JP2016014252A - 軌道検査装置および軌道検査システム - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで軌道の異常を検査可能とし、また、地震等の災害時においても軌道の異常を検査可能とする手段を提供する。【解決手段】軌道検査システム1は、レール9の上を自律走行して軌道の異常を検査する軌道検査装置11と、軌道検査装置11から送信される検査結果データを受信し、ユーザに検査結果を通知する通知装置13を備える。軌道検査装置11は、バッテリを内蔵し、電動モータ等の駆動部により駆動される車輪112により走行する。軌道検査装置11は軌道の異常を検査するための検査用センサ群115に加え、レール9の幅方向における軌道検査装置11の位置を特定し操舵を行うための自走用センサ113を備える。例えば地震等の災害時に、緊急停車した列車から軌道検査装置11をレール9の上に下ろして自律走行させることにより、乗務員等は通知装置13に表示される検査結果に基づき、乗客の誘導等を適切に行うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、軌道を検査する装置およびシステムに関する。
鉄道の保線作業は保守員による人力作業で行われることが多く、多くの労力とコストを要する。これに対し、鉄道の保線作業を自動化する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、複数のマニピュレータを用いてガードレールの配置変更を行うロボットコントローラを備えた路線保守装置が提案されている。
また、特許文献2には、レール上を走行する台車と、枕木にレールを固定する締結ボルトを緊解するインパクトレンチを有し、インパクトレンチにより規定の締付トルクで締結ボルトを締め付けてゆく鉄道保線ロボットが提案されている。
特開2011−89262号公報 特開平7−62603号公報
鉄道の保線においては、軌道の異常を検査する必要がある。軌道の異常としては、例えば、レールと枕木の締結部の緩み、レール間の締結部の緩み、ボルトの外れ、レール表面の摩耗や凹凸の発生、レール内部の傷や亀裂の発生、といった様々な種類のものがある。これらの異常を検査するための装置として、検査車両がある。検査車両は、様々な種類の軌道の異常を発見するためにセンサ群を搭載し、軌道上を走行しながら各種計測を行って、計測結果に基づき軌道の異常を検査する。
上記の検査車両による場合、検査車両を操縦する運転手が必要であるため、検査のために多大なコストがかかる。また、検査車両自体のコストも高額となるため、鉄道事業者としては多数の検車車両を保有し維持することはコスト的に容易ではない。また、地震等の災害発生時においては、検査車両を走行させること自体が危険を伴うため、検査が実行できない場合もある。
上記の事情に鑑み、本発明は、低コストで軌道の異常を検査可能とし、また、地震等の災害時においても軌道の異常を検査可能とする手段を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、軌道に沿って走行し、前記軌道を検査する軌道検査装置であって、自装置の運転のためのエネルギーを携帯し、前記軌道に沿って自律走行するための制御を行う制御手段を備える軌道検査装置を第1の態様として提供する。
第1の態様の軌道検査装置によれば、運転手を要さないため、低コストで軌道の検査が可能となる。また、運転手を伴うことなく軌道の検査が行われるため、軌道が走行不可能な可能性がある場合であっても軌道の検査に危険が伴わない。
第1の態様の軌道検査装置において、前記軌道が備える1本のレールの上を走行し、前記制御手段は、前記1本のレールの幅方向における自装置の位置を特定し、当該特定した位置に応じて操舵を制御する、という構成が第2の態様として採用されてもよい。
第2の態様の軌道検査装置によれば、軌道検査装置が1本のレールの上を自走するため、装置を軽量小型に構成することができ、一般的に低コストで軌道検査装置が実現される。
第1または第2の態様の軌道検査装置において、前記検査により特定した前記軌道の状態が予め定められた状態である場合、マーキングを行うマーキング手段を備える、という構成が第3の態様として採用されてもよい。
第3の態様の軌道検査装置によれば、保守員等が軌道の異常箇所を容易に特定することができる。
第1乃至第3のいずれかの態様の軌道検査装置において、前記制御手段は、軌道の配置を示す配置データに基づき自装置の走行速度を制御する、という構成が第4の態様として採用されてもよい。
第4の態様の軌道検査装置によれば、軌道検査装置はカーブや分岐点においてレールが分離している箇所の手前等において速度を落とすことで脱線を回避する一方、レールが直線かつ分離等していない区間においては速度を上げることで検査に要する時間を短縮することで、検査効率が向上される。
第1乃至第4のいずれかの態様の軌道検査装置において、前記検査により特定した前記軌道の状態を示す状態データを、当該状態を特定した位置を示す位置データに対応付けて記憶する記憶手段を備える、という構成が第5の態様として採用されてもよい。
第5の態様の軌道検査装置によれば、軌道の検査結果を示すデータが記憶されるため、軌道検査装置を回収した保守員等は、端末装置等を用いて軌道検査装置に記憶されているデータを読み出し閲覧することにより、軌道の異常の有無やその位置を知ることが出来る。
第1乃至第5のいずれかの態様の軌道検査装置において、前記検査により特定した前記軌道の状態を示す状態データを、当該状態を特定した位置を示す位置データに対応付けて送信する送信手段を備える、という構成が第6の態様として採用されてもよい。
第6の態様の軌道検査装置によれば、軌道の検査結果を示すデータが送信されるため、保守員等は端末装置等を用いて軌道検査装置から送信されるデータを受信し閲覧することにより、軌道の異常の有無やその位置を知ることが出来る。
また、本発明は、第2の態様の軌道検査装置を2つ備え、前記2つの軌道検査装置の各々は前記軌道が備える2本のレールの各々の上を走行し、前記2つの軌道検査装置のうち一方の軌道検査装置は他方の軌道検査装置から前記検査により特定した前記軌道の状態を示す状態データを受信し、当該状態データを用いて前記軌道の検査を行う軌道検査システムを第7の態様として提供する。
第7の態様の軌道検査システムによれば、2本のレールの各々の上を走行する2つの軌道検査装置が連携することにより、例えば一方の軌道検査装置が他方の軌道検査装置から分岐点において進行すべきレールの方向を示すデータを受信することでレールからの脱落を回避したり、一方の軌道検査装置が軌道の異常を検出した場合、他方の軌道検査装置が当該異常の検出の通知を受けて走行速度を落とし、現在位置の近辺の軌道を重点的に検査する等により、検査の精度を向上したりすることができる。
一実施形態にかかる軌道検査システムの全体構成を示した図。 一実施形態にかかる軌道検査装置の構成を示した図。 一実施形態にかかる通知装置の機能構成を示した図である。 一実施形態にかかる軌道検査システムの活用例を示した図。 一実施形態にかかる通知装置により表示される検査結果の表示画面を例示した図。 一実施形態にかかる軌道検査システムの活用例を示した図。 一変形例にかかる軌道検査装置の動作を説明するための図。 一変形例にかかる軌道検査装置を例示した図。 一変形例にかかる軌道検査装置を例示した図。 一変形例にかかる軌道検査装置を例示した図。 一変形例にかかる軌道検査装置を例示した図。
[実施形態]
以下に本発明の一実施形態にかかる軌道検査システム1を説明する。図1は、軌道検査システム1の全体構成を示した図である。軌道検査システム1は、検査対象の軌道が備える2本のレールのうちの1本であるレール9の上を自律走行する軌道検査装置11と、軌道検査装置11から送信される検査結果を示す検査結果データを受信し駅係員等に検査結果を通知する通知装置13を備える。
軌道検査装置11は、外から視認可能な構成部として、まず、筐体111と、筐体111の下側に配置された車輪112F(L)、112F(R)、112B(L)、112B(R)を備える。以下、車輪112F(L)、112F(R)、112B(L)、112B(R)を車輪112と総称する。本願において、構成部の符号において数字の後に付加される「F」は前、「B」は後、(L)は左、(R)は右を意味する。なお、本願において左右は、軌道検査装置11の進行方向に対する左右をいうものとする。
軌道検査装置11はまた、筐体111の前面の左右位置に各々配置された自走用センサ113(L)、113(R)と、筐体111の側面から左右方向に各々突出するように設けられたアーム114(L)、114(R)を備える。以下、自走用センサ113(L)、113(R)を自走用センサ113と総称する。また、アーム114(L)、114(R)をアーム114と総称する。
自走用センサ113は、例えばカメラ(画像センサ)であり、軌道検査装置11は、自走用センサ113により撮像して得られる画像を解析し、レール9の幅方向における軌道検査装置11の位置を特定し、操舵の制御を行う。自走用センサ113は、その計測結果に基づき軌道検査装置11がレール9の幅方向の位置を特定可能なセンサであればその種別はカメラに限らず、例えば、レーザレンジファインダ、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)距離画像センサ等であってもよい。
軌道検査装置11はまた、軌道を検査するための各種計測を行う複数種別のセンサの集まりである検査用センサ群115を備える。検査用センサ群115には、例えば、画像センサ(カメラ)、レーザレンジファインダ、磁気センサ、加速度センサ、振動センサ、超音波センサ等の1以上が含まれる。画像センサや磁気センサの計測結果は、例えばレールと枕木の締結部の緩み、レール間の連結部の緩み、ボルト外れ、等の検査に用いられる。加速度センサや振動センサの計測結果は、例えばレール表面の摩耗や凹凸の検査に用いられる。超音波センサの計測結果は、例えばレール内の傷の検査に用いられる。検査用センサ群115に含まれるセンサの種別はこれらに限られず、軌道の異常を検査するための物理量を計測可能なセンサであれば、いずれの種別のセンサが検査用センサ群115に含まれてもよい。
検査用センサ群115に含まれるセンサの一部は、レール9の左方向または右方向からレール9の側面等に向かい撮像、レーザの送信等を行う必要がある。それらのセンサは、その種別および目的に応じて、アーム114の適切な位置に配置されている。すなわち、アーム114は、検査用センサ群115の一部を計測に適した位置に配置するために設けられた部材である。
図2は、軌道検査装置11の構成を示した図である。軌道検査装置11は、上述した構成部に加え、筐体111内に配置される構成部として、車輪112を駆動する駆動部116、自走用センサ113の計測結果に基づき操舵制御および速度制御を行う自走制御部117、検査用センサ群115の計測結果に基づき軌道の異常の判定を行う異常判定部118、異常判定部118による判定結果を示す判定結果データを記憶するとともに、自走制御部117が速度制御に利用する軌道の配置を示す配置データを記憶する記憶部119、異常判定部118が軌道の異常を検出した場合、軌道の異常な位置(またはその付近)に塗料の噴射によるマーキングを行うマーキング部120、軌道検査装置11の位置を特定する位置特定部121、判定結果データを無線により通知装置13に送信する送信部122、軌道検査装置11の電力を消費する構成部に対し電力(運転のためのエネルギーの一例)を供給するバッテリ123を備える。
駆動部116は、例えば電動モータを2つ備え、自走制御部117の制御下で、車輪112B(L)と112B(R)を独立に駆動することにより、軌道検査装置11の舵取りを行う。なお、車輪112F(L)、112F(B)は遊輪である。駆動部116の種別は電動モータを有するものに限られず、車輪112を駆動可能な動力を発生する装置であれば、例えばスターリングエンジンなど、他の種別の装置が駆動部116として採用されてもよい。
自走制御部117は、自走用センサ113の計測結果(画像)に基づき、レール9の幅方向における軌道検査装置11の位置を特定し、レール9から軌道検査装置11が落下しないように駆動部116を制御し、操舵を行う。また、自走制御部117は、自走用センサ113の計測結果(画像)に基づき、レール9の進行方向前方における障害物の有無を判定し、障害物がある場合は駆動部116を制御して軌道検査装置11の走行を停止する。
また、自走制御部117は、記憶部119に記憶される配置データと、位置特定部121により生成される現在位置を示す位置データに基づき、軌道の配置における軌道検査装置11の現在位置を特定し、駆動部116を制御して、レール9が直進の区間においては速度を上げ、レール9がカーブする区間においては速度を下げる、といった速度調整を行う。
異常判定部118は、検査用センサ群115の計測結果に基づき、軌道の異常の有無を判定し、その結果を示す検査結果データを記憶部119に記憶させる。検査結果データには、検査により特定された軌道の異常な状態を示す状態データと、異常な状態を生じている軌道の位置を示す位置データを含む。検査結果データに含まれる位置データは、位置特定部121により特定された位置を示すデータである。
記憶部119は、例えばSSD(Solid State Drive)等の不揮発性メモリを備え、予め軌道の配置を示す配置データを記憶するとともに、検査中において異常判定部118により生成される検査結果データを記憶する。また、記憶部119は、異常判定部118等が行う処理の手順を示すプログラムを記憶する。
マーキング部120は、例えば塗料のタンクと、塗料を噴射する噴射ノズルと、エアーコンプレッサとを備え、異常判定部118の指示に従い、異常を生じている、と判定された軌道の位置において軌道に対し塗料を噴射する。
位置特定部121は、例えばGPS(Global Positioning System)を備え、軌道検査装置11の現在位置を特定し、特定した現在位置を示す位置データを生成する。位置特定部121の種別はGPSを用いるものに限られず、例えば、ATS(Automatic Train Stop)等の信号保守システムとの通信部を備え、信号保守システムから送信されるデータに基づき軌道検査装置11の現在位置を特定する装置など、他の種別の装置が位置特定部121として採用されてもよい。
送信部122は、既述のように、無線により通知装置13に対し検査結果データを送信する。送信部122は通知装置13に対し直接、検査結果データを送信してもよいし、無線通信ネットワークを介して検査結果データを通知装置13に送信してもよい。また、送信部122は、ATS等の信号保守システムを介して検査結果データを通知装置13に送信してもよい。なお、送信部122は、検査結果データの送信において、悪意ある第三者による改ざんやなりすましから検査結果データを保護し、データの信頼性を担保するために、送信するデータの暗号化や電子署名の添付等を行ってもよい。
図3は、通知装置13の機能構成を示した図である。通知装置13は、汎用のコンピュータに、本実施形態にかかる通知装置13用のプログラムに従った処理を実行させることにより実現されてもよいし、いわゆる専用機として構成されてもよい。通知装置13は、軌道検査装置11から送信されてくる検査結果データを受信する受信部131と、受信部131により受信された検査結果データが示す検査結果を表示する表示部132を備える。
図4は、軌道検査システム1の活用例を示した図である。図4に示す列車Tは、A駅からB駅へ向かい走行中に地震等の災害により緊急停車している。この場合、列車Tは現在位置からB駅に至る軌道が走行可能な状態であれば、乗務員は列車TをB駅まで走行させて乗客を非難させることができる。一方、列車Tの現在位置からB駅に至る軌道に深刻な異常がある場合、乗務員は現在位置で乗客を列車Tから降ろし、もしくは、軌道に異常を生じている位置の手前まで列車Tを走行させた後、乗客を列車Tから降ろして、B駅まで徒歩で乗客を誘導する必要がある。
乗務員は、列車Tに搭載していた2台の軌道検査システム1の一方を軌道の左側のレール上に、他の一方を軌道の右側のレール上に乗せ置いて、各々の軌道検査システム1に対し、左右のレールのいずれを走行するかを設定するとともに、目的地としてB駅を設定した後、走行開始の操作を行う。この操作に応じて、軌道検査システム1は軌道の異常を検査しながらレールの上を自走して前進する。
軌道検査装置11は、軌道の異常を発見しない間は、例えば所定距離の移動毎(または所定時間の経過毎)に、正常を通知する検査結果データを、列車Tに搭載されている通知装置13に送信する。一方、軌道検査装置11は、軌道の異常を発見すると、その位置にマーキングを行うとともに、異常を通知する検査結果データを速やかに通知装置13に送信する。
通知装置13は、軌道検査装置11から検査結果データを受信すると、検査結果データの内容を表示する。図5は、通知装置13により表示される検査結果の表示画面を例示した図である。乗務員は、通知装置13に表示される検査結果を閲覧することにより、列車Tを走行させるべきか、徒歩で乗客をB駅まで誘導すべきか、という判断を適切に行うことができる。
図6は、軌道検査システム1の他の活用例を示した図である。図6の例では、A駅の職員がA駅からB駅に向かい軌道検査装置11を走行させて、A駅とB駅の間の軌道の異常を検査させる。A駅の職員はA駅に配置された通知装置13に表示される検査結果を閲覧して、A駅からB駅までの区間において列車を走行させることが可能か否かを判断することができる。
[変形例]
上述した実施形態は様々に変形することができる。以下にそれらの変形の例を示す。なお、上述した実施形態および以下に示す変形例は適宜組み合わされてもよい。
[第1変形例]
上述した実施形態においては、左右のレールの上を走行する2台の軌道検査装置11は互いに独立して自律走行および軌道の検査を行う。これに代えて、左右のレールの上を走行する2台の軌道検査装置11が連係して自律走行または軌道の検査を行う構成としてもよい。
この変形例においては、2台の軌道検査装置11は各々、他の軌道検査装置11と無線通信を行う通信部を備える。図7は、この変形例における軌道検査装置11の動作を説明するための図である。図7の例では、左レールを走行する軌道検査装置11(L)が、左レールが左にカーブしていることを示すデータを、右レールを走行する軌道検査装置11(R)に送信する。軌道検査装置11(R)は、軌道検査装置11(L)から受信したデータに基づき、進行方向前方の分岐点において、左側にカーブするレールを走行すべきレールとして選択する。その結果、例えばATSが災害のため故障している等の理由により、位置特定部121が軌道検査装置11の現在位置を特定できず、軌道検査装置11が分岐点において選択すべきレールの方向を配置データに基づき特定できないような場合であっても、軌道検査装置11は正しい方向のレールを選択し走行することができる。
また、軌道検査装置11の各々が、例えば検査結果データを他方の軌道検査装置11に送信する構成が採用されてもよい。例えば、軌道検査装置11(L)が枕木の破損を検出した場合、軌道検査装置11(R)が速度を落とし、軌道検査装置11(L)により検出された破損の位置を詳細に検査することで、軌道検査装置11(R)が行った検査結果の検証を行う、といったことが可能となる。また、左右のレールの一方に異常がある場合、他方にも同様の異常が生じている場合が多い。従って、例えば、軌道検査装置11(L)が左レール内の傷を検出した場合、軌道検査装置11(R)が速度を落とし、右レール内の傷を詳細に検査することで、異常の検出漏れの可能性を低減する、といったことが可能となる。
[第2変形例]
図7に示した分岐点におけるレールのように、レールが分離している場合がある。軌道検査装置11がレールの分離している箇所を走行可能なように構成されてもよい。図8は、この変形例の一例にかかる軌道検査装置11を例示した図である。図8に例示の軌道検査装置11は、左右の各々に3つの車輪、すなわち、車輪112F(L)、112M(L)、112B(L)、112F(R)、112M(R)、112B(R)を備えている。なお、「M」は中間を意味する。
軌道検査装置11の先端がレール9の分離箇所に達した場合、まず、車輪112F(L)、112F(R)がレール9から離れて宙に浮いた状態となる(図8(a))。この状態で、軌道検査装置11の重心はレール9の分離箇所より後方にあるため、軌道検査装置11は車輪112M(L)、112M(R)、112B(L)、112B(R)により支持されて水平姿勢を保つ。その後、軌道検査装置11が前進して車輪112F(L)、112F(R)がレール9の分離箇所より前方に達すると、軌道検査装置11は少なくとも車輪112F(L)、112B(L)、112F(R)、112B(R)により支持されて水平姿勢を保つ(図8(b))。その後、軌道検査装置11がさらに前進して車輪112B(L)、112B(R)がレール9の分離箇所に達すると、車輪112B(L)、112B(R)がレール9から離れて宙に浮いた状態となる(図8(c))。この状態で、軌道検査装置11の重心はレール9の分離箇所より前方にあるため、軌道検査装置11は車輪112F(L)、112F(R)、112M(L)、112M(R)により支持されて水平姿勢を保つ。
上記に例示のように、軌道検査装置11が分離のあるレール上を走行可能な構成としてもよい。
[第3変形例]
軌道検査装置11に、レール9を走行可能にホールドする機構を設けてもよい。図9は、この変形例にかかる軌道検査装置11を例示した図である。この変形例にかかる軌道検査装置11は、筐体111の側面に、レール9をホールドするホールドアーム124(L)、124(R)を備える。
ホールドアーム124は、前後方向に見て「コ」の字を描く形状をしており、その先端にレール9の側面上を回転する車輪125(L)、125(R)が取り付けられている。ホールドアーム124は筐体111に対し、前後方向の軸周りに回転可能に取り付けられており、例えば踏み切り等においてレール9の左右側方にホールドアーム124のための空間が確保できない場合、ホールドアーム124は電動モータ等により駆動され、レール9の上面より上となる退避位置へと一時的に移動する(図9(c))。
この変形例によれば、軌道検査装置11がホールドアーム124によりレール9に対しホールドされながら走行するため、軌道検査装置11がレール9から脱落する危険性が低減される。
[第4変形例]
軌道検査装置11が、レール9のカーブする区間において、レール9に沿って筐体111を湾曲するように構成してもよい。図10は、この変形例にかかる軌道検査装置11を例示した図である。この変形例にかかる軌道検査装置11は、筐体111が、自在継手により互いに連結された複数の部材で構成されている。これらの部材は自走制御部117の制御下で動作する電動モータ等により駆動され、レール9のカーブに沿って湾曲するように変形する(図10(b))。
この変形例によれば、軌道検査装置11が前後方向に長い形状であっても、カーブするレール9上を走行することができる。
[第5変形例]
上述した実施形態においては、左右のレールの各々を走行する2台の軌道検査装置11は互いに分離されている。これに代えて、左右のレールの各々を走行する2台の軌道検査装置11を互いに連結させてもよい。
図11は、この変形例にかかる軌道検査装置11を例示した図である。この変形例にかかる軌道検査装置11(L)と軌道検査装置11(R)は、左右のレールの間隔とほぼ同じ長さのブリッジバー15により互いに連結されている。軌道検査装置11(L)の右側には、右レールの右側(内側)に接するフランジ126が設けられている。同様に、軌道検査装置11(R)の左側には、左レールの左側(内側)に接するフランジ126が設けられている。
この変形例にかかる軌道検査装置11によれば、各々の軌道検査装置11はブリッジバー15およびフランジ126によりレール9の上における位置が安定するため、レール9から脱落する危険性が低減される。
この変形例にかかる軌道検査装置11(L)と軌道検査装置11(R)を、ブリッジバー15の例えば内側に配した有線の通信ケーブルで互いに接続し、互いにデータの送受信を行わせてもよい。
さらに、この変形例にかかる軌道検査装置11(L)と軌道検査装置11(R)のいずれか一方が、自走制御部117、異常判定部118、記憶部119、マーキング部120、位置特定部121、送信部122、バッテリ123等の1以上を備えない構成が採用されてもよい。例えば、軌道検査装置11(L)が送信部122を備え、軌道検査装置11(R)が送信部122を備えない場合、軌道検査装置11(R)により生成される検査結果データは軌道検査装置11(L)の送信部122から送信される。このように、軌道検査装置11(L)および軌道検査装置11(R)の一方のみが備える構成部が、他方の軌道検査装置11のために機能提供を行ってもよい。また、軌道検査装置11(L)と軌道検査装置11(R)の両方に機能提供を行う構成部(自走制御部117、異常判定部118、記憶部119、マーキング部120、位置特定部121、送信部122、バッテリ123等)の1以上が、ブリッジバー15に設けられた筐体内に配置されてもよい。
[第6変形例]
軌道検査装置11が送信部122を備えず、代わりに記憶部119に記憶されている検査結果データを有線接続された外部の装置に出力する出力インタフェースを備える構成としてもよい。この変形例にかかる軌道検査装置11による場合、駅の職員や列車の乗務員等は、駅間を走行して目的地の駅に到着した軌道検査装置11を回収し、軌道検査装置11から検査結果データをプリンタやディスプレイ、端末装置等に出力させることで、駅間の軌道の異常の有無を知ることができる。
以上の実施形態および変形例で説明された構成、形状、大きさ、配置関係、数量等については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、 説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
1…軌道検査システム、9…レール、11…軌道検査装置、13…通知装置、15…ブリッジバー、111…筐体、112…車輪、113…自走用センサ、114…アーム、115…検査用センサ群、116…駆動部、117…自走制御部、118…異常判定部、119…記憶部、120…マーキング部、121…位置特定部、122…送信部、123…バッテリ、124…ホールドアーム、125…車輪、126…フランジ、131…受信部、132…表示部

Claims (7)

  1. 軌道に沿って走行し、前記軌道を検査する軌道検査装置であって、
    自装置の運転のためのエネルギーを携帯し、
    前記軌道に沿って自律走行するための制御を行う制御手段を備える
    軌道検査装置。
  2. 前記軌道が備える1本のレールの上を走行し、
    前記制御手段は、前記1本のレールの幅方向における自装置の位置を特定し、当該特定した位置に応じて操舵を制御する
    請求項1に記載の軌道検査装置。
  3. 前記検査により特定した前記軌道の状態が予め定められた状態である場合、マーキングを行うマーキング手段を備える
    請求項1または2に記載の軌道検査装置。
  4. 前記制御手段は、軌道の配置を示す配置データに基づき自装置の走行速度を制御する
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の軌道検査装置。
  5. 前記検査により特定した前記軌道の状態を示す状態データを、当該状態を特定した位置を示す位置データに対応付けて記憶する記憶手段を備える
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の軌道検査装置。
  6. 前記検査により特定した前記軌道の状態を示す状態データを、当該状態を特定した位置を示す位置データに対応付けて送信する送信手段を備える
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の軌道検査装置。
  7. 請求項2に記載の軌道検査装置を2つ備え、
    前記2つの軌道検査装置の各々は前記軌道が備える2本のレールの各々の上を走行し、
    前記2つの軌道検査装置のうち一方の軌道検査装置は他方の軌道検査装置から前記検査により特定した前記軌道の状態を示す状態データを受信し、当該状態データを用いて前記軌道の検査を行う
    軌道検査システム。
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