JPH0827954A - プレストレストセメント系複合部材の製造方法 - Google Patents

プレストレストセメント系複合部材の製造方法

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JPH0827954A
JPH0827954A JP16517594A JP16517594A JPH0827954A JP H0827954 A JPH0827954 A JP H0827954A JP 16517594 A JP16517594 A JP 16517594A JP 16517594 A JP16517594 A JP 16517594A JP H0827954 A JPH0827954 A JP H0827954A
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tension
thermosetting resin
cement
concrete
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Tetsushi Kanda
徹志 閑田
Shigeo Watanabe
茂雄 渡辺
Tatsuo Suenaga
龍夫 末永
Hiroaki Nakagawa
裕章 中川
Mikio Kobayashi
美亀雄 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 押出成形時に緊張材、シース、およびその間
隙を埋める熱硬化性樹脂の3層構造の線状体をセメント
系材料内挿入しておき、緊張材を緊張した状態で湿潤加
熱養生して、セメント系材料および熱硬化性樹脂をとも
に硬化させてプレストレストセメント系複合部材を製造
することにより、ポストテンション方式の欠点である
(1)貫通した空洞の形成が必要である(2)定着体が
必要である(3)グラウト材の注入が必要である、とい
う点を排除し、製造工程を簡略化し、製造コストを大幅
に低減させる。また、常温硬化方式に比較して製造時間
を短縮し、製造効率を上昇させる。 【構成】 緊張材、シース、およびその間隙を埋める熱
硬化性樹脂の3層構造の線状体を挿入しながらセメント
系材料を押出成形し、緊張材を緊張した状態で湿潤加熱
してセメント系材料および熱硬化性樹脂を硬化させた
後、緊張材の緊張を解く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、押出成形により成形し
たポストテンション方式によるプレストレストセメント
系複合部材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建設工事の省力化のためプレキャ
スト部材の需要が高まっている。このプレキャスト部材
の高耐力化、軽量化の要求は大きく、これを達成する一
方法としてプレキャスト部材へのプレストレスの導入が
考えられる。一方、工場での大量生産に適し、寸法安定
性や造形性に優れたプレキャスト部材の製造方法として
押出成形法が知られている。しかし、この二つを結合し
た押出成形法によるプレキャスト・プレストレスト部材
の製造は知られていない。
【0003】押出成形法によるプレキャスト・プレスト
レスト部材の製造が行われない理由としては次の様に考
えられる。
【0004】(1)プレテンション方式で製造しようと
する場合、押出成形機の構造上、緊張材に緊張力を導入
した状態を保持しながら緊張材を部材断面内へ挿入して
押出すことはできないので、事実上不可能である。
【0005】(2)ポストテンション方式で製造しよう
とする場合には、以下に示す手順が考えられる。(a)
押出方向に対して貫通した空洞を持つ部材断面で押出成
形する。(b)セメント系材料の硬化後に同空洞に緊張
材を挿入する。(c)緊張材を緊張し、両端の定着体で
部材に定着し部材に緊張力を導入する。(d)空洞にグ
ラウト材を注入して緊張材と部材とを一体化する。
【0006】ポストテンション方式による製造では、以
上のような多段階の工程を経なければならないので、製
造コストが高くなり、プレストレス導入の効果だけで
は、このコスト上昇分を償却しきれない。
【0007】また、通常の型枠によってプレキャストコ
ンクリートを製造する際に、硬化開始までの時間を長時
間に調整した常温硬化型樹脂を未硬化状態で塗布した緊
張材をコンクリートに埋設しておき、コンクリート硬化
後、緊張材を緊張し常温硬化型樹脂を常温で硬化させて
緊張材をコンクリートに定着させてプレキャスト・プレ
ストレストコンクリートを製造する方法が知られてい
る。(特開昭63−167836号公報参照) この方法では、コンクリートが十分硬化して所定の強度
となるまでは常温硬化型樹脂は未硬化の状態を保持して
いる必要があり、コンクリートの硬化を促進しようとし
て加熱湿潤養生を行なうと常温硬化型樹脂の硬化が促進
されて未硬化の状態を保持し得なくなるため、コンクリ
ートの硬化、常温硬化型樹脂の硬化の何れも常温で行わ
れており、製品の製作時間としては月単位の極めて長時
間を要している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、押出成形で
部材断面内へ緊張材を挿入し、ポストテンション方式で
ありながら、貫通した空洞の形成、定着体による緊張材
端部の部材への定着、グラウト材の注入、という煩雑な
作業をなくし、型枠成形の場合と比較すると製作時間を
大幅に短縮して、効率よくプレキャスト・プレストレス
トセメント系部材を製造することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、緊張材、シー
ス、およびその間隙を埋める熱硬化性樹脂の3層構造の
線状体を挿入しながらセメント系材料を押出成形し、緊
張材が両端より露出するように所定の長さに切断したセ
メント系部材を、線状体中の熱硬化性樹脂が硬化しない
状態で緊張材を緊張した状態で蒸気養生またはオートク
レーブ養生(以下両者を纏めて加熱湿潤養生ということ
がある。)してセメント系材料および熱硬化性樹脂を硬
化させた後、緊張材の緊張を解くことを特徴とするプレ
ストレストセメント系複合部材の製造方法である。
【0010】本発明の要点は押出成形によるプレキャス
トセメント系部材の製造に殆ど不可欠と考えられている
加熱湿潤養生の工程を熱硬化性樹脂の硬化にも有効に利
用して、加熱湿潤養生によりセメント系材料の硬化を促
進するとともに熱硬化性樹脂の硬化も促進して、緊張材
のプレキャストセメント系部材への定着を短時間の中に
完了させる点であり、押出成形の採用と相まってプレキ
ャスト・プレストレストセメント系部材を効率よく生産
することができる。
【0011】本発明で使用する緊張材、シースは通常の
プレストレストセメント系部材に使用されるものと特に
異なるものではなく、緊張材としてはPC鋼線や高強度
繊維(炭素繊維やアラミド繊維など)の撚糸を熱硬化性
樹脂で固めたものなどが使用され、シースとしては表面
に凹凸のある鋼管やプラスチック管が使用される。
【0012】熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、フラン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂などに高温で触媒能を発揮する触媒を添加して、
常温では殆ど硬化反応は進行しないが、60°C程度以
上に加熱されると硬化反応が容易に進行するように調整
された樹脂が使用される。また、加熱湿潤養生の工程で
セメント系材料の硬化より若干遅れて硬化が完了するよ
うに調整された樹脂を使用するのが好ましい。
【0013】本発明で使用されるセメント系材料として
は、コンクリート、モルタルが挙げられ、特に、予め短
繊維状の補強材をセメント系材料に混入したものが好ま
しく使用される。
【0014】本発明の押出成形は通常の押出成形機によ
り通常のとおり行うことができ、線状体は口金の直前で
セメント系材料の流れの中の所定の位置に挿入される。
【0015】押出成形された部材は所定の長さに切断さ
れ、両端に緊張材を若干露出させておく。この緊張材の
露出部分を把持して緊張が与えられる。
【0016】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明の実施例を説
明する。
【0017】図1は線状体を挿入しながらセメント系材
料を押出成形したプレキャスト部材の斜視図であり、
(a)は梁部材、(b)は床または外壁部材である。図
2(a)は図1(b)の床または外壁部材に緊張力を導
入する方法を示す横断面図であり、図2(b)は本発明
で使用する線状体の1例の横断面図であり、図2(c)
は、その線状体の1部切り欠き側面図である。
【0018】セメント系材料としては普通のコンクリー
トを使用した。コンクリート1の押出成形時にコンクリ
ート1に線状体2が直線状に挿入され、その両端が若干
露出している。この線状体2は図2(b)、(c)に示
されるように、緊張材6、熱硬化性樹脂7、シース8の
3層から構成されている。この状態では緊張材6は未緊
張であり、熱硬化性樹脂7は未硬化である。押出成形さ
れ、切断された床部材はパレット(図示せず)に載せら
れ、フレーム3内に静置される。床部材の両端から露出
している緊張材6の末端を定着用治具4によってPC鋼
棒5に連結し、このPC鋼棒5をジャッキ(図示せず)
で引張り緊張材6を緊張した状態でPC鋼棒5をフレー
ム3に固定する。
【0019】床部材はフレーム3に固定された儘、加熱
湿潤養生される。(蒸気養生では水蒸気中で60〜80
°C、2時間〜6時間程度、オートクレーブ養生では飽
和水蒸気中で140〜200°C、5時間〜15時間程
度)加熱湿潤養生中にコンクリート1および熱硬化性樹
脂7はともに硬化し、緊張材6は熱硬化性樹脂7、シー
ス8を介してコンクリート1に定着する。加熱湿潤養生
終了後、床部材をフレーム3より取り外してプレキャス
ト・プレストレスト床部材が完成する。勿論、フレーム
3、定着用治具4、PC鋼棒5は反復使用される。
【0020】押出成形後、プレキャスト・プレストレス
ト部材完成までの所要時間は通常の操作で10時間〜2
0時間程度であり、押出成形の所要時間を入れても12
時間〜24時間程度でプレキャスト・プレストレスト部
材が製造され、常温硬化による製造時間が月単位である
のと比較して、格段に製造時間が短縮されている。
【0021】
【発明の効果】押出成形法ポストテンション方式の欠点
である(1)貫通した空洞の形成が必要である(2)定
着体が必要である(3)グラウト材の注入が必要であ
る、という点を排除し、製造工程を簡略化し、製造コス
トを大幅に低減させる。
【0022】また、型枠成形法常温硬化方式に比較して
製造時間が格段に短縮され、製造効率が格段に上昇す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】線状体を挿入しながらセメント系材料を押出成
形したプレキャスト部材の斜視図であり、(a)は梁部
材、(b)は床または外壁部材である。
【図2】(a)は図1(b)の床または外壁部材に緊張
力を導入する方法を示す横断面図であり、(b)は本発
明で使用する線状体の1例の横断面図であり、(c)
は、その線状体の1部切り欠き側面図である。
【符号の説明】
1・・コンクリート、2・・線状体、3・・フレーム、
4・・定着用治具、5・・PC鋼棒、6・・緊張材、7
・・熱硬化性樹脂、8・・シース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 裕章 東京都調布市飛田給2丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 小林 美亀雄 東京都調布市飛田給2丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緊張材、シース、およびその間隙を埋め
    る熱硬化性樹脂の3層構造の線状体を挿入しながらセメ
    ント系材料を押出成形し、緊張材が両端より露出するよ
    うに所定の長さに切断したセメント系部材を、線状体中
    の熱硬化性樹脂が硬化しない状態で緊張材を緊張した状
    態で蒸気養生またはオートクレーブ養生してセメント系
    材料および熱硬化性樹脂を硬化させた後、緊張材の緊張
    を解くことを特徴とするプレストレストセメント系複合
    部材の製造方法。
JP16517594A 1994-07-18 1994-07-18 プレストレストセメント系複合部材の製造方法 Expired - Lifetime JP2770741B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019112896A (ja) * 2017-12-26 2019-07-11 鹿島建設株式会社 接合構造及び接合方法

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