JPH08271258A - リング状振動子の支持構造 - Google Patents

リング状振動子の支持構造

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JPH08271258A
JPH08271258A JP7094323A JP9432395A JPH08271258A JP H08271258 A JPH08271258 A JP H08271258A JP 7094323 A JP7094323 A JP 7094323A JP 9432395 A JP9432395 A JP 9432395A JP H08271258 A JPH08271258 A JP H08271258A
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ring
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shaped
vibrator
arms
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JP7094323A
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English (en)
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Tatsuya Kuroda
達也 黒田
Hiromi Kakinuma
博美 柿沼
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動子の励振運動を妨げることなく良好に支
持できる角速度検出に好適なリング状振動子の支持構造
を提供する。 【構成】 矢印FC方向に圧電振動子10が伸びたとき
は、水平方向の支持体50の腕49,51が、点線で示
すように角度が大きくなるように変位する。逆に、矢印
FC方向に圧電振動子10が縮んだときは、支持体50
の腕49,51が、一点鎖線で示すように角度が小さく
なるように変位する。このため、腕49,51には、伸
縮いずれの場合においても変位しない位置又は微小変位
しか生じない位置が存在し、この位置に垂直方向の支持
体56,58が結合している。従って、圧電振動子10
の伸縮励振運動を妨げることなく支持可能となり、角速
度検出を良好に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リング状振動子の支
持構造にかかり、例えば圧電ジャイロなどに好適な支持
構造の工夫に関するものである。
【0002】
【背景技術】リング状振動子を利用した角速度検出用の
圧電ジャイロ(角速度センサ)としては、例えば図10
に示すものがある。同図において、リング状の圧電振動
子10の外周には、ほぼ等間隔に、8つの電極12〜2
6が形成されている。これらのうち、励振電極12,1
4は駆動電源28の一端に接続されており、帰還電極1
6,18は駆動電源28の他端に接続されている。第1
の検出電極20,22は差動検出器30の一方の入力側
に接続されており、第2の検出電極24,26は差動検
出器30の他方の入力側に接続されている。
【0003】電極12〜18に駆動電源28から駆動用
の交流電圧が印加されると、圧電振動子10は、圧電作
用によって矢印FA,FB方向に伸縮振動する。例え
ば、矢印FA方向に伸びたときは矢印FB方向に縮み、
矢印FA方向に縮んだときは矢印FB方向に伸びるとい
う具合である。
【0004】この状態で圧電振動子10がその軸方向
(紙面に垂直な方向)と平行な軸の回りに回転すると、
励振方向FA,FBと直角な方向に回転角速度に比例し
たコリオリ力が発生し、圧電振動子10の振動方向が、
矢印FA,FB方向からずれるようになる。すると、検
出電極20,22と、検出電極24,26の出力が回転
角速度に応じて変化するようになり、この変化に対応す
る電圧がそれぞれ現われる。これら電極20,22と電
極24,26の出力電位差を差動検出器30で検出し測
定することで、圧電振動子10に加わった回転角速度が
測定される。
【0005】図11には、同様の8分割タイプの圧電振
動子10を用いた他の圧電ジャイロの例が示されてい
る。駆動電源28の出力が可変抵抗27,29を介して
検出電極20,26に接続されている点で前記例と異な
る。差動検出器30には、検出電極22,24のみが接
続されている。
【0006】図12には、励振電極と検出電極を兼用し
た例が示されている。すなわち、圧電振動子10の電極
32〜42のうち、励振検出電極32,34,36,3
8が駆動電源28の一端に接続されており、帰還電極4
0,42が駆動電源28の他端に接続されている。ま
た、励振検出電極32,38は差動検出器30の一方の
入力側に接続されており、励振検出電極34,36は差
動検出器30の他方の入力側に接続されている。励信と
検出の動作は、基本的に、前記背景技術と同様である。
【0007】なお、圧電振動子の代わりに単なるリング
状の振動子を使用し、前記電極の代わりに圧電体の表裏
に電極を形成した圧電振動子を設けるようにしても、同
様の効果を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平3−
150914号公報に開示されている三角柱状の圧電振
動子や同4−106407号公報に開示されている円柱
状の圧電振動子の場合は、いわゆる振動の節が存在し、
この節の位置は静止している。従って、その位置で振動
子を支持すればよい。
【0009】しかしながら、上述したリング状の振動子
はいわゆる振動の節がない。図13には、リング状振動
子の振動の様子が示されている。図の上下,左右方向が
励振方向FA,FBであるとすると、角速度が作用して
いない場合は同図(A),(B)の状態を繰り返す。これ
に対し、角速度が作用した場合は、同図(C),(D)に
示すように、励振方向と直交する方向F1,F2にコリ
オリ力が作用する。従って、リング状振動子は、同図
(A)〜(D)が合成された伸縮運動を行うようになる。
【0010】このように、リング状振動子は全体が振動
し、静止点である振動の節はない。このため、従来は、
例えば図13(E)に示すように、金属などによる支持
線44,46を振動子10の周上の相対する2点に設
け、これらによって適宜の基板(図示せず)上に振動子
10を支持している。
【0011】しかしながら、このような手法では、支持
に相当の工夫をしないと、励振が阻害されて良好に角
速度を検出することができない,支持手段の寿命が短
くなって実用化に支障を来す,励振方向及びコリオリ
方向の断面二次モーメントが異なるため、固有振動数が
両者で異なるようになり、角速度の検出感度が低下する
などの不都合が生ずる恐れがある。
【0012】この発明は、以上の点に着目したもので、
その目的は、振動子の励振運動を妨げることなく支持し
て、良好に角速度を検出するリング状振動子の支持構造
を提供することである。他の目的は、寿命が長く、量産
にも好適なリング状振動子の支持構造を提供することで
ある。更に他の目的は、励振方向とコリオリ方向の振動
数を一致することによって良好な検出感度を得ることで
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段と作用】前記目的を達成す
るため、この発明によれば、励振方向とコリオリ方向の
断面二次モーメントが等しくなる半径方向に、振動子支
持用の腕が設けられる。他の発明によれば、第1の支持
体の複数の腕が、伸縮面と直交する方向に対する各腕の
角度が振動子の伸縮に伴って変化するようにリング状振
動子の半径方向に設けられ、それらの端部に形成された
受け部がリング状振動子と結合する。そして、前記第1
の支持体の腕の静止点が、第2の支持体によって基板に
支持される。主要な態様によれば、腕は4つ設けられ、
リング状振動子の励振用電極及び帰還用電極の方向又は
その直交方向に十字状に設けられる。
【0014】更に他の発明によれば、振動子の伸縮に伴
って変化するコ字状曲折部を含む複数の腕がリング状振
動子の半径方向に設けられ、その端部の受け部がリング
状振動子と結合する。そして、コ字状曲折部の静止点が
第2の支持体によって基板に支持される。更に他の発明
によれば、リング状振動子の伸縮に伴って膨縮するリン
グ部が各腕にそれぞれ形成される。このリング部の静止
点が第2の支持体によって基板に支持される。この発明
の前記及び他の目的,特徴,利点は、次の詳細な説明及
び添付図面から明瞭になろう。
【0015】
【好ましい実施例の説明】この発明には数多くの実施例
が有り得るが、ここでは適切な数の実施例を示し、詳細
に説明する。なお、上述した背景技術と対応する構成部
分には、同一の符号を用いることとする。
【0016】<実施例1>図1には、実施例1が示され
ている。同図(A)は本実施例の支持構造を備えた圧電
振動子の断面斜視図であり、支持構造の主要部が同図
(B)に示されている。また、同図(D)は圧電素子の底
面図であり、この#1−#1線に沿って矢印方向に見た
断面が同図(C)に示されている。
【0017】この実施例は、図10に示した8電極構成
の圧電振動ジャイロの半径方向,すなわち、励振電極1
2と検出電極20の間,及び励振電極14と検出電極2
2の間を結ぶ方向に支持体50が設けられている。この
方向は、圧電振動ジャイロの励振方向及びコリオリ力が
作用する方向を考慮したもので、両方向の基本振動モー
ドの固有振動数が同じ,もしくは近似するようになり、
検出感度が向上する。後述する実施例についても同様で
ある。(ということでよいですか???。)
【0018】第1の支持体50は、腕49,51がへ字
状に接合された構成となっており、それらの端部に受け
部52,54が形成されている。そして、これら受け部
52,54上に圧電振動子10の底面側が接着剤で接着
されている。また、支持体50の腕49,51の後述す
る静止点の位置は、第2の支持体52,54の頂部に半
田などで接合されている。これら支持体56,58は、
例えばプリント基板60上に立設されている。つまり、
プリント基板60上に立設された第2の支持体56,5
8に第1の支持体50が支持されており、更にこれに圧
電振動子10が支持された構成となっている。
【0019】図2には、受け部52,54の他の形状の
例が示されている。同図(A)に示すものは、受け部5
2,54の淵に圧電振動子10の形状に沿った突起部5
2Aを形成したものである。この例によれば、突起部5
2Aによって圧電振動子10を把持するようにすること
ができる。同図(B)に示すものは、受け部52,54
の中央付近に半球状のエンボス52Bを形成したもの
で、圧電振動子10の底面側にはエンボス52Bと凹凸
の関係となる凹部(図示せず)を形成する。それらが噛
み合うようにする構造とすることで、更に良好な結合状
態が得られる。同図(C)も同様のもので、エンボス5
2Cを台形状としたものである。なお、圧電振動子10
側を凸,受け部52,54側を凹とする構造としてもよ
い。
【0020】図3には、支持体50の製造手法の一例が
示されている。例えば、同図(A)に示すようなリン青
銅やステンレスの板50Aを用意する。そして、この板
50Aから点線で示す部分をくり抜き、同図(B)に示
す部材50Bを得る。これに、中央部における曲げ加工
や、必要があれば受け部におけるエンボス加工を施すこ
とで、同図(C)に断面を示すように支持体50を得
る。
【0021】次に、図4(A)〜(C)には、支持体5
6,58の形状の例と、支持体50の腕49,51との
結合の様子が示されている。まず、同図(A)に示すも
のは、支持体56,58がL字状となっており、その水
平部分の上下いずれかに腕49又は51が取り付けられ
る。取付けには、例えば半田や接着剤が好都合である。
同図(B)に示すものは、支持体56,58が逆U字状
となっており、その中央部分の上下いずれかに腕49又
は51が取り付けられる。同図(C)に示すものは、支
持体56,58がM字状となっており、その中央部分の
上下いずれかに腕49又は51が取り付けられる。
【0022】同図(D),(E)は、プリント基板60に
対する取付けの例を示すもので、(D)は支持体56,
58を立設して圧電振動子10を支持した例である。し
かし、同図(E)に示すように、支持体56,58によ
って圧電振動子10を吊下げるようにしてもよい。ある
いは、プリント基板を垂直に立てるように,すなわち同
図(D)又は(E)の水平状態から90゜回転した状態に
配置し、これに圧電振動子を支持するようにしてもよ
い。
【0023】次に、本実施例の作用を説明する。上述し
たように、外部から角速度が作用していないときは、図
10に示した矢印FA,FB方向に圧電振動子10は伸
縮している。支持体50は、励振電極12と検出電極2
0の間と、励振電極14と検出電極22の間を結ぶ方向
に設けられている。このため、励振電極12,14の方
向,すなわち、矢印FA,FB方向に圧電振動子10が
振動すると、その影響により、図1(C)上では、矢印
FC方向に圧電振動子10も伸縮することとなる。角速
度が作用して矢印FA,FB方向と直交する方向にコリ
オリ力が作用した場合も同様となる。
【0024】まず、矢印FC方向に圧電振動子10が伸
びたとすると、支持体50の腕49,51は、同図に点
線で示すように、へ字の曲げ状態が浅くなるように,す
なわち腕49,51の角度が大きくなるように変位す
る。逆に、矢印FC方向に圧電振動子10が縮んだとす
ると、支持体50は、同図に一点鎖線で示すようにへ字
の曲げ状態が深くなるように,すなわち腕49,51の
角度が小さくなるように変位する。このように、各腕の
角度は、圧電振動子10の伸縮面(矢印FC方向の面)
に対して変化する。
【0025】ここで、腕49,51の変位に着目する
と、伸縮いずれの場合においても変位しない位置あるい
はそれに準ずる微小変位位置,すなわち静止点(微小変
位位置も含む)が存在する。本実施例では、そのような
静止点に垂直方向の支持体56,58が結合している。
従って、本実施例によれば、圧電振動子10の伸縮励振
運動を妨げることなく支持可能となり、角速度検出を良
好に行うことができる。また、支持体56,58はほと
んど変位しないので、寿命も長く実用化にも好都合であ
り、その製造も簡単で量産にも好適である。
【0026】<実施例2>次に、図5を参照しながら実
施例2について説明する。まず、同図(A)に示す実施
例は、図10に示した8電極構成の圧電ジャイロの例で
ある。前記実施例1では、励振電極12と検出電極20
の間,及び励振電極14と検出電極22の間を結ぶ方向
に支持体を設けたが、この実施例では、励振電極16と
検出電極24の間,及び励振電極18と検出電極26の
間を結ぶ方向にも支持体が設けられている。
【0027】つまり、支持体70は、腕72,74,7
6,78による十字形状となっており、各腕の先端に受
け部82,84,86,88が形成されている。そし
て、支持体70の各腕72〜78が、図10の矢印F
A,FB方向と22.5゜又は67.5゜ずれた方向に
配置されている。また、支持体70の4つの腕72〜7
8は、支持体92,94,96,98によってプリント
基板(図示せず)に支持されている。
【0028】なお、前記実施例と同様の方法による製造
が可能であり、図3(A)に示した板50Aから十字状
の支持体70及び受け部82〜88をくり抜き、中央部
における曲げ加工や、必要があれば受け部におけるエン
ボス加工を施すようにすればよい。
【0029】同図(B)に示す実施例は、図12に示し
た6電極構成の圧電ジャイロの例である。この場合も、
十字状の支持体70の各腕72〜78は、図12の矢印
FA,FB方向と22.5゜又は67.5゜ずれた方向
に配置されている。なお、図5のいずれの実施例におい
ても、受け部82〜88や支持体92〜98の形状は、
上述した他の形状のいずれであってもよい。
【0030】<実施例3>次に、図6を参照しながら実
施例3について説明する。この実施例も、支持体の一部
が静止状態で圧電振動子10を支持できるようにしたも
のである。例えば、同図(B)に示すように、適宜の壁
100に略コ字状に曲折した支持体102の一端を固定
し、他端を図中の矢印FD方向に押すようにすると、図
中に点線で示すように支持体102が屈曲し、点PAが
図示のように移動する。これに対し、同図(C)に示す
ような形状の支持体104の場合は、図中に点線で示す
ように点PBが同図(B)のPAとは逆の方向に移動す
る。このような点からすると、支持体の形状を工夫する
ことで、点PA,PBが移動しないようにすることが可
能である。この実施例は、このような原理を利用したも
のである。
【0031】同図(A)は、図1(C)に対応する断面図
であり、圧電振動子10は、前記矢印FA,FB方向と
22.5゜又は67.5゜ずれた方向において支持体1
10によって支持されている。支持体110は、略コ字
形状を含む水平方向の支持体112と、前記静止点Pに
結合した垂直方向の支持体114,116によって構成
されている。支持体114,116は、例えばプリント
基板60に立設されている。支持体112の先端には、
圧電振動子10の内周に沿った形状の受け部118,1
20が設けられている。これら受け部118,120に
接着剤によって圧電振動子10が取り付けられる。
【0032】上述したように、支持体112と支持体1
14,116の結合点Pは、圧電振動子10が図の左右
方向に伸縮したとしても変位しない。このため、支持体
114,116は静止状態となり、前記実施例と同様の
効果を得ることができる。
【0033】<実施例4>次に、図7を参照しながら実
施例4について説明する。この実施例は、圧電振動子1
0の径方向に対する支持体200の角度に関する改良で
ある。励振方向に対する支持とコリオリ方向に対する支
持が等しくなっていると、両方向に対する断面二次モー
メントが等しくなり、励振及びコリオリ力の共振周波数
も等しくなる。このため、角速度は良好な感度で検出で
きる。しかし、両者が異なると、検出感度は低下する。
【0034】そこで、本実施例では、図7(A)に示す
ように、支持体200の腕202,204,206,2
08のうち、腕202,204を同一径方向とするとと
もに腕206,208も同一径方向とし、更にそれらの
方向の角度を45度(あるいは135度)としている。
更に、腕202,204の方向は励振方向となってお
り、腕206,208はコリオリ方向となっている。そ
の他の構成は、前記実施例と同様である。
【0035】次に、この実施例4の作用を説明すると、
まず、角速度が作用していない励振のみの状態では、図
7(B),(C)に示す状態を繰り返すことになる。他
方、コリオリ力の成分のみについては、同図(D),
(E)に示すよう状態を繰り返すことになる。実際に
は、これらが合成した振動が繰り返される。ここで、同
図(B)の状態をみると、同図(D)の状態と同一とな
る。また、同図(C)の状態をみると、同図(E)の状態
と同一となる。すなわち、本実施例の腕202〜208
は、励振方向及びコリオリ方向に対して等価に作用す
る。
【0036】このように、本実施例によれば、励振のF
B方向とコリオリ力のF1方向に腕が等しく配置されて
いるため、断面二次モーメントが両方向で一致して共振
周波数も等しくなる。また、FB方向を90度回転した
FA方向,F1方向を90度回転したF2方向について
も共振周波数が等しくなる。このように、圧電振動子1
0は、2つの基本振動モードの固有振動数が一致して共
振するため、コリオリ力に対する振幅が大きくなって検
出感度が高感度となる。
【0037】図8には、本実施例の変形例が示されてい
る。同図(A)は、圧電振動子10を3つに等分割し、
120度の角度で腕300を設けたものである。同図
(B)は、圧電振動子10を6つに等分割し、60度の
角度で腕302を設けたものである。同図(C)は、圧
電振動子10を8つに等分割し、45度の角度で腕30
4を設けたものである。これらによっても、図7の例と
同様に励振方向とコリオリ方向の共振周波数を等しくす
る,もしくは近似させる(ということでよいですか??
?)ことができる。
【0038】<実施例5>次に、図9を参照しながら実
施例5について説明する。この実施例は、図5(A)の
実施例に対応するもので、伸縮する圧電振動子10を静
止状態で支持する構造の例である。十字状の支持体40
0の各腕402,404,406,408の中間適宜位
置には、U字状曲折を対称に形成したリング部410が
それぞれ設けられている。リング部410は、その頂部
410Pが支持体412によってそれぞれ支持されてい
る。図9(B)には、リング部410が拡大して示され
ている。
【0039】いま、圧電振動子10の伸縮に伴って支持
体402〜408が矢印FE方向に伸びたとすると、リ
ング部410は、同図に一点鎖線410Aで示すように
中央付近が膨らむこととなる。逆に、支持体402〜4
08が矢印FF方向に縮んだとすると、リング部410
は、同図に点線410Bで示すように中央付近がしぼむ
こととなる。ところが、このような膨縮変形が生じて
も、リング部410の頂部410Pはほぼ静止点とな
る。これが支持体412によってプリント基板などに支
持されているので、前記実施例と同様の効果を得ること
ができる。
【0040】<他の実施例>この発明は、以上の開示に
基づいて多様に改変することが可能であり、例えば次の
ようなものがある。 (1)前記実施例は、任意に組み合わせてよい。例えば
実施例4を実施例1〜3に適用する,図5(B)におい
て支持体70の十字形状を実施例1のようにする,図5
において十字形状を組み合わせて腕が8つの形状とす
る,図6の支持体112の腕を4つあるいは8つとす
る,などである。なお、腕の数を増やすと、振動子の伸
縮運動が妨げられるようになる。腕の数としては、奇数
でもよいが、好ましくは偶数であって2〜8が好適であ
る。
【0041】(2)圧電振動子の構造についても同様で
あり、電極数や電極形状はどのようなものであってもよ
い。圧電振動子の代わりに単なるリング状の振動子を使
用し、前記電極部分に沿って圧電振動子を形成するよう
にしたものについても、同様に適用可能である。各電極
の位置と腕の接続方向との関係も、何ら前記実施例に限
定されるものではなく、良好な角速度を検出できるよう
に設定してよい。
【0042】(3)前記実施例では、同一伸縮方向の腕
がへ字形状,別言すれば屋根形状となるように、すなわ
ち頂部が尖った形状としたが、頂部が滑らかに連続する
構成とするなど、静止点が存在すればどのような形状で
もよい。なお、逆ヘ字形状(谷形状)とすることも任意
である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、次のような効果がある。 (1)複数の腕を、励振及びコリオリ力の作用方向を考
慮して配置することとしたので、両方向の基本振動モー
ドの固有振動数が同じ(近似)になり、検出感度の向上
を図ることができる。 (2)リング状振動子を、静止点を有する構造によって
支持することとしたので、励振を妨げることなく角速度
検出を行うことができるとともに、良好にリング状振動
子を支持できるという効果がある。また、支持体の長寿
命化を図ることができるとともに、量産にも好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の構成を示す図である。
【図2】受け部の他の構成を示す斜視図である。
【図3】支持体の製造手法の一例を示す図である。
【図4】支持体の形状と結合の様子を示す図である。
【図5】この発明の実施例2を示す底面図である。
【図6】この発明の実施例3を示す底面図である。
【図7】この発明の実施例4を示す図である。
【図8】実施例4の変形例を示す図である。
【図9】この発明の実施例5を示す図である。
【図10】8電極構成の圧電ジャイロを示す図である。
【図11】8電極構成の圧電ジャイロの他の例を示す図
である。
【図12】6電極構成の圧電ジャイロを示す図である。
【図13】圧電振動子の振動の様子と従来の支持構造を
示す図である。
【符号の説明】
10…圧電振動子 12,14…励振電極 16,18…帰還電極 20,22,24,26…検出電極 28…駆動電源 30…差動検出器 32,34,36,38…励振検出電極 40,42…帰還電極 50,56,58,70,92,94,96,98,1
10,114,116,200,400,412…支持
体 52,54,82,84,86,88,118,120
…受け部 60…プリント基板 49,51,72,74,76,78,202,20
4,206,208,300,302,304,40
2,404,406,408…腕 410…リング部 410P,P…静止点 FA,FB,FC…定常時の伸縮方向 F1,F2…コリオリ力による伸縮方向

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング状振動子の第1及び第2の径方向
    に4つの腕を設けるとともに、第1及び第2の径方向の
    角度を45度としたリング状振動子の支持構造。
  2. 【請求項2】 リング状振動子を2,3,4,6,又は
    8に等分割した径方向に複数の腕を設けたリング状振動
    子の支持構造。
  3. 【請求項3】 リング状振動子の径方向に複数の腕が設
    けられており、伸縮面に対する各腕の角度がリング状振
    動子の伸縮に伴って変化する第1の支持体;この第1の
    支持体の端部に形成され、リング状振動子と結合する受
    け部;前記第1の支持体の腕の静止点を基板に対して支
    持する第2の支持体;を備えたリング状振動子の支持構
    造。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の腕を含むととも
    に、伸縮面に対する各腕の角度がリング状振動子の伸縮
    に伴って変化する第1の支持体;この第1の支持体の端
    部に形成され、リング状振動子と結合する受け部;前記
    第1の支持体の腕の静止点を、基板に対して支持する第
    2の支持体;を備えたリング状振動子の支持構造。
  5. 【請求項5】 コ字状曲折部を含む複数の腕がリング状
    振動子の径方向に設けられており、このコ字状曲折部が
    リング状振動子の伸縮に伴って変化する第1の支持体;
    この第1の支持体の端部に形成され、リング状振動子と
    結合する受け部;前記第1の支持体のコ字状曲折部の静
    止点を基板に対して支持する第2の支持体;を備えたリ
    ング状振動子の支持構造。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の腕を含むととも
    に、各腕にコ字状曲折部を設け、このコ字状曲折部がリ
    ング状振動子の伸縮に伴って変化する第1の支持体;こ
    の第1の支持体の端部に形成され、リング状振動子と結
    合する受け部;前記第1の支持体のコ字状曲折部の静止
    点を基板に対して支持する第2の支持体;を備えたリン
    グ状振動子の支持構造。
  7. 【請求項7】 リング状振動子の径方向に複数の腕が設
    けられており、リング状振動子の伸縮に伴って膨縮する
    リング部をそれらの腕に形成した第1の支持体;この第
    1の支持体の端部に形成され、リング状振動子と結合す
    る受け部;前記第1の支持体のリング部の静止点を基板
    に対して支持する第2の支持体;を備えたリング状振動
    子の支持構造。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載の腕を含むととも
    に、リング状振動子の伸縮に伴って膨縮するリング部を
    それらの腕に形成した第1の支持体;この第1の支持体
    の端部に形成され、リング状振動子と結合する受け部;
    前記第1の支持体のリング部の静止点を基板に対して支
    持する第2の支持体;を備えたリング状振動子の支持構
    造。
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