JPH0827164B2 - 静電容量式変位測定装置 - Google Patents

静電容量式変位測定装置

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JPH0827164B2
JPH0827164B2 JP4184362A JP18436292A JPH0827164B2 JP H0827164 B2 JPH0827164 B2 JP H0827164B2 JP 4184362 A JP4184362 A JP 4184362A JP 18436292 A JP18436292 A JP 18436292A JP H0827164 B2 JPH0827164 B2 JP H0827164B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルノギス、デ
ィジタルマイクロメータ、ハイトゲージ等の小型計測器
に適用される静電容量式変位測定装置、特に対向する電
極間の汚染を検出できる静電容量式変位測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】計測値を液晶表示装置等に表示するディ
ジタルノギス、ディジタルマイクロメータ、ハイトゲー
ジ等の小型な変位測定装置として、静電容量式の変位セ
ンサを利用するものが有望である。この変位センサは、
複数の送信電極を配列した第1部材と、複数の受信電極
を配列した第2部材とをスライド可能に対向させ、前記
送信電極と受信電極との間の容量値から前記第1部材と
第2部材との相対位置関係を測定できるようにしたもの
である。ディジタルノギスを例にとると、長尺なメイン
スケールに複数の受信電極を配列し、これと対向する短
寸のスライダに受信電極とはピッチの異なる複数の送信
電極を配列し、複数の送信電極のそれぞれに位相のずれ
た送信信号を印加してスライダとメインスケールとの相
対位置関係を測定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した静電容量式の
変位測定装置は、送信電極と受信電極との間の容量値が
スライダとメインスケールとの相対位置関係のみに基づ
いて変化することを前提としているため、他の要因によ
り前記容量値が変化することは好ましくない。例えば、
装置の送受信電極間に水等の汚染物質が付着したとする
と、その汚れが電極間の誘電率を変化させてしまうた
め、計測精度は低下する。
【0004】本発明は、通常の計測モードとは別に汚染
検出モードを設け、この汚染検出モードにおいて自動的
に汚染の有無を検出して表示することにより、電極に汚
染が付着したままの状態で不正確な測定をすることを未
然に防止できるようにした静電容量式変位測定装置を提
供する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、複数の送信電極を配列した第1部材と複数の
受信電極を配列した第2部材とをスライド可能に対向さ
せ、前記送信電極と受信電極との間の容量値から第1部
材と第2部材との相対位置関係を測定する静電容量式変
位測定装置において、前記複数の送信電極を複数のブロ
ックに分割すると共に、前記複数の受信電極が等価的に
共通の電極となるように設定し、前記送信電極の各ブロ
ックにそれぞれ位相関係が同一の送信信号を順次供給
し、前記受信電極で順次受信される受信信号の位相を比
較して、第1部材と第2部材の間の介在物の有無を判定
する機能を設けたことを特徴としている。
【0006】より具体的に本発明による変位測定装置
は、複数の送信電極が配列された第1部材と複数の受信
電極が配列された第2部材とがスライド可能に対向配置
され、前記第1部材と第2部材との間の容量値がそれら
の相対位置関係により変化する変位センサと、この変位
センサに計測モードのための第1の送信信号と汚染検出
モードのための第2の送信信号を供給するための送信波
形発生手段と、前記第1の送信信号により前記変位セン
サから出力される第1の検出出力に基づいて前記計測モ
ードの計測値を算出する第1の信号処理手段と、前記第
2の送信信号により前記変位センサから出力される第2
の検出出力に基づいて前記汚染検出モードの計測値を算
出する第2の信号処理手段と、前記計測モードと汚染検
出モードの切換えを行うモード切換え手段とを備えて構
成される。
【0007】更に本発明による他の変位測定装置は、複
数の送信電極が配列された第1部材と複数の受信電極が
配列された第2部材とがスライド可能に対向配置され、
前記第1部材と第2部材との間の容量値がそれらの相対
位置関係により変化する変位センサと、この変位センサ
に計測モードのための第1の送信信号と汚染検出モード
のための第2の送信信号を供給するための送信波形発生
手段と、前記変位センサから出力に基づいて計測値を算
出するための、前記計測モードと汚染検出モードで共用
される信号処理手段と、前記計測モードの動作を所定周
期の間欠動作とし、その間欠動作の空き時間に前記汚染
検出モードの動作を挿入するモード制御手段とを備えて
構成される。
【0008】
【作用】汚染検出モードにおいては、変位センサの複数
の送信電極を適当な複数個ずつのブロックに分けて、汚
染検出のための送信信号をこれらのブロックに順次供給
して、受信電極により順次検出される信号の位相を検出
する。そして、各ブロックについての検出出力信号の位
相差が所定範囲に収まっている場合には汚染なし、所定
範囲外の時は汚染ありと判定して、これを表示する。こ
れにより、汚染検出用の格別のセンサを別に設けること
なく、電極に水等が付着したままで不正確な測定をする
という事態を未然に防止することができる。
【0009】変位センサがアブソリュート方式の場合に
は、短時間の測定で位置が絶対値で分かるから、測定を
連続的に行うことは必要ない。従って計測モードを所定
周期の間欠動作とし、その間欠動作の間に汚染検出モー
ドの動作を挿入することにより、変位センサの検出出力
の処理回路を計測モードの場合と汚染検出モードの場合
とで共用することができる。このようにすれば、汚染検
出モードを設けたことによる集積回路規模の増大を抑え
ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1
(a)(b)は、本発明の実施例の静電容量式変位測定
装置における計測モードと汚染検出モードの原理説明図
である。図において、Tはスライダに配列形成された送
信電極であり、Rはメインスケールに配列された受信電
極である。この例では、受信電極Rのピッチが送信電極
Tの4倍に設定されているので、4枚の送信電極Tと1
枚の受信電極Rとが対向する。通常の計測モードにおい
ては、図1(a)に示すように、受信電極Rが1枚おき
に検出系に接続され、それらの間にある受信電極Rが接
地されると共に、8枚の送信電極Tの夫々に45°ずつ
位相のずれた正弦波送信信号(第1の送信信号)が供給
される。いま、検出系に接続された受信電極Rと各送信
電極Tiとの間の容量Ciは、 Ci=A sin[2π(x−i・p/8)/p] で表すことができる。ここで、Aは係数、xはスライダ
の位置、pは送信電極T8枚分に相当するピッチ、iは
各送信電極Tに対応する番号で1,2,3,…,8の各
数値である。また、各送信電極Tに供給される送信信号
Siは、 Si=B sin[2π(t−i・T/8)/T] で表すことができる。但し、Bは係数、tは時間、Tは
送信信号波形の周期である。従って、検出系に接続され
た受信電極Rで受信される信号Sは、 S=Σk・Ci・Si =K cos(2πx/p−2πt/T) となる。この受信信号Sの例えば立下りゼロクロス点の
時間をt0 とすると、 2πx/p−2πt0 /T=π/2 であるから、 x=pt0 /T+p/4 となり、基準位相からゼロクロス点までの時間t0 をカ
ウンタ等によりカウントすることにより、スライダの位
置xが求められることになる。なお、スライダの 位置x
は、ピッチpだけ移動するたびに同じ値をとるので、相
対測定の場合には、基準位置からのゼロクロス点をカウ
ントする必要がある。
【0011】これに対して、汚染検出モードにおいて
は、例えば図1(b) に示すように、送信電極Tを4本づ
つのブロックT1 とT2 に分けて、各ブロックに順次同
じ送信信号、例えば、0°,45°,90°,135°
の位相差のある正弦波送信信号(第2の送信信号)が供
給される。受信電極Rは全て検出系に接続され、ブロッ
クT1 ,T2 の各送信電極群と受信電極の形成する静電
容量が設計上等しくなっている。
【0012】この汚染検出モードにおいては、送信電極
ブロックT1 を用いて受信電極によって検出される信号
の位相と、送信電極ブロックT2 を用いて受信電極によ
つて検出される信号の位相を検出し、その位相差が所定
の範囲内にあれば正常、なければ汚染ありと判定して表
示する。この判定結果を表示器で確認したオペレーター
は、そのまま測定モードに入ることができるのか、電極
表面を清浄にすべきかを速やかに判断することができ
る。
【0013】なお、汚染検出モードにおいて選択する送
信電極ブロックの組み合わせは各2本以上であれば、例
えば、中央の4本の組と、両端の2本ずつの計4本の組
との組み合わせとしてもよい。また、これらの組み合わ
せを多くすることにより判定誤差を減少させることがで
きる。
【0014】図2は、以上の汚染検出モードの原理を分
かり易くするため、送信信号と受信信号の位相関係をベ
クトル表示で示したものである。汚染検出モードにおい
ては、図2(a)に示す4組の正弦波信号をベクトル合
成した送信信号Xは、図2(b)に示す受信信号ベクト
ルYのように検出される。この受信信号ベクトルYの位
相θ2 は、電極間に汚染がない限り、各ブロックT1 ,
T2 の間で差がなく、一定となる。なお図2(a)と
(b)のベクトル信号の位相θ1 とθ2 は、説明の便宜
上同じにしてあるが、実際の装置においては、検出系に
容量と抵抗があるため、位相θ1 とθ2 は同じにはなら
ない。
【0015】一方、図1(a) に示したように、電極ブロ
ックT1 の0°の送信電極Tと受信電極Rの間に汚染物
Zが介在している場合には、検出信号ベクトルを構成す
る0°の位相成分が大きくなるため、他の条件が同じで
あっても、図2(c) に示すように、検出信号ベクトルY
の位相θ3 は、図2(b) に示す汚染がない場合の位相θ
2 と異なることになる。従ってこれらの位相差の比較に
基づいて汚染物の存在を判定することが可能となる。
【0016】図3は、具体的な実施例のアブソリュート
タイプの静電容量式変位測定装置のブロック図である。
ABSセンサ1は、静電容量式アブソリュートタイプの
変位センサである。このABSセンサ1は、例えば図4
に示すように構成されている。可動要素であるスライダ
21は、固定要素であるメインスケール22に対し僅か
の間隙を介して対向配置され、測定軸x方向に移動可能
なものとなっている。スライダ21には、送信電極23
が所定ピッチPt0で配設されている。送信電極23は、
メインスケール22にピッチPr で配設された第1受信
電極24a及び第2受信電極24bと容量結合されてい
る。受信電極24a,24bは、その配列方向に沿って
隣接するピッチPt1,Pt2の第1伝達電極25a,第2
伝達電極25bに1対1で夫々接続されている。伝達電
極25a,25bは、夫々メインスケール21側に設け
られた第1検出電極26a,26b及び第2検出電極2
7a,27bと容量結合されている。
【0017】送信電極23は、7つおきに共通接続され
て一群が8電極の複数の電極群を構成している。これら
の電極群には、通常の計測モードではそれぞれ位相が4
5°ずつずれた8相の周期信号a,b,…,hが駆動信
号Sd(第1の送信信号)として供給されるようになっ
ている。これらの駆動信号Sdは、より具体的には、図
5に示すように、高周波パルスでチョップされた信号と
なっており、図3の送信波形発生回路2から生成出力さ
れる。
【0018】送信電極23に駆動信号Sdが供給される
ことにより生ずる電場パターンのピッチWt は、送信電
極23のピッチPt0の8倍であり、このピッチWt は、
受信電極24a,24bのピッチPr のN倍に設定され
ている。ここでNは、1,3,5等の奇数であることが
好ましく、この実施例では3に設定されている。したが
って、8つの連続する送信電極23に対しては常に3乃
至4つの受信電極24a,24bが容量結合されること
になる。受信電極24a,24bは、三角形状又は正弦
波状の電極片を相互に挟み合う形で配設してなるもので
ある。各受信電極24a,24bで受信される信号の位
相は、送信電極23と受信電極24a,24bとの容量
結合面積によって決定されるが、これはスライダ21と
メインスケール22との相対位置によって変化する。
【0019】受信電極24a,24bと伝達電極25
a,25bとが同一ピッチで形成されていれば、検出電
極26a,26b,27a,27bは、単にメインスケ
ール21のx方向位置がピッチPrだけ変化する毎に繰
り返される周期信号を検出することになるが、この実施
例のABSセンサ1では、粗い変位量(粗スケール)、
中間の変位量(中スケール)及び細かい変位量(密スケ
ール)の3つのレベルの変位量を検出するため、伝達電
極25a,25bのピッチを受信電極24a,24bの
それと異ならせて、受信電極24a,24bに対して夫
々D1,D2だけ偏位させている。即ち、一方の伝達電
極25aのピッチPt1と、他方の伝達電極25bのピッ
チPt2 とは、受信電極24a,24bのピッチPrに対
して、Pr>Pt2>Pt1なる関係に設定する。これによ
り、偏位量D1,D2は、下記数1で示される夫々基準
位置x0からの距離xの関数であって、D1(x)>D
2(x)の関係を満たす。
【0020】
【数1】D1(x) =(Pr −Pt1)x/Pr D2(x) =(Pr −Pt2)x/Pr
【0021】検出電極26a,26bは互いに180°
位相がずれた信号B1,B2を得るために、夫々、1送
信波長Wt分の3個ずつの受信電極24aの信号を検出
すべく、ピッチPt1で配列された3個ずつの伝達電極2
5aに対向するように、ピッチWr1=3Pt1の波形パタ
ーンとしている。検出電極27a,27bについても同
様に、信号C1,C2を得るために、ピッチPt2で配列
された3個ずつの伝達電極25bに対向するように、ピ
ッチWr2=3Pt2の波形パターンとしている。但し、こ
れら検出電極を波形パターンとしているのは、本質的で
はなく、空間的フィルタを構成して信号処理を容易にす
るためである。偏位量D1(x)の大きさが、x0位置
での0を中心に+(1/2)Wr1〜−(1/2)Wr1の
範囲で変化するのが中スケールの周期となり、同様に偏
位量D2(x)の大きさが、+(1/2)Wr2〜−(1
/2)Wr2の範囲で変化するのが粗スケールの周期とな
る。即ち偏位量D1(x)によって、受信電極24aか
ら伝達電極25aを介して検出電極26a,26bに伝
達される信号の強度が位置xに応じて変化することにな
り、検出電極26a,26bからは、2πD1(x)/
Wr1なる周期の中スケール用の信号B1,B2が得ら
れ、同様に検出電極27a,27bからは、2πD2
(x)/Wr2なる長い周期の粗スケール用の信号C1,
C2が得られる。
【0022】図6はこの検出信号B1,B2の位相成分
を電極間容量として示したものである。信号B1,B2
、伝達電極25aと検出電極26a,26b間の容量
結合の変化に対応する,偏位量D1(x)で決まる大き
な周期が互いに逆相であり、送信電極23と受信電極2
4a間の容量結合の変化に対応する,受信電極24aの
ピッチPrで決まる小さな周期が同相である。従って両
信号の差から大きな周期の信号が、また両信号の和から
小さな周期の信号が得られる。検出信号C1,C2につ
いても同様である。ここで、検出信号B1,B2の大き
な周期が小さな周期の数十倍、検出信号C1,C2の大
きな周期が検出信号B1,B2の大きな周期の数十倍に
なるように電極パターンを設定することにより、下記数
2の演算で各レベルの偏位を得ることができる。
【0023】
【数2】 C1 −C2 (粗スケール) B1 −B2 (中スケール) B1 +B2 (密スケール)
【0024】これらの演算は、図3に示すように、AB
Sセンサ1の検出出力を受けて、加算減算回路40によ
り行われる。計測モードでの以上の演算出力信号C1 −
C2,B1 −B2 ,B1 +B2 は、それぞれ粗スケール
復調回路3,中スケール復調回路4,密スケール復調回
路5および位相検出回路6,7,8で処理される。復調
は具体的には図5に示した送信波形のチョップ周波数で
のサンプリング、ミキシング、低域ろ波、二値化等の処
理を経て、エッジに位相情報を担った矩形波の位相信号
CMPを生成することにより行われる。位相検出回路
6,7,8は送信波形発生回路2から出力される0°の
駆動信号Sdを参照信号として各入力信号の位相をディ
ジタル値で出力する。
【0025】これらの位相検出回路6〜8から出力され
たディジタル値は、合成回路10で重み付けられて合成
される。また、合成回路10には、オフセット記憶部1
1に記憶されたオフセット値も供給されており、合成値
のオフセット量を調整するようになっている。このオフ
セット記憶部11は、例えばEEPROM等の不揮発性
メモリからなっている。合成回路10の出力は、演算回
路12において、例えば電極配列ピッチを実寸法値に変
換される。以上の計測モードでの出力信号C1 −C2 ,
B1 −B2 ,B1 +B2 を処理する各復調回路3,4,
5以下の処理回路が、計測モード用の第1の信号処理回
路を構成している。そして、得られた実寸法値は、LC
D表示器13に表示されるようになっている。これらの
各回路には、ソーラセル14で発生しレギュレータ15
で安定化させた電源電圧VDDが供給され、この電源供給
によって装置が作動する。
【0026】以上の動作は、モード切換え手段41が通
常の計測モードの制御信号を出力している場合のもので
ある。モード切換え手段41が汚染検出モードの制御信
号を出力した場合の動作は次のようになる。
【0027】先ず、送信波形発生回路2は、各8つの送
信電極23から成る各群の夫々に同時ではなく、例えば
図1(b)と同様のグループ分けに従って、各グループ
に対して順次に切替えて、図1(b)と同様の第2の送
信信号を供給する。それと同時に、加算減算回路40で
は、モード切換え制御信号によってABSセンサ1から
の4出力C1,C2,B1,B2を全て加算する。この
加算は、図1の実施例において、受信電極と接地電極を
全て検出系に接続することと等価である。この加算値
は、汚染検出用の第2の信号処理回路を構成するモニタ
ースケール復調回路42,モニター位相検出回路43で
処理され判定回路44に入力される。すなわち、モニタ
ースケール復調回路42により復調され、その出力はモ
ニター位相検出回路43で位相信号が検出されて判定回
路44に印加される。判定回路44は位相検出回路43
より入力されるディジタル位相信号を内蔵のメモリーに
記憶して、順次入力される位相信号値を比較し、その差
が一定値を越えた場合には、送信電極や受信電極の間に
汚染があるものと判定する。この結果をLCD表示器1
3に表示してオペレーターに警告する。
【0028】以上の実施例では、通常の計測モードと汚
染検出モードとでは別系列の信号処理回路を設けて、モ
ード切換えを行っている。次に、通常の計測モードと汚
染検出モードの信号処理回路を共用して、これを時分割
で動作させるようにした実施例を説明する。これは、A
BSセンサが間欠動作で測定できることを利用したもの
といえる。
【0029】図7がそのような実施例の構成である。基
本的な構成は、先の実施例と同様であり、図3と対応す
る部分には図3と同一符号を付して詳細な説明は省く。
粗スケール処理回路51は、図3における粗スケール復
調回路3および粗位相検出回路6を含む。中スケール処
理回路52は同様に、中スケール復調回路4と中位相検
出回路7を含み、密スケール処理回路53は同様に、密
スケール復調回路5と密位相検出回路8を含む。これら
の各信号処理回路のうち、中スケール処理回路52は、
通常の計測モードでの信号処理と同時に、汚染検出モー
ドでの信号処理を行うものとして共用されている。
【0030】モード制御手段54は、先の実施例のよう
な単なるモード切換えではなく、通常の計測モードを一
定周期の間欠動作とし、その間欠動作の空き時間に汚染
検出モード動作を挿入するというタイミング制御を行う
ものである。計測モードのタイミングでは、先の実施例
と同様の送信信号が送られ、加算減算回路40では、A
BSセンサ1の出力に対して、C1 −C2 ,B1 −B2
,B1 +B2 という演算が行われ、これらの信号処理
と合成によって計測値が力される。これが間欠動作とし
て行われる。一方、汚染検出モードのタイミングでは、
やはり先の実施例と同様の送信信号が送られ、加算減算
回路40では、ABSセンサ1の出力に対して、C1 +
C2+B1 +B2 という演算が行われ、この演算結果に
ついて、中スケール処理回路54によって復調および位
相検出が行われ、その結果から汚染状態が判定回路44
で判定される。この汚染検出モードは、計測モードの空
き時間を利用して行われる。
【0031】この実施例での具体的な動作タイミング例
を、図8に示す。密スケール,中スケールおよび粗スケ
ールの計測全てが、図示のように100msec の周期で
間欠的に行われる。この間欠的な計測動作の空き時間
に、例えば500msec の周期で、汚染検出モードが挿
入される。この実施例でのLCD表示器13の表示は例
えば、通常の計測値の表示と同時に、表示画面の隅に汚
染検出結果の警告表示を出せばよい。この場合は表示駆
動回路は別々に用意される。或いは同じ表示駆動回路と
同じ表示画面を用いて、例えば外部からの選択によって
通常の計測値表示と汚染検出結果の表示を切換えられる
ようにしてもよい。
【0032】この実施例によれば、通常の計測と汚染検
出とを同じセンサを用いて行い、先の実施例と同様に電
極汚染による誤った測定を未然に防止することができ
る。更にこの実施例では、通常の計測と汚染検出とで信
号処理回路を共用しているので、装置構成および回路構
成が簡単になる。特に信号処理の集積回路規模の増大が
効果的に抑制される。
【0033】本発明は上記実施例に限られるのではな
い。例えば、二番目の実施例では汚染検出モードも所定
周期で繰り返し行っているが、繰り返し行うことは必ず
しも必要ではない。例えば、間欠的な計測動作の計測開
始初期の空き時間に一回だけ汚染検出動作を挿入するよ
うにしてもよい。また、汚染検出の信号処理回路として
共用できるのは中スケール処理回路に限られるわけでは
なく、粗スケール処理回路51或いは密スケール処理回
路54を汚染検出信号処理回路として用いることもでき
る。更に実施例では、粗,中,密の3段階スケールの計
測を行う装置を説明したが、本発明は、単一スケールの
測定を行う静電容量式変位測定装置にも同様に適用する
ことが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、対向
する電極間の容量値から二つの部材の相対位値関係を測
定する静電容量式変位測定装置において、通常の計測モ
ードとは汚染検出モードを設け、この汚染検出モードに
おいて自動的に汚染の有無を検出して表示することがで
きるので、電極間に汚染が付着したままの状態で不正確
な測定をすることを未然に防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の原理説明図である。
【図2】 汚染による信号位相変化の説明図である。
【図3】 本発明の実施例を示す変位測定装置のブロッ
ク図である。
【図4】 同実施例のABSセンサの構成図である。
【図5】 同実施例の送信信号の波形図である。
【図6】 同実施例の受信信号の波形図である。
【図7】 他の実施例の変位測定装置のブロック図であ
る。
【図8】 同実施例の動作タイミングを示す図である。
【符号の説明】
1…ABSセンサ、21…スライダ、22…メインスケ
ール、23…送信電極、24a,24b…受信電極、2
5a,25b…伝達電極、26a,26b,27a,2
7b…検出電極、2…送信波形発生回路、3…粗スケー
ル復調回路、4…中スケール復調回路、5…密スケール
復調回路、42…モニタースケール復調回路、6…粗位
相検出回路、7…中位相検出回路、8…密位相検出回
路、43…モニター位相検出回路、44…判定回路、1
0…合成回路、11…オフセット記憶部、12…演算回
路、13…LCD表示器、14…ソーラーセル、15…
レギュレータ、41…モード切換え回路、51…粗スケ
ール処理回路、52…中スケール処理回路(兼汚染検出
処理回路)、53…密スケール処理回路、54…モード
制御回路、T…送信電極、R…受信電極。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−94203(JP,A) 特開 昭54−94354(JP,A) 特開 昭62−238412(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の送信電極を配列した第1部材と複
    数の受信電極を配列した第2部材とをスライド可能に対
    向させ、前記送信電極と受信電極との間の容量値から第
    1部材と第2部材との相対位置関係を測定する静電容量
    式変位測定装置において、前記複数の送信電極を複数のブロックに分割すると共
    に、前記複数の受信電極が等価的に共通の電極となるよ
    うに設定し、前記送信電極の各ブロックにそれぞれ位相
    関係が同一の送信信号を順次供給し、前記受信電極で順
    次受信される受信信号の位相を比較して 、第1部材と第
    2部材の間の介在物の有無を判定する機能を設けたこと
    を特徴とする静電容量式変位測定装置。
  2. 【請求項2】 複数の送信電極が配列された第1部材と
    複数の受信電極が配列された第2部材とがスライド可能
    に対向配置され、前記第1部材と第2部材との間の容量
    値がそれらの相対位置関係により変化する変位センサ
    と、 この変位センサに計測モードのための第1の送信信号と
    汚染検出モードのための第2の送信信号を供給するため
    の送信波形発生手段と、 前記第1の送信信号により前記変位センサから得られる
    出力に基づいて前記計測モードの計測値を算出する第1
    の信号処理手段と、 前記第2の送信信号により前記変位センサから得られる
    出力に基づいて前記汚染検出モードの計測値を算出する
    第2の信号処理手段と、 前記計測モードと汚染検出モードの切換えを行うモード
    切換え手段と、を備えたことを特徴とする静電容量式変
    位測定装置。
  3. 【請求項3】 複数の送信電極が配列された第1部材と
    複数の受信電極が配列された第2部材とがスライド可能
    に対向配置され、前記第1部材と第2部材との間の容量
    値がそれらの相対位置関係により変化する変位センサ
    と、 この変位センサに計測モードのための第1の送信信号と
    汚染検出モードのための第2の送信信号を供給するため
    の送信波形発生手段と、 前記変位センサからの出力に基づいて計測値を算出する
    ための、前記計測モードと汚染検出モードで共用される
    信号処理手段と、 前記計測モードの動作を所定周期の間欠動作とし、その
    間欠動作の空き時間に前記汚染検出モードの動作を挿入
    するモード制御手段と、を備えたことを特徴とする静電
    容量式変位測定装置。
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JPS62238412A (ja) * 1986-04-09 1987-10-19 Mitsutoyo Corp 容量型位置測定トランスデユ−サ

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