JP7481998B2 - 無人走行台車用の電車線摩耗測定装置、電車線摩耗測定用無人走行台車、電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラム - Google Patents

無人走行台車用の電車線摩耗測定装置、電車線摩耗測定用無人走行台車、電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラム Download PDF

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Description

本発明はレール上を走行して電車線の摩耗箇所を検出し、摩耗量を測定する無人走行台車用の電車線摩耗測定装置、電車線摩耗測定用無人走行台車、電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムに関する。
軌道に沿って走行する電気駆動車両がある。この車両は軌道の電車線から電力供給されて走行できる。図17は電車線の正面断面図である。図18は電車線の側面図である。図示のように軌道桁1の側面に碍子3を介してT型フレーム形状の電車線2が軌道桁1の左右側面に沿って設置されている。この電車線2は所定長さのものが連結されて構成され、その1つ1つは後述する集電装置の局所的な摩耗を避けるために僅かに傾けて配置して前後の端部が一部重なる箇所が生じるように連続的に設置されている(図18(2)参照)。電車線2の先端(突端)部分には電力を供給する銅トロリー4が設置されている。車両には集電装置を設けてあり、この集電装置が常時電車線2の銅トロリー4に接触して、電気モータに電力が供給されて車両が軌道桁1に沿って走行する。
電気駆動車両の集電装置が常時電車線と接触しているため、時間経過とともに電車線が摩耗する。そこで定期的に電車線の摩耗量を検出する点検作業を実施して、所定量以上に摩耗している箇所は交換している。
従来、電車線の摩耗状態を検出する種々の装置がある。特許文献1、2に開示の装置は、摩耗を計測する装置を保守用車両に搭載してレーザ照射により摩耗量を算出している。
しかしながら、装置を搭載する保守用車両は、営業用車両とほぼ同じサイズであり異なる現場への搬送に多大なコストが掛かる。
また仮に保守用車両を搬送が容易な小型・軽量化した台車に置き換えた場合には、小型・軽量化によって上下振動及びローリングの影響が大きくなり、台車に組み込んだ摩耗を計測する装置が過度に動くため、従来の技術では摩耗状態を検出することが困難である。
特許文献2に開示の装置は、電車線(T型架台)の3点座標(P,P,P)を求めて摩耗量を算出している構成であるが、電車線に傾きが生じている場合にP,P座標を測定する辺が底面(電車線の取付面)と平行でなければ、電車線の傾きmに平行な直線y=mxを求めることができず、摩耗量を算出できない。また特許文献1の装置は、計測センサの中心が上下に動かない(振動しない)ことが前提であり、仮に台車に設置した場合にはセンサ中心が動いてしまいセンサ中心の基準面に最も近い位置Pを求めることができない。
特開2003-11702号公報 特許第5601697号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、簡易な構造で持ち運びが容易とし、かつ振動が生じても測定精度の高い無人走行台車用の電車線摩耗測定装置、電車線摩耗測定用無人走行台車、電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、軌道桁上を走行する無人走行台車に搭載されて電車線の摩耗箇所を検出して摩耗量を測定する無人走行台車用電車線摩耗測定装置において、
前記無人走行台車の車輪の回転量から走行距離を求めるエンコーダと、
前記電車線及び碍子の形状を測定する2次元レーザ変位計と、
前記2次元レーザ変位計の測定値から前記電車線の取付基部上面と銅トロリー先端の輪郭を取得して前記電車線の摩耗量を算出し前記エンコーダの測定値に基づく位置情報と共に一次記録する演算制御部と、
を備えたことを特徴とする無人走行台車用電車線摩耗測定装置を提供することにある。
上記第1の手段によれば、2次元レーザ変位計に振動が生じていても電車線の輪郭を取得することができ、摩耗量を算出することができる。
本発明は、上記課題を解決するための第2の手段として、第1の手段において、前記演算制御部は、前記2次元レーザ変位計の測定値から碍子位置を検出し、一次記録した前記位置情報を補正することを特徴とする無人走行台車用電車線摩耗測定装置を提供することにある。
上記第2の手段によれば、エンコーダでは取得できない小型・軽量化した無人走行台車の滑りによる位置情報の測定誤差を補正して、電車線の摩耗箇所の位置情報の精度を高めることができる。
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、軌道桁上を走行する走行車輪と、前記走行車輪を駆動するアクチュエータを有するフレーム本体と、
前記フレーム本体に第1の手段に記載された無人走行台車用電車線摩耗測定装置を搭載し、
前記電車線と走行状況を撮影するカメラと、
前記フレーム本体に接続し、先端が前記軌道桁の両側面を間に挟むように前記フレーム本体から下方に延出し、前記軌道桁の両側面を走行する案内車輪を有するアームと、
を備え、
前記無人走行台車用電車線摩耗測定装置の操作部を外部の携帯情報端末に設置し、無線式通信部を用いて遠隔操作で前記アクチュエータを起動して無人走行し、前記無人走行台車用電車線摩耗測定装置を操作することを特徴とする電車線摩耗測定用無人走行台車を提供することにある。
上記第3の手段によれば、簡易かつ軽量な構成のため他の電車線(現場)へ容易に搬送できる。また無人走行台車の走行、測定操作を遠隔操作でき、人手による作業の軽減化を実現できる。
本発明は、上記課題を解決するための第4の手段として、第3の手段において、前記アームは、軌道桁の幅長さに応じて前記案内車輪の取付位置を変更可能なことを特徴とする電車線摩耗測定用無人走行台車を提供することにある。
上記第4の手段によれば、現場により異なる軌道桁の幅長さに応じて案内車輪の取付位置を任意に変更することができ、幅寸法が異なる他の現場の軌道桁にも適用することができる。
本発明は、上記課題を解決するための第5の手段として、第3又は第4の手段において、前記フレーム本体は、前記無人走行台車用電車線摩耗測定装置及び前記アクチュエータに電力供給する充電式のバッテリーを備えたことを特徴とする電車線摩耗測定用無人走行台車を提供することにある。
上記第5の手段によれば、摩耗量測定時に外部電源からの給電が不要となり、線路上に別途無人走行台車用の給電設備を配置する必要もなく、また本設の給電設備からの給電も必要がないため本設を停電状態で稼働でき、点検作業の安全性が向上する。また遠隔かつ無人の自動走行が可能となる。
本発明は、上記課題を解決するための第6の手段として、第1の手段に記載の無人走行台車用の電車線摩耗測定装置を実行する電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムにおいて、
前記電車線摩耗測定用無人走行台車の操作画面上から自己位置と目的地を入力して走行指示する走行ステップと、
走行中に2次元レーザ変位計の測定値から前記電車線の取付基部上面と銅トロリー先端の輪郭を取得して前記電車線の摩耗量を算出し、前記電車線摩耗測定用無人走行台車の車輪の回転量から走行距離を求めるエンコーダの位置情報と共に一次記録し、前記2次元レーザ変位計の測定値から碍子位置を検出し、一次記録した前記位置情報を補正する測定ステップと、
前記測定ステップの測定値に基づいて前記電車線の摩耗状態を表示する表示ステップと、
を有することを特徴とする電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムを提供することにある。
上記第6の手段によれば、2次元レーザ変位計に振動が生じていても電車線の輪郭を取得することができ、摩耗量を算出することができる。またエンコーダでは取得できない小型・軽量化した無人走行台車の滑りによる位置情報の測定誤差を補正して、電車線の摩耗箇所の位置情報の精度を高めることができる。さらに無人走行台車の走行、測定操作を遠隔操作でき、人手による作業の軽減化を実現できる。
本発明によれば、台車に組み込んだ測定装置が振動した状態でも測定誤差を補正して高い位置決め精度を実現できる。
また簡易かつ軽量な構成のため他の電車線(現場)へ容易に搬送できる。
また無人走行台車の走行、測定操作を遠隔操作でき、人手による作業の軽減化を実現できる。
本発明の電車線摩耗測定用無人走行台車の斜視図である。 本発明の電車線摩耗測定用無人走行台車の正面図である。 本発明の電車線摩耗測定用無人走行台車の側面図である。 本発明の無人走行台車用の電車線摩耗測定装置のブロック図である。 本発明の無人走行台車用の電車線摩耗測定装置の処理フロー図である。 電車線の摩耗量測定のフロー図である。 電車線の銅トロリーの端部検出の説明図である。 電車線のT型フレーム形状の輪郭抽出の説明図である。 幾何学的計算によって摩耗量を算出する説明図である。 電車線の輪郭のティーチングを行い、幾何学的計算によって摩耗量を算出する説明図である。 碍子の形状判定のフロー図である。 碍子断面図情報の輪郭抽出の説明図である。 測定できなかったデータを削除する説明図である。 碍子断面図情報の輪郭との重ね合わせの説明図である。 ICPアルゴリズムでフィッティングする説明図である。 本発明の電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムの操作画面の説明図である。 電車線の正面断面図である。 電車線の側面図である。
本発明の無人走行台車用の電車線摩耗測定装置、電車線摩耗測定用無人走行台車、電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムの実施形態について、図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[電車線摩耗測定用無人走行台車10]
図1は本発明の電車線摩耗測定用無人走行台車の斜視図である。図2は、本発明の電車線摩耗測定用無人走行台車の正面図である。図3は本発明の電車線摩耗測定用無人走行台車の側面図である。図示のように電車線摩耗測定用無人走行台車10(以下、単に無人走行台車あるいは台車ともいう)は、軌道桁1上を走行する走行車輪14と、前記走行車輪14を駆動するアクチュエータ13を有するフレーム本体12と、前記フレーム本体12に後述する無人走行台車用電車線摩耗測定装置30を搭載し(操作部、表示部は除く)、前記電車線2と走行状況を撮影するカメラ40,42と、前記フレーム本体12に接続し、先端が前記軌道桁1の両側面を間に挟むように前記フレーム本体12から下方に延出し、前記軌道桁1の両側面を走行する案内車輪16を有するアーム(第1アーム15,第2アーム17)を備えている。
(フレーム本体12)
フレーム本体12は、平面視で矩形フレームを基本構成とし、フレーム本体12の下面に軌道桁1の上面に接する4つの走行車輪14を備え、上面に演算制御部38を備えている。フレーム本体12の前方及び後方から垂直下方に延出したコの字形状の第1アーム15に軌道桁1の左右側面を挟むように接触する案内車輪16を備え(前方及び後方の第1アーム15に案内車輪16が各2つで計4つ)、フレーム本体12の中心を通る幅方向(図1の左右方向)に拡張してさらに垂直下方に延出した第2アーム17に二次元レーザ変位計34と電車線用カメラ40を備えている。
第1アーム15は、軌道桁1の幅長さに応じて案内車輪16の取付位置を変更可能な構成である。具体的な第1アーム15の構成は、フレーム本体12から着脱自在とし、軌道桁1の幅長さに応じて案内車輪16を側面走行できるように幅長さの異なるアームを複数形成、又は幅長さを任意に伸縮できるアームを形成している。
走行車輪14には、アクチュエータ13となる駆動モータと、エンコーダ32を取り付けている。
またフレーム本体12の上面には障害物の警告などを示す表示灯20と、遠隔の携帯情報端末50の操作部46との無線式通信部18を取り付けている。
またフレーム本体12の前方及び後方には走行用カメラ42と、距離センサ36と充電式のバッテリー48を取り付けている。
バッテリー48は、無人走行台車用電車線摩耗測定装置30及びアクチュエータ13などに電力供給する充電式の電源である。
このような無人走行台車10は、遠隔操作によって軌道桁1を無人走行でき、従来の有人の保守用車両と比べて簡易な構成で軽量のため、他の軌道桁1(現場)へ容易に搬送できる。また外部電源からの給電が不要となり、線路上に別途無人走行台車用の給電設備を配置する必要もなく、また本設の給電設備からの給電も必要がないため本設を停電状態で稼働でき、点検作業の安全性が向上する。
[無人走行台車用の電車線摩耗測定装置30]
図4は本発明の無人走行台車用の電車線摩耗測定装置のブロック図である。図示のように本発明の無人走行台車用の電車線摩耗測定装置30は、軌道桁上を走行する無人走行台車10に搭載されて電車線2の摩耗位置を検出し、その摩耗量を測定する装置であり、前記無人走行台車10の車輪の回転量から走行距離を求めるエンコーダ32と、前記電車線2及び碍子3の形状を測定する2次元レーザ変位計34と、前記2次元レーザ変位計34の測定値から前記電車線2の取付基部上面と銅トロリー4先端の輪郭を取得して前記電車線2の摩耗量を算出し前記エンコーダ32の測定値に基づく位置情報と共に一次記録する演算制御部38を備えている。
エンコーダ32は、走行車輪14に取り付けて車輪の回転数を検出して無人走行台車10の移動(走行)距離を測定できる。この走行距離と移動開始位置から台車の位置情報を取得できる。
2次元レーザ変位計34(二次元非接触変位計ともいう)は、フレーム本体12から垂直下方に延出した第2アーム17に電車線2と対向するように配置している。2次元レーザ変位計34は、レーザ照射の測定範囲が碍子3の幅長さ(一例として120mm~150mm)よりも長い範囲であり、レーザ照射による反射光を用いて電車線2の周辺(軌道桁1と碍子3と電車線2)の形状を測定している。本実施形態の2次元レーザ変位計34は、一例として、キーエンス社の型番LJ-V7300を用いている。
距離センサ36(1次元非接触変位計ともいう)は、フレーム本体12の前方及び後方に取り付けている。距離センサ36は、無人走行台車10の前方及び後方へレーザ照射しその反射光を用いて前方及び後方の軌道桁1上の障害物を検出している。本実施形態の距離センサ36は、一例として、キーエンス社の型番IL-300を用いている。
電車線用カメラ40は、二次元レーザ変位計34と同様に第2アーム17に電車線2と対向するように取り付けている。電車線用カメラ40は、電車線2の外観を撮影し、ひび割れや異物の付着を視認することができる。
走行用カメラ42は、フレーム本体12の前方及び後方に取り付けて無人走行台車10の走行状況を撮影し、走行中の軌道表面を視認することができる。
演算制御部38は、電車線摩耗測定用無人走行台車10の走行及び電車線の摩耗量を演算処理するPC(パーソナル コンピュータ)である。演算制御部38は無人走行台車10のアクチュエータ13と電気的に接続し、遠隔の携帯情報端末50上の操作部の操作信号により走行又は停止の制御を行える。演算制御部38は、距離センサ36の測定値に基づいて障害物を検知し表示灯20と電気的に接続して走行又は停止中の点灯、点滅、消灯の表示制御が行える。演算制御部38は、距離センサ36と電気的に接続して無人走行台車10と軌道桁上の障害物との距離の測定値を受信している。演算制御部38はエンコーダ32と二次元レーザ変位計34と電気的に接続して走行距離と、電車線2及び碍子3の形状の測定値を受信している。また演算制御部38は、無線式通信部18を通じて外部のコンピュータからデータ通信する機能を備え、軌道桁1の地図情報と碍子3の断面図情報を受信して記憶するメモリを備えている。
本実施形態の地図情報とは、走行する軌道桁1の線系図、距離、軌道桁1の始点と終点の間にある碍子3位置(例えば碍子3の設置番号と、始点又は終点からの距離)などの情報をいう。演算制御部38は二次元レーザ変位計34の測定値から電車線2の摩耗量を測定し、位置情報と共に記録している。このとき演算制御部38は、碍子3を測定して、エンコーダ32の測定値及び地図情報から摩耗量測定時の位置情報を補正している。
無人走行台車10上の演算制御部38は、遠隔の場所にあるタブレット端末、ノートパソコンなどの携帯情報端末50の操作部46と表示部44により無線式通信部18を介して実現させることができる。
[電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラム]
図5は本発明の無人走行台車用の電車線摩耗測定装置の処理フロー図である。
図16は本発明の電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムの操作画面の説明図である。
電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムがインストールされた携帯情報端末50の表示部44に表示される図16に示す操作画面には、画面左側に電車線用カメラ40(Left(軌道桁1の左側の電車線2)及びRight(軌道桁1の右側の電車線2))及び走行用カメラ(Front(台車前方)及びRear(台車後方))の撮影画像が表示される。また画面右側に操作及び分析画面が表示される。操作及び分析画面は上方から線系図ビューワー、台車の操作ボタン、台車の状態、ログが表示されている。線系図ビューワーは電車線の測定結果を示しており、電車線の状態が色分けで表示される。一例として電車線の健全は緑色(同図中の実線)、要交換は赤色(同図中の鎖線)、電車線を検出できなかった場合は分析不可となり灰色(同図中の二重線)で表示される。台車の操作ボタンは、基本的に自動走行であり走行開始(Start)、停止(Stop)に分かれている。装置の状態は、台車の進行方向(前進又は後退)、距離センサ36で測定した測距情報、例えば、障害物に対する干渉なし、警戒、危険に分けて表示される。また表示灯20の状態、自己位置、走行速度が表示される。ログは台車の時系列の記録が表示される。
(処理フロー(全体フロー))
ステップ1:演算制御部38に地図情報と碍子断面図の情報を入力する。具体的には演算制御部38に無線式通信部18を利用して外部のコンピュータからデータ交換によって地図情報(軌道桁の線系図、碍子位置など)と碍子断面図をダウンロードする。
ステップ2:演算制御部38に無人走行台車10の自己位置と目的地の情報を表示部44の線系図ビューワー上に指定して登録する。
ステップ3:演算制御部38に無人走行台車10の自動走行を指示する。
走行中は操作画面の操作及び分析画面に走行中の前方及び後方の軌道桁1上が映し出され、電車線の状況も映し出される。
ステップ4:無人走行台車10が目的地に到達したか否か、演算制御部38に記憶してある自己位置と目的地の数値を比較して判断を行う。
ステップ5:ステップ4で到達していない場合、無人走行台車10は目的地に向かって走行する。
ステップ6:走行中、二次元レーザ変位計34で電車線2及び碍子3の形状を測定する。
ステップ7:電車線摩耗を測定する(ステップ20~29、図6-10参照)。
(電車線の摩耗量測定フロー)
図6は電車線の摩耗量測定のフロー図である。
ステップ20:二次元レーザ変位計34で軌道桁1、碍子3、電車線2を測定し、測定が正常に実行されたかの簡易的な判断方法として、そのプロファイル(輪郭)のX値の合計と、予め静止状態で電車線2を測定した場合のプロファイルのX値の合計を比較して電車線2を計測したか否かの判断を行う。
ステップ21:ステップ20でYESの場合、完全自動分析を行う(図7参照)。具体的には、電車線2の銅トロリー4の端部を抽出する。二次元レーザ変位計34は、走行中、無人走行台車10の振動によって電車線2及び碍子3と正対することが少なく、図示のように軌道桁1の壁面(Y軸)が相対的に斜めに測定されることが多い。また変位計から陰になる箇所は測定不可となる。すなわち、測定対象物の角はレーザが乱反射するため、データが異常値となる。図7はXY平面に展開した軌道桁の壁面及び電車線の断面(二点鎖線)と軌道桁の壁面のプロファイル(輪郭)及び電車線のプロファイルを示している。X座標が最大となるY座標を所得する(銅トロリーの端点(2か所)に相当する箇所(拡大図参照))。ついでYで微分した関数を準備して座標周辺で変動が大きい場所の直前を銅トロリー端点(2か所)として取得する。
ステップ22:次に電車線のT型フレーム形状の輪郭を抽出する(図8参照)。銅トロリーの端点からY値を一定量移動したときのX座標を取得する。Yで微分した関数を準備して一定量移動した周辺で変動が大きい場所を線分の終端として線分を取得する。取得した線分を電車線のT型フレームの輪郭(2つの線分)とする。
ステップ23:幾何学的計算によって摩耗量を算出する(図9参照)。取得したT型フレームの取付基部上面に相当する2つの線分を延長し、その交点を通ってT型フレーム形状の電車線の取付基部底面(碍子3への取付面)と平行な基準線を作成する。この基準線は、T型フレームの取付基部上面に相当する2つの線分のなす鋭角αの二等分線となる。基準線と銅トロリーの端点との距離を取得(算出)して図面データとの差異を摩耗量として算出する。
ステップ24:摩耗量の測定結果を記録する。これによりこの走行位置での測定が完了する。
ステップ25:ステップ20でNO(電車線単体を計測できない)の場合、ティーチングによる自動分析を行う。具体的には、無人走行台車10の上下、左右、回転などの振動が大きすぎる場合又は電車線を碍子に取り付ける金具によって上記ステップ22の方法では電車線単体が計測できない場合、測定対象となる電車線の計測が不完全な状態のまま測定が完了される。この場合その測定データを用いて以下に記載するティーチングによる自動分析を行う。
ステップ26:電車線2の銅トロリー4の端部(2か所)を抽出する。これはステップ21と同様の処理を行う
ステップ27:電車線の輪郭のティーチングを行う(図10参照)。すなわち電車線を含む外形で特徴的な形状(例えば同図中の電車線を碍子に取り付ける金具のプロファイルなど)をティーチング(前記ステップ23で算出した基準線の代わりとなる新たな摩耗量算出用の基準線の定義付け)する。
ステップ28:幾何学的計算によって摩耗量を算出する(図10参照)。ステップ27で取得した特徴的な形状と、銅トロリー4の端点との距離を取得(算出)し、その距離と図面データとの差分を摩耗量とする。なおティーチングの形状は前記金具のプロファイルの他、図10に示す碍子のプロファイルであっても良い
ステップ29:測定結果を記録する。これによりこの走行位置での摩耗量の測定が完了する。
ステップ8:摩耗量とその位置情報を一次記録する。位置情報は、エンコーダ32の測定値により特定することができる。例えば、移動開始位置と走行距離から現在の位置情報を算出する。
電車線2の摩耗測定と平行して碍子3の形状の測定も行う。
ステップ9:碍子3を測定したか否かの判定を行う(ステップ40~46、図11)。
(碍子の形状判定フロー)
図11は碍子の形状判定のフロー図である。
ステップ40(事前作業):測定を開始する前に、あらかじめ碍子3の断面図情報の輪郭を抽出する(図12参照)。測定中の2次元レーザ変位計34が一定量(台車の構造及び最高速度で定める)の上下左右移動及び回転を伴うものと想定し、その場合に認識される輪郭を抽出しておく(同図中の二点鎖線部分)。
先の電車線2の測定と並行して開始する(以下、計測時作業)。すなわち、2次元レーザ変位計34で電車線2の周辺を測定することにより、電車線2と碍子3の形状を測定する。
ステップ41:碍子3の形状で測定できなかったデータ(線分として判断できないノイズ状のプロファイル)を削除する(図13参照)。
ステップ42:碍子断面図情報の輪郭(例として同図中の細い点線部分でY軸と平行な位置関係で表示された輪郭)と実際に計測された輪郭(太線)の重ね合わせを行う(図14及び図15参照)。すなわちステップ40で事前に抽出しておいた全ての輪郭と、測定した碍子のデータを重ね合わせる。
ステップ43:パターンマッチングの1手法として公知のICP(Iterative Crosest Point)アルゴリズムでフィッティングを行う(図15参照)。誤差の最小二乗量が規定値以下なら碍子3と判定する。
ステップ44:誤差が許容値以下か否か判断する。本実施形態の許容値は事前に静止状態で電車線2を測定した場合のフィッティングの誤差量から設定する。
ステップ45:YES(許容値以下)の場合、碍子を測定した。
ステップ46:NO(許容値よりも上)の場合、碍子を測定していない。
ステップ10:エンコーダの値と地図情報を参考にして摩耗量と一緒に記録した位置情報を補正する。地図情報の碍子の位置情報と、碍子を測定したときのエンコーダ32による位置情報(実測値)を比較する。差分が生じた場合には一時記憶した位置情報と比較して相当分の位置情報を補正する。
ステップ4に戻り、目的地に到達していなければステップ5以降を実施し、目的地に到達すれば終了する。
測定終了後は、操作ボタンの分析ボタンを押下すると、線系図ビューワーに電車線測定結果が色分けで表示される。電車線測定結果は電車線用カメラの撮影データとリンク付けされており、要交換箇所を指定することにより該当箇所の撮影画像を視認できる。
このような本発明によれば、小型台車に特有の振動の影響を考慮して高い位置決め精度を確保でき、従来と比べて測定時間を大幅に短縮することができ、また作業要員も複数人からオペレータ1人と大幅に削減することができる。
なお電車線の配置は、軌道桁の左右側面に配置した形態に限らず、軌道桁の上面又は下面、軌道側壁に配置した構成であっても良く、その場合には電車線に対向するように二次元レーザ変位計、電車線用カメラを配置するようにフレーム本体を設計変更することができる。
なお演算制御部は、各種測定値を演算処理する演算装置と、制御を実行する制御装置を切り離し通信機能を介して接続可能とし、台車上に演算装置を搭載し、遠隔の携帯情報端末に制御装置を搭載した形態であっても良い。
また本発明の無人走行台車は電車線の摩耗量測定のほかにも、軌道桁の点検、落下物又は障害物の点検用台車として利用できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
1 軌道桁
2 電車線
3 碍子
4 銅トロリー
10 電車線摩耗測定用無人走行台車
12 フレーム本体
13 アクチュエータ
14 走行車輪
15 第1アーム
16 案内車輪
17 第2アーム
18 無線式通信部
20 表示灯
30 無人走行台車用の電車線摩耗測定装置
32 エンコーダ
34 二次元レーザ変位計
36 距離センサ
38 演算制御部
40 電車線用カメラ
42 走行用カメラ
44 表示部
46 操作部
48 バッテリー
50 携帯情報端末

Claims (6)

  1. 軌道桁上を走行する無人走行台車に搭載されて電車線の摩耗箇所を検出して摩耗量を測定する無人走行台車用電車線摩耗測定装置において、
    前記無人走行台車の車輪の回転量から走行距離を求めるエンコーダと、
    前記電車線及び碍子の形状を測定する2次元レーザ変位計と、
    前記2次元レーザ変位計の測定値から前記電車線の取付基部上面と銅トロリー先端の輪郭を取得して前記電車線の摩耗量を算出し前記エンコーダの測定値に基づく位置情報と共に一次記録する演算制御部と、
    を備えたことを特徴とする無人走行台車用電車線摩耗測定装置。
  2. 請求項1に記載された無人走行台車用電車線摩耗測定装置であって、
    前記演算制御部は、前記2次元レーザ変位計の測定値から碍子位置を検出し、一次記録した前記位置情報を補正することを特徴とする無人走行台車用電車線摩耗測定装置。
  3. 軌道桁上を走行する走行車輪と、前記走行車輪を駆動するアクチュエータを有するフレーム本体と、
    前記フレーム本体に請求項1に記載された無人走行台車用電車線摩耗測定装置を搭載し、
    前記電車線と走行状況を撮影するカメラと、
    前記フレーム本体に接続し、先端が前記軌道桁の両側面を間に挟むように前記フレーム本体から下方に延出し、前記軌道桁の両側面を走行する案内車輪を有するアームと、
    を備え、
    前記無人走行台車用電車線摩耗測定装置の操作部を外部の携帯情報端末に設置し、無線式通信部を用いて遠隔操作で前記アクチュエータを起動して無人走行し、前記無人走行台車用電車線摩耗測定装置を操作することを特徴とする電車線摩耗測定用無人走行台車。
  4. 請求項3に記載の電車線摩耗測定用無人走行台車であって、
    前記アームは、軌道桁の幅長さに応じて前記案内車輪の取付位置を変更可能なことを特徴とする電車線摩耗測定用無人走行台車。
  5. 請求項3又は4に記載の電車線摩耗測定用無人走行台車であって、
    前記フレーム本体は、前記無人走行台車用電車線摩耗測定装置及び前記アクチュエータに電力供給する充電式のバッテリーを備えたことを特徴とする電車線摩耗測定用無人走行台車。
  6. 請求項1に記載の無人走行台車用電車線摩耗測定装置を実行する電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラムにおいて、
    前記電車線摩耗測定用無人走行台車の操作画面上から自己位置と目的地を入力して走行指示する走行ステップと、
    走行中に2次元レーザ変位計の測定値から前記電車線の取付基部上面と銅トロリー先端の輪郭を取得して前記電車線の摩耗量を算出し、前記電車線摩耗測定用無人走行台車の車輪の回転量から走行距離を求めるエンコーダの位置情報と共に一次記録し、前記2次元レーザ変位計の測定値から碍子位置を検出し、一次記録した前記位置情報を補正する測定ステップと、
    前記測定ステップの測定値に基づいて前記電車線の摩耗箇所を表示する表示ステップと、
    を有することを特徴とする電車線摩耗測定用無人走行台車の操作プログラム。
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