JPH08275798A - 発光増強法 - Google Patents
発光増強法Info
- Publication number
- JPH08275798A JPH08275798A JP7766995A JP7766995A JPH08275798A JP H08275798 A JPH08275798 A JP H08275798A JP 7766995 A JP7766995 A JP 7766995A JP 7766995 A JP7766995 A JP 7766995A JP H08275798 A JPH08275798 A JP H08275798A
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- JP
- Japan
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- cypridina
- luminescence
- cypridina luciferase
- calcium ion
- luciferin
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ウミホタルルシフェラーゼ発光反応においてカ
ルシウムイオンを存在させることを特徴とするウミホタ
ルルシフェラーゼ発光増強法。 【効果】カルシウムイオンを添加することにより、ウミ
ホタルルシフェラ−ゼを免疫測定試薬の標識剤として使
用する免疫測定法を高感度に行うことができる。
ルシウムイオンを存在させることを特徴とするウミホタ
ルルシフェラーゼ発光増強法。 【効果】カルシウムイオンを添加することにより、ウミ
ホタルルシフェラ−ゼを免疫測定試薬の標識剤として使
用する免疫測定法を高感度に行うことができる。
Description
【0001】
【従来の技術】ウミホタルの発光は、酵素であるウミホ
タルルシフェラ−ゼと基質であるウミホタルルシフェリ
ンの反応で起こる。従来、天然ウミホタルからの抽出、
あるいはウミホタルルシフェラ−ゼ遺伝子による組み換
え体から産生されたウミホタルルシフェラ−ゼを、リン
酸ナトリウム緩衝液あるいはトリス・塩酸緩衝液などの
中に存在させて、ウミホタルルシフェリンの溶液を添加
することにより発光させている。
タルルシフェラ−ゼと基質であるウミホタルルシフェリ
ンの反応で起こる。従来、天然ウミホタルからの抽出、
あるいはウミホタルルシフェラ−ゼ遺伝子による組み換
え体から産生されたウミホタルルシフェラ−ゼを、リン
酸ナトリウム緩衝液あるいはトリス・塩酸緩衝液などの
中に存在させて、ウミホタルルシフェリンの溶液を添加
することにより発光させている。
【0002】近年、このウミホタルルシフェラ−ゼを検
査診断分野における免疫測定試薬の標識剤として使用す
る試みがなされている。例えば、ポリスチレンチュ−ブ
などの固相に検査しようとする物質に対する抗体を不溶
化し、検体と反応させて検査しようとする物質を捕捉し
た後、ウミホタルルシフェラ−ゼで標識した検査しよう
とする物質に対する抗体と反応させて、反応した標識ウ
ミホタルルシフェラ−ゼの発光量により検査しようとす
る物質を定量しようとするものである。
査診断分野における免疫測定試薬の標識剤として使用す
る試みがなされている。例えば、ポリスチレンチュ−ブ
などの固相に検査しようとする物質に対する抗体を不溶
化し、検体と反応させて検査しようとする物質を捕捉し
た後、ウミホタルルシフェラ−ゼで標識した検査しよう
とする物質に対する抗体と反応させて、反応した標識ウ
ミホタルルシフェラ−ゼの発光量により検査しようとす
る物質を定量しようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そもそも、ウミホタル
ルシフェラ−ゼを免疫測定試薬の標識剤として使用する
目的の一つは、その感度向上である。感度を向上させる
要素の中には、ウミホタルルシフェラ−ゼの比活性、つ
まり分子当たりの発光量を増大させることと、S/N
比、つまりウミホタルルシフェラ−ゼによる発光とそう
でない発光との比率を大きくすることがある。ここに言
う、そうでない発光とは、ウミホタルルシフェラ−ゼが
存在しない系にウミホタルルシフェリンを添加した時に
生じる発光であり、化学発光と考えられる。このような
発光を抑えて、ウミホタルルシフェラ−ゼ自身の発光を
増強することが課題である。
ルシフェラ−ゼを免疫測定試薬の標識剤として使用する
目的の一つは、その感度向上である。感度を向上させる
要素の中には、ウミホタルルシフェラ−ゼの比活性、つ
まり分子当たりの発光量を増大させることと、S/N
比、つまりウミホタルルシフェラ−ゼによる発光とそう
でない発光との比率を大きくすることがある。ここに言
う、そうでない発光とは、ウミホタルルシフェラ−ゼが
存在しない系にウミホタルルシフェリンを添加した時に
生じる発光であり、化学発光と考えられる。このような
発光を抑えて、ウミホタルルシフェラ−ゼ自身の発光を
増強することが課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上に述べた課題を解決
すべく、ウミホタルルシフェラ−ゼ自身の発光を増強さ
せる方法を検討した結果、本発明に到達した。
すべく、ウミホタルルシフェラ−ゼ自身の発光を増強さ
せる方法を検討した結果、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明はウミホタルルシフェラ−
ゼ発光反応系にカルシウムイオンを存在させることを特
徴とする発光増強法に関するものである。
ゼ発光反応系にカルシウムイオンを存在させることを特
徴とする発光増強法に関するものである。
【0006】ウミホタルルシフェラ−ゼ発光を増強する
ための添加物質を検討した結果、カルシウムイオンの添
加により発光が増強することが判った。さらに、発光反
応溶液の至適カルシウム濃度を検討したところ、カルシ
ウムイオン濃度が5μMないし5mMが好ましく、50
μMないし500μMで最も発光が増大した。
ための添加物質を検討した結果、カルシウムイオンの添
加により発光が増強することが判った。さらに、発光反
応溶液の至適カルシウム濃度を検討したところ、カルシ
ウムイオン濃度が5μMないし5mMが好ましく、50
μMないし500μMで最も発光が増大した。
【0007】イオンを添加する際にも塩で添加するのが
好ましく、例えば塩化カルシウム、水酸化カルシウム、
硫酸カルシウムなど水溶性の塩が好ましいが、中でも塩
化カルシウムが好ましい。また、カルシウムイオンは発
光反応液中で至適濃度になるように、ウミホタルルシフ
ェラーゼが存在する存在する液に含まれていることが好
ましいが、ウミホタルルシフェリン溶液に含まれていて
も、あるいはその両方に含まれていてもかまわない。
好ましく、例えば塩化カルシウム、水酸化カルシウム、
硫酸カルシウムなど水溶性の塩が好ましいが、中でも塩
化カルシウムが好ましい。また、カルシウムイオンは発
光反応液中で至適濃度になるように、ウミホタルルシフ
ェラーゼが存在する存在する液に含まれていることが好
ましいが、ウミホタルルシフェリン溶液に含まれていて
も、あるいはその両方に含まれていてもかまわない。
【0008】本発明によりウミホタルルシフェラ−ゼを
免疫測定試薬の標識剤として使用した場合に高感度測定
を行うことができる。
免疫測定試薬の標識剤として使用した場合に高感度測定
を行うことができる。
【0009】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0010】実施例 1 塩化カルシウム0,1μM,10μM,100μM,1
mM,10mM,100mM,および1Mを含む100
mMトリス・塩酸緩衝液(pH=7.2)のそれぞれ
に、ウミホタルルシフェラ−ゼを3ng/mlの濃度で
添加した。それぞれについて、ポリスチレンチュ−ブに
50μlを採り、ウミホタルルシフェリン3.3μg/
mlの10mMクエン酸ナトリウム緩衝液・140mM
塩化ナトリウム(pH=4.5)溶液50μlを加え
て、ルミノメ−タ(アロカ社 BLR−201)で10
秒後、10秒間測光した。
mM,10mM,100mM,および1Mを含む100
mMトリス・塩酸緩衝液(pH=7.2)のそれぞれ
に、ウミホタルルシフェラ−ゼを3ng/mlの濃度で
添加した。それぞれについて、ポリスチレンチュ−ブに
50μlを採り、ウミホタルルシフェリン3.3μg/
mlの10mMクエン酸ナトリウム緩衝液・140mM
塩化ナトリウム(pH=4.5)溶液50μlを加え
て、ルミノメ−タ(アロカ社 BLR−201)で10
秒後、10秒間測光した。
【0011】なお、ウミホタルルシフェラ−ゼが存在し
ないで、塩化カルシウムを含まない系と塩化カルシウム
を100μM含む系で同様に測光して、ウミホタルルシ
フェラ−ゼに因らない発光への影響も検討した。
ないで、塩化カルシウムを含まない系と塩化カルシウム
を100μM含む系で同様に測光して、ウミホタルルシ
フェラ−ゼに因らない発光への影響も検討した。
【0012】
【表1】
【0013】カルシウムイオンの添加濃度5μMないし
5mMで発光が増大し、50ないし500μMで発光
値、S/N比共に2.4倍の増大がみられた。
5mMで発光が増大し、50ないし500μMで発光
値、S/N比共に2.4倍の増大がみられた。
【0014】実施例 2 塩化第二鉄 0,1μM,10μM,100μM,1m
M,10mM,100mM,および1Mを含む100m
Mトリス・塩酸緩衝液(pH=7.2)のそれぞれに、
ウミホタルルシフェラ−ゼを3ng/mlの濃度で添加
した。それぞれについて、ポリスチレンチュ−ブに50
μlを採り、ウミホタルルシフェリン3.3μg/ml
の10mMクエン酸ナトリウム緩衝液・140mM塩化
ナトリウム(pH=4.5)溶液50μlを加えて、ル
ミノメ−タ(アロカ社 BLR−201)で10秒後、
10秒間測光した。
M,10mM,100mM,および1Mを含む100m
Mトリス・塩酸緩衝液(pH=7.2)のそれぞれに、
ウミホタルルシフェラ−ゼを3ng/mlの濃度で添加
した。それぞれについて、ポリスチレンチュ−ブに50
μlを採り、ウミホタルルシフェリン3.3μg/ml
の10mMクエン酸ナトリウム緩衝液・140mM塩化
ナトリウム(pH=4.5)溶液50μlを加えて、ル
ミノメ−タ(アロカ社 BLR−201)で10秒後、
10秒間測光した。
【0015】
【表2】 発光の増大は認められなかった。むしろ、カルシウムイ
オン添加で発光増大効果の大きい500μMの添加で発
光阻害が認められた。
オン添加で発光増大効果の大きい500μMの添加で発
光阻害が認められた。
【0016】
【発明の効果】実施例により示した通り、ウミホタルル
シフェラ−ゼ発光反応系にカルシウムイオンを存在させ
ることにより、発光値、S/N比共に増大させることが
できた。また、一つの比較例ではあるが、鉄イオンの添
加で発光値の増大は認められず、むしろカルシウムイオ
ンで効果が大きい濃度では発光阻害を示した。カルシウ
ムイオン添加によるS/N比で2.4倍の増大は、ウミ
ホタルルシフェラ−ゼを免疫測定試薬の標識剤として使
用した場合に測定感度にその倍率以上の効果を現わすこ
とができる。
シフェラ−ゼ発光反応系にカルシウムイオンを存在させ
ることにより、発光値、S/N比共に増大させることが
できた。また、一つの比較例ではあるが、鉄イオンの添
加で発光値の増大は認められず、むしろカルシウムイオ
ンで効果が大きい濃度では発光阻害を示した。カルシウ
ムイオン添加によるS/N比で2.4倍の増大は、ウミ
ホタルルシフェラ−ゼを免疫測定試薬の標識剤として使
用した場合に測定感度にその倍率以上の効果を現わすこ
とができる。
Claims (3)
- 【請求項1】ウミホタルルシフェラーゼ発光反応におい
てカルシウムイオンを存在させることを特徴とするウミ
ホタルルシフェラーゼ発光増強法。 - 【請求項2】カルシウムイオンを5μMないし5mM存
在させることを特徴とする請求項1記載のウミホタルル
シフェラーゼ発光増強法。 - 【請求項3】カルシウムイオンを50μMないし500
μM存在させることを特徴とする請求項1記載のウミホ
タルルシフェラーゼ発光増強法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7766995A JPH08275798A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 発光増強法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7766995A JPH08275798A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 発光増強法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08275798A true JPH08275798A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=13640297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7766995A Pending JPH08275798A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 発光増強法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08275798A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998028569A1 (fr) * | 1996-12-20 | 1998-07-02 | Kikkoman Corporation | Outil luminescent, son element auxiliaire et procede de conservation de la composition bioluminescente utilisee dans l'outil et l'element auxiliaire |
-
1995
- 1995-04-03 JP JP7766995A patent/JPH08275798A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998028569A1 (fr) * | 1996-12-20 | 1998-07-02 | Kikkoman Corporation | Outil luminescent, son element auxiliaire et procede de conservation de la composition bioluminescente utilisee dans l'outil et l'element auxiliaire |
US6521304B1 (en) | 1996-12-20 | 2003-02-18 | Kikkoman Corporation | Luminescent tool, its auxiliary member and method of preserving bioluminescent composition used in the tool and the auxiliary member |
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