び前記ポールピースの背面と前記蓋部とに接する壁であ
って前記通気孔から流れ出た空気の流れを阻害する壁部
から構成された迷路ユニットを備えるように構成したの
で、スピーカユニット内の内部空洞に正圧および負圧が
生ずることを防止して最低共振周波数が低下され、か
つ、外部からの異物がスピーカユニットに侵入すること
が防止される。さらに、迷路ユニットの壁部が侵入して
きた異物の運動エネルギーを下げるように作用するの
で、異物のスピーカユニット内への侵入防止の効果はよ
り大きい。すなわち、低音再生性能が向上し信頼性がさ
らに向上した小型小口径のスピーカユニットができ、自
動車のドアなど設置範囲が限られた場所に設置するのに
も適するものが得られる効果がある。
界を生ずる磁石と、この磁石とともに磁気回路を構成す
る、その中央部にその背面側とスピーカの内部空洞とを
接続する通気孔を設けたポールピースと、このポールピ
ースの背面側に取り付けられた、前記ポールピースの背
面と所定間隔を保ちその背面の周で開口する蓋部、およ
び前記ポールピースの背面と前記蓋部とに接する壁であ
って前記通気孔から流れ出た空気の流れを阻害する壁部
から構成された迷路ユニットを備えるように構成したの
で、スピーカユニット内の内部空洞に正圧および負圧が
生ずることを防止して最低共振周波数が低下され、か
つ、外部からの異物がスピーカユニットに侵入すること
が防止される。さらに、迷路ユニットの壁部が侵入して
きた異物の運動エネルギーを下げるように作用するの
で、異物のスピーカユニット内への侵入防止の効果はよ
り大きい。すなわち、低音再生性能が向上し信頼性がさ
らに向上した小型小口径のスピーカユニットができ、自
動車のドアなど設置範囲が限られた場所に設置するのに
も適するものが得られる効果がある。
【図1】この発明の第1の実施例によるスピーカ装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】図1に示すポールピースおよび磁石とカバーと
を示す分解斜視図である。
を示す分解斜視図である。
【図3】この発明の第2の実施例によるスピーカ装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】図3に示すポールピースおよび磁石とカバーと
を示す分解斜視図である。
を示す分解斜視図である。
【図5】この発明の第3の実施例によるスピーカ装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図6】図5に示すポールピースおよび磁石と迷路ユニ
ットとを示す斜視図である。
ットとを示す斜視図である。
【図7】従来のスピーカ装置を示す断面図である。
【図8】従来のスピーカ装置を防水装置とともに示す断
面図である。
面図である。
【図9】通気孔を有する従来のスピーカ装置を示す断面
図である。
図である。
1 ポールピース 1c 通気孔 2 磁石 4 ボイスコイル 11 カバー 21 カバー 23 溝 31 迷路ユニット 32 蓋部 33 壁部
Claims (4)
- 【請求項1】 磁界を生じる磁石と、この磁石とともに
磁気回路を構成する、その中央部にその背面側とスピー
カの内部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピース
と、このポールピースの背面側に取り付けられた、前記
ポールピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で開
口するカバーとを備え、前記ポールピースの背面と前記
カバーとの所定間隔を、前記ポールピースと前記カバー
とで形成される空気流通路の前記通気孔出口付近の総断
面積と前記通気孔の断面積とがほぼ等しくなるように設
定したことを特徴とするスピーカ装置。 - 【請求項2】 磁界を生じる磁石と、この磁石とともに
磁気回路を構成する、その中央部にその背面側とスピー
カの内部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピース
と、このポールピースの背面側に取り付けられた、前記
ポールピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で折
れ曲がった形状で開口するカバーとを備えたスピーカ装
置。 - 【請求項3】 磁界を生ずる磁石と、この磁石とともに
磁気回路を構成する、その中央部にその背面側とスピー
カの内部空洞とを接続する通気孔を設けるとともに、そ
の背面に前記通気孔から流れ出た空気をその背面の周で
外部に放つ溝を設けたポールピースと、前記溝を塞ぐよ
うに前記ポールピースの背面側に取り付けられたカバー
を備え、前記通気孔出口付近の前記溝の総断面積と前記
通気孔の断面積とがほぼ等しくなるように設定したこと
を特徴とするスピーカ装置。 - 【請求項4】 磁界を生ずる磁石と、この磁石とともに
磁気回路を構成する、その中央部にその背面側とスピー
カの内部空洞とを接続する通気孔を設けたポールピース
と、このポールピースの背面側に取り付けられた、前記
ポールピースの背面と所定間隔を保ちその背面の周で開
口する蓋部、および前記ポールピースの背面と前記蓋部
とに接する壁であって前記通気孔から流れ出た空気の流
れを阻害する壁部から構成された迷路ユニットを備えた
スピーカ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4146923A JP2871951B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | スピーカ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4146923A JP2871951B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | スピーカ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05316592A JPH05316592A (ja) | 1993-11-26 |
JP2871951B2 true JP2871951B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=15418631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4146923A Expired - Lifetime JP2871951B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | スピーカ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2871951B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4781432B2 (ja) * | 2006-07-03 | 2011-09-28 | パイオニア株式会社 | スピーカ装置、およびスピーカユニット |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02312397A (ja) * | 1989-05-26 | 1990-12-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スピーカ |
JPH0528198U (ja) * | 1991-03-11 | 1993-04-09 | オンキヨー株式会社 | 薄形ドーム型スピーカ |
-
1992
- 1992-05-13 JP JP4146923A patent/JP2871951B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05316592A (ja) | 1993-11-26 |
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