JPH0827068B2 - 給湯装置 - Google Patents

給湯装置

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JPH0827068B2
JPH0827068B2 JP3359561A JP35956191A JPH0827068B2 JP H0827068 B2 JPH0827068 B2 JP H0827068B2 JP 3359561 A JP3359561 A JP 3359561A JP 35956191 A JP35956191 A JP 35956191A JP H0827068 B2 JPH0827068 B2 JP H0827068B2
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hot water
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temperature
bypass
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俊也 辰村
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は給湯装置に関する。具体
的には、瞬間湯沸かし器や浴槽への湯の落とし込み用等
に用いられるバイパスミキシング方式の給湯装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は実開昭64−51149号公報に
開示されたバイパスミキシング方式の給湯装置70を示
す全体構成図である。熱交換器73の入水側及び出湯側
にはそれぞれ入水管74及び出湯管75が接続され、入
水管74と出湯管75の間には熱交換器73をバイパス
するようにしてバイパス管76が配管されており、バイ
パス管76にはバイパス管76の流路を開閉するための
バイパス開閉弁(電磁開閉弁)77が設けられている。
【0003】入水管74においては、バイパス管76と
の分岐点よりも上流側に入水温度センサ78が設けられ
ており、バイパス管76との分岐点よりも下流側には熱
交換器73の通水量を検出するための流量センサ79が
設けられている。また、出湯管75においては、バイパ
ス管76との合流点よりも下流側に水量調節器80と出
湯温度センサ81が設けられている。72は熱交換器7
3を通過する水を加熱するためのガスバーナであって、
ガスバーナ72の燃焼能力は比例制御弁71によって制
御される。
【0004】しかして、湯温設定温度が50℃以上の場
合には、バイパス開閉弁77を閉じ、比例制御弁71に
よりガスバーナ72の燃焼能力をフィードフォワード制
御(以下、FF制御と記す)し、出湯管75の管端から
設定温度の湯を供給する。
【0005】また、湯温設定温度が50℃以下の場合に
は、バイパス開閉弁77が開かれ、予め測定ないし設計
されているバイパス管76側の流量と熱交換器73側の
流量の比率から、流量センサ79の検出する水量をもっ
て混合前の必要出湯温度(疑似設定温度)が演算され、
その必要出湯温度と入水温度と流量センサ79の検出す
る水量とから必要燃焼量が演算され、これに基づいて比
例制御弁71がFF制御される。さらに、出湯温度セン
サ81の検出する混合湯温と設定温度との偏差に基づい
て比例制御弁71にフィードバック制御(以下、FB制
御と記す)を加えることもあり、この場合には、前記F
F制御による混合湯温と設定温度の誤差を補正すること
ができる。
【0006】また、設定温度が50℃以下でバイパス開
閉弁77が開かれている場合には、設定温度と入水温度
との偏差に基づき、熱交換器73を最大燃焼量で加熱す
る場合の出湯可能量すなわち最大出湯量が演算され、そ
の最大出湯量を通過させるように水量調節器80が制御
される。これにより、熱交換器73の能力を越えて出湯
されることによって混合湯温が低下するいわゆる過流出
状態に陥ることを防止している。
【0007】このような方式の給湯装置70では、設定
温度が50℃よりも低温の場合には、バイパス開閉弁7
7を開き、熱交換器73には高温湯を流通させるため、
熱交換器73の低温腐食を防止することができ、また、
バイパスミキシング方式によって大量出湯にも対処でき
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
給湯装置にあっては、バイパス開閉弁が開かれている場
合には、水量分配比の固定値を用いて必要燃焼量が演算
され、比例制御弁がFF制御されるので、製品個体差、
経年変化等により実際の水量分配比と固定値とのズレが
大きくなると、FF制御による出湯温度(混合湯温)と
設定温度の誤差が大きくなり、出湯温度精度が悪くなる
という欠点があった。
【0009】また、FF制御に加えてFB制御により出
湯温度を補正している場合には、出湯温度の精度は良く
なるが、上記のように実際の水量分配比と固定値とのズ
レが大きくなると、FB制御による比例制御弁の制御量
が増加する結果、出湯温度が設定温度に達するまでに時
間がかかり、出湯特性が悪くなるという欠点があった。
【0010】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、バイパスミ
キシング方式の給湯装置において、実際の水量分配比と
固定値とのズレが大きくなっても、このズレを補正して
FF制御による出湯温度の精度を向上させることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による給湯装置
は、加熱器の入水側と出湯側にそれぞれ入水管と出湯管
を接続し、加熱器をバイパスするようにして入水管と出
湯管の間にバイパス管を接続し、該バイパス管に湯温設
定温度に応じて開閉されるバイパス開閉弁を設けたバイ
パスミキシング方式の給湯装置において、前記入水管へ
の総入水量を検出する総流量センサと、前記加熱器への
入水量を検出する総流量センサと、前記入水管へ流入す
る水の温度を検出する入水温度センサと、前記バイパス
開閉弁の開成時における前記総流量センサ及び加熱器側
流量センサの検出値より求めた加熱器側の水量分配比並
びに水量分配比の固定値から水量分配比補正係数を求め
て学習記憶する手段と、前記バイパス開閉弁の開成時
に、検知された入水温度及び加熱器側入水量と、水量分
配比の固定値と、前記水量分配比補正係数とを用いて前
記加熱器の加熱能力をフィードフォワード制御する手段
とを備えたことを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明にあっては、バイパス開閉弁の開成時に
総流量センサ及び加熱器側流量センサの検出値から加熱
器側の水量分配比を求め、この実際の水量分配比と水量
分配比の固定値とから水量分配比補正係数を求め、当該
水量分配比補正係数を学習する。そして、この学習した
水量分配比補正係数を用いた補正を加えることによって
バイパス開閉弁の開成時において加熱器をフィードフォ
ワード制御している。
【0013】従って、水量分配比の固定値と実際の水量
分布比とのズレを絶えず監視し、学習しているので、フ
ィードフォワード制御量の演算値精度を高めることがで
き、フィードフォワード制御のみで十分設定温度に近い
温度の湯を出湯させることができる。また、フィードフ
ォワード制御に加えて加熱器をフィードバック制御して
いる場合には、フィードバック制御による出湯温度補正
は最小にすることができ、フィードバック制御量が小さ
くなり、出湯温度を速やかに設定温度に到達させること
ができ、出湯特性が向上する。よって、本発明によれ
ば、製品個体差により水量分配比のバラツキが存在して
いたり、経年的に水量分配比が徐々に変化したりした場
合でも、実際の水量分配比に基づいてフィードフォワー
ド制御量を適正な制御量に補正することができる。
た、本発明にあっては、総流量センサで検出した実際の
総流量と加熱器側流量センサで検出した実際の加熱器側
流量とから実際の水量分配比を求めているから、実際の
水量分配比を直接的に、かつ高精度に求めることがで
き、水量分配比補正係数を正確に求めることができる。
さらに、フィードフォワード制御量の補正はコントロー
ラ等の内部における演算処理として行なっているので、
正確かつ高精度に補正を行なうことができる。 また、本
発明にあっては、実際の水量分配比を求めた後、水量分
配比の固定値を変更することなく、固定値をそのままに
して水量分配比補正係数を求め、水量分配比補正係数で
固定値を補正するようにしているから、水量分配比の固
定値をROM等に記憶させておくことにより、例えば停
電によって水量分配比補正係数が消失した場合でも固定
値は残り、停電回復直後にもほぼ安定した状態で給湯動
作を行なわせることができる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の一実施例による給湯装置Aの
概略断面図を示す。加熱器1は缶体2内にガスバーナ3
と熱交換器4を納めたものであり、ガスバーナ3によっ
て熱交換器4を通過する水を加熱する。ガスバーナ3の
下部には、ガスバーナ3に給気するためのファンモータ
ー5が設けられており、ファンモーター5から給気され
た空気は、ガスバーナ3及び熱交換器4を経て、缶体2
の上部に開口した排気口6から排気される。
【0015】ガスバーナ3の火口付近には、点火プラグ
7と点火確認用のフレームロッド8が設けられている。
また、ガスバーナ3の燃焼力は比例制御弁10によって
制御され、さらに、ガスバーナ3の本数は能力切替電磁
弁11,12によって切替えられるようになっている。
なお、9は元電磁弁である。
【0016】熱交換器4の入水側には市水等に連なる入
水管13が接続されており、熱交換器4の出湯側にはカ
ランやシャワー等に連なる出湯管14が接続されてい
る。さらに、入水管13と出湯管14の間には、熱交換
器4をバイパスするようにバイパス管15が配管されて
おり、バイパス管15には流路を全開もしくは全閉にす
る常開型のバイパス開閉弁16が設けられている。
【0017】入水管13の入水側端末にはフィルター1
7が装着されており、入水管13のバイパス管15との
分岐部よりも上流側には総入水量を検出する総流量セン
サ18と入水温度を検知する入水温度センサ19が設け
られている。さらに、入水管13のバイパス管15との
分岐点よりも下流側には、入水管13の流路を全閉もし
くは全開にする常閉型の加熱器側開閉弁20と熱交換器
4の通水量を検出する加熱器側流量センサ21が設けら
れている。
【0018】出湯管14のバイパス管15との合流点よ
りも上流側には、熱交換器4で加熱された湯の出湯温度
を検出する湯温センサ22が設けられている。また、出
湯管14のバイパス管15との合流点よりも下流側に
は、熱交換器4で加熱された湯とバイパス管15を通過
した水との混合温度を検出するミキシング温度センサ2
3と過流出防止用の水量調節器24が設けられている。
なお、25,26,27は水抜き栓である。
【0019】上記給湯装置Aはマイクロコンピュータを
内蔵したコントローラ31によって制御されている。コ
ントローラ31は、バイパス管15に設けられたバイパ
ス開閉弁16及び加熱器側開閉弁20を開閉制御してお
り、また、図2に示すように給湯温度を設定するための
湯温設定器29を接続されており、設定温度の湯を出湯
するよう給湯温度制御等も行なっている。すなわち、出
湯管14から出湯されていない待機状態においては、常
開型のバイパス開閉弁16は開かれており、加熱器側開
閉弁21は閉じられている。待機状態において例えばカ
ランが開かれると、バイパス管15を通って入水管13
に水が流れ始め、総流量センサ18によって検出されて
いる流量Qtが所定値Qm(例えば、3.5リットル/分)
以上に達すると、加熱器側開閉弁20が開かれる。この
Qmの値は、バイパス開閉弁16及び加熱器側開閉弁2
0が開成されている状態で熱交換器4に流れる流量が最
低作動流量(MOQ)以上となるように定められてい
る。従って、加熱器側開閉弁20が開かれると、加熱器
側流量センサ21によって最低作動流量以上の水が流れ
ていることを確認した後、ガスバーナ3を着火する。な
お、総流量センサ18でQm以上の流量を検出しても、
例えば加熱器側開閉弁20が故障等によって開かなかっ
た場合には、加熱器側流量センサ21によって最低作動
流量以上の流量が検出されないので、ガスバーナ3は着
火されず、安全性が確保されている。
【0020】加熱器1が燃焼状態になると、湯温設定器
29によって設定されている設定温度Tsが読み込ま
れ、この設定温度Tsが所定値Tso(例えば、50
℃)より低い場合には、バイパス開閉弁16及び加熱器
側開閉弁20を開成する。この場合には、熱交換器4を
通過して加熱器1で加熱された高温の湯とバイパス管1
5を通過した水とを混合させ、加熱器1を同時にFF制
御及びFB制御することによって設定温度Tsと等しい
ミキシング温度Tmの湯を出湯させる。
【0021】一方、湯温設定器29によって設定されて
いる設定温度Tsが所定値Tso以上の場合には、バイ
パス開閉弁16を閉成すると共に加熱器側開閉弁20を
開成し、熱交換器4の出口側から設定温度Tsの湯を出
湯するように加熱器1をFF制御する。
【0022】コントローラ31による給湯温度の制御
は、総流量Qtの値に対する加熱器側流量Qhの比(水
量分配比)の固定値α(=Qh/Qtの仮定値;例え
ば、0.5)を予め与えられており、コントローラ31
は、通常、この水量分配比の固定値αを用いて給湯温度
を制御している。図2は、このコントローラ31の機能
のうち給湯温度制御のための構成を示すシステムブロッ
ク図である。
【0023】32は疑似設定温度Tssを演算して出力
する疑似設定温度演算部であって、湯温設定器29で設
定された設定温度Tsと入水温度センサ19で検出され
た入水温度Tcを入力されている。この疑似設定温度T
ssとは、熱交換器4から疑似設定温度Tssの湯を出
湯させたとき、熱交換器4から出湯された湯とバイパス
管15を通過した水のミキシング温度Tmが設定温度T
sと等しくなるような湯温の計算値であって、水量分配
比の固定値αを用いて Tss={Ts−(1−α)Tc}/α …… と表わされる。ただし、疑似設定温度演算部32は、バ
イパス開閉弁16が開成されている場合と閉成されてい
る場合とで異なる値を出力し、バイパス開閉弁16及び
加熱器側開閉弁20が開成されている場合には、上記疑
似設定温度Tssを出力するが、バイパス開閉弁16が
閉成され、加熱器側開閉弁20が開成されている場合に
は、湯温設定器29で設定されている設定温度Tsをそ
のまま出力する。
【0024】35は学習記憶部であって、加熱器側流量
センサ21によって検出された加熱器側流量の値qhを
総流量センサ18の値Qtを基準として補正し、その補
正値を学習して記憶し、加熱器側流量の補正値QhをF
F制御部23へ出力するものである。すなわち、学習記
憶部35は、設定温度Tsが所定値Tso以上でバイパ
ス開閉弁16が閉じられている給湯動作時に、総流量セ
ンサ18に流れる流量Qtと加熱器側流量センサ21に
流れる流量qhを比較し、その比較から補正係数γ=Q
t/qhを求める。この補正係数γを用いて加熱器側流
量センサ21の検出値qhをQh=γqhと補正すれ
ば、総流量センサ18の検出値Qtと一致する。そこ
で、学習記憶部35は、バイパス開閉弁16が閉じてい
る給湯動作時にこれを学習し、その給湯動作が終了した
時点で補正係数γの学習結果を記憶する。そして、次の
給湯時には、加熱器側流量センサ21の検出値qhに補
正係数γを掛けてQh=γqhとしてFF制御部33へ
出力する。FF制御部33では補正された値Qhを加熱
器側流量としてFF制御を行なう。従って、バイパス開
閉弁16を閉じたモードで運転する度に加熱器側流量セ
ンサ21の変化が常に学習されており、加熱器側流量セ
ンサ21の出力が経年的に変動しても正確な加熱器側流
量Qhを用いて給湯温度をFF制御することができる。
【0025】FF制御部33は、熱交換器4からの出湯
温度をFF制御するものであって、バイパス開閉弁16
が開成されている場合には、熱交換器4から疑似設定温
度Tssの湯を出湯するように加熱器1の比例制御弁1
0を制御している。すなわち、FF制御部33は、疑似
設定温度演算部32から入力された疑似設定温度Tss
と入水温度センサ19で検出されている水温Tcと加熱
器側流量センサ21で検出された熱交換器側流量Qh
(学習記憶部35で補正された値)とから、加熱器1の
必要な燃焼量 W=(Tss−Tc)×Qh …… を演算して比例制御弁10を制御し、加熱器1の出湯温
度が疑似設定温度Tssと等しくなるように加熱器1の
出湯温度を制御している。従って、FF制御部33によ
って湯温制御された疑似設定温度Tssの湯とバイパス
管15を通過した湯を混合することにより設定温度Ts
の湯を得ることができる。つまり、 {TssQh+Tc(Qt−Qh)}/Qt=Ts …… となる。
【0026】また、バイパス開閉弁16が閉成されてい
る場合には、疑似設定温度演算部32からFF制御部3
3へは設定温度Tsの値がそのまま出力されるので、F
F制御部33では、疑似設定温度Tssの代りに設定温
度Tsの値を用いて上記式に従って比例制御弁10を
FF制御する。すなわち、加熱器1の燃焼量が W=(Ts−Tc)×Qh …… となるように制御するので、熱交換器4からは設定温度
Tsの湯が出湯される。
【0027】また、32はFB制御部34であって、ミ
キシング温度Tmが設定温度TsとなるようにFF制御
した後、ミキシング温度センサ23によって検出したミ
キシング温度Tmが設定温度Tsと異なっている場合に
は、その偏差(Tm−Ts)に応じて比例制御弁10を
動かし、設定温度Tsの湯を出湯するように加熱器1を
フィードバック制御する。なお、この実施例では、バイ
パス開閉弁16が開いている(Ts<Tso)場合にの
みFB制御しているが、バイパス開閉弁16が閉じてい
る(Ts≧Tso)場合にもFB制御することは差し支
えない。
【0028】この給湯装置Aにあっては、基本的には、
上記のようにしてFF制御もしくはFF+FB制御によ
って設定温度Tsの湯を出湯するよう給湯温度制御を行
なっているが、水量分配比の固定値αにバラツキがあっ
たり、経年的に変化が生じてくると、FF制御による制
御精度が悪くなり、設定温度Tsよりも高温の湯や低温
の湯が出湯されたり、あるいは、FB制御部34の動作
のために出湯特性が悪くなる。このため、水量分配比の
実際値が水量分配比の固定値αから外れると、学習記憶
部35の第二の機能と補正回路36が働く。
【0029】学習記憶部35は、バイパス開閉弁16が
開成された給湯動作時においては、加熱器側流量センサ
21の検出値(補正したもの)Qhと総流量センサ18
の検出値Qtより水量分配比の実際値Qh/Qtを求
め、水量分配比の固定値αに対する水量分配比補正係数 β=(Qh/Qt)/α …… を求め、この給湯動作が終了した時点で水量分配比補正
係数βを学習して記憶する。次の給湯動作時には、学習
記憶部35は前回の給湯時に学習して記憶している水量
分配比補正係数βを補正回路36へ出力する。補正回路
36は、この水量分配比補正係数βに応じてFF制御部
33の制御値が1/βとなるように補正し、比例制御弁
10を制御する。
【0030】つぎに、補正回路36の働きを説明する。
いま、給湯装置Aの実際の水量分配比はβαであるか
ら、正しい疑似設定温度Tssは、式でαをβαで置
き換えた Tss={Ts−(1−βα)Tc}/βα …… である。この正しい疑似設定温度Tssを用いると、正
確なFF制御値(燃焼量)W(βα)は、式のTss
に式を代入した W(βα)=(Tss−Tc)×Qh =〔{Ts−(1−βα)Tc}/βα−Tc〕×Qh ={(Ts−Tc)×Qh}/(βα) …… となる。一方、水量分配比の固定値αを用いたときのF
F制御値W(α)は、式でβ=1としたものであるか
ら(あるいは、式に式のTssを代入してもよ
い)、 W(α)={(Ts−Tc)×Qh}/α …… となる。式及び式より、 W(βα)=W(α)/β …… が得られるから、水量分配比の固定値αを用いてFF制
御部33から出力されたFF制御値を水量分配比補正係
数βで割ることにより実際の分配比を用いてFF制御す
るのと同じFF制御値を得ることができるのである。
【0031】従って、補正回路36によってFF制御部
33から出力されるFF制御値を補正して比例制御弁1
0を制御することにより、加熱器側流量センサ21のバ
ラツキや狂いが生じていても正確に加熱器1をFF制御
することができる。また、上記の説明から明らかなよう
に、本発明の給湯装置Aにおいては、疑似設定温度演算
部32やFF制御部33、FB制御部34の動作は変え
ることなく、学習記憶部35及び補正回路(除算回路)
36を加えるだけで補正機能を持たせることでき、簡
単に制御精度を高めることができる。また、単に総流量
センサの値だけを用いてFF制御する場合には、熱交換
器4からの出湯温度が異常高温(沸騰)になる恐れがあ
るが、本発明のように、実際の水量分配比を知り、疑似
設定温度Tssを求めるようにすれば、実際に湯温セン
サ22で異常高温を検出する以前に、ガスバーナ3のF
F制御量を演算する時点で熱交換器4からの出湯温度の
異常を未然に予測することができる。従って、例えば設
定温度が50℃以下でバイパス開閉弁16が開いている
時に、演算した疑似設定温度Tssが許容値を越えれ
ば、強制的にバイパス開閉弁16を閉じ、異常高温によ
り熱交換器4にダメージを与えるのを未然に防止するこ
とができる。
【0032】なお、流量調整器24は、加熱器1の燃焼
能力を最大にしても設定温度Tsより低い湯温しか得ら
れない過流出の場合に、流量を絞って設定温度Tsの湯
を出湯させるものである。また、上記給湯装置Aでは、
加熱器1側に常閉型の加熱器側開閉弁20を設けている
ので、電源スイッチ(運転スイッチ)をオフにした状態
で給水したり、熱交換器4の最低作動流量以下の水を流
したりしても、バイパス管15に流れるのみで熱交換器
4には水が流れない。従って、熱交換器4が加熱されて
いない状態で通水されて熱交換器4のフィンに結露する
ことによって生じる低温腐食を防止することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明の給湯装置によれば、水量分配比
の固定値と水量分配比の実際値とのズレを絶えず監視
し、学習しているので、フィードフォワード制御量の演
算値精度を高めることができ、フィードフォワード制御
のみで十分設定温度に近い温度の湯を出湯させることが
できる。すなわち、水量分配比にバラツキがあったり、
経年的に変化しても、学習結果に基づいて補正すること
ができ、いつまでも給湯温度のFF制御精度を高精度に
維持することができる。
【0034】また、フィードフォワード制御に加えて加
熱器をフィードバック制御している場合には、フィード
バック制御による出湯温度補正は最小にすることがで
き、フィードバック制御量が小さくなり、出湯温度を速
やかに設定温度に到達させることができ、出湯特性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による給湯装置を示す概略断
面図である。
【図2】同上の給湯装置におけるコントローラの給湯温
度制御のための構成を示すシステムブロック図である。
【図3】従来例による給湯装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 加熱器 3 ガスバーナ 4 熱交換器 10 比例制御弁 13 入水管 14 出湯管 15 バイパス管 16 バイパス開閉弁 18 総流量センサ 19 入水温度センサ 21 加熱器側流量センサ 31 コントローラ 32 疑似設定温度演算部 33 FF制御部 35 学習記憶部 36 補正回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱器の入水側と出湯側にそれぞれ入水
    管と出湯管を接続し、加熱器をバイパスするようにして
    入水管と出湯管の間にバイパス管を接続し、該バイパス
    管に湯温設定温度に応じて開閉されるバイパス開閉弁を
    設けたバイパスミキシング方式の給湯装置において、 前記入水管への総入水量を検出する総流量センサと、 前記加熱器への入水量を検出する加熱器側流量センサ
    と、 前記入水管へ流入する水の温度を検出する入水温度セン
    サと、 前記バイパス開閉弁の開成時における前記総流量センサ
    及び加熱器側流量センサの検出値より求めた加熱器側の
    水量分配比並びに水量分配比の固定値から水量分配比補
    正係数を求めて学習記憶する手段と、 前記バイパス開閉弁の開成時に、検知された入水温度及
    び加熱器側入水量と、水量分配比の固定値と、前記水量
    分配比補正係数とを用いて前記加熱器の加熱能力をフィ
    ードフォワード制御する手段とを備えた給湯装置。
JP3359561A 1991-12-26 1991-12-26 給湯装置 Expired - Lifetime JPH0827068B2 (ja)

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