JPH08268950A - フルオレン−9−カルバアルデヒド類の製造方法 - Google Patents

フルオレン−9−カルバアルデヒド類の製造方法

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JPH08268950A
JPH08268950A JP7073229A JP7322995A JPH08268950A JP H08268950 A JPH08268950 A JP H08268950A JP 7073229 A JP7073229 A JP 7073229A JP 7322995 A JP7322995 A JP 7322995A JP H08268950 A JPH08268950 A JP H08268950A
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JP
Japan
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fluorene
reaction
solvent
alkali metal
formate
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JP7073229A
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English (en)
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Shuichi Mitamura
修一 三田村
Hiroshi Jodai
洋 上代
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C47/00Compounds having —CHO groups
    • C07C47/38Unsaturated compounds having —CHO groups bound to carbon atoms of rings other than six—membered aromatic rings
    • C07C47/453Unsaturated compounds having —CHO groups bound to carbon atoms of rings other than six—membered aromatic rings containing six-membered aromatic rings

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全かつ安価な目的化合物の製造方法を提供
すること。 【構成】 不活性ガス雰囲気下、非プロトン性の極性溶
媒中、または非プロトン性の極性溶媒と非プロトン性の
非極性溶媒の混合溶媒中で、9位に置換可能な水素を有
するフルオレン類と、該フルオレン類に対して少過剰の
アルカリ金属水素化物をあらかじめ反応させ、その後少
過剰のギ酸エステルを添加して反応させることを特徴と
するフルオレン−9−カルバアルデヒド類の製造方法。 【効果】 収率を低下させることなくアルカリ金属水素
化物やギ酸エステルなどの原料使用量を低減させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機能性色素、染料、医
・農薬、高分子モノマーなどの原料として重要なフルオ
レン−9−カルバアルデヒド類の新規な製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】フルオレン−9−カルバアルデヒド類の
製造方法として、これまでに水素化ナトリウム、フルオ
レンとギ酸エチルとを、エーテルを反応溶媒として反応
させる方法(文献1:J.Org.Chem.45(1980)4250、文
献2:J.Org.Chem.,54(1989)4302)が知られてい
る。これらの方法では、いずれもフルオレンと水素化ナ
トリウムとギ酸エステルの3種類を同時に混合し、熱を
加えて反応させている。ところがこの方法では水素化ナ
トリウムとギ酸エチルが反応し、一酸化炭素と水素とナ
トリウムエトキシドに分解するという副反応が生じる。
そのため、高収率で目的化合物を得るためにはフルオレ
ンに対し、水素化ナトリウムとギ酸エステルが大過剰に
必要となり(文献1ではフルオレンに対し水素化ナトリ
ウムを3.2倍モル、ギ酸エステルを2.2倍モル、文
献2ではフルオレンに対し水素化ナトリウムを2.7倍
モル、ギ酸エステルを2.2倍モル)、製造コストがか
さむという欠点があった。それに加え、有毒な気体であ
る一酸化炭素が発生するため危険であり、さらに発火の
可能性がある水素化ナトリウムを大過剰に使用するた
め、反応後処理の際に火災、爆発等が生じる危険があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は収率を
低下させることなくアルカリ金属水素化物、ギ酸エステ
ルの使用量を減らすことで、安価かつ安全に目的化合物
を製造する方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述のよう
な問題点を解決すべく、鋭意研究を積み重ねた結果、本
発明をするに至った。すなわち、本発明は不活性ガス雰
囲気下、非プロトン性の極性溶媒中、または非プロトン
性の極性溶媒と非プロトン性の非極性溶媒の混合溶媒中
で、9位に置換可能な水素を有する下記一般式(1)
【化1】 (ただし、式中Rは水素又は官能基を示す)で表される
フルオレン類とフルオレン類に対して少過剰のアルカリ
金属水素化物を混合して反応させ、相当する9−フルオ
レン類の炭素陰イオンを発生させた後、これに対して少
過剰のギ酸エステルを添加して反応させることを特徴と
するフルオレン−9−カルバアルデヒド類の製造方法で
ある。また、この反応を行う際、相間移動触媒又はカチ
オン捕捉剤の1種以上を用いれば、反応がより促進され
る。
【0005】本発明の方法で用いられる原料のフルオレ
ン類としては、置換、非置換のフルオレン類を広範に例
示することができるが、9位に置換可能な水素を有する
ことが必要である。このようなフルオレン類は、上記一
般式(1)で表すことができる。置換フルオレンの官能
基としては、置換、非置換のアミノ基、メトキシル基、
エトキシル基等のアルコキシル基、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル
基、シアノ基、ニトロ基、アセチル基等のアシル基、ア
セトキシル基等のアシロキシル基、フェニル基、ナフチ
ル基等のアリール基、非置換、置換アルキル基等を挙げ
ることができる。
【0006】非置換アルキル基としてはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブ
チル基、t−ブチル基等を挙げることが出来る。置換の
アルキル基としては、フッ素等のハロゲン原子、メトキ
シル基、エトキシル基、t−ブトキシル基等のアルコキ
シル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、メト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキ
シカルボニル基、アシロキシル基、ニトロ基、アミノ
基、シアノ基等が置換したアルキル基を挙げることがで
きる。
【0007】本発明の方法で用いられる非プロトン性の
極性溶媒は、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセ
トニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルスルホキシド、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサ
メチルホスファートリアミド等であり、これらの中でも
より極性が高く反応を円滑に進ませる観点から、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドが好ましい。こ
れらは単独で使用しても良いし、2種以上を混合して使
用しても良い。
【0008】本発明の方法で用いられる非プロトン性の
非極性溶媒は、ジエチルエーテル等の非環状エーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ハロゲン化ベンゼ
ン、ニトロ化ベンゼン等の芳香族溶媒、酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル類、ヘキサン、ニトロメタン、ジ
クロロメタン等の非置換または置換の脂肪族溶媒などを
広範に例示することができる。本発明で使用する溶媒
は、非プロトン性の極性溶媒又はこれと非プロトン性の
非極性溶媒との混合溶媒である。そして非プロトン性極
性溶媒又は非プロトン性非極性溶媒は1種のみ使用して
も良く、2種以上を混合して使用しても良い。
【0009】非プロトン性の極性溶媒と非プロトン性の
非極性溶媒の混合比率は、非プロトン性の極性溶媒:非
プロトン性の非極性溶媒が10:0〜1:50の範囲、
好ましくは10:0〜1:20の範囲である。溶媒の使
用量は、原料のフルオレン類1重量部に対し、溶媒1重
量部から2500重量部、好ましくは2重量部から20
0重量部である。
【0010】本発明の方法で用いられる、アルカリ金属
水素化物のアルカリ金属元素としては、リチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウ
ム等のアルカリ金属元素を挙げることができ、工業的に
入手が容易という観点からナトリウム、カリウムが好ま
しい。前述の金属元素としては2種類以上を併用しても
よい。
【0011】本発明の反応におけるアルカリ金属水素化
物の使用量は、理論的には等モル量で充分であるが、速
やかに反応を進めるために、原料のフルオレン類に対し
て、通常1.0〜1.7倍モル、好ましくは1.0〜
1.3倍モルの少過剰である。使用量が1倍モルより少
ないと未反応の原料が残り、また1.7倍モルより多い
と、副反応が増える。
【0012】本発明の反応に用いるギ酸エステルとして
は、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸−n−プロピル、ギ
酸イソプロピル、ギ酸−n−ブチル、ギ酸イソブチル、
ギ酸−t−ブチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ
酸シトロネリル、ギ酸ベンジル等が使用できる。そして
ギ酸エステルは1種であっても2種類以上のギ酸エステ
ルの併用であってもよい。ギ酸エステルの使用量は、理
論的には等モル量で充分であるが、速やかに反応を進め
るために、原料のフルオレン類に対して、通常1.0〜
2.0倍モル、好ましくは1.0〜1.6倍モルの少過
剰である。使用量が1倍モルより少ないと未反応の原料
が残り、また、2.0倍モルより多くすることは経済的
に好ましくない。
【0013】本発明の反応には触媒は必須ではないが、
相間移動触媒およびカチオン捕捉剤は、いずれも本発明
の反応において反応を促進する働きを有し、一方又は両
方を添加することで、その効果を得ることができる。相
間移動触媒としては、4級アンモニウム塩類の塩化ベン
ジルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチル
アンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テ
トラエチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウ
ム、臭化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラブチル
アンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、4級ホ
スホニウム塩類の臭化テトラブチルホスホニウム、臭化
トリブチルヘキサデシルホスホニウム等が例示できる。
【0014】カチオン捕捉剤として、環状または擬環状
構造を有し、1分子中に複数個のヘテロ原子をもつ化合
物、すなわちクラウンエーテル類、クリプタンド類、ポ
ダンド類、コロナンド類等が例示できる。クラウンエー
テル類の例としては1,4,7,10−テトラオキサシ
クロドデカン、1,4,7,10,13−ペンタオキサ
シクロペンタデカン、1,4,7,10,13,16−
ヘキサオキサシクロオクタデカン、ベンゾ15−クラウ
ン−5等が例示できる。クリプタンド類の例としては
4,7,13,18−テトラオキサ−1,10−ジアザ
ビシクロ〔8.5.5〕エイコサン等が例示できる。ポ
ダンド類の例としてはモネンシン、トリス〔2−(メト
キシエトキシ)エチル〕アミン等が例示できる。コロナ
ンド類の例としてはノナクチン、バリノマイシン等が例
示できる。
【0015】本発明に用いられる相間移動触媒およびカ
チオン捕捉剤の使用量は、通常原料のフルオレン類に対
して0.05〜5.0倍モル、経済的に好ましくは0.
1〜2.0倍モルである。
【0016】本反応は以下のように行うことが出来る。
まず第1段目の反応では、アルカリ金属水素化物とフル
オレン類とを溶媒中で撹拌を行うことで、フルオレン類
と等モルの水素が発生し、フルオレン類は相当する9−
フルオレン類の炭素陰イオンに変換される。一方ギ酸エ
ステルは、この9−フルオレン類の炭素陰イオンと第2
段目の反応をすれば目的化合物を与えるが、アルカリ金
属水素化物とも反応し、一酸化炭素と水素とアルカリ金
属アルコキシドに分解するという副反応が生じる。副反
応を防ぐためには、まず溶媒中でフルオレン類とアルカ
リ金属水素化物を混合し、第1段目の反応でフルオレン
類と等モルの水素が発生し、フルオレン類がすべて消費
された後、即ち少過剰分のアルカリ金属水素化物のみが
残っている状態でギ酸エステルを添加して第2段目の反
応を行えばよいが、実際にはフルオレン類の1/2倍モ
ル以上、好ましくはほぼ等量の水素が発生した時点、具
体的には水素の発生がほぼ終了する時点でギ酸エステル
を作用させればよい。これはギ酸エステルが第1段目の
反応で生成する9−フルオレン類の炭素陰イオンと選択
的に反応し、この間にフルオレン類とアルカリ金属水素
化物とから9−フルオレン類の炭素陰イオンの発生が進
行するため、ギ酸エステルとアルカリ金属水素化物の副
反応が抑制されるためである。
【0017】第1段目と第2段目の反応において、空気
中の酸素はフルオレン類の炭素陰イオンと反応して副生
成物を生成し、収率を低下させるため、反応は不活性ガ
ス雰囲気下で行なう。不活性ガスとしては、アルゴン等
の希ガス類や窒素等があげられる。反応圧力は、第1段
目、第2段目ともに常圧又は約100kg/cm2以下の加圧
下でよく、反応時間は、第1段目の反応については、通
常30分から120時間、好ましくは1時間から72時
間である。第2段目の反応については、通常30分から
90時間、好ましくは1時間から30時間である。反応
温度は第1段目、第2段目ともに通常−40〜150
℃、好ましくは−20〜80℃である。溶媒は第1段
目、第2段目ともに共通でよく、触媒を添加する場合
は、第1段目から加えることがよい。
【0018】反応終了後、水を加えて有機溶媒により抽
出し、その後に有機溶媒を留去する事で、容易にフルオ
レン−9−カルバアルデヒド類を得ることができる。
【0019】
【作用】溶媒中で、フルオレン類とアルカリ金属水素化
物とギ酸エステルを同時に混合した場合、アルカリ金属
水素化物がフルオレン類を脱プロトン化し、フルオレン
類の炭素陰イオンが生じ、さらに、これとギ酸エステル
が反応して目的化合物が生成する。しかし、アルカリ金
属水素化物とギ酸エステルも反応し、両者ともに分解す
る副反応が生じ、これがアルカリ金属水素化物とギ酸エ
ステルが過剰量必要となる原因となる。本発明の反応で
はギ酸エステルを添加する前に、フルオレン類とアルカ
リ金属水素化物をあらかじめ混合して反応させることに
より、相当する9−フルオレン類の炭素陰イオンを発生
させ、これとギ酸エステルを反応させてフルオレン−9
−カルバアルデヒド類を生成させる。そのため、本方法
ではアルカリ金属水素化物とギ酸エステル同士の副反応
を抑制する事が可能であり、そのため、アルカリ金属水
素化物とギ酸エステルの使用量を削減することに有効で
ある。
【0020】またフルオレン−9−カルバアルデヒド類
を収率良く得るためには、安定なフルオレン類の炭素陰
イオンを高効率で発生させることも必要であるが、この
ためにはフルオレン類の脱プロトン化を効率よく行うこ
とと、発生した炭素陰イオンを安定化させることの2点
が特に重要である。そのため溶媒は、アルカリ金属水素
化物の活性を高める作用があり、発生したフルオレン類
の炭素陰イオンを安定化させる作用がある極性溶媒が好
ましいが、プロトン性溶媒はフルオレン類の炭素陰イオ
ンと反応し、反応を阻害するために、非プロトン性の極
性溶媒がこの反応の溶媒としては適している。非プロト
ン性の極性溶媒のこれらの効果は、非プロトン性の非極
性溶媒と混合した際にも認められるため、非プロトン性
の極性溶媒と非プロトン性の非極性溶媒の混合溶媒も反
応溶媒として有効である。
【0021】非プロトン性の極性溶媒または非プロトン
性の極性溶媒と非プロトン性の非極性溶媒の混合溶媒を
溶媒として使用することは、フルオレンとアルカリ金属
水素化物とギ酸エステルを3種類同時に混合して反応さ
せる方法においても収率の向上に有効であるが、アルカ
リ金属水素化物とギ酸エステルの副反応を完全に抑制す
るにはいたらないため、フルオレン類とアルカリ金属水
素化物を反応させた後にギ酸エステルを添加する方法が
優れている。
【0022】また4級アンモニウム塩に代表されるよう
な相間移動触媒は、発生したフルオレン類の炭素陰イオ
ンを安定化させるため、これの添加は本発明の反応の促
進に有効である。クラウンエーテル類に代表されるよう
なカチオン捕捉剤は、アルカリ金属水素化物のアルカリ
金属イオンを捕捉し、アルカリ金属水素化物の活性を高
め、かつ、発生したフルオレン類の炭素陰イオンを安定
化させるため、これの添加も本発明の反応の促進に有効
である。このため、本発明の反応に際し、相間移動触媒
およびカチオン捕捉剤の少なくとも一種以上を共存させ
ることが有効である。相間移動触媒およびカチオン捕捉
剤の少なくとも一種以上を共存させる方法は、フルオレ
ン類とアルカリ金属水素化物とギ酸エステルを3種類同
時に混合して反応させる方法においても収率の向上に有
効であるが、アルカリ金属水素化物とギ酸エステルの副
反応を完全に抑制するにはいたらないため、フルオレン
類とアルカリ金属水素化物を反応させた後にギ酸を添加
する方法において使用する方法が優れている。
【0023】
【実施例】以下、本発明の方法を実施例により説明す
る。 実施例1 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30.0g(0.180
モル)、水素化ナトリウム7.20g(60%鉱油分散
品、0.180モル)、ジメチルスルホキシド1200
mlを混合し、20〜30℃で6時間、水素ガスの発生が
認められなくなるまで撹拌した。これにギ酸エチル1
6.2ml(0.20モル)を20〜30℃で1時間かけ
て滴下し、そのまま10分間撹拌した。その後反応溶液
をガスクロマトグラフィーで分析した結果、フルオレン
−9−カルバアルデヒドが98%の収率で生成している
ことが判明した。
【0024】実施例2 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30.0g(0.180
モル)、水素化カリウム20.6g(35%鉱油分散品、
0.180モル)、ジメチルホルムアミド1000mlを
混合し、50〜60℃で6時間、水素ガスの発生が認め
られなくなるまで撹拌した。これにギ酸エチル16.2
ml(0.20モル)を20〜30℃で1時間かけて滴下
し、そのまま10分間撹拌した。その後反応溶液をガス
クロマトグラフィーで分析した結果、フルオレン−9−
カルバアルデヒドが99%の収率で生成していることが
判明した。
【0025】実施例3 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30.0g(0.180
モル)、水素化ナトリウム7.20g(60%鉱油分散
品、0.180モル)、ジメチルホルムアミド1000
mlを混合し、20〜30℃で6時間、水素ガスの発生が
認められなくなるまで撹拌した。これにギ酸メチル1
1.1ml(0.200モル)を10〜20℃で1時間か
けて滴下し、そのまま10分間撹拌した。その後反応溶
液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、フルオレ
ン−9−カルバアルデヒドが100%の収率で生成して
いることが判明した。
【0026】実施例4 乾燥窒素雰囲気下で、9−メチルフルオレン32.4g
(0.180モル)、水素化ナトリウム7.20g(60
%鉱油分散品、0.180モル)、ジメチルホルムアミ
ド1000mlを混合し、40〜50℃で6時間、水素ガ
スの発生が認められなくなるまで撹拌した。これにギ酸
エチル16.2ml(0.20モル)を10〜20℃で1
時間かけて滴下し、そのまま10分間撹拌した。その後
反応溶液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、9
−メチルフルオレン−9−カルバアルデヒドが98%の
収率で生成していることが判明した。
【0027】実施例5 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30.0g(0.180
モル)、水素化ナトリウム7.20g(60%鉱油分散
品、0.180モル)、テトラヒドロフラン1200ml
を混合し、20〜30℃で8時間、水素ガスが理論量の
70%である3.2l 発生するまで撹拌した。これにギ
酸エチル16.2ml(0.20モル)を20〜30℃で
1時間かけて滴下し、そのまま10分間撹拌した。その
後、反応溶液をガスクロマトグラフィーで分析した結
果、フルオレン−9−カルバアルデヒドが87%の収率
で生成していることが判明した。
【0028】比較例1 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30.0g(0.180
モル)、水素化ナトリウム7.20g(60%鉱油分散
品、0.180モル)、トルエン1200mlを混合し、
20〜30℃で10時間、水素ガスの発生が認められな
くなるまで撹拌した。これにギ酸エチル16.2ml
(0.20モル)を20〜30℃で1時間かけて滴下
し、そのまま10分間撹拌した。その後、反応溶液をガ
スクロマトグラフィーで分析した結果、フルオレン−9
−カルバアルデヒドが27%の収率で生成していること
が判明した。
【0029】比較例2 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30.0g(0.180
モル)、水素化ナトリウム7.20g(60%鉱油分散
品、0.180モル)、1,4,7,10,13−ペンタオ
キサシクロペンタデカン21.5ml(1.08モル)、
トルエン1200mlを混合し、20〜30℃で10時
間、水素ガスの発生が認められなくなるまで撹拌した。
これにギ酸エチル16.2ml(0.20モル)を20〜
30℃で1時間かけて滴下し、そのまま10分間撹拌し
た。その後、反応溶液をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、フルオレン−9−カルバアルデヒドが82%
の収率で生成していることが判明した。
【0030】比較例3 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30.0g(0.180
モル)、水素化ナトリウム7.20g(60%鉱油分散
品、0.180モル)、臭化テトラブチルアンモニウム
9.67g(0.03モル)、トルエン1200mlを混
合し、20〜30℃で10時間、水素ガスの発生が認め
られなくなるまで撹拌した。これにギ酸エチル16.2
ml(0.20モル)を20〜30℃で1時間かけて滴下
し、そのまま10分間撹拌した。その後、反応溶液をガ
スクロマトグラフィーで分析した結果、フルオレン−9
−カルバアルデヒドが85%の収率で生成していること
が判明した。
【0031】実施例6 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30.0g(0.180
モル)、水素化ナトリウム7.20g(60%鉱油分散
品、0.180モル)、トルエン600ml、ジメチルホ
ルムアミド400mlを混合し、20〜30℃で6時間、
水素ガスの発生が認められなくなるまで撹拌した。これ
にギ酸エチル16.2ml(0.20モル)を20〜30
℃で1時間かけて滴下し、そのまま10分間撹拌した。
その後反応溶液をガスクロマトグラフィーで分析した結
果、フルオレン−9−カルバアルデヒドが99%の収率
で生成していることが判明した。
【0032】
【発明の効果】本発明の方法によれば、アルカリ金属水
素化物やギ酸エステルなどの原料の使用量を低減させる
ことができるだけでなく、有毒ガスの発生や、火災およ
び爆発等の危険性が少なく、かつ安価にフルオレン−9
−カルバアルデヒド類を製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/583 C07C 49/583 67/313 67/313 69/157 69/157 69/76 9546−4H 69/76 A 201/12 201/12 205/44 9450−4H 205/44 253/30 253/30 255/56 255/56 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガス雰囲気下、非プロトン性の極
    性溶媒中、または非プロトン性の極性溶媒と非プロトン
    性の非極性溶媒の混合溶媒中で、9位に置換可能な水素
    を有するフルオレン類と、該フルオレン類に対して少過
    剰のアルカリ金属水素化物とを混合して反応させ、相当
    する9−フルオレン類の炭素陰イオンを発生させた後、
    これに対して少過剰のギ酸エステルを添加して反応させ
    ることを特徴とするフルオレン−9−カルバアルデヒド
    類の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応を、相間移動触媒およびカチオン捕
    捉剤の少なくとも1種の共存下で行うことを特徴とする
    請求項1記載のフルオレン−9−カルバアルデヒド類の
    製造方法。
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