JPH08278644A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
- Publication number
- JPH08278644A JPH08278644A JP7106888A JP10688895A JPH08278644A JP H08278644 A JPH08278644 A JP H08278644A JP 7106888 A JP7106888 A JP 7106888A JP 10688895 A JP10688895 A JP 10688895A JP H08278644 A JPH08278644 A JP H08278644A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- substituted
- unsubstituted
- general formula
- chemical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 可視域から近赤外域まで広範囲にわたって高
感度を有し、しかも静電疲労後においても帯電の低下が
なく、また、感度劣化も起きない単層型電子写真感光体
を得る。 【構成】 導電性支持体上に感光層を設けた電子写真用
感光体において、下記一般式(I)で表されるジスアゾ
顔料と下記一般式(II)で表されるトリスアゾ顔料との
同時粉砕混合物、有機正孔移動物質及び有機アクセプタ
性化合物を含有する単一の感光層にハイドロキノン系酸
化防止剤を含有させる。 〔一般式(I)及び(II)において、Ar1、Ar2及
びAr3は、カプラー残基を、R1及びR2は水素原
子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、ニトロ基又
はシアノ基を、R3は、水素原子、ハロゲン原子、ニト
ロ基又はシアノ基を表す。〕
感度を有し、しかも静電疲労後においても帯電の低下が
なく、また、感度劣化も起きない単層型電子写真感光体
を得る。 【構成】 導電性支持体上に感光層を設けた電子写真用
感光体において、下記一般式(I)で表されるジスアゾ
顔料と下記一般式(II)で表されるトリスアゾ顔料との
同時粉砕混合物、有機正孔移動物質及び有機アクセプタ
性化合物を含有する単一の感光層にハイドロキノン系酸
化防止剤を含有させる。 〔一般式(I)及び(II)において、Ar1、Ar2及
びAr3は、カプラー残基を、R1及びR2は水素原
子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、ニトロ基又
はシアノ基を、R3は、水素原子、ハロゲン原子、ニト
ロ基又はシアノ基を表す。〕
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
更に詳しくは、電子写真複写機やプリンター等に有用な
単層型の有機電子写真感光体に関する。
更に詳しくは、電子写真複写機やプリンター等に有用な
単層型の有機電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体の光導電素材として知ら
れているものに、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛な
どの無機物質がある。しかし、これら無機物質は電子写
真感光体として要求される光感度、熱安定性、耐久性等
の特性及び製造条件において、必ずしも満足できるもの
ではない。また、製造コスト、耐衝撃性、毒性等取扱上
の注意を要するなどの欠点がある。例えば、セレンは
熱、汚れ等により結晶化しやすく特性が劣化しやすい。
硫化カドミウムを用いた感光体は耐湿性、耐久性に劣
り、また毒性等の問題がある。酸化亜鉛も、耐湿性や耐
久性に劣る。
れているものに、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛な
どの無機物質がある。しかし、これら無機物質は電子写
真感光体として要求される光感度、熱安定性、耐久性等
の特性及び製造条件において、必ずしも満足できるもの
ではない。また、製造コスト、耐衝撃性、毒性等取扱上
の注意を要するなどの欠点がある。例えば、セレンは
熱、汚れ等により結晶化しやすく特性が劣化しやすい。
硫化カドミウムを用いた感光体は耐湿性、耐久性に劣
り、また毒性等の問題がある。酸化亜鉛も、耐湿性や耐
久性に劣る。
【0003】これらの無機光導電素材を用いた電子写真
感光体に対し、有機光導電物質を用いた感光体は、成膜
容易性、製造コストあるいは有機化合物としてのバリエ
ーションの広さから、活発に研究開発が行われている。
有機光導電材料を用いた電子写真感光体としては、電荷
発生層と電荷輸送層とを積層した機能分離型の感光体
と、樹脂バインダー中に電荷発生物質を分散させた単層
型の感光体が挙げられ、中でも、積層型の感光体がより
高感度であるという点から多く実用化されている。例え
ば、特公昭55−42380号公報にはクロルダイアン
ブルーとヒドラゾン化合物を組み合わせた積層型感光体
が記載され、積層型感光体に用いる電荷発生物質として
は特開昭53−133445号公報、特開昭54−21
728号公報、特開昭54−22834号公報等に記載
され、また電荷輸送物質としては特開昭58−1980
43号公報、特開昭58−199352号公報等に記載
されている。
感光体に対し、有機光導電物質を用いた感光体は、成膜
容易性、製造コストあるいは有機化合物としてのバリエ
ーションの広さから、活発に研究開発が行われている。
有機光導電材料を用いた電子写真感光体としては、電荷
発生層と電荷輸送層とを積層した機能分離型の感光体
と、樹脂バインダー中に電荷発生物質を分散させた単層
型の感光体が挙げられ、中でも、積層型の感光体がより
高感度であるという点から多く実用化されている。例え
ば、特公昭55−42380号公報にはクロルダイアン
ブルーとヒドラゾン化合物を組み合わせた積層型感光体
が記載され、積層型感光体に用いる電荷発生物質として
は特開昭53−133445号公報、特開昭54−21
728号公報、特開昭54−22834号公報等に記載
され、また電荷輸送物質としては特開昭58−1980
43号公報、特開昭58−199352号公報等に記載
されている。
【0004】しかしながら、積層型感光体の電荷輸送層
に含有される電荷輸送物質は高感度化のために電荷移動
度の高いものが要求されるが、電荷移動度の高い電荷輸
送物質は殆どが正孔輸送性のものであるため、実用化さ
れている感光体は負帯電型のものに限られる。このよう
な負帯電型の感光体では、使用時に負極性コロナ放電を
利用するものが殆どであるため、オゾンの発生量が多
く、人体に有害であるばかりでなく、感光体と反応する
ことで感光体そのものの寿命も短くしている。これを防
止するため、オゾンを発生しにくい帯電システムや生成
オゾンを分解するシステム、装置内のオゾンを排気する
システム等、特別なシステムが提案され実用化されてい
るが、プロセスやシステムを複雑化するなどの欠点があ
る。
に含有される電荷輸送物質は高感度化のために電荷移動
度の高いものが要求されるが、電荷移動度の高い電荷輸
送物質は殆どが正孔輸送性のものであるため、実用化さ
れている感光体は負帯電型のものに限られる。このよう
な負帯電型の感光体では、使用時に負極性コロナ放電を
利用するものが殆どであるため、オゾンの発生量が多
く、人体に有害であるばかりでなく、感光体と反応する
ことで感光体そのものの寿命も短くしている。これを防
止するため、オゾンを発生しにくい帯電システムや生成
オゾンを分解するシステム、装置内のオゾンを排気する
システム等、特別なシステムが提案され実用化されてい
るが、プロセスやシステムを複雑化するなどの欠点があ
る。
【0005】一方、単層型の感光体は、一般に正帯電型
の感光体として知られており、例えば、特公昭50−1
0496号公報記載のポリビニルカルバゾールと2,
4,7−トリニトロ−9−フルオレノンを含有した感光
体、特公昭48−25658号公報記載のポリビニルカ
ルバゾールをピリリウム塩系色素で増感した感光体、又
は、共晶錯体を主成分とする感光体、特開昭47−30
330号公報記載の電荷発生物質と電荷輸送物質からな
る感光体、特開昭63−271461号公報、特開平1
−118143号公報記載のペリレン顔料と電荷輸送物
質からなる感光体、特開平3−65961号公報記載の
フタロシアニン化合物と結着樹脂からなる感光体などが
提案されている。しかしながら、これらの単層型の感光
体においては、特に感度の面で不充分であるのみなら
ず、積層型の感光体に比べて繰り返し使用により帯電電
位の低下をきたすという問題がある。
の感光体として知られており、例えば、特公昭50−1
0496号公報記載のポリビニルカルバゾールと2,
4,7−トリニトロ−9−フルオレノンを含有した感光
体、特公昭48−25658号公報記載のポリビニルカ
ルバゾールをピリリウム塩系色素で増感した感光体、又
は、共晶錯体を主成分とする感光体、特開昭47−30
330号公報記載の電荷発生物質と電荷輸送物質からな
る感光体、特開昭63−271461号公報、特開平1
−118143号公報記載のペリレン顔料と電荷輸送物
質からなる感光体、特開平3−65961号公報記載の
フタロシアニン化合物と結着樹脂からなる感光体などが
提案されている。しかしながら、これらの単層型の感光
体においては、特に感度の面で不充分であるのみなら
ず、積層型の感光体に比べて繰り返し使用により帯電電
位の低下をきたすという問題がある。
【0006】また、近年、複写機の複合化、高機能化に
伴い、アナログ及びデジタル両機能を持つ複写機に対応
する感光体の開発が行われている。この場合、感光体に
要求される特性は、デジタル機能に対応するには、レー
ザー光源の波長、つまり近赤外領域に高感度を有し、ア
ナログ機能に対応するには白色光源の波長、つまり可視
域に高感度を有することが望まれる。
伴い、アナログ及びデジタル両機能を持つ複写機に対応
する感光体の開発が行われている。この場合、感光体に
要求される特性は、デジタル機能に対応するには、レー
ザー光源の波長、つまり近赤外領域に高感度を有し、ア
ナログ機能に対応するには白色光源の波長、つまり可視
域に高感度を有することが望まれる。
【0007】このような感光体としては、特開昭63−
236047号公報、特開昭63−243950号公
報、特開昭63−243951号公報、特開平1−31
5752号公報記載の可視域に感度を有する顔料と近赤
外域に感度を有する顔料を混合し可視域から近赤外域に
亘って広い分光感度を有する積層体感光体が提案されて
いる。しかし、これら積層型の場合、前述のようなオゾ
ン発生の問題に加え、電荷発生層と電荷輸送層の界面が
存在するため干渉縞が発生しやすいという光学上の問題
がある。また、一般に高感度化のため電荷発生層を0.
1〜1.0μmと膜厚を薄くする必要があり、導電性基
体表面の状態や塗工時の雰囲気、環境の影響を受けやす
く、更に、感光層を二度乃至三度以上塗工する必要があ
るため、歩留まり、製造コスト等に大きな影響を及ぼし
ている。
236047号公報、特開昭63−243950号公
報、特開昭63−243951号公報、特開平1−31
5752号公報記載の可視域に感度を有する顔料と近赤
外域に感度を有する顔料を混合し可視域から近赤外域に
亘って広い分光感度を有する積層体感光体が提案されて
いる。しかし、これら積層型の場合、前述のようなオゾ
ン発生の問題に加え、電荷発生層と電荷輸送層の界面が
存在するため干渉縞が発生しやすいという光学上の問題
がある。また、一般に高感度化のため電荷発生層を0.
1〜1.0μmと膜厚を薄くする必要があり、導電性基
体表面の状態や塗工時の雰囲気、環境の影響を受けやす
く、更に、感光層を二度乃至三度以上塗工する必要があ
るため、歩留まり、製造コスト等に大きな影響を及ぼし
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】こうした状況から、上
述した難点を持つ積層型感光体よりも単層型感光体の特
徴に妙味がもたれる。しかしながら、前述したデジタル
及びアナログ両機能を有する単層型感光体とするため前
述した混合アゾ顔料を感光層に含有させた場合、ことに
単層型感光体の帯電電位の向上に有効とされているアゾ
顔料と正孔移動物質にアクセプタ性化合物を加えた構成
においても、繰り返し使用時における帯電電位の安定性
の向上(帯電電位の低下の抑制)には顕著な効果が見ら
れるものの、感度が徐々に低下する傾向がある。
述した難点を持つ積層型感光体よりも単層型感光体の特
徴に妙味がもたれる。しかしながら、前述したデジタル
及びアナログ両機能を有する単層型感光体とするため前
述した混合アゾ顔料を感光層に含有させた場合、ことに
単層型感光体の帯電電位の向上に有効とされているアゾ
顔料と正孔移動物質にアクセプタ性化合物を加えた構成
においても、繰り返し使用時における帯電電位の安定性
の向上(帯電電位の低下の抑制)には顕著な効果が見ら
れるものの、感度が徐々に低下する傾向がある。
【0009】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、可視域から近赤外域まで広範囲にわたって高
感度を有し、しかも静電疲労後においても帯電の低下が
ないばかりか感度劣化も起きない単層型電子写真感光体
を得ることを目的とするものである。
たもので、可視域から近赤外域まで広範囲にわたって高
感度を有し、しかも静電疲労後においても帯電の低下が
ないばかりか感度劣化も起きない単層型電子写真感光体
を得ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、導電性支持体上に特定
のジスアゾ顔料と特定のトリスアゾ顔料を同時に粉砕混
合した混合物と有機正孔移動物質、有機アクセプタ性化
合物に特定の酸化防止剤を含有する単一の感光層を設け
た電子写真感光体が上記目的に適合することを見い出
し、本発明を完成するに至った。
を解決すべく鋭意検討した結果、導電性支持体上に特定
のジスアゾ顔料と特定のトリスアゾ顔料を同時に粉砕混
合した混合物と有機正孔移動物質、有機アクセプタ性化
合物に特定の酸化防止剤を含有する単一の感光層を設け
た電子写真感光体が上記目的に適合することを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明によれば、第一に、導電
性支持体上に感光層を設けてなる電子写真感光体におい
て、下記一般式(I)で表される少なくとも1種のジス
アゾ顔料と下記一般式(II)で表される少なくとも1種
のトリスアゾ顔料との同時粉砕混合物、有機正孔移動物
質、有機アクセプタ性化合物及び結着樹脂を含有する単
一の感光層にハイドロキノン系酸化防止剤を含有させた
ことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
性支持体上に感光層を設けてなる電子写真感光体におい
て、下記一般式(I)で表される少なくとも1種のジス
アゾ顔料と下記一般式(II)で表される少なくとも1種
のトリスアゾ顔料との同時粉砕混合物、有機正孔移動物
質、有機アクセプタ性化合物及び結着樹脂を含有する単
一の感光層にハイドロキノン系酸化防止剤を含有させた
ことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化1】
【化2】 〔上記一般式(I)及び(II)において、Ar1、Ar2
及びAr3は、下記一般式(III)〜(X)で表されるカ
プラー残基を表し、各々同一でも異なってもよい。ま
た、R1及びR2は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオ
ロメチル基、ニトロ基又はシアノ基を表し、R3は、水
素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表
す。〕
及びAr3は、下記一般式(III)〜(X)で表されるカ
プラー残基を表し、各々同一でも異なってもよい。ま
た、R1及びR2は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオ
ロメチル基、ニトロ基又はシアノ基を表し、R3は、水
素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表
す。〕
【化3】 〔式中、X1、Y1及びZはそれぞれ以下のものを表す。 X1:−OH、−N(R4)(R5)、又は−NHSO2−
R6。(但し、R4及びR5は水素原子、アシル基、又は
置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R6は置換若
しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のア
リール基を表す。) Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の
アルキル基、アルコキシ基、置換若しくは無置換のカル
ボキシル基、スルホン基、ベンズイミダゾリル基、置換
若しくは無置換のスルファモイル基又は−CON
(R7)(Y2)、{但し、R7は水素原子、アルキル基
若しくはその置換体又はフェニル基若しくはその置換体
を表し、Y2は炭化水素環基若しくはその置換体、複素
環基若しくはその置換体、−N=C(R8)(R9)、
(但し、R8は炭化水素環基若しくはその置換体、複素
環基若しくはその置換体又はスチリル基若しくはその置
換体、R9は水素原子、アルキル基若しくはその置換体
又はフェニル基若しくはその置換体を表すか、あるいは
R8及びR9はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成
しても良い。)又は−CONHR(但し、フェニル基若
しくはその置換体を表す。)を表す。} Z:炭化水素環基若しくはその置換体又は複素環基若し
くはその置換体。〕
R6。(但し、R4及びR5は水素原子、アシル基、又は
置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R6は置換若
しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のア
リール基を表す。) Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の
アルキル基、アルコキシ基、置換若しくは無置換のカル
ボキシル基、スルホン基、ベンズイミダゾリル基、置換
若しくは無置換のスルファモイル基又は−CON
(R7)(Y2)、{但し、R7は水素原子、アルキル基
若しくはその置換体又はフェニル基若しくはその置換体
を表し、Y2は炭化水素環基若しくはその置換体、複素
環基若しくはその置換体、−N=C(R8)(R9)、
(但し、R8は炭化水素環基若しくはその置換体、複素
環基若しくはその置換体又はスチリル基若しくはその置
換体、R9は水素原子、アルキル基若しくはその置換体
又はフェニル基若しくはその置換体を表すか、あるいは
R8及びR9はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成
しても良い。)又は−CONHR(但し、フェニル基若
しくはその置換体を表す。)を表す。} Z:炭化水素環基若しくはその置換体又は複素環基若し
くはその置換体。〕
【化4】 〔一般式(IV)において、R10、R11、Y1及びnはそ
れぞれ以下のものを表す。R10:水素原子、置換若しく
は無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリー
ル基。 R11:水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置
換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換
のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアルキ
ルメルカプト基、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の
アリール基、置換若しくは無置換のアシル基、シアノ
基、ニトロ基又は置換若しくは無置換のアミノ基を表
し、なお、nが2〜4の整数の場合はR11は同一又は異
なったもののいずれでも良い。 Y1:前記一般式(III)におけると同一。 n:1〜4の整数。〕
れぞれ以下のものを表す。R10:水素原子、置換若しく
は無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリー
ル基。 R11:水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置
換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換
のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアルキ
ルメルカプト基、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の
アリール基、置換若しくは無置換のアシル基、シアノ
基、ニトロ基又は置換若しくは無置換のアミノ基を表
し、なお、nが2〜4の整数の場合はR11は同一又は異
なったもののいずれでも良い。 Y1:前記一般式(III)におけると同一。 n:1〜4の整数。〕
【化5】
【化6】 〔一般式(V)及び(VI)において、R12は水素原子又
は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。〕
は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。〕
【化7】
【化8】 〔一般式(VII)及び(VIII)において、R13は、アル
キル基、カルバモイル基、カルボキシル基又はそのエス
テルを表し、Ar4は置換若しくは無置換の芳香族炭化
水素基を表す。〕
キル基、カルバモイル基、カルボキシル基又はそのエス
テルを表し、Ar4は置換若しくは無置換の芳香族炭化
水素基を表す。〕
【化9】
【化10】 〔一般式(IX)及び(X)において、X2は芳香族炭化
水素の2価基又は複素環の2価基を表す。〕
水素の2価基又は複素環の2価基を表す。〕
【0012】本発明の電子写真用感光体は、単一の光導
電層中に、上記したような特に可視光域の光(波長40
0〜700nm)に対して高い感度を有するジスアゾ顔
料と近赤外光(特に波長700nm以上)に対して高い
感度を有するトリスアゾ顔料との同時混合粉砕物を含有
させるという構成にしたことから、可視光から近赤外光
までの広範囲の光に対して高い感度を有する。この増感
効果は後述の実施例により明確になるが、ジスアゾ顔料
とトリスアゾ顔料とを同時に機械的エネルギーを加える
ことで粉砕することによって、それぞれの顔料単独の場
合より感度を著しく高めることができ、これは従来から
提案のあった顔料の組合せの混合効果とは異なるもので
ある。また、上記混合アゾ顔料に有機正孔移動物質及び
有機アクセプタ性化合物に更にハイドロキノン系酸化防
止剤を添加した構成にしたことから、上述した高い感度
を繰り返し複写後も帯電電位の低下を招くことなくほと
んど低下させずに済ますことができる。
電層中に、上記したような特に可視光域の光(波長40
0〜700nm)に対して高い感度を有するジスアゾ顔
料と近赤外光(特に波長700nm以上)に対して高い
感度を有するトリスアゾ顔料との同時混合粉砕物を含有
させるという構成にしたことから、可視光から近赤外光
までの広範囲の光に対して高い感度を有する。この増感
効果は後述の実施例により明確になるが、ジスアゾ顔料
とトリスアゾ顔料とを同時に機械的エネルギーを加える
ことで粉砕することによって、それぞれの顔料単独の場
合より感度を著しく高めることができ、これは従来から
提案のあった顔料の組合せの混合効果とは異なるもので
ある。また、上記混合アゾ顔料に有機正孔移動物質及び
有機アクセプタ性化合物に更にハイドロキノン系酸化防
止剤を添加した構成にしたことから、上述した高い感度
を繰り返し複写後も帯電電位の低下を招くことなくほと
んど低下させずに済ますことができる。
【0013】本発明におけるトリスアゾ顔料及びジスア
ゾ顔料のカップラー残基の具体例を表1〜16に示す
が、トリスアゾ顔料としては、下記一般式(XI)で表さ
れる化合物が好ましく、特に、式(XVII)又は式(XVII
I)が好ましい。一般式(XI)で表されるトリスアゾ化
合物は、特に近赤外域(700nm以上)の光照射によ
る電荷発生能が高い材料であり、ジスアゾ顔料との同時
粉砕混合によって可視域から近赤外域まで広範囲に高い
感光特性を有する感光体を作製することが可能になる。
また、特に式(XVII)、式(XVIII)でそれぞれ表され
るトリスアゾ化合物は、特に850nm付近までの幅広
い感光波長域を有しており、ジスアゾ顔料との混合によ
ってLD光(780〜850nm)に対して高い感度を
有する感光体を作製することができる。
ゾ顔料のカップラー残基の具体例を表1〜16に示す
が、トリスアゾ顔料としては、下記一般式(XI)で表さ
れる化合物が好ましく、特に、式(XVII)又は式(XVII
I)が好ましい。一般式(XI)で表されるトリスアゾ化
合物は、特に近赤外域(700nm以上)の光照射によ
る電荷発生能が高い材料であり、ジスアゾ顔料との同時
粉砕混合によって可視域から近赤外域まで広範囲に高い
感光特性を有する感光体を作製することが可能になる。
また、特に式(XVII)、式(XVIII)でそれぞれ表され
るトリスアゾ化合物は、特に850nm付近までの幅広
い感光波長域を有しており、ジスアゾ顔料との混合によ
ってLD光(780〜850nm)に対して高い感度を
有する感光体を作製することができる。
【0014】
【化11】 〔一般式(XI)において、R14〜R22はH、−CH3、
−C2H5、−C3H7、Cl、F、I、Br、CH3O
−、C2H5O−、C3H7O−、−NO2、−CN,−C
F3又は−OHを表す。〕
−C2H5、−C3H7、Cl、F、I、Br、CH3O
−、C2H5O−、C3H7O−、−NO2、−CN,−C
F3又は−OHを表す。〕
【0015】
【化19】
【0016】
【化20】
【0017】また、ジスアゾ顔料としては、下記一般式
(XII)又は(XIII)で表されるものが特に好ましい。
これらの化合物は、可視域の感度が高く、トリスアゾ顔
料との組み合わせで同時粉砕混合した場合、顔料分散塗
工液の安定性が良好で、良好な塗膜形成が可能で、且
つ、大幅な増感効果が期待できる。
(XII)又は(XIII)で表されるものが特に好ましい。
これらの化合物は、可視域の感度が高く、トリスアゾ顔
料との組み合わせで同時粉砕混合した場合、顔料分散塗
工液の安定性が良好で、良好な塗膜形成が可能で、且
つ、大幅な増感効果が期待できる。
【0018】
【化12】
【化13】
【0019】次に、本発明の電子写真感光体において使
用される前記したジスアゾ顔料及びトリスアゾ顔料のカ
ップラーの具体例を以下の表1〜表16に示す。
用される前記したジスアゾ顔料及びトリスアゾ顔料のカ
ップラーの具体例を以下の表1〜表16に示す。
【0020】
【表1−(1)】
【0021】
【表1−(2)】
【0022】
【表1−(3)】
【0023】
【表2−(1)】
【0024】
【表2−(2)】
【0025】
【表3−(1)】
【0026】
【表3−(2)】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
【表7】
【0031】
【表8】
【0032】
【表9】
【0033】
【表10】
【0034】
【表11】
【0035】
【表12−(1)】
【0036】
【表12−(2)】
【0037】
【表12−(3)】
【0038】
【表13−(1)】
【0039】
【表13−(2)】
【0040】
【表13−(3)】
【0041】
【表14−(1)】
【0042】
【表14−(2)】
【0043】
【表15】
【0044】
【表16】
【0045】本発明に使用されるジスアゾ顔料とトリス
アゾ顔料の混合比は、混合する顔料の種類によって感光
体の必要とする特性(感度、帯電特性、耐ガス性)を考
慮して、その最適値を個々に選択することができるが、
一般的には重量比で 0.01≦ジスアゾ顔料/(ジスアゾ顔料+トリスアゾ
顔料)≦0.99 の範囲とするのが良い。0.01より低いと感度の増感
効果が少なく、0.99より大きいと増感効果と耐ガス
性の向上が少なくなる。更に、可視光波長域から近赤外
光波長域までの分光感度の均一性を考慮すると、0.1
≦ジスアゾ顔料/(ジスアゾ顔料+トリスアゾ顔料)≦
0.9の範囲が望ましい。
アゾ顔料の混合比は、混合する顔料の種類によって感光
体の必要とする特性(感度、帯電特性、耐ガス性)を考
慮して、その最適値を個々に選択することができるが、
一般的には重量比で 0.01≦ジスアゾ顔料/(ジスアゾ顔料+トリスアゾ
顔料)≦0.99 の範囲とするのが良い。0.01より低いと感度の増感
効果が少なく、0.99より大きいと増感効果と耐ガス
性の向上が少なくなる。更に、可視光波長域から近赤外
光波長域までの分光感度の均一性を考慮すると、0.1
≦ジスアゾ顔料/(ジスアゾ顔料+トリスアゾ顔料)≦
0.9の範囲が望ましい。
【0046】ジスアゾ顔料とトリスアゾ顔料の混合方法
としては、ボールミル、振動ミル、円板振動ミル、アト
ライター、サンドミル、ペイントシェーカー、ジェット
ミル、超音波分散法等、顔料に圧縮、剪断、摩砕、摩
擦、延伸、衝撃、振動等の機械的エネルギーを与える粉
砕混合手段であれば、なんでも使用できる。また、ジス
アゾ顔料とトリスアゾ顔料の所望量を同一容器内に容
れ、後述する分散溶媒の存在下に同時に上記機械的エネ
ルギーを与え混合粉砕し、分散を行なうのが好ましい。
としては、ボールミル、振動ミル、円板振動ミル、アト
ライター、サンドミル、ペイントシェーカー、ジェット
ミル、超音波分散法等、顔料に圧縮、剪断、摩砕、摩
擦、延伸、衝撃、振動等の機械的エネルギーを与える粉
砕混合手段であれば、なんでも使用できる。また、ジス
アゾ顔料とトリスアゾ顔料の所望量を同一容器内に容
れ、後述する分散溶媒の存在下に同時に上記機械的エネ
ルギーを与え混合粉砕し、分散を行なうのが好ましい。
【0047】次に、本発明で用いられるハイドロキノン
系酸化防止剤の具体例を表17−(1)〜(3)に示す
が、特に好ましいものは下記一般式(XIV)〜(XVI)に
示す化合物である。
系酸化防止剤の具体例を表17−(1)〜(3)に示す
が、特に好ましいものは下記一般式(XIV)〜(XVI)に
示す化合物である。
【化14】 〔一般式(XIV)中、R23及びR24はそれぞれ水素原
子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無
置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアリール
基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若し
くは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリ
ーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル
基又は複素環基を表す。但し、R23とR24のうちの少な
くとも1つは炭素原子数の総和が6以上の基である。〕
子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無
置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアリール
基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若し
くは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリ
ーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル
基又は複素環基を表す。但し、R23とR24のうちの少な
くとも1つは炭素原子数の総和が6以上の基である。〕
【0048】
【化15】 〔一般式(XV)中、Q1は
【化16】 を表し、R25は炭素原子数4から20の置換若しくは無
置換のアルキル基、アリールオキシ基、アルコキシ基、
シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はQ1
を表し、また、R27とR28は水素原子又はアルキル基を
表し、R29と結合して炭素原子数5から10の環を形成
してもよいが、同時に水素原子であることはない。R29
は置換若しくは無置換のアリール基、アリールチオ基、
アリールオキシ基、アリールアシルアミノ基、アリール
カルバモイル基、アリールスルホニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アリールアシルオキシ基、アリールア
ミノ基、アリールスルホンアミド基又はアリールスルホ
ニルオキシ基を表す。また、nは1から5を、mは1又
は2を表す。〕
置換のアルキル基、アリールオキシ基、アルコキシ基、
シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はQ1
を表し、また、R27とR28は水素原子又はアルキル基を
表し、R29と結合して炭素原子数5から10の環を形成
してもよいが、同時に水素原子であることはない。R29
は置換若しくは無置換のアリール基、アリールチオ基、
アリールオキシ基、アリールアシルアミノ基、アリール
カルバモイル基、アリールスルホニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アリールアシルオキシ基、アリールア
ミノ基、アリールスルホンアミド基又はアリールスルホ
ニルオキシ基を表す。また、nは1から5を、mは1又
は2を表す。〕
【0049】
【化17】 〔一般式(XVI)中、Q2は
【化18】 を表し、R29は前記一般式(XV)で定義したとうりであ
り、R30とR31は炭素原子数1から5のアルキル基を表
すがR29と結合して炭素数10の環を形成してもよく、
nは1から5を表し、R26は置換若しくは未置換のシク
ロアルキル基、アリール基又はQ2を表す。〕
り、R30とR31は炭素原子数1から5のアルキル基を表
すがR29と結合して炭素数10の環を形成してもよく、
nは1から5を表し、R26は置換若しくは未置換のシク
ロアルキル基、アリール基又はQ2を表す。〕
【0050】以下、表17−(1)〜表17−(3)に
本発明で使用される酸化防止剤の具体例を掲げる。
本発明で使用される酸化防止剤の具体例を掲げる。
【0051】
【表17−(1)】
【0052】
【表17−(2)】
【0053】
【表17−(3)】
【0054】本発明に使用される有機正孔移動物質とし
ては、公知のものが何れも使用できる。中でも本発明の
混合アゾ顔料を用いた単層型感光体において好ましい化
合物は、例えば次の一般式(XIX)で表される化合物が
挙げられる(詳細には特開平1−302260号公報参
照)。
ては、公知のものが何れも使用できる。中でも本発明の
混合アゾ顔料を用いた単層型感光体において好ましい化
合物は、例えば次の一般式(XIX)で表される化合物が
挙げられる(詳細には特開平1−302260号公報参
照)。
【0055】
【化21】
【0056】また、本発明において使用される有機アク
セプタ性化合物としては、公知のものがいずれも使用で
きる。具体例としては、クロルアニル、ブロムアニル、
テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,
5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,
5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニ
トロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−
インデノ(1,2−b)チオフェン−4−オン、1,
3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオ
キサイド、フルオレン化合物、キノン化合物、ビニリデ
ン化合物、フラン化合物、ピラジン化合物、ニトロビニ
ル化合物、キノン化合物、ジフェノキノン化合物などが
挙げられるが、中でも下記一般式(XX)で表されるジフ
ェノキノン構造を有するものが、混合アゾ顔料との組合
せにおいて好ましい。
セプタ性化合物としては、公知のものがいずれも使用で
きる。具体例としては、クロルアニル、ブロムアニル、
テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,
5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,
5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニ
トロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−
インデノ(1,2−b)チオフェン−4−オン、1,
3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオ
キサイド、フルオレン化合物、キノン化合物、ビニリデ
ン化合物、フラン化合物、ピラジン化合物、ニトロビニ
ル化合物、キノン化合物、ジフェノキノン化合物などが
挙げられるが、中でも下記一般式(XX)で表されるジフ
ェノキノン構造を有するものが、混合アゾ顔料との組合
せにおいて好ましい。
【0057】
【化22】 〔式中、R36、R37、R38及びR39は、水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、置換若しくは無置換のフェニル
基を示し、R36〜R39は同じでも異なっていても良
い。〕
キル基、アルコキシ基、置換若しくは無置換のフェニル
基を示し、R36〜R39は同じでも異なっていても良
い。〕
【0058】表18に該ジフェノキノン化合物の具体例
をを示す。これらの有機アクセプタ性化合物は、単独又
は2種以上混合して用いることができる。
をを示す。これらの有機アクセプタ性化合物は、単独又
は2種以上混合して用いることができる。
【0059】
【表18】
【0060】以下、本発明を図1〜4において説明する
と、1は導電性支持体、2は本発明に係る感光層を示
す。本発明の電子写真感光体は、図1〜4に示す如く、
感光層が単層型であればいずれの形態でも良く、感光層
と導電性支持体の間に接着性、電荷ブロッキング性を向
上させるために下引層3を設けても良い。更に、耐摩耗
性など機械的耐久性を向上させるために感光層上に保護
層4を設けても良い。
と、1は導電性支持体、2は本発明に係る感光層を示
す。本発明の電子写真感光体は、図1〜4に示す如く、
感光層が単層型であればいずれの形態でも良く、感光層
と導電性支持体の間に接着性、電荷ブロッキング性を向
上させるために下引層3を設けても良い。更に、耐摩耗
性など機械的耐久性を向上させるために感光層上に保護
層4を設けても良い。
【0061】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性の支持体としては、アルミニウム、黄銅、ステンレ
ス、ニッケル等の金属又は合金、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレン、ナイロン、ガラス、紙等の絶
縁性支持体上にアルミニウム、銀、金、ニッケルなどの
金属あるいは酸化インジウム、酸化スズ等の導電性材料
を薄膜形成した物、カーボンブラック、酸化インジウ
ム、酸化スズ等の導電性粉末を適当な樹脂に分散し皮膜
形成した物、導電処理を施した紙等が例示できる。導電
性支持体の形状は特に制約はなく、必要に応じて板状、
ドラム状、ベルト状の物が用いられる。
性の支持体としては、アルミニウム、黄銅、ステンレ
ス、ニッケル等の金属又は合金、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレン、ナイロン、ガラス、紙等の絶
縁性支持体上にアルミニウム、銀、金、ニッケルなどの
金属あるいは酸化インジウム、酸化スズ等の導電性材料
を薄膜形成した物、カーボンブラック、酸化インジウ
ム、酸化スズ等の導電性粉末を適当な樹脂に分散し皮膜
形成した物、導電処理を施した紙等が例示できる。導電
性支持体の形状は特に制約はなく、必要に応じて板状、
ドラム状、ベルト状の物が用いられる。
【0062】本発明に用いられる結着樹脂としては、公
知のものが用いられるが、絶縁性でフィルム形成能の高
い高分子重合体が好ましい。例えば、ポリスチレン、ス
チレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジ
エン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アリレート樹脂、ポリカーボネート(ビスフェノールA
タイプ、ビスフェノールZタイプ)、酢酸セルロース樹
脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノー
ル樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
知のものが用いられるが、絶縁性でフィルム形成能の高
い高分子重合体が好ましい。例えば、ポリスチレン、ス
チレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジ
エン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アリレート樹脂、ポリカーボネート(ビスフェノールA
タイプ、ビスフェノールZタイプ)、酢酸セルロース樹
脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノー
ル樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0063】本発明の電子写真感光体を作成するには、
前記ジスアゾ顔料とトリスアゾ顔料を前記の方法で同時
に混合粉砕したものに、有機正孔移動物質、有機アクセ
プタ性化合物、結着樹脂を加えて混合し、導電性支持体
上に浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法など
を用いて塗布すれば良い。混合粉砕するときの溶媒とし
ては、ケトン、エステル、アルコール、環状エーテル、
環状ケトン等が挙げられ、好ましくは環状エーテル、環
状ケトン、更に好ましくは、増感効果の発現性からみて
テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンが使用できる。
前記ジスアゾ顔料とトリスアゾ顔料を前記の方法で同時
に混合粉砕したものに、有機正孔移動物質、有機アクセ
プタ性化合物、結着樹脂を加えて混合し、導電性支持体
上に浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法など
を用いて塗布すれば良い。混合粉砕するときの溶媒とし
ては、ケトン、エステル、アルコール、環状エーテル、
環状ケトン等が挙げられ、好ましくは環状エーテル、環
状ケトン、更に好ましくは、増感効果の発現性からみて
テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンが使用できる。
【0064】本発明に用いられる電荷発生物質と結着樹
脂との割合は、前記アゾ顔料の同時粉砕混合物が結着樹
脂の10重量部に対し、0.01〜10重量部の範囲が
好ましい。上記範囲より少ないと残留電位が大きく、上
記範囲より多いと帯電性及び機械的強度が低下する。本
発明に使用される前記酸化防止剤と結着樹脂との割合
は、酸化防止剤が、結着樹脂10重量部に対し0.01
〜2重量部の範囲が好ましい。上記範囲より少ないと帯
電安定性の向上に対する効果が少なく、上記範囲より多
いと感度低下及び残留電位の上昇を引き起こす。
脂との割合は、前記アゾ顔料の同時粉砕混合物が結着樹
脂の10重量部に対し、0.01〜10重量部の範囲が
好ましい。上記範囲より少ないと残留電位が大きく、上
記範囲より多いと帯電性及び機械的強度が低下する。本
発明に使用される前記酸化防止剤と結着樹脂との割合
は、酸化防止剤が、結着樹脂10重量部に対し0.01
〜2重量部の範囲が好ましい。上記範囲より少ないと帯
電安定性の向上に対する効果が少なく、上記範囲より多
いと感度低下及び残留電位の上昇を引き起こす。
【0065】本発明に用いられる有機正孔移動物質と結
着樹脂との割合は、有機正孔移動物質が結着樹脂10重
量部に対し1〜15重量部の範囲が好ましい。上記範囲
より少ないと感度が低下し、上記範囲より多いと帯電性
及び機械的強度が劣化する。本発明に使用される有機ア
クセプタ性化合物と結着樹脂との割合は、有機アクセプ
タ性化合物が、結着樹脂10重量部に対し1〜15重量
部の範囲が好ましい。上記範囲より少ないと、繰り返し
使用により帯電性が劣化し、上記範囲より多いと、感度
及び機械的強度が劣化する。
着樹脂との割合は、有機正孔移動物質が結着樹脂10重
量部に対し1〜15重量部の範囲が好ましい。上記範囲
より少ないと感度が低下し、上記範囲より多いと帯電性
及び機械的強度が劣化する。本発明に使用される有機ア
クセプタ性化合物と結着樹脂との割合は、有機アクセプ
タ性化合物が、結着樹脂10重量部に対し1〜15重量
部の範囲が好ましい。上記範囲より少ないと、繰り返し
使用により帯電性が劣化し、上記範囲より多いと、感度
及び機械的強度が劣化する。
【0066】本発明の感光層の膜厚は5〜100μm、
好ましくは10〜50μmの範囲が好ましい。5μmよ
り薄いと機械的耐久性がなく、100μmより厚いと残
留電位が増加する。
好ましくは10〜50μmの範囲が好ましい。5μmよ
り薄いと機械的耐久性がなく、100μmより厚いと残
留電位が増加する。
【0067】
【実施例】次に、実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
【0068】実施例1 電荷発生物質としてカップラーNo.17とNo.24
を用いた前記一般式(I)(R1=R2=H)で表される
非対称ジスアゾ顔料5重量部とカップラーNo.70を
用いた前記一般式(II)(R3=H)で表されるトリス
アゾ顔料5重量部とをテトラヒドロフラン70重量部と
ともにボールミルで5日間分散し、これを分子量6万の
Z型ポリカーボネート樹脂100重量部、テトラヒドロ
フラン300重量部、有機正孔移動物質として下記式
(XXI)で表されるスチルベン系化合物50重量部、有
機アクセプタ性化合物として例示化合物No.E−10
の化合物20重量部、酸化防止剤として例示化合物N
o.1−82を5重量部、シリコーンオイル〔KF−5
0(信越化学工業社製)〕0.1重量部からなる溶液に
加え、感光層用塗工液を作成した。このようにして得ら
れた感光層用塗工液を厚さ0.2mmのアルミニウム板
〔A1080(住友軽金属社製)〕にブレード塗布、1
50℃で20分間乾燥させ、厚さ20μmの感光層を形
成し、実施例1の電子写真感光体を作成した。
を用いた前記一般式(I)(R1=R2=H)で表される
非対称ジスアゾ顔料5重量部とカップラーNo.70を
用いた前記一般式(II)(R3=H)で表されるトリス
アゾ顔料5重量部とをテトラヒドロフラン70重量部と
ともにボールミルで5日間分散し、これを分子量6万の
Z型ポリカーボネート樹脂100重量部、テトラヒドロ
フラン300重量部、有機正孔移動物質として下記式
(XXI)で表されるスチルベン系化合物50重量部、有
機アクセプタ性化合物として例示化合物No.E−10
の化合物20重量部、酸化防止剤として例示化合物N
o.1−82を5重量部、シリコーンオイル〔KF−5
0(信越化学工業社製)〕0.1重量部からなる溶液に
加え、感光層用塗工液を作成した。このようにして得ら
れた感光層用塗工液を厚さ0.2mmのアルミニウム板
〔A1080(住友軽金属社製)〕にブレード塗布、1
50℃で20分間乾燥させ、厚さ20μmの感光層を形
成し、実施例1の電子写真感光体を作成した。
【0069】
【化23】
【0070】実施例2 実施例1において、非対称ジスアゾ顔料をカップラーと
してNo.30を用いた前記一般式(I)(R1=R2=
H)で表されるジスアゾ顔料に変更したこと以外は、実
施例1と同様にして実施例2の電子写真感光体を作成し
た。
してNo.30を用いた前記一般式(I)(R1=R2=
H)で表されるジスアゾ顔料に変更したこと以外は、実
施例1と同様にして実施例2の電子写真感光体を作成し
た。
【0071】実施例3 実施例1において、トリスアゾ顔料をカップラーとして
No.214を用いた前記一般式(II)(R3=H)で
表されるトリスアゾ顔料に変更したこと以外は、実施例
1と同様にして実施例3の電子写真感光体を作成した。
No.214を用いた前記一般式(II)(R3=H)で
表されるトリスアゾ顔料に変更したこと以外は、実施例
1と同様にして実施例3の電子写真感光体を作成した。
【0072】実施例4 実施例1において、非対称ジスアゾ顔料をカップラーと
してNo.17を用いた前記一般式(I)(R1=R2=
H)で表される対称ジスアゾ顔料に変更したこと以外
は、実施例1と同様にして実施例4の電子写真感光体を
作成した。
してNo.17を用いた前記一般式(I)(R1=R2=
H)で表される対称ジスアゾ顔料に変更したこと以外
は、実施例1と同様にして実施例4の電子写真感光体を
作成した。
【0073】実施例5 実施例1において、トリスアゾ顔料をカップラーとして
No.3を用いた前記一般式(II)(R3=H)で表わ
されるトリスアゾ顔料に変更したこと以外は、実施例1
と同様にして実施例5の電子写真感光体を作成した。
No.3を用いた前記一般式(II)(R3=H)で表わ
されるトリスアゾ顔料に変更したこと以外は、実施例1
と同様にして実施例5の電子写真感光体を作成した。
【0074】実施例6 実施例1において、電荷発生物質である非対称ジスアゾ
顔料及びトリスアゾ顔料の投入量をそれぞれ、0.04
重量部及び0.04重量部に変更したこと以外は、実施
例1と同様にして実施例6の電子写真感光体を作成し
た。
顔料及びトリスアゾ顔料の投入量をそれぞれ、0.04
重量部及び0.04重量部に変更したこと以外は、実施
例1と同様にして実施例6の電子写真感光体を作成し
た。
【0075】実施例7 実施例1において、電荷発生物質である非対称ジスアゾ
顔料及びトリスアゾ顔料の投入量をそれぞれ、0.05
重量部及び0.05重量部に変更したこと以外は、実施
例1と同様にして実施例7の電子写真感光体を作成し
た。
顔料及びトリスアゾ顔料の投入量をそれぞれ、0.05
重量部及び0.05重量部に変更したこと以外は、実施
例1と同様にして実施例7の電子写真感光体を作成し
た。
【0076】実施例8 実施例1において、電荷発生物質である非対称ジスアゾ
顔料及びトリスアゾ顔料の投入量をそれぞれ、50重量
部及び50重量部に変更したこと以外は、実施例1と同
様にして実施例8の電子写真感光体を作成した。
顔料及びトリスアゾ顔料の投入量をそれぞれ、50重量
部及び50重量部に変更したこと以外は、実施例1と同
様にして実施例8の電子写真感光体を作成した。
【0077】実施例9 実施例1において、電荷発生物質である非対称ジスアゾ
顔料及びトリスアゾ顔料の投入量をそれぞれ、75重量
部及び75重量部に変更したこと以外は、実施例1と同
様にして実施例9の電子写真感光体を作成した。
顔料及びトリスアゾ顔料の投入量をそれぞれ、75重量
部及び75重量部に変更したこと以外は、実施例1と同
様にして実施例9の電子写真感光体を作成した。
【0078】実施例10 実施例1において、有機正孔移動物質の投入量を5重量
部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例
10の電子写真感光体を作成した。
部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例
10の電子写真感光体を作成した。
【0079】実施例11 実施例1において、有機正孔移動物質の投入量を10重
量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施
例11の電子写真感光体を作成した。
量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施
例11の電子写真感光体を作成した。
【0080】実施例12 実施例1において、有機正孔移動物質の投入量を150
重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実
施例12の電子写真感光体を作成した。
重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実
施例12の電子写真感光体を作成した。
【0081】実施例13 実施例1において、有機正孔移動物質の投入量を200
重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実
施例13の電子写真感光体を作成した。
重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実
施例13の電子写真感光体を作成した。
【0082】実施例14 実施例1において、有機アクセプタ性化合物の投入量を
5重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして
実施例14の電子写真感光体を作成した。
5重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして
実施例14の電子写真感光体を作成した。
【0083】実施例15 実施例1において、有機アクセプタ性化合物の投入量を
10重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にし
て実施例15の電子写真感光体を作成した。
10重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にし
て実施例15の電子写真感光体を作成した。
【0084】実施例16 実施例1において、有機アクセプタ性化合物の投入量を
150重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様に
して実施例16の電子写真感光体を作成した。
150重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様に
して実施例16の電子写真感光体を作成した。
【0085】実施例17 実施例1において、有機アクセプタ性化合物の投入量を
200重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様に
して実施例17の電子写真感光体を作成した。
200重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様に
して実施例17の電子写真感光体を作成した。
【0086】実施例18 実施例1において、酸化防止剤の投入量を0.08重量
部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例
18の電子写真感光体を作成した。
部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例
18の電子写真感光体を作成した。
【0087】実施例19 実施例1において、酸化防止剤の投入量を0.1重量部
に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例1
9の電子写真感光体を作成した。
に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例1
9の電子写真感光体を作成した。
【0088】実施例20 実施例1において、酸化防止剤の投入量を20重量部に
変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例20
の電子写真感光体を作成した。
変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例20
の電子写真感光体を作成した。
【0089】実施例21 実施例1において、酸化防止剤の投入量を30重量部に
変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例21
の電子写真感光体を作成した。
変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例21
の電子写真感光体を作成した。
【0090】実施例22 実施例1において、酸化防止剤を例示化合物No.1−
30で表されるものに変更し5重量部投入したこと以外
は、実施例1と同様にして実施例22の電子写真感光体
を作成した。
30で表されるものに変更し5重量部投入したこと以外
は、実施例1と同様にして実施例22の電子写真感光体
を作成した。
【0091】実施例23 実施例1において、酸化防止剤を例示化合物No.1−
11で表されるものに変更し5重量部投入したこと以外
は、実施例1と同様にして実施例23の電子写真感光体
を作成した。
11で表されるものに変更し5重量部投入したこと以外
は、実施例1と同様にして実施例23の電子写真感光体
を作成した。
【0092】実施例24 実施例1において、酸化防止剤を例示化合物No.1−
263で表されるものに変更し5重量部投入したこと以
外は、実施例1と同様にして実施例24の電子写真感光
体を作成した。
263で表されるものに変更し5重量部投入したこと以
外は、実施例1と同様にして実施例24の電子写真感光
体を作成した。
【0093】実施例25 実施例1において、酸化防止剤を例示化合物No.1−
269で表されるものに変更し5重量部投入したこと以
外は、実施例1と同様にして実施例25の電子写真感光
体を作成した。
269で表されるものに変更し5重量部投入したこと以
外は、実施例1と同様にして実施例25の電子写真感光
体を作成した。
【0094】比較例1 実施例1において、電荷発生物質としてカップラーとし
てNo.17とNo.24を用いた前記一般式(I)
(R1=R2=H)で表される非対称ジスアゾ顔料5重量
部と、カップラーとしてNo.70を用いた前記一般式
(II)(R3=H)で表されるトリスアゾ顔料5重量部
とを、それぞれ別個にテトラヒドロフラン35重量部と
ともにボールミルで5日間分散した後、それらを混合し
たこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の電子
写真感光体を作成した。
てNo.17とNo.24を用いた前記一般式(I)
(R1=R2=H)で表される非対称ジスアゾ顔料5重量
部と、カップラーとしてNo.70を用いた前記一般式
(II)(R3=H)で表されるトリスアゾ顔料5重量部
とを、それぞれ別個にテトラヒドロフラン35重量部と
ともにボールミルで5日間分散した後、それらを混合し
たこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の電子
写真感光体を作成した。
【0095】比較例2 実施例1において、電荷発生物質としてカップラーN
o.17とNo.24を用いた前記一般式(I)(R1
=R2=H)で表される非対称ジスアゾ顔料を10重量
部とし、カップラーNo.70を用いた前記一般式(I
I)(R3=H)で表されるトリスアゾ顔料を加えなかっ
たこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の電子
写真感光体を作成した。
o.17とNo.24を用いた前記一般式(I)(R1
=R2=H)で表される非対称ジスアゾ顔料を10重量
部とし、カップラーNo.70を用いた前記一般式(I
I)(R3=H)で表されるトリスアゾ顔料を加えなかっ
たこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の電子
写真感光体を作成した。
【0096】比較例3 実施例1において、電荷発生物質としてカップラーN
o.17とNo.24を用いた前記一般式(I)(R1
=R2=H)で表される非対称ジスアゾ顔料を加えず、
カップラーとしてNo.70を用いた前記一般式(II)
(R3=H)で表されるトリスアゾ顔料を10重量部と
したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の電
子写真感光体を作成した。
o.17とNo.24を用いた前記一般式(I)(R1
=R2=H)で表される非対称ジスアゾ顔料を加えず、
カップラーとしてNo.70を用いた前記一般式(II)
(R3=H)で表されるトリスアゾ顔料を10重量部と
したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の電
子写真感光体を作成した。
【0097】比較例4 実施例1において、有機正孔移動物質を加えなかったこ
と以外は、実施例1と同様にして比較例4の電子写真感
光体を作成した。
と以外は、実施例1と同様にして比較例4の電子写真感
光体を作成した。
【0098】比較例5 実施例1において、有機アクセプタ性化合物を加えなか
ったこと以外は、実施例1と同様にして、比較例5の電
子写真感光体を作成した。
ったこと以外は、実施例1と同様にして、比較例5の電
子写真感光体を作成した。
【0099】比較例6 実施例1において、酸化防止剤を次の式(XXII)に示す
比較化合物1(住友化学社製スミライザーMDP−S)
としたこと以外は、実施例1と同様にして比較例6の電
子写真感光体を作成した。
比較化合物1(住友化学社製スミライザーMDP−S)
としたこと以外は、実施例1と同様にして比較例6の電
子写真感光体を作成した。
【化24】
【0100】比較例7 実施例1において、酸化防止剤を加えなかったこと以外
は、実施例1と同様にして比較例7の電子写真感光体を
作成した。
は、実施例1と同様にして比較例7の電子写真感光体を
作成した。
【0101】以上のようにして得られた電子写真感光体
の静電特性を25℃/55%RHの環境下でEPA−8
100(川口電気製作所製)を用い、ダイナミック方式
にて測定した。まず、印加電圧+6KVで10秒間帯電
した後、20秒間暗減衰、更に単色光を表面照度10μ
W/cm2の780nmの単色光光源によって露光を行
った。帯電開始10秒後の表面電位Vs(V)、20秒
間暗減衰後の表面電位V0(V)、感度は露光後の表面
電位が露光直前の表面電位の2分の1になるのに要する
露光量E1/2(μJ/cm2)を測定した。また、繰り返
し使用後の特性として、上記の帯電、露光の一連の操作
を10000回繰り返した後のVs(V)、V
0(V)、E1/2(μJ/cm2)を測定した。その結果
を表19−(1)〜(2)及び表20−(1)〜(2)
に示す。
の静電特性を25℃/55%RHの環境下でEPA−8
100(川口電気製作所製)を用い、ダイナミック方式
にて測定した。まず、印加電圧+6KVで10秒間帯電
した後、20秒間暗減衰、更に単色光を表面照度10μ
W/cm2の780nmの単色光光源によって露光を行
った。帯電開始10秒後の表面電位Vs(V)、20秒
間暗減衰後の表面電位V0(V)、感度は露光後の表面
電位が露光直前の表面電位の2分の1になるのに要する
露光量E1/2(μJ/cm2)を測定した。また、繰り返
し使用後の特性として、上記の帯電、露光の一連の操作
を10000回繰り返した後のVs(V)、V
0(V)、E1/2(μJ/cm2)を測定した。その結果
を表19−(1)〜(2)及び表20−(1)〜(2)
に示す。
【0102】
【表19−(1)】
【0103】
【表19−(2)】
【0104】
【表20−(1)】
【0105】
【表20−(2)】
【0106】表19から実施例のものは、10000回
の繰り返し後においても静電電位の低下が抑制されてい
るとともに感度劣化が生じていないことが明らかであ
る。これに対して表20から比較例のものは、ことにハ
イドロキノン系以外の酸化防止剤を用いたものは、繰り
返し後の帯電電位の低下が著しいのみか感度劣化が発生
していることが分かる。
の繰り返し後においても静電電位の低下が抑制されてい
るとともに感度劣化が生じていないことが明らかであ
る。これに対して表20から比較例のものは、ことにハ
イドロキノン系以外の酸化防止剤を用いたものは、繰り
返し後の帯電電位の低下が著しいのみか感度劣化が発生
していることが分かる。
【0107】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、可視域
から近赤外域までの広い範囲において、静電疲労後の帯
電電位の低下がないのみでなく感度劣化も生じない単層
型の電子写真感光体が得られる。
から近赤外域までの広い範囲において、静電疲労後の帯
電電位の低下がないのみでなく感度劣化も生じない単層
型の電子写真感光体が得られる。
【図1】導電性支持体上に単一の感光層を設けた、本発
明に係る電子写真感光体の一例を示す概略図。
明に係る電子写真感光体の一例を示す概略図。
【図2】導電性支持体上と感光層との間に下引層を設け
た、本発明に係る電子写真感光体の一例を示す概略図。
た、本発明に係る電子写真感光体の一例を示す概略図。
【図3】感光層上に保護層を設けた、本発明に係る電子
写真感光体の一例を示す概略図。
写真感光体の一例を示す概略図。
【図4】下引層と保護層を同時に設けた、本発明に係る
電子写真感光体の一例を示す概略図。
電子写真感光体の一例を示す概略図。
1 導電性支持体 2 感光層 3 下引層 4 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内
Claims (10)
- 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を設けてなる電
子写真感光体において、下記一般式(I)で表される少
なくとも1種のジスアゾ顔料と下記一般式(II)で表さ
れる少なくとも1種のトリスアゾ顔料との同時粉砕混合
物、有機正孔移動物質、有機アクセプタ性化合物及び結
着樹脂を含有する単一の感光層にハイドロキノン系酸化
防止剤を含有させたことを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 【化2】 〔上記一般式(I)及び(II)において、Ar1、Ar2
及びAr3は、下記一般式(III)〜(X)で表されるカ
プラー残基を表し、各々同一でも異なってもよい。ま
た、R1及びR2は水素原子、ハロゲン原子、トリフルオ
ロメチル基、ニトロ基又はシアノ基を表し、R3は、水
素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表
す。〕 【化3】 〔式中、X1、Y1及びZはそれぞれ以下のものを表す。 X1:−OH、−N(R4)(R5)、又は−NHSO2−
R6。(但し、R4及びR5は水素原子、アシル基、又は
置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R6は置換若
しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のア
リール基を表す。) Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の
アルキル基、アルコキシ基、置換若しくは無置換のカル
ボキシル基、スルホン基、ベンズイミダゾリル基、置換
若しくは無置換のスルファモイル基又は−CON
(R7)(Y2)。{但し、R7は水素原子、アルキル基
若しくはその置換体又はフェニル基若しくはその置換体
を表し、Y2は炭化水素環基若しくはその置換体、複素
環基若しくはその置換体、−N=C(R8)(R9)、
(但し、R8は炭化水素環基若しくはその置換体、複素
環基若しくはその置換体又はスチリル基若しくはその置
換体、R9は水素原子、アルキル基若しくはその置換体
又はフェニル基若しくはその置換体を表すか、あるいは
R8及びR9はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成
しても良い。)又は−CONHR(但し、フェニル基若
しくはその置換体を表す。)を表す。} Z:炭化水素環基若しくはその置換体又は複素環基若し
くはその置換体。〕 【化4】 〔一般式(IV)において、R10、R11、Y1及びnはそ
れぞれ以下のものを表す。R10:水素原子、置換若しく
は無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリー
ル基。 R11:水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置
換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換
のアルキルスルホニル基、置換若しくは無置換のアルキ
ルメルカプト基、ハロゲン原子、置換若しくは無置換の
アリール基、置換若しくは無置換のアシル基、シアノ
基、ニトロ基又は置換若しくは無置換のアミノ基を表
し、なお、nが2〜4の整数の場合はR11は同一又は異
なったもののいずれでも良い。 Y1:前記一般式(III)におけると同一。 n:1〜4の整数。〕 【化5】 【化6】 〔一般式(V)及び(VI)において、R12は水素原子又
は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。〕 【化7】 【化8】 〔一般式(VII)及び(VIII)において、R13は、アル
キル基、カルバモイル基、カルボキシル基又はそのエス
テルを表し、Ar4は置換若しくは無置換の芳香族炭化
水素基を表す。〕 【化9】 【化10】 〔一般式(IX)及び(X)において、X2は芳香族炭化
水素の2価基又は複素環の2価基を表す。〕 - 【請求項2】 トリスアゾ顔料が下記一般式(XI)で表
される化合物であることを特徴とする請求項1記載の電
子写真感光体。 【化11】 〔一般式(XI)において、R14〜R22はH、−CH3、
−C2H5、−C3H7、Cl、F、I、Br、CH3O
−、C2H5O−、C3H7O−、−NO2、−CN,−C
F3又は−OHを表す。〕 - 【請求項3】 ジスアゾ顔料が下記一般式(XII)又は
(XIII)で表される化合物であることを特徴とする請求
項1記載の電子写真用感光体。 【化12】 【化13】 - 【請求項4】 アゾ顔料が結着樹脂10重量部に対して
0.01〜10重量部含有されていることを特徴とする
請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項5】 有機正孔移動物質が結着樹脂10重量部
に対して1〜15重量部含有されていることを特徴とす
る請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項6】 前記有機アクセプタ性化合物が結着樹脂
10重量部に対して1〜15重量部含有されていること
を特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項7】 ハイドロキノン系酸化防止剤が結着樹脂
10重量部に対して0.01〜2重量部含有されている
ことを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項8】 ハイドロキノン系酸化防止剤が下記一般
式(XIV)で表される化合物であることを特徴とする請
求項1記載の電子写真感光体。 【化14】 〔一般式(XIV)中、R23及びR24はそれぞれ水素原
子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無
置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアリール
基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若し
くは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリ
ーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル
基又は複素環基を表す。但し、R23とR24のうちの少な
くとも1つは炭素原子数の総和が6以上の基である。〕 - 【請求項9】 ハイドロキノン系酸化防止剤が下記一般
式(XV)で表される化合物であることを特徴とする請求
項1記載の電子写真感光体。 【化15】 〔一般式(XV)中、Q1は 【化16】 を表し、R25は炭素原子数4から20の置換若しくは無
置換のアルキル基、アリールオキシ基、アルコキシ基、
シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はQ1
を表し、また、R27とR28は水素原子又はアルキル基を
表し、R29と結合して炭素原子数5から10の環を形成
してもよいが、同時に水素原子であることはない。R29
は置換若しくは無置換のアリール基、アリールチオ基、
アリールオキシ基、アリールアシルアミノ基、アリール
カルバモイル基、アリールスルホニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アリールアシルオキシ基、アリールア
ミノ基、アリールスルホンアミド基又はアリールスルホ
ニルオキシ基を表す。また、nは1から5を、mは1又
は2を表す。〕 - 【請求項10】 ハイドロキノン系酸化防止剤が下記一
般式(XVI)で表される化合物であることを特徴とする
請求項1記載の電子写真感光体。 【化17】 〔一般式(XVI)中、Q2は 【化18】 を表し、R29は前記一般式(XV)で定義したとうりであ
り、R30とR31は炭素原子数1から5のアルキル基を表
すがR29と結合して炭素数10の環を形成してもよく、
nは1から5を表し、R26は置換若しくは未置換のシク
ロアルキル基、アリール基又はQ2を表す。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7106888A JPH08278644A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7106888A JPH08278644A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08278644A true JPH08278644A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=14445032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7106888A Pending JPH08278644A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08278644A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019132963A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
-
1995
- 1995-04-06 JP JP7106888A patent/JPH08278644A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019132963A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3465096B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH08278644A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP2803169B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH05204175A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP3286703B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP3303201B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP3258788B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP3006329B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP3614456B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0844091A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP3240765B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH04304465A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2833192B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH06118674A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH06148914A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP2868838B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2591168B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2760130B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH0934148A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP2817807B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2806399B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH05134434A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH07114194A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH09138516A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH05158260A (ja) | 電子写真感光体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |