JP2738996B2 - 変位測定装置 - Google Patents

変位測定装置

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JP2738996B2
JP2738996B2 JP22654591A JP22654591A JP2738996B2 JP 2738996 B2 JP2738996 B2 JP 2738996B2 JP 22654591 A JP22654591 A JP 22654591A JP 22654591 A JP22654591 A JP 22654591A JP 2738996 B2 JP2738996 B2 JP 2738996B2
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  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルノギス、デ
ィジタルマイクロメータ、ハイトゲージ等の小型計測器
に適用される変位センサを使用した変位測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】計測値を液晶表示装置等に表示するディ
ジタルノギス、ディジタルマイクロメータ、ハイトゲー
ジ等の小型変位測定装置では、静電容量式の変位センサ
等を使用した低消費電力タイプのものが一般に普及され
ている。静電容量式の変位センサは、メインスケール等
の固定要素と、これに対して移動するスライダ等の可動
要素とに夫々多数の電極を配設し、固定要素に対する可
動要素の移動に伴って電極パターン間に生ずる周期的な
容量変化の信号を取り出すことにより変位量の検出を行
うものである。
【0003】この種の変位センサは、その出力信号の形
態によって、インクリメンタルタイプとアブソリュート
タイプの2種類に分けられる。インクリメントタイプの
測定装置は、スライダが基準位置から移動することによ
って生ずる周期信号を連続的に計数することによって変
位量を検出する。例えば、可動要素には多数の送信電極
と検出電極とが互いに絶縁された状態で形成され、固定
要素には、前記送信電極及び前記検出電極に夫々容量結
合された多数の受信電極及び伝達電極が互いに接続され
た状態で形成されている。送信電極に多相の送信信号を
供給した状態で可動要素を固定要素に対して移動させる
と、送信電極と受信電極との間の容量が周期的に変化す
るので、検出電極から検出される検出信号の位相も周期
的に変化する。インクリメンタルタイプの測定装置で
は、この位相の周期的変化を計数することにより、固定
要素に対する可動要素の相対的な変位量を求めるように
している。
【0004】一方、アブソリュートタイプの変位センサ
は、連続的な計数動作を行わずに、固定要素に対する可
動要素の絶対的な位置を求めることが可能なセンサで、
例えば受信電極の配列ピッチに合致した細かなピッチの
周期信号を出力する他、受信電極と伝達電極のピッチを
僅かに異ならせることにより、粗いピッチや中間的なピ
ッチの周期信号を出力する。そして、これらの各ピッチ
の周期信号の位相情報を合成することによって、可動要
素の絶対的な変位量を検出することが可能になってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アブソリュ
ートタイプの変位センサを使用した変位測定装置では、
測定精度上、粗いピッチ及び中間的なピッチの周期信号
を得るために変位センサに与える送信信号の位相パター
ンと、細かいピッチの周期信号を得るために変位センサ
に与える送信信号の位相パターンとを異ならせることが
ある。ここで、細かいピッチの測定モードを第1の測定
モード、粗いピッチ及び中間的なピッチの測定モードを
第2の測定モードとすると、アブソリュートタイプの変
位測定では、第1及び第2の測定モードの測定を順次行
って絶対的な変位量を求めることになる。しかしなが
ら、この場合、第1及び第2の測定モードでの位相情報
の取り込みタイミングがずれることになるので、可動要
素が移動しているときには、位相情報の合成がうまくい
かず、正しい計測値が得られないという問題点がある。
【0006】また、例えばインクリメンタル測定におけ
る可動要素の移動速度限界を補うため、可動要素の高速
移動時に、インクリメンタル測定からアブソリュート測
定に移行させることが本発明者によって提唱されてい
る。この場合には、可動要素が減速してアブソリュート
測定からインクリメンタル測定に移行する際に、正しい
絶対位置をインクリメンタル計数の基準値として求めて
おかないと、計測値に誤差が発生するという問題点があ
る。更に、インクリメンタル測定においては、計数動作
が連続的になされることが必要であるが、スケール汚染
検出等の特別の計測モードを実行した場合、インクリメ
ンタル測定動作が一時的に中断されるので、この間、可
動要素が移動してしまうと、正しい計数値が得られない
という問題点がある。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、可動要素が移動している場合でも
常に正確な測定値を得ることができる変位測定装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る変位測定装
置は、固定要素に対する可動要素の変位量に応じて前記
固定要素と前記可動要素との間の容量値が変化する変位
センサと、この変位センサに第1の測定モードのための
第1の送信信号と第2の測定モードのための第2の送信
信号とを供給する送信波形発生手段と、前記第1の送信
信号の供給によって前記変位センサから出力される第1
の検出信号に基づいて前記第1の測定モードの計測値を
算出する第1の信号処理手段と、前記第2の送信信号の
供給によって前記変位センサから出力される第2の検出
信号に基づいて前記第2の測定モードの計測値を算出す
る第2の信号処理手段とを具備した変位測定装置におい
て、前記送信波形発生手段は、前記第1の送信信号と前
記第2の送信信号のエッジの高さと方向を保って合成す
ることにより前記第1及び第2の送信信号を多重化して
前記変位センサに供給するものであり、前記第1の信号
処理手段は、前記第1の検出信号を前記第1の送信信号
のエッジをとらえるサンプリングタイミングでサンプリ
ングして抽出し、前記第2の信号処理手段は、前記第2
の検出信号を前記第2の送信信号のエッジをとらえるサ
ンプリングタイミングでサンプリングして抽出するもの
であることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、2種類の送信信号のエッジの
高さと方向を保って合成して多重化したのちに変位セン
サに供給し、変位センサから出力される検出信号を第1
及び第2の信号処理回路で夫々抽出して処理するように
しているので、第1の測定モードによる測定と第2の測
定モードによる測定とを殆ど同時に実行することができ
る。したがって、例えばアブソリュート測定時において
は、細かいピッチの測定と粗いピッチ及び中間ピッチの
測定とをほぼ同時に実行することができ、可動要素が移
動している場合でも、常に正しい計測値を得ることがで
きる。また、例えばインクリメンタル測定時において
も、その計数動作を中断することなく、汚染検出等の他
の計測モードを同時実行することができる。
【0010】
【実施例】以下、添付の図面を参照して本発明の実施例
について説明する。図1は本発明の一実施例に係る変位
測定装置の構成を示すブロック図である。この変位測定
装置は、ディジタルノギス、ディジタルマイクロメー
タ、ディジタルハイトゲージ等の小型側長器に適用され
る。
【0011】即ち、ABSセンサ1は、静電容量式アブ
ソリュートタイプの変位センサである。このABSセン
サ1は、例えば図2に示すように構成されている。可動
要素であるスライダ21は、固定要素であるメインスケ
ール22に対し僅かの間隙を介して対向配置され、測定
軸X方向に移動可能なものとなっている。スライダ21
には、送信電極23が所定ピッチPt0で配設されてい
る。送信電極23は、メインスケール22にピッチPr
で配設された第1受信電極24a及び第2受信電極24
bと容量結合されている。受信電極24a,24bは、
その配列方向に沿って隣接するピッチPt1,Pt2の第1
伝達電極25a及び第2伝達電極25bに1対1で夫々
接続されている。伝達電極25a,25bは、夫々スラ
イダ21側に設けられた第1検出電極26a,26b及
び第2検出電極27a,27bと容量結合されている。
【0012】送信電極23は、7つおきに共通接続され
て8つの電極群を構成している。これらの電極群には、
それぞれ位相が45°ずつずれた8相の周期信号a〜h
が駆動信号Sdとして供給されるようになっている。こ
れらの駆動信号Sdは、より具体的には、図3に示すよ
うに、高周波パルスでチョップされた信号となってい
る。大きな周期のsin 成分は、下記数1にて表される。
【0013】
【数1】Vn =Asin2π{(t/T)−(n/8)}
【0014】ここで、Aは送信信号Sdの振幅、Tは送
信信号Sdの周期、nは相番号(a,b,…,h)である。こ
の送信信号Sdは、図1の送信波形発生部2から生成出
力されるようになっている。送信電極23に駆動信号S
dが供給されることにより生ずる電場パターンのピッチ
Wt は、送信電極23のピッチPt0の8倍であり、この
ピッチWt は、受信電極24a,24bのピッチPr の
N倍に設定されている。ここでNは、1,3,5等の奇
数であることが好ましく、この例では3に設定されてい
る。したがって、8つの連続する送信電極23に対して
は常に3乃至4つの受信電極24a,24bが容量結合
されることになる。受信電極24a,24bは、三角形
状(又はsin 波形状)の電極片を相互に挟み合う形で配
設してなるものである。各受信電極24a,24bで受
信される信号の位相は、送信電極23と受信電極24
a,24bとの容量結合面積によって決定されるが、こ
れはスライダ21とメインスケール22との相対位置に
よって変化する。
【0015】受信電極24a,24bと伝達電極25
a,25bとが同一ピッチで形成されていれば、検出電
極26a,26b,27a,27bは、単にスライダ2
1のx方向位置がピッチPr だけ変化する毎に繰り返さ
れる周期信号を検出することになるが、このABSセン
サ1では、粗いピッチ、中間のピッチ及び細かいピッチ
の3つのレベルの変位量を検出するため、伝達電極25
a,25bが、実際には受信電極24a,24bに対し
て夫々D1 ,D2 だけ偏位している。偏位量D1,D2
は、夫々基準位置x0 からの測定方向の距離xの関数
で、下記数2のように表すことができる。
【0016】
【数2】D1(x) =(Pr −Pt1)x/Pr D2(x) =(Pr −Pt2)x/Pr
【0017】また、検出電極26a,26b,27a,
27bの波形パターンのピッチWr1,Wr2は、夫々3P
t1,3Pt2に設定されている。図4(a)は送信電極2
3のうちの一つと検出電極26aとの間の位置xによる
容量の変化を示すグラフ、図4(b)は送信電極23の
うちの一つと検出電極26bとの間の位置xによる容量
の変化を示すグラフである。図4に示すように、容量は
偏位量D1(x) に基づく大きな周期λ1 に検出電極24
aのピッチの小さな周期Pr が重畳された形で変化す
る。この容量を下記数3に示す。
【0018】
【数3】 Cn(B1)=Bsin2π{(x/λ1 )−(n/8)} +Csin2π{(x/Pr )−(3n/8)}+D Cn(B2)=−Bsin2π{(x/λ1 )−(n/8)} +Csin2π{(x/Pr )−(3n/8)}+D
【0019】ここで、Bは夫々大きな周期の振幅、Cは
小さな周期の振幅、Dはオフセット値である。したがっ
て、検出電極26a,26bで検出される受信信号B1
,B2 は、夫々下記数4のようになる。
【0020】
【数4】
【0021】ここで、検出信号B1,B2の大きな周期
が小さな周期の数十倍、検出信号C1 ,C2 の大きな周
期が検出信号B1 ,B2 の大きな周期の数十倍になるよ
うに電極パターンを設定すると、下記数5の演算で各レ
ベルの変位を得ることができる。
【0022】
【数5】 C1 −C2 (粗スケール) B1 −B2 (中スケール) (B1 +B2 )−(C1 +C2 ) (密スケール)
【0023】これらの演算は、図1の粗スケール復調部
3、中スケール復調部4及び密スケール復調部5で行な
われるようになっている。復調は、例えば図3に示した
送信波形をチョップ周波数でサンプリングし、ミキシン
グしたのち、低域ろ波及び2値化処理を施すことにより
行われる。これにより、各スケール復調部3,4,5か
らはエッジに位相情報が担われた矩形波の位相信号CM
Pが出力される。また、ABSセンサ1から出力される
検出信号B1 ,B2 ,C1 ,C2 は、汚染検査復調部1
5にも供給されている。汚染検査復調部15は、送信波
形発生部2からABSセンサ1に試験用の送信信号が供
給されることによってABSセンサ1から検出される後
述する検出信号B1 ,B2 ,C1 ,C2 を全て加算して
汚染検査用の位相信号CMPCONT.を出力する。こ
の位相信号CMPCONT.は、汚染検出部16に入力
されている。汚染検出部16は、汚染検査復調部15か
ら出力される位相信号CMPCONT.に基づいてAB
Sセンサ1の汚染状態を検出する。
【0024】各スケール復調部3,4,5から出力され
る位相信号CMPCOA.、CMPMED.、CMPF
INEは、夫々粗位相検出部6、中位相検出部7、密位
相検出部8に入力されている。これらの位相検出部6〜
8では、各位相信号CMPの立ち上がり又は立下りのタ
イミングで内部の図示しないカウンタの計数値をラッチ
することにより、各位相信号CMPと基準位相信号CP
Oとの位相差に相当する値を検出する。
【0025】各位相検出部6〜8から出力される位相値
は、アブソリュート計数部10に入力されている。アブ
ソリュート計数部10は、各位相検出部6〜8から出力
される位相値を合成してメインスケール22に対するス
ライダ21の絶対的な変位量を算出する。また、密位相
検出部8から出力される位相値は、インクリメンタル計
数部11に入力されている。インクリメンタル計数部1
1は、密位相検出部8から出力される位相値の周期的な
変化をアップカウント及びダウンカウントすることによ
ってメインスケール22に対するスライダ21の変位を
算出する。
【0026】一方、中スケール復調部4及び密スケール
復調部5から夫々出力される位相信号CMPMED.,
CMPFINEは、速度検出器9にも入力されている。
速度検出器9は、スライダ21が低速で移動していると
き又は停止しているときには、位相信号CMPFINE
信号でスライダ21の移動速度を検出し、スライダ21
が高速で移動しているときには、位相信号CMPME
D.でスライダ21の移動速度を検出する。速度検出部
9は、検出したスライダの速度情報を回路切り換え制御
部12に出力する。
【0027】回路切り換え制御部12は、スライダ21
がゆっくり移動しているとき又は停止しているときに
は、スケール復調部3,4、位相検出部6,7、アブソ
リュート計数部10を停止状態にさせるとともに、密ス
ケール復調部5、密位相検出部8及びインクリメンタル
計数部11を動作状態にしてインクリメンタル計数動作
に切り換える。また、回路切り換え制御部12は、スラ
イダが速く移動しているときには、スケール復調部3,
4、位相検出部6,7及びアブソリュート計数部10を
動作状態にさせるとともに、インクリメンタル計数部1
1を停止状態にしてアブソリュート計数動作に切り換え
る。
【0028】また、静電容量の変化は、前記数3の通り
なので図5に示すように、粗スケール及び中スケールに
よる計数動作時の送信信号Sdの位相とは異なってお
り、回路切り換え制御部12は切り換えるようになって
いる。更に、回路切り換え制御部12は、外部から指示
された汚染検査モード信号に基づき、汚染検査用の送信
波形を出力するように送信波形発生部2を切り換える。
【0029】アブソリュート計数部10での計数値とイ
ンクリメンタル計数部11での計数値とは、計数合成部
13にて合成されるようになっている。計数合成部13
の出力は、実際の変位量に適宜変換された形でLCD等
の表示部14に表示されるようになっている。
【0030】次に、このように構成された本実施例に係
る変位測定装置の動作について説明する。図6は、スラ
イダ速度vと計数及び速度検出モードとの関係を示す図
である。
【0031】スライダ21が停止状態から移動を開始す
ると、回路切り換え制御部12は、スケール復調部3,
4、位相検出部6,7及びアブソリュート計数部10を
停止状態、密スケール復調部5、密位相検出部8及びイ
ンクリメンタル計数部11を動作状態にすると共に、送
信波形発生部2から密スケール計数動作のための送信波
形Sdを発生させる。これにより、インクリメンタル計
数動作が開始され、アブソリュート計数部10に保持さ
れた計数値が逐次加算又は減算される。このととき、速
度検出部9は、密スケール復調部5から出力される位相
信号CMPFINEの周期からスライダ21の移動速度
を検出する。
【0032】スライダ21の移動速度vが密スケールの
インクリメンタル計数の理論限界速度v3 の約80%に
至ると、回路切り換え制御部12は、スケール復調部
3,4、位相検出部6,7及びアブソリュート計数部1
0を動作状態、密スケール復調部5、密位相検出部8及
びインクリメンタル計数部11を停止状態にすると共
に、送信波形発生部2から粗スケール及び密スケール計
数動作のための送信波形Sdを発生させる。これによ
り、装置はアブソリュート計数モードに移行する。この
とき、表示値の下の桁は粗い間隔をもって更新される
が、スライダが速く移動しているときには、表示値の下
の桁はあまり気にならないので特に問題とはならない。
このモードでは、速度検出部9は、中スケール復調部4
から出力される位相信号CMPMED.の周期からスラ
イダ21の移動速度を検出する。
【0033】スライダ21の移動速度vが速度v3 の1
5%まで減速すると、再びインクリメンタル計数動作に
移行するが、このとき、計数合成部13に絶対的な変位
情報を受け渡す必要がある。このため、この受け渡しに
必要な期間だけ、回路切り換え制御部12はスケール復
調部3,4,5及び位相検出部6,7,8を全て作動さ
せ、密スケールを含めたアブソリュート計数値を算出す
る。この場合、粗スケール及び中スケール計数動作時
(第1の測定モード)の送信信号Sdと密スケール計数
動作時(第2の測定モード)の送信信号Sdとが異なっ
ているので、この期間では、送信信号Sdを一時的に多
重化させるようにしている。
【0034】図7は、粗スケール及び中スケール用の4
5°位相の送信信号b1 と密スケール用の135°位相
の送信信号b2 との多重化信号Mを示す図である。この
ように、多重信号Mは、送信信号b1 ,b2 のエッジの
高さと方向を保って合成することにより生成することが
できる。この多重信号MがABSセンサ1に供給される
と、各スケール復調部3〜5で検出された検出信号B1
,B2 ,C1 ,C2 の演算結果も、例えば第8図に示
すような多重信号M′となる。そこで、粗スケール復調
部3及び中スケール復調部4では、例えば図9に示すよ
うに、サンプリングクロックS1 ,S1 ′で減算器32
の出力である多重信号M′をサンプルホールド回路3
3,34にサンプリングする。これにより、図中S11,
S12で示す正弦波状の信号が得られる。これらの信号S
11,S12は、ミキシング回路35で加算され、ローパス
フィルタ36で低域ろ波されたのち、波形整形回路37
で整形されて矩形波状の位相信号CMPCOA.,CM
PMED.となる。
【0035】一方、密スケール復調部5では、例えば図
10に示すように、サンプリングクロックS2 及びS2
′を得、これらのクロックS2 ,S2 ′で加算器4
2,43及び減算器44の出力である多重信号M′をサ
ンプルホールド回路45,46にサンプリングする。こ
れにより、図中S21,S22で示す正弦波状の信号が得ら
れる。これらの信号S21,S22は、ミキシング回路47
で加算され、ローパスフィルタ48で低域ろ波されたの
ち、波形整形回路49で整形されて矩形波状の位相信号
CMPFINEとなる。この受け渡し期間にアブソリュ
ート計数値が求められると、以後、密スケール単独によ
るインクリメンタル計数に移行する。
【0036】このように、この変位測定装置では、イン
クリメンタル計数動作への受け渡し時に一時的に送信波
形を多重化するようにしているので、スライダ21が移
動していても、粗スケール及び中スケールの位相情報と
密スケールの位相情報とをほぼ同時に求めることができ
る。このため、常に正しい計測値を得ることができる。
【0037】なお、以上の実施例では、粗スケール及び
中スケールの測定を第1の測定モード、密スケールの測
定を第2の測定モードとして本発明を説明したが、本発
明はこれに限定されるものではない。例えば、密スケー
ルによるインクリメンタル計測の場合には、計数動作が
連続していることが必要であるが、インクリメンタル計
測時にABSセンサ1のチェックを行う場合等は、計数
動作の連続性を損なわずに検査動作を実行可能であるこ
とが望ましい。そこで、密スケールによるインクリメン
タル測定を第1の測定モード、ABSセンサ1の汚染検
出動作を第2の測定モードであるとすると、密スケール
計数用の送信信号Sdと、汚染検出用の送信信号Sdと
を多重化させるようにすればよい。
【0038】汚染検出を行う場合には、第1のステップ
として、先ず図2における送信信号a〜dに特定の位相
φ1 の正弦波を供給し、検出信号B1 ,B2 ,C1 ,C
2 を全て加算した信号の位相φ1 ′を汚染検出部16で
検出する。次に、第2のステップとして、図2における
送信信号e〜fに位相φ1 の正弦波を供給し、検出信号
B1 ,B2 ,C1 ,C2 を全て加算した信号の位相φ1
″を汚染検出部16で検出する。最後に、検出された
位相φ1 ′とφ1 ″とを比較して、ほぼ同じであれば汚
染なし、極端に違っている場合には汚染有りと判定す
る。この処理において、インクリメント計数用の送信信
号Sdと汚染検出用の送信信号Sdとを多重化させるこ
とにより、インクリメント計数動作に支障を与えること
なしに、スライダ21とメインスケール22との間の汚
染物による容量変化を検出することができる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、2
種類の送信信号のエッジの高さと方向を保って合成する
ことにより多重化したのちに変位センサに供給し、変位
センサから出力される検出信号を第1及び第2の信号処
理回路で夫々抽出して処理するようにしているので、第
1の測定モードによる測定と第2の測定モードによる測
定とを殆ど同時に実行することができる。したがって、
例えばアブソリュート測定時においては、細かいピッチ
の測定と粗いピッチ及び中間ピッチの測定とをほぼ同時
に実行することができ、可動要素が移動している場合で
も、常に正しい計測値を得ることができる。また、例え
ばインクリメンタル測定時においても、その計数動作を
中断することなく、汚染検出等の他の計測モードを同時
実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る変位測定装置のブロッ
ク図である。
【図2】 同変位測定装置におけるABSセンサの構成
を示す模式図である。
【図3】 同センサに供給される送信信号の一例を示す
波形図である。
【図4】 同センサにおける位置に対する容量の変化を
示すグラフである。
【図5】 同センサに供給される送信信号の位相関係を
示す模式図である。
【図6】 同センサのスライダの移動速度と計数モード
及び速度検出モードとの関係を示すグラフである。
【図7】 同センサに供給される多重化された送信信号
の一例を示す波形図である。
【図8】 各スケール復調部での復調動作を説明するた
めの波形図である。
【図9】 粗スケール復調部及び中スケール復調部の構
成を示すブロック図である。
【図10】 密スケール復調部の構成を示すブロック図
である。
【図11】 本発明の他の実施例における送信波形を示
す波形図である。
【符号の説明】
1…ABSセンサ、2…送信波形発生部、3…粗スケー
ル復調部、4…中スケール復調部、5…密スケール復調
部、6…粗位相検出部、7…中位相検出部、8…密位相
検出部、9…速度検出部、10…アブソリュート計数
部、11…インクリメンタル計数部、12…回路切り換
え制御部、13…計数合成部、14…表示部、15…汚
染検査復調部、16…汚染検出部、21…スライダ、2
2…メインスケール、23…送信電極、24a…第1受
信電極、24b…第2受信電極、25a…第1伝達電
極、25b…第2伝達電極、26a,26b…第1検出
電極、27a,27b…第2検出電極。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定要素に対する可動要素の変位量に応
    じて前記固定要素と前記可動要素との間の容量値が変化
    する変位センサと、この変位センサに第1の測定モード
    のための第1の送信信号と第2の測定モードのための第
    2の送信信号とを供給する送信波形発生手段と、前記第
    1の送信信号の供給によって前記変位センサから出力さ
    れる第1の検出信号に基づいて前記第1の測定モードの
    計測値を算出する第1の信号処理手段と、前記第2の送
    信信号の供給によって前記変位センサから出力される第
    2の検出信号に基づいて前記第2の測定モードの計測値
    を算出する第2の信号処理手段とを具備した変位測定装
    置において、前記送信波形発生手段は、前記第1の送信
    信号と前記第2の送信信号のエッジの高さと方向を保っ
    て合成することにより前記第1及び第2の送信信号を多
    重化して前記変位センサに供給するものであり、前記第
    1の信号処理手段は、前記第1の検出信号を前記第1の
    送信信号のエッジをとらえるサンプリングタイミングで
    サンプリングして抽出し、前記第2の信号処理手段は、
    前記第2の検出信号を前記第2の送信信号のエッジをと
    らえるサンプリングタイミングでサンプリングして抽出
    するものであることを特徴とする変位測定装置。
  2. 【請求項2】 前記変位センサは、前記第1の測定モー
    ドでは前記第1の送信信号を受けて前記固定要素に対す
    る前記可動要素の変位量に応じた粗いピッチの第1の検
    出信号を出力し、前記第2の測定モードでは前記第2の
    送信信号を受けて前記固定要素に対する前記可動要素の
    変位量に応じた細かいピッチの第2の検出信号を出力す
    る絶対変位検出型のセンサであり、前記第1及び第2の
    信号処理回路は、夫々前記第1及び第2の検出信号の位
    相情報を抽出し、これらの合成値によって前記固定要素
    の前記可動要素に対する絶対的な変位量を算出するもの
    であることを特徴とする請求項1記載の変位測定装置。
  3. 【請求項3】 前記変位センサは、前記第1の測定モー
    ドでは前記第1の送信信号を受けて前記固定要素に対す
    る前記可動要素の変位量に応じた第1の検出信号を出力
    し、前記第2の測定モードでは前記第2の送信信号を受
    けて前記固定要素と前記可動要素との間の汚染による容
    量変化に応じた第2の検出信号を出力するものであり、
    前記第1の信号処理回路は、前記第1の検出信号の位相
    に基づいて前記固定要素の前記可動要素に対する変位量
    を算出するものであり、前記第2の信号処理回路は、前
    記第2の検出信号の位相に基づいて前記変位センサの汚
    染を検出するものであることを特徴とする請求項1記載
    の変位測定装置。
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