JPH08273916A - 希土類ボンド磁石 - Google Patents
希土類ボンド磁石Info
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- JPH08273916A JPH08273916A JP7076678A JP7667895A JPH08273916A JP H08273916 A JPH08273916 A JP H08273916A JP 7076678 A JP7076678 A JP 7076678A JP 7667895 A JP7667895 A JP 7667895A JP H08273916 A JPH08273916 A JP H08273916A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
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- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
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- H01F1/053—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、高性能磁石を得るため、特に高充
填率した磁性粉末を少ない樹脂で結合させても、耐熱性
に優れた希土類ボンド磁石を提供することを目的として
いる。 【構成】 R2TM17系希土類ボンド磁石のバインダー
に関して、エポキシ樹脂と、ポリベンゾイミダゾール及
びその誘導体を含むものからなる。 【効果】 高耐熱性ポリベンゾイミダゾールを多く含有
し、高磁粉充填率化が可能なバインダーを得ることによ
り、200℃以上の高性能高耐熱性を有する希土類ボン
ド磁石が得られる。
填率した磁性粉末を少ない樹脂で結合させても、耐熱性
に優れた希土類ボンド磁石を提供することを目的として
いる。 【構成】 R2TM17系希土類ボンド磁石のバインダー
に関して、エポキシ樹脂と、ポリベンゾイミダゾール及
びその誘導体を含むものからなる。 【効果】 高耐熱性ポリベンゾイミダゾールを多く含有
し、高磁粉充填率化が可能なバインダーを得ることによ
り、200℃以上の高性能高耐熱性を有する希土類ボン
ド磁石が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れた希土類
ボンド磁石に関する。
ボンド磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類ボンド磁石に用いられる樹脂は、
熱硬化性、熱可塑性、ゴム系などがあるが、その中で熱
硬化性樹脂を用いた圧縮成形磁石は、磁性粉末を高充填
率化できるため、最も高い磁気特性が得られる。さらに
樹脂は(1)強い接着力を有す、(2)耐熱性が良い、
(3)耐薬品性がある、等の条件を満たす必要がある。
この条件を満たす熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂が
ある。
熱硬化性、熱可塑性、ゴム系などがあるが、その中で熱
硬化性樹脂を用いた圧縮成形磁石は、磁性粉末を高充填
率化できるため、最も高い磁気特性が得られる。さらに
樹脂は(1)強い接着力を有す、(2)耐熱性が良い、
(3)耐薬品性がある、等の条件を満たす必要がある。
この条件を満たす熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂が
ある。
【0003】従来の希土類ボンド磁石においては、特公
平6−18133号公報の3頁1欄の表1にエポキシ樹
脂の硬化剤にイミダゾール及びその誘導体を用いること
によって磁気特性の実用上の使用限界温度が約120℃
まで改善されていることが記載されている。また、特開
昭63−24607公報の3頁の1欄の11行と4頁の
図1、2に熱硬化型ポリイミド系樹脂のビスマレイイミ
ドトリアジンを用いることによって約200℃まで使用
可能であることが記載されている。また、特開平6−3
6912公報の4頁1欄の37〜38行には、エポキシ
にトリアジン成分を添加または被覆することによって1
80℃まで使用可能であることが記載されている。
平6−18133号公報の3頁1欄の表1にエポキシ樹
脂の硬化剤にイミダゾール及びその誘導体を用いること
によって磁気特性の実用上の使用限界温度が約120℃
まで改善されていることが記載されている。また、特開
昭63−24607公報の3頁の1欄の11行と4頁の
図1、2に熱硬化型ポリイミド系樹脂のビスマレイイミ
ドトリアジンを用いることによって約200℃まで使用
可能であることが記載されている。また、特開平6−3
6912公報の4頁1欄の37〜38行には、エポキシ
にトリアジン成分を添加または被覆することによって1
80℃まで使用可能であることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
樹脂においては、以下の問題点を有する。
樹脂においては、以下の問題点を有する。
【0005】(1)磁石本来の有する磁気特性の実用上
の使用限界温度は、たとえばR2Fe1 4B系磁石はせい
ぜい120〜180℃であるが、キュリー温度(Tc)
が800〜920℃が高いR2TM17系磁石は300〜
500℃まで使用が可能である。従って、R2TM17系
の希土類ボンド磁石は、樹脂の耐熱性の低さが、磁石本
来の有する耐熱性を十分に発揮させていないという課題
があった。
の使用限界温度は、たとえばR2Fe1 4B系磁石はせい
ぜい120〜180℃であるが、キュリー温度(Tc)
が800〜920℃が高いR2TM17系磁石は300〜
500℃まで使用が可能である。従って、R2TM17系
の希土類ボンド磁石は、樹脂の耐熱性の低さが、磁石本
来の有する耐熱性を十分に発揮させていないという課題
があった。
【0006】(2)エポキシ樹脂は、金属との接着強
度、成形性、耐薬品、耐候性に優れているため、希土類
ボンド磁石のバインダーに適している。しかしながら、
イミダゾールのような耐熱性に優れた硬化剤を用いて
も、せいぜい軟化温度は約150℃程度であった。
度、成形性、耐薬品、耐候性に優れているため、希土類
ボンド磁石のバインダーに適している。しかしながら、
イミダゾールのような耐熱性に優れた硬化剤を用いて
も、せいぜい軟化温度は約150℃程度であった。
【0007】(3)ポリイミド系樹脂は、耐熱性に優れ
ているものの、成形性が悪く接着強度と靱性に劣る。と
ころが、成形性にも優れた樹脂として、熱硬化型ポリイ
ミド系樹脂のビスマレイイミドトリアジン樹脂がある。
しかしながら耐熱性を犠牲にしており、長期耐熱性(長
期耐熱性とは長時間使用可能な最高温度のこと)は17
0〜210℃である。
ているものの、成形性が悪く接着強度と靱性に劣る。と
ころが、成形性にも優れた樹脂として、熱硬化型ポリイ
ミド系樹脂のビスマレイイミドトリアジン樹脂がある。
しかしながら耐熱性を犠牲にしており、長期耐熱性(長
期耐熱性とは長時間使用可能な最高温度のこと)は17
0〜210℃である。
【0008】(4)ポリイミドよりも優れた樹脂とし
て、T.J.Aponyl”Modern Plast
ics Encyclopedia”106頁(196
8)に記載されているように300℃までの強度と長期
耐熱性に優れ、また分子中のNH基によって接着力も強
いポリベンゾイミダゾールがある。しかしながら、これ
までその成形性の悪さから磁石粉末のバインダーとして
は使用が困難であった。
て、T.J.Aponyl”Modern Plast
ics Encyclopedia”106頁(196
8)に記載されているように300℃までの強度と長期
耐熱性に優れ、また分子中のNH基によって接着力も強
いポリベンゾイミダゾールがある。しかしながら、これ
までその成形性の悪さから磁石粉末のバインダーとして
は使用が困難であった。
【0009】従って、実用的な耐熱性の高性能圧縮成形
磁石においては、バインダーがエポキシ樹脂やポリイミ
ド系樹脂からなるものであり、これまで200℃以上で
実用に耐えられる磁石は得られなかった。
磁石においては、バインダーがエポキシ樹脂やポリイミ
ド系樹脂からなるものであり、これまで200℃以上で
実用に耐えられる磁石は得られなかった。
【0010】そこで、本発明は、上記問題点を解決し、
高性能磁石を得るため、特に高充填率した磁性粉末を少
ない樹脂で結合させても、200℃以上の耐熱性に優れ
た希土類ボンド磁石を提供することを目的としている。
高性能磁石を得るため、特に高充填率した磁性粉末を少
ない樹脂で結合させても、200℃以上の耐熱性に優れ
た希土類ボンド磁石を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、基本組成がR2TM17(R
はYを含む希土類金属元素、TMはコバルトを主体とし
た遷移金属元素)の金属間化合物を主成分とする希土類
磁石粉末とバインダーからなる希土類ボンド磁石におい
て、バインダーとして、エポキシ樹脂と、ポリベンゾイ
ミダゾール及びその誘導体を主成分とし、かつエポキシ
樹脂を20%以上含み、かつポリベンゾイミダゾール及
びその誘導体を10%以上含むものを用いることを特徴
とする。
め、請求項1記載の発明は、基本組成がR2TM17(R
はYを含む希土類金属元素、TMはコバルトを主体とし
た遷移金属元素)の金属間化合物を主成分とする希土類
磁石粉末とバインダーからなる希土類ボンド磁石におい
て、バインダーとして、エポキシ樹脂と、ポリベンゾイ
ミダゾール及びその誘導体を主成分とし、かつエポキシ
樹脂を20%以上含み、かつポリベンゾイミダゾール及
びその誘導体を10%以上含むものを用いることを特徴
とする。
【0012】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の希土類ボンド磁石において、バインダーとして、エポ
キシ樹脂と、ポリベンゾイミダゾール及びその誘導体を
主成分とし、かつイミダゾール及びその誘導体を含むも
のを用いることを特徴とする。
の希土類ボンド磁石において、バインダーとして、エポ
キシ樹脂と、ポリベンゾイミダゾール及びその誘導体を
主成分とし、かつイミダゾール及びその誘導体を含むも
のを用いることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明では、エポキシ樹脂とポリ
ベンゾイミダゾール及びその誘導体を含むバインダーに
おいて、エポキシ樹脂は、単独樹脂では成形が困難であ
るポリベンゾイミダゾールの成形性を改善させる。な
お、バインダーはエポキシ樹脂を20%以上含むものを
用いるが、これはエポキシ樹脂が20%未満ではバイン
ダーの成形性が悪く、成形が困難であるためである。ま
た、ポリベンゾイミダゾール及びその誘導体は、エポキ
シ樹脂の硬化剤としても働く。さらにポリベンゾイミダ
ゾールとエポキシが相互に架橋しあい、また相溶(相溶
とは分子レベルで混合すること)し分子複合材料となる
ため、エポキシ樹脂への高耐熱性物質としての添加効果
だけでなく、エポキシ樹脂そのものの耐熱強度が向上す
る。ポリベンゾイミダゾールは、ポリイミドより強度に
優れており、エポキシ樹脂との混合によってもポリイミ
ドよりも耐熱強度が向上する。なお、ポリベンゾイミダ
ゾール及びその誘導体は10%以上含むものを用いる
が、これはポリベンゾイミダゾールが10%以上の時、
200℃以上で使用可能になるためである。さらに、こ
の樹脂を温度特性の良いR2TM17系磁石のバインダー
として用いることによって、希土類ボンド磁石の使用可
能温度が実質的に200℃以上に向上する。
ベンゾイミダゾール及びその誘導体を含むバインダーに
おいて、エポキシ樹脂は、単独樹脂では成形が困難であ
るポリベンゾイミダゾールの成形性を改善させる。な
お、バインダーはエポキシ樹脂を20%以上含むものを
用いるが、これはエポキシ樹脂が20%未満ではバイン
ダーの成形性が悪く、成形が困難であるためである。ま
た、ポリベンゾイミダゾール及びその誘導体は、エポキ
シ樹脂の硬化剤としても働く。さらにポリベンゾイミダ
ゾールとエポキシが相互に架橋しあい、また相溶(相溶
とは分子レベルで混合すること)し分子複合材料となる
ため、エポキシ樹脂への高耐熱性物質としての添加効果
だけでなく、エポキシ樹脂そのものの耐熱強度が向上す
る。ポリベンゾイミダゾールは、ポリイミドより強度に
優れており、エポキシ樹脂との混合によってもポリイミ
ドよりも耐熱強度が向上する。なお、ポリベンゾイミダ
ゾール及びその誘導体は10%以上含むものを用いる
が、これはポリベンゾイミダゾールが10%以上の時、
200℃以上で使用可能になるためである。さらに、こ
の樹脂を温度特性の良いR2TM17系磁石のバインダー
として用いることによって、希土類ボンド磁石の使用可
能温度が実質的に200℃以上に向上する。
【0014】請求項2記載の発明では、エポキシ樹脂と
ポリベンゾイミダゾール及びその誘導体を含むバインダ
ーに、イミダゾール及びその誘導体を添加させることに
よって、エポキシ樹脂とポリベンゾイミダゾールの相容
性が向上し、さらにエポキシとポリベンゾイミダゾール
との硬化促進剤としても働くため、耐熱性が向上する。
ポリベンゾイミダゾール及びその誘導体を含むバインダ
ーに、イミダゾール及びその誘導体を添加させることに
よって、エポキシ樹脂とポリベンゾイミダゾールの相容
性が向上し、さらにエポキシとポリベンゾイミダゾール
との硬化促進剤としても働くため、耐熱性が向上する。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0016】(実施例1)Sm(Co0.672Cu0.08F
e0.22Zr0.028)8.2の組成の合金を高周波溶解炉を用
いてArガス中で溶解した。この合金を1160℃×1
0時間容体化処理、800℃×4時間時効処理した。そ
の後この合金をボールミルにより2μm〜80μmの粒
径の粉末にした。得られた磁性粉末に、ジメチルホルム
アミドに溶解したポリベンゾイミダゾールとビスフェノ
ール型エポキシ樹脂との混合物を添加混合した。樹脂の
混合比は0〜100%で6種区分し、総添加量は磁性粉
末の2wt%とした。この混合物を、攪拌、真空乾燥し
溶剤を除去した。この混合物を約70kgf/mm2の
圧力で磁場中で圧縮成形を行なった。この成形体を窒素
雰囲気中180℃×1時間加熱処理し、さらに300℃
×2時間加熱処理した。
e0.22Zr0.028)8.2の組成の合金を高周波溶解炉を用
いてArガス中で溶解した。この合金を1160℃×1
0時間容体化処理、800℃×4時間時効処理した。そ
の後この合金をボールミルにより2μm〜80μmの粒
径の粉末にした。得られた磁性粉末に、ジメチルホルム
アミドに溶解したポリベンゾイミダゾールとビスフェノ
ール型エポキシ樹脂との混合物を添加混合した。樹脂の
混合比は0〜100%で6種区分し、総添加量は磁性粉
末の2wt%とした。この混合物を、攪拌、真空乾燥し
溶剤を除去した。この混合物を約70kgf/mm2の
圧力で磁場中で圧縮成形を行なった。この成形体を窒素
雰囲気中180℃×1時間加熱処理し、さらに300℃
×2時間加熱処理した。
【0017】なお、ポリベンゾイミダゾール100%の
ものを、比較例1とする。図1に、エポキシ樹脂とポリ
ベンゾイミダゾールの混合比と磁粉充填率と(BH)
maxの関係を示す。
ものを、比較例1とする。図1に、エポキシ樹脂とポリ
ベンゾイミダゾールの混合比と磁粉充填率と(BH)
maxの関係を示す。
【0018】図1から明らかなように、ポリベンゾイミ
ダゾール100%の比較例に対し、本発明であるエポキ
シ樹脂の20%以上の添加混合で、耐熱性のあるポリベ
ンゾイミダゾールの成形性が大幅に改善され、磁粉充填
率が向上し、(BH)max=18MGOeと高い磁気特
性を達成した。
ダゾール100%の比較例に対し、本発明であるエポキ
シ樹脂の20%以上の添加混合で、耐熱性のあるポリベ
ンゾイミダゾールの成形性が大幅に改善され、磁粉充填
率が向上し、(BH)max=18MGOeと高い磁気特
性を達成した。
【0019】(実施例2)Sm(Co0.672Cu0.08F
e0.22Zr0.028)8.2の組成の合金を高周波溶解炉を用
いてArガス中で溶解した。この合金を1160℃×1
0時間容体化処理、800℃×4時間時効処理した。そ
の後この合金をボールミルにより2μm〜80μmの粒
径の粉末にした。得られた磁性粉末に、ビスフェノール
型エポキシ樹脂とジメチルホルムアミドに溶解したポリ
ベンゾイミダゾールの混合物を添加混合した。樹脂の混
合比は、ポリベンゾイミダゾールを比較例も含めて、
0、30、60、100%とした。総添加量は磁性粉末
の2wt%とした。この混合物を、攪拌、真空乾燥し溶
剤を除去した。この混合物を約70kgf/mm2の圧
力で磁場中で圧縮成形を行なった。この成形体を窒素雰
囲気中180℃×1時間加熱処理し、さらに300℃×
2時間加熱処理した。
e0.22Zr0.028)8.2の組成の合金を高周波溶解炉を用
いてArガス中で溶解した。この合金を1160℃×1
0時間容体化処理、800℃×4時間時効処理した。そ
の後この合金をボールミルにより2μm〜80μmの粒
径の粉末にした。得られた磁性粉末に、ビスフェノール
型エポキシ樹脂とジメチルホルムアミドに溶解したポリ
ベンゾイミダゾールの混合物を添加混合した。樹脂の混
合比は、ポリベンゾイミダゾールを比較例も含めて、
0、30、60、100%とした。総添加量は磁性粉末
の2wt%とした。この混合物を、攪拌、真空乾燥し溶
剤を除去した。この混合物を約70kgf/mm2の圧
力で磁場中で圧縮成形を行なった。この成形体を窒素雰
囲気中180℃×1時間加熱処理し、さらに300℃×
2時間加熱処理した。
【0020】なお、比較例2−Aとして、ポリベンゾイ
ミダゾールを含まないもの(混合比0%)には、硬化剤
として1−シアノエチル−4−メチルイミダゾールをエ
ポキシ樹脂の3wt%添加して同様の実験をした。
ミダゾールを含まないもの(混合比0%)には、硬化剤
として1−シアノエチル−4−メチルイミダゾールをエ
ポキシ樹脂の3wt%添加して同様の実験をした。
【0021】また、比較例2−Bとして、熱硬化性ポリ
イミド樹脂のビスマレイイミドトリアジンを磁性粉末の
2wt%添加して同様に成形した。硬化は220℃×1
0時間とした。図2に、温度と成形体の曲げ強度保持率
の関係を示す。
イミド樹脂のビスマレイイミドトリアジンを磁性粉末の
2wt%添加して同様に成形した。硬化は220℃×1
0時間とした。図2に、温度と成形体の曲げ強度保持率
の関係を示す。
【0022】図2から明らかなように、比較例2−Aの
ポリベンゾイミダゾールを含まないものと比較して、本
発明ではポリベンゾイミダゾールの混合量が増加するに
つれ、耐熱性が向上している。200℃において、ポリ
ベンゾイミダゾールが10%の時、約200℃までは使
用可能な比較例2−Bのビスマレイイミドトリアジンと
同等の耐熱性を示している。本発明では、より好ましく
はポリベンゾイミダゾールが30%以上の時、特に20
0℃以上で優れた耐熱強度を示している。
ポリベンゾイミダゾールを含まないものと比較して、本
発明ではポリベンゾイミダゾールの混合量が増加するに
つれ、耐熱性が向上している。200℃において、ポリ
ベンゾイミダゾールが10%の時、約200℃までは使
用可能な比較例2−Bのビスマレイイミドトリアジンと
同等の耐熱性を示している。本発明では、より好ましく
はポリベンゾイミダゾールが30%以上の時、特に20
0℃以上で優れた耐熱強度を示している。
【0023】(実施例3)Sm(Co0.672Cu0.08F
e0.22Zr0.028)8.2の組成の合金を高周波溶解炉を用
いてArガス中で溶解した。この合金を1160℃×1
0時間容体化処理、800℃×4時間時効処理した。そ
の後この合金をボールミルにより2μm〜80μmの粒
径の粉末にした。ビスフェノール型エポキシ樹脂と、ポ
リベンゾイミダゾールと、イミダゾール誘導体の1−シ
アノエチル−4−メチルイミダゾールを重量比69:3
0:1でジメチルホルムアミドに溶解したものを、磁性
粉末に2wt%添加混合した。樹脂の総添加量は2wt
%とした。この混合物を、攪拌、真空乾燥し溶剤を除去
した。この混合物を約70kgf/mm2の圧力で磁場
中で圧縮成形を行なった。この成形体を窒素雰囲気中1
80℃×1時間加熱処理し、さらに300℃×2時間加
熱処理した。
e0.22Zr0.028)8.2の組成の合金を高周波溶解炉を用
いてArガス中で溶解した。この合金を1160℃×1
0時間容体化処理、800℃×4時間時効処理した。そ
の後この合金をボールミルにより2μm〜80μmの粒
径の粉末にした。ビスフェノール型エポキシ樹脂と、ポ
リベンゾイミダゾールと、イミダゾール誘導体の1−シ
アノエチル−4−メチルイミダゾールを重量比69:3
0:1でジメチルホルムアミドに溶解したものを、磁性
粉末に2wt%添加混合した。樹脂の総添加量は2wt
%とした。この混合物を、攪拌、真空乾燥し溶剤を除去
した。この混合物を約70kgf/mm2の圧力で磁場
中で圧縮成形を行なった。この成形体を窒素雰囲気中1
80℃×1時間加熱処理し、さらに300℃×2時間加
熱処理した。
【0024】比較例3として、1−シアノエチル−4−
メチルイミダゾールを含まないものも同様に成形した。
図3に温度と曲げ強度保持率の関係を示した。
メチルイミダゾールを含まないものも同様に成形した。
図3に温度と曲げ強度保持率の関係を示した。
【0025】図3から明らかなように、イミダゾール誘
導体を用いることによって、曲げ強度が向上している。
導体を用いることによって、曲げ強度が向上している。
【0026】
【発明の効果】本発明の希土類ボンド磁石によれば、単
独では成形が困難であった高耐熱性のポリベンゾイミダ
ゾールの高含有率の樹脂バインダーを得ることができ、
さらにエポキシ樹脂と同等の高磁粉充填率化が可能であ
るため、従来の磁気性能で200℃以上で使用可能な高
耐熱性希土類ボンド磁石が得られる。従って、R2TM1
7系磁石と耐熱性バインダーからなる(BH)max=19
MGOeの磁石を得ることができる。
独では成形が困難であった高耐熱性のポリベンゾイミダ
ゾールの高含有率の樹脂バインダーを得ることができ、
さらにエポキシ樹脂と同等の高磁粉充填率化が可能であ
るため、従来の磁気性能で200℃以上で使用可能な高
耐熱性希土類ボンド磁石が得られる。従って、R2TM1
7系磁石と耐熱性バインダーからなる(BH)max=19
MGOeの磁石を得ることができる。
【0027】ボンド磁石の特徴である高い形状自由度を
もった高性能高耐熱性磁石を得ることにより、モーター
やデバイス等の応用面が広がり、かつ高い信頼性を実現
できるなど、多大な効果を有するものである。
もった高性能高耐熱性磁石を得ることにより、モーター
やデバイス等の応用面が広がり、かつ高い信頼性を実現
できるなど、多大な効果を有するものである。
【図1】本発明のポリベンゾイミダゾールの成形性改善
を示すための図。
を示すための図。
【図2】本発明のバインダーの耐熱性を示すための図。
【図3】本発明のイミダゾールの添加の有効性を示すた
めの図。
めの図。
Claims (2)
- 【請求項1】 基本組成がR2TM17(RはYを含む希
土類金属元素、TMはコバルトを主体とした遷移金属元
素)の金属間化合物を主成分とする希土類磁石粉末とバ
インダーからなる希土類ボンド磁石において、バインダ
ーとして、エポキシ樹脂と、ポリベンゾイミダゾール及
びその誘導体を主成分とし、かつエポキシ樹脂を20%
以上含み、かつポリベンゾイミダゾール及びその誘導体
を10%以上含むものを用いることを特徴とする希土類
ボンド磁石。 - 【請求項2】 バインダーとして、エポキシ樹脂と、ポ
リベンゾイミダゾール及びその誘導体を主成分とし、か
つイミダゾール及びその誘導体を含むものを用いること
を特徴とする、前記請求項1記載の希土類ボンド磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7076678A JPH08273916A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 希土類ボンド磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7076678A JPH08273916A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 希土類ボンド磁石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08273916A true JPH08273916A (ja) | 1996-10-18 |
Family
ID=13612099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7076678A Withdrawn JPH08273916A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 希土類ボンド磁石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08273916A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015160969A (ja) * | 2014-02-26 | 2015-09-07 | ミネベア株式会社 | 希土類ボンド磁石の製造方法および希土類ボンド磁石 |
JP2018203812A (ja) * | 2017-05-30 | 2018-12-27 | 日立化成株式会社 | シート |
WO2019106813A1 (ja) | 2017-11-30 | 2019-06-06 | 日立化成株式会社 | コンパウンド及びタブレット |
WO2022014593A1 (ja) | 2020-07-14 | 2022-01-20 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | ボンド磁石用コンパウンド、成形体、及びボンド磁石 |
WO2022118916A1 (ja) | 2020-12-04 | 2022-06-09 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | ペースト |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP7076678A patent/JPH08273916A/ja not_active Withdrawn
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US11732124B2 (en) | 2017-11-30 | 2023-08-22 | Resonac Corporation | Compound and tablet |
WO2022014593A1 (ja) | 2020-07-14 | 2022-01-20 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | ボンド磁石用コンパウンド、成形体、及びボンド磁石 |
KR20230038411A (ko) | 2020-07-14 | 2023-03-20 | 가부시끼가이샤 레조낙 | 본드 자석용 콤파운드, 성형체, 및 본드 자석 |
WO2022118916A1 (ja) | 2020-12-04 | 2022-06-09 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | ペースト |
KR20230114270A (ko) | 2020-12-04 | 2023-08-01 | 가부시끼가이샤 레조낙 | 페이스트 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040316 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040412 |