JPH10255331A - 光記録媒体及び情報表示方法 - Google Patents

光記録媒体及び情報表示方法

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JPH10255331A
JPH10255331A JP9059108A JP5910897A JPH10255331A JP H10255331 A JPH10255331 A JP H10255331A JP 9059108 A JP9059108 A JP 9059108A JP 5910897 A JP5910897 A JP 5910897A JP H10255331 A JPH10255331 A JP H10255331A
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JP
Japan
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recording medium
layer
ink
optical recording
surface layer
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Pending
Application number
JP9059108A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Momotake
宏之 百武
Satoru Suda
覚 須田
Kenji Hiraiwa
健司 平岩
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明な基板上に記録層、金属反射層、親水性
表面層を少なくとも順次積層してなる光記録媒体の親水
性表面にインクジェットプリンターで印刷した情報部の
耐水性を向上させる。 【解決手段】 透明な基板上に記録層、金属反射層、親
水性表面層を少なくとも順次積層してなる光記録媒体の
親水性表面に、インクジェットプリンターで情報を印刷
したのち、透明ラッカーをスプレーしてインクを定着さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体、特に記
録内容等の情報表示が可能な光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】色素を記録層とし、且つ記録層の上に金
属の反射層を設け、更にこの上に保護層を設けた単板型
の追記可能な光記録媒体は、例えば Optical Data Stor
age 1989 Technical Digest Series Vol.1 45(1989) 、
特開平2-132656号公報および特開平2-168446号公報等に
提案されており、市販コンパクトディスク(以下、CD
と略す)プレーヤー、CD−ROMプレーヤーやCD−
Iプレーヤーと互換性を有する光記録媒体としてCD−
Rの名称で既に実用化もされている。
【0003】このCD−Rは、透明基板側から照射され
るレーザー光により有機色素記録層を変化させ、情報を
信号として記録するものであり、記録機としては波長が
770〜800nmの高出力半導体レーザーを用いたラ
イターが、また情報記録のためのソフトウエアが、各種
市販されている。
【0004】一般に、コンパクトディスクは、その記録
内容等を保護層表面に紫外線硬化インクや油性インクを
用いた印刷によって表示している。しかしながら、CD
−Rの場合は、ユーザーが自ら情報を書き込むため、そ
の内容等の情報を予め印刷するわけにはいかず、ディス
ク面になんらかの形で一目で分かる表示を行うことが要
望されていた。
【0005】その1つの方法として、油性ペン等で筆記
することが考えられるが、見栄えがよくないだけでな
く、保護層の種類、膜厚あるいはペンの種類によっては
記録層に悪影響を及ぼすことが考えられ、好ましくな
い。
【0006】近年、インクジェットプリンター等を用い
て記録内容等をプリントする方法が実用化され、これに
対応した特殊な表面を有するCD−R媒体が市販されて
いる。これを用いると、パーソナルコンピューターベー
スでユーザーがディスク上に自由に情報表示が行うこと
ができる。白色の下地層を施してフルカラーの印刷に対
応したCD−R媒体も市販されている。しかしながら通
常のインクジェットインクはアルコール溶媒系で親水性
のため、プリントされた情報は高湿度下あるいは水滴が
滴下した場合、インクのにじみが生じ、見栄えが悪くな
るばかりでなく、著しい場合はプリント情報は判別でき
なくなるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ットプリンターに対応した表面をもつ記録媒体に、イン
クジェットプリンターでプリントした情報を湿度叉は水
滴に対してにじまないように定着させる方法および定着
性を改善した光記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑み、鋭意検討を行った結果、インクジェットプリ
ンターでプリントした表面層に透明ラッカーをスプレー
することにより、上記問題が解決できることを見いだ
し、本発明に至った。
【0009】すなわち、本発明は、(1) 透明基板上に、
記録層、金属反射層、親水性表面層を少なくとも積層し
てなる光記録媒体の親水性表面にインクジェットプリン
ターを用いて情報を印刷したのち、透明ラッカーをスプ
レーしてインクを定着させることを特徴とする表面情報
表示方法であり、また、(2) 親水性表面層が吸水性およ
び/または吸油性を有する有機フィラーおよび/または
無機フィラーを含有するUV硬化樹脂からなり、表面を
印刷可能に構成した上記(1) 記載の光記録媒体表面情報
表示方法であり、また、(3) 透明基板上に、記録層、金
属反射層、親水性表面層を少なくとも積層してなる光記
録媒体の親水性表面にインクジェットプリンターを用い
て情報を印刷したのち、透明ラッカーをスプレーしてイ
ンクを定着させて情報表示を行った光記録媒体であり、
また、(4) 親水性表面層が吸水性および/または吸油性
を有する有機フィラーおよび/または無機フィラーを含
有するUV硬化樹脂からなり、表面を印刷可能に構成し
た上記(3) 記載の光記録媒体である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる透明な
樹脂基板としては、信号の記録や読み出しを行うための
光を透過するものが好ましい。光の透過率としては85%
以上であり、且つ光学的異方性の小さいものが望まし
い。例えばアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂等の熱可塑性樹脂を用いた基板が好ましい例示と
して挙げられる。これらの中で基板の機械的強度、グル
ーブや再生専用信号などの付与のし易さ、経済性の点か
らアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂の射出成形樹脂基板が好ましく、特にポリ
カーボネート系樹脂基板が最も好ましい。
【0011】これらの基板の形状は板状でもフィルム状
でもよく、また円形やカード状でもよい。これらの基板
の表面には記録位置を制御するためのグルーブを有して
もよい。また、一部再生専用の情報等のためのピット等
を有していてもよい。かかるグルーブやピット等は、射
出成形や注型によって基板を作る際に付与するのが好ま
しい。
【0012】本発明における記録層はシアニン系、フタ
ロシアニン系、アゾ系などの有機色素を用いるのが一般
的である。これらの色素は溶剤に対する溶解性のためや
記録特性等のために各種の置換基で置換されていてもよ
い。また、これらの色素は1種または2種以上を混合し
て用いることもできる。
【0013】前記した色素を含有する記録層は通常スピ
ンコート、スプレー、侵漬等の塗布法によって成膜する
ことができる。上記色素を塗布法により成膜する際は樹
脂基板にダメージを与えない溶剤、すなわち、基板用樹
脂を実質的に溶解しない溶剤に色素を溶解して塗布すれ
ばよい。本発明において、記録層の膜厚は通常50〜2
00nmが好ましい。
【0014】色素を含有する記録層を成膜する際には前
記した色素の他にニトロセルロース、エチルセルロー
ス、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹脂等
の樹脂やレベリング剤、消泡剤等を本発明の効果を損な
わない範囲において併用することもできる。
【0015】記録層としては、主に、有機色素を含有す
るものについて記述しているが、本発明は無機物やポリ
マーあるいは金属を記録層として用いた媒体についても
適用できることは明かである。
【0016】本発明における記録層の上に設けられた反
射層としては、金、銀、アルミニウムあるいはこれらの
合金のような高反射率の金属膜が用いられる。これらの
金属の反射層は蒸着、スパッター等の方法で成膜するこ
とができる。また、これらの反射層の膜厚は通常500
〜2000Å程度が好ましい。反射層はまた、多層積層
することも可能である。
【0017】保護層としては通常、エポキシ系、アクリ
ル系、ウレタン系等のUV硬化樹脂が用いられる。下地
層を白色にするため、UV硬化樹脂に酸化チタン、酸化
亜鉛、鉛白、石膏、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ホ
ワイトカーボンなどの白色顔料を添加してもよい。保護
層の膜厚は1〜15μm 程度が好ましい。保護層の成膜
方法としてはスピンコート、スクリーン印刷、浸積、ス
プレー法等がある。
【0018】保護層は、1層だけではなく、例えばその
耐スクラッチ性を向上させるために2層以上の保護層を
積層してもよい。また、保護層の上に全面あるいは部分
的にスクリーン印刷等でレーベル等の印刷を行うことも
可能である。
【0019】本発明の親水性表面層は、インクジェット
プリンターのインクを十分に吸収、定着させるためのも
のであり、特には、吸水性および/または吸油性を有す
る有機フィラー、無機フィラー、あるいはこれらの混合
物を含有するUV硬化樹脂で作製することにより、イン
クの吸収速度が増し、良好な吸収、定着性が得られる。
【0020】有機フィラーの具体例としてはアクリル樹
脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、スチレン樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、
変性メラミン樹脂微粒子、ポリビニルアルコール、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ゴム等の微粒
子、またはこれらポリマーの架橋微粒子、さらにリグニ
ン、プロテイン、セルロースの粉末等が挙げられる。こ
の際油性ペンや水性ペンのインクがはじかないようにす
るため、添加するフィラーは吸水性や吸油性の高いもの
が必要である。この点からはリグニン、プロテイン、セ
ルロースの粉末が好ましい。インクジェットプリンター
のインクのように乾きにくい溶剤を含む場合は特に効果
的である。
【0021】無機フィラーの具体例としては、シリカ、
タルク、クレー、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、
硫酸バリウム、マイカ、珪藻土シリカ、水酸化アルミニ
ウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウ
ム等が挙げられる。シリカフィラーは破砕によって製造
されたものの場合吸水性、または吸油性が低いため十分
な効果が得られない。しかし細かい一次粒子が集まって
二次粒子を形成している合成シリカ等の場合、その二次
粒子の隙間に油性ペンや水性ペンの溶剤が染み込むため
効果的である。
【0022】無機フィラーの場合、吸油量が測定されて
いることが多い。一般的にJIS−K5101法に準じ
フィラー100g当りに吸収されるアマニ油の量で表さ
れるが、本発明では5ml/100g(フィラー量)以
上が望ましい。15ml/100g(フィラー量)以上
が更に望ましい。
【0023】吸水量は一般的な測定方法はないが、フィ
ラーに水を滴下したときに水滴がフィラーに吸い込まれ
るものが望ましい。表面がフッ素処理されているような
フィラーの場合、水滴はフィラーに吸収されることなく
球状になる。このようなフィラーを用いると油性でも水
性インクでも乾燥せずはじいてしまう。
【0024】有機フィラーや無機フィラーは単独で用い
ることもできるが、書き込み後の乾燥性の改善、インク
の粘度調整、または色調改良のために併用することがあ
る。この際混合する比率はその目的によっていろいろ変
えることが可能である。
【0025】なお、インクの粘度調整のためにアエロジ
ルのように増粘作用のあるフィラーを添加してもよい。
また、その他目的に応じ各種添加剤を用いることができ
る。印刷時のレベリング剤や消泡剤、脱泡剤、増粘剤、
タレ止め剤、沈降防止剤、顔料分散助剤、湿潤剤や分散
剤等が挙げられる。
【0026】フィラーを含有する樹脂としてはUV硬化
樹脂が好ましい。熱硬化樹脂等の溶剤含有樹脂は、煩雑
な乾燥工程を必要とし、さらに乾燥によって放出された
有機溶剤は作業環境の点で好ましくない。UV硬化樹脂
は通常無溶剤で用いられるが、通常UV硬化樹脂にフィ
ラーを添加する場合粘度上昇のため添加量が限られてし
まう。そのためにインクの乾燥速度が遅くなり本目的に
は好ましくない。この樹脂層の特性をさらに向上させる
ためには樹脂層をさらに工夫することが好ましい。すな
わちこの樹脂層には1種類または2種類以上の親水性ポ
リマーと1種類または2種類以上の親水性モノマーと1
種類または2種類以上の架橋性モノマーとラジカル開始
剤を含有するUV硬化樹脂を用いる。
【0027】表面に露出している層に親水性ポリマーを
加えることにより表面に付着したインクを定着しやすく
する。親水性ポリマーにはポリビニルアルコール、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ
エチレンオキサイド等のホモポリマー及びコポリマーが
ある。コポリマーの場合は親水性ポリマーでないものと
の組合せでもよい。これは1種類加えてもよいし2種類
以上組み合わせて用いてもよい。多く入れれば入れるほ
どペンやプリンターのインクの定着がよくなるが、樹脂
粘度が高くて成膜できなくなったりポリマーが析出して
しまうため樹脂組成のうち親水性ポリマーの総量が1〜
50重量部になるように加える。望ましくは1〜30重
量部にするのがよい。
【0028】本発明においては前記親水性ポリマーは極
性の高い親水性モノマーに溶解する。親水性モノマーと
してはヒドロキシ(メタ)アクリレートやヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリ
レート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、クロロヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセ
リンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、フェニルグリシジルエーテル(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリ
レート、ビスフェノールAエポキシ樹脂のジ(メタ)ア
クリレートのように分子内にOH基を有するもの、また
ジメチル(メタ)アクリルアミドやジエチル(メタ)ア
クリルアミド、アクロイルモルホリン、N−ビニルピロ
リドン、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2
−メトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビ
トール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレートのような極性の高いものが用いられる。単官能
でもよいし2官能以上のモノマーでもよい。
【0029】これらのモノマーは溶剤のように親水性ポ
リマーを均一に溶解し、さらに有機溶剤や水を多く含ん
だペンやインクジェットプリンターで樹脂層に文字を書
き込んだ場合、にじみやはじきを抑える。特に親水性の
高いポリマーを用いた場合は分子内に水酸基やカルボキ
シル基、アミノ基等の極性の高い基を有するモノマーを
用いると親水性ポリマーが溶解し易い。親水性ポリマー
の溶解性を向上させるために水、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサ
ノール等のアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、メチルエチルエーテル、ジプロピルエーテル
等のエーテル類、アセトン、シクロヘキサノンのような
ケトン類、ジクロロエタン、クロロホルムのようなハロ
ゲン系等の溶媒を一部使用してもよい。樹脂組成のうち
親水性モノマーの総量は20〜98重量部加える。望ま
しくは50〜90重量部加える。
【0030】これらに架橋性モノマーを加える。これら
にはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、アクリル化イソシアヌレート、1、4ブタンジオー
ルジ(メタ)アクリレート1、6ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート等が使われる。なお、上記の親水性モノマー
がグリセリンジ(メタ)アクリレートやペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレートのように多官能の場合
は必ずしも加える必要がない。架橋性モノマーを加える
ことで表面に露出している保護層の架橋密度が上がり塗
膜硬度が増す。樹脂組成のうち架橋性モノマーの総量は
1〜40重量部加える。望ましくは1〜20重量部加え
る。
【0031】UV光で硬化可能な親水性モノマーや架橋
性モノマーの混合物に親水性ポリマーを添加すると粘度
が上昇する。それらの混合物にフィラーを加えればさら
に粘度上昇が見られる。そのためモノマーの粘度があま
り高いと、フィラー添加後非常に粘度が上がってしまい
塗布できなくなってしまう。本実験ではUV硬化樹脂に
はなるべく粘度の低いものを選ぶ必要がある。
【0032】これらにラジカル開始剤を用いる。ラジカ
ル開始剤としては1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトンや2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン、2、2−ジエトキシアセトフェノ
ンや4’−フェノキシ−2,2−ジクロロアセトフェノ
ン等のアセトフェノン系,2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピオフェノン等のプロピオフェノン系、2−クロロ
アントラキノン等のアントラキノン系、2、4−ジエチ
ルチオキサントン等のチオキサントン系等が挙げられ
る。この際加える量は樹脂分のうち、0.1〜10重量
部混ぜる。望ましくは1〜8重量部である。この時光開
始剤は1種類でもよいし2種類以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0033】フィラーはこの樹脂100重量部に対して
1〜80重量部添加するが、望ましくは5〜50重量部
添加する。保存安定性を考えるとディスパー等で均一に
攪拌するのが望ましい。三本ロールで何度も混練すると
合成シリカのように細かい一次粒子から二次粒子を形成
しているフィラーは分散されてしまい本来の特性が発揮
できなくなってしまう。また、天然物を利用しているプ
ロテインやセルロースのような有機フィラーの場合柔ら
かいためつぶれてしまい吸水性や吸油性が落ちることが
ある。
【0034】この表面に露出している層を形成する方法
はバーコート法、ブレードコート法、エアナイフコート
法、ロールコート法、スクリーン印刷法があるが、表面
を凹凸にすることで筆記性を更に向上させることができ
るためスクリーン印刷法が特に望ましい。本発明におい
てはこの樹脂層を形成する際に塗布性を改良するために
UV硬化樹脂に溶媒を使用することもできる。膜厚1〜
100μmに設計されるがディスクの反りに対する影響
を考えると1〜20μmが望ましい。なお、反射層上に
一層保護層があればディスク全面に設けても、または部
分的にこの層を設けてもよい。
【0035】塗布された樹脂層はUV光で硬化させる
が、UV光をあてて硬化する場合、150〜2000m
J/cm2 のエネルギーを与える。好ましくは250〜
1000mJ/cm2 あてる。この際数秒で塗膜が硬化
する。
【0036】硬化に用いるUVランプは水銀灯、高圧水
銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が用いら
れるが、発生エネルギーやランプの価格から考えると高
圧水銀灯、メタルハライドランプが望ましい。
【0037】文字を書き込んだりプリントしたりする部
分以外にさらに部分的に層を重ねてもよい。例えばそれ
ぞれの媒体で異なるタイトルやナンバーや日付等を書く
ところ以外の部分は共通の社名やマーク、媒体商品名や
中に記録するソフト名等を表記する場合がある。そのよ
うな場合スクリーン印刷やオフセット印刷等でさらに何
層か重ねてもよい。
【0038】上記親水性表面層上にインクジェットプリ
ンターで、CD−Rにディジタル記録した情報の内容、
作成者等の文字情報、及び/叉はオリジナルデザイン等
の画像情報等をプリントする。通常のインクジェットプ
リンターに用いられるインクはアルコールをベースとし
た親水性インクが用いられる。インクは黒色単色のイン
クでもカラーインクでもよい。
【0039】インクジェットプリンターでプリントした
親水性表面層に透明ラッカーをスプレーする。透明ラッ
カーとしてはアルキド樹脂、ニトロセルロース等を有機
溶剤に溶解させた液体をスプレーして表面コートを行
う。その際、基板面(親水性表面とは逆の面)にスプレ
ーがかからないように、例えばCDのジュエルケース等
に入れるなどしてスプレーすることが必要である。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明の実施の態様はこれにより限定されるもの
ではない。
【0041】実施例1 厚さ 1.2mm、直径 120mmのスパイラル状のグルーブ(深
さ140nm 、幅 0.5μm、ピッチ 1.6μm )を有する射出
成形ポリカーボネート樹脂基板にPdを中心金属とする
テトラアルコキシフタロシアニン色素からなる記録層
を、オクタン溶液を用いたスピンコート法で成膜した。
この記録層の上に反射層として厚さ100nmのAu薄膜
をスパッタリングにより成膜した。この上にダイキュア
−SD−17(大日本インキ化学工業株式会社の紫外線
硬化樹脂)をスピンコートした後、紫外線を照射して硬
化し、6μmの第1保護層を成膜した。更にこの上にダ
イキュア−SD−17樹脂100重量部と酸化チタン1
00重量部を3本ロールで混練した樹脂をスクリーン印
刷で積層し、紫外線を照射して硬化し、10μmの第2
保護層を形成した。更に、この保護層上に、ビスフェノ
ールAエポキシアクリレート20重量部、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート10重量部、N−ビニル
−2−ピロリドン65重量部、ラジカル開始剤ダロキュ
ア1173 5重量部の組成の樹脂に、プロテインを主
成分とする有機フィラー(平均粒径10μm)を上記の
樹脂100重量部に対し10重量部加え、ディスパーで
混練し、それをスクリーン印刷を行ったのち、紫外線を
照射して硬化し、15μmの親水性表面層を形成してC
D−R媒体とした。この印刷表面にキャノン社製インク
ジェットプリンターでフルカラー印刷を行ったところ、
解像度も色調も非常に良好なフルカラープリント像が得
られた。このCD−R媒体を印刷層を上にしてCDジュ
エルケースに入れ、その表面にニトロセルロース、アル
キド樹脂を成分とする透明ラッカー(ニッペホームプロ
ダクツ製スプレーラッカー)を約30cm離れた位置か
ら2〜3秒均一にスプレーしてラッカーコート層を形成
した。この表面に水滴を滴下したが、にじみは生じなか
った。また、この媒体の記録特性、機械特性はラッカー
未処理品と変わらず良好であった。
【0042】比較例1 実施例1において、ラッカースプレー処理を行わないも
のについて、水滴滴下を行ったところにじみを生じ、文
字が読めなくなった。
【0043】
【発明の効果】実施例から明らかなように、親水性表面
層をもつCD−R媒体にインクジェットプリントを行っ
たのち透明ラッカーをスプレーして表面コートを行うこ
とによって耐水性良好でインクの定着性が向上した光記
録媒体を提供することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、記録層、金属反射層、親
    水性表面層を少なくとも積層してなる光記録媒体の親水
    性表面にインクジェットプリンターを用いて情報を印刷
    したのち、透明ラッカーをスプレーしてインクを定着さ
    せることを特徴とする表面情報表示方法。
  2. 【請求項2】 親水性表面層が吸水性および/または吸
    油性を有する有機フィラーおよび/または無機フィラー
    を含有するUV硬化樹脂からなり、表面を印刷可能に構
    成した請求項1記載の光記録媒体表面情報表示方法。
  3. 【請求項3】 透明基板上に、記録層、金属反射層、親
    水性表面層を少なくとも積層してなる光記録媒体の親水
    性表面にインクジェットプリンターを用いて情報を印刷
    したのち、透明ラッカーをスプレーしてインクを定着さ
    せて情報表示を行った光記録媒体。
  4. 【請求項4】 親水性表面層が吸水性および/または吸
    油性を有する有機フィラーおよび/または無機フィラー
    を含有するUV硬化樹脂からなり、表面を印刷可能に構
    成した請求項3記載の光記録媒体。
JP9059108A 1997-03-13 1997-03-13 光記録媒体及び情報表示方法 Pending JPH10255331A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010000710A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Fuji Xerox Co Ltd 画像記録用組成物、画像記録用インクセット、および記録装置
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