JPH11268408A - 被記録基材 - Google Patents
被記録基材Info
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- JPH11268408A JPH11268408A JP10377083A JP37708398A JPH11268408A JP H11268408 A JPH11268408 A JP H11268408A JP 10377083 A JP10377083 A JP 10377083A JP 37708398 A JP37708398 A JP 37708398A JP H11268408 A JPH11268408 A JP H11268408A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水溶性染料を含有するインクによる書き込み
が可能で、速乾性、耐水性などに優れる被記録表面層を
有する被記録基材を提供する。 【解決手段】 3個のアルキル基を有する4級アンモニ
ウム塩基を有し、これら3個のアルキル基の総炭素原子
数が4以上の化合物とカルボン酸基を有する化合物とを
含有し、これらの化合物のうち少なくとも1種はエチレ
ン性不飽和反応性基を有するモノマーである塗膜を放射
線硬化して被記録表面層を形成する。
が可能で、速乾性、耐水性などに優れる被記録表面層を
有する被記録基材を提供する。 【解決手段】 3個のアルキル基を有する4級アンモニ
ウム塩基を有し、これら3個のアルキル基の総炭素原子
数が4以上の化合物とカルボン酸基を有する化合物とを
含有し、これらの化合物のうち少なくとも1種はエチレ
ン性不飽和反応性基を有するモノマーである塗膜を放射
線硬化して被記録表面層を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
方式に用いられる被記録基材に関する。
方式に用いられる被記録基材に関する。
【0002】
【従来の技術】環境問題の高まりなどから、有機溶剤を
可能な限り使用しない種々の水溶性インクの使用が増加
している。特に、インクジェット記録方式の発展によっ
て多くの基体に対する書き込みが検討されている。イン
クジェット記録方式に用いられるインクは、通常、酸性
染料または直接染料などの水溶性染料と、溶媒としての
水が主成分であり、多くの場合、さらに少量の多価アル
コールが含有されている。
可能な限り使用しない種々の水溶性インクの使用が増加
している。特に、インクジェット記録方式の発展によっ
て多くの基体に対する書き込みが検討されている。イン
クジェット記録方式に用いられるインクは、通常、酸性
染料または直接染料などの水溶性染料と、溶媒としての
水が主成分であり、多くの場合、さらに少量の多価アル
コールが含有されている。
【0003】インクジェット記録方式に使用される被記
録基体としては、従来、通常の紙や多孔質のインク受容
層を設けたインクジェット用の特殊紙など親水性表面を
有する基体が使用されている。また、基体表面に被記録
層を設ける例も多く、その材料としてデンプン、ゼラチ
ン、カゼイン、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダなどの水溶性
ポリマー層、合成ゴムラテックスなどの合成樹脂ラテッ
クス、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニルなどの有
機溶剤可溶性樹脂層などを設けることが行われている。
また、カチオン系のイオンを有するポリマーを用いるこ
とが提案されている。インクジェット用水溶性染料がス
ルホン酸などのアニオンを有することが多いためにイオ
ン結合によるインクの再溶出防止を期待したものと言え
る。このようなカチオン系ポリマーとしては、例えば第
4級アンモニウム塩基を有するポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミドなどの
ポリマーが知られている(特開昭61−228984号
公報、その他)。また、色彩性を改善するために、ポリ
エチレングリコールジカルボン酸の使用も提案されてい
る(特公平4−1706号公報)。
録基体としては、従来、通常の紙や多孔質のインク受容
層を設けたインクジェット用の特殊紙など親水性表面を
有する基体が使用されている。また、基体表面に被記録
層を設ける例も多く、その材料としてデンプン、ゼラチ
ン、カゼイン、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダなどの水溶性
ポリマー層、合成ゴムラテックスなどの合成樹脂ラテッ
クス、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニルなどの有
機溶剤可溶性樹脂層などを設けることが行われている。
また、カチオン系のイオンを有するポリマーを用いるこ
とが提案されている。インクジェット用水溶性染料がス
ルホン酸などのアニオンを有することが多いためにイオ
ン結合によるインクの再溶出防止を期待したものと言え
る。このようなカチオン系ポリマーとしては、例えば第
4級アンモニウム塩基を有するポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミドなどの
ポリマーが知られている(特開昭61−228984号
公報、その他)。また、色彩性を改善するために、ポリ
エチレングリコールジカルボン酸の使用も提案されてい
る(特公平4−1706号公報)。
【0004】これらの水溶性ポリマーは、親水性が非常
に強いため、基体として紙などの親水性のものを用いる
場合には基体となじみやすく、これらのポリマーを用い
て基体表面に被記録層を設ける際、密着性等に問題は生
じない。しかし、例えば光記録媒体の保護膜等に多用さ
れている紫外線硬化樹脂など、疎水性の強い表面を有す
る基体に対しては、密着性に欠けるため、設層後簡単に
剥離してしまったり、さらに被記録層自体の耐水性が低
かったり、また印字後、水滴によるインクのにじみ等が
大きく、実用性に問題がある。さらには、被記録層の硬
度が十分でないという問題もある。
に強いため、基体として紙などの親水性のものを用いる
場合には基体となじみやすく、これらのポリマーを用い
て基体表面に被記録層を設ける際、密着性等に問題は生
じない。しかし、例えば光記録媒体の保護膜等に多用さ
れている紫外線硬化樹脂など、疎水性の強い表面を有す
る基体に対しては、密着性に欠けるため、設層後簡単に
剥離してしまったり、さらに被記録層自体の耐水性が低
かったり、また印字後、水滴によるインクのにじみ等が
大きく、実用性に問題がある。さらには、被記録層の硬
度が十分でないという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一度
の塗布工程で得られ、速乾性に優れ、かつ水濡れ後に拭
き取っても印字や層全体の剥離がないなど、密着性、耐
水性および印字の安定性に優れ、しかも表面硬度が十分
であり、さらにはカラー印刷性に優れ、水溶性染料を含
有するインクによる書き込みが可能な被記録表面層を有
する被記録基材を提供することである。
の塗布工程で得られ、速乾性に優れ、かつ水濡れ後に拭
き取っても印字や層全体の剥離がないなど、密着性、耐
水性および印字の安定性に優れ、しかも表面硬度が十分
であり、さらにはカラー印刷性に優れ、水溶性染料を含
有するインクによる書き込みが可能な被記録表面層を有
する被記録基材を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(12)の本発明により達成される。 (1)基体上に、水溶性染料を含有するインクによる書
き込み可能な被記録表面層を有し、前記被記録表面層
が、3個のアルキル基をもつ4級アンモニウム塩基を有
する化合物とカルボン酸基を有する化合物とを含有し、
前記化合物のうちの少なくとも1種が末端にエチレン性
不飽和反応性基を有するモノマーであり、かつ前記4級
アンモニウム塩基の3個のアルキル基の総炭素原子数が
4以上である塗膜を放射線硬化したものである被記録基
材。 (2)前記4級アンモニウム塩基を有する化合物が下記
化3または化4で表されるモノマーである上記(1)の
被記録基材。
(1)〜(12)の本発明により達成される。 (1)基体上に、水溶性染料を含有するインクによる書
き込み可能な被記録表面層を有し、前記被記録表面層
が、3個のアルキル基をもつ4級アンモニウム塩基を有
する化合物とカルボン酸基を有する化合物とを含有し、
前記化合物のうちの少なくとも1種が末端にエチレン性
不飽和反応性基を有するモノマーであり、かつ前記4級
アンモニウム塩基の3個のアルキル基の総炭素原子数が
4以上である塗膜を放射線硬化したものである被記録基
材。 (2)前記4級アンモニウム塩基を有する化合物が下記
化3または化4で表されるモノマーである上記(1)の
被記録基材。
【0007】
【化3】
【0008】
【化4】
【0009】〔化3および化4のそれぞれにおいて、R
0 は水素原子またはメチル基を表す。R1 、R2 および
R3 は、それぞれアルキル基を表し、これら3個のアル
キル基の総炭素原子数は4以上である。L1 はオキシ基
(−O−)およびカルボニル基(−CO−)のうちの1
種以上が介在してもよい。炭素原子数1〜8のアルキレ
ン基を表す。X- はハロゲン化物イオンを表す。〕 (3)前記R1 、R2 およびR3 のうちの1個が炭素原
子数3〜10のアルキル基である上記(2)の被記録基
材。 (4)前記カルボン酸基を有する化合物が(メタ)アク
リル酸およびその誘導体のうちの少なくとも1種である
上記(1)〜(3)のいずれかの被記録基材。 (5)前記硬化が紫外線硬化である上記(1)〜(4)
のいずれかの被記録基材。 (6)前記塗膜が、さらに水酸基を有する化合物を含有
する上記(1)〜(5)のいずれかの被記録基材。 (7)前記塗膜が、さらにモルフォリノ基を有する化合
物を含有する上記(1)〜(6)のいずれかの被記録基
材。 (8)前記被記録表面層が、さらに多孔質粒子を含む上
記(1)〜(7)のいずれかの被記録基材。 (9)前記書き込みを、インクジェット記録方式で行う
上記(1)〜(8)のいずれかの被記録基材。 (10)前記基体が、放射線硬化保護膜を有する光記録
媒体である上記(1)〜(9)のいずれかの被記録基
材。 (11)前記基体が、紫外線硬化保護膜を有する光記録
媒体である上記(1)〜(10)のいずれかの被記録基
材。 (12)前記光記録媒体が記録層に密着して反射層を有
し、この反射層上に前記保護膜を含む少なくとも1層の
保護膜を有し、前記被記録表面層および前記保護膜のう
ちの少なくとも1層が白色顔料を含有する上記(10)ま
たは(11)の被記録基材。
0 は水素原子またはメチル基を表す。R1 、R2 および
R3 は、それぞれアルキル基を表し、これら3個のアル
キル基の総炭素原子数は4以上である。L1 はオキシ基
(−O−)およびカルボニル基(−CO−)のうちの1
種以上が介在してもよい。炭素原子数1〜8のアルキレ
ン基を表す。X- はハロゲン化物イオンを表す。〕 (3)前記R1 、R2 およびR3 のうちの1個が炭素原
子数3〜10のアルキル基である上記(2)の被記録基
材。 (4)前記カルボン酸基を有する化合物が(メタ)アク
リル酸およびその誘導体のうちの少なくとも1種である
上記(1)〜(3)のいずれかの被記録基材。 (5)前記硬化が紫外線硬化である上記(1)〜(4)
のいずれかの被記録基材。 (6)前記塗膜が、さらに水酸基を有する化合物を含有
する上記(1)〜(5)のいずれかの被記録基材。 (7)前記塗膜が、さらにモルフォリノ基を有する化合
物を含有する上記(1)〜(6)のいずれかの被記録基
材。 (8)前記被記録表面層が、さらに多孔質粒子を含む上
記(1)〜(7)のいずれかの被記録基材。 (9)前記書き込みを、インクジェット記録方式で行う
上記(1)〜(8)のいずれかの被記録基材。 (10)前記基体が、放射線硬化保護膜を有する光記録
媒体である上記(1)〜(9)のいずれかの被記録基
材。 (11)前記基体が、紫外線硬化保護膜を有する光記録
媒体である上記(1)〜(10)のいずれかの被記録基
材。 (12)前記光記録媒体が記録層に密着して反射層を有
し、この反射層上に前記保護膜を含む少なくとも1層の
保護膜を有し、前記被記録表面層および前記保護膜のう
ちの少なくとも1層が白色顔料を含有する上記(10)ま
たは(11)の被記録基材。
【0010】
【作用】本発明の被記録基材では、被記録表面層形成用
の塗膜に3個のアルキル基をもつ4級アンモニウム塩基
を有する化合物とカルボン酸基を有する化合物とを含有
させている。この場合、これらの化合物のうちの少なく
とも1種が、末端にエチレン性不飽和反応性基を有する
モノマーである。また、4級アンモニウム塩基を有する
化合物は、4級アンモニウム塩基の有する3個のアルキ
ル基の総炭素原子数が4以上、好ましくは5以上であ
り、さらに好ましくは炭素原子数3〜10のアルキル基
を1個含むものである。そして、これらの化合物を含有
する塗膜に放射線硬化、好ましくは紫外線硬化を行って
被記録表面層を形成している。
の塗膜に3個のアルキル基をもつ4級アンモニウム塩基
を有する化合物とカルボン酸基を有する化合物とを含有
させている。この場合、これらの化合物のうちの少なく
とも1種が、末端にエチレン性不飽和反応性基を有する
モノマーである。また、4級アンモニウム塩基を有する
化合物は、4級アンモニウム塩基の有する3個のアルキ
ル基の総炭素原子数が4以上、好ましくは5以上であ
り、さらに好ましくは炭素原子数3〜10のアルキル基
を1個含むものである。そして、これらの化合物を含有
する塗膜に放射線硬化、好ましくは紫外線硬化を行って
被記録表面層を形成している。
【0011】上記のような4級アンモニウム塩基を有す
る化合物を用いることによって耐水性が向上するととも
に、塗布液の調製が容易になる。また、カルボン酸基を
有する化合物を用いることによって、乾燥性に優れたも
のになる。このため、これらの化合物を用いた被記録基
材は、速乾性である。また、耐水性に優れ、例えば流水
にさらしても印字のにじみがなく、流水にさらした後拭
き取っても膜剥れが生じない。さらに、印字の安定性も
良好であり、従来に比べ、表面硬度が高く、耐久性に優
れる。また、ドットのにじみがなく高解像度になりカラ
ー印刷性に優れる。また、光記録媒体の保護膜表面のよ
うな疎水性表面に被記録表面層を形成する場合であって
も、密着性は十分である。
る化合物を用いることによって耐水性が向上するととも
に、塗布液の調製が容易になる。また、カルボン酸基を
有する化合物を用いることによって、乾燥性に優れたも
のになる。このため、これらの化合物を用いた被記録基
材は、速乾性である。また、耐水性に優れ、例えば流水
にさらしても印字のにじみがなく、流水にさらした後拭
き取っても膜剥れが生じない。さらに、印字の安定性も
良好であり、従来に比べ、表面硬度が高く、耐久性に優
れる。また、ドットのにじみがなく高解像度になりカラ
ー印刷性に優れる。また、光記録媒体の保護膜表面のよ
うな疎水性表面に被記録表面層を形成する場合であって
も、密着性は十分である。
【0012】なお、これに対し、どちらか一方の化合物
のみではこのような効果は得られず、4級アンモニウム
塩基を有する化合物のみでは乾燥性が不十分となり、カ
ルボン酸基を有する化合物のみでは耐水性が不十分とな
る。また、4級アンモニウム塩基の3個のアルキル基の
総炭素原子数が3以下となると、塗布液調製の際の混合
を十分に行うことができず、白濁が生じてしまう。
のみではこのような効果は得られず、4級アンモニウム
塩基を有する化合物のみでは乾燥性が不十分となり、カ
ルボン酸基を有する化合物のみでは耐水性が不十分とな
る。また、4級アンモニウム塩基の3個のアルキル基の
総炭素原子数が3以下となると、塗布液調製の際の混合
を十分に行うことができず、白濁が生じてしまう。
【0013】なお、特開平1−188387号公報に
は、4級アンモニウム塩を有するモノマー単位を1重量
%以上含有し、かつ水に実質上不溶性であるコポリマー
をインク受容層(本発明における被記録表面層と同義)
に用いることが提案されている。しかし、本発明と異な
り、4級アンモニウム塩基の有する3個のアルキル基の
総炭素原子数は3である。また、カルボン酸基を有する
化合物を併用することも、塗膜を形成したのち放射線硬
化することも行われてはいない。さらには、4級アンモ
ニウム塩基を有する化合物をモノマーとして塗膜中に含
有させることも行われてはいない。
は、4級アンモニウム塩を有するモノマー単位を1重量
%以上含有し、かつ水に実質上不溶性であるコポリマー
をインク受容層(本発明における被記録表面層と同義)
に用いることが提案されている。しかし、本発明と異な
り、4級アンモニウム塩基の有する3個のアルキル基の
総炭素原子数は3である。また、カルボン酸基を有する
化合物を併用することも、塗膜を形成したのち放射線硬
化することも行われてはいない。さらには、4級アンモ
ニウム塩基を有する化合物をモノマーとして塗膜中に含
有させることも行われてはいない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。
て詳細に説明する。
【0015】本発明の被記録基材は、基体上に水溶性染
料を含有するインクによる書き込み可能な被記録表面層
を有し、この被記録表面層形成用の塗膜は3個のアルキ
ル基をもつ4級アンモニウム塩基を有する化合物とカル
ボン酸基を有する化合物とを含有する。
料を含有するインクによる書き込み可能な被記録表面層
を有し、この被記録表面層形成用の塗膜は3個のアルキ
ル基をもつ4級アンモニウム塩基を有する化合物とカル
ボン酸基を有する化合物とを含有する。
【0016】本発明に用いる4級アンモニウム塩基を有
する化合物は、4級アンモニウム塩基の有する3個のア
ルキル基の総炭素原子数が4以上、好ましくは5以上の
ものである。さらには、炭素原子数3〜10のアルキル
基を1個有することが好ましい。この場合の3個のアル
キル基の総炭素原子数の上限は通常20個程度、好まし
くは15個程度である。
する化合物は、4級アンモニウム塩基の有する3個のア
ルキル基の総炭素原子数が4以上、好ましくは5以上の
ものである。さらには、炭素原子数3〜10のアルキル
基を1個有することが好ましい。この場合の3個のアル
キル基の総炭素原子数の上限は通常20個程度、好まし
くは15個程度である。
【0017】このような4級アンモニウム塩基を有する
化合物としては、化3または化4で表される化合物が好
ましい。化3、化4について説明すると、化3、化4に
おいて、R0 は水素原子またはメチル基を表す。R1 、
R2 およびR3 は、それぞれアルキル基を表し、これら
3個のアルキル基の総炭素原子数は4以上である。さら
に、R1 〜R3 のアルキル基の総炭素原子数は5以上で
あることが好ましく、より好ましくは5〜15、特に好
ましくは5〜12である。そして、R1 〜R3のなかの
1個は炭素原子数3〜10のアルキル基であることが好
ましい。
化合物としては、化3または化4で表される化合物が好
ましい。化3、化4について説明すると、化3、化4に
おいて、R0 は水素原子またはメチル基を表す。R1 、
R2 およびR3 は、それぞれアルキル基を表し、これら
3個のアルキル基の総炭素原子数は4以上である。さら
に、R1 〜R3 のアルキル基の総炭素原子数は5以上で
あることが好ましく、より好ましくは5〜15、特に好
ましくは5〜12である。そして、R1 〜R3のなかの
1個は炭素原子数3〜10のアルキル基であることが好
ましい。
【0018】R1 〜R3 で表されるアルキル基は、それ
ぞれ直鎖状であっても分岐を有するものであってもよ
く、その炭素原子数はそれぞれ1〜10程度であること
が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso
−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチ
ル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、t−
ペンチル基、n−ヘキシル基、neo−ヘキシル基、i
so−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、
n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。これらの
なかから炭素原子数が上記条件を満足するようにR1 〜
R3 を選択すればよいが、R1 〜R3 のなかの1個が炭
素原子数3〜10のアルキル基であって、かつR1 〜R
3 のなかの2個が炭素原子数1〜5のアルキル基である
ことが好ましい。特には、R1 〜R3 のなかの1個が炭
素原子数3〜10のアルキル基であって、かつR1 〜R
3 のなかの2個がメチル基であることが好ましい。
ぞれ直鎖状であっても分岐を有するものであってもよ
く、その炭素原子数はそれぞれ1〜10程度であること
が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso
−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチ
ル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、t−
ペンチル基、n−ヘキシル基、neo−ヘキシル基、i
so−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、
n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。これらの
なかから炭素原子数が上記条件を満足するようにR1 〜
R3 を選択すればよいが、R1 〜R3 のなかの1個が炭
素原子数3〜10のアルキル基であって、かつR1 〜R
3 のなかの2個が炭素原子数1〜5のアルキル基である
ことが好ましい。特には、R1 〜R3 のなかの1個が炭
素原子数3〜10のアルキル基であって、かつR1 〜R
3 のなかの2個がメチル基であることが好ましい。
【0019】また、これらのアルキル基は無置換である
ことが好ましいが、置換基を有していてもよく、このよ
うな置換基としては、ヒドロキシ基、エーテル基、エス
テル基等が挙げられる。なかでもアルキル基の末端が水
酸基で置換されているものが好ましく、特に炭素原子数
3〜10のアルキル基の末端が水酸基で置換されている
ものが好ましい。
ことが好ましいが、置換基を有していてもよく、このよ
うな置換基としては、ヒドロキシ基、エーテル基、エス
テル基等が挙げられる。なかでもアルキル基の末端が水
酸基で置換されているものが好ましく、特に炭素原子数
3〜10のアルキル基の末端が水酸基で置換されている
ものが好ましい。
【0020】化3、化4においてL1 は炭素原子数1〜
8のアルキレン基を表す。さらに炭素原子数は2〜5で
あることが好ましく、アルキレン基は直鎖状であっても
分岐状であってもよいが、直鎖状であることが好まし
い。また、エーテル基、エステル基等の置換基を有して
いてもよいが、無置換のものが好ましい。また、これら
のアルキレン基はオキシ基(−O−)およびカルボニル
基(−CO−)のうちの1種以上、例えばオキシ基(−
O−)やカルボニルオキシ基(−COO−)などが介在
していてもよい。
8のアルキレン基を表す。さらに炭素原子数は2〜5で
あることが好ましく、アルキレン基は直鎖状であっても
分岐状であってもよいが、直鎖状であることが好まし
い。また、エーテル基、エステル基等の置換基を有して
いてもよいが、無置換のものが好ましい。また、これら
のアルキレン基はオキシ基(−O−)およびカルボニル
基(−CO−)のうちの1種以上、例えばオキシ基(−
O−)やカルボニルオキシ基(−COO−)などが介在
していてもよい。
【0021】具体的には−(CH2 )p −(p=1〜
8)、−C(CH3 )H−CH2 −、−〔(CH2 )2
−O〕q −(CH2 )−(q=1〜2)、−〔(CH
2 )2 −COO〕r −(CH2 )−(r=1〜2)等が
挙げられ、なかでも−(CH2 )2 −、−(CH2 )3
−、−(CH2 )4 −、−(CH2 )5 −等が好まし
い。
8)、−C(CH3 )H−CH2 −、−〔(CH2 )2
−O〕q −(CH2 )−(q=1〜2)、−〔(CH
2 )2 −COO〕r −(CH2 )−(r=1〜2)等が
挙げられ、なかでも−(CH2 )2 −、−(CH2 )3
−、−(CH2 )4 −、−(CH2 )5 −等が好まし
い。
【0022】X- はハロゲン化物イオンを表し、Br
- 、Cl- 、I- 等である。
- 、Cl- 、I- 等である。
【0023】4級アンモニウム塩基を有する化合物の具
体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0024】
【化5】
【0025】このような4級アンモニウム塩基を有する
化合物は、アルキルアミノ基を有する(メタ)アクリレ
ート化合物とハロゲン化アルキルとをトルエン等の有機
溶媒中で重合禁止剤(m−ジニトロベンゼン等)の存在
下で反応させることによって得られる。反応は、室温
(15℃〜30℃)程度の温度〜150℃程度の温度
で、5〜50時間程度攪拌することによって行えばよ
い。
化合物は、アルキルアミノ基を有する(メタ)アクリレ
ート化合物とハロゲン化アルキルとをトルエン等の有機
溶媒中で重合禁止剤(m−ジニトロベンゼン等)の存在
下で反応させることによって得られる。反応は、室温
(15℃〜30℃)程度の温度〜150℃程度の温度
で、5〜50時間程度攪拌することによって行えばよ
い。
【0026】以下に合成例を示す。
【0027】合成例1 例示化合物a−1の合成 ジメチルアミノプロピルメタクリレート18g とn−ペ
ンチルブロミド15gとをトルエン中に入れ、m−ジニ
トロベンゼンを4wt% となるようにさらに加えた。この
溶液を室温で30時間攪拌し、白色の沈澱物を得た。こ
れを濾過した後さらにトルエンで洗浄し、精製して目的
物を得た。
ンチルブロミド15gとをトルエン中に入れ、m−ジニ
トロベンゼンを4wt% となるようにさらに加えた。この
溶液を室温で30時間攪拌し、白色の沈澱物を得た。こ
れを濾過した後さらにトルエンで洗浄し、精製して目的
物を得た。
【0028】合成例2 例示化合物a−2の合成 ジメチルアミノプロピルメタクリレート18g とn−プ
ロピルクロライド9.5g とをトルエン中に入れ、m−
ジニトロベンゼンを4wt% となるように加えた。この溶
液を100℃で30時間攪拌し、白色の沈澱物を得た。
これを濾過した後さらにトルエンで洗浄し、精製して目
的物を得た。
ロピルクロライド9.5g とをトルエン中に入れ、m−
ジニトロベンゼンを4wt% となるように加えた。この溶
液を100℃で30時間攪拌し、白色の沈澱物を得た。
これを濾過した後さらにトルエンで洗浄し、精製して目
的物を得た。
【0029】このほかの化合物も上記と同様に合成し
た。
た。
【0030】このような化合物は、元素分析、 1H核磁
気共鳴スペクトル( 1HNMR)、赤外吸収スペクトル
(IR)等によって同定することができる。
気共鳴スペクトル( 1HNMR)、赤外吸収スペクトル
(IR)等によって同定することができる。
【0031】4級アンモニウム塩基を有する化合物は1
種のみを用いても2種以上を併用してもよい。これらの
化合物の被記録表面層における含有量は、塗膜中の含有
量として1〜50wt% 、さらには3〜30wt% であるこ
とが好ましい。このような含有量とすることによって耐
水性が十分に向上する。これに対し、このものの含有量
が少なくなりすぎると本発明の実効が得られず、含有量
が多くなりすぎると、他の塗布液成分との相溶性が悪く
なり、結晶化を起こしてしまう。また放射線硬化後にお
いても耐水性が十分に得られなくなってしまい、塗膜強
度が弱くなってしまう。
種のみを用いても2種以上を併用してもよい。これらの
化合物の被記録表面層における含有量は、塗膜中の含有
量として1〜50wt% 、さらには3〜30wt% であるこ
とが好ましい。このような含有量とすることによって耐
水性が十分に向上する。これに対し、このものの含有量
が少なくなりすぎると本発明の実効が得られず、含有量
が多くなりすぎると、他の塗布液成分との相溶性が悪く
なり、結晶化を起こしてしまう。また放射線硬化後にお
いても耐水性が十分に得られなくなってしまい、塗膜強
度が弱くなってしまう。
【0032】なお、4級アンモニウム塩基の存在は、ス
ルホン酸アニオンなどのアニオンを有する水溶性染料を
含有するインクを用いる場合、印字の安定性などの点で
有利である。
ルホン酸アニオンなどのアニオンを有する水溶性染料を
含有するインクを用いる場合、印字の安定性などの点で
有利である。
【0033】本発明に用いるカルボン酸基を有する化合
物としては、カルボン酸基を1個以上有する化合物であ
れば特に制限はないが、(メタ)アクリル酸およびその
誘導体のうちの1種以上であることが好ましい。そのな
かでも化6で表される化合物が好ましい。
物としては、カルボン酸基を1個以上有する化合物であ
れば特に制限はないが、(メタ)アクリル酸およびその
誘導体のうちの1種以上であることが好ましい。そのな
かでも化6で表される化合物が好ましい。
【0034】
【化6】
【0035】化6において、R0 は水素原子またはメチ
ル基を表す。L2 はアルキレン基を表す。アルキレン基
は直鎖状であっても分岐を有するものであってもよく、
炭素原子数は1〜8であることが好ましい。具体的に
は、−(CH2 )s −(s=1〜8)、−C(CH3 )
H−CH2 −等が挙げられ、なかでも−(CH2 )2
−、−(CH2 )5 −等が好ましい。また無置換である
ことが好ましいが置換基を有していてもよく、この場合
の置換基としてはカルボン酸基、ヒドロキシ基等が挙げ
られる。
ル基を表す。L2 はアルキレン基を表す。アルキレン基
は直鎖状であっても分岐を有するものであってもよく、
炭素原子数は1〜8であることが好ましい。具体的に
は、−(CH2 )s −(s=1〜8)、−C(CH3 )
H−CH2 −等が挙げられ、なかでも−(CH2 )2
−、−(CH2 )5 −等が好ましい。また無置換である
ことが好ましいが置換基を有していてもよく、この場合
の置換基としてはカルボン酸基、ヒドロキシ基等が挙げ
られる。
【0036】tは0または1〜5であり、さらには0ま
たは1〜3であることが好ましい。化6の化合物の具体
例としては以下のものを例示することができる。
たは1〜3であることが好ましい。化6の化合物の具体
例としては以下のものを例示することができる。
【0037】
【化7】
【0038】なお、上記の例示化合物中、b−7はアロ
ニックスM−5600(東亜合成化学社製)として、ま
たb−8はアロニックスM−5300(東亜合成化学社
製)として市販されている。
ニックスM−5600(東亜合成化学社製)として、ま
たb−8はアロニックスM−5300(東亜合成化学社
製)として市販されている。
【0039】また、上記のほかの(メタ)アクリル酸の
誘導体としては、以下のものが挙げられる。
誘導体としては、以下のものが挙げられる。
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】化8、化9において、R0 は水素原子また
はメチル基を表す。L3 はカルボン酸基などで置換され
ていてもよい炭素原子数2〜6のアルキレン基、L4 は
カルボン酸基などで置換されていてもよい炭素原子数2
〜6のアルキレン基、フェニレン基などのアリーレン基
または複素環基を表す。uは1〜5、特に1または2で
ある。
はメチル基を表す。L3 はカルボン酸基などで置換され
ていてもよい炭素原子数2〜6のアルキレン基、L4 は
カルボン酸基などで置換されていてもよい炭素原子数2
〜6のアルキレン基、フェニレン基などのアリーレン基
または複素環基を表す。uは1〜5、特に1または2で
ある。
【0043】化8の化合物の具体例としては化10のも
のが挙げられる。
のが挙げられる。
【0044】
【化10】
【0045】なお、化8において、R0 がHであり、u
=1、L3 およびL4 がエチレン基である化合物はアロ
ニックスM−5800(東亜合成化学社製)として、ま
たR0 がHであり、u=1、L3 がエチレン基、L4 が
o−フェニレン基である化10の化合物はアロニックス
M−5400(東亜合成化学社製)として市販されてい
るものである。
=1、L3 およびL4 がエチレン基である化合物はアロ
ニックスM−5800(東亜合成化学社製)として、ま
たR0 がHであり、u=1、L3 がエチレン基、L4 が
o−フェニレン基である化10の化合物はアロニックス
M−5400(東亜合成化学社製)として市販されてい
るものである。
【0046】また、化11、化12の化合物も用いるこ
とができる。
とができる。
【0047】
【化11】
【0048】
【化12】
【0049】このほかのカルボン酸基を有する化合物と
して、アリル酢酸、アリルオキシプロピオン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、アリルマロン酸およびこれらの誘導
体(例えばイタコン酸モノエチルエステル、イタコン酸
モノメチルエステル、マレイン酸モノアミド、マレイン
酸モノメチルエステルおよびマレイン酸モノエチルエス
テル)が挙げられる。
して、アリル酢酸、アリルオキシプロピオン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、アリルマロン酸およびこれらの誘導
体(例えばイタコン酸モノエチルエステル、イタコン酸
モノメチルエステル、マレイン酸モノアミド、マレイン
酸モノメチルエステルおよびマレイン酸モノエチルエス
テル)が挙げられる。
【0050】なお、上記のカルボン酸基を有する化合物
は、いずれもモノマーとして用いることが好ましいが、
オリゴマーとして用いてもよい。
は、いずれもモノマーとして用いることが好ましいが、
オリゴマーとして用いてもよい。
【0051】カルボン酸基を有する化合物は1種のみを
用いても2種以上を併用してもよい。これらの化合物の
被記録表面層における含有量は、硬化前の塗膜中の含有
量として5〜70wt% 、さらには15〜60wt% である
ことが好ましい。このような含有量とすることによって
乾燥性が十分に向上する。これに対し、このものの含有
量が少なくなりすぎると本発明の実効が得られず、含有
量が多くなりすぎると、インクのはじき、ドットのにじ
みなどの印字品質の低下がみられる。
用いても2種以上を併用してもよい。これらの化合物の
被記録表面層における含有量は、硬化前の塗膜中の含有
量として5〜70wt% 、さらには15〜60wt% である
ことが好ましい。このような含有量とすることによって
乾燥性が十分に向上する。これに対し、このものの含有
量が少なくなりすぎると本発明の実効が得られず、含有
量が多くなりすぎると、インクのはじき、ドットのにじ
みなどの印字品質の低下がみられる。
【0052】なお、塗膜中における4級アンモニウム塩
基を有する化合物とカルボン酸基を有する化合物との比
率は、4級アンモニウム塩基を有する化合物/カルボン
酸基を有する化合物の重量比で、3/1〜1/20、好
ましくは2/1〜1/10とすることが好ましい。この
ような比率とすることで、本発明の効果が向上する。
基を有する化合物とカルボン酸基を有する化合物との比
率は、4級アンモニウム塩基を有する化合物/カルボン
酸基を有する化合物の重量比で、3/1〜1/20、好
ましくは2/1〜1/10とすることが好ましい。この
ような比率とすることで、本発明の効果が向上する。
【0053】本発明では、4級アンモニウム塩基を有す
る化合物およびカルボン酸基を有する化合物のなかの少
なくとも1種が末端にエチレン性不飽和反応性基を有す
るモノマーであればよいが、より好ましくは4級アンモ
ニウム塩基を有する化合物およびカルボン酸基を有する
化合物のなかのそれぞれの少なくとも1種が、末端にエ
チレン性不飽和反応性基を有するモノマーであることが
好ましい。そして、それぞれの化合物を2種以上用いる
ときは、すべての化合物が末端にエチレン性不飽和反応
性基を有するモノマーであることが好ましい。
る化合物およびカルボン酸基を有する化合物のなかの少
なくとも1種が末端にエチレン性不飽和反応性基を有す
るモノマーであればよいが、より好ましくは4級アンモ
ニウム塩基を有する化合物およびカルボン酸基を有する
化合物のなかのそれぞれの少なくとも1種が、末端にエ
チレン性不飽和反応性基を有するモノマーであることが
好ましい。そして、それぞれの化合物を2種以上用いる
ときは、すべての化合物が末端にエチレン性不飽和反応
性基を有するモノマーであることが好ましい。
【0054】このような化合物を用いることによって放
射線硬化が可能になるとともに、硬化後の耐水性の向上
が見られる。また、印字のドットのにじみがなくなり印
字品質が向上する。
射線硬化が可能になるとともに、硬化後の耐水性の向上
が見られる。また、印字のドットのにじみがなくなり印
字品質が向上する。
【0055】本発明では、さらに、被記録表面層の塗膜
に水酸基を有する化合物を含有させることが好ましい。
これにより、膜質の改善効果が得られ、タックなどが生
じにくくなる。
に水酸基を有する化合物を含有させることが好ましい。
これにより、膜質の改善効果が得られ、タックなどが生
じにくくなる。
【0056】このような水酸基を有する化合物として
は、(メタ)アクリレート系の化合物が好ましく、具体
的にはポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト〔CH2 =CH−C(O)−O−(CH2 CH2 O)
n −H、CH2 =C(CH3 )−C(O)−O−(CH
2 CH2 O)n −H:n=1〜4〕、ペンタエリスリト
ールビス(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
は、(メタ)アクリレート系の化合物が好ましく、具体
的にはポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト〔CH2 =CH−C(O)−O−(CH2 CH2 O)
n −H、CH2 =C(CH3 )−C(O)−O−(CH
2 CH2 O)n −H:n=1〜4〕、ペンタエリスリト
ールビス(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0057】このような化合物を含有させるときの塗膜
中の含有量は30wt% 以下、好ましくは1〜25wt% と
することが好ましい。このような含有量とすることによ
って上記の効果がより向上する。これに対し、この量が
少なくなると実効がなく、多くなりすぎると、耐水性の
低下や硬化不良などが生じる。
中の含有量は30wt% 以下、好ましくは1〜25wt% と
することが好ましい。このような含有量とすることによ
って上記の効果がより向上する。これに対し、この量が
少なくなると実効がなく、多くなりすぎると、耐水性の
低下や硬化不良などが生じる。
【0058】本発明では、水酸基を有する化合物ととも
に、あるいはこれにかえて被記録表面層の塗膜にモルフ
ォリノ基を有する化合物を用いてもよい。このような化
合物を用いることによって水酸基を有する化合物と同様
に膜質改善の効果が得られる。
に、あるいはこれにかえて被記録表面層の塗膜にモルフ
ォリノ基を有する化合物を用いてもよい。このような化
合物を用いることによって水酸基を有する化合物と同様
に膜質改善の効果が得られる。
【0059】このようなモルフォリノ基を有する化合物
としては、(メタ)アクリレート系の化合物が好まし
く、具体的にはアクリロイルモルホリン、メタアクリロ
イルモルホリン等が挙げれられる。
としては、(メタ)アクリレート系の化合物が好まし
く、具体的にはアクリロイルモルホリン、メタアクリロ
イルモルホリン等が挙げれられる。
【0060】このような化合物を含有させるときの塗膜
中の含有量は40wt% 以下、好ましくは5〜35wt% と
することが好ましい。このような含有量とすることによ
って上記の効果が向上する。これに対し、この量が少な
くなると実効がなく、多くなりすぎると硬化不良や印字
品質の低下等が生じる。
中の含有量は40wt% 以下、好ましくは5〜35wt% と
することが好ましい。このような含有量とすることによ
って上記の効果が向上する。これに対し、この量が少な
くなると実効がなく、多くなりすぎると硬化不良や印字
品質の低下等が生じる。
【0061】被記録表面層は、塗膜を放射線硬化して形
成されるが、硬化に用いられる放射線としては電子線、
紫外線等が挙げられ、特に紫外線が好ましい。従って、
塗膜には重合開始剤、特に光重合開始剤を含有させるこ
とが好ましい。
成されるが、硬化に用いられる放射線としては電子線、
紫外線等が挙げられ、特に紫外線が好ましい。従って、
塗膜には重合開始剤、特に光重合開始剤を含有させるこ
とが好ましい。
【0062】光重合開始剤としては、特に制限はなく、
安息香酸エステル類、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾイ
ン誘導体、チオキサントン誘導体、アセトフェノン誘導
体、プロピオフェノン誘導体およびベンジルなどを用い
ることができる。
安息香酸エステル類、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾイ
ン誘導体、チオキサントン誘導体、アセトフェノン誘導
体、プロピオフェノン誘導体およびベンジルなどを用い
ることができる。
【0063】具体的には、メチル−オルソベンゾイルベ
ンゾエート、ベンゾフェノン、4,4−ビスジエチルア
ミノベンゾフェノン、ジベンゾスベロン、ベンゾイルア
ルキルエーテル(炭素原子数1〜8の分岐を含んでもよ
いアルキル基を有する)、1−フェニル−1,2−プロ
パンジオン−2−(ο−エトキシカルボニル)オキシ
ム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(ο
−ベンゾイル)オキシム、2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェ
ノン、塩素化アセトフェノン誘導体、4−イソプロピル
−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
およびベンジル等が挙げられる。これらのうちでも特に
好ましい重合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、メチル−オルソ
ベンゾイルベンゾエート等である。なお、これら特に好
ましい重合開始剤のうち、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オンは、ダロキュア11
73(メルク社製)、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノンは、イルガキュア651(日本チバガ
イギー社製)として市販されているものである。
ンゾエート、ベンゾフェノン、4,4−ビスジエチルア
ミノベンゾフェノン、ジベンゾスベロン、ベンゾイルア
ルキルエーテル(炭素原子数1〜8の分岐を含んでもよ
いアルキル基を有する)、1−フェニル−1,2−プロ
パンジオン−2−(ο−エトキシカルボニル)オキシ
ム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(ο
−ベンゾイル)オキシム、2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェ
ノン、塩素化アセトフェノン誘導体、4−イソプロピル
−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
およびベンジル等が挙げられる。これらのうちでも特に
好ましい重合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、メチル−オルソ
ベンゾイルベンゾエート等である。なお、これら特に好
ましい重合開始剤のうち、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オンは、ダロキュア11
73(メルク社製)、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノンは、イルガキュア651(日本チバガ
イギー社製)として市販されているものである。
【0064】被記録表面層の塗膜中の重合開始剤の含有
量は、好ましくは10wt% 以下、より好ましくは0.1
〜10wt% 、特に好ましくは0.3〜10wt% である。
含有量が少ないと重合開始剤としての作用が十分に得ら
れず、また、多すぎると着色、耐候黄変、腐蝕等が生じ
る。
量は、好ましくは10wt% 以下、より好ましくは0.1
〜10wt% 、特に好ましくは0.3〜10wt% である。
含有量が少ないと重合開始剤としての作用が十分に得ら
れず、また、多すぎると着色、耐候黄変、腐蝕等が生じ
る。
【0065】さらに、本発明の被記録表面層の塗膜に
は、前出の4級アンモニウム塩基を有する化合物やカル
ボン酸基を有する化合物などのほか、必要に応じ、さら
にエチレン性不飽和反応性基をもつモノマーもしくはオ
リゴマー、あるいはこれらの両方を含有させることがで
きる。
は、前出の4級アンモニウム塩基を有する化合物やカル
ボン酸基を有する化合物などのほか、必要に応じ、さら
にエチレン性不飽和反応性基をもつモノマーもしくはオ
リゴマー、あるいはこれらの両方を含有させることがで
きる。
【0066】このような化合物としては特に制限はな
く、例えば、アクリレート系、アクリルアミド系、ビニ
ル系等の化合物をいずれも用いることができる。
く、例えば、アクリレート系、アクリルアミド系、ビニ
ル系等の化合物をいずれも用いることができる。
【0067】より具体的にはアクリルアミド系のN,N
−メチレンビスアクリルアミド、アクリレート系のエチ
レングリコールビス(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールビス(メタ)アクリレート、トリエチレング
リコールビス(メタ)アクリレート、ヘキサエチレング
リコールビス(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールビス(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオー
ルビスアクリレート、1,6−ヘキサンジオールビスア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ビニル系の3,9−ジビニルスピロビ(m−ジオキ
サン)、アジピン酸ジビニル等が挙げられ、これらのう
ちで特に好ましいものとしては、N,N−メチレンビス
アクリルアミド、トリエチレングリコールビスメタクリ
レート、ヘキサエチレングリコールビス(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
−メチレンビスアクリルアミド、アクリレート系のエチ
レングリコールビス(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールビス(メタ)アクリレート、トリエチレング
リコールビス(メタ)アクリレート、ヘキサエチレング
リコールビス(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールビス(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオー
ルビスアクリレート、1,6−ヘキサンジオールビスア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ビニル系の3,9−ジビニルスピロビ(m−ジオキ
サン)、アジピン酸ジビニル等が挙げられ、これらのう
ちで特に好ましいものとしては、N,N−メチレンビス
アクリルアミド、トリエチレングリコールビスメタクリ
レート、ヘキサエチレングリコールビス(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
【0068】これらの化合物を含有させるときの添加量
は、分子中の末端に存在するエチレン性不飽和反応性基
の数や他の成分等に依存して決定されるが、被記録表面
層の塗膜の好ましくは50wt% 以下、より好ましくは4
0wt% 以下、特に好ましくは、25wt% 以下である。こ
の範囲で含有させることで、被記録表面層の、例えば、
流水中にさらしても膜物性が変化しないなどの耐水性が
さらに向上し、印字の耐水性も一層向上する。また、イ
ンクの吸着性を保ちながら膜の硬度を向上させることが
できるので適度な硬度が得られる。これに対し、添加量
が多すぎると被記録表面層が硬く、もろくなりやすく、
インクの吸収速度が低下し、インクの乾きも遅くなって
しまい、インクによる膨潤やインクによるクラックが発
生してしまう。
は、分子中の末端に存在するエチレン性不飽和反応性基
の数や他の成分等に依存して決定されるが、被記録表面
層の塗膜の好ましくは50wt% 以下、より好ましくは4
0wt% 以下、特に好ましくは、25wt% 以下である。こ
の範囲で含有させることで、被記録表面層の、例えば、
流水中にさらしても膜物性が変化しないなどの耐水性が
さらに向上し、印字の耐水性も一層向上する。また、イ
ンクの吸着性を保ちながら膜の硬度を向上させることが
できるので適度な硬度が得られる。これに対し、添加量
が多すぎると被記録表面層が硬く、もろくなりやすく、
インクの吸収速度が低下し、インクの乾きも遅くなって
しまい、インクによる膨潤やインクによるクラックが発
生してしまう。
【0069】本発明の被記録表面層には、さらに、樹脂
を含有させることができる。このような樹脂としては、
他の成分にもよるが、他の成分との相溶性が良好なもの
であればよい。例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系
樹脂、ナイロン等のポリアミド、メラミン樹脂、セルロ
ース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエステル等で
あってよい。このような樹脂は、放射線硬化可能なモノ
マーないしオリゴマーを塗膜中に含有させて塗膜を硬化
することによって樹脂としたものであってもよい。
を含有させることができる。このような樹脂としては、
他の成分にもよるが、他の成分との相溶性が良好なもの
であればよい。例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系
樹脂、ナイロン等のポリアミド、メラミン樹脂、セルロ
ース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエステル等で
あってよい。このような樹脂は、放射線硬化可能なモノ
マーないしオリゴマーを塗膜中に含有させて塗膜を硬化
することによって樹脂としたものであってもよい。
【0070】樹脂を含有させるときの添加量は、被記録
表面層の塗膜の50wt% 以下とすることが好ましく、さ
らには30wt% 以下とすることが好ましい。このような
添加量とすることで、塗膜強度が向上し、耐水性も向上
する。また、基体の反りが緩和する。これに対し、添加
量が多くなりすぎると、インクをハジきやすくなり、イ
ンクの速乾性が劣化しやすくなる。
表面層の塗膜の50wt% 以下とすることが好ましく、さ
らには30wt% 以下とすることが好ましい。このような
添加量とすることで、塗膜強度が向上し、耐水性も向上
する。また、基体の反りが緩和する。これに対し、添加
量が多くなりすぎると、インクをハジきやすくなり、イ
ンクの速乾性が劣化しやすくなる。
【0071】本発明の被記録表面層中には、染料を拡散
させずに溶剤のみを速やかに広範囲に浸透させ、インク
受容層としての機能を向上させて乾燥を促進させるため
に、さらに多孔質粒子を含有させることが好ましい。多
孔質粒子としては、このような目的で、通常用いられて
いる多孔質粒子を用いることができる。このような多孔
質粒子としては、シリカ、クレー、タルク、ケイソウ
土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
ケイ酸アルミニウム、合成ゼオライト、アルミナ、酸化
亜鉛、酸化チタン、リトボン、チタンホワイト等の無機
質顔料が挙げられる。
させずに溶剤のみを速やかに広範囲に浸透させ、インク
受容層としての機能を向上させて乾燥を促進させるため
に、さらに多孔質粒子を含有させることが好ましい。多
孔質粒子としては、このような目的で、通常用いられて
いる多孔質粒子を用いることができる。このような多孔
質粒子としては、シリカ、クレー、タルク、ケイソウ
土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
ケイ酸アルミニウム、合成ゼオライト、アルミナ、酸化
亜鉛、酸化チタン、リトボン、チタンホワイト等の無機
質顔料が挙げられる。
【0072】これらの多孔質粒子の平均粒径は、好まし
くは0.001〜50μm 、より好ましくは0.001
〜30μm である。平均粒径が大きすぎると、膜がもろ
くなったり、表面が粗面になったりしやすい。また小さ
すぎると、溶剤の浸透が遅くなりやすい。
くは0.001〜50μm 、より好ましくは0.001
〜30μm である。平均粒径が大きすぎると、膜がもろ
くなったり、表面が粗面になったりしやすい。また小さ
すぎると、溶剤の浸透が遅くなりやすい。
【0073】このようななかで、本発明において用いる
ことが好ましい多孔質粒子としては、シリカ、アルミ
ナ、酸化チタン等が挙げられる。シリカとしては、超微
粒子状無水シリカが好ましく、その1次粒子の平均粒径
は0.001〜30μm であることが好ましい。このよ
うなものとしては、アエロジルTT600、OX50、
380、200、130、300、MOX80、MOX
170、COK84(アエロジル社製、SiLCRON
G−100、G−100T、G−600、G−601、
G−602、G−603(SCMケミカルズ社製)の商
品名で市販されているものが挙げられる。また、アルミ
ナとしてはAluminium Oxide C (アエロジル社製)、酸
化チタンとしてはTitanium Oxide P25(アエロジル社
製)などの商品名で市販されているものが挙げられる。
ことが好ましい多孔質粒子としては、シリカ、アルミ
ナ、酸化チタン等が挙げられる。シリカとしては、超微
粒子状無水シリカが好ましく、その1次粒子の平均粒径
は0.001〜30μm であることが好ましい。このよ
うなものとしては、アエロジルTT600、OX50、
380、200、130、300、MOX80、MOX
170、COK84(アエロジル社製、SiLCRON
G−100、G−100T、G−600、G−601、
G−602、G−603(SCMケミカルズ社製)の商
品名で市販されているものが挙げられる。また、アルミ
ナとしてはAluminium Oxide C (アエロジル社製)、酸
化チタンとしてはTitanium Oxide P25(アエロジル社
製)などの商品名で市販されているものが挙げられる。
【0074】また、これらの多孔質粒子は、その用途や
目的により添加量を決定すればよい。しかし、多すぎる
とインクの拡散効果は高まるが、被記録表面層がもろ
く、耐久性が不足しやすくなるため、含有量は、好まし
くは70wt% 以下、より好ましくは50wt% 以下であ
る。このような多孔質粒子を2種以上を混合して用いる
場合、多孔質粒子の合計で、好ましくは70wt% 以下で
ある。なお、添加量の下限には特に制限はないが、通常
10wt% 程度である。
目的により添加量を決定すればよい。しかし、多すぎる
とインクの拡散効果は高まるが、被記録表面層がもろ
く、耐久性が不足しやすくなるため、含有量は、好まし
くは70wt% 以下、より好ましくは50wt% 以下であ
る。このような多孔質粒子を2種以上を混合して用いる
場合、多孔質粒子の合計で、好ましくは70wt% 以下で
ある。なお、添加量の下限には特に制限はないが、通常
10wt% 程度である。
【0075】また、このような多孔質粒子として、スメ
クタイトを用いることもできる。
クタイトを用いることもできる。
【0076】また、本発明の被記録表面層には、トリエ
タノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾ
エート等の光重合促進剤、連鎖移動剤、さらにフェノチ
アジン等のラジカル重合防止剤、N−ニトロソフェニル
ヒドロキシルアミンアルミニウム塩等のキレート剤等の
安定剤を添加してもよい。
タノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾ
エート等の光重合促進剤、連鎖移動剤、さらにフェノチ
アジン等のラジカル重合防止剤、N−ニトロソフェニル
ヒドロキシルアミンアルミニウム塩等のキレート剤等の
安定剤を添加してもよい。
【0077】本発明において、被記録表面層を基体上に
形成するには、まず、4級アンモニウム塩基を有する化
合物やカルボン酸基を有する化合物などの被記録表面層
の塗膜の含有成分を含有する塗布液を調製し、この塗布
液を基体上に塗布する。
形成するには、まず、4級アンモニウム塩基を有する化
合物やカルボン酸基を有する化合物などの被記録表面層
の塗膜の含有成分を含有する塗布液を調製し、この塗布
液を基体上に塗布する。
【0078】塗布液を調製する場合、溶媒を用いてもよ
いが、塗布液の含有成分に液体成分があるときは、必ず
しも溶媒を用いなくともよい。本発明に用いる4級アン
モニウム塩基を有する化合物やカルボン酸基を有する化
合物はエチレン性不飽和反応性基を有するモノマーであ
るとき液体であるので通常溶媒を用いる必要はない。
いが、塗布液の含有成分に液体成分があるときは、必ず
しも溶媒を用いなくともよい。本発明に用いる4級アン
モニウム塩基を有する化合物やカルボン酸基を有する化
合物はエチレン性不飽和反応性基を有するモノマーであ
るとき液体であるので通常溶媒を用いる必要はない。
【0079】溶媒を用いるときの溶媒としては、メタノ
ール、エタノール、ブチルカルビトール、エチルセロソ
ルブ等が好ましい。また、これらの溶媒を2種類以上混
合して用いてもよい。この場合、塗布液に用いる溶媒の
種類や含有量、あるいは複数の溶媒の混合比等に特に制
限はなく、塗布液の組成、調製方法あるいは塗布方法等
を考慮して適宜決定すればよい。
ール、エタノール、ブチルカルビトール、エチルセロソ
ルブ等が好ましい。また、これらの溶媒を2種類以上混
合して用いてもよい。この場合、塗布液に用いる溶媒の
種類や含有量、あるいは複数の溶媒の混合比等に特に制
限はなく、塗布液の組成、調製方法あるいは塗布方法等
を考慮して適宜決定すればよい。
【0080】塗布方法としては、スピンコート法、スプ
レーコート法、ディッピング法、グラビアロール法、ナ
イフコーター法、リバースロール法、スクリーン印刷法
およびバーコーター法等、通常用いられる方法をいずれ
も用いることができる。なお、親油性スメクタイトを含
有し、粘度を適当に調整した塗布液を用いる場合は、ス
クリーン印刷法、グラビアロール法、バーコーター法等
を用いて良好に塗布することができる。
レーコート法、ディッピング法、グラビアロール法、ナ
イフコーター法、リバースロール法、スクリーン印刷法
およびバーコーター法等、通常用いられる方法をいずれ
も用いることができる。なお、親油性スメクタイトを含
有し、粘度を適当に調整した塗布液を用いる場合は、ス
クリーン印刷法、グラビアロール法、バーコーター法等
を用いて良好に塗布することができる。
【0081】本発明では、このようにして得られた塗膜
に放射線を照射して硬化する。なお、塗布液に溶媒を用
いる場合は、前記適当な方法で基体上に塗布した後、乾
燥により用いた溶媒を除いて塗布膜とし、放射線を照射
して硬化すればよい。用いる放射線としては、前述した
ように紫外線が好ましい。この場合照射する紫外線強度
は、50mW/cm2程度以上、照射量は200〜2000mJ
/cm2程度とすればよい。また、紫外線源としては、水銀
灯などの通常のものを用いればよい。
に放射線を照射して硬化する。なお、塗布液に溶媒を用
いる場合は、前記適当な方法で基体上に塗布した後、乾
燥により用いた溶媒を除いて塗布膜とし、放射線を照射
して硬化すればよい。用いる放射線としては、前述した
ように紫外線が好ましい。この場合照射する紫外線強度
は、50mW/cm2程度以上、照射量は200〜2000mJ
/cm2程度とすればよい。また、紫外線源としては、水銀
灯などの通常のものを用いればよい。
【0082】このようにして設けた被記録表面層の厚さ
は、1〜100μm 、より好ましくは3〜30μm であ
る。厚すぎると被記録基材に反りを生じたり、硬化が不
十分になりやすくなる。また薄すぎると溶剤の浸透性が
低下し、印字後のインクが乾燥しにくくなる。
は、1〜100μm 、より好ましくは3〜30μm であ
る。厚すぎると被記録基材に反りを生じたり、硬化が不
十分になりやすくなる。また薄すぎると溶剤の浸透性が
低下し、印字後のインクが乾燥しにくくなる。
【0083】また、被記録表面層の25℃での水との接
触角は、好ましくは60°以下、より好ましくは40°
以下である。このような接触角をもつことで、疎水性基
体とのすぐれた密着性をもち、かつ水溶性染料を含有す
るインクによる書き込みが可能な被記録表面層が得られ
る。接触角が高すぎると水溶性染料を含有するインクに
よる書き込みが難しくなる。
触角は、好ましくは60°以下、より好ましくは40°
以下である。このような接触角をもつことで、疎水性基
体とのすぐれた密着性をもち、かつ水溶性染料を含有す
るインクによる書き込みが可能な被記録表面層が得られ
る。接触角が高すぎると水溶性染料を含有するインクに
よる書き込みが難しくなる。
【0084】本発明の被記録表面層を有する基体として
は、通常インクジェット記録方式に用いられる基体、例
えば紙、スライドフィルム、OHP(オーバーヘッドプ
ロジェクター)用フィルム、CMF(カラーモザイクフ
ィルター)等いずれも用いることができる。ただし、よ
り特徴を発揮する基体としては、疎水性表面をもつもの
であり、好ましくは、放射線硬化保護膜を有する光記録
媒体、特に紫外線硬化性保護膜を有する記録可能なコン
パクトディスクなどの光記録媒体である。疎水性表面を
もつこのような記録可能なコンパクトディスクの、通常
レーベルが印刷される側の面に形成した本発明の被記録
表面層は、基体の疎水性表面との密着性も高い。そし
て、この被記録表面層上に、ユーザーが光記録の内容を
インクジェット用インクのような水溶性染料を含有する
インクを用いて記録することが可能になる。
は、通常インクジェット記録方式に用いられる基体、例
えば紙、スライドフィルム、OHP(オーバーヘッドプ
ロジェクター)用フィルム、CMF(カラーモザイクフ
ィルター)等いずれも用いることができる。ただし、よ
り特徴を発揮する基体としては、疎水性表面をもつもの
であり、好ましくは、放射線硬化保護膜を有する光記録
媒体、特に紫外線硬化性保護膜を有する記録可能なコン
パクトディスクなどの光記録媒体である。疎水性表面を
もつこのような記録可能なコンパクトディスクの、通常
レーベルが印刷される側の面に形成した本発明の被記録
表面層は、基体の疎水性表面との密着性も高い。そし
て、この被記録表面層上に、ユーザーが光記録の内容を
インクジェット用インクのような水溶性染料を含有する
インクを用いて記録することが可能になる。
【0085】光記録媒体の紫外線硬化保護膜としては、
通常このような記録可能なコンパクトディスクの保護膜
として用いられるものであればどのようなものであって
もよく、特に制限はない。例えば、多官能オリゴエステ
ルアクリレート等の紫外線硬化型化合物を含有し、0.
5〜100μm 程度の厚さとしたもの等種々のものであ
ってよい。なお、本発明は、疎水性基体として、25℃
での水との接触角が40°以上、特に60〜90°のも
のに有効である。
通常このような記録可能なコンパクトディスクの保護膜
として用いられるものであればどのようなものであって
もよく、特に制限はない。例えば、多官能オリゴエステ
ルアクリレート等の紫外線硬化型化合物を含有し、0.
5〜100μm 程度の厚さとしたもの等種々のものであ
ってよい。なお、本発明は、疎水性基体として、25℃
での水との接触角が40°以上、特に60〜90°のも
のに有効である。
【0086】本発明の被記録表面層を有する光記録媒体
の一例が図1に示されている。
の一例が図1に示されている。
【0087】図1に示される光記録媒体11は、基板1
2上に色素を主成分とする記録層13を有し、記録層1
3に密着して反射層14を有し、さらに保護膜15を有
し、保護膜15上に被記録表面層17を有するものであ
る。
2上に色素を主成分とする記録層13を有し、記録層1
3に密着して反射層14を有し、さらに保護膜15を有
し、保護膜15上に被記録表面層17を有するものであ
る。
【0088】基板12は、記録光および再生光(波長6
00〜900nm程度、特に波長770〜900nm程度の
半導体レーザー光、特に780nm)に対し、実質的に透
明(好ましくは透過率88%以上)な樹脂あるいはガラ
スから形成されたものを用いればよい。これにより、基
板裏面側からの記録および再生が可能となる。
00〜900nm程度、特に波長770〜900nm程度の
半導体レーザー光、特に780nm)に対し、実質的に透
明(好ましくは透過率88%以上)な樹脂あるいはガラ
スから形成されたものを用いればよい。これにより、基
板裏面側からの記録および再生が可能となる。
【0089】基板材質としては、樹脂を用いることが好
ましく、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、アモル
ファスポリオレフィン、TPX等の各種熱可塑性樹脂が
好適である。基板12は射出成形等の公知の方法に従い
製造すればよい。また、その際、トラッキング用やアド
レス用等のために、グルーブ21等の所定のパターンを
基板表面に形成することが好ましい。なお、基板12製
造後に、2P法等によりグルーブ等の所定のパターンを
有する樹脂層を形成してもよい。
ましく、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、アモル
ファスポリオレフィン、TPX等の各種熱可塑性樹脂が
好適である。基板12は射出成形等の公知の方法に従い
製造すればよい。また、その際、トラッキング用やアド
レス用等のために、グルーブ21等の所定のパターンを
基板表面に形成することが好ましい。なお、基板12製
造後に、2P法等によりグルーブ等の所定のパターンを
有する樹脂層を形成してもよい。
【0090】記録層13は、1種類の色素だけを含有し
てもよく、あるいは2種以上の色素が相溶した構成であ
ってもよい。
てもよく、あるいは2種以上の色素が相溶した構成であ
ってもよい。
【0091】記録層13に用いる光吸収性の色素として
は、吸収極大が600〜900nm、好ましくは600〜
800nm、より好ましくは650〜750nmであれば、
他に特に制限はなく、例えばシアニン系、フタロシアニ
ン系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、アゾ
系、トリフェニルメタン系、ピリリウムないしチアピリ
リウム塩系、スクワリリウム系、クロコニウム系、金属
錯体色素系等から1種ないし2種以上を目的に応じて適
宜選択すればよい。
は、吸収極大が600〜900nm、好ましくは600〜
800nm、より好ましくは650〜750nmであれば、
他に特に制限はなく、例えばシアニン系、フタロシアニ
ン系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、アゾ
系、トリフェニルメタン系、ピリリウムないしチアピリ
リウム塩系、スクワリリウム系、クロコニウム系、金属
錯体色素系等から1種ないし2種以上を目的に応じて適
宜選択すればよい。
【0092】また、光吸収色素にクエンチャーを混合し
てもよい。さらに、色素カチオンとクエンチャーアニオ
ンとのイオン結合体を光吸収色素として用いてもよい。
てもよい。さらに、色素カチオンとクエンチャーアニオ
ンとのイオン結合体を光吸収色素として用いてもよい。
【0093】クエンチャーとしては、アセチルアセトナ
ート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフェニルジ
チオール系などのビスジチオール系、チオカテコール
系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェノレ
ート系等の金属錯体が好ましい。また、窒素のラジカル
カチオンを有するアミン系化合物やヒンダードアミン等
のアミン系のクエンチャーも好適である。
ート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフェニルジ
チオール系などのビスジチオール系、チオカテコール
系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェノレ
ート系等の金属錯体が好ましい。また、窒素のラジカル
カチオンを有するアミン系化合物やヒンダードアミン等
のアミン系のクエンチャーも好適である。
【0094】結合体を構成する色素としては、インドレ
ニン環を有するシアニン色素が、またクエンチャーとし
てはビスフェニルジチオール金属錯体等の金属錯体色素
が好ましい。
ニン環を有するシアニン色素が、またクエンチャーとし
てはビスフェニルジチオール金属錯体等の金属錯体色素
が好ましい。
【0095】記録層13は、色素および有機溶剤を含有
する塗布液を用い、この塗布液を回転する基板上に展開
塗布するスピンコート法により形成される。
する塗布液を用い、この塗布液を回転する基板上に展開
塗布するスピンコート法により形成される。
【0096】記録形成のための塗布液に用いる有機溶剤
としては、脂肪族炭化水素系、アルコール系、ケトン
系、エステル系、エーテル系、芳香族系、ハロゲン化ア
ルキル系等から、用いる色素に応じて適宜選択すればよ
い。スピンコート後、必要に応じて塗膜を乾燥させる。
としては、脂肪族炭化水素系、アルコール系、ケトン
系、エステル系、エーテル系、芳香族系、ハロゲン化ア
ルキル系等から、用いる色素に応じて適宜選択すればよ
い。スピンコート後、必要に応じて塗膜を乾燥させる。
【0097】このようにして形成される記録層13の厚
さは、目的とする反射率などに応じて適宜設定されるも
のであるが、通常、1000〜3000A 程度である。
さは、目的とする反射率などに応じて適宜設定されるも
のであるが、通常、1000〜3000A 程度である。
【0098】記録層13上には、直接密着して反射層1
4が設層される。反射層14には高反射率材料を用い
る。このような材料としては、Au、Cu、Ag、Al
やこれらを含む合金などが好ましい。
4が設層される。反射層14には高反射率材料を用い
る。このような材料としては、Au、Cu、Ag、Al
やこれらを含む合金などが好ましい。
【0099】反射層14を形成するには、スパッタリン
グ、蒸着等の各種気相成膜法を用いればよい。
グ、蒸着等の各種気相成膜法を用いればよい。
【0100】反射層14の厚さは500A 以上であるこ
とが好ましい。また、厚さの上限は特にないが、コス
ト、生産作業時間等を考慮すると、1700A 程度以下
であることが好ましい。
とが好ましい。また、厚さの上限は特にないが、コス
ト、生産作業時間等を考慮すると、1700A 程度以下
であることが好ましい。
【0101】反射層14上には保護膜15が設けられ
る。保護膜15は、前述のように、例えば紫外線硬化樹
脂等の各種樹脂材質から、通常は、好ましくは、0.5
〜100μm 程度、さらには1〜50μm 、特には3〜
30μm の厚さに設層すればよい。保護膜15は、層状
であってもシート状であってもよい。保護膜15は、ス
ピンコート、グラビア塗布、スプレーコート、ディッピ
ング等の通常の方法により形成すればよい。保護膜が薄
すぎると保護膜としての効果が十分に得られなくなり、
記録信号のエラーを生じやすくなる。また、厚すぎる
と、このような樹脂膜の硬化の際に伴う収縮により、記
録媒体の反りや保護膜中のクラックが生じやすくなる。
なお、図示例の保護膜は1層のみとしているが、2層以
上の多層構成としてもよい。2層以上とするときは合計
膜厚が上記範囲となるようにすればよい。
る。保護膜15は、前述のように、例えば紫外線硬化樹
脂等の各種樹脂材質から、通常は、好ましくは、0.5
〜100μm 程度、さらには1〜50μm 、特には3〜
30μm の厚さに設層すればよい。保護膜15は、層状
であってもシート状であってもよい。保護膜15は、ス
ピンコート、グラビア塗布、スプレーコート、ディッピ
ング等の通常の方法により形成すればよい。保護膜が薄
すぎると保護膜としての効果が十分に得られなくなり、
記録信号のエラーを生じやすくなる。また、厚すぎる
と、このような樹脂膜の硬化の際に伴う収縮により、記
録媒体の反りや保護膜中のクラックが生じやすくなる。
なお、図示例の保護膜は1層のみとしているが、2層以
上の多層構成としてもよい。2層以上とするときは合計
膜厚が上記範囲となるようにすればよい。
【0102】本発明では、反射層14上に設けられる保
護膜15および被記録表面層17のうちの少なくとも1
層に白色顔料を含有させることが好ましい。なお、保護
膜が多層構成であるとき、いずれの保護膜であってもよ
く、2層以上に含有させてもよい。
護膜15および被記録表面層17のうちの少なくとも1
層に白色顔料を含有させることが好ましい。なお、保護
膜が多層構成であるとき、いずれの保護膜であってもよ
く、2層以上に含有させてもよい。
【0103】白色顔料としては硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、酸化亜鉛、酸化チタン、リトボン、チタンホワ
イト等を用いることができる。これらの白色顔料を用い
ることによって、カラー印刷における発色性が向上す
る。用いる白色顔料の平均粒径に特に制限はないが、3
0μm 以下、好ましくは0.001〜20μm 程度であ
る。平均粒径が大きすぎると膜がもろくなりやすくなる
からである。また、その含有量は、層全体の0.1〜2
0wt% 程度とすることが好ましい。含有量が少なくなり
すぎると添加の実効がなく、多くなりすぎると膜がもろ
くなってしまうからである。特に本発明では保護膜を2
層以上設け、その1層に白色顔料を含有させることが好
ましい。
リウム、酸化亜鉛、酸化チタン、リトボン、チタンホワ
イト等を用いることができる。これらの白色顔料を用い
ることによって、カラー印刷における発色性が向上す
る。用いる白色顔料の平均粒径に特に制限はないが、3
0μm 以下、好ましくは0.001〜20μm 程度であ
る。平均粒径が大きすぎると膜がもろくなりやすくなる
からである。また、その含有量は、層全体の0.1〜2
0wt% 程度とすることが好ましい。含有量が少なくなり
すぎると添加の実効がなく、多くなりすぎると膜がもろ
くなってしまうからである。特に本発明では保護膜を2
層以上設け、その1層に白色顔料を含有させることが好
ましい。
【0104】このような被記録表面層をもつ光記録媒体
に書き込みを行う場合、水溶性染料を含むインクを用い
て通常のペン等で書き込んでもよいが、エラーの増加等
の恐れがあるため、インクジェット記録方式の書き込み
装置を用いることが好ましい。
に書き込みを行う場合、水溶性染料を含むインクを用い
て通常のペン等で書き込んでもよいが、エラーの増加等
の恐れがあるため、インクジェット記録方式の書き込み
装置を用いることが好ましい。
【0105】用いるインクとしては、水溶性染料を含む
インクであれば特に制限はなく、インクジェット記録方
式の書き込み装置に用いるインクであればいずれも使用
できる。
インクであれば特に制限はなく、インクジェット記録方
式の書き込み装置に用いるインクであればいずれも使用
できる。
【0106】水溶性染料としては、例えば、C.I.ダ
イレクトブラック17、19、32、51、71、10
8、146、C.I.ダイレクトブルー6、22、2
5、71、86、90、106、199、C.I.ダイ
レクトレッド1、4、17、28、83、C.I.ダイ
レクトイエロー12、24、26、86、98、14
2、C.I.ダイレクトオレンジ34、39、44、4
6、60、C.I.ダイレクトバイオレット47、4
8、C.I.ダイレクトブラウン109、C.I.ダイ
レクトグリーン59等の直接染料、C.I.アシッドブ
ラック2、7、24、26、31、52、63、11
2、118、C.I.アシッドブルー9、22、40、
59、93、102、104、113、117、12
0、167、229、234、C.I.アシッドレッド
1、6、32、37、51、52、80、85、87、
92、94、115、180、256、317、31
5、C.I.アシッドイエロー11、17、23、2
5、29、42、61、71、C.I.アシッドオレン
ジ7、19、C.I.アシッドバイオレット49等の酸
性染料が好ましく、その他、C.I.ベーシックブラッ
ク2、C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、
24、25、26、28、29、C.I.ベーシックレ
ッド1、2、9、12、13、14、37、C.I.ベ
ーシックバイオレット7、14、27、C.I.フード
ブラック1、2、ウォータブラック187L等が挙げら
れる。これらの染料のなかにも該当するものがあるが、
分子中にスルホン酸基ないしその塩、あるいはフェノー
ル性の水酸基、カルボン酸基などアニオン性の基を有す
るものも好ましい。
イレクトブラック17、19、32、51、71、10
8、146、C.I.ダイレクトブルー6、22、2
5、71、86、90、106、199、C.I.ダイ
レクトレッド1、4、17、28、83、C.I.ダイ
レクトイエロー12、24、26、86、98、14
2、C.I.ダイレクトオレンジ34、39、44、4
6、60、C.I.ダイレクトバイオレット47、4
8、C.I.ダイレクトブラウン109、C.I.ダイ
レクトグリーン59等の直接染料、C.I.アシッドブ
ラック2、7、24、26、31、52、63、11
2、118、C.I.アシッドブルー9、22、40、
59、93、102、104、113、117、12
0、167、229、234、C.I.アシッドレッド
1、6、32、37、51、52、80、85、87、
92、94、115、180、256、317、31
5、C.I.アシッドイエロー11、17、23、2
5、29、42、61、71、C.I.アシッドオレン
ジ7、19、C.I.アシッドバイオレット49等の酸
性染料が好ましく、その他、C.I.ベーシックブラッ
ク2、C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、
24、25、26、28、29、C.I.ベーシックレ
ッド1、2、9、12、13、14、37、C.I.ベ
ーシックバイオレット7、14、27、C.I.フード
ブラック1、2、ウォータブラック187L等が挙げら
れる。これらの染料のなかにも該当するものがあるが、
分子中にスルホン酸基ないしその塩、あるいはフェノー
ル性の水酸基、カルボン酸基などアニオン性の基を有す
るものも好ましい。
【0107】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
する。
【0108】実施例1 下記組成の液をミキサーにかけ、1時間攪拌して塗布液
No. 1を調製した。 化合物a−1 10重量部 化合物b−7(アロニックスM−5600:東亜合成化学社製) 40重量部 エチレングリコールモノメタアクリレート 20重量部 重合開始剤[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン (ダロキュア1173:メルク社製)] 5重量部 架橋剤(ブレンマーGMR:日本油脂製) 5重量部 多孔質物質(アロエジルTT−600:アロエジル社製:平均粒径0.04μ m ) 20重量部
No. 1を調製した。 化合物a−1 10重量部 化合物b−7(アロニックスM−5600:東亜合成化学社製) 40重量部 エチレングリコールモノメタアクリレート 20重量部 重合開始剤[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン (ダロキュア1173:メルク社製)] 5重量部 架橋剤(ブレンマーGMR:日本油脂製) 5重量部 多孔質物質(アロエジルTT−600:アロエジル社製:平均粒径0.04μ m ) 20重量部
【0109】この塗布液No. 1を用いて、追記型コンパ
クトディスク(CD−R)を基体として保護膜上にスク
リーン印刷により塗膜を形成し、乾燥した後、800mJ
/cm2の照射量で紫外線硬化を行って、被記録表面層(8
μm 厚)を形成した(図1参照)。
クトディスク(CD−R)を基体として保護膜上にスク
リーン印刷により塗膜を形成し、乾燥した後、800mJ
/cm2の照射量で紫外線硬化を行って、被記録表面層(8
μm 厚)を形成した(図1参照)。
【0110】なお、CD−Rの保護膜は、以下の組成の
塗膜を紫外線硬化させたものであり、膜厚は6μm であ
った。また反射層の材質は金である。
塗膜を紫外線硬化させたものであり、膜厚は6μm であ
った。また反射層の材質は金である。
【0111】保護膜組成 多官能オリゴエステルアクリレート 97重量部 (アロニックスM-8100:東亜合成化学社製) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン 3重量部 (ダロキュア1173:メルク社製)
【0112】このようにして得られた光記録媒体をサン
プルNo. 1とする。
プルNo. 1とする。
【0113】サンプルNo. 1において、被記録表面層形
成用の塗布液No. 1の化合物a−1を化合物a−2にか
えた塗布液No. 2を用いて被記録表面層を形成した。こ
れをサンプルNo. 2とする。
成用の塗布液No. 1の化合物a−1を化合物a−2にか
えた塗布液No. 2を用いて被記録表面層を形成した。こ
れをサンプルNo. 2とする。
【0114】また、塗布液No. 1において、化合物a−
1のかわりに化合物a−3を用い、これを20重量部と
し、化合物b−7を35重量部、エチレングリコールモ
ノメタアクリレート20重量部をエチレングリコールモ
ノアクリレート15重量部にかえるほかは同様にして塗
布液No. 3の調製を調製した。塗布液No. 3を用いて被
記録表面層を形成したものをサンプルNo. 3とする。
1のかわりに化合物a−3を用い、これを20重量部と
し、化合物b−7を35重量部、エチレングリコールモ
ノメタアクリレート20重量部をエチレングリコールモ
ノアクリレート15重量部にかえるほかは同様にして塗
布液No. 3の調製を調製した。塗布液No. 3を用いて被
記録表面層を形成したものをサンプルNo. 3とする。
【0115】さらに、塗布液No. 1において、化合物a
−1のかわりに化合物a−4を用い、これを15重量部
とし、化合物b−3を35重量部、エチレングリコール
モノメタアクリレートのかわりにアクリロイルモルホリ
ンを用いるほかは同様にして塗布液No. 4を調製した。
この塗布液No. 4を用いて被記録表面層を形成したもの
をサンプルNo. 4とする。
−1のかわりに化合物a−4を用い、これを15重量部
とし、化合物b−3を35重量部、エチレングリコール
モノメタアクリレートのかわりにアクリロイルモルホリ
ンを用いるほかは同様にして塗布液No. 4を調製した。
この塗布液No. 4を用いて被記録表面層を形成したもの
をサンプルNo. 4とする。
【0116】塗布液No. 1において、化合物a−1のか
わりに下記化13の比較化合物を用いて同様に塗布液N
o. 5の調製を試みたところ、うまく混合できず白濁が
生じた。この塗布液No. 5を用いて被記録表面層を形成
したものをサンプルNo. 5とする。
わりに下記化13の比較化合物を用いて同様に塗布液N
o. 5の調製を試みたところ、うまく混合できず白濁が
生じた。この塗布液No. 5を用いて被記録表面層を形成
したものをサンプルNo. 5とする。
【0117】
【化13】
【0118】塗布液No. 1において、化合物a−1を添
加せず、化合物b−7を50重量部、エチレングリコー
ルモノメタアクリレート20重量部とするほかは同様に
塗布液No. 6を調製した。この塗布液No. 6を用いて被
記録表面層を形成したものをサンプルNo. 6とする。
加せず、化合物b−7を50重量部、エチレングリコー
ルモノメタアクリレート20重量部とするほかは同様に
塗布液No. 6を調製した。この塗布液No. 6を用いて被
記録表面層を形成したものをサンプルNo. 6とする。
【0119】さらに、塗布液No. 1において、化合物b
−7を添加せず、化合物a−1を20重量部、エチレン
グリコールモノメタアクリレートを50重量部とするほ
かは同様に塗布液No. 7を調製した。この塗布液No. 7
を用いて被記録表面層を形成したものをサンプルNo. 7
とする。
−7を添加せず、化合物a−1を20重量部、エチレン
グリコールモノメタアクリレートを50重量部とするほ
かは同様に塗布液No. 7を調製した。この塗布液No. 7
を用いて被記録表面層を形成したものをサンプルNo. 7
とする。
【0120】サンプルNo. 1〜7について、下記の組成
をもつインクを用い、インクジェット記録方式で記録し
た。
をもつインクを用い、インクジェット記録方式で記録し
た。
【0121】インク組成 黄インク C.I.ダイレクトイエロー86 2重量部 ジエチレングリコール 20重量部 ポリエチレングリコール 10重量部 水 70重量部 赤インク C.I.アシッドレッド35 2重量部 ジエチレングリコール 20重量部 ポリエチレングリコール 10重量部 水 70重量部 青インク C.I.ダイレクトブルー86 2重量部 ジエチレングリコール 20重量部 ポリエチレングリコール 10重量部 水 70重量部 黒インク C.I.フードブラック2 2重量部 ジエチレングリコール 20重量部 ポリエチレングリコール 10重量部 水 70重量部
【0122】このように記録したものについて下記の評
価を行った。結果を表1に示す。
価を行った。結果を表1に示す。
【0123】(1)印字の乾燥時間(速乾性) 印字を行い、印字後、印字表面に指触したときインクが
指に付着しなくなるまでの時間を乾燥時間とし、次の基
準により表中に表示した。乾燥時間が30秒以下の場合
を◎、乾燥時間が30秒を超え、1分以下の場合を○、
乾燥時間が1分を超える場合を△、24時間以上乾燥し
ないのものを×とした。
指に付着しなくなるまでの時間を乾燥時間とし、次の基
準により表中に表示した。乾燥時間が30秒以下の場合
を◎、乾燥時間が30秒を超え、1分以下の場合を○、
乾燥時間が1分を超える場合を△、24時間以上乾燥し
ないのものを×とした。
【0124】(2)耐水性 印字を行い、印字の乾燥後に被記録表面層を流水中に1
分間さらし、以下について調べた。
分間さらし、以下について調べた。
【0125】(2−1)インク吸着性 流水に1分間印字面をさらす前とさらした後の文字を目
視により観察して、文字の濃さを調べた。文字の濃さが
流水中にさらす前後でほとんど変化しないものを○、や
や薄くなったが、読みとれる場合を△、文字が消えて読
めなくなる場合を×で表中に表示する。
視により観察して、文字の濃さを調べた。文字の濃さが
流水中にさらす前後でほとんど変化しないものを○、や
や薄くなったが、読みとれる場合を△、文字が消えて読
めなくなる場合を×で表中に表示する。
【0126】(2−2)膜質 流水に1分間さらしても層表面がほとんど変化しない場
合を○、多少軟化する場合を△、流水と一緒に流れた
り、剥離したりする場合を×で表中に表示する。
合を○、多少軟化する場合を△、流水と一緒に流れた
り、剥離したりする場合を×で表中に表示する。
【0127】(2−3)拭き取り性 流水に1分間さらした後の層表面を布(タオル等)や紙
(ペーパータオル、ティッシュぺーパー等)で拭き取っ
たときに、層表面に変化がない場合を○、強くこすった
ときに部分的に剥離する場合を△、層全体が簡単に剥離
してしまうものを×として表中に表示している。
(ペーパータオル、ティッシュぺーパー等)で拭き取っ
たときに、層表面に変化がない場合を○、強くこすった
ときに部分的に剥離する場合を△、層全体が簡単に剥離
してしまうものを×として表中に表示している。
【0128】(3)解像度 印字ドットを実体顕微鏡で観察し、にじみが生じている
かどうかを調べることによった。にじみがない場合を
○、少々にじみが出る場合を△、にじみがひどい場合を
×として表中に表示している。
かどうかを調べることによった。にじみがない場合を
○、少々にじみが出る場合を△、にじみがひどい場合を
×として表中に表示している。
【0129】
【表1】
【0130】表1より、本発明の効果は明らかである。
なお、本発明のサンプルNo. 1〜No. 4については保護
膜と被記録表面層との密着性も良好であった。密着性
は、3M社製のスコッチクリアテープ600を用い、
1.2cm×1.0cmの接着面を被記録表面層に貼り付け
た後、引き剥して被記録表面層の剥離の有無を調べるこ
とによった。本発明のサンプルはいずれも剥離がなかっ
た。
なお、本発明のサンプルNo. 1〜No. 4については保護
膜と被記録表面層との密着性も良好であった。密着性
は、3M社製のスコッチクリアテープ600を用い、
1.2cm×1.0cmの接着面を被記録表面層に貼り付け
た後、引き剥して被記録表面層の剥離の有無を調べるこ
とによった。本発明のサンプルはいずれも剥離がなかっ
た。
【0131】実施例2 実施例1のサンプルNo. 1の塗布液No. 1において、化
合物a−1のかわりに化合物a−2と化合物a−4とを
5重量部と5重量部用いるほかは同様にして塗布液を調
製し、同様にサンプルを得た。
合物a−1のかわりに化合物a−2と化合物a−4とを
5重量部と5重量部用いるほかは同様にして塗布液を調
製し、同様にサンプルを得た。
【0132】このサンプルについて実施例1と同様に評
価を行ったところ、サンプルNo. 1と同等の良好な結果
が得られることがわかった。
価を行ったところ、サンプルNo. 1と同等の良好な結果
が得られることがわかった。
【0133】実施例3 実施例1のサンプルNo. 1〜No. 4の各塗布液におい
て、化合物b−7のかわりに、化合物b−1〜b−6、
b−8を各々用いて塗布液を調製し、これらの塗布液を
用いてサンプルを各々作製し、実施例1と同様に特性を
評価したところ、サンプルNo. 1〜No. 4と同様の良好
な結果が得られた。また、化合物b−3とb−4とを2
0重量部ずつ用いて調製した塗布液を用いても同様の良
好な結果が得られた。結果の一部を表1に併記する。
て、化合物b−7のかわりに、化合物b−1〜b−6、
b−8を各々用いて塗布液を調製し、これらの塗布液を
用いてサンプルを各々作製し、実施例1と同様に特性を
評価したところ、サンプルNo. 1〜No. 4と同様の良好
な結果が得られた。また、化合物b−3とb−4とを2
0重量部ずつ用いて調製した塗布液を用いても同様の良
好な結果が得られた。結果の一部を表1に併記する。
【0134】実施例4 実施例1のサンプルNo. 3の塗布液No. 3において、エ
チレングリコールモノアクリレート15重量部のかわり
にアクリロイルモルホリン10重量部とエチレングリコ
ールモノアクリレート5重量部を用いるほかは同様に塗
布液を調製し、同様にサンプルを作製し、同様に特性を
評価したところ、サンプルNo. 3と同様の良好な結果が
得られた。
チレングリコールモノアクリレート15重量部のかわり
にアクリロイルモルホリン10重量部とエチレングリコ
ールモノアクリレート5重量部を用いるほかは同様に塗
布液を調製し、同様にサンプルを作製し、同様に特性を
評価したところ、サンプルNo. 3と同様の良好な結果が
得られた。
【0135】実施例5 実施例1のサンプルNo. 1において、多孔質物質として
アエロジルTT−600のかわりに、SiLCRONG
−100、G−100T、G−600、G−601、G
−602、G−603(SCMケミカルズ社製)を各々
用いて、同様にサンプルを各々作製し、同様に評価した
ところ、サンプルNo. 1と同様の良好な結果が得られ
た。
アエロジルTT−600のかわりに、SiLCRONG
−100、G−100T、G−600、G−601、G
−602、G−603(SCMケミカルズ社製)を各々
用いて、同様にサンプルを各々作製し、同様に評価した
ところ、サンプルNo. 1と同様の良好な結果が得られ
た。
【0136】実施例6 実施例1の本発明のサンプルNo. 1〜No. 4および実施
例2〜5の各サンプルにおいて、CD−R基体の保護膜
を2層構成とするほかは同様にしてサンプルを得た。こ
れらの各サンプルについて実施例1と同様に評価を行っ
たところ、それぞれ対応する各サンプルと同様の良好な
結果が得られた。また、これらのサンプルでは、第二の
保護膜に白色顔料を含有させているため、発色性が良好
でみやすかった。
例2〜5の各サンプルにおいて、CD−R基体の保護膜
を2層構成とするほかは同様にしてサンプルを得た。こ
れらの各サンプルについて実施例1と同様に評価を行っ
たところ、それぞれ対応する各サンプルと同様の良好な
結果が得られた。また、これらのサンプルでは、第二の
保護膜に白色顔料を含有させているため、発色性が良好
でみやすかった。
【0137】なお、第一および第二の保護膜の組成およ
び膜厚は以下のとおりであり、実施例1のCD−Rの保
護膜と同様に作製したものである。
び膜厚は以下のとおりであり、実施例1のCD−Rの保
護膜と同様に作製したものである。
【0138】 第一の保護膜(反射層側:6μm 厚) 多官能オリゴエステルアクリレート 97重量部 (アロニックスM-8100:東亜合成化学社製) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン 3重量部 (ダロキュア1173:メルク社製) 第二の保護膜(表面被覆層側:10μm 厚) 多官能オリゴエステルアクリレート 92重量部 (アロニックスM-8100:東亜合成化学社製) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン 3重量部 (ダロキュア1173:メルク社製) チタンホワイト(平均粒径0.03μm ) 5重量部
【0139】
【発明の効果】本発明によれば、流水にさらした後に拭
きとっても印字や層全体の剥離がないなどの耐水性に優
れた被記録表面層を有する被記録基材が得られる。ま
た、基体との密着性が良好で表面硬度も十分であり、一
度の塗布工程で塗設が可能である。さらに、重要な効果
として、印字の安定性も良好であり、従来に比べ、イン
クを使って書き込んでからの乾燥時間が短く、表面硬度
が高く、耐久性に優れ、ドットのにじみがなく高解像度
になり特にカラー印刷性に優れる。さらに、モノマーが
溶剤の役割をするので、溶剤が不要であるという利点も
有する。
きとっても印字や層全体の剥離がないなどの耐水性に優
れた被記録表面層を有する被記録基材が得られる。ま
た、基体との密着性が良好で表面硬度も十分であり、一
度の塗布工程で塗設が可能である。さらに、重要な効果
として、印字の安定性も良好であり、従来に比べ、イン
クを使って書き込んでからの乾燥時間が短く、表面硬度
が高く、耐久性に優れ、ドットのにじみがなく高解像度
になり特にカラー印刷性に優れる。さらに、モノマーが
溶剤の役割をするので、溶剤が不要であるという利点も
有する。
【図1】本発明の光記録媒体の一例を示す部分断面図で
ある。
ある。
11 光記録媒体 12 基板 13 記録層 14 反射層 15 保護膜 17 被記録表面層 21 グルーブ
Claims (12)
- 【請求項1】 基体上に、水溶性染料を含有するインク
による書き込み可能な被記録表面層を有し、 前記被記録表面層が、3個のアルキル基をもつ4級アン
モニウム塩基を有する化合物とカルボン酸基を有する化
合物とを含有し、前記化合物のうちの少なくとも1種が
末端にエチレン性不飽和反応性基を有するモノマーであ
り、かつ前記4級アンモニウム塩基の3個のアルキル基
の総炭素原子数が4以上である塗膜を放射線硬化したも
のである被記録基材。 - 【請求項2】 前記4級アンモニウム塩基を有する化合
物が下記化1または化2で表されるモノマーである請求
項1の被記録基材。 【化1】 【化2】 〔化1および化2のそれぞれにおいて、R0 は水素原子
またはメチル基を表す。R1 、R2 およびR3 は、それ
ぞれアルキル基を表し、これら3個のアルキル基の総炭
素原子数は4以上である。L1 はオキシ基(−O−)お
よびカルボニル基(−CO−)のうちの1種以上が介在
してもよい。炭素原子数1〜8のアルキレン基を表す。
X- はハロゲン化物イオンを表す。〕 - 【請求項3】 前記R1 、R2 およびR3 のうちの1個
が炭素原子数3〜10のアルキル基である請求項2の被
記録基材。 - 【請求項4】 前記カルボン酸基を有する化合物が(メ
タ)アクリル酸およびその誘導体のうちの少なくとも1
種である請求項1〜3のいずれかの被記録基材。 - 【請求項5】 前記硬化が紫外線硬化である請求項1〜
4のいずれかの被記録基材。 - 【請求項6】 前記塗膜が、さらに水酸基を有する化合
物を含有する請求項1〜5のいずれかの被記録基材。 - 【請求項7】 前記塗膜が、さらにモルフォリノ基を有
する化合物を含有する請求項1〜6のいずれかの被記録
基材。 - 【請求項8】 前記被記録表面層が、さらに多孔質粒子
を含む請求項1〜7のいずれかの被記録基材。 - 【請求項9】 前記書き込みを、インクジェット記録方
式で行う請求項1〜8のいずれかの被記録基材。 - 【請求項10】 前記基体が、放射線硬化保護膜を有す
る光記録媒体である請求項1〜9のいずれかの被記録基
材。 - 【請求項11】 前記基体が、紫外線硬化保護膜を有す
る光記録媒体である請求項1〜10のいずれかの被記録
基材。 - 【請求項12】 前記光記録媒体が記録層に密着して反
射層を有し、この反射層上に前記保護膜を含む少なくと
も1層の保護膜を有し、前記被記録表面層および前記保
護膜のうちの少なくとも1層が白色顔料を含有する請求
項10または11の被記録基材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10377083A JPH11268408A (ja) | 1995-03-09 | 1998-12-28 | 被記録基材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-78096 | 1995-03-09 | ||
JP7809695 | 1995-03-09 | ||
JP10377083A JPH11268408A (ja) | 1995-03-09 | 1998-12-28 | 被記録基材 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8080645A Division JP3059377B2 (ja) | 1995-03-09 | 1996-03-08 | 被記録基材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11268408A true JPH11268408A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=26419170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10377083A Withdrawn JPH11268408A (ja) | 1995-03-09 | 1998-12-28 | 被記録基材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11268408A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001348523A (ja) * | 2000-06-06 | 2001-12-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 水性顔料分散液、インクジェット記録液及びこれを用いたインクジェット記録方法 |
JP2002248858A (ja) * | 2001-02-26 | 2002-09-03 | Toppan Forms Co Ltd | 蛍光インク受理層形成用インクおよびそれを用いた蛍光インク受理層を有したシート |
-
1998
- 1998-12-28 JP JP10377083A patent/JPH11268408A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001348523A (ja) * | 2000-06-06 | 2001-12-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 水性顔料分散液、インクジェット記録液及びこれを用いたインクジェット記録方法 |
JP2002248858A (ja) * | 2001-02-26 | 2002-09-03 | Toppan Forms Co Ltd | 蛍光インク受理層形成用インクおよびそれを用いた蛍光インク受理層を有したシート |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030603 |