JPH08279179A - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

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JPH08279179A
JPH08279179A JP7099943A JP9994395A JPH08279179A JP H08279179 A JPH08279179 A JP H08279179A JP 7099943 A JP7099943 A JP 7099943A JP 9994395 A JP9994395 A JP 9994395A JP H08279179 A JPH08279179 A JP H08279179A
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広行 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーベル面に水性ペンやインクジェットプリ
ンタによる記入が可能であり、印字性能が良好で、印字
の乾燥性および耐水性に優れ、しかも耐久性が良好で、
さらには生産性に優れた光ディスクを得る。 【構成】 光ディスクの保護膜上に、ジアルキルアミノ
アルキル基および(メタ)アクリロイル基を有するモノ
マーと、二官能以上の(メタ)アクリレートと、重合開
始剤と、微粒子とを含有する塗膜を放射線硬化した被覆
層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーベル面に、水性ペ
ンやインクジェットプリンタによる記入が可能な光ディ
スクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンパクトディスク(CD)等の
光ディスクの保護膜上には紫外線硬化型のインクによっ
て予め図柄や文字が印刷されている。また追記型のコン
パクトディスク(CD−R)に代表される記録可能な光
ディスクについては、個人が記録後に、その内容等につ
いて保護膜上あるいはレーベル印刷面上に表記するのが
一般的である。しかし表記に際しては印刷、油性ペンで
の記入、ラベル等への記入等は可能であるが、水性ペン
による記入、インクジェットプリンタによる記入等は困
難である。
【0003】このような実状から、特開平6−6043
2号公報には、保護層表面に親水性樹脂膜を設けるなど
して保護層表面を親水性表面とし、水性の印刷インクの
定着が可能であり、インクジェットプリンタによる印刷
が可能な光情報媒体(CD)が提案されている。しか
し、これについては、印字性等には優れるものの、親水
性樹脂膜自体の耐水性が不十分であり、水分等の付着に
より印字のにじみ、消失といった問題がある。
【0004】また、特公平6−69753号公報には、
塩基性ポリマーと酸性ポリマーとのポリマーコンプレッ
クスを主体として形成されたインク受容層を基材上に設
けたインクジェット用被記録材が、特公平6−6975
4号公報には、架橋した水溶性ポリマーを主体として形
成され、かつインク受容容量が0.2μl/cm2 以上であ
るインク受容層が設けられたインクジェット用透光性被
記録材が、特公平6−62002号公報には、塩基性ポ
リマーとスチレン/(メタ)アクリル酸共重合体とのポ
リマーコンプレックスを含有するインク受容層を設けた
被記録材が開示されている。
【0005】これらの被記録材ではいずれも鮮明な画像
が得られ、耐水性にも優れることが記載されているが、
水、アルコール、ジメチルホルムアミド(DMF)等の
溶媒を用いた塗布液によってインク受容層を形成してい
るので溶媒除去のための加熱を伴う乾燥工程を必要とし
たりするので生産性の向上を図ることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レー
ベル面に水性ペンやインクジェットプリンタによる記入
が可能であり、にじみ、はじき、かすれなどがなく印字
性能が良好で、かつ印字の乾燥性および耐水性に優れ、
しかも耐接着性等の耐久性が良好で、さらには生産性に
優れた光ディスクを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。 (1)光ディスク本体と、保護膜と、この保護膜上に設
けられた水性インクで書き込み可能な被覆層とを有し、
前記被覆層が、下記化3で示される基および(メタ)ア
クリロイル基を有するモノマーと、二官能以上の(メ
タ)アクリレートと、重合開始剤と、微粒子とを含有す
る塗膜を放射線硬化したものである光ディスク。
【0008】
【化3】
【0009】[化3において、R1 およびR2 はそれぞ
れアルキル基を表し、これらは同一でも異なるものであ
ってもよい。Lは単なる結合または直鎖部分の炭素原子
数が1〜3のアルキレン基を表す。] (2)前記モノマーが下記化4で示される上記(1)の
光ディスク。
【0010】
【化4】
【0011】[化4において、R0 は水素原子またはメ
チル基を表す。L0 はオキシ基(−O)またはイミノ基
(−NH−)を表す。Lは単なる結合または直鎖部分の
炭素原子数が1〜3のアルキレン基を表す。R1 および
2 はそれぞれアルキル基を表し、これらは同一でも異
なるものであってもよい。] (3)前記塗膜が前記モノマーを10〜55wt% 含有す
る上記(1)または2の光ディスク。 (4)前記放射線硬化が紫外線硬化である上記(1)〜
(3)のいずれかの光ディスク。 (5)前記被覆層の厚さが3〜30μm であり、表面粗
さR20が0.5〜5.0μm である上記(1)〜(4)
のいずれかの光ディスク。 (6)前記微粒子の粒径が50μm 以下である上記
(1)〜(5)のいずれかの光ディスク。 (7)前記塗膜を溶媒を用いることなく調製した塗布液
によってスクリーン印刷により形成する上記(1)〜
(6)のいずれかの光ディスク。
【0012】
【作用】本発明では、光ディスクのレーベル面に、化3
で示される基および(メタ)アクリロイル基を有するモ
ノマーと二官能以上の(メタ)アクリレートと重合開始
剤と微粒子とを含有する塗膜を放射線硬化して被覆層を
形成している。
【0013】このような被覆層の存在により、水性ペン
やインクジェットプリンタによる記入が可能になる。特
に、前記モノマーを用いることによってインク染料の保
持性が良好となり、印字のにじみ、はじき、かすれなど
がなく印字性能に優れ、かつ印字の乾燥性が良好とな
る。すなわち、化3に示されるように、ジアルキルアミ
ノ基がメチレン基に結合した構造となることによってイ
ンク染料の保持性が、またジアルキルアミノ基の結合す
るアルキレン鎖の長さを規制することによって印字性能
が良好になる。また、二官能以上の(メタ)アクリレー
トに用いることによって被覆層における硬化後の塗膜強
度および耐水性が十分となる。また、微粒子を用いるこ
とによって、被覆層表面に存在する微粒子により空隙が
形成され、この空隙にインクが吸収されるのでインクの
乾燥が速くなるとともに、表面が粗面化されることで表
面積が増大しインクの乾燥が速くなる。また粗面化され
ることにより被覆層表面の耐接着性が改善し、耐久性が
向上する。
【0014】また、重合開始剤を用いた放射線硬化、好
ましくは光重合開始剤を用いた紫外線硬化を行っている
ため、迅速な硬化が可能になり生産性に優れる。さらに
は、従来のコンパクトディスクのレーベル印刷に用いら
れるスクリーン印刷装置をそのまま流用できる。
【0015】なお、特開昭64−20188号公報に
は、N,N’−ジアルキルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド系のポリマーを含有させた塗工層を有する被
記録基材が提案されている。しかし、本発明と異なり、
上記塗工層は上記ポリマーを含有する水溶液を塗設し、
乾燥した後、熱処理したものであり、本発明のように、
ジアルキルアミノアルキル基および(メタ)アクリロイ
ル基を有するモノマーを用いることも、放射線硬化する
こともなされてはいない。
【0016】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0017】本発明の光ディスクは、例えば追記型コン
パクトディスク(CD−R)であり、保護膜上、すなわ
ちレーベル面に被覆層を設けたものである。この場合の
被覆層は、化3で示される基および(メタ)アクリロイ
ル基を有するモノマーと、二官能以上の(メタ)アクリ
レートと、重合開始剤と、微粒子とを含有する塗膜を放
射線硬化したものである。
【0018】化3について記すと、化3において、R1
およびR2 はそれぞれアルキル基を表し、これらは同一
でも異なるものであってもよい。R1 、R2 で表される
アルキル基としては、直鎖状であっても分岐を有するも
のであってもよく、炭素原子数が1〜5、特には1〜3
であるものが好ましく、置換基を有していてもよい。具
体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、is
o−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブ
チル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペン
チル基、neo−ペンチル基、t−ペンチル基等が挙げ
られ、なかでもメチル基、エチル基、n−プロピル基等
が好ましい。
【0019】Lは単なる結合または直鎖部分の炭素原子
数が1〜3のアルキレン基を表し、アルキレン基は直鎖
状であっても分岐を有するものであってもよく、さらに
は置換基を有していてもよい。ここで、「直鎖部分」と
は、ジアルキルアミノメチル基のメチレン基に直接結合
するアルキレン直鎖をいい、分岐を有するときは通常炭
素原子数が最多のアルキレン直鎖をいう。Lで表される
アルキレン基として、具体的には−(CH2 )m−(m
=1〜3)、−CH(CH3 )−、−C(CH32
−、−CH(CH3 )−CH2 −、−C(CH32
CH2 −、−CH(CH3 )−CH(CH3 )−、−C
H(CH3 )−CH2 −CH2 −、−C(CH32
CH2 −CH2 −、−CH(CH3 )−CH(CH3
−CH2 −、−CH2 −CH(CH3 )−CH2 −、−
CH2 −C(CH32 −CH2 −、−CH(CH3
−CH(CH3 )−CH(CH3 )−等が挙げられ、な
かでも直鎖状の−CH2 −、−CH2 CH2 −、−CH
2 CH2 CH2 −が好ましい。
【0020】特に、Lとしては単なる結合、−CH2
−、−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 CH2
が好ましい。
【0021】化3において、Lを上記のものとすること
によって、インク染料の保持性が良好で、インクのにじ
みやはじき、かすれ等がなく印字性能に優れたものとな
る。これに対し、−CH2 −L−が存在しないような構
造や、−CH2 −L−のメチレン基に結合した状態のジ
アルキルアミノ基が存在しないような構造となると、イ
ンク染料の保持性が不十分となる。また、Lの直鎖部分
の炭素原子数が4以上となると印字性能が不良となる。
また、R1 、R2 で表されるアルキル基の炭素原子数の
数が多くなっても印字性能が不良になる。
【0022】このようなモノマーの塗膜中の含有量は1
0〜55wt% 、さらには15〜50wt% とすることが好
ましい。このようなモノマーの含有量をこの範囲にする
ことによってインク染料の保持性、印字の乾燥性が向上
する。これに対し、この含有量が少なくなるとインク染
料の保持性、印字の乾燥性が低下する。また、含有量が
多くなると、膜の強度が低下し、耐水性が十分に得られ
なくなる。
【0023】前記モノマーのなかでも化4で示される化
合物が好ましい。化4について記すと、R0 は水素原子
またはメチル基を表す。L0 はオキシ基(−O−)また
はイミノ基(−NH−)である。R1 、R2 およびLは
各々化3中のものと同義であり、好ましいものも同様で
ある。
【0024】化4の化合物の具体例を以下に示すが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】このようなモノマーは公知の一般的方法で
合成できるほか、市販されているものが大部分であり、
市販品をそのまま用いることができる。
【0028】本発明において被覆層の塗膜には、前記モ
ノマーとともに二官能以上の(メタ)アクリレートが含
有される。このものを用いることによって硬化後の塗膜
性状が良好となり、耐水性が十分となる。
【0029】二官能以上の(メタ)アクリレートは、放
射線照射によって架橋あるいは重合する不飽和二重結合
を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよい
が、特にアクリル系二重結合を2個以上有するものが好
ましい。また、モノマー、オリゴマー、ポリマー等のい
ずれであってもよいが、モノマー、オリゴマーであるこ
とが好ましい。
【0030】モノマーとしては分子量2000未満の化
合物が、オリゴマーとしては分子量2000〜1000
0のものが好適である。例えば二官能のモノマーとして
は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペ
ンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。三官能以上のモノマーとしては、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロ
キシエチル]イソシアヌレート、ジトリメチロールプロ
パンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。さら
には、ウレタンエラストマーのアクリル変性体、あるい
はこれらのものにCOOH等の官能基が導入されたも
の、フェノールエチレンオキシド付加物の(メタ)アク
リレート、特願昭62−072888号に示されるペン
タエリスリトール縮合環に(メタ)アクリル基またはε
−カプロラクトン−アクリル基のついた化合物、および
特願昭62−072888号に示される特殊アクリレー
ト類等のアクリル基含有モノマーおよび/またはオリゴ
マーが挙げられ、これらのなかから二官能以上のものを
選択して用いることができる。この他、オリゴマーとし
ては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、
オリゴエステルアクリレートやウレタンエラストマーの
アクリル変性体、あるいはこれらのものにCOOH等の
官能基が導入されたもの等が挙げられ、これらのなかか
ら二官能以上のものを選択して用いることができる。
【0031】これらの化合物は1種のみ用いても2種以
上併用してもよい。
【0032】これらの化合物の塗膜中における含有量
は、これらの化合物の種類や他の成分などによるが、通
常30〜80wt% 、さらには40〜70wt% とすること
が好ましい。このような含有量とすることによって硬化
後の塗膜強度および耐水性が向上する。これに対し、こ
の量が少なくなると、硬化後の塗膜強度および耐水性が
不十分となり、多くなると、インクのはじきが生じた
り、インクの乾燥性が悪くなってしまう。
【0033】なお、二官能以上の(メタ)アクリレート
に加えて、本発明ではこの他の放射線硬化型化合物を塗
膜中に含有させてもよい。このような化合物としては、
エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル化イソ
シアヌレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリ
レート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メ
タ)アクリレート等の単官能アクリレートや、(メタ)
アクリル酸、スチレン、N−ビニルピロリドン等が挙げ
られる。さらには、ジアリルフタレートのようなアリル
系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不飽和
二重結合等の放射線照射による架橋あるいは重合する基
を分子中に含有または導入したモノマー、オリゴマーお
よびポリマー等を挙げることができる。
【0034】また、上記の化合物に加えて、熱可塑性樹
脂を放射線感応変性することによって得られる放射線硬
化型化合物を用いてもよい。このような放射線硬化性樹
脂の具体例としては、ラジカル重合性を示す不飽和二重
結合を有するアクリル酸、メタクリル酸、あるいはそれ
らのエステル化合物のようなアクリル系二重結合、ジア
リルフタレートのようなアリル系二重結合、マレイン
酸、マレイン酸誘導体等の不飽和結合等の、放射線照射
による架橋あるいは重合する基を熱可塑性樹脂の分子中
に含有、または導入した樹脂である。放射線硬化性樹脂
に変性できる熱可塑性樹脂の例としては、塩化ビニル系
共重合体、飽和ポリエスルテル樹脂、ポリビニルアルコ
ール系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂、繊維
素誘導体等を挙げることができる。その他、放射線感応
変性に用いることのできる樹脂としては、多官能ポリエ
ステル樹脂、ポリエーテルエステル樹脂、ポリビニルピ
ロリドン樹脂および誘導体(PVPオレフィン共重合
体)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹
脂、スピロアセタール樹脂、水酸基を含有するアクリル
エステルおよびメタクリルエステルを重合成分として少
なくとも一種含むアクリル系樹脂等も有効である。
【0035】本発明において被覆層の塗膜には微粒子を
含有させる。微粒子としては無機微粒子であっても有機
微粒子であってもよい。これらの微粒子を用いることに
よって、印字の乾燥性が良好になり、耐接着性が改善さ
れる。
【0036】無機微粒子として、具体的には、シリカ、
シリカゲル、ガラスビーズ、硫酸バリウムや炭酸バリウ
ム等のバリウム塩、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ゼ
オライト、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、窒化ホ
ウ素、窒化チタン、スメクタイト等が挙げられる。ま
た、有機微粒子としては、プロテイン粒子や親水性ポリ
マーで構成される各種樹脂微粒子等が挙げられる。この
ときの親水性ポリマーは、ポリビニルピロリドン(PV
P)やビニルピロリドンと他のモノマー成分(例えば酢
酸ビニル、エチレン、エチレンオキシド、炭酸エステ
ル、塩化ビニル等)とのコポリマーなどであってよく、
コポリマーにおけるビニルピロリドン成分の割合は90
wt% 以上であることが好ましい。
【0037】このような微粒子のなかでも、特に、シリ
カ、シリカゲル、ケイソウ土、ガラスビーズ等の無機微
粒子やプロテイン粒子やPVP微粒子等の有機微粒子が
好ましい。
【0038】これらの微粒子は1種のみを用いても2種
以上を併用してもよい。
【0039】微粒子の形状に特に制限はなく、粒状、球
状等のいずれであってもよい。粒径は50μm 以下のも
のを用いることが好ましく、その平均粒径は1nm〜35
μm、さらには5nm〜35μm であることが好ましい。
なお、粒径は走査型電子顕微鏡(SEM)等で測定して
求めることができ、微粒子が球状でない場合は投影面積
を円に換算して求めた値である。粒径を上記範囲にする
ことによって、本発明において好ましく用いられるスク
リーン印刷による塗膜形成がしやすくなる。
【0040】微粒子の塗膜中における含有量は、微粒子
の種類、形状、粒径、前記モノマーや(メタ)アクリレ
ートの種類、配合比、粘度等に応じて適宜決定すればよ
い。好ましくはスクリーン印刷に適する塗布液粘度を実
現する含有量とすればよく、スクリーン印刷による塗膜
形成が可能で、かつ塗膜強度および耐水性が保持できる
ものとすればよい。通常、塗膜中の微粒子の含有量は、
3〜30wt% 、さらには5〜20wt% とすることが好ま
しい。この含有量が少なくなると添加の実効が得られ
ず、またスクリーン印刷に適する塗布液とはなりにく
く、また含有量が多すぎても塗布液の粘度が高くなりす
ぎてスクリーン印刷による塗膜形成が困難となり、また
塗膜強度が不十分となり耐水性が不良となる。
【0041】本発明における被覆層形成用の塗膜は放射
線硬化される。硬化に用いられる放射線としては電子
線、紫外線等が挙げられるが、特に紫外線が好ましい。
【0042】放射線硬化に際しては重合開始剤を用いる
ことが好ましいことから、塗膜には重合開始剤を含有さ
せることが好ましい。特に紫外線硬化によることが好ま
しく、塗膜中には光重合開始剤を含有させることが好ま
しい。
【0043】光重合開始剤としては、特に制限はなく、
安息香酸エステル類、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾイ
ン誘導体、チオキサントン誘導体、アセトフェノン誘導
体、プロピオフェノン誘導体およびベンジルなどを用い
ることができる。
【0044】具体的には、メチル−オルソベンゾイルベ
ンゾエート、ベンゾフェノン、4,4−ビスジエチルア
ミノベンゾフェノン、ジベンゾスベロン、ベンソイルア
ルキルエーテル(アルキル基は炭素原子数1〜8の分岐
を含んでもよいアルキル基)、1−フェニル−1,2−
プロパンジオン−2−(ο−エトキシカルボニル)オキ
シム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−
(ο−ベンゾイル)オキシム、2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセト
フェノン、塩素化アセトフェノン誘導体、4−イソプロ
ピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルホリノプロパン−1およびベンジル等が
挙げられる。これらのうちでも特に好ましい重合開始剤
としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン、メチル−オルソベンゾイルベンゾエ
ート、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルホリノプロパン−1等である。なお、こ
れら特に好ましい重合開始剤のうち、2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンは、ダロ
キュア1173(メルク社製)、2,2−ジメトキシ−
2−フェニルアセトフェノンは、イルガキュア651
(日本チバガイギー社製)、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−
1はイルガキュア907(日本チバガイギー社製)とし
て市販されているものである。
【0045】塗膜中における重合開始剤の含有量は、前
記モノマーや(メタ)アクリレート等の放射線硬化型化
合物の含有量に応じたものとすればよく、放射線硬化型
化合物の1〜10wt% 程度とすることが好ましい。
【0046】本発明における被覆層形成用の塗膜は、塗
膜とほぼ同組成の塗布液を用いて形成される。
【0047】塗布液には、必要に応じ、アルコール、ケ
トン、セロソルブ、エーテル等の溶媒を用いてもよい。
【0048】塗布方法としては公知の種々の方法、例え
ばスピンコート法、スプレーコート法、ディッピング
法、グラビアロールコート法、ナイフコート法、リバー
スロールコート法、スクリーン印刷法、バーコート法等
を用いればよく、適宜選択すればよい。
【0049】特に本発明では従来のレーベル印刷に用い
られるスクリーン印刷装置をそのまま流用するためスク
リーン印刷法によることが好ましい。スクリーン印刷法
に用いる塗布液の粘度は、微粒子含有量等を制御するこ
とにより、7〜200p程度とすることが好ましい。な
お、このような塗布液は溶媒を用いることなく調製する
ことができる。
【0050】このように形成された塗膜は、その後、放
射線硬化、好ましくは紫外線硬化して被覆層が形成され
る。なお、溶媒を用いた場合は乾燥により溶媒を除去し
た後に硬化すればよい。放射線としては前述のように紫
外線が好ましく、この場合、照射する紫外線強度は、5
0mW/cm2程度以上、照射量(積算光量)は200〜20
00mJ/cm2程度とすればよい。また、紫外線源として
は、水銀灯、メタルハライドランプなど通常のものを用
いればよい。
【0051】このようにして形成された被覆層の厚さは
3〜30μm 、さらには5〜25μm であることが好ま
しい。このような厚さとすることによって、硬化後の塗
膜強度が向上し、インクの乾燥性が向上する。これに対
し、被覆層が薄くなるとインクが乾燥しにくくなり、厚
くなると塗膜の硬化性が低下したり、ディスクに反りが
発生しやすくなったりする。
【0052】本発明における被覆層の表面粗さR20
0.5〜5.0μm であることが好ましい。R20をこの
ような範囲とすることによりインクの乾燥性が向上し、
耐接着性および印字性能が向上する。R20が小さくなる
とインクの乾燥が遅くなってしまう。またR20が大きく
なるとインクのにじみが発生しやすくなり、外観不良と
なりやすい。このような表面粗さは被覆層の厚さと微粒
子の含有量を制御することによって容易に実現すること
ができる。
【0053】ここで、表面粗さR20とは、20点平均粗
さを意味し、JIS B 0601の定義に従う10点
平均粗さR10に準じ、測定点を10点から20点に増し
て新たに規定したものであり、以下のように定義され
る。
【0054】20点平均粗さは、例えば触針計( Talys
tep-1,TAYLOR HOBSON 社製を使用した。)により描き出
された断面曲線を用い、この断面曲線から基準長さだけ
抜き取った部分において、記録チャート進行方向に記入
した各山頂、谷底の平均線に平行、かつ断面曲線を横切
らない任意の基準直線から縦倍率の方向に測定した最高
から10番目までの山頂の標高の平均値と、最深から1
0番目までの谷底の標高の平均値との差をマイクロメー
ター(μm )で表わしたものをいう。
【0055】すなわち、例えばR1 、R2 、R3 、R
4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10を基準長さの
間に存在する抜取り部分の最高から10番目までの山頂
の標高とし、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R
17、R18、R19、R20を基準長さの間に存在する抜取り
部分の最深から10番目までの谷底の標高とした場合、 R20=[(R1 +R2 +R3 +R4 +R5 +R6 +R7 +R8 +R9 +R10) −(R11+R12+R13+R14+R15+R16+R17+R18+R19+R20)]/10 で表わされる。
【0056】なお、カットオフ値は、触針スピード30
μm/sec で、0.18〜9Hz程度とする。また触針計の
針圧は2mgとする。
【0057】なお、20点平均粗さR20を求める場合の
基準長さLは、原則として20点平均粗さR20の範囲に
よって異なり、 0.8μm ≧R20の場合 L=0.25mm 0.8μm <R20≦6.3μm の場合 L=0.8mm 6.3μm <R20≦25 μm の場合 L=2.5mm 25 μm <R20≦100μm の場合 L=8mm 100μm <R20≦400μm の場合 L=25mm とする。
【0058】本発明の光ディスクの一構成例として、追
記型光記録ディスク(CD−R)が図1に示されてい
る。図1の光ディスクは、保護膜を有し、保護膜上に、
前記したような被覆層を設けたものである。
【0059】図1に示される光ディスク1は、基板2
と、基板2上に形成された色素を主成分とする記録層3
と、記録層3に密着して形成された反射層4とを有する
光ディスク本体を具備し、さらに保護膜5を有する。そ
して、保護膜5上に微粒子12を含有する被覆層6が設
けられている。
【0060】基板2は、記録光および再生光(波長60
0〜900nm程度、特に波長770〜900nm程度の半
導体レーザー光、特に780nm)に対し、実質的に透明
(好ましくは透過率88%以上)な樹脂あるいはガラス
から形成されたものを用いればよい。これにより、基板
裏面側からの記録および再生が可能となる。
【0061】基板材質としては、樹脂を用いることが好
ましく、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、アモル
ファスポリオレフィン、TPX等の各種熱可塑性樹脂が
好適である。基板2は射出成形等の公知の方法に従い製
造すればよい。また、その際、トラッキング用やアドレ
ス用等のために、グルーブ11等の所定のパターンを基
板表面に形成することが好ましい。なお、基板2製造後
に、2P法等によりグルーブ等の所定のパターンを有す
る樹脂層を形成してもよい。
【0062】記録層3は、1種類の色素だけを含有して
もよく、あるいは2種以上の色素が相溶した構成であっ
てもよい。
【0063】記録層3に用いる光吸収性の色素として
は、吸収極大が600〜900nm、好ましくは600〜
800nm、より好ましくは650〜750nmであれば、
他に特に制限はなく、例えばシアニン系、フタロシアニ
ン系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、アゾ
系、トリフェニルメタン系、ピリリウムないしチアピリ
リウム塩系、スクワリリウム系、クロコニウム系、金属
錯体色素系等から1種ないし2種以上を目的に応じて適
宜選択すればよい。
【0064】また、光吸収色素にクエンチャーを混合し
てもよい。さらに、色素カチオンとクエンチャーアニオ
ンとのイオン結合体を光吸収色素として用いてもよい。
【0065】クエンチャーとしては、アセチルアセトナ
ート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフェニルジ
チオール系などのビスジチオール系、チオカテコール
系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェノレ
ート系等の金属錯体が好ましい。また、窒素のラジカル
カチオンを有するアミン系化合物やヒンダードアミン等
のアミン系のクエンチャーも好適である。
【0066】結合体を構成する色素としては、インドレ
ニン環を有するシアニン色素が、またクエンチャーとし
てはビスフェニルジチオール金属錯体等の金属錯体色素
が好ましい。
【0067】記録層3は、色素および有機溶剤を含有す
る塗布液を用い、この塗布液を回転する基板上に展開塗
布するスピンコート法により形成される。
【0068】記録形成のための塗布液に用いる有機溶剤
としては、アルコール系、ケトン系、エステル系、エー
テル系、芳香族系、ハロゲン化アルキル系、脂肪族炭化
水素系等から、用いる色素に応じて適宜選択すればよい
が、一分子中に2つ以上の官能基を有する有機溶剤が好
適である。
【0069】スピンコート後、必要に応じて塗膜を乾燥
させる。
【0070】このようにして形成される記録層の厚さ
は、目的とする反射率などに応じて適宜設定されるもの
であるが、通常、1000〜3000A 程度である。
【0071】記録層3上には、直接密着して反射層4が
設層される。反射層4には高反射率材料を用いる。この
ような材料としては、Au、Cu、Ag、Alやこれら
を含む合金などが好ましい。反射層4を形成するには、
スパッタリング、蒸着等の各種気相成膜法を用いればよ
い。反射層4の厚さは500A 以上であることが好まし
い。また、厚さの上限は特にないが、コスト、生産作業
時間等を考慮すると、1700A 程度以下であることが
好ましい。
【0072】反射層4上には保護膜5が設けられてい
る。保護膜5は、放射線硬化樹脂製とすることが好まし
く、具体的には、前記した放射線硬化型化合物の塗膜を
放射線硬化させたものであることが好ましい。塗布方
法、硬化方法等は、前記の被覆層と同様にしてよい。
【0073】保護膜5の厚さは3〜30μm 、さらには
5〜23μm とすることが好ましい。なお、保護膜5を
2層以上の多層構成とするときは合計厚さを上記範囲と
すればよい。保護膜(多層構成のときは全層)が薄すぎ
ると、保護膜としての効果が十分に得られなくなり、記
録時の信号にひずみが生じやすい。また、厚すぎると、
このような樹脂膜の硬化の際に伴う収縮により、ディス
クの反りや保護膜中のクラックが生じやすくなる。
【0074】このような保護膜5の25℃での水との接
触角は、好ましくは40°以上、より好ましくは40〜
90°である。このような水との接触角を有する保護膜
5に対して被覆層6の密着性は十分であり、本発明の被
覆層6は有効である。
【0075】本発明の光ディスクは、色素膜の記録層を
用いた、図示例の追記型光記録ディスクに限らず、光学
ヘッドを介して情報の再生、あるいは記録再生を行うも
のであればいずれであってもよい。例えば、このほか、
再生専用型の光ディスクや消去再生型の光磁気ディスク
などが挙げられる。
【0076】本発明の光ディスクの被覆層では、水性イ
ンクによる書き込みが可能になる。具体的には水性ペン
やインクジェット記録方式による書き込みが可能にな
る。水性インクとは、水溶性染料(例えば、C.I.ダ
イレクトブラック19、C.I.フードブラック、ウォ
ータブラック187L等)を含有するインクである。
【0077】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0078】実施例1 追記型コンパクトディスク(CD−R)の保護膜上に、
下記組成の塗布液を用いて、スクリーン印刷あるいはス
ピンコートにより塗膜を形成した。なお、スクリーン印
刷は300メッシュ、線径30μm のスクリーンを用い
て行った。スクリーン印刷による場合は塗膜形成後、ま
たスピンコートによる場合は塗布溶媒除去後、塗膜を紫
外線硬化し、被覆層を形成した。このときの紫外線の照
射条件は積算光量500mJ/cm2とした。このようにして
図1に示すような追記型コンパクトディスク(CD−
R)のサンプルNo. 1〜No. 14を得た。なお、スピン
コートによる塗膜形成後の溶媒除去は、80℃の雰囲気
中に10分間保存することにより行った。なお、スピン
コートにより被覆層の塗膜を形成したサンプルNo. 11
〜No. 14についてはスピンコート条件を併記する。
【0079】 被覆層形成用塗布液組成 サンプルNo. 1(塗布液の粘度24p) N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(M−1) :20wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :35wt% アクリルオリゴマー EA1020(新中村化学工業製) :27wt% ベンジルジメチルケタール : 5wt% ポリビニルピロリドン(東京化成製) 平均粒径15μm :10wt% シリカ(アエロジル300) 平均粒径7nm : 3wt%
【0080】 サンプルNo. 2(塗布液の粘度18p) N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(M−1) :40wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :25wt% アクリルオリゴマー EA1020 :17wt% ベンジルジメチルケタール : 5wt% ポリビニルピロリドン :10wt% シリカ(アエロジル300) : 3wt%
【0081】 サンプルNo. 3(塗布液の粘度30p) N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(M−2):25wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :30wt% アクリルオリゴマー UA311(新中村化学工業製) :25wt% ベンジルジメチルケタール : 5wt% シリカ(アエロジルTT600) 平均粒径40nm :15wt%
【0082】 サンプルNo. 4(塗布液の粘度15p) N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(M−2):25wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :35wt% アクリルオリゴマー UA311 :27wt% 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン −1 : 5wt% 珪藻土 平均粒径6um : 5wt% シリカ(アエロジル300) : 3wt%
【0083】 サンプルNo. 5(塗布液の粘度15p) N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド(M−3):20wt% 2−ヒドロキシエチルメタクリレート :10wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :27wt% アクリルオリゴマー UA311 :25wt% ベンジルジメチルケタール : 5wt% ガラスビーズ 平均粒径30μm :10wt% シリカ(アエロジル300) : 3wt%
【0084】 サンプルNo. 6(塗布液の粘度13p) N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(M−2):22wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :35wt% アクリルオリゴマー UA311 :30wt% 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン −1 : 5wt% プロテインパウダー 平均粒径5μm : 5wt% シリカ(アエロジル300) : 3wt%
【0085】 サンプルNo. 7(塗布液の粘度25p) N,N−ジメチルアクリルアミド(化7) :25wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :30wt% アクリルオリゴマー UA311 :25wt% 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン −1 : 5wt% シリカ(アエロジルTT600) :15wt%
【0086】
【化7】
【0087】 サンプルNo. 8(塗布液の粘度15p) 2−ヒドロキシエチルメタクリレート(化8) :20wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :35wt% アクリルオリゴマー EA1020(新中村化学工業製) :27wt% ベンジルジメチルケタール : 5wt% ポリビニルピロリドン(東京化成製) :10wt% シリカ(アエロジル300) : 3wt%
【0088】
【化8】
【0089】 サンプルNo. 9(塗布液の粘度24p) N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド :60wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :10wt% アクリルオリゴマー UA311 :10wt% ベンジルジメチルケタール : 5wt% シリカ(アエロジルTT600) :15wt%
【0090】 サンプルNo. 10(塗布液の粘度24p) N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド : 7wt% 2−ヒドロキシエチルメタクリレート :18wt% ポリエチレングリコールジアクリレート :30wt% アクリルオリゴマー UA311 :25wt% ベンジルジメチルケタール : 5wt% シリカ(アエロジルTT600) :15wt%
【0091】サンプルNo. 11 サンプルNo. 4用の塗布液をイソプロピルアルコールに
てスピンコート可能な粘度(30cps )に希釈(10wt
% )したもの。 [スピンコート条件:回転数4500rpm で3秒間の振
り切り]
【0092】サンプルNo. 12 サンプルNo. 5用の塗布液をイソプロピルアルコールに
てスピンコート可能な粘度(700cps )に希釈(70
wt% )したもの。 [スピンコート条件:回転数2000rpm で5秒間の振
り切り]
【0093】サンプルNo. 13 サンプルNo. 3用の塗布液をイソプロピルアルコールに
てスピンコート可能な粘度(120cps )に希釈(40
wt% )したもの。 [スピンコート条件:回転数4500rpm で3秒間の振
り切り]
【0094】サンプルNo. 14 サンプルNo. 5用の塗布液をイソプロピルアルコールに
てスピンコート可能な粘度(180cps )に希釈(30
wt% )したもの。 [スピンコート条件:回転数4500rpm で3秒間の振
り切り]
【0095】上記の被覆層が形成されるCD−R本体上
の保護膜は光ディスク用トップコート剤SD−211
(大日本インキ社製)の塗膜を紫外線硬化して得られた
ものであり、膜厚は6μm である。
【0096】上記のようにして得られたサンプルNo. 1
〜No. 14について下記の特性を調べた。結果を表1、
表2に示す。
【0097】(1)被覆層の厚さ 段差計により測定し、山部10点と谷部10点の平均値
を厚さとした。
【0098】(2)被覆層の表面粗さ 表面粗さ計(Tayler-Hobson 社製タリステップ)により
測定し、R20を求めた。
【0099】(3)印字性能 キャノン(株)製インクジェットプリンタにて印字を行
い、文字のはじき、にじみなどの有無を調べた。はじ
き、にじみなどがない場合を良好とする。
【0100】(4)乾燥性能 キャノン(株)製インクジェットプリンタにて印字を行
い、文字の乾燥時間を調べた。
【0101】(5)耐水性 乾燥後の文字部分に水をかけ、文字の消失の程度および
膜の状態を観察した。全く問題のないものを良好とす
る。
【0102】(6)耐接着性 3M社製スコッチクリアテープ600を被覆層表面に接
着し、テープ剥離後の被覆層の損傷について調べた。損
傷のないものを剥離なしとする。
【0103】上記において、インクジェット記録に用い
たインク組成は以下のとおりである。
【0104】 インク組成 C.I.ダイレクトブラック19 5重量部 ジエチレングリコール 30重量部 水 65重量部
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】表1、表2より本発明の効果は明らかであ
る。特に、モノマーの含有量が好ましい範囲にあり、被
覆層の膜厚、R20が好ましい範囲にあるサンプルについ
ては良好な結果を示すことがわかる。また、このような
サンプルについてはスクリーン印刷による塗膜形成が可
能であり、塗布溶媒を除去する乾燥工程を設けることな
く、放射線硬化をすることができ、生産性の点で好まし
いことがわかる。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、光ディスクのレーベル
面に水性ペンやインクジェットプリンタによる記入が可
能となる。紫外線による迅速な硬化が可能なため生産性
に優れ、かつ印字の乾燥が速く、また水の付着や経時に
よる印字の劣化が少ない。さらにはテープの接着、剥離
の繰り返しによっても膜の剥離、劣化がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクの一構成例を示す部分断面
図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 基板 3 記録層 4 反射層 5 保護膜 6 被覆層 11 グルーブ 12 微粒子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク本体と、 保護膜と、 この保護膜上に設けられた水性インクで書き込み可能な
    被覆層とを有し、 前記被覆層が、下記化1で示される基および(メタ)ア
    クリロイル基を有するモノマーと、二官能以上の(メ
    タ)アクリレートと、重合開始剤と、微粒子とを含有す
    る塗膜を放射線硬化したものである光ディスク。 【化1】 [化1において、R1 およびR2 はそれぞれアルキル基
    を表し、これらは同一でも異なるものであってもよい。
    Lは単なる結合または直鎖部分の炭素原子数が1〜3の
    アルキレン基を表す。]
  2. 【請求項2】 前記モノマーが下記化2で示される請求
    項1の光ディスク。 【化2】 [化2において、R0 は水素原子またはメチル基を表
    す。L0 はオキシ基(−O)またはイミノ基(−NH
    −)を表す。Lは単なる結合または直鎖部分の炭素原子
    数が1〜3のアルキレン基を表す。R1 およびR2 はそ
    れぞれアルキル基を表し、これらは同一でも異なるもの
    であってもよい。]
  3. 【請求項3】 前記塗膜が前記モノマーを10〜55wt
    % 含有する請求項1または2の光ディスク。
  4. 【請求項4】 前記放射線硬化が紫外線硬化である請求
    項1〜3のいずれかの光ディスク。
  5. 【請求項5】 前記被覆層の厚さが3〜30μm であ
    り、表面粗さR20が0.5〜5.0μm である請求項1
    〜4のいずれかの光ディスク。
  6. 【請求項6】 前記微粒子の粒径が50μm 以下である
    請求項1〜5のいずれかの光ディスク。
  7. 【請求項7】 前記塗膜を溶媒を用いることなく調製し
    た塗布液によってスクリーン印刷により形成する請求項
    1〜6のいずれかの光ディスク。
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