JPH08271521A - 酵素免疫反応測定装置 - Google Patents

酵素免疫反応測定装置

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JPH08271521A
JPH08271521A JP7096136A JP9613695A JPH08271521A JP H08271521 A JPH08271521 A JP H08271521A JP 7096136 A JP7096136 A JP 7096136A JP 9613695 A JP9613695 A JP 9613695A JP H08271521 A JPH08271521 A JP H08271521A
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microplate
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reagent
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正吾 木田
Masato Ota
正人 大田
Yasuhiko Yokomori
保彦 横森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動的に搬送されるマイクロプレートに対し
確実に連結して且つ良好に加振すること。 【構成】 試薬・検体トレー1と、当該検体及び試薬を
複数の反応用凹部2Aを有するマイクロプレート2に分
注する分注手段82と、検体と試薬との反応を促進させ
る加振機構等の反応促進手段86とを備え、加振機構5
が、マイクロプレート保持体24に係合する複数の係合
ピン25Aを有する揺動ベース25と、この揺動ベース
25を水平面内で揺動駆動する揺動ベース駆動部26
と、揺動ベースをマイクロプレート保持体に係合させ又
は離脱させる揺動ベース用係脱機構部27とを備えてい
る。さらに、揺動ベース駆動部を駆動制御して揺動ベー
スが揺動運動を開始したのちに揺動ベース用係脱機構部
を駆動制御して揺動ベースを下方に移動させる加振開始
制御機能を有する加振制御部94を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酵素免疫反応測定装置
に係り、とくに、酵素免疫反応測定の前処理である,分
注,加振,温調,洗浄,等を行った後、反応状況を測定
する酵素免疫反応測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】臨床検査における酵素免疫反応について
は、従来より当該免疫反応を的確に把握するための手法
として、試薬メーカが種々の手法およびそれに使用され
る各種試薬についての開発が進められている。
【0003】この酵素免疫反応の測定に際しては、従来
よりその前工程として、検体および試薬の分注,反応促
進のための加振および温調,そして、次の試薬の分注工
程に入るための洗浄(検体に対する試薬の反応部分は、
洗浄しても壁面に残存する)等が、試薬を種々変化させ
て繰り返し行われるよになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例にあって
は、検体および試薬の分注,反応促進のための加振およ
び温調,そして、次の試薬の分注工程に入るための洗浄
等のそれぞれが、作業員により異なった機器で行われて
いた。即ち、検体および試薬の分注は分注器で、また、
加振,温調,洗浄は、それぞれ加振器,温調器,洗浄装
置で、それぞれ別々に行われていた。
【0005】このため、検体や試薬の移動には人力が介
在することから反応測定に至る過程では各検体の待ち時
間が多くなり、また、ときには検体の配置箇所の取り違
え等も生じ易く、このため、酵素免疫反応の測定は時間
がかかり、同時に作業員にとって精神的にも多くの労力
を要するという不都合が常に伴っていた。
【0006】しかも、正確さが要求される臨床検査にお
いて、検査担当者によって各検査毎に反応時間が異なる
ものとなるのは好ましくないため、検体と試薬の分注か
ら種々の反応促進手段の動作及び測定までを一括して進
行させることのできる装置が望ましい。
【0007】しかし、マイクロプレートの搬送を自動化
すると、反応促進手段を構成する加振機構への位置決め
を精密に行うことが困難となるため、加振機構が要求す
る搬送位置から多少マイクロプレートがズレていたとし
ても、良好に加振を行うことをが要求される。
【0008】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに酵素免疫反応の測定に際しての前工程
を、途中で作業員による検体等の搬入搬出および移送等
の作業を伴うことなく連続的にしかも短時間行うことが
でき、さらに、自動的に搬送されるマイクロプレートに
対し確実に連結して且つ良好に加振することのできる酵
素免疫反応測定装置を提供することを、その目的とす
る。
【0009】
【課題を解決する手段】そこで、本発明では、一又は二
以上の試薬および検体の配置位置が予め特定された試薬
・検体トレーと、この試薬・検体トレーから検体及び試
薬を複数の反応用凹部を有するマイクロプレートに分注
する分注手段と、当該マイクロプレートに分注された検
体と試薬との反応を促進させる反応促進手段と、この反
応促進手段を構成する加振機構等の各機構へマイクロプ
レートをマイクロプレート保持体と共に搬送する搬送手
段と、この搬送手段によるマイクロプレートの搬送位置
に応じて各手段の動作を制御する制御手段と、反応促進
手段により反応用凹部の免疫反応が完了したときに当該
反応用凹部の免疫反応を測定する反応測定手段とを備え
ている。このうち、加振機構が、マイクロプレート保持
体に係合する複数の係合ピンを有する揺動ベースと、こ
の揺動ベースを水平面内で揺動駆動する揺動ベース駆動
部と、揺動ベースをマイクロプレート保持体に係合させ
又は離脱させる揺動ベース用係脱機構部とを備えてい
る。さらに、制御手段が、揺動ベース駆動部を駆動制御
して揺動ベースが揺動運動を開始したのちに揺動ベース
用係脱機構部を駆動制御して揺動ベースを下方に移動さ
せる加振開始制御機能を有する加振制御部を備えた、と
いう構成を採っている。これによって前述した目的を達
成しようとするものである。
【0010】
【作用】試薬・検体トレーに一又は二以上の試薬および
検体が配置されると、分注手段は、この試薬・検体トレ
ーから検体及び試薬を複数の反応用凹部を有するマイク
ロプレートに分注する。搬送手段は、反応促進手段を構
成する加振機構等の各機構へマイクロプレートをマイク
ロプレート保持体と共に搬送する。加振機構等の反応促
進手段は、当該マイクロプレートに分注された検体と試
薬との反応を促進させる。
【0011】制御手段は、搬送手段によるマイクロプレ
ートの搬送位置に応じて、各手段の駆動部を制御して分
注動作や加振動作等を行わせる。反応測定手段は、反応
促進手段により反応用凹部の免疫反応が完了したときに
当該反応用凹部の免疫反応を測定する。
【0012】この一連の工程中、加振機構では、搬送手
段によりマイクロプレート保持体と共にマイクロプレー
トが加振位置まで搬送されると、加振制御手段は、ま
ず、揺動ベース駆動部を駆動制御して揺動ベースの揺動
運動を開始させる。すると、揺動ベース駆動部は、揺動
ベースを水平面内で揺動駆動する。次いで、加振制御手
段は、揺動ベース用係脱機構部を駆動制御して揺動ベー
スを下方に移動させる。すると、揺動ベースの係合ピン
はマイクロプレート保持体に設けられた貫通穴と係合す
る。
【0013】このとき、加振制御手段が、揺動ベースの
偏心運動を開始させた後に揺動ベースとマイクロプレー
ト保持体の係合を行うため、揺動ベースとマイクロプレ
ート保持体の位置が正確に一致していなくとも、揺動ベ
ースの偏心運動中にマイクロプレート保持体に一致した
ときに係合ピンが貫通穴に挿入される。従って、揺動ベ
ースの偏心運動開始時には、マイクロプレート保持体の
重量の影響を受けずに揺動を開始し、偏心運動の慣性が
生じた後にマイクロプレート保持体と係合することとな
る。
【0014】
【実施例】次に本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。
【0015】図1乃至図2に、本実施例における装置全
体の構成を示す。この図1乃至図2に示す実施例は、一
又は二以上の試薬および検体の配置位置が予め特定され
た試薬・検体トレー1と、この試薬・検体トレー1に併
設され,複数の反応用凹部2Aを備えたマイクロプレー
ト2を免疫反応測定箇所100に案内するマイクロプレ
ート案内機構3と、このマイクロプレート案内機構3に
併設されマイクロプレート2に所定の走行力を付勢する
マイクロプレート移送機構としてのベルトコンベア機構
4とを備えている。このベルトコンベア機構4では、段
付ベルトが使用されている。
【0016】図3乃至図4に複数の反応用凹部2Aを備
えた透明プラスチックからなるマイクロプレート2を示
す。このマイクロプレート2は本実施例では二つ準備さ
れ、一方のマイクロプレート2はマイクロプレート案内
機構3上に載置されて試薬および検体が個別に注入さ
れ、また、他方の一方のマイクロプレート2は試薬・検
体トレー1上に液希釈用として予め配設されるようにな
っている。
【0017】前述したマイクロプレート案内機構3に沿
って、免疫反応測定箇所100と、試薬および検体が注
入されたマイクロプレート2を加振する加振機構5と、
マイクロプレート2の各反応用凹部2Aを免疫反応完了
後に個別に洗浄するマイクロプレート洗浄機構6とが配
設されている。
【0018】更に、検体又は試薬の所定量を吸引する分
注ノズル部7を有する試薬・検体分注機構8が、マイク
ロプレート案内機構3の上方で当該マイクロプレート案
内機構3および試薬・検体トレー1を跨いた状態で配設
されている。この試薬・検体分注機構8は、分注ノズル
部7で吸引した検体又は試薬を、前述した一方のマイク
ロプレート2の所定の凹部2Aへ搬送し注入する機能を
備えている。
【0019】また、マイクロプレート案内機構3の一方
の端部(図1の上方側)には、試薬および検体が注入さ
れたマイクロプレート2を所定の反応温度に一定時間維
持する恒温槽機構9が配設されている。符号10は本体
ケースを示す。
【0020】次に、制御系の構成を説明する。
【0021】図5は上述した酵素免疫反応測定装置の概
略構成を示すブロック図である。酵素免疫反応測定装置
は、検体および試薬をマイクロプレート上の反応用凹部
(反応用凹部)に分注する分注手段82と、当該マイク
ロプレートを各機構に搬送する搬送手段84と、検体の
反応を促進させる反応促進手段86と、反応用凹部の状
態を画像処理等により観察することで検体の試薬に対す
る反応を測定する反応測定手段88とを備えている。制
御手段80は、マイクロプレート2の搬送及び各機構の
動作を制御する。制御手段80は、ボードコンピュータ
と、モータドライバ等により構成されている。
【0022】この制御手段80は、本実施例では、図示
しないフロッピーディスクドライブに挿入されたフロッ
ピーディスクから設定情報が記載されたファイルを読み
出し、この設定情報に基づいて免疫反応測定を実行す
る。
【0023】図6は反応促進手段86及び分注手段82
の構成を示すブロック図である。反応促進手段86は、
上述したように、マイクロプレート2を加振する加振機
構5や、マイクロプレート2を一定時間加熱する恒温槽
機構9や、マイクロプレート2の各反応用凹部2A中の
試薬の吸引や反応用凹部内の洗浄を行う洗浄機構6によ
り構成されている。各機構は、それぞれの制御部により
その動作及び処理工程が制御される。この反応促進手段
86を構成する各機構は、反応測定の手法により、必要
に応じて用いられる。そのため、反応測定の手法によっ
ては、必ずしも反応促進手段として図6に示した全機構
が必要であるとは限らない。例えば、常温で反応させる
場合には恒温層は加熱機能を必要としない。
【0024】分注手段82は、試薬ストッカや検体プレ
ートが設置される試薬・検体トレー1と、この試薬トレ
ー1上の試薬及び検体をマイクロプレート2に分注する
試薬・検体分注機構8と、この試薬・検体トレーを支持
すると共に当該試薬検体トレー1を試薬・検体分注機構
8の分注ノズル部7の移動方向にほぼ直交する方向に移
送する試薬・検体トレー移送機構21とを備えている。
【0025】分注機構制御部90は、超音波センサ10
Aからの出力10Aaにより試薬ストッカ11の種類を
判定し、また、主制御部81からの信号により、試薬・
検体分注機構8及び試薬・検体トレー移送機構21を駆
動する各モータの動作を制御する。洗浄機構制御部92
は、洗浄機構6の上下方向の位置付けや、吸引動作およ
び洗浄液の吐出動作を制御する。
【0026】加振機構制御部5は、マイクロプレートが
加振機構部分へ位置付けられたとき、マイクロプレート
へ2の加振制御を開始する。加振機構制御部5は、揺動
ベース25を偏心運動させる加振用モータ28と、揺動
ベースとマイクロプレートを連結するために揺動ベース
25を上下動させるカム駆動モータ27Bの駆動を制御
する。
【0027】反応温度制御部96は、主制御部81から
出力された目標温度情報81aに基づいて恒温槽内を当
該目標温度81aに維持するよう恒温槽35のヒータの
ON/OFFを制御する。これは、恒温槽35に設けら
れた温度センサからの出力によるフィードバック制御で
ある。また、恒温槽35には、図示しない換気・冷却制
御部が必要に応じて併設される。換気・冷却制御部は、
恒温層内への外気の吸入および恒温層内の空気の外部へ
の吐出を行うことにより、恒温層内の換気又は冷却を行
う。
【0028】図7は搬送手段の構成を示すブロック図で
ある。搬送手段84は、マイクロプレート2を加振機構
5、洗浄機構6、さらに恒温槽機構9の入り口まで搬送
するマイクロプレート移送機構4と、マイクロプレート
移送機構4の恒温槽機構への入り口から恒温層内へマイ
クロプレート2を搬入するマイクロプレート入出機構6
0と、恒温槽室内の恒温槽を上下動させる恒温槽ベルト
機構54とを備えている。
【0029】これら各機構はそれぞれの制御部によりそ
の動作が制御されている。移送機構制御部98は、マイ
クロプレート移送機構4を構成するベルトコンベア機構
4のモータの回転方向及び回転量を制御する。
【0030】マイクロプレート入出機構60は、マイク
ロプレート保持体24を係止するフック部と、このフッ
ク部を支持するスライダ部と、このスライダ部を恒温層
内まで移動させるベルト機構と、このベルト機構を動作
させるモータとにより構成される。入出機構制御部99
は、このモータの回転方向及び回転量を制御し、また、
フック部を上下動させるソレノイドのON/OFFを制
御する。
【0031】このマイクロプレート入出機構60では、
必要に応じて恒温層内にマイクロプレートが装着されて
いるか否かを検出している。この場合、マイクロプレー
ト保持体24を正常に恒温層内へ搬入したときのスライ
ダ部の位置を検出するスライダ部位置センサがベルトコ
ンベア機構の恒温層機構近傍位置に設置される。
【0032】入出機構制御部99は、まず、スライダ部
を恒温槽側に移動させる。さらに、このスライダ部が、
恒温層内にすでに搬入されたマイクロプレート2に当接
せずに所定位置まで移動したか否かをスライダ部位置セ
ンサ99Aからの出力により判定する。恒温層内にマイ
クロプレート2がすでに装着されている場合には、スラ
イダ部は恒温層内へ達しない。従って、入出機構制御部
99は、スライダ部位置センサ99Aからの出力99A
aにより恒温層内のマイクロプレートの有無を判定す
る。
【0033】恒温槽機構54は、複数のマイクロプレー
トを同時に加圧するため、複数の恒温槽を上下に有した
構成としている。そのため、恒温槽ベルト機構は、恒温
槽機構9内の恒温槽を上下に移動させて、恒温槽機構の
マイクロプレート入り口へ恒温槽35Aを移動させ、ま
た、他の恒温槽35Bを当該入り口へ配置するためマイ
クロプレート2が装着された恒温層35Aを上部へ移動
させる。
【0034】ベルト機構制御部97は、この恒温層35
の上下動を制御する。ここでは、ベルト機構制御部97
は、ベルト機構を駆動するモータの動作を制御してい
る。また、マイクロプレート入出機構60と同期させる
ため、ベルト機構制御部97は、恒温層35が恒温槽機
構のマイクロプレート入り口への移動が終了したときに
主制御部81へ信号を出力する。
【0035】また、免疫反応の測定手法によっては、恒
温に維持しながら加振する必要が生じる。そのため、本
実施例では、恒温槽機構の上部に恒温槽室加振機構を装
備している。そして、ベルト機構制御部は、この恒温槽
室加振機構を偏心運動させるモータの駆動を制御してい
る。
【0036】〔免疫反応測定時の動作〕次に、上記実施
例により免疫反応測定を行う場合の標準的な動作を説明
する。図8及び図9は免疫反応測定の前処理の動作例を
示すフローチャートである。
【0037】まず、各反応用凹部2Aに予め所定の試薬
を塗布されたマイクロプレート2をベルトコンベア機構
4上に載置する(ステップS10)。次に、移送機構制
御部98は、ベルトコンベア機構4を作動させて当該マ
イクロプレート2を試薬・検体分注機構8による試薬お
よび検体の分注可能位置まで搬送する(ステップS1
2)。
【0038】この位置で、分注機構制御部90は、試薬
・検体分注機構8を作動させて前述した検体ストッカ1
4内の検体をマイクロプレート2の各反応用凹部2Aに
分注する(ステップS14)。この間、試薬・検体分注
機構8は、その分注ノズル部にディスポチップの脱着を
行いながら当該分注ノズル部7を検体ストッカ14部分
に移送し且つ下降制御して所定の検体を吸引し、再び上
昇してマイクロプレート2側に移送され、さらに又マイ
クロプレート2側で下降制御されて検体分注動作を完了
するようになっている。
【0039】かかる分注動作が完了すると、ベルトコン
ベア機構4はマイクロプレート2を加振機構5部分に移
送する(ステップS16)。そして加振機構5を作動さ
せて所定時間,マイクロプレート2を加振して反応を促
進させる(ステップS16)。このステップS16につ
いては動作の詳細を後述する。
【0040】更に、恒温(37度程度)での反応が必要
な検体である場合には、入出機構制御部99は、当該マ
イクロプレート2を恒温槽9内へ搬入する(ステップS
20)。反応温度制御部96は、恒温層内の温度調節を
行って反応を更に促進させる(ステップS22)。この
恒温槽9での反応促進工程が完了すると、再びベルトコ
ンベア機構4を作動させてマイクロプレート2をマイク
ロプレート洗浄機構6の位置まで搬送する。洗浄機構制
御部92は、各反応用凹部2A内の試薬の吸引や、必要
な洗浄を行う(ステップS24)。
【0041】このマイクロプレート洗浄機構6による洗
浄が終了すると、反応測定の標準的な手法では、当該マ
イクロプレート2の各反応用凹部2Aに、酵素標識抗体
試薬を前述した試薬ストッカ11(又は12)内から選
択し分注する(ステップS26)。この酵素標識抗体試
薬の分注後、マイクロプレート2は再び恒温槽9内へ搬
入され、ここで温度調節されて反応促進が図られる(ス
テップS28)。この恒温槽9内での反応完了後、マイ
クロプレート2の各反応用凹部2Aは再びマイクロプレ
ート洗浄機構6による洗浄が行われる(ステップS3
0)。
【0042】この酵素標識抗体試薬の分注,反応,洗浄
の各工程が完了すると、次に、発色気質試薬が、試薬ス
トッカ11(又は12)内から選択され、マイクロプレ
ート2の各反応用凹部2Aに分注される(ステップS3
2)。この分注後、マイクロプレート2は再び恒温槽9
内へ搬入されて温度調節されて反応促進が図られる(ス
テップS34)。
【0043】この発色気質試薬の分注,反応,洗浄の各
工程が完了すると、次に、停止液試薬が、試薬ストッカ
11(又は12)内から選択され、マイクロプレート2
の各反応用凹部2Aに分注される(ステップS40)。
そして、この停止液試薬の分注後、マイクロプレート2
は免疫反応測定箇所100に搬送され(ステップS4
2)、ここで前述した免疫反応測定が実施され、この免
疫反応測定箇所100での測定結果に基づいて所定の解
析がおこなわれ、その結果が判定されるようになってい
る。この測定は、例えば、反応用凹部を撮像して得られ
た画像に対する画像処理によって行う。
【0044】〔各機構の詳細説明〕次に、各機構の詳細
を図面を参照して説明する。
【0045】まず、本実施例の特徴部分である加振機構
と、その動作の前提となるマイクロプレート案内機構及
び移送機構について詳細に説明し、次いで、他の機構部
分の概略を説明する。
【0046】〔マイクロプレート案内機構および移送機
構について〕マイクロプレート案内機構3は、図1,図
10に示すように、本実施例では前述した試薬・検体ト
レー1の移動方向と平行に配置され、上側が開放された
断面コ字状(図15参照)のものが使用されている。
【0047】このマイクロプレート案内機構3内には、
その左右側壁面に沿って前述したマイクロプレート2に
所定の走行力を付勢するマイクロプレート移送機構とし
ての一対のベルトコンベア機構4,4が装備されてい
る。この各ベルトコンベア機構4のプーリ相互間には、
それぞれベルト支持部材4A,4Aが配設され、これに
よって、マイクロプレート2の高さ位置がその走行過程
において変化するのが有効に防止されている。
【0048】マイクロプレート2は、実際にはマイクロ
プレート保持体24を介して前述した一対のベルトコン
ベア機構4上に載置されている。また、各ベルトコンベ
ア機構4のベルトには、その複数箇所にマイクロプレー
ト保持体24を係止するプレート保持体係止用突起(図
示せず)が設けられ、これによってマイクロプレート保
持体24が係合されて当該ベルトコンベア機構4と一体
的に走行駆動されるようになっている。
【0049】マイクロプレート保持体24は、マイクロ
プレート2をその周囲で直接支持する枠状のマイクロプ
レート保持板24Aと、このマイクロプレート保持板2
4Aを中央部が細く形成された弾性部材から成る支柱部
材24B(ゴム足24B)を介して周囲4箇所で支持す
る保持体ベース部24Cとにより構成されている。
【0050】そして、マイクロプレート保持板24Aに
は、後述する加振用の係止穴として又位置決め用の係止
穴として機能する複数の貫通穴24Aaが、図13の左
端部に等間隔に一列に形成されている。本実施例では、
図10に示すように15個の貫通穴24Aaが設けられ
ている。この貫通穴24Aaは、前述したマイクロプレ
ート2上の複数の反応用凹部2Aの間隔と同一の間隔で
マイクロプレート保持板24Aに形成されている。
【0051】〔加振機構について〕加振機構5は、マイ
クロプレート2内の各反応用凹部2A内に分注入された
試薬に対する検体の反応を促進させるもので、図1及び
図10に示すように、マイクロプレート案内機構3に沿
って配設されている。また、図11は図10の矢印A方
向からみた一部断面図で、図13は図10の矢印B方向
からみた加振機構部分を示す図である。
【0052】この加振機構5は、前述したマイクロプレ
ート保持体24に係合する複数の係合ピン25Aを備え
た揺動ベース25と、この揺動ベース25を水平面内で
揺動駆動する揺動ベース駆動部26と、前述した揺動ベ
ース25をマイクロプレート保持体24に係合させ又は
離脱させる揺動ベース用係脱機構部27とにより構成さ
れている。ここで、係合ピン25Aは本実施例では、マ
イクロプレート保持板24Aの貫通穴24Aaを中五個
隔てた間隔で、揺動ベース25に装備されている。
【0053】揺動駆動部26は、揺動ベース25を偏心
回転軸26Aを介して四箇所で支持する揺動ベース支持
板26Bと、この揺動ベース支持板26Bに装備され前
述した偏心回転軸26Aの内の一つを回転駆動する加振
用モータ28とにより構成されている。
【0054】このため、加振用モータ28が作動する
と、当該加振用モータ28に連結された偏心回転軸26
Aがまず回転し、続いて他の従動偏心回転軸26Aが揺
動ベース25を介して同時に偏心回転運動を行う。この
ため、揺動ベース25の全体が原動偏心回転軸26Aに
付勢され且つ同一面内で各偏心回転軸26Aによって支
持された状態のまま偏心動作を繰り返しす。
【0055】このごますり状の偏心動作は、前述した複
数の係合ピン25Aを介してマイクロプレート保持板2
4Aに伝達され、これによってマイクロプレート保持板
24Aがマイクロプレート2と共にX−Y平面内におい
て回転変位動作を繰り返すこととなり、マイクロプレー
ト2は有効に加振される。この間、揺動ベース用係脱機
構部27は、揺動ベース25をマイクロプレート保持体
24に係合させた状態を維持するようになっている。
【0056】マイクロプレート保持板24Aは、保持体
ベース部24Cと支柱部材24Bとしての4つのゴム足
24Bとで支持されているため、このゴム足24が許容
する動作範囲で揺動運動を行う。このマイクロプレート
保持板24Aの揺動により、マイクロプレート2が加振
され、反応用凹部内の検体と試薬とが攪拌される。
【0057】一方、前述した揺動ベース用係脱機構部2
7は、加振用モータ28および揺動ベース支持板26B
の全体を上下動させる偏心カム部27Aと,この偏心カ
ム部27Aを回転駆動するカム駆動モータ27Bとを備
えた構成となっている。この揺動ベース用係脱機構部2
7自体は、係脱機構部支持板27Cに支持されている。
ここで、揺動ベース支持板26Bは、図示しないガイド
手段によって上下動のみが許容されて前述したマイクロ
プレート案内機構3の外壁側に配設されている。そし
て、偏心カム部27Aは、前述した揺動ベース支持板2
6Bに形成された長穴27Baに係合され、この長穴2
7Baを介して偏心カム部27Aに支持されている。
【0058】このため、カム駆動モータ27Bが作動し
て偏心カム部27Aを180°回転させると、揺動ベー
ス支持板26Bが図11の上方向に持ち上げられ、同時
に加振用モータ28および揺動ベース25も一体となっ
て上方に持ち上げられる(図11ではこの持ち上げられ
た状態を示す)。これによって、マイクロプレート保持
板24Aの貫通穴24Aaと揺動ベース25の係合ピン
25Aとの係合状態が解除され、マイクロプレート2の
加振動作は停止する。揺動ベース支持板26Bが偏心カ
ム部27Aの回転により下がった状態を図12に示す。
【0059】次に加振機構の動作を詳細に説明する。
【0060】図14は加振機構の動作工程の一例を示す
図で、図8に示したステップS16の処理の詳細を示し
ている。
【0061】まず、マイクロプレート2を加振位置まで
搬送する(ステップC10)。次いで、加振制御部94
は、加振用モータ28をONにして揺動ベース25の偏
心回転運動を開始させる(ステップC12)。すると、
揺動ベース25は、外部抵抗を受けないまま揺動運動を
開始する。
【0062】さらに、加振制御部94は、カム駆動モー
タ27Bの駆動を制御して揺動ベース25を降下させる
(ステップC14)。この揺動ベース25の下降は偏心
運動と共に行われるため、揺動ベースの係合ピン25A
は、揺動運動を行いながらマイクロプレート保持体24
のマイクロプレート保持板24Aに接する。
【0063】次いで、揺動ベース25の係合ピン25A
のうち2本は、下方に付勢された状態でマイクロプレー
ト保持板24Aの貫通穴24Aa表面近傍でそれぞれ揺
動運動を行う。すると、揺動運動中に揺動ベース25の
係合ピン25Aの位置が貫通穴24Aaの位置と一致す
るため、揺動ベース25の係合ピン25Aは、まず、当
該係合ピン25Aの下端部分の切り欠き部が貫通穴24
Aaに挿入され、さらに、係合ピン25Aは、貫通穴2
4Aaを介してマイクロプレート保持板24Aをゴム足
24Bによる移動許容範囲で引きずりつつ、当該貫通穴
24Aa深部まで係合する。このため、マイクロプレー
ト保持板24Aは偏心回転により加振される(ステップ
C16)。貫通穴24Aaの直径は係合ピン25Aの直
径より幾分大きく設定されているため、この係合ピン2
5Aと貫通穴24Aaの係合は良好に行われる。
【0064】加振制御部94は、主制御部80に設定さ
れた一定時間この加振を継続する(ステップC18)。
その間マイクロプレート保持板24Aは、図10に示し
た保持体ベース部24Cとの左右方向の隙間24a及び
24bの範囲で偏心運動を行う。一定時間経過後には、
カム駆動モータ27Bで所定角度分偏心カム部27Aを
回転させることで揺動ベースを上昇させ、さらに、揺動
ベースの偏心回転を停止する(ステップC20)。
【0065】このように本実施例によると、加振制御部
94は、揺動ベースを偏心運動させつつ係合ピン25A
をマイクロプレート保持体の貫通穴24Aaに挿入する
制御を行うため、係合ピンは、偏心運動により貫通穴2
4Aaとのズレを吸収しながらスムーズに挿入される。
しかも、揺動ベース25を予め偏心回転させているた
め、係合ピン25Aの挿入と同時に十分な攪拌を行うこ
とができ、このため、攪拌時間を十分に生かすことがで
きる。即ち、マイクロプレート保持板24A及びマイク
ロプレート2の重量によっては、係合ピン25Aの挿入
後マイクロプレート保持板24Aが揺動を開始するまで
時間的なズレを生じるが、揺動ベース25を予め偏心回
転させてマイクロプレート保持板24Aと係合させる場
合にはかかる不都合を生じない。
【0066】また、マイクロプレート保持板24Aと係
合したのちに揺動ベース25の偏心運動を開始しようと
すると、このマイクロプレート保持板24A等の重量分
だけ揺動開始に必要な回転力が大きくなり、従って、加
振用モータの回転力を大きく設定しなければならなくな
る。しかも、この例では、貫通穴24Aaが係合ピン2
5Aの位置からずれていると、ズレによる応力が発生
し、揺動運動の起動時に加振用モータ28の能力以上の
高トルクが必要となる。このため、この例では、マイク
ロプレート移送機構4の位置付けによっては加振が行え
なくなるという不都合が生じる。
【0067】しかし、本実施例のように揺動ベースの揺
動を開始した後マイクロプレート保持体と係合させる構
成では、揺動開始時に必要なモータ回転力は揺動ベース
を揺動開始させるだけの回転力で済む。一度揺動運動が
開始されると慣性が働くため、揺動ベースはマイクロプ
レート保持体を比較的小さい回転力で十分に加振するこ
とができる。
【0068】また、揺動ベースを回転させたまま係合ピ
ンをマイクロプレート保持板から抜き取るため、マイク
ロプレート保持体の貫通穴に無理な力が加わらず、こじ
れを生じさせずに係合ピンを貫通穴から抜き取ることが
できる。従って、貫通穴をこじれにより変形させること
がないため、長期にわたり安定した加振動作を行うこと
ができ、保守が容易となる。
【0069】次に、他の構成部分について説明する。
【0070】〔マイクロプレート洗浄機構について〕図
15及び図16はマイクロプレート洗浄機構6の構成を
示す図である。
【0071】このマイクロプレート洗浄機構6は、マイ
クロプレート2の各反応用凹部2A内に注入された検体
および試薬の免疫反応が完了した場合に作動させて、各
反応用凹部2Aないの液を吸引し、また洗浄液を当該反
応用凹部に吐出するもので、各反応用凹部2A毎に二本
一組で横一列分の本数(本実施例では6組分12本)の
洗浄ノズル6a,6bを備えている。
【0072】この洗浄ノズル6a,6bは、一方の短い
方の洗浄ノズルが洗浄水吐出ノズル6aを構成し、他方
の長い方の洗浄ノズルが洗浄水吸引ノズル6bを構成し
ている。これによって各反応用凹部2A内に吐出された
洗浄水は、洗浄水吸引ノズル6bによって有効に吸引さ
れる。
【0073】この6組分12本の洗浄ノズル6a,6b
は、洗浄水の吐出および吸引動作を各洗浄ノズル6a,
6bの動作を各反応用凹部2A毎に個別に駆動制御する
と共に当該12本の洗浄ノズル6a,6bを垂下支持す
るノズル作動制御機構33と、マイクロプレート2に向
けて図15〜図16の如く突出配置されたノズル作動制
御機構33を支持する洗浄ノズル支柱部材34と、洗浄
ノズル支柱部材34を常時上方向に付勢する引張ばね3
6と、この引張ばね36に抗して作動し洗浄ノズル支柱
部材34を前述した各洗浄ノズル6a,6bを最適洗浄
位置(高さ位置)に設定するギヤー機構37と、このギ
ヤー機構37の動作を付勢する洗浄位置設定モータ38
とを備えている。符号35A,35Bは、洗浄ノズル支
柱部材34が上下動するのを案内する一対のガイド片を
示す。
【0074】ギヤー機構37は、洗浄ノズル支柱部材3
4に装備されたラック37Aと該ラック37Aに噛合す
ると共に前述した洗浄位置設定モータ38に駆動される
ピニオン37Bとにより構成されている。
【0075】更に、洗浄ノズル支柱部材34の図18内
における下端部には、位置センサ(追突センサ)39が
装備されている。この位置センサ39は光センサにより
構成され、発光部39Aと受光部39Bとの間に設けら
れた上下方向にスリット39Cに所定の遮蔽板が挿入さ
れた場合にこれを検知し所定の信号を出力する。
【0076】この位置センサ34Aは、洗浄ノズル支柱
部材34が下降して洗浄ノズル6a,6bが前述したマ
イクロプレート2の反応用凹部2A内の底面に当接した
場合にその瞬間を捕捉するためのもので、洗浄ノズル支
柱部材34の下降動作と共にラック37Aに保持された
遮蔽板34Aが下降し、前述したスリット39Cに挿入
されるようになっている。一方、この位置センサ39の
作動と前述した洗浄ノズル6a,6bの下降動作とを連
動させるため、前述したラック37Aは、ガイド部材3
4Bに案内されて洗浄ノズル支柱部材34の上下動と同
一の方向に移動可能に装備されている。同時に、このラ
ック37Aは、引っ張りばね34Cによって常時図18
の上側に引っ張られている。ここで、この引っ張りばね
34Cの引張力は、前述した洗浄ノズル支柱部材34用
の引張ばね36の引張力よりも幾分強く設定されてい
る。
【0077】このため、洗浄ノズル6a,6bを各反応
用凹部2A内に挿入するに際しては、まず、ギヤー機構
37のラック37Aが降下駆動され、同時に引っ張りば
ね34Cを介して洗浄ノズル支柱部材34が前述した引
張ばね36に抗して降下駆動される。
【0078】そして、長い方の洗浄水吸引ノズル6bが
反応用凹部2Aに当接すると、前述した洗浄ノズル支柱
部材34全体の下降動作が停止されるため、引っ張りば
ね34Bに抗してラック37Aのみが降下駆動される。
同時にこのラック37Aに装備された遮蔽板34Aが下
降して前述した位置センサ39のスリット39Cに挿入
され位置センサ39の光路が遮断される。この位置セン
サ39によって遮蔽板34Aが検出されると、その信号
39aは図示しない洗浄機構制御部92に送られる。
【0079】洗浄機構制御部92は、マイクロプレート
保持体24が洗浄機構6部分に位置付けられると、反応
用凹部内の反応が完了した試薬の吸引や、洗浄液の吐出
及び吸引による反応用凹部の洗浄を制御する。そのた
め、位置センサ出力39aを割り込み信号として用いつ
つ洗浄位置設定モータ38の回転方向及び回転量を制御
して洗浄ノズル6a,6bの位置付けを行う。マイクロ
プレート保持体24の進行方向についての位置付けにつ
いては、マイクロプレート移送機構により行っている。
【0080】この場合、洗浄ノズル6a,6bからの洗
浄水の吐出および吸引は連続的に行うことができ、この
ため、各反応用凹部2A内は、反応済の膜を除いて残存
する試薬等は成分が薄められて有効に排出される。この
結果、洗浄のためにマイクロプレート2を他の場所の洗
浄器まで移動させる手間が不要となり、このため、次の
試薬反応工程に迅速に、また、時間管理をして移行する
ことができ、かかる点において複数の試薬に対する免疫
反応の結果を効率よく且つ迅速に得ることができる。
【0081】マイクロプレート案内機構3の一方の端部
(図1の上方部)には、前述したように試薬および検体
が注入されたマイクロプレート2を所定の反応温度に一
定時間維持する恒温槽機構9が配設されている。また、
この恒温槽機構9内に試薬および検体が注入されたマイ
クロプレート2を送り込むマイクロプレート入出機構4
0が、ベルトコンベア機構4の一方の端部(図1内の上
方向)に装備されている。
【0082】このマイクロプレート入出機構40は、必
要に応じて作動し前述した恒温槽機構9内からマイクロ
プレート2を引き出してベルトコンベア機構4上に載置
する機能をも兼ね備えている。このため、恒温槽9内へ
のマイクロプレート2の出し入れ作業を自動化すること
が可能となり、従来生じていたそのための時間と労力の
浪費を大幅に低減することができ、同時に作業の迅速化
を図ることができるという利点を備えたものとなってい
る。
【0083】〔恒温槽機構について〕図17及び図20
に恒温槽機構9を示す。
【0084】この図17乃至図20に示す恒温槽機構9
は、基盤50上に前述したベルトコンベア機構4に面し
て直立して装備された正面プレート51と、この正面プ
レート51の一側端から後方に向けて延設された恒温槽
支持プレート52と、この恒温槽支持プレート52の背
面側に配設された複数(本実施例では二個)の恒温槽5
3A,53Bとを備えている。
【0085】恒温槽支持プレート52には、その外壁に
沿って上下方向に恒温槽用ベルト機構54およびベルト
駆動機構55が装備され、又恒温槽用ベルト機構54に
沿って係合用長穴52Aが設けられている。前述した二
個の恒温槽53A,53Bは、所定間隔を隔てて上下方
向に位置し且つ並行に配置され、前述した係合用長穴5
2Aを介して恒温槽用ベルト機構54に保持されてい
る。このため、恒温槽用ベルト機構54に駆動されて上
下方向に自由に移動し、また停止されるようになってい
る。
【0086】恒温槽用ベルト機構54は、係合用長穴5
2Aの上側に装備された一方のプーリ54Aと、係合用
長穴52Aの下側に装備された他方のプーリ54Bと、
この各プーリ54A,54B間に張設された支持ベルト
54Cとを備えている。符号54Caは、前述した恒温
槽53A,53Bを支持ベルト54Cに連結し固着する
恒温槽連結部を示す。
【0087】ここで、二つの恒温槽53A,53Bは、
実際には一枚の恒温槽保持板53Cを介して一体的に固
定され、この恒温槽保持板53Cが恒温槽連結部54C
aを介して前述した支持ベルト54Cに連結されてい
る。この恒温槽保持板53Cは、正面プレート51の背
面側に上下方向にわたって装備されたガイドレール51
Aに案内されて、円滑に上下動し得るようになってい
る。符号51B,51Cはガイドレール51Aに係合さ
れ前述した恒温槽保持板53Cを固定し支持するスライ
ド部材を示す。
【0088】また、ベルト駆動機構55は、ベルト駆動
モータ55Aと、このベルト駆動モータ55Aを下側に
駆動軸を向けて固定保持する保持板55Bと、このベル
ト駆動モータ55Aの回転力を減速して前述した恒温槽
用ベルト機構54に伝達する連結機構55Cおよび減速
ギヤ機構55Dとを備えている。この内、連結機構55
Cはカップリンを行い、また減速ギヤ機構55Dはウォ
ーム55Daおよびウォームホィール55Dbにより構
成され、これによって前述した恒温槽用ベルト機構54
は、円滑に駆動されるようになっている。
【0089】更に、前述した正面プレート51には、恒
温槽53A,53Bに予め形成されいるプレート挿入口
53Aa,53Baと同等の大きさの開口部51Cが設
けられている。そして、恒温槽53A,53Bのプレー
ト挿入口53Aa,53Baが設けられている側の面
は、正面プレート51の背面側の面に近接した状態で配
置されている。
【0090】このため、ベルト駆動機構55を所定のタ
イミングで駆動し停止制御することにより、各恒温槽5
3A,53Bのプレート挿入口53Aa,53Baを、
前述した正面プレート51で同時に塞いだり、或いはプ
レート2の出し入れ等,櫃よ付に応じて一方の恒温槽5
3A(53B)のプレート挿入口53Aa(53Ba)
を前述した開口部51Cに合わせて停止制御することが
できる。このため、各恒温槽53A,53Bは、プレー
ト挿入口53Aa,53Baに蓋を装備しなくても、当
該プレート挿入口53Aa,53Baを前述した正面プ
レート51による遮蔽作用により、蓋をしたのとほぼ同
等の作用効果を得ることができる。
【0091】〔マイクロプレート用位置決め機構につい
て〕前述したマイクロプレート案内機構3には、マイク
ロプレート2が免疫反応測定箇所100に搬入された場
合にこれを一時的に固定するマイクロプレート用位置決
め機構30が装備されている。
【0092】このマイクロプレート用位置決め機構30
は、図1,図21乃至図23に示すように、前述したマ
イクロプレート保持板24Aの貫通穴24Aaを利用し
て当該マイクロプレート保持板24Aおよびマイクロプ
レート2を測定点に一時的に固定するもので、本実施例
では前述した貫通穴24Aaを中四つおいた間隔で配置
された係止ピン30Aと、この係止ピン30Aを固持し
た係止ピン固定プレート30Bと、この係止ピン固定プ
レート30Bを支持すると共にその上下動を付勢力する
支持プレート30Cと、この支持プレート30Cを偏心
カム部30Dを介して上下動させる位置決めモータ30
Mとにより構成されている。
【0093】ここで、支持プレート30Cは図示しない
ガイド手段によって上下動のみ許容された状態で前述し
たマイクロプレート案内機構3の外壁側に配設され、前
述した偏心カム部30Dに支持されている。このため、
位置決めモータ30Mが作動して偏心カム部30Dを1
80°回転させると、支持プレート30Cが図22の上
方向に持ち上げられる。これによって、マイクロプレー
ト保持板24Aの貫通穴24Aaと係止ピン固定プレー
ト30Bの係止ピン30Aとの係合状態が解除され、マ
イクロプレート2の固定動作は解除される。
【0094】これによって、マイクロプレート保持体2
4の停止位置が大きく変化しても、前述した加振機構5
および後述するマイクロプレート用位置決め機構は、容
易にマイクロプレート保持体24に係合してマイクロプ
レート2を加振し、又は反応測定に際しての位置決めを
高精度になし得るようになっている。
【0095】その他、試薬・検体トレー1、試薬・検体
トレー移送機構21、及び分注機構8の構成は、既に出
願した特願平6−254679号と同様である。
【0096】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、加振制御手段が、揺動ベースの偏
心運動を開始させた後に揺動ベースとマイクロプレート
保持体を係合させる制御を行うため、揺動ベースとマイ
クロプレート保持体の位置が正確に一致していなくと
も、揺動ベースの偏心運動中にマイクロプレート保持体
に一致したときに係合ピンが貫通穴に挿入され、このた
め、係合ピンが揺動ベース用係脱機構部や揺動ベース駆
動部に付勢された力で無理に貫通穴をこじることをなく
すことができる。しかも、揺動ベースの偏心運動開始時
には、マイクロプレート保持体の重量の影響を受けずに
揺動を開始し、偏心運動の慣性が生じた後にマイクロプ
レート保持体と係合するため、揺動ベース駆動部が生じ
させる回転力は比較的小さい回転力で十分なものとな
り、とくに、マイクロプレート保持体が正確に位置付け
されず、係合ピンが貫通穴に正常に挿入されていない状
態で偏心運動を開始する場合の、高トルクが必要となり
加振が行えなくなるという不都合を解消することができ
る。従って、自動的に搬送されるマイクロプレートに対
し確実に連結して且つ良好に加振することができる。
【0097】さらに、加振機構が、搬送手段によって自
動的に位置付けされるマイクロプレート保持体上のマイ
クロプレートを良好に加振することができるため、搬送
手段によるマイクロプレートの搬送位置に応じた制御手
段からの指示により、マイクロプレートの攪拌工程を酵
素免疫反応測定の前処理工程の一部に組み込むことが可
能となる。このため、酵素免疫反応の測定を迅速に且つ
高精度に実施することができ、試薬メーカー毎に異なる
各種項目の検査を一台の装置で実施することができ、か
かる点において測定結果の信頼性を著しく向上させるこ
とができるという従来にない優れた酵素免疫反応測定装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部省略した平面図で
ある。
【図2】図1内に開示した角構成部材相互間の位置関係
を示す概略斜視図である。
【図3】図1に示したマイクロプレートの一例を示す平
面図である。
【図4】図3に示したマイクロプレートの断面図であ
る。
【図5】図1に示した実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図6】図5に示した分注手段及び反応促進手段の構成
を示すブロック図である。
【図7】図5に示した搬送手段の構成を示すブロック図
である。
【図8】図1及び図5に示した構成での免疫反応測定の
標準的な処理工程の前段を示すフローチャートである。
【図9】図8に示した処理工程の後段を示すフローチャ
ートである。
【図10】図1及び図5に示した加振機構の構成を示す
平面図である。
【図11】図10に示した矢印A方向からみた加振機構
を示す一部断面図である。
【図12】図11に示した状態から偏心カム部により揺
動ベースを下降させた状態を示す一部断面図である。
【図13】図10に示した矢印B方向からみた加振機構
を示す側面図である。
【図14】図10に示した加振機構の攪拌動作の一例を
示すフローチャートである。
【図15】図1及び図5に示した洗浄機構の例を示す一
部省略した正面図である。
【図16】図15に示した洗浄機構の一部省略した右側
面図である。
【図17】図11及び図5に示した恒温層機構の構成を
示す斜視図である。
【図18】図17に示した恒温層機構の一部省略した右
側面図である。
【図19】図17に示した恒温層機構の一部省略した左
側面図である。
【図20】図17に示した恒温層機構の一部省略した平
面図である。
【図21】図1に示した位置決め機構の構成を示す平面
図である。
【図22】図21の矢印C方向からみた位置決め機構を
示す一部断面図である。
【図23】図21に示した位置決め機構の一部省略した
左側面図である。
【符号の説明】
1 試薬・検体トレー 2 マイクロプレート 2A 反応用凹部 5 加振機構 24 マイクロプレート保持体 24A マイクロプレート保持板 24Aa 貫通穴 24B 支持部材(ゴム足) 24C 保持体ベース部 25 揺動ベース 25A 係合ピン 26 揺動ベース駆動部 26A 偏心回転軸 26B 揺動ベース支持板 26C 従動偏心回転軸 27 揺動ベース用係脱機構部 27A 偏心カム部 27B カム駆動モータ 27Ba 長穴 27C 係脱機構部支持板 80 制御手段 82 分注手段 84 搬送手段 86 反応促進手段 94 加振制御部 100 反応測定手段(免疫反応測定箇所)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一又は二以上の試薬および検体の配置位
    置が予め特定された試薬・検体トレーと、この試薬・検
    体トレーから前記検体及び試薬を複数の反応用凹部を有
    するマイクロプレートに分注する分注手段と、当該マイ
    クロプレートに分注された前記検体と前記試薬との反応
    を促進させる反応促進手段と、この反応促進手段を構成
    する加振機構等の各機構へ前記マイクロプレートをマイ
    クロプレート保持体と共に搬送する搬送手段と、この搬
    送手段による前記マイクロプレートの搬送位置に応じて
    前記各手段の動作を制御する制御手段と、前記反応促進
    手段により前記反応用凹部の免疫反応が完了したときに
    当該反応用凹部の免疫反応を測定する反応測定手段とを
    備え、 前記加振機構が、前記マイクロプレート保持体に係合す
    る複数の係合ピンを有する揺動ベースと、この揺動ベー
    スを水平面内で揺動駆動する揺動ベース駆動部と、前記
    揺動ベースを前記マイクロプレート保持体に係合させ又
    は離脱させる揺動ベース用係脱機構部とを備え、 前記制御手段が、前記揺動ベース駆動部を駆動制御して
    前記揺動ベースが揺動運動を開始したのちに前記揺動ベ
    ース用係脱機構部を駆動制御して前記揺動ベースを下方
    に移動させる加振開始制御機能を有する加振制御部を備
    えたことを特徴とする酵素免疫反応測定装置。
  2. 【請求項2】 前記加振制御部が、前記加振開始制御後
    予め定められた一定時間経過後に前記揺動ベース用係脱
    機構部を駆動制御して前記揺動ベースを上方移動させた
    のちに前記揺動ベース駆動部を停止させる加振終了制御
    機能を備えたことを特徴とする請求項1記載の酵素免疫
    反応測定装置。
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