JP2568511B2 - 耐熱性および耐酸化性のすぐれた高強度 - Google Patents

耐熱性および耐酸化性のすぐれた高強度

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JP2568511B2 JP61166619A JP16661986A JP2568511B2 JP 2568511 B2 JP2568511 B2 JP 2568511B2 JP 61166619 A JP61166619 A JP 61166619A JP 16661986 A JP16661986 A JP 16661986A JP 2568511 B2 JP2568511 B2 JP 2568511B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、耐熱性および耐酸化性のすぐれた高強度
希土類ボンド磁石に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、ボンド磁石は、焼結磁石に比べ、磁気特性で
は劣るにもかかわらず、物理的強度にすぐれ、かつ形状
の自由度が高いなどの理由から、近年その利用範囲を急
速に広げつつある。
また、ボンド磁石には、圧縮成形タイプ、射出成形タ
イプ、および押出成形タイプがあるが、中でも圧縮成形
タイプのものは、磁性粉末を高充填できるため、比較的
高い磁気特性が得られることから注目されている。
さらに、この圧縮成形タイプのボンド磁石は、有機バ
インダとして、金属との接着性にすぐれたエポキシ樹脂
を用い、磁性粉末とエポキシ樹脂とを均一に混合した
後、磁場成形するか、あるいは磁性粉末を磁場成形して
から液状エポキシ樹脂を含浸させ、ついで前記エポキシ
樹脂を加熱硬化するかの方法によって製造されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、有機バインダとしてエポキシ樹脂を用いて製
造した希土類ボンド磁石においては、 (a) 上記エポキシ樹脂は、希土類合金微粉末に対す
るぬれ性が十分でないために、磁石の機械的強度の向上
がはかれないばかりでなく、合せてガスシールド性も十
分でないために、希土類合金微粉末自体が非常に酸化さ
れ易いものであることと相まって、磁石の使用条件によ
っては酸化が発生し、磁気特性が損なわれるようになる
ことから、前記希土類合金微粉末に対して前工程として
耐酸化被膜処理を施すことが必要であること。
(b) エポキシ樹脂が耐えられる温度はせいぜい150
℃程度であり、したがって希土類合金微粉末がこれ以上
の温度に耐えられても、磁石としては、その使用温度範
囲が狭く、かつ低いものとならざるを得ないこと。
以上(a)および(b)に示される問題点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明者は、上述のような観点から、耐酸化
性および耐熱性のすぐれた高強度希土類ボンド磁石を得
べく、特に有機バインダについて研究を行なった結果、
有機バインダとして、エポキシ樹脂に代って、加熱する
と硬化する性質をもったビスマレイミドトリアジン樹脂
を用いると、この樹脂は、エポキシ樹脂に比して、長期
耐熱性温度が50℃以上も高いことから、それだけ磁石の
耐熱性が向上するようになり、さらに磁性粉末とのぬれ
性にもすぐれ、磁石の機械的強度の向上に寄与し、かつ
ガスシールド性にもすぐれているので、バインダの配合
割合を相対的に減らすことができるようになることか
ら、磁性粉末の高密度化が可能となり、高い磁気特性が
得られるようになるばかりでなく、磁性粉末に対する耐
酸化被膜処理を必要としないで、すぐれた耐酸化性を得
ることができるようになるという知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであ
って、耐酸化被膜処理を施さない希土類合金微粉末を、
全体に占める割合で1〜5重量%のビスマレイミドトリ
アジン樹脂からなる有機バインダで結合してなる、耐熱
性および耐酸化性のすぐれた高強度希土類ボンド磁石に
特徴を有するものである。
なお、この発明の磁石において、有機バインダの配合
割合を1〜5重量%と限定したのは、その割合が1重量
%未満では、十分な機械的強度を確保することができな
いばかりでなく、磁石成形時の抱き込み空気によって磁
性粉末の酸化が著しく促進されるようになり、一方その
割合が5重量%を越えると、磁性粉末の充填度が低下す
るようになり、磁気特性の低下を招くようになるという
理由にもとづくものである。
さらに、この発明の磁石は、ボールミルやアトライタ
ミルなどで所定の粒度に調製した耐酸化被膜処理を施さ
ない希土類合金微粉末を、上記ビスマレイミドトリアジ
ン樹脂と所定の割合に均一に混合し、この場合、例えば
アセトンのような低沸点溶媒に前記樹脂を溶解し、これ
を前記耐酸化被膜処理を施さない希土類合金微粉末と混
合してスラリーとし、このスラリーから前記溶媒を蒸発
除去する混合手段を用いると、前記樹脂の粘度に関係な
く比較的容易に均一混合を行なうことができ、ついで磁
場中圧縮成形した後、前記樹脂を加熱硬化する方法や、
前記耐酸化被膜処理を施さない希土類合金微粉末を磁場
中圧縮成形し、ついでこれに前記樹脂を、望ましくは前
記樹脂の粘度を低下させる目的で加温した状態で、真空
含浸し、最終的に前記樹脂を加熱硬化する方法などによ
って製造することができ、また、上記の磁場中圧縮成形
は、成形圧力:2〜8ton/cm2、印加磁場:10KOe以上の条件
で行なうのが望ましい。
〔実施例〕
つぎに、この発明の磁石を実施例により具体的に説明
する。
実施例1 原料粉末として、還元拡散法によって製造されたSmCo
5(Sm:33.8%)からなる組成をもった希土類合金粗粉末
を用意し、この原料粉末をボールミルにて粉砕して平均
粒径:7μmの耐酸化被膜処理を施さない希土類合金微粉
末とし、この耐酸化被膜処理を施さない希土類合金微粉
末:97重量%に対して、3重量%の割合で有機バインダ
としてのビスマレイミドトリアジン樹脂を配合し、適宜
のアセトンを加えてボールミルにて混合して均一なスラ
リーとした後、このスラリーからアセトンを蒸発除去す
ると同時に造粒し、これを用いて15KOeの磁場中、5ton/
cm2の圧力で圧縮成形し、ついで得られた成形体を温度:
220℃に10時間保持の条件で加熱して、前記樹脂を硬化
することによって本発明磁石1を製造した。
また、比較の目的で、有機バインダとして、上記3重
量%のビスマレイミドトリアジン樹脂に代って、3.5重
量%のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を用い、温
度:150℃に2時間保持の条件で加熱硬化する以外は同一
の条件で従来磁石1を製造した。
実施例2 高周波溶解炉で溶解、鋳造して製造したSm(C0.607C
u0.752Fe0.300Zr0.0187.9からなる組成をもった希土
類合金インゴットを、Ar気流中で温度:1200℃に2時間
保持して溶体化した後、室温まで冷却し、引続いて高純
度Ar雰囲気中にて800℃/hrの昇温速度で750℃に昇温し
て1時間保持し、5℃/minの冷却速度で400℃以下まで
冷却する熱処理を5回繰り返して磁気硬化した後、非酸
化性雰囲気中でスタンプミルを用いて粗粉砕し、さらに
ボールミルにて微粉砕して平均粒径:30μmを有する耐
酸化被膜処理を施さない希土類合金微粉末とし、ついで
この希土類合金微粉末に3重量%の樟脳を添加して混合
し、得られた混合粉末を用いて15KOeの磁場中、5ton/cm
2の圧力で成形体を圧縮成形し、この成形体を、減圧下
で温度:200℃に2時間加熱して樟脳を除去した後、これ
にビスマレイミドトリアジン樹脂を、80℃の温度で真空
含浸し、引続いて温度:220℃に10時間加熱して前記樹脂
を硬化させることにより、前記磁性粉末:98重量%、前
記樹脂:2重量%からなる本発明磁石2を製造した。
また、比較の目的で、有機バインダとして、上記ビス
マレイミドトリアジン樹脂に代って、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂を用い、温度:150℃に2時間保持の
条件で加熱硬化する以外は同一の条件で従来磁石2を製
造した。
実施例3 希土類合金粉末として、真空アーク溶解によって溶製
したNd13.5Dy1.5Fe77.08.0からなる組成を有する希土
類合金インゴットを、非酸化雰囲気中でスタンプミルを
用いて粗粉砕し、ついでボールミルにて微粉砕して平均
粒径:4μmとした耐酸化被膜処理を施さない希土類合金
微粉末を用い、かつビスマレイミドトリアジン樹脂の配
合割合を5重量%とする以外は、実施例1におけると同
一の条件で本発明磁石3を製造した。
また、比較の目的で、同じく有機バインダとして、6
重量%のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を用いる
以外は、同一の条件で従来磁石3を製造した。
つぎに、この結果得られた本発明磁石1〜3および従
来磁石1〜3から、それぞれ10mm×10mm×10mmの寸法を
もった試験片を切り出し、この試験片を用いて磁気特性
を測定したところ、第1表に示される結果を示した。ま
た、第1表には機械的強度を評価する目的で、圧環強度
の測定結果も示した。
また、これらの試験片を用い、本発明磁石1,2および
従来磁石1,2については、磁束の温度変化を測定し、さ
らに本発明磁石3および従来磁石3については、温度:4
0℃、65%RH平衡の大気中における磁束の経時変化を測
定した。これらの結果を第1〜3図にそれぞれ示した。
〔発明の効果〕
第1表に示される結果から、本発明磁石1〜3におい
ては、これに有機バインダとして用いられるビスマレイ
ミドトリアジン樹脂が従来磁石1〜3で用いられている
エポキシ樹脂に比して磁性粉末に対するぬれ性にすぐれ
ているので高強度を示し、有機バインダの配合割合を相
対的に低くすることができることから、希土類合金微粉
末の高密度化が可能となり、従来磁石1〜3に比して磁
気特性を向上させることができるようになることが明ら
かである。
また、第1〜3図に示されるように、ビスマレイミド
トリアジン樹脂は、エポキシ樹脂に比してガスシールド
性にすぐれ、かつ高い長期耐熱性温度を有するので、有
機バインダとしてビスマレイミドトリアジン樹脂を用い
た本発明磁石1〜3は、エポキシ樹脂を用いた従来磁石
1〜3に比してすぐれた耐熱性および耐酸化性を示すこ
とが明らかである。
上述のように、この発明の希土類ボンド磁石は、高い
機械的強度を有すると共に、すぐれた磁気特性、耐熱
性、および耐酸化性を具備するものである。
【図面の簡単な説明】
第1,2図は、磁束の温度変化を示す関係図、第3図は磁
束の経時変化を示す関係図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−91196(JP,A) 特開 昭50−129700(JP,A) 特開 昭58−30107(JP,A) 特開 昭57−118606(JP,A) 牧廣,小林力夫編「エンジニアリング プラスチック」(昭和58年10月31日)産 業図書株式会社発行、P.175−176

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐酸化被膜処理を施さない希土類合金微粉
    末を、全体に占める割合で1〜5重量%のビスマレイミ
    ドトリアジン樹脂からなる有機バインダで結合してな
    る、耐熱性および耐酸化性のすぐれた高強度希土類ボン
    ド磁石。
JP61166619A 1986-07-17 1986-07-17 耐熱性および耐酸化性のすぐれた高強度 Expired - Lifetime JP2568511B2 (ja)

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