JPH08273447A - 配電用ケーブル - Google Patents

配電用ケーブル

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JPH08273447A
JPH08273447A JP7100462A JP10046295A JPH08273447A JP H08273447 A JPH08273447 A JP H08273447A JP 7100462 A JP7100462 A JP 7100462A JP 10046295 A JP10046295 A JP 10046295A JP H08273447 A JPH08273447 A JP H08273447A
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cable
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朝律 稲垣
Tatsuo Inoue
達夫 井上
Muneji Kihira
宗二 紀平
Naoyuki Ueda
直之 上田
Yoshiaki Yamano
能章 山野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 配電用ケーブルを屈曲させつつ配線する場合
に配線作業が簡単にできるようにする。 【構成】 配電用ケーブル11は3本の被覆電線12と
外被13とから構成されている。各被覆電線12は等径
に形成されている。外被13は、3本の被覆電線12を
横に並べて配設した場合に、その回りを包囲できるだけ
の周長を有する管形に形成されている。外被13内に、
3本の被覆電線12が空隙16を介して相互に移動可能
な状態で挿通されている。被覆電線12が空隙16を介
して相互に移動しつつ外被13の形状が変化し、すなわ
ち配電用ケーブル11の断面形状が自在に変化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床下配電システムに用
いて好適な配電用ケーブルの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、テナントビル等においては、床下
に配電用ケーブルを引き回す配線スペースを設け、室内
のレイアウトに応じて床配線を自在に行い得るようにし
たいわゆるフリーアクセスフロア方式が採用されてい
る。具体的には、配線用溝を格子状に設けたフロアパネ
ルを床下スラブ上に敷設し、配電用ケーブルを屈曲させ
つつ配線用溝に沿って自在に配線し、配線用溝の上面を
補強板で覆ったのち、その上面にカーペットを敷き詰め
るという手段が取られている。
【0003】従来、そのための配電用ケーブルにはビニ
ルキャブタイヤケーブルが使用されており、図12
(A)に示す丸形のケーブルや、同図(B)に示す平形
のケーブル2が知られている。丸形のケーブル1は、図
示3本の被覆電線3を三角形状に集めてその外周を外被
4で覆うことで円形の断面形状に形成したものである。
一方の平形のケーブル2は、3本の被覆電線3を横一列
に並べてその外周を外被5で覆うことで、偏平な断面形
状に形成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば丸形
のケーブル1を配線する場合、その丸形のケーブル1は
上記に説明した構造から明かなように曲げ剛性が高いた
め、図13に示すように、配線パネル6に形成された配
線用溝7に沿って屈曲させて配線する場合に、コーナ部
8にぴったりと沿って配線することができず、外側に膨
らんだ状態でしか配線できない。したがってケーブル1
を収めるために配線用溝7の幅を必要以上に広げねばな
らない等、配線スペースを形成する上で効率が悪い欠点
があった。また、ケーブル1は屈曲を何度も重ねる複雑
な経路で配線されるため、施工中に配線経路を間違えて
配線をし直すといったことが往々してあるが、上記のよ
うに曲げ剛性が高いことから、一旦屈曲して配線される
といわゆる曲げ癖がつき、それを直しつつ配線しなけれ
ばならないので手間が掛かる欠点があった。
【0005】一方の平形のケーブル2は、元々安定良く
配線し得る利点を有するのであるが、配線用溝7の直線
部分については横向きにして溝7の底面にべた当たりさ
せつつ安定して配線し得るものの、横向きのままではコ
ーナ部8で屈曲させるのが難しいため、そこではケーブ
ル1の向きを縦に変えねばならず、その作業がいちいち
面倒であった。すなわち、丸形にしろ、平形にしろ従来
のケーブルでは配線作業に手間取る不具合があった。
【0006】本発明は上記のような事情に基づいて完成
されたものであって、特に屈曲させつつ配線する場合に
おいて施工性に優れる配電用ケーブルを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、外被内に電力配電
用の複数本の被覆電線を内包してなる配電用ケーブルで
あって、前記外被は前記被覆電線の相互移動を許容する
ように空隙を介して被覆電線を包囲する構成としたとこ
ろに特徴を有する。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、被覆電線相互間には、それらの相互移動を促進する
ための滑りシートが介在されていること構成としたとこ
ろに特徴を有する。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、被覆電線のうち一部は他よりも外径
が小さく設定されている構成としたところに特徴を有す
る。請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明
において、被覆電線のうち一部は偏平に形成されている
構成としたところに特徴を有する。
【0010】
【作用】請求項1の発明においては、被覆電線が空隙を
介して相互に移動しつつ外被形状すなわちケーブルの断
面形状が自在に変化される。請求項2の発明において
は、滑りシートを介して被覆電線の移動が促進される。
請求項3および請求項4の発明では、空隙がより大きく
取られて、被覆電線が移動しやすくなる。
【0011】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、断面形状を自
在に変化させつつ曲げやすい構造となっているから、狭
隘かつ複雑な配線経路であってもそれに倣うようにして
配線することができる。すなわち、配線スペースを効率
良く利用でき、また施工性にも優れる効果がある。請求
項2ないし請求項4の発明によれば、上記の効果に加
え、断面形状の変化がより円滑に行われ、より配線しや
すくなる効果が得られる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。 <第1実施例>図1ないし図3は本発明の第1実施例を
示す。この実施例の配電用ケーブル11は、図1に示す
ように、3本の被覆電線12と外被13とから構成され
ている。被覆電線12は、芯線14の回りを合成樹脂製
の絶縁被覆15で覆った周知構造のものであって、3本
が等径に形成されている。一方外被13は、同じく合成
樹脂材により管形に形成されており、同図に示すよう
に、上記の被覆電線12を3本横に並べて配設した場合
に、その回りを包囲できるだけの周長を有している。そ
して、その外被13内に、3本の被覆電線12が空隙1
6を介して相互に移動可能な状態で挿通されている。
【0013】すなわち、3本の被覆電線12はそれが横
一列に並んだ状態で外被13内に挿通されていると、外
被13は長円形となってそれらを包囲し、全体としては
従来の平形のケーブルと同様の断面形状をなす。そし
て、3本の被覆電線12は空隙16を介して相互に移動
可能となっているので、外被13内でその整列態様を変
えることが可能であり、その場合、外被13はそれらを
包囲すべく長円形から真円形に向けて形状を変化させる
ことになるが、長円形から真円形に形状が変わるにした
がって、内部の挿通空間の断面積は次第に大きくなるの
で、被覆電線12の間の空隙16が次第に大きくなりつ
つ被覆電線12の相互移動を自在に許容するところとな
る。例えば、図3に示すように、3本の被覆電線12が
三角形状に集まり、その回りを外被13が略三角形状と
なって包囲して、全体としておむすび形の断面形状をな
す配電用ケーブル11が形成される。
【0014】図2には、配電用ケーブル11を配線する
ための配線パネル20が示されている。この配線パネル
20は、基板22の四隅に支持脚23を立てたパネル支
持材21が床下スラブ上に整列して設けられ、平面正方
形をなす複数枚の主パネル24が、四隅をそれぞれ支持
脚23で受けさせつつ整列して組み付けられる。そし
て、各主パネル24の間に、縦横に交差した格子状の配
線用溝25が構成されるようになっている。なお、配線
用溝25の上面には補助パネル26が主パネル24と面
一に嵌められ、各主パネル24と補助パネル26の上面
の全面にわたって図示しないカーペット等が敷き詰めら
れるようになっている。
【0015】続いて、本実施例の配電用ケーブル11を
用いて床下配線を行う場合の手順を説明する。まず床下
スラブ上に、パネル支持材21に主パネル24を組み付
けた状態の配線パネル20が敷設される。この状態で
は、配線パネル20に格子状の配線用溝25が形成され
ている。
【0016】そして、配電用ケーブル11は、配線用溝
25に沿いまたその交差部分で屈曲されつつ所定の経路
に従って配線される。配線用溝25に沿って直線状に配
線される場合は、配電用ケーブル11は図1に示すよう
なフラットな断面形状を取って、長円形の一方の長辺側
の面を配線用溝25の底面にべた当たりさせた状態で配
線される。それにより配電用ケーブル11は安定して配
線される。そして配線用溝25の交差部分で屈曲される
場合は、配電用ケーブル11が内部の被覆電線12を移
動させつつその断面形状を変化させ、例えば図3に示す
ようなおむすび形の断面形状となって、その一辺を交差
部分のコーナ部となる支持脚23にぴったりと沿わせつ
つ屈曲される。そして再度直線状の配線態様となると、
被覆電線12が横一列に並ぶように戻りつつフラットな
断面形状に復元されて配線される。上記の繰り返しによ
って、配電用ケーブル11が配線用溝25に沿って所定
の経路で配線される。配線の完了後は、配線用溝25の
上面が補助パネル26で覆われ、さらにその上面にカー
ペットが敷き詰められる。
【0017】このように本実施例の配電用ケーブル11
は、被覆電線12が空隙16を介して相互に移動しつつ
外被13の形状すなわちケーブル11の断面形状が自在
に変化され、言い換えると曲げやすい構造となっている
から、何度も途中で屈曲されるような複雑な配線経路で
あっても、配線用溝25にぴったりと沿わせつつ、かつ
抵抗なく簡単に配線することができる。また、上記の構
造により曲げ癖もできにくいので、配線経路を間違えて
配線のし直しをする場合にも、簡単に対応することがで
きる。
【0018】<第2実施例>図4ないし図6は本発明の
第2実施例を示す。この第2実施例の配電用ケーブル3
1は、図4に示すように、上記の第1実施例に示した配
電用ケーブル11に対して、各被覆電線12の間に、摩
擦抵抗が小さくて摺動性に優れるテフロンシート32が
介在されている。
【0019】この配電用ケーブル31によれば、各被覆
電線12がテフロンシート32上を滑りつつ相互に移動
し、外被13を変形させつつ例えば図5および図6に示
すように断面形状を変化させる。つまり、テフロンシー
ト32を介在させたことで被覆電線12の移動が促進さ
れ、断面形状の変化がより円滑に行われる。したがっ
て、屈曲した配線をより簡単にかつ迅速に行うことがで
きる。
【0020】<第3実施例>図7ないし図9は本発明の
第3実施例を示す。この第3実施例の配電用ケーブル4
1は、3本の被覆電線のうちの2本の被覆電線12は、
前記の第1実施例の被覆電線と同じであって、残りの被
覆電線42は他の2本の被覆電線12よりも絶縁被覆1
5aの肉厚を薄くすることで、外径が小さく形成されて
いる。そして、外被43は、小径の被覆電線42の両側
に他の2本の被覆電線12を並べた場合に、それらの回
りを長円形となって包囲すべく周長を有した管形に形成
されている。
【0021】すなわち第3実施例の配電用ケーブル41
では、1本の被覆電線42の外径を他の被覆電線12の
それと比べて小さくしたから、その分被覆電線12、4
2間の空隙46が予め広く取られる。それにより、被覆
電線12、42の相互移動がよりしやすくなって、例え
ば、図8や図9に示すように外被43を変形させつつそ
の断面形状を変化させる場合に、その変化がしやすくな
る。
【0022】<第4実施例>図10および図11は本発
明の第4実施例を示す。この第4実施例の配電用ケーブ
ル51は、3本の被覆電線のうちの2本の被覆電線12
は第1実施例と同様に円形の被覆電線であり、残りの被
覆電線52は長円形断面をなす偏平な形状に形成されて
いる。そして、外被53は、偏平な被覆電線52を横向
きにしてその両側に2本の円形の被覆電線12を並べた
場合に、それらの回りを長円形となって包囲すべく周長
を有した管形に形成されている。
【0023】この第4実施例の配電用ケーブル51にお
いては、1本の被覆電線52を偏平な形状としたから、
その分同様にして被覆電線12、52間の空隙56が予
め広く取られる。それにより、被覆電線12、52の相
互移動がよりしやすくなって、外被53を変形させつつ
例えば図11に示すようにその断面形状を変化させる場
合に、その変化がしやすくなる。
【0024】<他の実施例>本発明は上記記述及び図面
によって説明した実施例に限定されるものではなく、例
えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含ま
れ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種
々変更して実施することができる。
【0025】(1)上記の第2実施例では、各被覆電線
間の滑りを促進するための滑りシートとしてテフロンシ
ートを例示したが、それに代わり、その他の摺動性に優
れた樹脂シートやか紙シートを用いてもよい。
【0026】(2)上記各実施例では、外被内に3本の
被覆電線を内包させた配電用ケーブルを例示したが、2
本あるいは4本以上の複数本の被覆電線を内包させた形
式の配電用ケーブルにも、本発明は同様に適用すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のケーブルの断面図であ
る。
【図2】床下配電システムの配線状態を示す斜視図であ
る。
【図3】第1実施例のケーブルの屈曲部における断面図
である。
【図4】本発明の第2実施例のケーブルの断面図であ
る。
【図5】第2実施例のケーブルの屈曲部における断面図
である。
【図6】第2実施例のケーブルの屈曲部における他の状
態を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例のケーブルの断面図であ
る。
【図8】第3実施例のケーブルの屈曲部における断面図
である。
【図9】第3実施例のケーブルの屈曲部における他の状
態を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施例のケーブルの断面図であ
る。
【図11】第4実施例のケーブルの屈曲部における断面
図である。
【図12】従来のケーブルの断面図である。
【図13】その配線状態を示す平面図である。
【符号の説明】
11…配電用ケーブル 12…被覆電線 13…外被 16…空隙 31…配電用ケーブル 32…テフロンシート(滑りシート) 41…配電用ケーブル 42…被覆電線 43…外被 46…空隙 51…配電用ケーブル 52…被覆電線 53…外被 56…空隙
フロントページの続き (72)発明者 上田 直之 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 (72)発明者 山野 能章 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外被内に電力配電用の複数本の被覆電線
    を内包してなる配電用ケーブルであって、前記外被は前
    記被覆電線の相互移動を許容するように空隙を介して被
    覆電線を包囲することを特徴とする配電用ケーブル。
  2. 【請求項2】 被覆電線相互間には、それらの相互移動
    を促進するための滑りシートが介在されていることを特
    徴とする請求項1記載の配電用ケーブル。
  3. 【請求項3】 被覆電線のうち一部は他よりも外径が小
    さく設定されていることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の配電用ケーブル。
  4. 【請求項4】 被覆電線のうち一部は偏平に形成されて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の配
    電用ケーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008035741A1 (de) 2007-08-10 2009-02-12 Gebauer & Griller Kabelwerke Ges.M.B.H. Elektrisches Kabel, insbesondere Batteriekabel für Kraftfahrzeuge
JP2010103529A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Asml Netherlands Bv 低摩擦ケーブル、ホース等を備えたラインキャリヤアセンブリを有するリソグラフィ装置及びそのような一般的アセンブリ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008035741A1 (de) 2007-08-10 2009-02-12 Gebauer & Griller Kabelwerke Ges.M.B.H. Elektrisches Kabel, insbesondere Batteriekabel für Kraftfahrzeuge
DE102008035741B4 (de) 2007-08-10 2019-05-09 Gebauer & Griller Kabelwerke Gmbh Elektrisches Kabel, insbesondere Batteriekabel für Kraftfahrzeuge
JP2010103529A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Asml Netherlands Bv 低摩擦ケーブル、ホース等を備えたラインキャリヤアセンブリを有するリソグラフィ装置及びそのような一般的アセンブリ

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