JPH0827176A - シアリルリン脂質の製造方法 - Google Patents

シアリルリン脂質の製造方法

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JPH0827176A
JPH0827176A JP6186701A JP18670194A JPH0827176A JP H0827176 A JPH0827176 A JP H0827176A JP 6186701 A JP6186701 A JP 6186701A JP 18670194 A JP18670194 A JP 18670194A JP H0827176 A JPH0827176 A JP H0827176A
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JP6186701A
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Taketoshi Sugino
豪俊 杉野
Hajime Ishizuka
一 石塚
Yuichi Mori
祐一 森
Takao Nakajima
孝雄 中島
Naoya Abe
直冶 安部
Rajiyu Jiyunejiya Reka
レカ・ラジュ・ジュネジャ
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AMAGASAKI KAGAKU GOSEI KK
Fujimoto Kagaku Seihin Kk
Taiyo Kagaku KK
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AMAGASAKI KAGAKU GOSEI KK
Fujimoto Kagaku Seihin Kk
Taiyo Kagaku KK
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Publication date
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】シアリルリン脂質の製造方法において、従来方
法に比べて高い収率の得られる新たな製造方法を提供す
る。 【構成】 一般式(1)で表される化合物と一般式
(2)で表される化合物とを、グリコシル化反応により
結合させた後に、アセチル基を、次いでYで表される保
護基をはずすことにより成る、一般式(4)で表される
シアリルリン脂質を製造する方法。 [式中、R,Rは−OHまたは−OCOR(RはC
〜C29のアルキル基)を;YはC〜Cのアルキ
ル基またはベンジル基を;ZはClまたはBrを;Ac
はアセチル基を示し、nは1〜20の整数である]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシアル酸とリン脂質とを
結合せしめたシアル酸誘導体の、効率の良い製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、シアル酸の種々の生理作用に注目
し、シアル酸の大量調製法やその応用に関する研究が進
められている。一方、リン脂質は近年、ドラッグデリバ
リーシステムに有用なリポソームへの応用研究が進めら
れている。シアル酸の持つ種々の生理作用とリン脂質の
生理作用或いは物理的特性を合わせ持つ化合物として、
一般式(4)
【化7】 (式中、R1 、R2 、及びnは前記と同意義である。)
で表されるシアル酸誘導体およびその製造法が特開平5
−132496号において開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
製造方法は反応の煩雑さのみならず、最終目的物質の回
収率が低いといった問題点を有しており、特にホスホリ
パーゼD(以下PLDと略す)での酵素反応での目的化
合物の収率、および最終ステップであるシアル酸残基の
カルボキシル基の保護基脱離反応において収率が著しく
低下するといった問題点を有していた。すなわち、より
簡便でかつ回収率の高い製造方法の開発が待たれてい
た。従って、本発明の目的は、一般式(4)
【化8】 (式中、R1 、R2 、及びnは前記と同意義である。)
で表されるシアル酸誘導体の簡便でかつ回収率の高い製
造方法を提供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、リン脂質に
スペーサーとなるアルカンジオールを結合させたもの
と、シアル酸とをグリコシル化することにより上記シア
リルリン脂質を高回収率で得ることに成功し本発明を完
成するに至った。即ち、本発明の要旨は一般式(1)
【化9】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物と一般式(2)
【化10】 (式中、R1 およびR2 は同一又は相異なる置換基で水
酸基、又は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直
鎖又は分岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数
を示す。)で表される化合物とを、グリコシル化反応に
より結合させた後に、アセチル基をはずすことにより得
られる一般式(3)
【化11】 (式中のY、R1 、R2 、及びnは前記と同意義であ
る。)で表される化合物から、Yで表される保護基をは
ずすことを特徴とする一般式(4)
【化12】 (式中、R1 、R2 、及びnは前記と同意義である。)
で表されるシアリルリン脂質の製造方法に関する。本発
明の一般式(4)で表されるシアリルリン脂質におい
て、R1 およびR2は同一または異なって水酸基、また
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示し好ましくは炭素数5〜23の直鎖ま
たは分岐アルキル基が良い。炭素数が30以上になると
アルキル基の疎水性が強くなりすぎる等の問題があ
る。)を示す。具体的には、例えば卵黄、大豆由来のリ
ン脂質や、それらを水素添加したもの、またラウロイル
基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル
基、オレオイル基、リノレイル基、アラキドニル基、エ
イコサペンタエノイル基、ドコサヘキサエノイル基等の
官能基が挙げられる。
【0005】また、nは1〜20の整数を表し、好まし
くは4〜12である。さらに好ましくは6〜12。nが
12をこえると分子全体としての疎水性が大きくなる等
の問題がある。本発明の一般式(4)で表されるシアリ
ルリン脂質の製造方法は、前記のようにリン脂質とスペ
ーサーとなるアルキルジオールをPLDまたはPLDを
含有する菌体に接触させて、酵素反応によりエステル交
換し得られるリン脂質誘導体(一般式(2)の化合物)
と、既知の方法(EP−A−0319253等)により
シアル酸から合成されるシアル酸の反応性誘導体(一般
式(1)の化合物)とを、活性化剤の存在下、0℃以下
の低温度条件でグリコシル化する事によって得られるシ
アリルリン脂質のアセチル体をメタノールなどの溶媒中
アルコキシド又はアンモニアで処理するか、または処理
した後に、触媒存在下で水素添加し保護基をはずす事に
よって行われる。本発明の一般式(4)で表されるシア
リルリン脂質の製造方法を以下に示す。
【化13】 例えば、具体的にはPLDによる一般式(2)で表され
るリン脂質誘導体(3)の調製は、PLDとアルキルジ
オール(1)とカルシウム塩をPLDの至適pHに調整
した適当な緩衝液に溶解させる。そこにリン脂質(2)
を有機溶媒に溶解させたものを加え、数時間から数週間
反応させることによりエステル交換反応が完結する。一
般式(5)で表されるリン脂質(2)において、一般式
中のXはコリン、エタノールアミン、セリン、イノシト
ール、グリセロールなどの水酸基を有する化合物を示
す。このような物からなるリン脂質として、具体的に例
えばホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノール
アミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシ
トール、ホスファチジルグリセロールなどが挙げられ、
これらの単一化合物又はそれらの混合物でも差し支えな
い。また、大豆由来のもの等植物由来のもの、卵黄由来
のもの等動物由来のもの、合成によって得られたジアシ
ル型のリン脂質、さらにはこれらリン脂質の脂肪酸残基
の一方をホスホリパーゼにより又は化学的に脱アシル化
することにより得られるリゾリン脂質等を使用する事が
できる。その中でも好ましいのは、ホスファチジルコリ
ン,ホスファチジルエタノールアミン,ホスファチジル
セリンである。
【0006】本発明において使用するPLDは、植物由
来のもの、動物由来のもの、微生物由来のもの等いずれ
でも良く、例えば、微生物由来のものとしては、ストレ
プトマイセス属、ノカルディオプシス属、アクチノマデ
ューラ属のものなどが使用され、好ましくは、ストレプ
トマイセス属が良い。また、PLDは通常水溶液として
又は適当な緩衝液の溶液として、さらには何らかの担体
に固定して使用される。例えば、酢酸、リン酸、Tri
s−塩酸等の緩衝液、オクチルセファロース(ファルマ
シア社製)、ブチルトヨパール(東ソー社製)等の担体
が好適な例としてあげられる。PLDを含有する菌体を
使用する場合には、菌体の乾燥物あるいは担体に固定化
した菌体等の態様でも使用できる。PLD又はPLDを
含有する菌体を用いての酵素反応では、反応液のpHが
重要であり、通常pH4.0から8.0の範囲で使用す
る酵素の至適pH±0.5以内に調整するのが好まし
い。ここで用いられるPLDの使用量は、通常リン脂質
1gあたり10〜100ユニット、好ましくはリン脂質
1gあたり20〜50ユニットである。また、酵素反応
の温度は通常15〜50℃、好ましくは25〜35℃で
ある。反応時間は通常0.5〜12時間、好ましくは1
〜6時間である。更にPLDの酵素活性を高めることを
目的として、必要に応じてカルシウムイオンやバリウム
イオン等の2価の典型金属イオン及び/又はマンガン、
ランタン、セリウム等の遷移金属イオンのハロゲン化
物、炭酸塩、リン酸塩を反応液に対して、通常10mM
〜1M、好ましくは10mM〜0.5M添加しても差し
支えない。酵素反応の形態としては、水系の反応、水相
と有機溶媒相との2相系の反応、有機溶媒系の反応のう
ちいずれかが選択されるが、中でもシアル酸は水に可溶
性、リン脂質は有機溶媒に可溶性でありエマルジョン系
での反応効率が優れているため水相と有機溶媒相との2
相系の反応が好ましい。
【0007】ここで用いる有機溶媒は、融点40℃以下
のカルボン酸のアルキルエステル、アルキルエーテル、
脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハ
ロゲン化炭化水素等の中から1種または2種以上混合し
て使用できる。例えば、カルボン酸のアルキルエステル
としては、炭素数2〜6の直鎖又は分岐脂肪酸のアルキ
ル(炭素数1〜8の直鎖または分岐アルキル)エステル
が挙げられ、酢酸メチル、酢酸エチル、吉草酸メチル、
プロピオン酸メチル、酪酸メチル、カプロン酸メチル等
を用いることができ、とりわけ酢酸メチルが好適であ
る。アルキルエーテルとしては、炭素2〜6の直鎖また
は分岐アルキルエーテルが挙げられ、ジエチルエーテ
ル、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、イソプ
ロピルエーテル等を用いることができ、とりわけジエチ
ルエーテルが好適である。脂肪族炭化水素としては、炭
素数6〜12の直鎖または分岐脂肪族炭化水素があげら
れ、特にヘキサン、ヘプタン、石油エーテルが好適であ
る。脂環式炭化水素としては、炭素数6〜12の置換基
を有するか又は有しない脂環式炭化水素があげられ、特
にシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオク
タンが好適である。芳香族炭化水素としては炭素数6〜
12の置換基を有するか又は有しない芳香族炭化水素が
挙げられ、特にベンゼン、トルエン、キシレンが好適で
ある。更にハロゲン化炭化水素としては、炭素数1〜8
の直鎖または分岐アルカンクロル化物、ブロム化物、ヨ
ウ素化物が挙げられるが、特にクロロホルム、四塩化炭
素、塩化メチレンが好適である。
【0008】一般式(1)で表されるシアル酸の反応性
誘導体(4)と一般式(2)で表されるリン脂質誘導体
(3)との縮合反応は、触媒量0.1〜10当量の活性
化剤の存在下、有機溶媒中0℃以下の低温で進行し、シ
アリルリン脂質のアセチル体(5)が得られる。本発明
を実施するに適した活性化剤としてはトリフルオロメタ
ンスルホン酸トリメチルシリル(トリメチルシリルトリ
フラート)又は、トリフルオロメタンスルホン酸銀(銀
トリフラート)、炭酸銀などの重金属塩が有効であり、
中でもトリフルオロメタンスルホン酸銀(銀トリフラー
ト)が好ましい。反応に用いる触媒量は0.1〜10当
量が好ましく、中でも0.1〜5当量がさらに好まし
い。触媒量が0.1当量より少ないと反応速度が遅くな
り10当量より多いと経済的に不利益等の問題がある。
この反応において有機溶媒は四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、トルエン、
ベンゼンなどを用いる事ができ、クロロホルム、ジクロ
ロメタン等の塩素系溶媒が有効である。引き続き、得ら
れたシアリルリン脂質のアセチル体(5)をメタノール
などの溶媒中アルコキシドまたはアンモニアで処理し、
アセチル基をはずすことによって脱アセチル体(6)を
得、さらに触媒存在下で水素添加し、脱保護することに
より最終目的物であるシアリルリン脂質(7)を得る。
【0009】
【実施例】
実施例1 実施例1の反応経路を以下に示す。
【化14】 1,8−オクタンジオール(8)4.39g(30m
M)をクロロホルム(安定剤:アミレン)200mlに
溶解する。次に、ホスファチジルコリン(9)7.90
g(10mM)を加える。さらに、酢酸緩衝液(pH
5.6)30mlおよび0.4M酢酸カルシウム水溶液
3mlを添加する。次に内温を30〜35℃に調整し、
PLD370ユニットを上記の酢酸緩衝液の少量に溶解
して、適宜分割して添加する。反応の進行具合はTLC
(CHCl3 :CH3 OH=3:1)でモニターし、反
応終了後ロータリーエバポレーターにより濃縮乾固(バ
ス温60℃)し、少量のメタノール−クロロホルム混液
を添加する。その後カラムクロマトグラフィー(Silica
gel(a)AcOEt、(b)CHCl3 、(c)CH
Cl3 :CH3 OH=3:1)で精製し、ホスファチジ
ルオクタノール(10)5.65gを得た。FAB−MS
(M/Z);831(M−2)、283(C1735CO
2 - ,100%)
【0010】既知の方法で合成したシアル酸テトラアセ
チル誘導体ベンジルエステル(11)2.34g(4.
0mM)及びホスファチジルオクタノール(10)3.
33g(4.0mM)を、乾燥したクロロホルム(安定
剤:アミレン)200mlに溶解し、さらに粉砕リン酸
水素二ナトリウム1.14g(8.0mM)および粉末
モレキュラーシーブ4A(乾燥品)2.34gを加え
た。−50〜−40℃に冷却した後、同温度付近でトリ
フルオロメタンスルホン酸銀のトルエン溶液(トリフル
オロメタンスルホン酸銀1.03g(4.0mM)/ト
ルエン15ml)を滴下した。反応液をセライト濾過し
て不溶物を除き、濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフ
ィー(Silica gel CHCl3 :CH3 OH=20:1
〜1:1)で精製し、化合物(12)を900mg得
た。(収率16%) FAB−MS(M/Z);1381(M−1)、283
(C1735CO2 - 100%) 化合物(12)234mg(0.17mM)をメタノー
ル70mlに溶解した。氷冷下、カリウムメチラートの
30%溶液(MeOK42mg(0.60mM)/Me
OH100mg)をゆっくり滴下した。反応の進行具合
はTLC(CHCl3 :CH3 OH:H2O=70:3
0:5)でモニターし、反応が終了した後直ちに乾燥し
たDowex−50(H+ )で中和した。樹脂を濾過
後、濾液を濃縮乾固し粗製物を得、カラムクロマトグラ
フィー(Silica gel,CHCl3:CH3OH=2:1)
で精製し、化合物(13)111mgを得た。(収率5
4%) FAB−MS(M/Z);1212(M−2),238
(C1735CO2 - ,100%)
【0011】化合物(13)100mg(0.08m
M)をエタノール30mlおよびクロロホルム10ml
に溶解し、次に10%パラジウム活性炭素(wet)2
0mgを加え、超音波で十分にほぐした。さらに、0.
01N塩酸3滴を添加し、強撹拌下、常圧で約5時間水
素添加を行った。反応終了後、系内を減圧にして水素を
除去し、窒素置換した。その後、パラジウム炭素をセラ
イトを用いて濾過し、濾液を濃縮乾固して粗製物を得
た。このものをカラムクロマトグラフィー(Silicagel
CHCl3:CH3OH=70:30)で精製し最終目的物であるシアリ
ルリン脂質(14)43.2mgを得た。(収率46
%) FAB−MS(M/Z);1145(M+Na−2)、
283(C1735CO2 - ,100%) このものの収率は、シアル酸のテトラアセチル誘導体ベ
ンジルエステルに対して4%であった。
【0012】実施例2 実施例2の反応経路を以下に示す。
【化15】 まず、シアル酸(15)3gをメタノール300mlに
溶かし、Dowex−50(H+ )3gを加え室温で4
時間撹拌反応を行い、反応終了後Dowex−50(H
+ )を濾取した。濾液のメタノール溶液を15mlに濃
縮し、−20℃でジエチルエーテル6mlを添加し、再
結晶することによりメチル化合物(16)2.47gを
得た。得られたメチル化合物(16)に−20度で塩化
アセチル25g、無水酢酸3gを加え、乾燥塩化水素ガ
スを飽和させ、室温で20時間撹拌反応を行った。反応
液の溶媒を留去し、ベンゼン、トルエンを用いて完全に
脱水した後、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ヘキ
サンの等量混合物により再結晶し、2−クロロ−テトラ
アセチル誘導体(17)3gを得た。次に、シアル酸の
テトラアセチル誘導体ベンジルエステルの代わりにシア
ル酸の2−クロロ−テトラアセチル誘導体メチルエステ
ル(17)2.04gを用いる以外は実施例1と全く同
様な操作で反応、精製を行う事により脱アセチル化シア
リルリン脂質メチルエステル(18)980mgを得
た。FAB−MS(M/Z);1137(M−1),2
38(C1735CO2 - )脱アセチル化シアリルリン脂
質メチルエステル(18)400mg(0.35mM)
をTHF10ml、H2 O5mlの混合溶媒に溶解し、
氷冷下で1N−NaOH0.3mlを加え1時間反応し
た。反応液をDowex−50(H+ )にて中和(pH
8)し、樹脂をH2 Oで洗浄し、濾液、洗液を合わせて
濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ODS/H2O、
MeOH)で精製する事により最終目的物であるシアリ
ルリン脂質(19)123mg(0.11mmol)を
得た。このシアリルリン脂質の収率はシアル酸のテトラ
アセチル誘導体メチルエステルに対して2.8%であっ
た。
【0013】実施例3 実施例3の反応経路を以下に示す。
【化16】 シアル酸の2−クロロ−テトラアセチル誘導体メチルエ
ステルの代わりにシアル酸の2−クロロ−テトラアセチ
ル誘導体ブチルエステル(20)2.21gを用いる以
外は実施例2と全く同様な操作で反応、精製を行う事に
より脱アセチル化シアリルリン脂質ブチルエステル(2
1)980mgを得た。 FAB−MS(M/Z);1179(M−1),238
(C1735CO2 - )脱アセチル化シアリルリン脂質ブ
チルエステル(21)420mg(0.36mM)をT
HF10ml、H2O5mlの混合溶媒に溶解し、氷冷
下で1N−NaOH0.3mlを加え1時間反応した。
反応液をDowex−50(H+ )にて中和(pH8)
し、樹脂をH2 Oで洗浄し、濾液、洗液を合わせて濃縮
し、カラムクロマトグラフィー(ODS/H2 O、Me
OH)で精製する事により最終目的物であるシアリルリ
ン脂質(22)90mg(0.08mmol)を得た。
このシアリルリン脂質の収率はシアル酸のテトラアセチ
ル誘導体メチルエステルに対して2.0%であった。
【0014】比較例 本比較例の反応経路を以下に示す。
【化17】 まず、シアル酸(23)3gをメタノール300mlに
溶かし、Dowex−50(H+ )3gを加え室温で4
時間撹拌反応を行い、反応終了後Dowex−50(H
+ )を濾取した。濾液のメタノール溶液を15mlに濃
縮し、−20℃でジエチルエーテル6mlを添加し、再
結晶することによりメチル化合物(24)2.47gを
得た。得られたメチル化合物(24)に−20℃で塩化
アセチル25g、無水酢酸3gを加え、乾燥塩化水素ガ
スを飽和させ、室温で20時間撹拌反応を行った。反応
液の溶媒を留去し、ベンゼン、トルエンを用いて完全に
脱水した後、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ヘキ
サンの等量混合物により再結晶し、アセチル化合物(2
5)3gを得た。−20℃下でアセチル化物(25)を
モレキュラーシーブ4A 6g、Ag2CO3 5g、
1,8−オクタンジオールモノアセチル体(26)3g
を添加したジクロロメタン60mlに溶解し、室温で3
時間撹拌反応させ、グリコシル化を行った。反応液をセ
ライト濾過後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(CH2Cl2:CH3OH=98:2)で
精製し、グリコシル化合物(27)1.9gを得た(R
f=0.63 Silica gel/CH2Cl2:CH3OH=1
5:1)。
【0015】得られたグリコシル化合物(27)1.9
gを氷冷下で、完全に脱水したメタノール30mlに溶
解した。氷冷下でカリウム300mgを完全に脱水した
メタノール30mlに加え、カリウムメトキシドとし先
に調製しておいたグリコシル化合物(27)のメタノー
ル液に添加した。0℃で3時間撹拌反応を行った後、反
応液中に−20℃Dowex−50(H+ )を加えた。
Dowexを濾取し、濾液からメタノールを留去し、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3:CH3
OH=5:1)で精製する事によって脱アセチル化合物
(28)0.9gを得た。(Rf=0.25 Silica g
el/CHCl3 :CH3 OH=5:1)。得られた脱ア
セチル化合物(28)をジエチルエーテル120ml、
水24mlの混合溶液中で0.4M酢酸カルシウム6m
l、PLD100ユニット存在下、ジパルミトイルホス
ファチジルコリン(29)3gと30℃で6時間反応さ
せ、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(CHCl3:CH3OH=9:1)により精製して中間
体(30)0.3gを得た。
【0016】得られた化合物(30)325mg(0.
3mM)をTHF10ml、H2O5mlの混合溶媒に
溶解し、氷冷下で1N−NaOH0.3mlを加え1時
間反応した。反応液をDowex−50(H+ )にて中
和(pH8)し、樹脂をH2Oで洗浄し、濾液、洗液を
合わせて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ODS/
2O、MeOH)で精製する事により目的のシアリル
リン脂質(31)9.6mg(0.09mmol)を得
た。このシアリルリン脂質の収率はシアル酸のテトラア
セチル誘導体メチルエステルに対して0.4%(シアル
酸に対して0.327%)であった。
【0017】本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙
げれば以下の通りである。 1.一般式(1)
【化18】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物と一般式(2)
【化19】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物とを、グリコシル化反応により
結合させた後に、アセチル基をはずすことにより得られ
る一般式(3)
【化20】 (式中のY、R1 、R2 及びnは前記と同意義であ
る。)で表される化合物から、Yで表される保護基をは
ずすことを特徴とする一般式(4)
【化21】 (式中、R1 、R2 及びnは前記と同意義である。)で
表されるシアリルリン脂質の製造方法。 2.一般式(2)で表される化合物を、一般式(5)
【化22】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xはコリ
ン、エタノールアミン、セリン、イノシトール、グリセ
ロール等の水酸基を有する化合物を示す。)で表される
化合物と一般式(6)
【0018】
【化23】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
する前記1記載の製造方法。 3.エステル交換反応をホスホリパーゼD或いはホスホ
リパーゼDを産生する菌体に接触させる事により行う前
記2記載の製造方法。 4.一般式(1)
【化24】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがメチル基、Zがクロロ
基である前記1記載の製造方法。 5.一般式(1)
【化25】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがエチル基、Zがクロロ
基である前記1記載の製造方法。 6.一般式(1)
【化26】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがプロピル基、Zがクロ
ロ基である前記1記載の製造方法。 7.一般式(1)
【化27】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがブチル基、Zがクロロ
基である前記1記載の製造方法。 8.一般式(1)
【化28】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがベンジル基、Zがクロ
ロ基である前記1記載の製造方法。
【0019】9.一般式(1)
【化29】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがメチル基、Zがブロモ
基である前記1記載の製造方法。 10.一般式(1)
【化30】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがエチル基、Zがブロモ
基である前記1記載の製造方法。 11.一般式(1)
【化31】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがプロピル基、Zがブロ
モ基である前記1記載の製造方法。 12.一般式(1)
【化32】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがブチル基、Zがブロモ
基である前記1記載の製造方法。 13.一般式(1)
【化33】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基
を、Zはクロロ基又はブロモ基を、Acはアセチル基を
示す。)で表される化合物のYがベンジル基、Zがブロ
モ基である前記1記載の製造方法。
【0020】14.一般式(2)
【化34】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のR1 およびR2 は同一又は異
なって−OCOR(但し、Rは炭素数8〜24の直鎖ア
ルキル基)である前記1記載の製造方法。 15.一般式(2)
【化35】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のR1 およびR2 は同一又は異
なって−OCOR(但し、Rは炭素数12〜22の直鎖
アルキル基)である前記1記載の製造方法。 16.一般式(2)
【化36】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のR1 およびR2 が同一の−O
COR(但し、Rは炭素数8〜24の直鎖アルキル基)
である前記1記載の製造方法。
【0021】17.一般式(2)
【化37】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のR1 およびR2 が同一の−O
COR(但し、Rは炭素数12〜22の直鎖アルキル
基)である前記1記載の製造方法。 18.一般式(2)
【化38】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のR1 が−OCOR(但し、R
は炭素数8〜24の直鎖アルキル基)であり、R2 が水
酸基である前記1記載の製造方法。 19.一般式(2)
【化39】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のR1 が−OCOR(但し、R
は炭素数12〜22の直鎖アルキル基)であり、R2
水酸基である前記1記載の製造方法。 20.一般式(2)
【化40】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のnが2〜18である前記1記
載の製造方法。
【0022】21.一般式(2)
【化41】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のnが3〜16である前記1記
載の製造方法。 22.一般式(2)
【化42】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のnが3、4、6、8、10、
12である前記1記載の製造方法。 23.一般式(2)
【化43】 (式中、R1 およびR2 は同一又は異なって水酸基、又
は−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又は分
岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物のR1 とR2 が水酸基である前
記1記載の製造方法。 24.一般式(2)で表される化合物を、一般式(5)
【0023】
【化44】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xはコリン
である化合物を示す。)で表される化合物と一般式
(6)
【化45】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
する前記1記載の製造方法。 25.一般式(2)で表される化合物を、一般式(5)
【化46】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xはコリ
ン、エタノールアミン、セリン、イノシトール、グリセ
ロール等の水酸基である化合物を示す。)で表される化
合物と一般式(6)
【化47】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
する前記1記載の製造方法。 26.一般式(2)で表される化合物を、一般式(5)
【化48】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xはエタノ
ールアミンである化合物を示す。)で表される化合物と
一般式(6)
【化49】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
する前記1記載の製造方法。
【0024】27.一般式(2)で表される化合物を、
一般式(5)
【化50】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xはセリン
である化合物を示す。)で表される化合物と一般式
(6)
【化51】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
する前記1記載の製造方法。 28.一般式(2)で表される化合物を、一般式(5)
【化52】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xはイノシ
トールである化合物を示す。)で表される化合物と一般
式(6)
【化53】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
する前記1記載の製造方法。 29.一般式(2)で表される化合物を、一般式(5)
【化54】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xはグリセ
ロールである化合物を示す。)で表される化合物と一般
式(6)
【化55】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
する前記1記載の製造方法。
【0025】30.一般式(2)で表される化合物を、
一般式(5)
【化56】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xは水酸基
である化合物を示す。)で表される化合物と一般式
(6)
【化57】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
する前記1記載の製造方法。 31.エステル交換反応をホスホリパーゼDに接触させ
る事により行う前記2記載の製造方法。 32.エステル交換反応をホスホリパーゼDを産生する
菌体に接触させる事により行う前記2記載の製造方法。 33.エステル交換反応をストレプトマイセス属の菌由
来のホスホリパーゼDに接触させる事により行う前記2
記載の製造方法。 34.エステル交換反応をホスホリパーゼDを産生する
ストレプトマイセス属の菌体に接触させる事により行う
前記2記載の製造方法。 35.エステル交換反応をノカルディオプシス属の菌由
来のホスホリパーゼDに接触させる事により行う前記2
記載の製造方法。 36.エステル交換反応をホスホリパーゼDを産生する
ノカルディオプシス属の菌体に接触させる事により行う
前記2記載の製造方法。 37.エステル交換反応をアクチノマデューラ属の菌由
来のホスホリパーゼDに接触させる事
【0026】
【発明の効果】本発明のシアリルリン脂質の製造方法に
よって、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)
で表される化合物とをグリコシル化反応によって縮合さ
せてからアセチル基をはずした後にYで表される保護基
をはずすことにより、目的とする一般式(3)で表され
るシアリルリン脂質を従来知られていた方法の5〜10
倍の収量で合成することができる。本発明の実施例と比
較例におけるシアリルリン脂質の収率の対比を表1に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 一 大阪市中央区伏見町4丁目4番10号 藤本 化学製品株式会社内 (72)発明者 森 祐一 大阪市中央区伏見町4丁目4番10号 藤本 化学製品株式会社内 (72)発明者 中島 孝雄 兵庫県尼崎市金楽寺町1丁目2番38号 尼 崎化学合成株式会社内 (72)発明者 安部 直冶 兵庫県尼崎市金楽寺町1丁目2番38号 尼 崎化学合成株式会社内 (72)発明者 レカ・ラジュ・ジュネジャ 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基またはベンジル
    基を、Zはクロロ基またはブロモ基を、Acはアセチル
    基を示す。)で表される化合物と一般式(2) 【化2】 (式中、R1 およびR2 は同一または異なって水酸基、
    または−OCOR(但し、Rは炭素数1〜29の直鎖又
    は分岐アルキル基を示す)を、nは1〜20の整数を示
    す。)で表される化合物とを、グリコシル化反応により
    結合させた後に、アセチル基をはずすことにより得られ
    る一般式(3) 【化3】 (式中のY、R1 、R2 、及びnは前記と同意義であ
    る。)で表される化合物から、Yで表される保護基をは
    ずすことを特徴とする一般式(4) 【化4】 (式中、R1 、R2 、及びnは前記と同意義である。)
    で表されるシアリルリン脂質の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(2)で表される化合物が、一般
    式(5) 【化5】 (式中、R1 、R2 は前記と同意義であり、Xはコリ
    ン、エタノールアミン、セリン、イノシトール、グリセ
    ロール等の水酸基を有する化合物を示す。)で表される
    化合物と一般式(6) 【化6】 (式中、nは前記と同意義である。)で表される化合物
    とをエステル交換反応する事によって得ることを特徴と
    する請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 エステル交換反応がホスホリパーゼDま
    たはホスホリパーゼDを産生する菌体に接触させる事に
    より行う請求項2記載の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1078635A2 (en) * 1999-08-20 2001-02-28 Riken Medicaments comprising sialic acid derivatives as active ingredients
US7440119B2 (en) 2003-07-23 2008-10-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Three-dimensional shape detecting device, image capturing device, and three-dimensional shape detecting method
CN104031097A (zh) * 2013-03-04 2014-09-10 沈阳药科大学 一种含有唾液酸基团的脂质衍生物及其应用
CN106188169A (zh) * 2016-07-07 2016-12-07 沈阳药科大学 一种含有唾液酸基团的脂质衍生物的合成及其在药物制剂中的应用

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