JPH08273509A - 電磁気的な切換え装置のベース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 導体路１２，１３，１４が、基板１に固
定されたプリント配線板１０の、コア２に面した側に、
プリント配線板に対して垂直方向に弾性的な複数の突合
せ接触部材１９，２０及び又はプリント配線板に対して
垂直方向に差し込み可能な差込接触部材２１，２２を備
えており、この差込接触部材に、少なくとも、マグネッ
トコイル５のコイル体６のフランジ７に固定された、マ
グネットコイルの接続接触部材２３が接続されている。 【効果】 マグネットコイル及び設けられたすべての付
加的なエレメントが弾性的な突合せ接触部材に取り付け
可能又は差し込み可能であるため、切換え装置の組立て
が簡単である。修繕の際にも、損傷部分を引き出すこと
により又は押し出すことにより簡単に交換することがで
きる。このベースの簡単な構成により経済的な利点も確
実に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は特に保護装置の電磁
気的な切換え装置のベースであって、基板と、ベースに
取り付けられた電磁石コアと、電磁石の励磁に役立つマ
グネットコイルと、切換え装置のベース内での電気的な
接続を行うと共にベースに固定されていて外部からアク
セス可能な、切換え装置の接続部材とベースとの間の電
気的な接続をも行うために設けられ少なくとも片側に複
数の導体路を備えていて本質的に電気的に絶縁性の材料
から成るプリント配線板とを備えている形式のものに関
する。

【０００２】

【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許公開第３０４５０
０６号明細書によれば、基板に固定された電磁石とマグ
ネットコイルとを備えた電磁気的な切換え装置が公知で
ある。この切換え装置は差し込み可能である。この切換
え装置の製作時に個々の差込接触部材、切換え装置の切
換え接触部材及びマグネットコイルの接続部材が、伸展
された導体路フォイルにろう接される。次いでこの導体
路フォイルが折らる。その際、ケーシング内で基板に取
り付けられた切換え装置が、ケーシングの内側ではこの
導体路フォイルにより配線され、かつケーシングとは逆
の側では、導体路フォイルに溶接されて突出した差込接
触ピンを備えることになる。この切換え装置の欠点とす
るところは、一面においてはろう接法が採用されている
ことにより切換え装置の組立てが比較的不経済であり、
かつ他面においては切換え装置の修繕時に不経済なろう
接作業を要することにある。

【０００３】ドイツ連邦共和国特許公開第４４０６６８
２号明細書によれば、別の電磁気的な切換え装置が公知
である。この切換え装置は特に電磁石とマグネットコイ
ルとを備えている。マグネットコイルの接続部材はマグ
ネットコイルのフランジに固定されている。この接続部
材は、切換え装置の外部からアクセス可能なコイル接続
箇所に接続レールを介して差し込み接続されている。マ
グネットコイルの接続部材が接続レールに差し込み可能
に形成されているにもかかわらず、例えば過電圧保護部
材のような付加的なエレメントをコイル端子に接続する
のが比較的困難である。さらに、この切換え装置の組立
ては、マグネットコイルの差し込み可能な接続部材と、
外部からアクセス可能なコイル接続箇所との間の接続レ
ールが複雑であるために、比較的高い費用を要する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題とすると
ころは、マグネットコイル並びに付加的なエレメントの
簡単な組付けが可能であり、かつその場合に、切換え装
置の修繕が簡単に実施できかつ経済的な利点を有するよ
うな、電磁気的な切換え装置のベースを提案することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば上記課題
は、導体路が、基板に固定されたプリント配線板の、コ
アに面した側に、プリント配線板に対して垂直方向に弾
性的な複数の突合せ接触部材及び又はプリント配線板に
対して垂直方向に差し込み可能な差込接触部材を備えて
おり、この差込接触部材に、少なくとも、マグネットコ
イルのコイル体のフランジに固定された、マグネットコ
イルの接続接触部材が接続されていることことにより解
決された。

【０００６】

【発明の効果】本発明によれば、マグネットコイル及び
設けられたすべての付加的なエレメントが弾性的な突合
せ接触部材に取り付け可能又は差し込み可能であるた
め、切換え装置の組立てが簡単である。修繕の際にも、
損傷部分を引き出すことにより又は押し出すことにより
簡単に交換することができる。このベースの簡単な構成
により経済的な利点も確実に得られる。

【０００７】プリント配線板はプラスチック栓により基
板に固定されることもできる。基板に一体成形されたプ
ラスチック栓は基板へのプリント配線板の簡単な取り付
けを可能ならしめる。

【０００８】コイル体に固定された、マグネットコイル
の接続接触部材が、導体路の突合せ接触部材と一緒にコ
イル体の保持部材により係合位置に保持されていると有
利である。簡単な保持はベースに取り付けられた別のケ
ーシング部分により可能である。その場合、コイル体
が、保持力の消失後も基板内に引き留められるように、
ベースの基板内で摩擦係合により付加的に保持されてい
ると有利である。この付加的な保持により、ベースの鉛
直位置でもコイル体を滑落させることなくコイル体の運
転モードでの保持を解除することができる。

【０００９】プリント配線板に設けられた差込接触部材
は、電子制御回路を備えた少なくとも１つの制御板の接
触ピンの受容のために形成された接触ブシュから成るこ
とができる。この解決手段によれば、この電子制御回路
を備えた制御板を付加的なエレメントとして簡単に挿入
することが可能である。

【００１０】本発明のさらに別の構成では、導体路が、
外部からアクセス可能な接続部材を備えており、これら
接続部材が、傾動可能な接続ボックス内に、たわみ可能
な結合部材を介して取り付けられている。組立て中に離
反傾動可能であるこの接続ボックスを使用することによ
り、切換え装置の寸法を比較的小さく保つことができ
る。それというのは、運転中の過密な配置にもかかわら
ず、組立て時には接続部材が良好にアクセス可能である
からである。

【００１１】傾動可能な接続ボックスがスリットを備え
ており、このスリットを通して、電子制御回路を備えた
制御板の識別データを支持していてこの制御板に固定さ
れた舌状片が外から読取り可能に突出していると有利で
ある。この構成では、切換え装置のケーシングを開放す
ることなく、切換え装置内に取り付けられた付加的なエ
レメント、例えば電子制御回路の識別データを外から認
識することができる。

【００１２】導体路に接続された弾性的な突合せ接触部
材は運転モードでベース内に挿入されたコアに導電的に
接触することができる。この接触箇所は、電磁石のコア
と、プリント配線板の導体路に導電的に接続されている
電子制御回路との間に妨害対抗接続を形成する。この妨
害対抗接続は、外部の制御電流回路への切換え装置の観
察される妨害影響の軽減のために役立つ。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１には電磁的な切換え装置のベ
ースの部分的分解斜視図が示されている。ベースは基板
１上に載着されている。本実施例では保護装置の電磁的
な切換え装置の電磁石のＥ字形のコア２が２つのボルト
３により基板１と一体の構成部分４に固定されている。
Ｅ字形のコア２の中央の脚鉄には、組立ての際に、電磁
石の励磁のために役立つコイル体６を備えた（図１で分
離して示されている）マグネットコイル５が差しはめら
れる。コイル体６は両側の下方のフランジ７に、それぞ
れゴムリングを支持したそれぞれ１つの突起８を備えて
いる。この突起８は、基板１と一体に成形された通路９
内へ挿入される。ゴムリングを備えた突起８と通路９と
の間には、マグネットコイル５の組付け後に摩擦係合が
生じる。この摩擦係合による結合により、マグネットコ
イル５は、図示しない保持部材による運転モードでの保
持力を失った際に、鉛直位置でも基板１に引き留められ
る。運転モードでのマグネットコイル５のこの保持は切
換え装置の図示されていないケーシングの上部をコイル
体６に当接させることにより行われる。コイル体６と基
板１との摩擦係合によるこの結合は、マグネットコイル
５又はその他の切換え装置部分の交換時に、ケーシング
の上部を取り外した後でもマグネットコイル５が基板１
から落下することを阻止する。

【００１４】コア２と基板１との間には、図２に拡大図
示したプリント配線板１０が、基板１と一体成形された
プラスチック栓１１により基板１に固定されている。こ
のプリント配線板１０はその両側に複数の導体路１２，
１３，１４を備えている。プリント配線板の製作は一般
に公知であるため、その製法をここでは詳しく説明しな
い。導体路１２，１３，１４は、本質的に電気的に絶縁
性の材料から成るプリント配線板１０の表面に配置され
ている。両方の導体路１２はプリント配線板１０に固定
されたブロックユニット１５に接続されている。このブ
ロックユニット１５はプリント配線板１０に差し込まれ
た電子制御回路を介した切換え装置の制御を可能ならし
める。この差し込み可能な電子制御回路のためにプリン
ト配線板１０上に設けられた接触ブシュとブロックユニ
ット１５との接続はプリント配線板１０の図面では見え
ない側に設けられた複数の導体路を介して行われてい
る。両方の導体路１２の、ブロックユニット１５とは逆
の側の端部はたわみ可能な電気的な接続部材を介して、
外部からアクセス可能な差込接触部材１６，１７に導電
的に接続されている。これにより、ブロックユニット１
５は差込プラグ１８を介して外部から接続可能である。
別の例えば光学的なブロックユニットも接続箇所及び結
合部を適当に形成することにより使用可能である。

【００１５】導体路１３，１４はコア２に面した側に、
プリント配線板１０に対して垂直方向に弾性的な突合せ
接触部材１９，２０と、プリント配線板１０に対して垂
直方向に差し込み可能な差込接触部材２１，２２を備え
ている。弾性的な突合せ接触部材２０は、コア２の組付
け後に、コア２の、基板１に面した側でコア２に導電的
に接触する。突合せ接触部材２０に接続された導体路１
４は運転モードで組付けられたコア２と、差込接触部材
に接続された電子制御回路とを直接又はコンデンサを介
して間接的に接続せしめ、かつ少なくとも比較的高い周
波数で有効な妨害対抗接続を両部分間に生ぜしめる。こ
の妨害対抗接続は、外部の制御電流回路へのこの切換え
装置の観察される妨害影響を軽減するのに役立つ。

【００１６】コイル体６のフランジ７には、マグネット
コイル５の接続接触部材２３が固定されている。コイル
体６の組付け後、この接続接触部材２３は弾性的な突合
せ接触部材１９に電気的に接続される。マグネットコイ
ル５は導体路１３を介して電流の供給を受ける。マグネ
ットコイル５の、外部からアクセス可能な接続部材２
４，２５が、たわみ可能な導体を介して、傾動可能な接
続ボックス２６に固定されている。この接続ボックス２
６は切換え装置のベースの組立て時に、基板１から離反
旋回させられ、マグネットコイル５とブロックユニット
１５との接続部材が後方からろう接される。この傾動可
能な接続ボックス２６は切換え装置の寸法を削減せしめ
る。それというのは、組立て時に離反旋回された接続ボ
ックス２６内でのろう接のためのアクセスには、切換え
装置の寸法を増大せしめるスペースが不要であるからで
ある。

【００１７】制御板２７はマグネットコイル５へ供給さ
れる励磁電流の制御のための電子制御回路を備えてい
る。励磁電流は電磁石の空気隙間に依存して制御され
る。この目的のために、制御板２７は励磁電流に影響を
与える磁気的なセンサ２８を備えている。この種の電子
制御回路は本出願人に係わるスイス国特許第００３７４
／９５−６号明細書（０９．０２．１９９５）に記載さ
れている。制御板２７は接触ピン２９を支持しており、
この接触ピンはプリント配線板１０の導体路に結合され
た差込接触部材又は接触ブシュ２１，２２内に差し込み
可能である。図面には、一部の接触ブシュが接続ボック
ス２６により隠されているために、すべての接触ブシュ
は見えていない。マグネットコイル５への電流供給の経
路は、接続部材２４，２５からプリント配線板１０の導
体路へ、次いで制御板２７に差し込まれた電子制御回路
を介して導体路１３へ、かつ最終的に弾性的な突合せ接
触部材１９を介して、基板１及びコア２の中央の脚鉄に
差しはめられたマグネットコイル５の接続接触部材２３
へ達する。

【００１８】制御板２７にはたわみ可能な舌状片３０が
固定されている。この舌状片３０の先端には、制御板２
７に設けられた電子制御回路の識別データが設けられて
いる。接触ブシュ（差込接触部材２１，２２）内に制御
板２７が差し込まれた状態で、舌状片３０の先端は接続
ボックス２６に設けられたスリット３１から押し出され
る。切換え装置の組立て完成時に、舌状片３０の先端は
スリット３１から突出しており、その結果、使用される
電子制御回路の識別データが、ケーシングを開放するこ
となく、外部から認識可能である。

【００１９】導体路はプリント配線板１０の下方から、
プリント配線板１０から突出した両方の接続ピン３２
（図２参照）まで引き続き案内されている。この接続ピ
ン３２には、図１に示した接続部材３３を介して有利に
は電圧に依存した抵抗から成る過電圧保護装置３４が接
続される。従ってこの過電圧保護装置３４はマグネット
コイル５の接続部材２４，２５に導電的に接続されてい
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に基づく電磁的な切換え装置のベースの
部分的分解斜視図である。

【図２】図１に示すベースに固定されるプリント配線板
の拡大斜視図である。

【符号の説明】

１ 基板、 ２ Ｅ字形のコア、 ３ ボルト、 ４
構成部分、 ５ マグネットコイル、 ６ コイル体、
７ フランジ、 ８ 突起、 ９ 通路、１０ プリ
ント配線板、 １１ プラスチック栓、 １２，１３，
１４ 導体路、 １５ ブロックユニット、 １６，１
７ 差込接触部材、 １８ 差込プラグ、 １９，２０
突合せ接触部材、 ２１，２２ 差込接触部材、 ２
３ 接続接触部材、 ２４，２５ 接続部材、 ２６
接続ボックス、 ２７ 制御板、 ２８ センサ、 ２
９ 接触ピン、 ３０ 舌状片、 ３１ スリット、３
２ 接続ピン、 ３３ 接続部材、 ３４ 過電圧保護
装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダニエル ツムケラー スイス国 ミュンヒヴィレン アルテ レ ーベ 113

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 特に保護装置の電磁気的な切換え装置の
   ベースであって、基板と、ベースに取り付けられた電磁
   石コアと、電磁石の励磁に役立つマグネットコイルと、
   切換え装置のベース内での電気的な接続を行うと共にベ
   ースに固定されていて外部からアクセス可能な、切換え
   装置の接続部材とベースとの間の電気的な接続をも行う
   ために設けられ少なくとも片側に複数の導体路を備えて
   いて本質的に電気的に絶縁性の材料から成るプリント配
   線板とを備えている形式のものにおいて、導体路（１
   ２，１３，１４）が、基板（１）に固定されたプリント
   配線板（１０）の、コア（２）に面した側に、プリント
   配線板（１０）に対して垂直方向に弾性的な複数の突合
   せ接触部材（１９，２０）及び又はプリント配線板（１
   ０）に対して垂直方向に差し込み可能な差込接触部材
   （２１，２２）を備えており、この差込接触部材に、少
   なくとも、マグネットコイル（５）のコイル体（６）の
   フランジ（７）に固定された、マグネットコイル（５）
   の接続接触部材（２３）が接続されていることを特徴と
   する電磁気的な切換え装置のベース。
2. 【請求項２】 プリント配線板（１０）がプラスチック
   栓（１１）により基板（１）に固定されている請求項１
   記載のベース。
3. 【請求項３】 コイル体(６)に固定された、マグネット
   コイル（５）の接続接触部材（２３）が、導体路（１
   ３）の突合せ接触部材（１９）と一緒にコイル体（６）
   の保持部材により係合位置に保持されている請求項１記
   載のベース。
4. 【請求項４】 コイル体（６）が、保持力の消失後も基
   板内に引き留められるように、ベースの基板（１）内で
   摩擦係合により付加的に保持されている請求項３記載の
   ベース。
5. 【請求項５】 プリント配線板（１０）に設けられた差
   込接触部材（２１，２２）が、電子制御回路を備えた少
   なくとも１つの制御板（２７）の接触ピン（２９）の受
   容のために形成された接触ブシュから成る請求項１記載
   のベース。
6. 【請求項６】 導体路（１２，１３）が、外部からアク
   セス可能な接続部材（１６，１７，２４，２５）を備え
   ており、これら接続部材が、傾動可能な接続ボックス
   （２６）内に、たわみ可能な結合部材を介して取り付け
   られている請求項１記載のベース。
7. 【請求項７】 傾動可能な接続ボックス（２６）がスリ
   ット（３１）を備えており、このスリットを通して、電
   子制御回路を備えた制御板（２７）の識別データを支持
   していてこの制御板（２７）に固定された舌状片（３
   ０）が外から読取り可能に突出している請求項６記載の
   ベース。
8. 【請求項８】 導体路（１４）に接続された弾性的な突
   合せ接触部材（２０）が、運転モードでベース内に挿入
   されたコア（２）に電気的に接触している請求項１記載
   のベース。