JPH08276188A - マクロ生物の付着を防止し、および/またはマクロ生物を除去し、および/またはマクロ生物を制御するために、水および該水と接触する表面を処理する方法、該処理のための組成物およびペイント - Google Patents
マクロ生物の付着を防止し、および/またはマクロ生物を除去し、および/またはマクロ生物を制御するために、水および該水と接触する表面を処理する方法、該処理のための組成物およびペイントInfo
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- JPH08276188A JPH08276188A JP7320821A JP32082195A JPH08276188A JP H08276188 A JPH08276188 A JP H08276188A JP 7320821 A JP7320821 A JP 7320821A JP 32082195 A JP32082195 A JP 32082195A JP H08276188 A JPH08276188 A JP H08276188A
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- Y10S210/00—Liquid purification or separation
- Y10S210/931—Zebra mussel mitigation or treatment
Abstract
クロ生物を除去し、制御するために、水および水の接触
する表面を処理する方法、処理のための組成物及びペイ
ントを提供する。 【解決手段】水および水と接触する表面を処理する方法
として、少くとも1つの殺菌活性生成物または生物静菌
活性生成物あるいは両方が使用され、こゝで1つの活性
生成物は下式(I)のポリアミン、または下式(II)
のモノアミン、あるいはその混合物を含有する。 R1−NH〔(CH2)3−NH〕n−(CH2)3N
H2 (I) R2NH2 (II) こゝで、R1,R2はC8〜C22のアルキル基または
アルケニル基であり、nは0〜3の間の整数である。
Description
上で、動物界に属するマクロ微生物、特に軟体動物の付
着を防止し、および/またはマクロ生物を除去し、およ
び/またはマクロ生物を制御するために、水および水と
接触する表面を処理する方法、およびこの処理のため
の、水に注入される組成物および水と接触する表面に塗
布されるペイントに関する。
流、川、湖、天然または人工貯水池、地下の井戸または
その他から汲み出された水)、または塩水(例えば、海
水)を利用している。この水は、例えば、ボイラー循環
または冷却水循環に使用される。水は、工業設備におけ
る閉鎖ダクトまたは外気に開放されたダクトを循環す
る。循環は、水が例えば川から汲み上げられそして川に
排出される開放循環、または、水が何度も再利用される
閉鎖または半閉鎖循環で行われ得る。
は、まず第一に、微生物が発生し、それにより、この表
面上に有機物質、細菌、藻類、原生動物またはその他の
微生物からなる生物学的膜または細菌膜を形成すること
が知られている。この生物学的膜は、例えば、出力また
は熱交換の顕著な損失を引き起こし得る。さらに、この
生物学的膜の存在は、局所的な腐食を起こし得、これ
は、膜を形成する微生物の物理的な存在および代謝に関
連する。結果として、動物界に属するマクロ生物もまた
水と接触する表面に発生し、これらのマクロ生物は、軟
体動物(例えば、イガイ類(mussels)、二枚貝(clam
s)およびフジツボ目の甲殻類(barnacles))、セルプ
ラ(serpulae)、甲殻類(crustaceans)、ヒドロポリ
プ(hydroids)、外肛動物(bryozoa)、ヒドロ虫類(h
ydrozoa)であり得る。これらのマクロ生物は、水と接
触する設備の表面に外皮を形成する。これらの外皮の除
去は困難であり、そして機械的にまたは手作業でこの外
皮を除去する前に、しばしば設備を停止して水を排出す
る必要がある。従って、マクロ生物の成長および水と接
触する表面へのその付着を防ぎ得る、殺菌作用および/
または生物静菌作用を有する化合物を活性生成物として
水に導入することが試みられている。
処理するために提案され使用されている。実際に最も一
般的に使用されているものは、塩素、臭素、ヨウ素、塩
化カリウム、次亜塩素酸およびそのナトリウム塩または
カルシウム塩、次亜臭素酸、ジクロロ−またはトリクロ
ロイソシアヌル酸の塩、あるいはハロゲン化ヒダントイ
ンのような、ハロゲンまたはハロゲン化無機誘導体また
は有機誘導体である。しかし、これらの化合物は、腐食
性であり、そして水中に存在する有機物質と共に強い毒
性の塩素化化合物を形成する欠点がある。注入またはコ
ーティングとの接触による処理のために、過酸化誘導
体、フェノールおよびフェノール誘導体、重金属または
それらの有機誘導体、ホルムアルデヒド、安息香酸およ
びベンゾエートを使用することもまた提案されている。
しかし、これらの化合物の大部分は高価であり、そして
大量の水を利用する工業設備におけるそれらの使用は考
えられない。さらに、それらの多くは、毒性または腐食
性の残留物を処理された水に残してしまう。
し得る水相中の溶液または分散液の形態で使用される。
この場合は、これらは、通常、処理される水に注入され
る。しかし、ある場合には、特に殺菌性化合物が水に対
して溶解性が低い場合、これらをある物質(例えば、ペ
イント)に導入し、そして殺菌性化合物を含有するこの
物質を保護されるべき表面(例えば、船体)に塗布し
て、保護されるべき表面と接触する水を処理する。
水を処理するための方法における適切な形態での使用に
適するようにするために、殺菌性化合物は以下の性質を
有さなければならない:水と接触する表面の腐食を(こ
の腐食が水中に存在する化学物質(例えば、CO2)によ
るか、または生物学的膜によるかに関わらず)防ぐこ
と、生物学的膜の形成を防ぐこと、マクロ生物の付着を
除去または防ぐこと、および使用後に、工業設備の下流
の植物相および動物相が保護されるように、毒性または
腐食性残留物を残さないこと。
ーティングは、水と接触し、保護されるべき表面にコー
ティングされる脂肪族モノアミンまたはポリアミンを使
用することにより得られ得ることが知られている。ヨー
ロッパ特許出願第0017611号からはまた、脂肪酸アミン
はマクロ生物を破壊し、そしてそれにより生物学的膜を
破壊しやすいことが知られている。
は、水と接触する表面上への、動物界に属するマクロ生
物、特に軟体動物の付着を防止し、および/または破壊
するために、水および水と接触する表面を処理する方法
を提供することである。
行するために使用されるペイントを提供することであ
る。
ン、より詳細には、ポリアミンの特定の混合物が上記全
ての性質を有すること、およびこれらは、水と接触する
表面から、マクロ生物、より詳細には軟体動物を有利に
除去することを可能にすることが見出された。より詳細
には、これらは、熱発電所または原子力発電所中の冷却
設備のような開放循環で水が循環する工業設備におい
て、ゼブライガイ類(zebra musseles)またはカワホト
トギス貝(Dreissena)によって引き起こされた問題を
解決することを可能にする。
着の防止、水と接触する表面上のこのマクロ生物の除去
および制御の少なくとも1つを行うために、この水およ
びこの水と接触する表面を処理する方法を提供する。こ
の方法には、この水に注入され、またはこの表面に塗布
され、またはその両方が行われる、少なくとも1つの殺
菌活性生成物または生物静菌活性生成物あるいはその両
方が使用され、ここで、使用されたこの少なくとも1つ
の活性生成物は、少なくとも1つの下式Iのポリアミ
ン、または少なくとも1つの下式IIのモノアミン、ある
いはこの少なくとも1つの式Iのポリアミンおよびこの
少なくとも1つの式IIのモノアミンの混合物を含有す
る:
であり、そしてnは0および3の間の整数である;およ
び
基である。そのことにより、上記目的が達成される。
性生成物は、第1に、R1がドデシル基である少なくとも
1つの式Iのポリアミン、またはR1がテトラデシル基で
ある少なくとも1つの式Iのポリアミン、あるいはその
混合物、および第2に、R1がオクタデセニル基である少
なくとも1つの式Iのポリアミンを含有する混合物であ
る。
活性生成物は、断続的に水に注入される。
1つの活性生成物は、連続的に水に注入される。さらに
他の実施態様では、上記少なくとも1つの活性生成物
は、水相中のエマルジョンとして処方される。
1つの活性生成物のエマルジョンは使用され、このエマ
ルジョンは少なくとも1つの下式IIIのポリオキシエチ
レン化第3アミンを含有する乳化剤の補助によって得ら
れる:
はアルケニル基であり、そしてxおよびyは、(x+
y)が5と50との間であるような整数である。
1つの活性生成物を含有するコーティングは、上記水と
接触する表面に塗布される。
1つの式Iまたは式IIの活性生成物、あるいはその両方
は、粉末状の充填剤と混合され、そのようにして得られ
た混合物を顔料のように用いてペイントは調製され、そ
してこのペイントは上記水と接触する表面に塗布され
る。
めの殺菌性組成物を提供する。この組成物は、第1に、
R1がドデシル基である少なくとも1つ式Iのポリアミ
ン、またはR1がテトラデシル基である少なくとも1つの
式Iのポリアミン、あるいはそれらの混合物、および第
2に、R1がオクタデセニル基である少なくとも1つの式
Iのポリアミンを含有するポリアミンの混合物を含有す
る。
ら誘導されるポリアミン、またはオレインを含有する植
物油または動物油あるいはその両方と、ココヤシから誘
導される少なくとも1つのポリアミンとの混合物を含有
する。
15重量%を越えない上記少なくとも1つの式IIのアミン
を含有する。
物は、上記方法を実行するために意図され、水性エマル
ジョンの形態である。
物は、上記方法を実行するために意図され、以下の、少
なくとも1つの式IIIのポリオキシエチレン化第3アミ
ンのを含有する乳化剤を含有する:
はアルケニル基であり、そしてxおよびyは、(x+
y)が5と50との間にであるような整数である。
少なくとも1つの式Iまたは式IIの活性生成物またはそ
の両方の重量に対して、5〜45重量%を構成する。
ンの水相は、ジエチレングリコール、へキシレングリコ
ール、モノプロピレングリコールおよび下式IVのアミノ
アルコールからなる群より選択される少なくとも1つの
有機溶媒を含有する:
り、そしてR4およびR5は、同一または異なって、Hまた
はC1〜C3のアルキル基である。
めのペイントを提供する。このペイントは、第1に、R1
がドデシル基である少なくとも1つの式Iのポリアミン
またはR1がテトラデシル基である少なくとも1つの式I
のポリアミン、またはそれらの混合物、および第2に、
R1がオクタデセニル基である少なくとも1つの式Iのポ
リアミンを含有するポリアミンの混合物を含有する。
触する表面上への、動物界に属するマクロ生物、特に軟
体動物の付着を防止し、および/または破壊するため
に、水および水と接触する表面を処理する方法を提供す
ることである。この方法には、水に注入され、そして/
またはこの表面に塗布される少なくとも1つの活性な殺
菌性生成物および/または生物静菌性生成物が使用され
る。これらの活性な生成物は下式Iの少なくとも1つの
ポリアミンおよび/または下式IIの少なくとも1つのモ
ノアミンを含有することにより特徴づけられる:
であり、そしてnは0および3の間の整数(これらを含
めて)である;および
基である。
成物は、より詳細には、第1に、R1がドデシル基である
式Iの少なくとも1つのポリアミン、および/またはR1
がテトラデシル基である式Iの少なくとも1つのポリア
ミン、および第2に、R1がオクタデセニル基である式I
の少なくとも1つのポリアミンを含有する混合物であ
る。この混合物は、他のモノアミンおよび/またはポリ
アミンも含有し得る。
は、その塩または他の誘導体の形態でなく、それ自体と
して使用される。
利に注入され得る。本発明によれば、活性生成物の水へ
の注入は、処理される水に連続的または断続的に行われ
得る。連続的に注入する場合、水1リットルあたり式I
および/または式IIの生成物の0.01ppmと1.5ppmとの間
の濃度を得るために必要とされる量が、処理される表面
に関して適切であり得る。断続的に注入する場合、1.5
時間で6mg/lのオーダーの濃度を得るように式Iおよび
/または式IIの生成物を毎日注入することにより、カワ
ホトトギス貝の集団を1ヶ月で根絶させ得る。式Iおよ
び/または式IIの活性生成物の必要濃度は、除去される
マクロ生物、水と接触する表面のサイズおよび性質、な
らびに水の流れに依存し、当業者に容易に決定され得
る。
られる式Iおよび/または式IIの活性生成物の全てを含
有する殺菌性組成物を水に注入することにより、有利に
行われる。しかし、使用される異なる活性生成物を別々
に注入することが可能であり、各注入は、一部の殺菌性
組成物を用いて行われる。本発明のさらなる目的は、先
に定義された処理方法に使用される殺菌性組成物を提供
することである。この組成物は、第1に、R1がドデシル
基である式Iの少なくとも1つのポリアミンおよび/ま
たはR1がテトラデシル基である式Iの少なくとも1つの
ポリアミン、および第2に、R1がオクタデセニル基であ
る式Iのポリアミンを含有する。
獣脂から誘導されるポリアミンおよび/またはオレイン
を含有する植物油または動物油から誘導されるポリアミ
ンと、ココヤシから誘導されるポリアミンとを混合する
ことにより得られる。
は、水相において、エマルジョン、より好ましくはマイ
クロエマルジョンとして処方される。なぜなら、式Iお
よび/または式IIのアミン自体は水に不溶であるからで
ある。活性生成物を乳化させるために、乳化性界面活性
剤が好適に使用される。この乳化剤は、有利には、以少
なくとも1つの下式IIIのポリオキシエチレン化第3ア
ミンを含有する:
はアルケニル基であり、好ましくは、ヘキサデシル基、
ステアリル基またはオレイル基であり、そしてxおよび
yは、x+yが5と50との間、好ましくは、10と20との
間であるような整数である。乳化剤は、式Iおよび/ま
たは式IIの活性生成物により形成される組合せの重量に
対して、5〜45重量%の量、好ましくは、15〜35重量%
を構成し得る。
溶媒を含有し得る。この有機溶媒は、ジエチレングリコ
ール、へキシレングリコール、モノプロピレングリコー
ルおよび下式IVのアミノアルコールからなる群から適切
に選択される:
り、そしてR4およびR5は、同一または異なって、Hまた
はC1〜C3のアルキル基である。
切であれば、このエマルジョンの90重量%までを構成し
得る。
よび/または式IIの活性生成物を含有するコーティン
グ、特にペイントを水と接触する表面に塗布することに
よって水を処理することもまた可能である。このような
ペイントの特定の実施態様によれば、式Iおよび/また
は式IIの少なくとも1つの活性生成物は、粉状の生成物
を得るように、粉状の充填剤(例えば、微粉状にしたシ
リカ)と混合される。この粉状の生成物は、次いで、顔
料と同じようにペイント中に導入される。本発明の他の
課題は、この方法の変形を実行するために使用されるペ
イントを提供することである。このペイントは、第1
に、R1がドデシル基である少なくとも1つの式Iのポリ
アミンおよび/またはR1がテトラデシル基である少なく
とも1つの式Iのポリアミン、および第2に、R1がオク
タデセニル基である式Iのポリアミンを含有する。
式IIのアミンは、水と接触する表面に付着する、動物界
に属するマクロ生物に対して活性を有することが見出さ
れた。これらのマクロ生物は、セルプラ(serpulae)、
甲殻類(crustaceans)、ヒドロポリプ(hydroids)、
外肛動物(bryozoa)およびヒドロ虫類、より詳細に
は、軟体動物(molluscs)、例えば、イガイ(mussel
s)、フジツボ目の甲殻類(barnacles)および二枚貝
(clams)であり得る。簡略化のために、本願のこれ以
降において、マクロ生物に対するこの活性を、用語「軟
体動物致死活性」と称す。本発明によれば、脂肪族鎖R1
(これはドデシル(またはラウリル)鎖および/または
テトラデシル(またはミリスチル)鎖である)を含有す
るポリアミンが、オクタデセニル(またはオレイル)脂
肪族鎖R1を含有するポリアミンと混合されるときに、軟
体動物致死活性は特に高いことが見出された。実は、以
下の実施例に示されるように、これらの2つのタイプの
ポリアミンの間には相乗反応がある。ポリアミンのこの
好ましい混合物は、相乗作用が改変されることなく、さ
らに他のポリアミンを含有し得る。これは、特に、以下
の(A)、(B)または(C)のポリアミンのいずれかが使用さ
れるときにあてはまる: (A)脂肪族鎖がココヤシから誘導され、そしてC12および
C14の脂肪族鎖を有する式Iのポリアミンに加え、C8、C
10、C16、C18およびモノ不飽和C18基R1を有するポリア
ミンを含有する、市販の式Iのポリアミン、または (B)脂肪族鎖が獣脂から誘導され、そしてモノ不飽和C18
基R1に加え、C14、C16およびC18基R1を含有する、市販
の式Iのポリアミン、または、 (C)オレインを含有する植物油または動物油から誘導さ
れ、ここで、脂肪族鎖は、モノ不飽和C18基R1に加え、C
14、C16、モノ不飽和C16基および飽和C18基R1、ならび
にいくつかの場合には、ジエン性C18基R1を含有する、
市販の式Iのポリアミン。
得、これは、市販の生成物中の式Iのポリアミンと混合
され、そしてその基R2は、一般に、式Iのポリアミンの
基R1と同じであり、この場合、モノアミンの含有量は15
重量%を越えない。
所または原子力発電所の冷却設備(水が開放循環で循環
する)において、マイクロエマルジョンの形態で水中に
この組成物を注入することにより、ストライプ(stripe
d)イガイ類(カワホトトギス貝多形体(Dreissena polym
orpha))の除去を可能にすることを示している。さら
に、本発明に従って使用される組成物は、水と接触する
表面への軟体動物の付着を防ぎ得ることが見出された。
実際に、実験室の実験では、本発明に従って使用される
組成物は、ストライプイガイ類の足糸(byssal)フィラ
メントの生長を阻害することが観察された。さらに、こ
の殺菌性組成物の存在下で、水と接触する表面へのフジ
ツボ目の甲殻類および殻斗貝類(acorn-shells)の付着
が少ないことが観察された。
定な膜形成効果を有し、そしてそれらは、水に注入され
ると、水と接触する表面に膜の形態で付着することが知
られている。従って、注入により処理を行うときの殺菌
性組成物の必要量は少ない。なぜなら、表面に付着した
膜が微生物またはマクロ生物に対して長期間の作用を有
するからである。これは、塩素およびその誘導体(二酸
化塩素および有機塩素化合物)を用いる場合にはあては
まらない。従来の技術で最も一般的に使用されるこれら
の化合物は表面に付着せず、そして水中に分散される。
従って、本発明の処理方法によれば、水に注入される殺
菌性組成物の量は設備中の水の流れよりも、水と接触す
る表面に依存する。特に、所定の表面を処理するため
に、まず第1に、この表面に膜を形成するように、比較
的高い濃度の本発明の殺菌性組成物を導入し、次いで、
膜を補充しマクロ生物に作用するように、保護される表
面で低濃度の殺菌性組成物を維持する。
た、生物学的膜の形成を防ぐこと、または生物的な膜が
形成されたときにこの膜を破壊すること、およびこの生
物学的膜による腐食を防ぐことを可能にする。これはま
た、腐食防止作用およびアンチスケール作用を有する。
このことに関して、アミンが公知である。
殺菌作用および腐食防止作用は、例えば、スチール、
銅、セラミック、ガラスおよびプラスチックの多くの表
面において確認された。
ない。実際に処理された媒体中のアミンおよびポリアミ
ンの寿命は比較的短く、そして毒性二次生成物を形成し
ない。本発明の方法によって水が処理される、発電所の
冷却設備から出る残留水は、魚類、特にスズキ(perc
h)およびコイ科の淡水魚(bream)の幼魚に対して毒性
作用を有しない。
を混合することにより調製される。実際には、特に適切
な組成物は、ココヤシから誘導される少なくとも1つの
ポリアミンと、獣脂から誘導される少なくとも1つのポ
リアミン、および/またはオレインを含有する植物油ま
たは動物油から誘導される少なくとも1つのポリアミン
とを混合することにより得られる。
実施例は、本発明をより良く理解することを可能にす
る。
理における、本発明の殺菌性組成物の試験に関する。
鎖の分布を示す。表1の第1欄は、ポリアミンの市販名
を示す。例えば、「獣脂」は、その脂肪族鎖R1が獣脂か
ら誘導されたポリアミンを示し、そして「オクチル」
は、工業用のオクタン酸から誘導された市販のポリアミ
ンを示す。
na polymorpha pallas)の成体(長さ18〜23mm)を収集
した。実験室で、脱塩素および常に通気され飲用に適す
る水道水に、これらの軟体動物を以下の条件で保存す
る: 温度:18℃±1℃ pH: 7.6〜8.2 カワホトトギス貝に、予め凍結されたChlamydomonas属
の緑藻を毎日与える。凍結藻のブロックを実験容器の上
層に懸濁する。藻は、溶解しながら徐々に分配する。
実験条件に3日間順応させる。この間に、これらの貝は
支持体(ガラスプレート)に付着する。
能な水道水が連続的に供給される(流速:100ml/分)1
2リットルの容器から構成される。容器中の水は常に通
気され、そして媒体は、閉鎖循環で作動するポンプで均
質化される(流速:6l/分)。 各支持体および各テス
ト濃度については、50個のカワホトトギス貝が最初の実
験サンプルを構成する。各サンプルには、容器中の水の
1リットルあたり、2、6、および10mgの濃度が得られ
るように、組成物を毎日90分間または180分間注入し、
そしてこれを各組成物について繰り返して、最適な効果
を測定する。
カワホトトギス貝がその殻を開けたまま、触覚刺激に反
応しないときに確立される。
が、脱塩素された飲用可能な水道水にのみ保存する。
乗作用の存在を測定するために、使用される方法は、生
物静菌性相乗作用を測定するための、Kull F.C., Eisma
nn P.C., Sylvestrowicz H.D., Mayer R.L. (Appl. Mic
robiol. 9, 538-541, 1961)により提案されたものであ
った。
死濃度である。
濃度中の物質Aの量である。
ある。
濃度中の物質Bの量である。
のとき、拮抗作用があり、そしてX<1のとき、相乗作
用がある。
ンを乳化性界面活性剤としての2-アミノ-2-メチル-1-プ
ロパノールおよびエトキシ化アミン、ならびに水と混合
することにより、マイクロエマルジョンの形態で調製さ
れる。Genamin(登録商標)O-200は、20単位のエチレン
オキシドを有するオレイルアミンである。
れる種々のポリアミンそれ自体の最適な軟体動物致死濃
度を示す。
ミンは、軟体動物致死作用を有することが表2および表
3から理解され得る。
体動物致死作用を示す。
ンの混合物およびテトラデシルプロピレンジアミンの混
合物が軟体動物致死作用に対して相乗効果を有しない
が、この混合物がオクタデセニル(C18.1)プロピレンジ
アミンを含有するとき、相乗効果を有すること(Xは1
未満である)を示す。
アミン自体(実施例52〜55)の存在下での、または他の
ポリアミンとの混合物としての(実施例51および53〜6
5)、軟体動物致死濃度を示す。
リアミンまたはテトラアミンであるときに、相乗作用が
また存在することを示す。
媒および種々の乳化性界面活性剤の存在下で行われた。
乳化性界面活性剤がポリアミンの軟体動物致死作用に対
して実質的に影響を有しないことを示す。
接触する表面への塗布による処理についての、生物活性
ペイントの試験に関する。
物を含有する一連の生物活性ペイントを製造した。これ
らを、以下の表11の、乾燥重量で表される処方に対応す
るコーティング組成物に導入した。
で、液体の状態のアミンをSylobloc 45(登録商標)と
混合することによって得られた粉末である。
138により表される。生物活性コーティングは、上記処
方に生物活性充填剤を組み込むことによって得られる。
生物活性充填剤を導入する前に、高シアータービンを用
いて20,000回転/分の速度で、30重量%の、キシレン/
Solvesso 100(重量で72/28)を含有する溶媒の混合物
に、この処方の成分を予め分散して微細かつ均一な分散
物を得た。
側を砂で磨き、続いて、乾燥後に層全体が厚さ80ミクロ
ンになるように、各生物活性処方物を2層コーティング
した。対照プレートを同じ方法で処理したが、処方物
は、充填剤として「Sylobloc 45」シリカのみを含有
し、生物活性アミンを含有しなかった。
海に浸漬し、ナイロン糸により、一方では深さ1メート
ル、他方では深さ10メートルのところに吊るして、貝殻
付着防止効果を測定した。浸漬試験を、1月にまず1ヶ
月間で行った。続いて、プレートを引き上げ、そして対
照プレートと比較した。重量を計った後、プレートに付
着した付着物(deposits)を取り除き、m2あたりの付着
した生物種を同定および計数した。同じ条件下で、新し
いシリーズのコーティングされたプレートを、2月、5
月、8月および10月に3回繰り返し3ヶ月間浸漬し、続
いて、対照プレートとの比較により再び検討した。
ーズのプレートに主に付着した種々の生物種の最も重要
なものを示す。
成物の阻害活性を、表面近くおよび一定の深さに浸漬し
た実験プレートに付着した種々の生物種の重量および数
の関数として、各浸漬期間の終わりに評価した。表13〜
18は、コーティング処方物に導入された生物活性充填剤
の各組成物についての、%により表されるその効果を示
す。効果は以下のように計算される:各処理プレート上
および対照プレート上の微生物の重量をはかり、そして
その重量の差を計算する。効果をパーセントにより表
す。示される数値は得られた数値の算術平均である。
貝殻類の付着防止剤として、ココヤシから誘導されたポ
リアミンと、獣脂から誘導されたポリアミンまたはオレ
イルポリアミンとの混合物は、個々の純粋なアミンより
も効果的であることが明らかである。
率を保つ。これは、本発明に基づく処理に曝された群で
記録された死亡率が、確かに、試験された軟体動物致死
作用によることを示す。
理する方法およびペイントは、水と接触する表面から、
マクロ生物、より詳細には軟体動物を有利に除去するこ
とを可能にする安定な膜形成効果を有し、しかも毒性が
ない。本発明の方法はまた、生物学的膜の形成を防ぐこ
と、または生物的な膜が形成されたときにこの膜を破壊
すること、およびこの生物学的膜による腐食を防ぐこと
を可能にし、腐食防止作用およびアンチスケール作用を
有する。
Claims (16)
- 【請求項1】 動物界に属するマクロ生物の付着の防
止、水と接触する表面上の該マクロ生物の除去および制
御の少なくとも1つを行うために、該水および該水と接
触する表面を処理する方法であって、該方法には、該水
に注入され、または該表面に塗布され、またはその両方
が行われる、少なくとも1つの殺菌活性生成物、または
生物静菌活性生成物、あるいはその両方が使用され、こ
こで、使用された該少なくとも1つの活性生成物は、少
なくとも1つの下式Iのポリアミン、または少なくとも
1つの下式IIのモノアミン、あるいは該少なくとも1つ
の式Iのポリアミンおよび該少なくとも1つの式IIのモ
ノアミンの混合物を含有する、方法: 【化1】 R1-NH[(CH2)3-NH]n-(CH2)3NH2 (I) ここで、R1はC8〜C22のアルキル基またはアルケニル基
であり、そしてnは0および3の間の整数である;およ
び 【化2】 R2NH2 (II) ここで、R2は、C8〜C22のアルキル基またはアルケニル
基である。 - 【請求項2】 前記使用される式Iの活性生成物が、第
1に、R1がドデシル基である少なくとも1つの式Iのポ
リアミン、またはR1がテトラデシル基である少なくとも
1つの式Iのポリアミン、あるいはその混合物、および
第2に、R1がオクタデセニル基である少なくとも1つの
式Iのポリアミンを含有する混合物である、請求項1に
記載の方法。 - 【請求項3】 前記少なくとも1つの活性生成物が、断
続的に水に注入される、請求項1および2のいずれか1
項に記載の方法。 - 【請求項4】 前記少なくとも1つの活性生成物が、連
続的に水に注入される、請求項1および2のいずれか1
項に記載の方法。 - 【請求項5】 前記少なくとも1つの活性生成物が、水
相中のエマルジョンとして処方される、請求項3および
4のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】 前記少なくとも1つの活性生成物のエマ
ルジョンが使用され、該エマルジョンが、少なくとも1
つの下式IIIのポリオキシエチレン化第3アミンを含有
する乳化剤の補助によって得られる、請求項5に記載の
方法: 【化3】 ここで、R3は、C8〜C22のアルキル基またはアルケニル
基であり、そしてxおよびyは、(x+y)が5と50と
の間であるような整数である。 - 【請求項7】 前記少なくとも1つの活性生成物を含有
するコーティングが、前記水と接触する表面に塗布され
る、請求項1および2のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項8】 前記少なくとも1つの式Iまたは式IIの
活性生成物、あるいはその両方が、粉末状の充填剤と混
合され、そのようにして得られた混合物を顔料のように
用いてペイントが調製され、そして該ペイントが前記水
と接触する表面に塗布される、請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 請求項3および4のいずれか1項に記載
の処理方法を実行するための殺菌性組成物であって、第
1に、R1がドデシル基である少なくとも1つ式Iのポリ
アミン、またはR1がテトラデシル基である少なくとも1
つの式Iのポリアミン、あるいはそれらの混合物、およ
び第2に、R1がオクタデセニル基である少なくとも1つ
の式Iのポリアミンを含有するポリアミンの混合物を含
有する、組成物。 - 【請求項10】 獣脂から誘導されるポリアミン、また
はオレインを含有する植物油または動物油あるいはその
両方と、ココヤシから誘導される少なくとも1つのポリ
アミンとの混合物を含有する、請求項9に記載の組成
物。 - 【請求項11】 15重量%を越えない前記少なくとも1
つの式IIのアミンを含有する、請求項9および10のい
ずれか1項に記載の殺菌性組成物。 - 【請求項12】 請求項5に記載の方法を実行するため
に意図され、水性エマルジョンの形態である、請求項9
から12のいずれか1項に記載の殺菌性組成物。 - 【請求項13】 請求項6に記載の方法を実行するため
に意図され、以下の、少なくとも1つの式IIIのポリオ
キシエチレン化第3アミンを含有する乳化剤を含有す
る、請求項12に記載の組成物: 【化4】 ここで、R3は、C8〜C22のアルキル基またはアルケニル
基であり、そしてxおよびyは、(x+y)が5と50と
の間であるような整数である。 - 【請求項14】 前記乳化剤が、少なくとも1つの式I
または式IIの活性生成物あるいはその両方の重量に対し
て、5〜45重量%を構成する、請求項12および13の
いずれか1項に記載の殺菌性組成物。 - 【請求項15】 前記エマルジョンの水相が、ジエチレ
ングリコール、へキシレングリコール、モノプロピレン
グリコールおよび下式IVのアミノアルコールからなる群
より選択される少なくとも1つの有機溶媒を含有する、
請求項12から14のいずれか1項に記載の組成物: 【化5】 HO-A-NR4R5 (IV) ここで、AはC2〜C4の線状または分枝アルケニル基であ
り、そしてR4およびR5は、同一または異なって、Hまた
はC1〜C3のアルキル基である。 - 【請求項16】 請求項8に記載の処理方法を実行する
ためのペイントであって、第1に、R1がドデシル基であ
る少なくとも1つの式IのポリアミンまたはR1がテトラ
デシル基である少なくとも1つの式Iのポリアミン、ま
たはそれらの混合物、および第2に、R1がオクタデセニ
ル基である少なくとも1つの式Iのポリアミンを含有す
るポリアミンの混合物を含有する、ペイント。
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