JPH10144198A - マトリクスリレー - Google Patents

マトリクスリレー

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Publication number
JPH10144198A
JPH10144198A JP30509296A JP30509296A JPH10144198A JP H10144198 A JPH10144198 A JP H10144198A JP 30509296 A JP30509296 A JP 30509296A JP 30509296 A JP30509296 A JP 30509296A JP H10144198 A JPH10144198 A JP H10144198A
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JP
Japan
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pair
terminal
movable
relay
terminal block
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP30509296A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Shimomura
勉 下村
Fumihiro Kasano
文宏 笠野
Shuichi Katayama
秀一 片山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP30509296A priority Critical patent/JPH10144198A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】漏話減衰量を改善したマトリクスリレーを提供
するにある。 【解決手段】容量ユニット43は、マトリクスリレーの
カバー40の一端面より櫛状に突出した可動端子ブロッ
クの共通端子板に設けられた接続端子34、34…に対
応せるコネクタ部44と、コンデンサのような容量素子
45とを実装したプリント基板46と、コネクタ部44
の接続面を露出させる開口部を端面に有しプリント基板
46上に被着するカバー47とで構成され、コネクタ部
44に上記接続端子34,34…を着脱自在に挿着する
ことによりカバー40の一側面に取着され、同時に内部
の容量素子45…が各可動端子ブロックの共通端子板間
に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LANの伝送線路
の切り換えに用いるマトリクスリレーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種のマトリクスリレーとしては特開
平8−250005号に示されたものがある。このマト
リクリレーは磁気保持型ラッチングリレーをマトリクス
状に配設し、同一列若しくは同一行方向に配置された上
記各ラッチングリレーの一対の可動接点ばねに夫々接続
された一対の端子板を列方向若しくは行方向に並行配設
した可動端子ブロックと、同一行若しくは同一列方向に
配置された上記各ラッチングリレーの上記一対の可動接
点ばねに対応する各固定接点に夫々接続された一対の端
子板を行方向若しくは列方向に並行配設した固定端子ブ
ロックとを備え、部品の削減等を図っている。
【0003】しかし、マトリクスリレーそのものが超小
型化されているために、各ブロックの端子板の距離、例
えば可動端子ブロックの端子板間の距離では0.4mm
と極めて小さいものがある。そのため高周波信号の伝送
を行う場合、最も距離の短い端子板間の信号の漏話減衰
量〔近端漏話減衰量=NEXT(TLA/ELA/TS
B40で言うところのNear end Crosst
alk)損失〕が大きくなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みて為されたもので、請求項1の発明の目的とすると
ころは可動端子ブロック若しくは固定端子ブロックの端
子板間の容量のバランスを取ることにより、漏話減衰量
を改善したマトリクスリレーを提供するにある。請求項
2の発明の目的とするところは、端子板で形成される伝
送線路のインピーダンスの整合を取ることにより、漏話
減衰量を改善したマトリクスリレーを提供するにある。
【0005】請求項3の発明の目的とするところは、請
求項1又は2の発明において、外付けの容量ユニットを
着脱することによりLAN規格(EIA/TIA−56
8)に於けるカテゴリー3や、カテゴリー4、5に対応
させることができる、マトクスリレーを提供するにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、磁気保持型ラッチングリレーを
マトリクス状に配設し、同一列若しくは同一行方向に配
置された上記各ラッチングリレーの一対の可動接点ばね
に夫々接続された一対の端子板を列方向若しくは行方向
に並行配設した可動端子ブロックと、同一行若しくは同
一列方向に配置された上記各ラッチングリレーの上記一
対の可動接点ばねに対応する各固定接点に夫々接続され
た一対の端子板を行方向若しくは列方向に並行配設した
固定端子ブロックとを備えたマトリクスリレーにおい
て、上記可動端子ブロックの一対の端子板若しくは上記
固定端子ブロックの一対の端子板の端部間に漏話減衰用
容量要素を付加したことを特徴とし、容量要素により可
動端子ブロック若しくは固定端子ブロックの端子板間の
容量のバランスを取ることによって、漏話減衰量を改善
することができる。
【0007】請求項2の発明では、磁気保持型ラッチン
グリレーをマトリクス状に配設し、同一列若しくは同一
行方向に配置された上記各ラッチングリレーの一対の可
動接点ばねに夫々接続された一対の端子板を列方向若し
くは行方向に並行配設した可動端子ブロックと、同一行
若しくは同一列方向に配置された上記各ラッチングリレ
ーの上記一対の可動接点ばねに対応する各固定接点に夫
々接続された一対の端子板を行方向若しくは列方向に並
行配設した固定端子ブロックとを備えたマトリクスリレ
ーにおいて、上記可動端子ブロックの一対の端子板若し
くは上記固定端子ブロックの一対の端子板の長手方向に
おける略中央において上記漏話減衰用容量要素を上記一
対の端子板間に接続することを特徴とし、端子板で形成
される伝送線路のインピーダンスの整合を容量要素の接
続位置で取ることにより、漏話減衰量を一層改善するこ
とができる。
【0008】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明において、上記漏話減衰用容量要素はマトリクスリレ
ー本体に対して着脱自在に設けられた容量ユニット内に
設けられ、容量ユニットをマトリクスリレー本体に対し
て取着時に上記漏話減衰用容量要素が上記可動端子ブロ
ックの一対の端子板若しくは上記固定端子ブロックの一
対の端子板間に接続されることを特徴とし、外付けの容
量ユニットを着脱することによりLAN規格(EIA/
TIA−568)に於けるカテゴリー3や、カテゴリー
4、5に対応させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態により説
明する。 (実施形態1)本実施形態の図3に示すように複数の鉄
芯2を所定間隔に一体に立設した磁性金属材料からなる
ヨーク3を長手方向が列方向となるようにして行方向に
所定間隔開けて複数並行配置し、これらヨーク3を同時
成形により合成樹脂成形品のベース1に埋設したもの
で、図2に示すようにベース1の上面に各ヨーク3の鉄
芯2をマトリクス状(実施形態では行方向に8本、列方
向に8本の鉄芯2が立設される)に配列してある。これ
ら各鉄芯2に対応して図4、図5に示すように励磁コイ
ルブロック4の部品集合体、可動端子ブロック100、
固定端子ブロック90及び磁気保持用の永久磁石10が
配設されて夫々において磁気保持型ラッチングリレー
(以下リレーと称する)が構成される。
【0010】ここでヨーク3は図3に示すように基部3
aの上部に所定の間隔で打抜き加工等によりマトリクス
リレーの列方向の各リレーの鉄芯2と凸部6とを交互に
一体に形成してある。ベース1は図2,図5,図6に示
すように各凸部6を同時成形に埋め込んで台部7を各凸
部6毎に形成するとともに、この凸部6に対応する鉄芯
2の位置とは反対側に凸部6の背部との間に若干の間隙
を開けて連設して行方向の略両端に亘る巾のリブ8を立
設し、更に最も外側の行の鉄芯2群に対応して余分にリ
ブ8’を立設してある。また行方向における一端部(図
2に於いて左端の列)に位置する台部7は他の台部7よ
り行方向の巾を広くしてある。各台部7上には固定端子
ブロック90を取り付ける際の位置決め用の突起体5を
一体に突設してある。また鉄芯2とリブ8との間のベー
ス1上には各鉄芯2に対応させて所定間隔で9本の支柱
26を一体立設している。これら支柱26は後述する可
動端子ブロック100を支持するためのもので、列方向
の鉄芯2を結ぶ線の両側に位置しており、各鉄芯2に対
して2本ずつ対応するようになっている。そして行方向
の両端(図2において左右端の列)に位置する支柱26
は両端に位置する鉄芯2に対応するものであるが、その
他の支柱26は両側の鉄芯2で共有される。
【0011】各リレーは鉄芯2及びヨーク3と、図7に
示す固定端子ブロック90と、図8に示す励磁コイルブ
ロック4と、図9に示す永久磁石10と、図10に示す
可動端子ブロック100と、図11に示す磁気シャント
12とを用いて構成されるわけであるが、本実施例の励
磁コイルブロック4は図12に示すように絶縁樹脂材か
らなるコイルボビン13とこのコイルボビン13に巻装
した励磁コイル14とで構成され、行方向に配列された
各鉄芯2に対応する各励磁コイルブロック4は図8に示
すように一体連結されて一つの部品集合体となってい
る。
【0012】各励磁コイルブロック4はコイルボビン1
3の下側鍔部13aに励磁コイル14の始端、終端に電
気的に接続されるコイル端子15a,15bの一部を同
時成形により埋設しており、両コイル端子15a.15
bは一端に励磁コイル14の端部を半田付け等により接
続固定するための巻線接続部16a,16bを形成し、
この巻線接続部16a,16bを下側鍔部13aの一側
より突出させている。またコイル端子15aの他端は八
の字状に分かれ、夫々の分岐片17、17を下側鍔部1
3aの他側の両隅より突出させている。またコイル端子
15bの他端は巻線接続部16bが突出する下側鍔部1
3aの一側面に直交する側面より突出させ、この突出部
の先端を下方に向けて直角に折り曲げれている。
【0013】そしてこの励磁コイルブロック4を行方向
の鉄芯2の数に対応させて横一列に配置するとともに隣
接する励磁コイルブロック4同士において、隣合う分岐
片17の先端同士を溶接固定することにより一つの部品
集合体を構成し、また分岐片17同士の溶接固定によ
り、各励磁コイルブロック4のコイル端子15aは電気
的には共通接続されることになり、電気的に接続するた
めの配線や、プリント基板を必要としない。
【0014】而して一つの部品集合体となった各励磁コ
イルブロック4はコイルボビン13の透孔をベース1上
に突出している行方向の各鉄芯2に被挿することにより
ベース1に配設されることになる。ここで各コイル端子
15bの他端の下向き折り曲げ先端部をベース1に各鉄
芯2に対応して穿設してある端子孔18を介してベース
1の下面側に突出させ、コイル端子28とする。また行
方向の一方の端部に位置する励磁コイルブロック4のコ
イル端子15aの分岐片17の先端はブロックの両端に
おいて夫々下方に折り曲げ延長して、その延長先端を上
記端子孔18と同様にベース1に穿設された端子孔19
を通じて下面側へ突出させ、共通コイル端子29a,2
9bとする。
【0015】永久磁石10は上下端が異なる磁極に着磁
されたもので行方向に配列されるリレー群に対して1枚
ずつ配設される。その配設構造は次のようになってい
る。つまり図5に示すように永久磁石10を配設しよう
とするリレーに対応した台部7に近接せるリブ8の台部
7とは反対側の面に沿ってベース1と一体に形成した突
出部2の立面に沿うように磁気シャント12をベース1
上に配置して固定し、この磁気シャント12とリブ8と
の間の突出部24上に永久磁石10を配設固定するので
ある。尚余分に設けたリブ8’に対しても上記と同様に
突出部24を設けて、上記と同様に磁気シャント12と
リブ8’で挟むようにして突出部24上に永久磁石10
を配設固定する。
【0016】磁気シャント12は磁性金属板からなり、
行方向のリレー群に対して永久磁石10と同様に1枚ず
つ配設される。固定端子ブロック90は行方向が長手方
向の並行する端子板30、30間に行方向に配列される
リレーに対応した所定間隔で固定端子部9が配設される
もので、固定端子部9は端子板30,30間に同時成形
により形成され正面から見た形状が略山状の絶縁性合成
樹脂製の基台33と、この基台33の中央突出片の両側
部の上面に図5に示すように夫々端子板30,30の上
端より一体延設されて配置される平片31、31と、各
平片31,31の中央上面に設けられた固定接点32,
32とで構成され、基台33の下部には台部7の上面に
突設した突起体5を嵌め込む溝(図示せず)を形成して
いる。
【0017】而して固定端子ブロック90を配設するに
当たっては、行方向に配設された各固定端子部9の基台
33下部の溝に対応する台部7の突起体5を嵌めて対応
する台部7上に各基台33を載置する。この際突起体5
の先端が上記溝の奥端面に当たるまで突起体5を上記溝
に押し込むことにより固定接点32、32の高さ位置が
対応する鉄芯2の磁極面の高さ位置に対して精度良く決
めされる。また各端子板30,30は基台33の両側位
置に於いて下方にU字状に屈曲しており、基台33を台
部7上に配設する際に両端子板30,30の屈曲部30
a,30aが両側の台部7の列方向の両面を挟むことに
なる。
【0018】このようにして行方向の各リレーに対応す
る固定端子部9群を一つの部品集合体である固定端子ブ
ロック90として扱うことができるため組み立て性が向
上する。尚端子板30,30の一端部はその上端より相
対する方向に水平片30b、30bを延長しており、こ
の水平片30b、30bを行端の巾広の台部7上に載置
する。また端子板30,30の一端部は下方向に延長さ
れて固定接点端子35を形成しており、これら固定接点
端子35はベース1に形成した端子孔36を介してベー
ス1下面に突出する。
【0019】可動端子ブロック100は、図10,図1
3,図14に示すように中央に磁性材からなる可動アマ
チュア20と、可動アマチュア20の両側に並行配置さ
れる可動接点ばね21,21と、可動アマチュア20及
び可動接点ばね21、21の中央より基端側に偏位した
部位を同時成形により埋め込んで支持固定する絶縁性の
合成樹脂成形品からなる支持体22とからなる複数のア
マチュア部11と、各アマチュア部11の可動接点ばね
21,21の外側で並行配置される共通接点板23,2
3とで構成され、アマチュア部11は支持体22より突
出した各可動接点ばね21の基端部位をU字状に延長
し、そのU字状部21aを上向けに折り曲げるとともに
U字状部21a先端を更にT字状に延長し、そのT字状
部21bの中央片の中程より下向けに折り曲げ、T字状
部21bの横片21cを共通端子板23の内側面に鋲3
8により結合して電気的に接続するとともに、機械的に
共通端子板23,23に固定する。そして可動接点ばね
21,21の結合部位が可動アマチュア20の揺動動作
時の支点となるのである。ここでU字状部21aがヒン
ジばね部を構成する。この図13,14に示す構造では
可動アマチュア20に加わる可動接点ばね20の力を調
整する場合、可動接点ばね20自身を大きく調整する必
要がある。
【0020】そこで上記の可動接点ばね21,21と共
通端子板23,23との結合構造を図15,16に示す
ようにすれば、可動アマチュア20に加わる可動接点ば
ね20の力を小さな変位で微妙に調整できる。つまり図
15,16に示す構造では、可動アマチュア20及び可
動接点ばね21、21が配置される位置に対応した両側
の共通端子板23,23の上縁より延出させてその延出
部位を可動アマチュア20側へ直角に折り曲げて載置片
23bを形成し、この載置片23bの上面に可動接点ば
ね21の基端部位を溶接等により結合させ、剛性を持つ
共通端子板23の載置片23b側で可動接点ばね21の
力の調整ができるようになっている。またヒンジばね部
の複雑な形状を無くし、可動接点ばね21の加工がし易
い構造となっている。
【0021】さて共通端子板23,23は、同一の列方
向に配置されるリレー群に共通に使用されるもので、列
方向が長手となり各アマチュア部11を列方向のリレー
に対応するように所定間隔で上記のように固定保持す
る。而して可動端子ブロック100を鉄芯2上方に配置
するに当たっては、アマチュア部11の結合部位付近に
おいて形成した共通端子板23の下向きU字状屈曲部2
3aを列方向の各鉄芯2に対応した両側の支柱26の上
面に形成せる溝27に上方から嵌めて、列方向に於いて
支柱26…間に共通接点板23を架設する。この架設に
より可動端子ブロック100は共通端子板23、23を
通じて支柱26に支持される形となって対応する鉄芯2
上方に配置され、可動アマチュア20の自由端は鉄芯2
の磁極面に対向し、基端の下面は永久磁石10の突出磁
極10aに載置されることになる。
【0022】ここで図10,13,図14で示した可動
アマチュア20及び可動接点ばね21、21を支持固定
する絶縁性の合成樹脂成形品からなる支持体22の幅を
図17に示すように縮め、また支持体22自身を可動接
点ばね21,21側にずらすことにより、可動アマチュ
ア20を支持する永久磁石10上の支点との距離Xを長
くすると、可動接点ばね21,21にかかる応力を軽減
できる。
【0023】そして可動接点ばね21、21の自由端に
設けた可動接点39、39は対応する固定端子部9の両
側の固定接点32、32に対向し、固定接点32、32
との間で接触開離することができるようになる。また共
通端子板23、23の一端より下方向に延長して形成さ
れた可動接点端子41a、41bはベース1に穿設して
ある端子孔42を介してベース2の下面側に突出する。
【0024】以上のようにして個々のリレーは固定端子
部9、アマチュア部11、永久磁石10、磁気シャント
12、鉄芯2により構成され、全体としてはベース1上
に8×8個のリレーがマトリクス状に配設される。この
ようにしてマトリクス状にリレーを配設したベース1の
開口部に図1に示すカバー40を被着することにより本
発明のマトリクスリレーが完成する。
【0025】次にリレー単体の動作に付いて図18に基
づいて説明すると、まず可動接触ばね21、21のばね
力で可動端子ブロック100の可動アマチュア20が鉄
芯2の磁極面から離れている状態において、励磁コイル
14と鉄芯2とで構成される電磁石部の励磁方向が永久
磁石10の励磁方向と同方向となるように励磁電流を流
すと、可動アマチュア20の自由端は鉄芯2の磁極面に
吸引される。この際可動接点ばね21、21は共通端子
板23との結合部位を支点として撓み、自由端の可動接
点39を固定接点32に弾接する。そして永久磁石1
0、ヨーク3、鉄芯2、可動アマチュア20、永久磁石
10の閉磁路が形成され、励磁コイル10に流す励磁電
流を遮断しても可動アマチュア20と鉄芯2との吸着状
態は永久磁石10の磁力で保持されることになる。つま
り磁気保持型のラッチングリレーとして動作する。次に
永久磁石10による吸引力を打ち消す方向の励磁電流を
電磁石部の励磁コイル14に流すと、永久磁石14の吸
引力が可動アマチュア20に働かず、可動アマチュア2
0は可動接点ばね21のばね力により図18に示す状態
に戻ることになる。
【0026】このようにして励磁コイル14に流す励磁
電流の方向を切り換えることにより、可動接点ばね2
1、21の可動接点39と固定接点32、32との間を
接触、開離させることができる。さて各リレーにおいて
は、図18に示すように自己のために設けた永久磁石1
0の磁束Aの他に、自己の永久磁石10の位置とは反対
側に隣接するリレーの永久磁石10の磁束Bも、該永久
磁石10、共通のヨーク3、鉄芯2、可動アマチュア2
0、該永久磁石10の経路で流れ、その磁気干渉は避け
られない。ところが自己の永久磁石10の反対側にリレ
ーが設けられない端の行においては、隣接するリレーの
永久磁石10の磁気干渉が無くなるため、他の行のリレ
ーとは異なる吸引力特性となる。そこで本発明では、こ
の端の行のリレーについても他の行のリレーと同様に自
己の永久磁石10以外の永久磁石の磁気干渉を同等に受
けるために、上述のようにリブ8’を利用して余分に永
久磁石10に配設してある。従って隣接するリレーが存
在しない端の行のリレーにおいても他の行のリレーと同
様な磁気干渉を受けて吸引力特性が他の行のリレーと同
等なものとなる。
【0027】上述のような構成において、各固定端子ブ
ロック90の端子板30,30間に終端抵抗R(=10
0Ω)を接続して、リレーRYの可動接点ばね21,2
1の可動接点39が固定接点32,32に接触したオン
時における近接する二つの可動端子ブロック100,1
00における等価回路を考えてみると、図19(a)に
示すように二つの可動端子ブロック100,100の4
つの共通端子板23…間の内一方の可動端子ブロック1
00の外側の共通端子板23と他方の可動端子ブロック
100の内側の共通端子板23との間の容量をC11、一
方の可動端子ブロック100の外側の共通端子板23
と、他方の可動端子ブロック100の外側の共通端子板
23との間の容量をC12、両可動端子ブロック100,
100の内側の共通端子板23、23間の容量をC21
他方の可動端子ブロック100の外側の共通端子板23
の容量をC22、一方の可動端子ブロック100の内側の
共通端子板23と他方の可動端子ブロック100の外側
の共通端子板23との間の容量をC22とし、一方の可動
端子ブロック100の共通端子板23,23間に電源E
inを接続し、他方の可動接点ブロック11の共通端子板
23,23間に現れる出力電圧をEout とした場合、図
19(b)に示すように表され、さらに整理すると、図
19(c)に示す等価回路として表せる。
【0028】この等価回路によりEout は、(1)式に
より求まる。
【0029】
【数1】
【0030】また共通端子板23,23間の距離が最も
近い所での信号の漏洩が最も大と考えられる。このNE
XT損失=近端漏話減衰量は式(2)で求まる。
【0031】
【数2】
【0032】これにより共通端子板23,23…間に容
量を付加し、容量のバランスを取ることによってEout
が小さくなり、NEXT損失=近端漏話減衰量の改善が
可能であることが判る。そこで本実施形態では、各可動
端子ブロック100の共通端子板23,23の一端より
延長線方向に延出させた接続端子34,34を図1に示
すようにベース1に被着するカバー40の一端面より内
側から突出させ、これら接続端子34,34…を用い
て、容量のバランスを取るための容量素子45を付加接
続することができるようにしてある。
【0033】容量素子45は容量ユニット43に設けら
れており、容量ユニット43は、カバー40の一端面よ
り櫛状に突出した接続端子34、34…に対応したコネ
クタ部44と、コンデンサのような容量素子45とを実
装したプリント基板46と、コネクタ部44の接続面を
露出させる開口部を端面に有しプリント基板46上に被
着するカバー47とで構成され、コネクタ部44に上記
接続端子34,34…を着脱自在に挿着することにより
カバー40の一側面に取着され、同時に内部の容量素子
45…が各可動端子ブロック100…の共通端子板2
3、23…間に接続され、この容量素子45…によりN
EXT損失=近端漏話減衰量の改善が図れることにな
る。
【0034】図20は高周波電源の周波数鵜1MHzか
ら200MHzまで変化させた場合の、本実施形態にお
けるNEXT損失の実測値を示しており、この実測値
は、カテゴリー5の目標値に近い値を示している。
また図20から判るようにNEXT損失の改善が図れて
いることが判る。図21は容量素子45を付加しない場
合のNEXT損失の実測値を示しており、この場合カ
テゴリー5の目標値から離れた値を示していることが
判る。尚図20,21中は位相の変化を示す。 (実施形態2)上記実施形態1では各可動端子ブロック
100の共通端子板23,23…間に容量素子45を接
続する構造となっているが、本実施形態では、固定端子
ブロック90の端子板30,30間に容量素子45を接
続して実施形態1と同様にNEXT損失=近端漏話減衰
量の改善を図るようにしたもので、本実施形態では、図
22に示すように固定端子ブロック90の端子板30,
30の一端より夫々列方向に延出させた接続端子25,
25を図23に示すようにカバー40の一側面より突出
させ、これら接続端子25,25…を用いて、容量のバ
ランスを取るための容量素子45を付加接続することが
できるようにしてある。尚本実施形態では可動端子ブロ
ック100の共通端子板23の接続端子34は図24に
示すように無くしてある。
【0035】容量素子45は図23に示す容量ユニット
48に設けられており、容量ユニット48は、カバー4
0の一側面より櫛状に突出した接続端子25、25…に
対応したコネクタ部49と、コンデンサのような容量素
子45とを実装したプリント基板50と、コネクタ部4
9の接続面を露出させる開口部を側面に有しプリント基
板50上に被着するカバー51とで構成され、コネクタ
部49に上記接続端子25,25…を着脱自在に挿着す
ることによりカバー40の一側面に取り付けられ、内部
の容量素子45…を各固定端子ブロック9…の端子板3
0、30…間に接続してNEXT損失=近端漏話減衰量
の改善を図るのである。
【0036】尚その他の構成は実施形態1と同じである
ため、説明及び図面は省略する。 (実施形態3)上記実施形態1では可動端子ブロック1
00の共通端子板23,23…の端部で、また実施形態
2では固定端子ブロック90の端子板30…の端部で容
量素子45を接続する構成としているが、本実施形態で
は、図25に示すように可動端子ブロック100の共通
端子板23、23の略中央の上縁より上方向に延出させ
た接続端子37、37を図26に示すようにカバー40
の略中央上面より突出させ、これら接続端子37,37
…を用いて、容量のバランスを取るための容量素子45
を付加接続することができるようにしてある。
【0037】容量素子45は図26に示す容量ユニット
52に設けられており、容量ユニット52は、カバー4
0の上面より櫛状に突出した接続端子37、37…に対
応したコネクタ部53と、コンデンサのような容量素子
45とを実装したプリント基板54と、コネクタ部44
の接続面を露出させる開口部を側面に有しプリント基板
54上に被着するカバー55とで構成され、コネクタ部
53に上記接続端子37,37…を着脱自在に挿着する
ことによりカバー40の上面に取り付けられ、内部の容
量素子45…を各可動端子ブロック100…の共通端子
板23、23…間に接続してNEXT損失=近端漏話減
衰量の改善を図るのである。
【0038】共通端子板23の接続端子37を複数所定
間隔で予め突出させ、伝送路インピーダンスの整合が図
れる位置の接続端子37を選択し、この接続端子37を
カバー40の上面より突出させるとともにその他の接続
端子37を除去し、突出させた接続端子37を用いて上
記容量ユニット52を接続するようにすれば、NEXT
損失=近端漏話減衰量の改善が一層図れることになる。
【0039】尚その他の構成は実施形態1と同じである
ため、説明は省略する。ところで、上述した本発明のマ
トリクスリレーでは、多数個の部品(ヨーク10)を同
時成形によりベース1に一体化した構成であるため、ベ
ース1にそりが生じ易く、内蔵される各リレーのストロ
ークがばらつき、リレー特性が不安定となる恐れがあ
る。そこで図27、28に示すようにベース1の裏面に
肉盗み部60を設けて、ベース1の反りの最少化を図る
ようにしても良い。これにより各リレーのストロークの
ばらつきを少なくして安定したリレー特性が得られる。
またこの肉盗み部60を利用して図29に示すように本
発明マトリクスリレーMRを実装するプリント基板61
に設けたコイル逆吸収用ダイオード62を収納するスペ
ースとして使用でき、プリント基板61への部品実装面
積の低減化が図れる。
【0040】
【発明の効果】請求項1の発明は、磁気保持型ラッチン
グリレーをマトリクス状に配設し、同一列若しくは同一
行方向に配置された上記各ラッチングリレーの一対の可
動接点ばねに夫々接続された一対の端子板を列方向若し
くは行方向に並行配設した可動端子ブロックと、同一行
若しくは同一列方向に配置された上記各ラッチングリレ
ーの上記一対の可動接点ばねに対応する各固定接点に夫
々接続された一対の端子板を行方向若しくは列方向に並
行配設した固定端子ブロックとを備えたマトリクスリレ
ーにおいて、上記可動端子ブロックの一対の端子板若し
くは上記固定端子ブロックの一対の端子板の端部間に漏
話減衰用容量要素を付加したので、容量要素により可動
端子ブロック若しくは固定端子ブロックの端子板間の容
量のバランスを取ることによって、漏話減衰量を改善す
ることができるという効果がある。
【0041】請求項2の発明は、磁気保持型ラッチング
リレーをマトリクス状に配設し、同一列若しくは同一行
方向に配置された上記各ラッチングリレーの一対の可動
接点ばねに夫々接続された一対の端子板を列方向若しく
は行方向に並行配設した可動端子ブロックと、同一行若
しくは同一列方向に配置された上記各ラッチングリレー
の上記一対の可動接点ばねに対応する各固定接点に夫々
接続された一対の端子板を行方向若しくは列方向に並行
配設した固定端子ブロックとを備えたマトリクスリレー
において、上記可動端子ブロックの一対の端子板若しく
は上記固定端子ブロックの一対の端子板の長手方向にお
ける略中央において上記漏話減衰用容量要素を上記一対
の端子板間に接続するので、端子板で形成される伝送線
路のインピーダンスの整合を容量要素の接続位置で取る
ことにより、漏話減衰量を一層改善することができると
いう効果がある。
【0042】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、上記漏話減衰用容量要素はマトリクスリレー
本体に対して着脱自在に設けられた容量ユニット内に設
けられ、容量ユニットをマトリクスリレー本体に対して
取着時に上記漏話減衰用容量要素が上記可動端子ブロッ
クの一対の端子板若しくは上記固定端子ブロックの一対
の端子板間に接続されるので、外付けの容量ユニットを
着脱することによりLAN規格(EIA/TIA−56
8)に於けるカテゴリー3や、カテゴリー4、5に対応
させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の分解斜視図である。
【図2】同上のベース部位の拡大斜視図である。
【図3】同上のヨークの拡大斜視図である。
【図4】同上の一部省略せるベース部位の拡大水平断面
図である。
【図5】同上の図4のX−X断面図である。
【図6】同上のベース部位の一部省略せる上面図であ
る。
【図7】同上の固定端子ブロックの拡大斜視図である。
【図8】同上の励磁コイルブロックの部品集合体の拡大
斜視図である。
【図9】同上の永久磁石の拡大斜視図である。
【図10】同上の可動端子ブロックの拡大斜視図であ
る。
【図11】同上のシャントの拡大斜視図である。
【図12】(a)は同上の励磁コイルブロックの部品集
合体の一部省略せる下面図である。(b)は同上の励磁
コイルブロックの部品集合体の一部省略せる正面図であ
る。
【図13】同上のアマチュア部の一部省略せる拡大斜視
図である。
【図14】(a)は同上のアマチュア部の一部省略せる
上面図である。(b)は同上のアマチュア部の一部省略
せる列方向の断面図である。(c)は同上のアマチュア
部の一部省略せる行方向の断面図である。
【図15】同上の別のアマチュア部の一部省略せる拡大
斜視図である。
【図16】(a)は同上の別のアマチュア部の一部省略
せる上面図である。(b)は同上の別のアマチュア部の
一部省略せる列方向の断面図である。(c)は同上の別
のアマチュア部の一部省略せる下面図である。
【図17】同上の別のアマチュア部の一部省略せる要部
断面図である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】同上の近端漏話減衰についての説明図であ
る。
【図20】同上の容量要素を付加接続した場合の近端漏
話減衰量の実測値の説明図である。
【図21】容量素子を接続しない場合の近端漏話減衰量
の実測値の説明図である。
【図22】本発明の実施形態2の固定端子ブロックの拡
大斜視図である。
【図23】同上の分解斜視図である。
【図24】同上の可動端子ブロックの拡大斜視図であ
る。
【図25】本発明の実施形態3の可動端子ブロックの拡
大斜視図である。
【図26】同上の分解斜視図である。
【図27】本発明のマトリクスリレーの別のベースの裏
側から見た斜視図である。
【図28】同上の別のベースの要部を示す拡大断面図で
ある。
【図29】同上の別のベースの使用説明図である。
【符号の説明】
34 接続端子 40 カバー 43 容量ユニット 44 コネクタ部 45 容量素子 46 プリント基板 47 カバー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気保持型ラッチングリレーをマトリクス
    状に配設し、同一列若しくは同一行方向に配置された上
    記各ラッチングリレーの一対の可動接点ばねに夫々接続
    された一対の端子板を列方向若しくは行方向に並行配設
    した可動端子ブロックと、同一行若しくは同一列方向に
    配置された上記各ラッチングリレーの上記一対の可動接
    点ばねに対応する各固定接点に夫々接続された一対の端
    子板を行方向若しくは列方向に並行配設した固定端子ブ
    ロックとを備えたマトリクスリレーにおいて、上記可動
    端子ブロックの一対の端子板若しくは上記固定端子ブロ
    ックの一対の端子板の端部間に漏話減衰用容量要素を付
    加したことを特徴とするマトリクスリレー。
  2. 【請求項2】磁気保持型ラッチングリレーをマトリクス
    状に配設し、同一列若しくは同一行方向に配置された上
    記各ラッチングリレーの一対の可動接点ばねに夫々接続
    された一対の端子板を列方向若しくは行方向に並行配設
    した可動端子ブロックと、同一行若しくは同一列方向に
    配置された上記各ラッチングリレーの上記一対の可動接
    点ばねに対応する各固定接点に夫々接続された一対の端
    子板を行方向若しくは列方向に並行配設した固定端子ブ
    ロックとを備えたマトリクスリレーにおいて、上記可動
    端子ブロックの一対の端子板若しくは上記固定端子ブロ
    ックの一対の端子板の長手方向における略中央において
    上記漏話減衰用容量要素を上記一対の端子板間に接続す
    ることを特徴とするマトリクスリレー。
  3. 【請求項3】上記漏話減衰用容量要素はマトリクスリレ
    ー本体に対して着脱自在に設けられた容量ユニット内に
    設けられ、容量ユニットをマトリクスリレー本体に対し
    て取着時に上記漏話減衰用容量要素が上記可動端子ブロ
    ックの一対の端子板若しくは上記固定端子ブロックの一
    対の端子板間に接続されることを特徴とする請求項1又
    は2記載のマトリクスリレー。
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