JPH08268872A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH08268872A
JPH08268872A JP10176295A JP10176295A JPH08268872A JP H08268872 A JPH08268872 A JP H08268872A JP 10176295 A JP10176295 A JP 10176295A JP 10176295 A JP10176295 A JP 10176295A JP H08268872 A JPH08268872 A JP H08268872A
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JP
Japan
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external preparation
glycoside
skin
anionic surfactant
surfactant
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Withdrawn
Application number
JP10176295A
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English (en)
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Satoru Shinojima
哲 篠島
Masaru Suetsugu
勝 末継
Okihiko Sakamoto
興彦 阪本
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式化1で表されるヒドロキシサリチ
ル酸の配糖体及び/又はヒドロキシサリチル酸脂肪酸エ
ステルの配糖体よりなる群から選ばれる1種または2種
以上と、アニオン性界面活性剤の1種または2種以上
と、アニオン性界面活性剤以外で分子内に窒素原子を有
する界面活性剤の1種または2種以上とを含有すること
を特徴とする皮膚外用剤。 【化1】 〔式中、R1 は水素原子あるいは炭素数1〜20の飽和
炭化水素基又は不飽和炭化水素基を表し、該炭化水素基
は直鎖又は分岐であるを問わない。R2 又はR3の一方
は糖残基であり、もう一方は水素原子を表す。〕 【効果】 ヒドロキシサリチル酸の配糖体及び/又はヒ
ドロキシサリチル酸脂肪酸エステルの配糖体の経皮吸収
促進効果に優れ、かつ、安全性、使用感触も良好であ
る。 【化2】 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は経皮吸収促進剤成分を含
有する皮膚外用剤に関する。更に詳しくはヒドロキシサ
リチル酸の配糖体又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エス
テルの配糖体よりなる群から選ばれる1種または2種以
上の経皮吸収性を高めるために、経皮吸収促進剤の有効
成分としてアニオン性界面活性剤の1種または2種以上
と、アニオン性界面活性剤以外で分子内に窒素原子を有
する界面活性剤の1種または2種以上とを含有する皮膚
外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から薬物の投与方法としては、経口
投与や注射による皮下、筋肉内、静脈内への投与、直腸
や口腔内の粘膜への投与等が行われており、中でも経口
投与が広く、用いられている。しかしながら、経口投与
の場合には、薬物は短時間に大量に吸収されるために血
中濃度のコントロールがむずかしく、また吸収された薬
物が初回循環時に肝臓の代謝によりその効力を失うこと
があり、また刺激性の薬物の場合はその投与により胃腸
障害等の副作用を惹起しやすい等の多くの欠点があっ
た。近年このような副作用や欠点を改善するために経皮
投与による外用製剤が開発されてきている。しかし、そ
のような外用製剤においても、薬物の経皮吸収性が十分
に得られない場合が多く、その目的を達成し得ていると
は言いがたい。すなわち皮膚の表面は皮膚角質層と呼ば
れ、本来、体外からの異物の侵入を防御する障壁として
の生理的機能を有するものであるため、単に従来外用製
剤に常用されてきた基剤中に薬物を配合しただけでは、
十分な経皮吸収性は得られない。これを改良するために
近年、各種の経皮吸収促進剤が提案され、外用製剤の基
剤に配合することが一般に行われている。そのような経
皮吸収促進剤としては例えば、ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチル
デシルスルホキシド等が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の経皮吸収促進剤は、満足な吸収促進効果が得られない
ものであったり、皮膚を刺激して紅斑を生じるなど、そ
の効果、安全性、使用感の点で十分なものとは言いがた
い。本発明者等は上記問題点に鑑み、ヒドロキシサリチ
ル酸の配糖体又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エステル
の配糖体の経皮吸収促進効果に優れ、かつ安全性、使用
感の点でも満足できる皮膚外用剤を開発すべく鋭意研究
を行った結果、アニオン性界面活性剤の1種または2種
以上と、アニオン性界面活性剤以外で分子内に窒素原子
を有する界面活性剤の1種または2種以上とヒドロキシ
サリチル酸の配糖体又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エ
ステルの配糖体を用いることにより、ヒドロキシサリチ
ル酸の配糖体又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エステル
の配糖体の優れた経皮吸収性が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の請求項
1は、下記一般式化4、化5または化6で表されるヒド
ロキシサリチル酸の配糖体及び/又はヒドロキシサリチ
ル酸脂肪族エステルの配糖体よりなる群から選ばれる1
種または2種以上と、アニオン性界面活性剤の1種また
は2種以上と、アニオン性界面活性剤以外で分子内に窒
素原子を有する界面活性剤の1種または2種以上とを含
有することを特徴とする皮膚外用剤である。
【0005】
【化4】
【0006】
【化5】
【0007】
【化6】
【0008】〔式中、R1 は水素原子あるいは炭素数1
〜20の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基を表し、
該炭化水素基は直鎖又は分岐であるを問わない。R2
糖残基を表す。〕
【0009】本発明の請求項2は、アニオン性界面活性
剤が分子内にスルホン酸基を有するアニオン性界面活性
剤である請求項1記載の皮膚外用剤である。本発明の請
求項3は、アニオン性界面活性剤以外で分子内に窒素原
子を有する界面活性剤がアミンオキシド系半極性界面活
性剤である請求項1または2記載の皮膚外用剤である。
本発明の請求項4は、アニオン性界面活性剤とアニオン
性界面活性剤以外で分子内に窒素原子を有する界面活性
剤との割合が分子比で20:1ないし1:20である請
求項1乃至3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤であ
る。本発明の請求項5は、アニオン性界面活性剤とアニ
オン性界面活性剤以外で分子内に窒素原子を有する界面
活性剤との割合が分子比で10:1ないし1:10であ
る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤で
ある。本発明の請求項6は、ヒドロキシサリチル酸の配
糖体及び/又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エステルの
配糖体が前記一般式化4、化5または化6においてR2
がグルコース残基であるヒドロキシサリチル酸の配糖体
及び/又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖
体である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の皮膚外
用剤である。本発明の請求項7は、前記一般式化4、化
5または化6においてR1 が炭素数1〜4の飽和炭化水
素基又は不飽和炭化水素基(該炭化水素基は直鎖又は分
岐であるを問わない)であるヒドロキシサリチル酸脂肪
族エステルの配糖体である請求項1乃至6のいずれか1
項に記載の皮膚外用剤である。本発明の請求項8は、前
記一般式化4、化5または化6においてR1 が水素原子
であるヒドロキシサリチル酸の配糖体である請求項1乃
至6のいずれか1項に記載の皮膚外用剤である。本発明
の請求項9は、前記一般式化4、化5または化6におい
てR1 がメチル基であるヒドロキシサリチル酸脂肪族エ
ステルの配糖体である請求項1乃至7のいずれか1項に
記載の皮膚外用剤である。本発明の請求項10は、ヒド
ロキシサリチル酸の配糖体及び/又はヒドロキシサリチ
ル酸脂肪族エステルの配糖体の少なくとも1種以上の含
有量が、皮膚外用剤全量中、0.001〜20重量%で
あることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に
記載の皮膚外用剤である。本発明の請求項11は、ヒド
ロキシサリチル酸の配糖体及び/又はヒドロキシサリチ
ル酸脂肪族エステルの配糖体の少なくとも1種以上の含
有量が、皮膚外用剤全量中、0.1〜7重量%であるこ
とを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
皮膚外用剤である。
【0010】以下、本発明の構成について詳述する。上
記アニオン性界面活性剤としては、カルボン酸基、スル
ホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基を分子内
に1種または2種以上有するアニオン性界面活性剤が挙
げられる。カルボン酸基を有するものとしては脂肪酸セ
ッケン、エーテルカルボン酸およびその塩、アミノ酸と
脂肪酸との縮合物等のカルボン酸塩等を、また、スルホ
ン酸基を有するものとしてはアルキルスルホン酸塩、ス
ルホコハク酸塩、エステルスルホン酸塩、アルキルアリ
ールおよびアルキルナフタレンスルホン酸塩、N−アシ
ルスルホン酸塩ホルマリン縮合系スルホン酸塩等を、硫
酸エステル基を有するものとしては硫酸化油、エステル
硫酸塩、アルキル硫酸塩、エーテル硫酸塩、アルキルア
リールエーテル硫酸塩、アミド硫酸塩等を、リン酸エス
テル基を有するものとしては、アルキルリン酸塩、アミ
ドリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリールエー
テルリン酸塩等を挙げることができる。これらの中から
1種または2種以上が任意に選択される。吸収促進効果
から言えば、スルホン酸基を有するアニオン性界面活性
剤が好ましい。
【0011】一方、アニオン性界面活性剤以外で分子内
に窒素原子を有する界面活性剤としては、分子内に窒素
原子を有する両性界面活性剤、半極性界面活性剤、非イ
オン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等を挙げるこ
とができる。両性界面活性剤としてはカルボキシベタイ
ン、スルホベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリ
ン誘導体等を、半極性界面活性剤としては、アミンオキ
シド等を、非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸アル
カノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ア
ルカノールアミンのエステル、ポリオキシエチレンアル
キルアミン等を、カチオン性界面活性剤としては、脂肪
酸アミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級
アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等を
挙げることができる。これらの中から1種または2種以
上が任意に選択される。吸収促進効果から言えば、アミ
ンオキシド系半極性界面活性剤が好ましい。本発明にお
いて用いられるアミンオキシドは、次のものがあげられ
る。
【0012】下記一般式化7で表わされるアミンオキシ
ドで、具体例としては、ジメチルラウリルアミンオキシ
ド、ジメチルミリスチルアミンオキシド、ジメチルセチ
ルアミンオキシド、ジメチルステアリルアミンオキシ
ド、ジメチルオレイルアミンオキシド、ジメチルベヘニ
ルアミンオキシド、メチルジラウリルアミンオキシドな
どが挙げられる。さらに、下記一般式化8で表わされる
ジヒドロキシエチルアルキルアミンオキシド、下記一般
式化9で表わされるジメチルアルキルポリオキシエチレ
ンアミンオキシドなどが挙げられる。これらのアミンオ
キシドのうちの一種または二種以上が用いられる。
【0013】
【化7】
【0014】
【化8】
【0015】
【化9】
【0016】本発明で用いるアニオン性界面活性剤とア
ニオン性界面活性剤以外で分子内に窒素原子を有する界
面活性剤との合計配合量は、皮膚外用剤中0.001〜
10重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜5重
量%である。また、アニオン性界面活性剤およびアニオ
ン性界面活性剤以外で分子内に窒素原子を有する界面活
性剤の割合は分子比で20:1ないし1:20が好まし
く、さらに好ましくは10:1ないし1:10である。
【0017】本発明に係るヒドロキシサリチル酸の配糖
体又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体は
例えばArch.Pharm.,291(1958) の方法により容易に合成
することができる。
【0018】すなわち、ヒドロキシサリチル酸又はヒド
ロキシサリチル酸脂肪族エステルとペンタアセチルグル
コースのような糖のアセチル化物(又はアセトブロモグ
ルコースのような糖のアセトブロモ化物)とを酸触媒の
存在下で反応させることによってヒドロキシサリチル酸
の配糖体又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配
糖体を得ることができる。
【0019】具体的に物質名を例示すれば、3−β−D
−グルコピラノシルオキシサリチル酸、3−β−D−グ
ルコピラノシルオキシサリチル酸メチル、3−β−D−
グルコピラノシルオキシサリチル酸エチル、3−β−D
−グルコピラノシルオキシサリチル酸プロピル、3−β
−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸イソプロピ
ル、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸、
4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸メチ
ル、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸エ
チル、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸
プロピル、4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチ
ル酸イソプロピル、5−β−D−グルコピラノシルオキ
シサリチル酸、5−β−D−グルコピラノシルオキシサ
リチル酸メチル、5−β−D−グルコピラノシルオキシ
サリチル酸エチル、5−β−D−グルコピラノシルオキ
シサリチル酸プロピル、5−β−D−グルコピラノシル
オキシサリチル酸イソプロピル、6−β−D−グルコピ
ラノシルオキシサリチル酸、6−β−D−グルコピラノ
シルオキシサリチル酸メチル、6−β−D−グルコピラ
ノシルオキシサリチル酸エチル、6−β−D−グルコピ
ラノシルオキシサリチル酸プロピル、6−β−D−グル
コピラノシルオキシサリチル酸イソプロピル、2−β−
D−グルコピラノシルオキシ−3−ヒドロキシ安息香
酸、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−3−ヒドロ
キシ安息香酸メチル、2−β−D−グルコピラノシルオ
キシ−3−ヒドロキシ安息香酸エチル、2−β−D−グ
ルコピラノシルオキシ−3−ヒドロキシ安息香酸プロピ
ル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−3−ヒドロ
キシ安息香酸イソプロピル、2−β−D−グルコピラノ
シルオキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、2−β−D−グ
ルコピラノシルオキシ−4−ヒドロキシ安息香酸メチ
ル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−4−ヒドロ
キシ安息香酸エチル、2−β−D−グルコピラノシルオ
キシ−4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、2−β−D−
グルコピラノシルオキシ−4−ヒドロキシ安息香酸イソ
プロピル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−5−
ヒドロキシ安息香酸、2−β−D−グルコピラノシルオ
キシ−5−ヒドロキシ安息香酸メチル、2−β−D−グ
ルコピラノシルオキシ−5−ヒドロキシ安息香酸エチ
ル、2−β−D−グルコピラノシルオキシ−5−ヒドロ
キシ安息香酸プロピル、2−β−D−グルコピラノシル
オキシ−5−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル等があげ
られる。
【0020】本発明に係る皮膚外用剤に配合されるヒド
ロキシサリチル酸の配糖体又はヒドロキシサリチル酸脂
肪族エステルの配糖体の配合量は、皮膚外用剤全量中、
0.001〜20重量%、より好ましくは0.1〜7重
量%である。
【0021】本発明に係る皮膚外用剤の剤型は任意であ
り、例えば化粧水などの可溶化系、乳液、クリームなど
の乳液系、又は軟膏、分散液などの任意の剤型をとるこ
とができる。
【0022】本発明に係る皮膚外用剤には、上記の必須
構成成分の他に一般的に医薬品、医薬部外品、化粧料等
の配合される成分を配合することができる。それらの成
分としてはグリセリン、プロピレングリコール等の多価
アルコール、流動パラフィン、スクワラン、高級脂肪
酸、高級アルコール等の油分、クエン酸、乳酸などの有
機酸類、苛性ソーダ、トリエタノールアミン等のアルカ
リ類、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオ
ン性界面活性剤、粉末、顔料、染料、防腐防黴剤、樹
脂、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート
剤、増粘剤、保湿剤、アルコール、水、香料等が挙げら
れる。
【0023】
【実施例】以下に実施例と試験例を挙げて本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらにのみ限定されるもの
ではない。配合量は重量%である。
【0024】薬剤透過性試験 本発明品について薬剤透過性試験を行った。実施例1〜5 次の組成からなる薬剤試料を調製した。 (1)4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸メチル 1.0% (2)アニオン性界面活性剤(表1記載) 0.1 (3)アニオン性界面活性剤以外で分子内に 窒素原子を有する界面活性剤(表1記載) 0.1 (4)エタノール 20.0 (5)精製水 残 余 (製法)(1)、(2)、(3)を(4)に溶解した後
(5)を添加混合し、試料とした。
【0025】
【表1】
【0026】比較例1 (1)4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸メチル 1.0% (2)エタノール 20.0 (3)精製水 残 余 (製法)実施例に準ずる。
【0027】試験例 アニオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤以外
で分子内に窒素原子を有する界面活性剤によるヒドロキ
シサリチル酸の配糖体又はヒドロキシサリチル酸脂肪族
エステルの配糖体の経皮吸収促進効果を評価するため、
ヘアレスマウスの摘出皮膚を用いた、in vitro拡散セル
による薬剤透過性試験を行った。拡散セル装置は拡散面
積2cm2 の垂直膜型二室セルを用いた、10〜15週齢
の雄性ヘアレスマウスの背部の皮膚全層を摘出し、拡散
セルに装着した。薬剤試料側セル室に薬剤試料を2m
l、レセプター側セル室にリン酸緩衝生理食塩水(pH
7.2)を2ml入れ、両相を穏やかに攪拌しながらセル
全体を恒温槽中で32℃に保った。24時間後にレセプ
ター液をサンプリングし、高速液体クロマトグラフィー
によりレセプター側に透過してきた薬剤量を定量した。
結果は薬剤透過率(%)として表わした。
【0028】
【表2】
【0029】表2より明らかなように、本発明の経皮吸
収促進剤は、ヒドロキシサリチル酸の配糖体又はヒドロ
キシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体の皮膚透過促進
効果に優れていることがわかる。
【0030】薬剤経皮吸収試験 実施例6 (1)〔14C〕4−β−D−グルコピラノシルオキシ サリチル酸メチル 1.0% (2)ドデシル硫酸ナトリウム 0.1 (3)ジメチルステアリルアミンオキシド 0.1 (3)エタノール 20.0 (4)精製水 残 余 (製法)(1)、(2)、(3)を(4)に溶解した後
(5)を添加混合し、試料とした。
【0031】比較例2 (1)〔14C〕4−β−D−グルコピラノシルオキシ サリチル酸メチル 1.0% (2)エタノール 20.0 (3)精製水 残 余 (製法)実施例に準ずる。
【0032】試験例 一群3匹からなる10週齢の雄性ヘアレスマウス背部皮
膚に、鳥居パッチテスト用絆創膏(径16cm)にて、
試料100μlを貼付した。絆創膏の上にスポンジを置
き、更にゴムの薄膜で被膜し、絆創膏を密着するように
した。塗布後、直ぐにプラスチック製の密封容器中に入
れ、空気を送り、呼気排泄される炭酸ガスをモノエタノ
ールアミンの50%メタノール溶液に吸収させた。塗布
後、24及び48時間で塗布部の絆創膏を除去し、絆創
膏中の放射活性を測定した。次いで塗布部をセロハンテ
ープで8回ストリッピングを行い、セロテープに密着し
た角層中の放射活性を測定した。その後、動物は屠殺し
塗布部の皮膚を剥離し、皮膚中の放射活性を測定した。
残った全身は 0.5N-水酸化ナトリウム水溶液30gを加
えて、ブレンダーにてホモジネートとし、この一定量を
採取し、放射活性を測定した。また、所要時間までに排
泄された糞、及び尿は回収し、放射活性を測定した。以
上の呼気排泄量、糞・尿排泄量、及び体内貯留量の和を
もって体内経皮吸収量とした。
【0033】
【表3】
【0034】表3より明らかなように、本発明の経皮吸
収促進剤はヒドロキシサリチル酸の配糖体又はヒドロキ
シサリチル酸脂肪族エステルの配糖体の吸収促進効果に
優れていることがわかる。
【0035】実施例7 クリーム A.セタノール 4.0% ワセリン 5.0 流動パラフィン 8.0 スクワラン 5.0 イソプロピルミリステート 3.0 POE(25)セチルエーテル 2.0 ドデシル硫酸ナトリウム 1.0 ドデシルリン酸ナトリウム 1.0 ドデシルジメチルアミンオキサイド 2.0 グリセリルモノステアレート 2.0 防腐剤 適 量 B.5−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸エチル 5.0 グリセリン 5.0 プロピレングリコール 5.0 精製水 全体を100とする量 (製法)Aの成分を70℃に加熱し溶解する。Bの成分
を70℃に加熱溶解したのち、そのなかにAを加え乳化
処理する。その後熱交換を施してクリームを得る。
【0036】比較例3 クリーム A.セタノール 4.0% ワセリン 5.0 流動パラフィン 8.0 スクワラン 5.0 イソプロピルミリステート 3.0 POE(25)セチルエーテル 2.0 グリセリルモノステアレート 2.0 防腐剤 適 量 B.5−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸エチル 5.0 グリセリン 5.0 プロピレングリコール 5.0 精製水 全体を100とする量 (製法)実施例に準ずる。
【0037】試験例 実施例7、実施例7より5−β−D−グルコピラノシル
オキシサリチル酸エチルを除いた系、比較例3及び比較
例3より5−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル
酸エチルを除いた系でそれぞれ調製したクリームについ
て、色黒、しみ、そばかす等に悩む、被験者、一群20
名として1つの試料クリームを朝夕、3ケ月間毎日顔面
に塗布し、その美白効果を調べた。判定基準は、「色素
沈着がほとんど目立たなくなった」(スコア2)、「非
常にうすくなった」、(スコア1)、「ややうすくなっ
た」(スコア0.5 )、「変化なし」(スコア0)として
各基剤別に平均スコアを求めた。
【0038】
【表4】
【0039】表4より明らかな様に実施例のクリームが
美白効果作用に優れていることがわかる。
【0040】実施例8 乳 液 A.セタノール 1.5% ステアリン酸 1.0 パルミチン酸 1.2 ラノリン 3.0 スクワラン 4.0 オリーブ油 2.0 オレイルオレート 2.0 ジメチルポリシロキサン(6cs) 3.0 グリセリルモノオレート 2.0 POE(50)オレイルエーテル 1.0 防腐剤 適 量 香料 適 量 B.プロピレングリコール 5.0 グリセリン 2.0 PEG1500 2.0 苛性カリ 0.08 セチル硫酸ナトリウム 0.5 ジメチルオレイルアミンオキシド 5.0 カルボキシビニルポリマー 0.15 エタノール 3.0 精製水 全体を100とする量 C.4−β−D−グルコピラノシルオキシサリチル酸 20.0 (製法)Aの成分を70℃に加熱し溶解する。Bの成分
を70℃に加熱溶解したのち、そのなかにAを加え乳化
処理する。そのものにCを加え均一混合せしめ次いで熱
交換を施して乳液を得る。
【0041】実施例9 化粧水 2−β−D−グルコピラノシルオキシ− 5−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.1% ミリスチル硫酸ナトリウム 0.01 ジメチルミリスチルアミンオキシド 0.01 エタノール 9.0 POE(20)オレイルエーテル 1.0 防腐剤 適 量 香料 適 量 精製水 全体を100とする量 上記成分を攪拌混合し化粧水を得る。
【0042】実施例8及び9で得られた皮膚外用剤は、
実施例7で行った美白効果試験において効果が認められ
た。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る皮膚外用剤は、ヒドロキシ
サリチル酸の配糖体又はヒドロキシサリチル酸脂肪族エ
ステルの配糖体の経皮吸収促進効果に優れ、かつ安全
性、使用感触も良好な皮膚外用剤である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式化1、化2または化3で表され
    るヒドロキシサリチル酸の配糖体及び/又はヒドロキシ
    サリチル酸脂肪族エステルの配糖体よりなる群から選ば
    れる1種または2種以上と、アニオン性界面活性剤の1
    種または2種以上と、アニオン性界面活性剤以外で分子
    内に窒素原子を有する界面活性剤の1種または2種以上
    とを含有することを特徴とする皮膚外用剤。 【化1】 【化2】 【化3】 〔式中、R1 は水素原子あるいは炭素数1〜20の飽和
    炭化水素基又は不飽和炭化水素基を表し、該炭化水素基
    は直鎖又は分岐であるを問わない。R2 は糖残基を表
    す。〕
  2. 【請求項2】アニオン性界面活性剤が分子内にスルホン
    酸基を有するアニオン性界面活性剤である請求項1記載
    の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】アニオン性界面活性剤以外で分子内に窒素
    原子を有する界面活性剤がアミンオキシド系半極性界面
    活性剤である請求項1または2記載の皮膚外用剤。
  4. 【請求項4】アニオン性界面活性剤とアニオン性界面活
    性剤以外で分子内に窒素原子を有する界面活性剤との割
    合が分子比で20:1ないし1:20である請求項1乃
    至3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
  5. 【請求項5】アニオン性界面活性剤とアニオン性界面活
    性剤以外で分子内に窒素原子を有する界面活性剤との割
    合が分子比で10:1ないし1:10である請求項1乃
    至3のいずれか1項に記載のの皮膚外用剤。
  6. 【請求項6】前記一般式化1、化2または化3において
    2 がグルコース残基である請求項1乃至5のいずれか
    1項に記載の皮膚外用剤。
  7. 【請求項7】前記一般式化1、化2または化3において
    1 が炭素数1〜4の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水
    素基(該炭化水素基は直鎖又は分岐であるを問わない)
    である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の皮膚外用
    剤。
  8. 【請求項8】前記一般式化1、化2または化3において
    1 が水素原子である請求項1乃至6のいずれか1項に
    記載の皮膚外用剤。
  9. 【請求項9】前記一般式化1、化2または化3において
    1 がメチル基である請求項1乃至7のいずれか1項に
    記載の皮膚外用剤。
  10. 【請求項10】ヒドロキシサリチル酸の配糖体及び/又
    はヒドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体の少な
    くとも1種以上の含有量が、皮膚外用剤全量中、0.0
    01〜20重量%である請求項1乃至9のいずれか1項
    に記載の皮膚外用剤。
  11. 【請求項11】ヒドロキシサリチル酸の配糖体及び/又
    はヒドロキシサリチル酸脂肪族エステルの配糖体の少な
    くとも1種以上の含有量が、皮膚外用剤全量中、0.1
    〜7重量%である請求項1乃至9のいずれか1項に記載
    の皮膚外用剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2759370A1 (fr) * 1997-02-12 1998-08-14 Oreal Nouveaux derives de l'acide salicylique et leur utilisation dans les compositions cosmetiques ou dermatologiques

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WO1998035973A1 (fr) * 1997-02-12 1998-08-20 L'oreal Nouveaux derives de l'acide salicylique et leur utilisation dans les compositions cosmetiques ou dermatologiques

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