JPH08278116A - ボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置 - Google Patents

ボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置

Info

Publication number
JPH08278116A
JPH08278116A JP7082792A JP8279295A JPH08278116A JP H08278116 A JPH08278116 A JP H08278116A JP 7082792 A JP7082792 A JP 7082792A JP 8279295 A JP8279295 A JP 8279295A JP H08278116 A JPH08278116 A JP H08278116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bolt
looseness
inspection
information
inspected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7082792A
Other languages
English (en)
Inventor
Irario Haruomi Kobayashi
イラリオ 治臣 小林
Yasuhiko Hara
靖彦 原
Yasuo Nakagawa
泰夫 中川
Yasuo Takenaka
泰雄 竹中
Hisashi Shiino
寿 椎野
Yoshiaki Ito
良明 伊藤
Chikao Yoshida
親雄 吉田
Kimikazu Takane
公和 高根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Central Japan Railway Co
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Central Japan Railway Co
Hitachi Electronics Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Central Japan Railway Co, Hitachi Electronics Engineering Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP7082792A priority Critical patent/JPH08278116A/ja
Publication of JPH08278116A publication Critical patent/JPH08278116A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造体を締結するボルトの緩みを自動検査
し、ボルト緩み検査作業の高速化,高信頼化,省力化を
図ること。 【構成】 ボルト11を、照明系12によってボルト締
結面の法線に対し斜め方向から照明し、ボルト部の画像
をTVカメラ13で撮像する。撮像された画像はA/D
変換器14によりディジタル画像信号に変換され、フレ
ームメモリ15に蓄えられた後、計算機16に内蔵され
た画像処理部にて、輪郭線の角度情報が抽出される。抽
出された角度情報と予め記憶されている基準角度情報と
が比較され、ボルトの緩みの存否が判定される。 【効果】 ボルトの緩み検査を、高速かつ精度よく行う
ことができるので、検査の信頼性が高まると共に、点検
作業時間を大幅に短縮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本発明は構造体を締結
するボルト緩みを検査するボルト緩み検査方法及びボル
ト緩み検査装置に係り、特に例えば、鉄道車両における
ボルト緩みを自動検査するのに好適なボルト緩み検査方
法及びボルト緩み検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、新幹線等の鉄道車両の床下部
は、駆動装置制御用機器や空調機器の保護、空気抵抗の
減少といった目的のため、図2に示すように、車両1の
床下側面及び底面を塞ぎ板2によって掩蔽している。上
記塞ぎ板2は複数のボルトによって固定されていて、ボ
ルト緩み,欠落等の塞ぎ板2に関する異常は、定期的に
点検作業員が車両床下に潜り込むなどして点検を行って
いた。しかし、鉄道車両一編成分の塞ぎ板のボルト本数
は膨大(例えば、新幹線300系車両の場合、点検対象
となるボルトは約4000本)なものであり、点検時間
のみならず、作業員の負担及び点検作業に要する経費も
過大になるという問題を有していた。
【0003】なお、言うまでもないことながら、高速運
転時におけるボルトの脱落や、さらには塞ぎ板の脱落
は、鉄道車両のみならず、軌道周辺設備及び住民に対
し、重大な被害あるいは事故を招きかねないため、ボル
ト緩みの検査は、鉄道車両における重要点検項目の1つ
となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の人手
によるボルト緩みの検査手法は、ボルトを再度締め付け
てチェックする方法、あるいは、ハンマー等によってボ
ルト頭部に、実装されている機器等に影響を与えない程
度の衝撃を加え、その打撃音の変化を聴き分けることに
よる検査方法、等が主たるものであり、作業員の個人差
が検査時間や検査の信頼性に大きく影響していた。
【0005】また、特に近年、鉄道分野においては、新
幹線車両等の大量輸送手段の高速化に伴い、従来以上に
保守点検作業の重要性が増大しているが、現場作業員の
高齢化や、若い世代の人材不足等の問題が顕著となって
いる。例えば、時間上の制約がある点検作業の場合、短
時間で作業を行なう必要があるため、上記したような手
法では、作業員の負担は大きく、疲労の蓄積による異常
の見逃しが発生し得る。さらに、上記の時間的制約によ
って大量に点検作業員を投入する必要があることから、
省力化や作業経費の低減といった点で問題がある。
【0006】したがって、本発明の解決すべき技術的課
題は上記した従来技術のもつ問題点を解消することにあ
り、その目的とするところは、ボルト緩み検査の高速
化,省力化,ボルト緩みの定量的な把握を図ると共に、
点検作業に要する経費の低減を図り、さらに検査の信頼
性を向上させることにある。また、本発明の目的とする
ところは、検査対象とするボルトの大きさやあるいは種
類の如何を問わず、ボルト緩み検査を実施できる、汎用
性の高いボルト緩み検査方法ボルト緩み検査装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記した目
的を達成するため、以下のように構成した。すなわち、
例えば、前記新幹線車両の床下両側面及び底面の塞ぎ板
のボルト緩み点検作業に適用する場合には、図3に示す
ように検査(点検)作業現場の所定コース(車両の両側
面及び床下)を走行するように構成された、自動走行車
(AGV;Automated Guided Vehicle)3、あるいは自
律走行機能を有するロボットマニュピュレータ等の自動
走行手段に、通信機能を付加したボルト緩み検査装置を
搭載することを基本として、構成される。
【0008】具体的には、自動走行車に搭載される第1
のボルト緩み検査装置は、ボルト部を撮像する画像撮像
手段と、該画像撮像手段にて撮像した画像よりボルトの
締結状態に関する情報を抽出する手段と、ボルトの正常
締結状態におけるボルト締結状態に関する情報たる基準
情報を予め記憶している記憶手段と、上記画像より抽出
した締結状態の情報と上記基準情報とを比較しボルト緩
みの有無を判定する判定手段と、この判定結果に基づき
ボルト緩み及びその発生箇所を特定して出力する出力手
段とを、具備するように構成される。
【0009】すなわち検査に先立ち、被検査対象となる
全てのボルトに対し、正常締結状態におけるボルト締結
状態に関する情報である基準情報を予め抽出しておき、
各ボルト毎に基準情報を記憶し、個別管理(位置情報と
対応付けて管理)するように構成する。そして、ボルト
の緩み検査時には、正常状態における該当ボルトの基準
情報を検索し、画像より抽出した締結状態の情報との比
較を行い、双方の情報にずれがある場合には、緩みの発
生を出力するように、構成される。
【0010】また、第1のボルト緩み検査装置では、よ
り具体的には、上記のボルト締結状態に関する情報とし
て、ボルトの輪郭を形成する直線の基準軸に対する傾
き、あるいは、ボルト頭部に設けられた基準マークの傾
き角度を用いるように、構成される。
【0011】また、第1のボルト緩み検査装置では、よ
り具体的には、ボルト部を照明する照明手段が設けら
れ、ボルト締結面の法線に対して斜め方向からストロボ
発光によって照明するか、あるいは、ボルト締結面の法
線に対して斜め方向から(単一の光源で)平行光によっ
て照明するか、あるいは、ボルト締結面の法線に対して
斜め方向から複数の光源で多方向から照明するか、ある
いは、ボルト締結面の法線方向から平行光によって照明
するように、構成される。
【0012】さらにより具体的には、上記のボルトの輪
郭を形成する直線の基準軸に対する傾きを抽出するため
に、上記の照明手段によって照明された画像を撮像し、
この画像に対して所定の処理を実行することによって、
ボルトの輪郭線を抽出して、ある基準軸に対するこれら
の線の傾きを算出するように、構成される。
【0013】あるいは、さらにより具体的には、ボルト
頭部に設けられた基準マークの傾き角度を抽出するため
に、上記の照明手段によって照明された画像を撮像し、
この画像に対して所定の処理を実行することによって、
基準マークを検出してその傾き角度を算出し、180°
乃至360°以内のボルト緩みの検出を行うように、構
成される。
【0014】一方、自動走行車に搭載される第2のボル
ト緩み検査装置は、ボルトまたはボルト近傍に衝撃によ
る振動を加える加振手段と、加振されたボルト部の振動
変位を計測する振動変位計測手段と、計測された振動変
位の時間的変化により少なくとも振動の減衰係数または
減衰時間の何れか一方を測定する測定手段と、被検査対
象ボルトの正常締結状態における上記振動の減衰係数及
び/または減衰時間からなる基準情報を予め記憶してい
る記憶手段と、上記測定した減衰係数及び/または減衰
時間と基準情報との比較判定を行いボルト緩みの有無を
判定する判定手段と、この判定結果に基づきボルト緩み
及びその発生箇所を特定して出力する出力手段とを、具
備するように構成される。
【0015】すなわち検査に先立ち、被検査対象となる
全てのボルトに対し、正常締結状態における振動波形の
情報を計測して、正常状態の振動の減衰係数及び/また
は減衰時間からなる基準情報を予め抽出しておき、各ボ
ルト毎に基準情報を記憶し、個別管理(位置情報と対応
付けて管理)するように構成する。そして、ボルトの緩
み検査時には、正常状態における該当ボルトの基準情報
を検索し、加振により抽出した締結状態の情報との比較
を行い、双方の情報にずれがある場合には、緩みの発生
を出力するように、構成される。
【0016】さらにまた、本発明においては、自動走行
車に搭載される第1または第2のボルト緩み検査装置と
モニタ用外部装置との間で通信が行えるように、ボルト
緩み検査装置に通信手段を付設するように、構成され
る。
【0017】
【作用】検査作業現場の所定のコースを自律走行する機
能を有する自動走行車に搭載される前記第1のボルト緩
み検査装置は、ボルト部の画像を撮像し、撮像した画像
よりボルト締結状態に関する情報を抽出して、予め記憶
された被検査対象ボルトの正常締結状態における基準情
報と上記抽出された情報との比較判定を行い、この判定
結果に基づき、ボルトの緩み及びその発生箇所を特定し
て出力する。
【0018】すなわち検査に先立ち、被検査対象となる
全てのボルトに対し、正常締結状態におけるボルト締結
状態に関する情報である基準情報を予め抽出しておき、
各ボルト毎に基準情報を記憶し、個別管理(位置情報と
対応付けて管理)する。このボルト締結状態に関する情
報としては、ボルトの輪郭を形成する直線の基準軸に対
する傾き、あるいは、ボルト頭部に設けられた基準マー
クの傾き角度が用いられる。
【0019】そして、ボルトの緩み検査時には、ボルト
部を、ボルト締結面の法線に対して斜め方向からストロ
ボ発光によって照明するか、あるいは、ボルト締結面の
法線に対して斜め方向から(単一の光源で)平行光によ
って照明するか、あるいは、ボルト締結面の法線に対し
て斜め方向から複数の光源で多方向から照明するか、あ
るいは、ボルト締結面の法線方向から平行光によって照
明するかして、ボルト部を撮像する。この撮像した画像
を適宜処理することによって、ボルト締結状態に関する
上記のような情報が抽出されると共に、正常状態におけ
る該当ボルトの前記基準情報が検索され、基準情報と画
像より抽出した情報との比較を行って、双方の情報にず
れがある場合には緩みの発生があると判定する。
【0020】より具体的には、上記の照明手段によって
照明された画像を撮像し、この画像に対して所定の処理
を実行することによって、ボルトの輪郭線を抽出して、
ある基準軸に対するこれらの線の傾きを算出し、これを
基準情報と対比して、双方の情報にずれがある場合には
緩みの発生があると判定して、この旨とその発生箇所を
出力する。あるいは、上記の照明手段によって照明され
た画像を撮像し、この画像に対して所定の処理を実行す
ることによって、基準マークを検出してその傾き角度を
算出し、これを基準情報と対比して、双方の情報にずれ
がある場合には180°乃至360°以内のボルト緩み
の発生があると判定して、この旨とその発生箇所を出力
する。
【0021】したがって、従来の人手によるボルト緩み
方式に対して、ボルト緩み検査の自動化が実現できると
共に、格段に高速,高精度かつ高信頼なボルト緩み検査
が可能となる。
【0022】一方、検査作業現場の所定のコースを自律
走行する機能を有する自動走行車に搭載される前記第2
のボルト緩み検査装置は、ボルトまたはボルト近傍に衝
撃による振動を加えて、加振されたボルト部の振動変位
を計測し、計測された振動変位の時間的変化により少な
くとも振動の減衰係数または減衰時間の何れか一方を測
定して、予め記憶された被検査対象ボルトの正常締結状
態における上記振動の減衰係数及び/または減衰時間か
らなる基準情報と、上記測定した減衰係数及び/または
減衰時間との比較判定を行い、この判定結果に基づき、
ボルトの緩み及びその発生箇所を特定して出力する。
【0023】すなわち、検査に先立ち、被検査対象とな
る全てのボルトに対し、正常締結状態における振動波形
の情報を計測して、正常状態の振動の減衰係数及び/ま
たは減衰時間からなる基準情報を予め抽出しておき、各
ボルト毎に基準情報を記憶し、個別管理(位置情報と対
応付けて管理)する。そして、ボルトの緩み検査時に
は、正常状態における該当ボルトの基準情報を検索し、
加振により抽出した締結状態の情報との比較を行い、双
方の情報にずれがある場合には、緩みの発生があると判
定して、この旨とその発生箇所を出力する。
【0024】したがって、従来の人手によるボルト緩み
方式に対して、ボルト緩み検査の自動化が実現できると
共に、格段に高速,高精度かつ高信頼なボルト緩み検査
が可能となる。
【0025】また、自動走行車に搭載される第1または
第2のボルト緩み検査装置とモニタ用外部装置との間で
通信が行えるように、ボルト緩み検査装置に例えば無線
方式による通信手段を付設し、被検査対象ボルトに対す
る基準情報等を受けたり、検査結果や緩み発生箇所等を
外部装置に送信して表示させることで、例えば列車毎に
異なる被検査対象ボルトに対する基準情報を書き替えた
り、保守対策担当者への情報提供が可能となる。
【0026】また、第1または第2のボルト緩み検査装
置では、画像あるいは振動波形信号と検査結果とは、記
憶手段によって記憶され、これを外部装置に転送するこ
と等で、検査・点検結果を保守データとして長期間保存
することも可能となり、また、データを詳細検討するこ
とも可能となる。
【0027】以上により、鉄道車両等の構造体を締結す
るボルトの緩みが精度良く検出され、かつ構造体のボル
ト締結状態の自動検査が実現可能となる。よって、ボル
ト緩み検査の高速化,省力化,ボルト緩みの定量的な把
握が可能となり、以って、検査の信頼性が向上し、点検
作業に要する経費の低減が可能となる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を図示した実施例によって説明
する。
【0029】〔第1実施例〕まず、本発明の第1実施例
を、図1〜図10を用いて説明する。図1は本実施例の
ボルト緩み検査装置の構成図で、同図において、11は
構造体(ここでは塞ぎ板2)を締結したボルト、12は
照明系、13はTVカメラ、14はA/D変換器、15
はフレームメモリ、16は画像処理部等を内蔵し、検査
装置全体の制御を司る計算機、17は記憶装置、18は
モニタ装置、19は通信装置である。
【0030】本実施例では、検査対象であるボルト11
部を、照明系12によりストロボ発光によって照明す
る。照明系12は締結されているボルト11の上面の法
線に対し、斜め方向からボルト部を照明する斜方照明系
である。照明系12で照明されたボルト部の画像はTV
カメラ13で撮像される。撮像された画像はA/D変換
器14によりディジタル画像信号に変換され、フレーム
メモリ15に一旦蓄えられた後、計算機16に内蔵され
た画像処理部にて処理される。処理された結果はモニタ
装置18に表示されると共に、記憶装置17に記憶され
る。また、記憶装置17に格納された処理結果(検査結
果や適宜に処理された画像データ)は、適宜のタイミン
グで、通信装置19によって通信回線(ここでは無線通
信回線)を介して外部(ここでは、例えば集中制御管理
室)に送信される。なお、以上のボルト緩み検査装置に
おける画像データ,検査結果データ,制御信号等の流れ
は、通信回線を介して集中制御管理室に集約して処理を
実行するように構成することも可能である。
【0031】本実施例では、六角ボルトを検査対象とし
ており、回転角度で60°以下の緩みを検出することを
目的としている。例えば、300系新幹線車両の床下塞
ぎ板では、SI標準のM10ボルトが用いられており、
ねじのピッチは1.5mmである。すなわち、ボルト
(ナットも同様)における60°の回転は、0.25m
mの緩みに相当することになる。これらのボルトの締結
時には緩み防止のため、通常はばね座金が用いられてい
るが、高速運行時の高周波振動による影響を考慮する
と、ボルトの緩みは60°以内のものであっても事前検
出する必要があると考えられる。六角ボルトの場合、正
常締結状態から何度回転したかを調べるのは、緩み検査
時のボルト輪郭の角度情報を、正常締結状態のものと比
較することによって実現でき、本実施例ではこの手法を
用いて60°以内の緩みを検知できるようにしている。
次に、本実施例の緩み検出手法について説明する。
【0032】計算機16においては、照明系12の発光
タイミングと撮像とを同期させて、画像の取り込みを実
行する。図4に示すように、TVカメラ13の検出画面
20の中心を原点とするXY座標を基準とした場合、同
座標のX(水平)方向あるいはY(垂直)方向よりボル
ト11を照明するように、照明系12を配置する。本実
施例では、検出画面20の水平(Y),左方向から照明
する配置としている。
【0033】これにより、図5の(a)に示すように、
TVカメラ13によって取り込まれた画像51は、ボル
ト52の右側面に陰影53を持つ画像となる。一般に構
造体とボルトは同種類の塗装が施されているため、全体
的にほぼ同じ反射率分布になってしまうが、上記したよ
うに照明すれば、陰影部においては明確な濃淡コントラ
ストが得られる。図5の(b)は、図5の(a)のA−
A’線に沿った濃淡値分布54を示しており、陰影部に
おける濃淡コントラストが明確であることが確認でき
る。
【0034】上記図5の(a)の画像から、ボルト輪郭
の角度情報を得るための画像処理アルゴリズムを、図6
のフローチャートによって説明する。
【0035】〈ステップST1:画像入力〉上述したよ
うな、TVカメラ13の検出画面20に対して左水平方
向からの照明で、ボルト部を照明系12で斜方照明し、
TVカメラ13で画像を取り込む。
【0036】〈ステップST2:2値化処理〉ステップ
ST2においては、図5の(a)を入力画像として、ボ
ルトの陰影部を抽出するためのしきい値55(図5の
(b))を設定し、画像の2値化を行う。図7は、2値
化処理後の出力画像71を示している。図7において、
ボルト右側面の陰影部72が“0”値、それ以外が
“1”値の画像となる。
【0037】〈ステップST3:ボルトの脱落・欠落の
判定処理〉次に、2値化処理された画像内における
“0”値の有無について調べる。画像内に“0”値がな
ければステップST4に進み、存在すればステップST
5に進む。
【0038】〈ステップST4:脱落・欠落の記録〉ス
テップST4では、検査対象とした部位に有るべきボル
トが抜け落ちている旨を、記録装置17に記録し、当フ
ローによる処理を終了する。
【0039】〈ステップST5:ボルト輪郭線の抽出〉
ステップST5においては、上記した2値化画像を、図
8に示すように上から順に、左から検索していって、始
めて“1”値から“0”値に変化する点の座標を抽出す
る。先にも述べたように、照明はボルトの左側面から行
われるため、ボルトの輪郭線、すなわちエッジ部は常に
陰影部の左側にあることが保証されている。
【0040】〈ステップST6:ボルト輪郭点リストの
作成〉ステップST5で求めた座標を検出された順に並
べ、座標yが最小の点81(図8)を始点p1 (=(x
1,y1))とし、p1 を先頭とする点群p2 ,p3 ,…
……,pn (但し、nは輪郭点の総数)を、リストQで
表現する。
【0041】〈ステップST7:直線(辺)の分離〉同
一直線上にある点座標のリストを、上記リストQに基づ
いて、抽出されたボルト輪郭線の各辺について分離・作
成する。そのために、まず、u=p2 ,v=p3 ,w=
4とする。そして、辺uvと辺vwのなす左側の角
(<uvw)が、180°±αであれば次のの処理を
実行し、120°±βであれば次のの処理を実行す
る。但し、αとβは許容誤差である。
【0042】処理 リストQでwの次の点をqとし、u=v,v=w,w=
qとして、上記のステップST7の処理を繰り返す。そ
して、qがリストの最後であれば、処理を終了し、ス
テップST8へ進む。
【0043】処理 リストQにおいて、始点からvまでの点座標を、同一直
線を構成する点群として分離する。次に、vを新始点と
して、上記のステップST7の処理を繰り返し、次辺の
点群リストを作成する。
【0044】以上の処理により、最低でも2個以上の、
ボルト輪郭の辺を成す点座標リストが作成される。した
がって、次のステップとしては、上記各辺の点座標リス
トのデータに基づいて、ボルト輪郭直線の角度を求める
ことになる。
【0045】〈ステップST8:直線方程式の算出〉図
9に示すように、各辺のリストの始点から終点までの点
座標のデータ(xi,yi )が、直線91,92,93
に最もよく当てはまる方程式を、次の式の評価関数に
より、最小2乗法を用いて求める。但し、式におい
て、Nは同一直線上の点座標データ数である。
【0046】
【数1】
【0047】すなわち、直線の方程式をy=a+bxと
したとき、式を最小値にする係数aとbを求めればよ
い。計算法については種々の文献があるため、ここでは
省略する。
【0048】なお、このとき、始点から頂点vまでの距
離を、ボルト輪郭の一辺の長さとして計算できる。
【0049】〈ステップST9:角度の算出〉上記直線
方程式を用いて、基準軸(例えば水平軸x)に対する各
辺の角度94,95,96(図9)を、次の式を用い
て求める。
【0050】
【数2】
【0051】〈ステップST10:角度の比較〉同一の
ボルトに対し予め同条件にて検出・算出し、記憶装置1
7に記憶しておいた正常締結状態のボルトの対応する辺
の角度データを検索し、上記ステップST9の計算結果
と比較する。双方のデータ比較において、ある許容範囲
γを超える角度ずれが生じた場合、ボルト緩みが発生し
ていると判断してステップST11へ進み、許容範囲γ
内であればボルト緩み無しと判断して当フローによる処
理を終了する。
【0052】〈ステップST11:ボルト緩みの発生を
記録〉ステップST10でボルト緩みの発生と判定され
ると、ボルト緩みの発生を示すデータとこの際の処理画
像データとを、発生箇所(ボルトの固有番号)と対応付
けて記憶装置17に記録し、また、ボルト緩みとその発
生箇所とをモニタ装置18に表示させ、さらにまた、必
要に応じ通信装置19によってボルト緩みとその発生箇
所とを外部に通知する。
【0053】以上が、本実施例の画像処理部におけるボ
ルト緩み検出の基本アルゴリズムである。六角ボルトの
幾何学的な特徴は既知であるから、部分的な情報ではあ
るが、上記したアルゴリズムにて抽出したボルト輪郭に
関するデータから、ボルトの一辺の長さ,全辺の頂点座
標,中心あるいは重心座標が得られ、ボルトの2次元的
な情報は全て求められる。
【0054】上述してきた構成によるボルト緩み検査装
置を、図10に示すような、自律走行機能を有する自動
走行車100に搭載する(但し、ボルト緩み検査装置の
一部の機能については、複数組が用意されて搭載され
る)。図10は本実施例のボルト緩み検査機能付き自動
走行車の外観を示す図である。
【0055】ボルト緩み検査装置の一部の構成が、すな
わち、照明系とTVカメラとが検査ヘッド部101とし
て、自動走行車100上に設置された直角座標ロボット
102に搭載され、姿勢制御のための自由度が与えられ
る。ボルト緩み検査装置の他の機能、すなわち、A/D
変換器,フレームメモリ,計算機(画像処理部等),記
憶装置,通信装置等は、検査部本体103として自動走
行車100内に内蔵される。また、図示していないが、
自動走行車100の走行制御装置や直角座標ロボット1
02の動作制御装置等々も自動走行車100内に内蔵さ
れる。なお、ここまでの説明では、ボルト緩み検査装置
はモニタ装置を持つものとなっているが、自動走行車に
搭載する場合には、モニタ装置は場合によっては割愛し
ても差し支えない。
【0056】本構成によるボルト緩み検査機能付き自動
走行車を、図2及び図3で示した、新幹線車両床下機器
の塞ぎ板を固定するボルトのボルト緩み検査に用いる。
但し、図10で示したボルト緩み検査機能付き自動走行
車は、車両側面の塞ぎ板のボルトを検査対象とするもの
である。そのため、検査ヘッド部101は塞ぎ板縦方向
のボルトの数(3個)だけ用意され、並列に検査される
ようになっている。
【0057】検査に際しては、新幹線車両基地の保守点
検作業現場に敷設したガイドライン104に沿って、上
記した自動走行車100を走行させ、検査対象ボルトへ
の位置決めを行う。本自動走行車100の位置決め機能
は、位置決めセンサによる車両の位置情報と車両の塞ぎ
板及び締結ボルト位置の設計情報に基づくものである。
次に、直角座標ロボット102によって、検査ヘッド部
101のボルトへの位置決めの微調整及び姿勢制御を行
い、検査を開始する。
【0058】なお、本実施例の自動走行車100は、ケ
ーブル105の自動引き込み・繰り出し機能を有する電
源ケーブルリールを内蔵しており、電源はこのケーブル
105によって供給される。
【0059】また、本実施例では、自動走行車100側
と例えば集中制御管理室の外部機器とは、ボルト緩み検
査装置の通信装置によって無線電波で通信を行う。すな
わち、自動走行車100が検査対象とする全ボルトの基
準角度情報は、集中制御管理室側から自動走行車100
側へ送信され、また、検査結果(ボルト緩みとその発生
箇所を示すデータ)や画像データは、自動走行車100
側から集中制御管理室側へ送信され、また、自動走行車
100側と集中制御管理室側との制御信号は両者間で送
受信される。なお、その際には、VHF帯域以上の電波
が好適である。
【0060】自動走行車100に設置される無線用垂直
アンテナ106の長さは、波長λの1/4に比例し、1
000MHz帯の電波を用いた場合、約7.5cmとな
り、本自動走行車100において実用上の支障はない。
短縮コイルを用いれば、アンテナは更に短くすることが
できる。新幹線車両の検査用ピットは直線コースである
ため、無線電波の送受信に関する大きな支障はないが、
必要に応じて自動走行車の移動コース上、あるいはその
近傍に中継アンテナを設けることも可能である。
【0061】検査対象とするボルトの基準角度情報に関
しては、予め正常締結状態にて撮像し、抽出した個々の
ボルト輪郭の基準角度データを、集中制御管理室の記憶
装置に記憶しておく。すなわち、一編成全車両分の検査
対象ボルトは全て個別に識別コードを持ち、その位置情
報と対応付けられたものとなっており、正常締結状態の
基準角度データは識別コードと共に、集中制御管理室に
おいて各列車毎に記憶・管理されている。そして、列車
の検査スケジュールに応じて、対応するデータを自動走
行車100のボルト緩み検査装置に送信して、ボルト緩
み検査装置の記憶装置にデータロードを行う。但しこの
場合、当該ボルト緩み検査装置が担当する、一編成全車
両の右側面または左側面の塞ぎ板の全ボルトの基準角度
データのデータロードを行う(他のボルト緩み検査装置
に対しても、それが担当する塞ぎ板の全ボルトの基準角
度データのデータロードが行われる)。
【0062】ここでは、データロードの手段として、無
線による送受信を示したが、レーザ光を用いた光送受信
器を自動走行車と検査コース上に配置する方法であって
も差し支えない。あるいはまた、フロッピーディスク,
リムーヴァブル(取外し可能)ハードディスク,光磁気
ディスク,CD−ROM,ICカード,ICメモリカセ
ット等の可搬補助記録媒体に上記基準角度データを記憶
しておき、対応する列車用の基準角度データを格納した
可搬補助記録媒体を、自動走行車上のボルト緩み検査装
置の記憶装置にセットして、データロードを行うように
してもよい。
【0063】以上説明したボルト緩み検査機能付き自動
走行車は、車両側面の塞ぎ板のボルトを検査対象とした
が、車両の床下底面の塞ぎ板のボルトについては、複数
の検査ヘッド部101を上向きに且つ水平に並設するこ
とによって、床下底面ボルト検査用のボルト緩み検査機
能付き自動走行車を構成する。これによって、床下底面
ボルト検査用のボルト緩み検査機能付き自動走行車にお
いても、床下側面ボルト検査用のボルト緩み検査機能付
き自動走行車と同様に、ボルト緩みの検査が行える。す
なわち、新幹線車両の床下を掩蔽する塞ぎ板のボルト緩
み検査は、以上の床下側面ボルト検査用及び床下底面ボ
ルト検査用の2種類のボルト緩み検査機能付き自動走行
車を用いることによって、全ての床下塞ぎ板のボルトに
対し自動検査を行うことが可能となる。
【0064】なお、自動走行車に搭載される記憶装置,
計算機,通信装置,走行制御装置等は精密機器であるた
め、完全防塵設計によって塵埃対策を施しておくように
される。
【0065】本実施例においては、ボルト緩み検査装置
の記憶装置に、検査対象ボルトの基準情報及び検査結果
が記憶され、一車両の検査終了後、または複数車両の検
査終了後、または一編成全車両の検査終了後等の適宜時
点において、ボルト緩み検査装置によって検査レポート
が自動作成され、無線通信で集中制御管理室に報告され
る。あるいは、逐次もしくは適宜単位の検査終了タイミ
ングで、ボルト緩み検査装置から検査結果の送信を受け
た集中制御管理室の計算機において、検査レポートが自
動作成される。
【0066】なお本実施例においては、画像処理部でボ
ルト輪郭の高精度な角度情報検出を図るため、直線を成
す多数個の点データを入力とした統計的な処理、すなわ
ち最小2乗法を用いたが、処理の高速化が課題となる場
合には、ボルト輪郭各辺の、例えば始点と端点の2点を
用いて角度検出を行っても構わない。
【0067】また、本実施例においては、照明系として
ストロボ光源による斜方照明を用いたが、ボルト締結面
の法線に対して斜め方向から照明する斜方照明系とし
て、例えばレーザ光源のような高コヒーレント光源(平
行光)を用いることによって、ボルト陰影画像の濃淡値
コントラストの向上を図ることも可能である。
【0068】また、本実施例においては、1つのボルト
に対して単一の照明光源及び画像を用いたが、複数のス
トロボ光源による斜方照明系、もしくは複数の高コヒー
レント光源による斜方照明系によって、ボルト部を多方
向より順次照明して撮像し、得られた各画像について前
述した画像処理アルゴリズムを実行し、より完全なボル
ト輪郭の復元を行うことによって、ボルト緩み検出の信
頼性を向上させることも可能である。
【0069】〔第2実施例〕次に、本発明の第2実施例
を説明する。上述してきた第1実施例においては、ボル
ト緩み検査装置を自動走行車に搭載し、ボルト緩み検査
装置が停止している鉄道車両に対して移動するようにし
ていた。本実施例では、これとは逆に、図1の前記した
ボルト緩み検査装置を、車両の保守点検作業現場の軌道
脇及び軌道上等々に固定的に配置し、比較的低速で走行
する車両の自動検査を行うようにしている。このとき、
CCD TVカメラの電子シャッター機能を用いること
が有効で、例えば、車両の30km/hでの走行時には
4000分の1秒以上のシャッター速度に設定し、ボル
ト部の通過タイミングに合わせて、照明と同期させて撮
像すれば検査に充分な画像が得られる。画像処理アルゴ
リズムについては、第1実施例と同様であるので、ここ
ではその説明は割愛する。
【0070】本実施例では、ボルト緩み検査を行う場所
は、車両の保守点検作業現場に限定されず、例えば、ボ
ルト緩み検査装置を主要駅のホーム下の線路に配設して
おくこと等により、通常運行時においても、ボルト緩み
の自動検査を随時行うことができる利点が生じる。
【0071】なお、ボルト緩み検査装置を固定的に配置
し、この前もしくは上を車両を通過させることによりボ
ルト緩みの自動検査を行う手法は、以下の第3,第4,
第5実施例においても同様に採用可能である。
【0072】〔第3実施例〕次に、本発明の第3実施例
を、図11を用いて説明する。前記第1及び第2実施例
では、ボルトの緩みをボルト輪郭線の角度の変化(回転
によるもの)として捉え、60°以下の緩みを検出する
ようにしていた。これに対し、本実施例では、ボルト頭
部に基準マークを設け、正常締結状態と検査時の基準マ
ークの傾きの変化によって、ボルトの緩みを判定するよ
うにしている。本実施例では、180°以内、もしくは
基準マークの形状を工夫することによって、360°以
内のボルトの緩みを検出することが可能となる。
【0073】ここでは、180°以内のボルトの緩みを
検出する場合について説明する。例えば、図11の
(a)に示すように、ボルト111の頭部中央に棒状
(幅広直線状)の切れ込み加工による基準マーク112
を設けた場合、前記第1実施例と同様(図1に示した)
のボルト緩み検査装置を用いると、図11の(b)に示
すような画像113が得られる。図11の(b)に示す
ように、画像113には、ボルト側面の陰影114と共
に、ボルト111の頭部の凹凸によって切れ込み部(基
準マーク112)の陰影115が生じる。したがって、
基本的には第1実施例のボルト緩み検査装置を用いて、
画像処理アルゴリズムに多少の変更を加えることで、基
準マークの傾きθを求め得ることは当業者には自明であ
る。検出した基準マークの傾きθの角度データと、予め
求められている正常締結状態の基準マークの傾きの角度
データとを対比すれば、180°以内のボルトの緩みを
検出することができる。
【0074】なお、基準マーク112を直線状の切れ込
みではなく、例えば「ト」状のもの等にすれば、360
°以内のボルトの緩みを検出することが可能となる。
【0075】なおまた、本実施例のボルト緩み検査装置
は、第1実施例と同様に、自律走行機能を有する自動走
行車に搭載することができる。あるいは、第2実施例と
同様に、走行する車両に対して固定配置して使用するこ
ともできる。
【0076】〔第4実施例〕次に、本発明の第4実施例
を、図12〜図16を用いて説明する。本実施例では、
図12に示すように、ボルト121の頭部中央に螢光塗
料を棒状(幅広直線状)に塗布し、これを基準マーク1
22としたボルト121を検査対象として取り扱う。な
お、基準マーク122は白色塗料等で形成しても差し支
えない。
【0077】図13は本実施例のボルト緩み検査装置の
構成図で、同図において、121は構造体(ここでは塞
ぎ板2)を締結した上記したボルト、131はハーフミ
ラー131aと光源131bとを含み、落射照明を行う
照明系、132はTVカメラ、133はA/D変換器、
134はフレームメモリ、135は画像処理部を内蔵
し、検査装置全体の制御を司る計算機、136はモニタ
装置、137は記憶装置、138は無線で送受信を行う
通信装置である。
【0078】本実施例では、検査対象であるボルト部
を、ボルト上面の法線方向から照明系131によって照
明を行い、ボルト部の画像をTVカメラ132で撮像す
る。撮像された画像は、A/D変換器133によってデ
ィジタル信号に変換され、フレームメモリ134に一旦
蓄えられた後、計算機135に内蔵された画像処理部に
て処理される。処理された結果は、モニタ装置136に
表示されると共に、記憶装置137に記憶される。ま
た、記憶装置137に格納された処理結果(検査結果や
適宜に処理された画像データ)は、適宜のタイミング
で、通信装置138によって通信回線(ここでは先の実
施例と同様に無線通信回線)を介して集中制御管理室に
送信される。なお、以上のボルト緩み検査装置における
画像データ,検査結果データ,制御信号等の流れは、通
信回線を介して集中制御管理室に集約して処理を実行す
るように構成することも可能である。
【0079】前記照明系131の光源131bとして
は、通常の白色光源が好適であるが、キセノンランプあ
るいはハロゲンランプ等の、蛍光によるコントラストを
強調するような光源も有効である。なお本実施例におい
ては、ボルト部を平行光によって落射照明するようにし
ている。
【0080】図14の(a)は、本実施例のTVカメラ
132で撮像されたボルト部の画像141を示してお
り、同図より明らかなように、前記基準マーク122が
白く明瞭に検出されている。図14の(b)は、図14
の(a)のA−A’線に沿った濃淡値分布142を示し
ており、基準マーク位置における濃淡コントラストが明
瞭であることが確認できる。
【0081】続いて、前記基準マーク122の傾きを検
出する画像処理アルゴリズムについて説明する。
【0082】〈ステップ1:2値化処理〉図14の
(a)の画像を入力画像として、ボルト上の基準マーク
を抽出するためのしきい値143(図14の(b))を
設定し、画像の2値化を行う。図15は2値化処理後の
出力画像151を示している。図15において、基準マ
ークの領域が“1”値(白)の画像で、他の領域が
“0”値(黒)の画像となる。
【0083】〈ステップ2:慣性主軸の算出〉上記2値
化画像に対し、“1”(白)の値を持つ領域の慣性主軸
を求める。まず、“1”値領域内の各画素のx座標軸及
びy座標軸に関する慣性モーメントを、それぞれ次の
式及び式によって求める。但し、式,式におい
て、 N :“1”値領域内の画素数 xi:“1”値領域内i番目画素のx座標 yi:“1”値領域内i番目画素のy座標 である。
【0084】
【数3】
【0085】
【数4】
【0086】同様に、“1”値領域内画素の慣性乗積
を、次の式によって求める。
【0087】
【数5】
【0088】以上の値を用いると、図16に示すような
“1”値領域内画素の主慣性モーメントImax とImin
とが計算できるが、ここで求めたいのは最大主慣性軸I
maxの傾き角度θm であり、次ステップでこれを計算す
る。
【0089】〈ステップ3:慣性主軸の傾き角度の算
出〉上記最大主慣性軸Imax の傾き角度θm は、次の
式で求められ、これが基準マークの傾き角度となる。
【0090】
【数6】
【0091】〈ステップ4:傾き角度の比較〉同一のボ
ルトに対し予め同条件にて検出・算出し、記憶装置13
7に記憶しておいた正常締結状態のボルトの基準マーク
の傾き角度を検索し、上記ステップ3の計算結果と比較
する。双方のデータ比較において、ある許容範囲を超え
た角度ずれが生じた場合、ボルト緩みが発生していると
判断して、ボルト緩みの発生を示すデータとこの際の処
理画像データとを、発生箇所(ボルトの固有番号)と対
応付けて記憶装置137に記録し、また、ボルト緩みと
その発生箇所とをモニタ装置136に表示させ、さらに
また、必要に応じ通信装置138によってボルト緩みと
その発生箇所とを外部に通知する。
【0092】以上が本実施例の画像処理アルゴリズムの
基本的な処理ステップであるが、アルゴリズムのノイズ
に対応した、フィルタリング処理や、2値化後の孤立点
除去等の前処理、あるいは基準マークの形状情報(周囲
長,面積等)を用いた判定ルーチンなどが、必要に応じ
て本実施例の画像処理アルゴリズムに付加される。
【0093】斯様な構成と検出手法をとる本実施例にお
いても、前記第3実施例と同様に、180°以内のボル
トの緩みを検出することができる。また、基準マーク1
22の形状を工夫することによって、360°以内のボ
ルトの緩みを検出することも可能となる。
【0094】なおまた、本実施例のボルト緩み検査装置
は、第1実施例と同様に、自律走行機能を有する自動走
行車に搭載することができる。あるいは、第2実施例と
同様に、走行する車両に対して固定配置して使用するこ
ともできる。
【0095】〔第5実施例〕次に、本発明の第5実施例
を、図17〜図21を用いて説明する。本実施例のボル
ト緩み検査装置は、図13に示した第4実施例と同一の
ものであり、ここではその説明は省略する。本実施例で
は、図17に示すように、ボルト171の頭部中央にく
さび形の切り込み加工による基準マーク172を設けた
ボルト171を、検査対象として取り扱う。
【0096】本実施例は、基準マーク172をくさび形
の切り込みとすることにより、正反射と乱反射による明
暗効果を利用するものである。図18はボルト171に
施したくさび形の切り込みの断面を示す図であり、同図
に示すくさびの角度θk は、45°以下で、かつ10°
以上に設定して加工することが望ましい。本実施例で
は、くさびの角度θk を40°、くさびの深さd=3m
mの仕様で加工した。
【0097】図18に示すように、落射照明による照明
光(平行光)181は、ボルト表面でほとんどが正反射
する。これに対して、くさびの内部壁183に入射する
光は、くさび面に対し鋭角に入射するため、乱反射す
る。したがって、くさびの領域では正反射光成分が少な
くなるため、周囲に比べて暗くなる。さらに、照明系が
落射照明であるため、画面内で暗くなる領域は基準マー
クのみになる。
【0098】図19の(a)は、本実施例のTVカメラ
で得られる画像191を示しており、同図に示すよう
に、くさび形の切り込みによる基準マーク領域192が
暗く検出される。図19の(b)は、図19の(a)の
A−A’線に沿った濃淡値分布193を示している。
【0099】上記図19の(a)の画像に対し、しきい
値194(図19の(b))を設定して、2値化処理を
行うと、図20に示すような2値化画像200が得られ
る。図20において、基準マーク領域201が“0”値
の画像となり、他の領域が“1”値の画像となる。この
2値化画像200は基本的には、第4実施例で示した、
図15の2値化画像と同等である。すなわち、本実施例
においては、第4実施例の画像処理アルゴリズムにおけ
る慣性モーメントを計算する対象領域を、“0”値領域
に変更すればよいことになる。
【0100】ここでは次に、基準マークの傾きを検出す
る別手法の画像処理アルゴリズムについて説明する。
【0101】〈ステップ11:画像入力〉落射照明され
たボルト部をTVカメラで撮像して、図19の(a)の
ようなボルト部の画像を取り込む。
【0102】〈ステップ12:2値化処理〉取り込んだ
画像に対し、上記したようにしきい値を設定して、画像
の2値化を行い、図20のような2値化画像を得る。
【0103】〈ステップ13:基準マークの抽出〉上記
2値化画像を、図21に示すように上から順に、左から
検索していって、初めて“1”値から“0”値に変化す
る点の座標を抽出する。
【0104】〈ステップ14:基準マーク輪郭点リスト
の作成〉ステップ13で求めた座標を検出された順に並
べ、座標yが最小の点211(図21)を始点p1 (=
(x1,y1))とし、p1 を先頭とする点群p2
3,………,pm (但し、mは輪郭点の総数)を、リ
ストRで表現する。
【0105】〈ステップ15:直線方程式と傾きの算
出〉上記リストRの点座標を直線に当てはめることによ
って直線方程式を得、得られた直線方程式に基づいて傾
きを算出するわけであるが、この手順については、第1
実施例に示した画像処理アルゴリズムの前記したステッ
プST8,ST9と同等であるので、その詳細説明は省
略する。
【0106】〈ステップ16:傾き角度の比較〉同一の
ボルトに対し予め同条件にて検出・算出し、記憶装置1
37に記憶しておいた正常締結状態のボルトの基準マー
クの傾き角度を検索し、上記ステップ15の計算結果と
比較する。双方のデータ比較において、ある許容範囲を
超えた角度ずれが生じた場合、ボルト緩みが発生してい
ると判断して、ボルト緩みの発生を示すデータとこの際
の処理画像データとを、発生箇所(ボルトの固有番号)
と対応付けて記憶装置137に記録し、また、ボルト緩
みとその発生箇所とをモニタ装置136に表示させ、さ
らにまた、必要に応じ通信装置138によってボルト緩
みとその発生箇所とを外部に通知する。
【0107】以上が本画像処理アルゴリズムの基本的な
処理ステップであるが、先にも述べたように、フィルタ
リング処理や、2値化後の孤立点除去等の前処理、ある
いは基準マークの形状情報(周囲長,面積等)を用いた
判定ルーチンなどが、必要に応じて付加される。
【0108】斯様な構成と検出手法をとる本実施例にお
いても、前記第3,第4実施例と同様に、180°以内
のボルトの緩みを検出することができる。また、基準マ
ーク172の形状を工夫することによって、360°以
内のボルトの緩みを検出することも可能となる。
【0109】なおまた、本実施例のボルト緩み検査装置
は、第1実施例と同様に、自律走行機能を有する自動走
行車に搭載することができる。あるいは、第2実施例と
同様に、走行する車両に対して固定配置して使用するこ
ともできる。
【0110】〔第6実施例〕次に、本発明の第6実施例
を、図22〜図27を用いて説明する。本実施例は、前
記した各実施例のように、ボルト部の撮像画像を画像処
理することによってボルト緩みを検出するのではなく、
ボルトもしくはその近傍を加振することによって得られ
る振動変位を利用してボルト緩みを検出するものであ
る。
【0111】図22は本実施例のボルト緩み検査装置の
構成図で、同図において、221は構造体(ここでは塞
ぎ板2)を締結したボルト、222は加振装置、223
は光学式変位検出器、223aは光学式変位検出器のヘ
ッド部、223bは信号増幅器等を内蔵した光学式変位
検出器のコントローラ部、224はA/D変換器、22
5はバッファメモリ、226は振動波形処理部を内蔵
し、検査装置全体の制御を司る計算機、227は記憶装
置、228はモニタ装置、229は無線通信を行う通信
装置である。
【0112】本実施例においては、検査対象であるボル
ト221の頭部を、加振装置222により、機構部に影
響を与えないような、インパルス的な打撃による振動を
加える。振動はボルト221を介して構造体に伝わり、
ボルト近傍に配置された光学式変位検出器223のヘッ
ド部223aによって、変位振幅信号として検出され
る。検出された信号は、光学式変位検出器223のコン
トローラ部223bを介してA/D変換器224に送ら
れ、1次元のディジタル信号に変換される。ディジタル
信号に変換された変位振幅信号はバッファメモリ225
に取り込まれた後、計算機226の振動波形処理部にて
処理される。また、計算機226では、制御信号Scに
よって加振装置222による打撃のタイミングを制御す
る。
【0113】計算機226で処理された結果は、記憶装
置227に記憶されると共に、モニタ装置228に表示
され、異常が検出された場合にはオペレータに注意を促
す。また、記憶装置228に格納された処理結果(検査
結果や適宜に処理された波形データ)は、適宜のタイミ
ングで、通信装置229によって通信回線(ここでは先
の実施例と同様に無線通信回線)を介して外部(ここで
は、例えば集中制御管理室)に送信される。なお、以上
のボルト緩み検査装置における波形データ,検査結果デ
ータ,制御信号等の流れは、通信回線を介して集中制御
管理室に集約して処理を実行するように構成することも
可能である。
【0114】図23は加振装置222の構成を示す図
で、同図において、231は電源スイッチ、232はソ
レノイドコイル、233は可動鉄心、234はリターン
スプリングである。計算機227からの制御信号Scに
より、加振装置の電源スイッチ231を操作し、ソレノ
イドコイル232に1パルス時間通電すると、可動鉄心
233がボルトに向けて打ち出される。打ち出された可
動鉄心233はボルトを打撃加振後、衝撃の反動とリタ
ーンスプリング234のばね力によって引き戻される。
この打撃による振動は、光学式変位検出器223によっ
て検出される。
【0115】本実施例の光学式変位検出器223は、出
力が2mV、波長670nmの半導体レーザを光源とし
て用いている。作動距離、すなわち投光面から反射面
(対象物)までの距離は30nmで、分解能は0.02
μmである。また、サンプリング周波数は50kHzで
あるが、既述した点検作業員のハンマー等の打撃による
官能検査方法は可聴帯域で通常行われており、サンプリ
ング定理を考慮してもカバーする周波数帯域は25kH
zであるために、本発明の目的に十分対応できるもので
ある。
【0116】以上の構成のもと、ボルトを打撃すること
によって得られた変位振幅信号の波形を図24に示す。
同図に示すように、衝撃が入力された時点241から変
位振幅波形242が大きく変化し、その後減衰していく
様子が確認できる。この変位振幅波形242における振
動特性、すなわち、減衰係数は変位振幅信号の振動波形
の包絡線243(破線で示す)を構成する指数関数の係
数として計算され、そのための手法については種々の文
献があるので、ここでは省略する。
【0117】本実施例では、予め同条件にて正常締結状
態にある各ボルトを加振し、ボルトの正常締結状態にお
ける振動波形から、減衰係数及び/または減衰時間を求
め、これを記憶装置227にボルトの個別基準データと
して記憶しておく。
【0118】構造体を締結しているボルトに緩みが生じ
た場合、局所的に固有周波数及び振動の伝達特性が変化
し、ボルトの近傍において振動に変化が生じる。すなわ
ち、ボルトに緩みが生じた場合、構造体側では固有周波
数が低下し、結果として減衰係数が低下する。これを図
25に示す(図25において、251は衝撃入力時点、
252は変位振幅波形、253は振動波形の包絡線であ
る)。いま、図24に示した波形が正常締結状態におけ
るデータとすると、図25の波形との相違は明らかであ
り、この波形変化を減衰係数(あるいは減衰時間)とし
て定量的に求め、正常時のデータとの比較を行う。比較
の結果、減衰係数(あるいは減衰時間)にある許容範囲
を超える差がある場合、ボルト緩みの発生と判定する。
【0119】なお、減衰係数もしくは減衰時間の何れか
一方を用いても、ボルト緩みの検出は可能であるが、減
衰係数と減衰時間の両者を用いて判定を行った方が、判
定の信頼性が高まることは言うまでもない。
【0120】なおまた、上記した例ではボルトを加振す
るようにしているが、ボルトの近傍を加振するようにし
ても、同様な変位振幅波形が得られ、これを用いてボル
ト緩みを判定するようにしてもよい。
【0121】ここで、本実施例のボルト緩み検査装置
も、前述した第1実施例などと同様に、自律走行機能を
有する自動走行車に搭載することができ、例えば、新幹
線車両を対象とした車両床下機器の塞ぎ板におけるボル
ト緩みの自動検査装置として構築できる。但し、ボルト
緩み検査装置の検査ヘッドユニットは図26に示すよう
な構成をとる。すなわち、XYZステージ261上に、
ボルト位置検出用のTVカメラ262と、前記加振装置
222及び光学式変位検出器223とを配置した構成を
とる。この検査ヘッドユニットにおいて、TVカメラ2
62は加振装置222をボルトに対して位置決めするた
めに用いており、XYZステージ261を駆動すること
で、位置決めの微調整を行う。
【0122】図27は、上記した構成の検査ヘッドユニ
ットを持つボルト緩み検査装置を搭載した、ボルト緩み
検査機能付き自動走行車の外観を示す図である。図27
において、前記第1実施例の図10と均等な構成要素に
は同一符号を付し、これらの構成・機能・動作等は先に
述べた通りであるので、ここではその説明は省略する。
図27において、271は図26に示した検査ヘッドユ
ニットで、複数の検査ヘッドユニット271が、前記自
動走行車100上の前記直角座標ロボット102に搭載
され、姿勢制御のための自由度が与えられる。ボルト緩
み検査装置の他の機能、すなわち、A/D変換器,フレ
ームメモリ,計算機(振動波形処理部等),記憶装置,
通信装置等は、検査部本体272として自動走行車10
0に内蔵される。
【0123】図27の構成のボルト緩み検査機能付き自
動走行車を、前記図3のように、車両床下機器の塞ぎ板
を固定するボルトのボルト緩み検査に使用する。但し、
図27のボルト緩み検査機能付き自動走行車は、車両の
側面塞ぎ板のボルトを検査対象としており、そのため、
検査ヘッドユニット271は、側面塞ぎ板の縦方向のボ
ルトの数(3個)に対応する数が用意されており、縦方
向のボルトは並列に検査されるようになっている。な
お、車両の床下底面の塞ぎ板のボルトを検査対象とする
ボルト緩み検査機能付き自動走行車においては、所定数
の検査ヘッドユニットの検査面側を上向きにして配置す
る以外は、側面塞ぎ板のボルトを検査対象とするボルト
緩み検査機能付き自動走行車と同様である。
【0124】検査に際しては、新幹線車両基地の保守点
検作業現場に敷設したガイドライン104に沿って、自
動走行車100を走行させ、検査対象ボルトへの位置決
めを行う。本自動走行車100の位置決め機能は、先に
も述べたように、位置決めセンサによる車両の位置情報
と車両の塞ぎ板及び締結ボルト位置の設計情報に基づく
ものである。次に、直角座標ロボット102によって、
検査ヘッドユニット271の被検査ボルトへのおおよそ
の位置決め後、TVカメラ262の画像に基づいて、加
振装置222のボルトへの位置決め微調整を行い、検査
を開始する。
【0125】本実施例においても、一編成全車両分の検
査対象ボルトは全て個別に識別コードを持ち、その位置
情報と対応付けられたものとなっており、正常締結状態
の振動特性データは識別コードと共に、集中制御管理室
において各列車毎に記憶・管理されている。そして、列
車の検査スケジュールに応じて、対応するデータがボル
ト緩み検査装置の記憶装置にデータロードされる。すな
わち、各ボルト緩み検査装置がこれから検査対象とす
る、全ボルトの識別コードと振動特性データ(基準デー
タ)とがデータロードされる。なお、データロードの手
法については、前記第1実施例で述べたような手法がと
られる。
【0126】また、本実施例においても、ボルト緩み検
査装置の記憶装置に、検査対象ボルトの基準情報及び検
査結果が記憶され、一車両の検査終了後、または複数車
両の検査終了後、または一編成全車両の検査終了後等の
適宜時点において、ボルト緩み検査装置によって検査レ
ポートが自動作成され、無線通信で集中制御管理室に報
告される。あるいは、逐次もしくは適宜単位の検査終了
タイミングで、ボルト緩み検査装置から検査結果の送信
を受けた集中制御管理室の計算機において、検査レポー
トが自動作成される。
【0127】以上、本発明を上述してきた各実施例によ
って説明したが、当業者には本発明の精神を逸脱しない
範囲で種々の変形が可能で、場合によっては各実施例の
うちの適宜のものを組み合わせて実施することも可能で
ある。また、本発明は、新幹線等の鉄道車両のボルト緩
み検査のみならず、多種多様な構造体を締結するボルト
緩み検査に適用することができる。
【0128】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ボルト緩
みの検査を、高速かつ高精度に行え、検査時間の短縮を
図れると共に、検査の信頼性を高めることができる。ま
た、ボルト緩みの保守点検作業を自動化することが可能
なので、省力化/省人化が図れ、検査コストが低減でき
る。
【0129】また、ボルト部を撮像し、ボルト輪郭の抽
出を利用してボルト緩みの検出を行う手法、あるいは、
加振による振動波形を解析してボルト緩みの検出を行う
手法をとれば、検査対象とするボルトの大きさや種類の
如何を問わず、ボルト緩みの検出を行えるので、汎用性
の高いボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置を実
現できる。
【0130】さらにまた、ボルト部を撮像し、画像処理
することによりボルト緩みの検出を行う手法では、非接
触で検査を行うので、検査対象機構部を損傷する虞は一
切ない。また、ボルト緩み検査装置を固定配置し、これ
に対して鉄道車両等を低速走行させることによって、ボ
ルト緩みの検出が行えるので、通常運行時等においても
検査を行うことが可能となる。
【0131】さらにまた、ボルト緩み検査装置を自律走
行機能をもつ自動走行手段に搭載すれば、多数の検査対
象ボルトを、自動的に連続して、高速検査すること可能
となるので、新幹線車両等の鉄道車両の保守点検作業現
場において大いに威力を発揮する。
【0132】さらにまた、検査結果を画像信号あるいは
振動波形データと共に定量的なデータとして保存できる
ので、繰り返し検討も可能であるため、保全作業の精度
と効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るボルト緩み検査装置
の基本構成を示す説明図である。
【図2】鉄道車両床下の塞ぎ板を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施例の緩み検査装置を搭載した
自動走行車による、車両床下の塞ぎ板のボルト点検の様
子を示す説明図である。
【図4】本発明の第1実施例のボルト緩み検査装置によ
る、照明の方向を説明するための画像座標軸を示す図で
ある。
【図5】(a)は本発明の第1実施例のボルト緩み検査
装置によって撮像された画像を示す説明図であり、
(b)は(a)のA−A’線に沿った濃淡値分布を示す
説明図である。
【図6】本発明の第1実施例のボルト緩み検査装置によ
る、画像処理アルゴリズムを示すフローチャート図であ
る。
【図7】本発明の第1実施例のボルト緩み検査装置によ
って、2値化処理された画像を示す説明図である。
【図8】図7の画像からボルト輪郭を抽出する手法を説
明するための図である。
【図9】本発明の第1実施例のボルト緩み検査装置によ
る、ボルト輪郭線を求めるためのステップを説明するた
めの図である。
【図10】本発明の第1実施例のボルト緩み検査装置を
搭載した自動走行車の外観図である。
【図11】(a)は本発明の第3実施例のボルト緩み検
査装置が検査対象とするボルトの頭部を示す斜視図であ
り、(b)は本発明の第3実施例のボルト緩み検査装置
によって、2値化処理された画像を示す説明図である。
【図12】本発明の第4実施例のボルト緩み検査装置が
検査対象とするボルトの頭部を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4実施例に係るボルト緩み検査装
置の基本構成を示す説明図である。
【図14】(a)は本発明の第4実施例のボルト緩み検
査装置によって撮像された画像を示す説明図であり、
(b)は(a)のA−A’線に沿った濃淡値分布を示す
説明図である。
【図15】本発明の第4実施例のボルト緩み検査装置に
よって、2値化処理された画像を示す説明図である。
【図16】本発明の第4実施例のボルト緩み検査装置に
よって、ボルトの基準マーク画像の慣性主軸とその傾き
角度を求めるステップを説明するための図である。
【図17】本発明の第5実施例のボルト緩み検査装置が
検査対象とするボルトの頭部を示す斜視図である。
【図18】図17のボルト頭部の断面と入射光及び反射
光とを示す説明図である。
【図19】(a)は本発明の第5実施例のボルト緩み検
査装置によって撮像された画像を示す説明図であり、
(b)は(a)のA−A’線に沿った濃淡値分布を示す
説明図である。
【図20】本発明の第5実施例のボルト緩み検査装置に
よって、2値化処理された画像を示す説明図である。
【図21】本発明の第5実施例のボルト緩み検査装置に
よる、基準マーク画像の傾き角度を求める手法を説明す
るための図である。
【図22】本発明の第6実施例に係るボルト緩み検査装
置の基本構成を示す説明図である。
【図23】図6中の加振装置の構成を示す説明図であ
る。
【図24】本発明の第6実施例のボルト緩み検査装置に
よって得られる変位振幅波形の1例を示す説明図であ
る。
【図25】本発明の第6実施例のボルト緩み検査装置に
よって得られる変位振幅波形の他の1例を示す説明図で
ある。
【図26】本発明の第6実施例のボルト緩み検査装置を
自動走行車に搭載する際の検査ヘッドユニットの構成を
示す外観図である。
【図27】本発明の第6実施例のボルト緩み検査装置を
搭載した自動走行車の外観図である。
【符号の説明】
1 車両 2 塞ぎ板 11,111,121,171,221 ボルト 12 照明系 13 TVカメラ 14 A/D変換器 15 フレームメモリ 16 計算機 17 記憶装置 18 モニタ装置 19 通信装置 100 自動走行車 101 検査ヘッド部 102 直角座標ロボット 103 検査部本体 104 ガイドライン 105 ケーブル 106 アンテナ 112,122,172 基準マーク 131 照明系 131a ハーフミラー 131b 光源 132 TVカメラ 133 A/D変換器 134 フレームメモリ 135 計算機 136 モニタ装置 137 記憶装置 138 通信装置 222 加振装置 223 光学式変位検出器 223a 光学式変位検出器のヘッド部 223b 光学式変位検出器のコントローラ部 224 A/D変換器 225 バッファメモリ 226 計算機 227 記憶装置 228 モニタ装置 229 通信装置 261 XYZステージ 262 TVカメラ 271 検査ヘッドユニット 272 検査部本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 靖彦 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 中川 泰夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 竹中 泰雄 東京都渋谷区東3丁目16番3号 日立電子 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 椎野 寿 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 伊藤 良明 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 吉田 親雄 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 高根 公和 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造体を締結するボルトの緩みを検査す
    る検査作業現場の所定のコースを自律走行する自動走行
    手段に、ボルト緩み検査機能及び通信機能を具備させ、
    上記自動走行手段に搭載した検査ヘッドユニットを被検
    査対象ボルトに対し位置決めして、被検査対象ボルトの
    締結状態に関する情報を抽出し、該抽出情報と被検査対
    象ボルトの正常締結状態における基準情報とに基づいて
    ボルトの緩みの存否を判定し、該判定結果及びボルト緩
    みの発生箇所を外部へ通信するようにしたことを特徴と
    するボルト緩み検査方法。
  2. 【請求項2】 構造体を締結するボルト部の画像を撮像
    するステップと、 撮像した画像よりボルト締結状態に関する情報を抽出す
    るステップと、 予め記憶された被検査対象ボルトの正常締結状態におけ
    る基準情報と上記抽出された情報との比較判定を行い、
    被検査対象ボルトの緩みの存否を判定するステップと、 この判定結果に基づき、ボルトの緩み及びその発生箇所
    を特定して出力するステップと、をもつことを特徴とす
    るボルト緩み検査方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の検査方法を、請求項1記
    載の前記自動走行手段に搭載したボルト緩み検査機能が
    実行することを特徴とするボルト緩み検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載において、 検査対象とする全ボルトに対し、前記正常締結状態にお
    ける基準情報がボルト毎に識別して個別管理されている
    ことを特徴とするボルト緩み検査方法。
  5. 【請求項5】 請求項2または3または4記載におい
    て、 前記ボルト部を照明して撮像し、その照明は、ボルト締
    結面の法線に対して斜め方向からストロボ発光源によっ
    て行うことを特徴とするボルト緩み検査方法。
  6. 【請求項6】 請求項2または3または4記載におい
    て、 前記ボルト部を照明して撮像し、その照明は、ボルト締
    結面の法線に対して斜め方向から平行光によって行うこ
    とを特徴とするボルト緩み検査方法。
  7. 【請求項7】前記ボルト部を照明して撮像し、その照明
    は、ボルト締結面の法線方向から平行光によって行うこ
    とを特徴とするボルト緩み検査方法。
  8. 【請求項8】 請求項2または3または4記載におい
    て、 前記ボルト締結状態に関する情報は、ボルトの輪郭線の
    基準線に対する角度の情報からなり、前記撮像した被検
    査対象ボルトの画像に対し所定の処理を実行することに
    よって、上記基準線に対する角度情報を抽出することを
    特徴とするボルト緩み検査方法。
  9. 【請求項9】 請求項2または3または4記載におい
    て、 前記ボルト締結状態に関する情報は、ボルトに設けた基
    準マークの傾き角度からなり、前記撮像した被検査対象
    ボルトの画像に対し所定の処理を実行することによって
    上記基準マークの傾き角度を抽出し、180°または3
    60°以内の回転によるボルト緩みを検出することを特
    徴とするボルト緩み検査方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載において、 前記ボルトに設ける基準マークは、ボルト頭部に設けた
    切れ込みであることを特徴とするボルト緩み検査方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載において、 前記ボルトに設ける基準マークは、ボルト頭部に塗料を
    塗布することによって形成されたものであることを特徴
    とするボルト緩み検査方法。
  12. 【請求項12】 前記構造体を締結するボルトまたはボ
    ルト近傍に衝撃による振動を加えて、加振されたボルト
    部の振動変位を計測するステップと、 計測された振動変位の時間的変化により少なくとも振動
    の減衰係数または減衰時間の何れか一方を測定するステ
    ップと、 予め記憶された被検査対象ボルトの正常締結状態におけ
    る上記振動の減衰係数及び/または減衰時間からなる基
    準情報と、上記測定した減衰係数及び/または減衰時間
    との比較判定を行い、被検査対象ボルトの緩みの存否を
    判定するステップと、 この判定結果に基づき、ボルトの緩み及びその発生箇所
    を特定して出力するステップと、をもつことを特徴とす
    るボルト緩み検査方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のボルト緩み検査方法
    を、請求項1記載の前記自動走行手段に搭載したボルト
    緩み検査機能が実行することを特徴とするボルト緩み検
    査方法。
  14. 【請求項14】 構造体を締結するボルトの緩みを検査
    する検査作業現場の所定のコースを自律走行する自動走
    行手段に備えられるボルト緩み検査装置であって、 検査ヘッドユニットを被検査対象ボルトに対し位置決め
    する手段と、 被検査対象ボルトの締結状態に関する情報を抽出する手
    段と、 抽出した情報と被検査対象ボルトの正常締結状態におけ
    る基準情報とに基づいてボルトの緩みの存否を判定する
    手段と、 判定結果及びボルト緩みの発生箇所を外部へ通信する手
    段と、を具備したことを特徴とするボルト緩み検査装
    置。
  15. 【請求項15】 構造体を締結するボルト部の画像を撮
    像する手段と、 撮像した画像よりボルト締結状態に関する情報を抽出す
    る手段と、 予め記憶された被検査対象ボルトの正常締結状態におけ
    る基準情報と上記抽出された情報との比較判定を行い、
    被検査対象ボルトの緩みの存否を判定する手段と、 上記の判定結果に基づき、ボルトの緩み及びその発生箇
    所を特定して出力する手段と、を具備したことを特徴と
    するボルト緩み検査装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のボルト緩み検査装置
    は、構造体を締結するボルトの緩みを検査する検査作業
    現場の所定のコースを自律走行する自動走行手段に搭載
    されることを特徴とするボルト緩み検査装置。
  17. 【請求項17】 請求項15または16記載において、 検査対象とする全ボルトの正常締結状態における情報を
    予め前記基準情報として記憶する手段と、 記憶された全ボルトの前記基準情報をボルト毎に識別し
    て、個別管理する手段と、を具備したことを特徴とする
    ボルト緩み検査装置。
  18. 【請求項18】 請求項15または16または17記載
    において、 前記ボルト部を撮像時に照明する照明手段を具備し、該
    照明手段は、ボルト締結面の法線に対して斜め方向から
    ストロボ発光源によって前記ボルト部を照明するように
    構成されたことを特徴とするボルト緩み検査装置。
  19. 【請求項19】 請求項15または16または17記載
    において、 前記ボルト部を撮像時に照明する照明手段を具備し、該
    照明手段は、ボルト締結面の法線に対して斜め方向から
    平行光によって前記ボルト部を照明するように構成され
    たことを特徴とするボルト緩み検査装置。
  20. 【請求項20】 請求項15または16または17記載
    において、 前記ボルト部を撮像時に照明する照明手段を具備し、該
    照明手段は、ボルト締結面の法線方向から平行光によっ
    て前記ボルト部を照明するように構成されたことを特徴
    とするボルト緩み検査装置。
  21. 【請求項21】 請求項15または16または17記載
    において、 前記ボルト締結状態に関する情報は、ボルトの輪郭線の
    基準線に対する角度の情報からなり、前記撮像した被検
    査対象ボルトの画像に対し所定の処理を実行する画像処
    理手段によって、上記基準線に対する角度情報を抽出す
    ることを特徴とするボルト緩み検査装置。
  22. 【請求項22】 請求項15または16または17記載
    において、 前記ボルト締結状態に関する情報は、ボルトに設けた基
    準マークの傾き角度からなり、前記撮像した被検査対象
    ボルトの画像に対し所定の処理を実行する画像処理手段
    によって、上記基準マークの傾き角度を抽出し、180
    °または360°以内の回転によるボルト緩みを検出す
    ることを特徴とするボルト緩み検査装置。
  23. 【請求項23】 請求項22記載において、 前記ボルトに設ける基準マークは、ボルト頭部に設けた
    切れ込みであることを特徴とするボルト緩み検査装置。
  24. 【請求項24】 請求項22記載において、 前記ボルトに設ける基準マークは、ボルト頭部に塗料を
    塗布することによって形成されたものであることを特徴
    とするボルト緩み検査装置。
  25. 【請求項25】 構造体を締結するボルトまたはボルト
    近傍に衝撃による振動を加える加振手段と、 加振されたボルト部の振動変位を計測する振動変位計測
    手段と、 計測された振動変位の時間的変化により少なくとも振動
    の減衰係数または減衰時間の何れか一方を測定する測定
    手段と、 被検査対象ボルトの正常締結状態における上記振動の減
    衰係数及び/または減衰時間からなる基準情報を記憶し
    ている記憶手段と、 上記基準情報と上記測定した減衰係数及び/または減衰
    時間との比較判定を行い、被検査対象ボルトの緩みの存
    否を判定する判定手段と、 この判定結果に基づき、ボルトの緩み及びその発生箇所
    を特定して出力する出力手段と、を具備したことを特徴
    とするボルト緩み検査装置。
  26. 【請求項26】 請求項25記載のボルト緩み検査装置
    は、構造体を締結するボルトの緩みを検査する検査作業
    現場の所定のコースを自律走行する自動走行手段に搭載
    されることを特徴とするボルト緩み検査装置。
  27. 【請求項27】 請求項14乃至26の何れか1つに記
    載において、 自動走行及び検査のためのエネルギーの供給は電源ケー
    ブルによって確保され、前記自動走行手段は上記電源ケ
    ーブルの自動引き込み・繰り出し手段を具備したことを
    特徴とするボルト緩み検査装置。
  28. 【請求項28】 請求項14乃至26の何れか1つに記
    載において、 前記ボルト緩み検査装置からの検査結果の通信は、無線
    通信手段によって外部に対してなされることを特徴とす
    るボルト緩み検査装置。
JP7082792A 1995-04-07 1995-04-07 ボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置 Pending JPH08278116A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7082792A JPH08278116A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 ボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7082792A JPH08278116A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 ボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08278116A true JPH08278116A (ja) 1996-10-22

Family

ID=13784262

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7082792A Pending JPH08278116A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 ボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08278116A (ja)

Cited By (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100474397B1 (ko) * 2002-10-15 2005-03-08 주식회사 케이디 핸들의 조립 및 검사장치
JP2006176071A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Kawasaki Heavy Ind Ltd 軌道画像解析装置、軌道検査用画像解析プログラム、軌道検査装置
JP2009210276A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 締結具の緩み検出システム及び緩み検出方法
JP2010071768A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Hitachi Ltd 車両検査装置
JP2011053059A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Hitachi Ltd 車両検査装置
KR101302979B1 (ko) * 2011-09-05 2013-09-03 삼성중공업 주식회사 체결 상태 모니터링 장치 및 그의 모니터링 방법
CN104180983A (zh) * 2014-09-02 2014-12-03 苏州市计量测试研究所 一种机械振动台紧固件监控系统及其监控方法
WO2015185974A1 (ja) * 2014-06-04 2015-12-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御装置及びそれを用いた作業管理システム
CN105258936A (zh) * 2015-11-18 2016-01-20 森特士兴集团股份有限公司 一种智能屋面紧固件松动检测管理系统及其检测管理方法
JP2016014252A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 日本信号株式会社 軌道検査装置および軌道検査システム
JP2016029358A (ja) * 2014-07-23 2016-03-03 株式会社平安製作所 締結ユニットと締結構造とその検査方法
JP2017011429A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 日本信号株式会社 検査装置
JP2018009932A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 清水建設株式会社 高力ボルト締付け状態の検知システムおよび方法
JP2018087592A (ja) * 2016-11-28 2018-06-07 株式会社内村 緩み検出具、緩み検出装置、緩み検出システム
CN108414212A (zh) * 2018-06-01 2018-08-17 福建(泉州)哈工大工程技术研究院 一种航空发动机紧固件防松检测线
CN109029382A (zh) * 2018-08-20 2018-12-18 上海矩尺土木科技有限公司 一种螺栓防松预警监测装置
WO2019003564A1 (ja) * 2017-06-30 2019-01-03 福康 竹中 締結状態監視キット、締結状態監視方法
CN109270078A (zh) * 2018-11-05 2019-01-25 广东溢达纺织有限公司 定型机紧固件松紧状态检测机构及其方法
CN109631779A (zh) * 2018-11-09 2019-04-16 四川国软科技发展有限责任公司 一种基于3d图像处理的部件松动脱落的检测方法和系统
JP2019117082A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 株式会社クボタ 撮影ユニットおよび製品下面検査装置
CN110173399A (zh) * 2019-06-06 2019-08-27 上海电力学院 一种海上风力发电机组螺栓松动检测系统及方法
CN110570472A (zh) * 2018-06-05 2019-12-13 成都精工华耀科技有限公司 一种基于人工标记图像的紧固件松动检测方法
WO2020044725A1 (ja) 2018-08-30 2020-03-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 検査装置及び検査方法
WO2020090393A1 (ja) 2018-10-29 2020-05-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 点検装置及び点検方法
JP2020094809A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 大和ハウス工業株式会社 留め付け検査システムおよび留め付け検査方法
CN111814709A (zh) * 2020-07-14 2020-10-23 南京航空航天大学苏州研究院 飞机表面螺栓拧紧检测方法
JP2020186925A (ja) * 2019-05-10 2020-11-19 清水建設株式会社 検査支援装置
JP2020201050A (ja) * 2019-06-06 2020-12-17 独立行政法人国立高等専門学校機構 ねじの締結状況の試験方法及び装置
JP2021015041A (ja) * 2019-07-12 2021-02-12 Jfeエンジニアリング株式会社 ボルト検査装置、ボルト検査システム、ボルト検査方法及びプログラム
CN112723092A (zh) * 2020-12-25 2021-04-30 滁州博杰科技有限公司 一种具有自诊断功能的电梯安全保护装置
CN112857841A (zh) * 2021-01-06 2021-05-28 中车唐山机车车辆有限公司 一种转向架的视觉检测系统
WO2021111599A1 (en) 2019-12-05 2021-06-10 Volvo Truck Corporation Method, device, system, and computer program for detecting wheel fastener looseness and computer-readable medium storing computer program
CN113074635A (zh) * 2021-03-29 2021-07-06 哈尔滨市科佳通用机电股份有限公司 一种标定螺栓及利用该标定螺栓检测螺栓松脱的方法
WO2021182511A1 (ja) * 2020-03-11 2021-09-16 いすゞ自動車株式会社 通知装置、通知方法及びプログラム
CN115265973A (zh) * 2022-06-29 2022-11-01 中国航发湖南动力机械研究所 一种自锁螺母松脱寿命分析方法
JP7381708B1 (ja) * 2022-12-23 2023-11-15 楽天グループ株式会社 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
US11972554B2 (en) 2018-09-27 2024-04-30 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Bearing displacement detection device and method

Cited By (45)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100474397B1 (ko) * 2002-10-15 2005-03-08 주식회사 케이디 핸들의 조립 및 검사장치
JP2006176071A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Kawasaki Heavy Ind Ltd 軌道画像解析装置、軌道検査用画像解析プログラム、軌道検査装置
JP4593265B2 (ja) * 2004-12-24 2010-12-08 川崎重工業株式会社 軌道画像解析装置、軌道検査用画像解析プログラム、軌道検査装置
JP2009210276A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 締結具の緩み検出システム及び緩み検出方法
JP2010071768A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Hitachi Ltd 車両検査装置
JP2011053059A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Hitachi Ltd 車両検査装置
KR101302979B1 (ko) * 2011-09-05 2013-09-03 삼성중공업 주식회사 체결 상태 모니터링 장치 및 그의 모니터링 방법
WO2015185974A1 (ja) * 2014-06-04 2015-12-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御装置及びそれを用いた作業管理システム
US11964370B2 (en) 2014-06-04 2024-04-23 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Control device and work management system using same
JP2015229210A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 制御装置及びそれを用いた作業管理システム
TWI552094B (zh) * 2014-06-04 2016-10-01 松下知識產權經營股份有限公司 控制裝置及利用其之作業管理系統
US11247317B2 (en) 2014-06-04 2022-02-15 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Control device and work management system using same
JP2016014252A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 日本信号株式会社 軌道検査装置および軌道検査システム
JP2016029358A (ja) * 2014-07-23 2016-03-03 株式会社平安製作所 締結ユニットと締結構造とその検査方法
CN104180983A (zh) * 2014-09-02 2014-12-03 苏州市计量测试研究所 一种机械振动台紧固件监控系统及其监控方法
JP2017011429A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 日本信号株式会社 検査装置
CN105258936A (zh) * 2015-11-18 2016-01-20 森特士兴集团股份有限公司 一种智能屋面紧固件松动检测管理系统及其检测管理方法
JP2018009932A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 清水建設株式会社 高力ボルト締付け状態の検知システムおよび方法
JP2018087592A (ja) * 2016-11-28 2018-06-07 株式会社内村 緩み検出具、緩み検出装置、緩み検出システム
WO2019003564A1 (ja) * 2017-06-30 2019-01-03 福康 竹中 締結状態監視キット、締結状態監視方法
JP2019117082A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 株式会社クボタ 撮影ユニットおよび製品下面検査装置
CN108414212A (zh) * 2018-06-01 2018-08-17 福建(泉州)哈工大工程技术研究院 一种航空发动机紧固件防松检测线
CN110570472A (zh) * 2018-06-05 2019-12-13 成都精工华耀科技有限公司 一种基于人工标记图像的紧固件松动检测方法
CN109029382B (zh) * 2018-08-20 2023-08-08 上海矩尺土木科技有限公司 一种螺栓防松预警监测装置
CN109029382A (zh) * 2018-08-20 2018-12-18 上海矩尺土木科技有限公司 一种螺栓防松预警监测装置
WO2020044725A1 (ja) 2018-08-30 2020-03-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 検査装置及び検査方法
US11972554B2 (en) 2018-09-27 2024-04-30 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Bearing displacement detection device and method
WO2020090393A1 (ja) 2018-10-29 2020-05-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 点検装置及び点検方法
CN109270078A (zh) * 2018-11-05 2019-01-25 广东溢达纺织有限公司 定型机紧固件松紧状态检测机构及其方法
CN109631779A (zh) * 2018-11-09 2019-04-16 四川国软科技发展有限责任公司 一种基于3d图像处理的部件松动脱落的检测方法和系统
JP2020094809A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 大和ハウス工業株式会社 留め付け検査システムおよび留め付け検査方法
JP2020186925A (ja) * 2019-05-10 2020-11-19 清水建設株式会社 検査支援装置
JP2020201050A (ja) * 2019-06-06 2020-12-17 独立行政法人国立高等専門学校機構 ねじの締結状況の試験方法及び装置
CN110173399A (zh) * 2019-06-06 2019-08-27 上海电力学院 一种海上风力发电机组螺栓松动检测系统及方法
JP2021015041A (ja) * 2019-07-12 2021-02-12 Jfeエンジニアリング株式会社 ボルト検査装置、ボルト検査システム、ボルト検査方法及びプログラム
WO2021111599A1 (en) 2019-12-05 2021-06-10 Volvo Truck Corporation Method, device, system, and computer program for detecting wheel fastener looseness and computer-readable medium storing computer program
EP4069985A4 (en) * 2019-12-05 2023-08-23 Volvo Truck Corporation METHOD, DEVICE, SYSTEM AND COMPUTER PROGRAM FOR DETECTING WHEEL FASTENER LOOSENING AND COMPUTER READABLE MEDIA STORING A COMPUTER PROGRAM
WO2021182511A1 (ja) * 2020-03-11 2021-09-16 いすゞ自動車株式会社 通知装置、通知方法及びプログラム
CN111814709A (zh) * 2020-07-14 2020-10-23 南京航空航天大学苏州研究院 飞机表面螺栓拧紧检测方法
CN112723092A (zh) * 2020-12-25 2021-04-30 滁州博杰科技有限公司 一种具有自诊断功能的电梯安全保护装置
CN112723092B (zh) * 2020-12-25 2022-05-13 滁州博杰科技有限公司 一种具有自诊断功能的电梯安全保护装置
CN112857841A (zh) * 2021-01-06 2021-05-28 中车唐山机车车辆有限公司 一种转向架的视觉检测系统
CN113074635A (zh) * 2021-03-29 2021-07-06 哈尔滨市科佳通用机电股份有限公司 一种标定螺栓及利用该标定螺栓检测螺栓松脱的方法
CN115265973A (zh) * 2022-06-29 2022-11-01 中国航发湖南动力机械研究所 一种自锁螺母松脱寿命分析方法
JP7381708B1 (ja) * 2022-12-23 2023-11-15 楽天グループ株式会社 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08278116A (ja) ボルト緩み検査方法及びボルト緩み検査装置
US10040463B2 (en) Railroad track survey system
JP5283548B2 (ja) 鉄道レール締結緩み検査装置及び方法
US10473594B2 (en) Arrangement, method, apparatus and software for inspecting a container
KR102091165B1 (ko) 터널 균열 검사 장치
KR101602376B1 (ko) 열차 결함 모니터링 시스템
CA2572082A1 (en) System and method for inspecting railroad track
JPH02232402A (ja) レールのひずみと摩滅を無接触に測定する方法及び装置
CN208421220U (zh) 地铁盾构隧道衬砌质量高精度快速车载检测装置
AU2017232219B2 (en) Railroadtrack survey system
WO2020088197A1 (zh) 列车识别系统及其方法、列车安全检查系统及其方法
CN109061669A (zh) 限界检测系统及其方法
SK104399A3 (en) Installation for the automatic evaluation of the rolling band on wheels of moving trains
JP3781570B2 (ja) レール締結装置の緩み検査装置
JP2003240518A (ja) 地表状態点検方法、地表状態点検システム、及び地表状態点検装置
KR101105452B1 (ko) 철도침목 균열 검사 장치
KR101027910B1 (ko) 음향신호를 이용한 철도 침목 자동화 검사 방법
CN114572273B (zh) 一种轨道车辆轮对踏面3d图像检测方法
KR102330188B1 (ko) 초분광 카메라를 이용한 이동식 철로시설 점검장치
JPH08278186A (ja) 液面検出方法及び液面検出装置
JPH07329895A (ja) 灯器保守装置
CN112036351A (zh) 公路车辆边防安全检测系统及检测方法
JP3616193B2 (ja) 被検査体傷判定方法及び装置
CN114572277B (zh) 轨道障碍物智能识别方法
JPH06286977A (ja) 鋼板コイル等の位置検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040302