JPH0827282A - 無機系多孔質材料の接着方法 - Google Patents

無機系多孔質材料の接着方法

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JPH0827282A
JPH0827282A JP16344194A JP16344194A JPH0827282A JP H0827282 A JPH0827282 A JP H0827282A JP 16344194 A JP16344194 A JP 16344194A JP 16344194 A JP16344194 A JP 16344194A JP H0827282 A JPH0827282 A JP H0827282A
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JP
Japan
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porous material
inorganic porous
adhesive
adhering
organic solvent
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JP16344194A
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English (en)
Inventor
Taku Saeki
卓 佐伯
Noritake Masuda
典丈 増田
Takanori Okamoto
孝則 岡本
Fumitoshi Imaoka
史利 今岡
Hidemi Doi
秀美 土肥
Takeshi Suzuki
毅 鈴木
Hideaki Matsuda
▲ひで▼明 松田
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Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】無機系多孔質材料を低温や低湿度の条件下で
も、短時間で実用上問題のない強度に接着する方法を提
供することを目的とする。 【構成】無機系多孔質材料の表面にイソシアネート基含
有結晶性ポリウレタン系接着剤の不活性有機溶媒溶液を
均一に塗布し、該接着剤が結晶化する前に他の被着材料
を貼り合わせた後、加圧して両者を密着させ、静置養生
をすることを特徴とする無機系多孔質材料の接着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機系多孔質材料を接
着する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無機系多孔質材料の接着には従来より、
エマルジョン系、ゴム系、エポキシ系、ウレタン系等の
多くの接着剤が使用されている。この中で高強度を要求
される用途には、エポキシ系、ウレタン系のような反応
型の接着剤が使用されている。
【0003】このような反応型の接着剤を用いる場合、
通常接着速度が気温に大きく影響され、10℃以下のよ
うな低温では非常に遅くなったり、接着しなくなるとい
う欠点を有している。また、湿気硬化タイプの一液性ウ
レタン系接着剤の場合は、気温の他に、被着体の含水率
や接着時の湿度が低い場合にも接着速度が極端に遅くな
るため、このような接着作業条件下で、短時間で無機系
多孔質材料を実用上問題のない強度まで接着することは
困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無機系多孔
質材料を低温や低湿度の条件下でも、短時間で実用上問
題のない強度に接着する方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、無機系
多孔質材料の表面にイソシアネート基含有結晶性ポリウ
レタン系接着剤の不活性有機溶媒溶液を均一に塗布し、
該接着剤が結晶化する前に他の被着材料を貼り合わせた
後、加圧して両者を密着させ、静置養生をすることを特
徴とする無機系多孔質材料の接着方法が提供され、更
に、不活性有機溶媒がキシレンであることを特徴とする
前記無機系多孔質材料の接着方法が提供され、更に、不
活性有機溶媒中のイソシアネート基含有結晶性ポリウレ
タン系接着剤固形分が10〜80重量%であることを特
徴とする前記無機系多孔質材料の接着方法が提供され、
更に、無機系多孔質材料が多孔質セメント板であること
を特徴とする前記無機系多孔質材料の接着方法が提供さ
れ、更に、他の被着材料が合成樹脂シートであることを
特徴とする前記無機系多孔質材料の接着方法が提供さ
れ、更にまた、他の被着材料が金属板であることを特徴
とする前記無機系多孔質材料の接着方法が提供される。
【0006】本発明者等は、前記課題を解決するため
に、作業性の良好な一液性湿気硬化型のウレタン系接着
剤に着目して研究を行った。一液性湿気硬化型ウレタン
系接着剤は、通常、ポリオールとポリイソシアネートを
イソシアネート過剰条件下で反応させて得られるイソシ
アネート基含有ウレタンプレポリマーを主成分とするも
のである。接着力は、イソシアネート基が基材中の活性
水素化合物や水分と反応して硬化することにより発現
し、非常に強力で耐熱性にも優れていることが特徴であ
る。しかしながら、前述した如く低温や低湿度下では、
極端に接着速度が遅くなるという欠点があった。
【0007】このような悪条件下でも短時間で実用的に
問題のない強度、たとえば接着面に切削等の機械加工を
施しても接着剥離が起こらない強度まで接着する方法に
ついて検討の結果、接着剤に以下のような機能を持たせ
ることができれば可能であるとの考えに至った。即ち、 1.接着剤が無機系多孔質材料に浸透して固化するこ
と、 2.固化した接着剤が大きな凝集力を有しており、この
時点で実用的に問題のない接着強度を発現すること、 3.固化による接着後、放置によって接着剤の化学反応
が進み、高分子化、架橋により強靱な接着強度を発現す
ること、 である。
【0008】このような発想のもとに、結晶性を有する
イソシアネート基含有ポリウレタン系接着剤の不活性有
機溶媒溶液を用いて、無機系多孔質基材の接着を行った
ところ、前記課題を解決できることがわかった。その接
着の機構は以下のように推定される。
【0009】室温では固体のイソシアネート基含有結晶
性ポリウレタン系接着剤は不活性有機溶媒の溶液とする
ことによって、無機系多孔質材料の表層まで浸透が可能
な粘度に希釈される。この溶液から溶媒成分が蒸発した
り、多孔質材料に吸収されると元のイソシアネート基含
有ポリウレタン系接着剤が析出し、結晶化する。結晶化
によって凝集力が発現し、基材と他の被着材とはある程
度の強度で接着する。その後の放置によってイソシアネ
ート基が基材中の水酸基、カルボキシル基、アミノ基の
ような極性基または水分と反応してウレタン結合、アミ
ド結合、尿素結合等を形成しながら高分子化し、完全に
硬化して強力に接合する。基材に浸透した接着剤は基材
表面の強靱化と、接着強度の向上に寄与する。
【0010】本発明で使用する、イソシアネート基含有
結晶性ポリウレタン系接着剤としては、通常の分子中に
2ヶ以上のイソシアネート基を有する一液性湿気硬化型
ウレタン系接着剤の内、融点が室温以上であり、室温で
結晶性を有するものであれば特に制限はない。このよう
なイソシアネート基含有結晶性ポリウレタン系接着剤は
ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等の
アルコールと過剰のポリイソシアネート化合物を反応さ
せることによって製造することができ、分子量は数千〜
数万の樹脂である。
【0011】不活性有機溶媒とは、イソシアネート基と
反応せず、該ポリウレタン系接着剤を溶解することので
きる有機溶媒であり、例えば、アセトン、メチルエチル
ケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等である。本発明においては、
室温で適当な蒸気圧を有するキシレンを用いるのが特に
好ましい。なお、この不活性有機溶媒中のイソシアネー
ト基含有結晶性ポリウレタン系接着剤固形分は10〜8
0重量%とするのが望ましい。該接着剤固形分が80重
量%を越えると無機系多孔質材料への浸透が悪くなり、
また、10重量%未満では接着層の厚みが不足して初期
接着力が足らなくなる傾向がある。また、該接着剤溶液
には目的に応じて、炭酸カルシュウム、シリカ等の不活
性充填剤を加えることもできる。
【0012】本発明でいう、無機系多孔質材料として
は、石膏、石綿スレート、多孔質セラミックス、軽量セ
メント板等があげられる。また、他の被着材料として
は、合成樹脂シート、紙、金属板等があげられる。
【0013】本発明の接着方法は、無機系多孔質材料と
合成樹脂シートとの接着を例にとれば、次の方法で行わ
れる。まず、無機系多孔質材料の表面に上述したイソシ
アネート基含有結晶性ポリウレタン系接着剤の不活性有
機溶媒溶液を所定量、ハンドロール、ロールコーター、
フローコーター等により塗布する。次いで、溶媒が蒸発
したり、基材に吸収されて該接着剤の結晶が析出する前
に合成樹脂シートをこの上から貼り合わせ、プレスロー
ル等によって軽く圧力をかけ、両者を密着させる。その
後、該接着剤が結晶化することにより接着力が発現す
る。結晶化に要する時間は、該接着剤の種類や周囲の気
温によっても異なるが、通常数時間から十数時間であ
る。結晶化が進行すれば、次の機械加工へ進むことが可
能な程度の接着力が発現し、更に、時間がたつにしたが
って完全に接着する。
【0014】以上のように、本発明によれば、どのよう
な環境下でも比較的短時間で無機系多孔質材料を実用的
な強度まで接着することができ、工業的な生産工程の簡
略化やコストダウンに大きく貢献するものである。
【0015】
【実施例】以下に実施例、比較例で更に詳しく説明す
る。 実施例1〜10、比較例1〜6 比重1.2の多孔質セメント板(500×500mm、
厚さ22mm)にロールコーターを用いて所定量の表1
に示すイソシアネート基含有結晶性ポリウレタン樹脂の
不活性有機溶媒溶液を塗布し、続いて、直ちに厚さ0.
07mmの半硬質ポリ塩化ビニルシートを貼り合わせ、
押さえロールを通過させて密着させた後そのまま静置養
生して接着した。得られた接着物について以下の測定を
行った。結果を表2に示す。尚、比較の為に、通常の一
液性湿気硬化型ウレタン系接着剤及び二液型エポキシ系
接着剤についても行った。
【0016】<接着強度>ポリ塩化ビニルシートを貼り
合わせた後、15時間後、7日後の180度剥離強度を
剥離速度50mm/minで測定した。 <機械加工性>ポリ塩化ビニルシートを貼り合わせた
後、15時間後に接着面に対して18,000rpmで
ルータービットによる切削加工(切削厚さ2mm)を行
い、以下の判定を行った。 ○:ポリ塩化ビニルシートのメクレ、ハガレなし △:ポリ塩化ビニルシートの一部メクレ、ハガレあり ×:ポリ塩化ビニルシートが大きくハガレる
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】実施例11〜13、比較例7〜10 半硬質ポリ塩化ビニルシートのかわりに厚さ0.4mm
のトタン板を用いた以外は前記実施例と同様に測定し、
24時間後に以下の測定を行った。結果を表3に示す。
【0020】<接着強度>トタン板の反対側から5mm
/minで曲げ荷重をかけ最大破壊荷重を求めた。(試
験片は100×220mmの寸法に切り出し、スパン間
隔200mmで測定) <機械加工性>丸ノコ切断により接着部の機械加工性を
判定した。 ○:トタンのメクレ、ハガレなし △:トタンの一部メクレ、ハガレあり ×:トタンが大きくハガレる
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】本発明の接着剤は、無機系多孔質材料の
表層部に一部浸透して、有機溶媒は該多孔質材料を通じ
て揮散される。この過程で接着剤は結晶化し、結晶の凝
集力によって実用可能な強度まで接着される。次いでイ
ソシアネート基が基材中の極性基、または水分と反応し
て高分子化し、表層部を補強しながら最終的に強靱な接
着強度を発現する。結晶化は低温、低湿度下でも容易に
進行するため、本発明の方法によれば作業環境に影響さ
れずに接着することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今岡 史利 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 (72)発明者 土肥 秀美 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 (72)発明者 鈴木 毅 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 (72)発明者 松田 ▲ひで▼明 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機系多孔質材料の表面にイソシアネート
    基含有結晶性ポリウレタン系接着剤の不活性有機溶媒溶
    液を均一に塗布し、該接着剤が結晶化する前に他の被着
    材料を貼り合わせた後、加圧して両者を密着させ、静置
    養生をすることを特徴とする無機系多孔質材料の接着方
    法。
  2. 【請求項2】不活性有機溶媒がキシレンであることを特
    徴とする請求項1記載の無機系多孔質材料の接着方法。
  3. 【請求項3】不活性有機溶媒中のイソシアネート基含有
    結晶性ポリウレタン系接着剤固形分が10〜80重量%
    であることを特徴とする請求項1記載の無機系多孔質材
    料の接着方法。
  4. 【請求項4】無機系多孔質材料が多孔質セメント板であ
    ることを特徴とする請求項1記載の無機系多孔質材料の
    接着方法。
  5. 【請求項5】他の被着材料が合成樹脂シートであること
    を特徴とする請求項1記載の無機系多孔質材料の接着方
    法。
  6. 【請求項6】他の被着材料が金属板であることを特徴と
    する請求項1記載の無機系多孔質材料の接着方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005307592A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 外壁材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005307592A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 外壁材
JP4551115B2 (ja) * 2004-04-22 2010-09-22 クボタ松下電工外装株式会社 外壁材

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