JP2542522B2 - 経皮吸収促進剤及び角質溶解剤 - Google Patents

経皮吸収促進剤及び角質溶解剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 請求項1及び2記載の発明 本発明は、経皮吸収促進剤及びこれを含有する皮膚外
用製剤に関する。更に詳しくは、アミンオキシドを有効
成分とする薬物の経皮吸収促進剤、及び該経皮吸収促進
剤と薬物とを含有する皮膚外用製剤に関する。
請求項3記載の発明 本発明は、皮膚を痛めることなく、皮膚を清浄にする
とともに角質を容易に除去し得る角質溶解剤に関する。
[従来の技術] 請求項1及び2記載の発明 従来から薬物の投与方法としては、経口投与や注射に
よる皮下、筋肉内、静脈内への投与、直腸や口腔内の粘
膜への投与等が行なわれており、中でも経口投与が広く
用いられている。しかしながら経口投与の場合には、薬
物は短時間に大量に吸収されるために血中濃度のコント
ロールがむずかしく、また吸収された薬物が初回循環時
に肝臓での代謝によりその効力を失うことがあり、また
刺激性の薬物の場合はその投与により胃腸障害等の副作
用を惹起しやすい、等の多くの欠点があった。
近年このような副作用や欠点を改善するために経皮投
与による外用製剤が開発されてきている。しかしそのよ
うな外用製剤においても、薬物の経皮吸収性が十分に得
られない場合が多く、その目的を達成し得ているとは言
いがたい。すなわち皮膚の表面は皮膚角質層と呼ばれ、
本来、体外からの異物の侵入を防御する障壁としての生
理的機能を有するものであるため、単に従来外用製剤に
常用されてきた基剤中に薬物を配合しただけでは、十分
な経皮吸収性は得られない。
これを改良するために近年、各種の経皮吸収促進剤が
提案され、外用製剤の基剤に配合することが一般に行な
われている。そのような経皮吸収促進剤としては例え
ば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、メチルデシルスルホキシド等が公
知である。
請求項3記載の発明 従来、身体各部の角質除去を目的とするものには、物
理的な研磨を利用した軽石や、サリチル酸、尿素、乳
酸、酵素等に代表される化学的な溶解作用を利用した乳
化物あるいは軟膏等がある。
[発明が解決しようとする課題] 請求項1及び2記載の発明 しかしながらこれら経皮吸収促進剤は、満足な吸収促
進効果が得られないものであったり、皮膚を刺激して紅
斑を生じるなど、その効果、安全性、使用感の点で十分
なものとは言いがたい。
本発明者等は上記問題点に鑑み、薬物の経皮吸収促進
効果に優れ、かつ安全性、使用感の点でも満足できる経
皮吸収促進剤を開発すべく鋭意研究を行なった結果、既
に洗浄剤として広く利用され、安全性にも優れているア
ミンオキシドを経皮吸収促進剤として用いることによ
り、優れた経皮吸収性が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
請求項3記載の発明 しかしながら、これらは痛みがあったり、皮膚を傷つ
けたり、また除去が不十分であったりして十分満足し得
るものではない。本発明者らは、こうした事情に鑑み、
上記の欠点を解決すべく角質溶解剤として優れた効果を
有する物質を広範囲に探求した結果、アミンオキシド類
を用いることにより、皮膚科医が常用しているサリチル
酸ゲルあるいは従来より知られているサリチル酸、尿
素、乳酸、酵素等の角質溶解剤よりもはるかにすぐれた
効果が得られ、なおかつ皮膚に対して刺激が著しく少な
いことを見出し、本発明を完成するに至った。
[課題を解決するための手段] 請求項1及び2記載の発明 すなわち本発明は、アミンオキシドを有効成分とする
薬物の経皮吸収促進剤、及び所望の薬物と上記経皮吸収
促進剤とを含有することを特徴とする皮膚外用製剤であ
る。
以下、本発明の構成について詳述する。
本判明において用いられるアミンオキシドは、次のも
のがあげられる。
(1)一般式(A)で表わされるアミンオキシド (式中R1、R2およびR3は炭素原子数1から24の直鎖また
は分岐のアルキル基あるいはアルケニル基を表わし、
R1、R2、R3のうち少なくとも1個は炭素原子数8以上の
直鎖または分岐のアルキル基あるいはアルケニル基を表
わす。) 一般式(A)で表わされるアミンオキシドの具体例と
しては、ジメチルラウリルアミンオキシド、ジメチルミ
リスチルアミンオキシド、ジメチルセチルアミンオキシ
ド、ジメチルステアリルアミンオキシド、ジメチルオレ
イルアミンオキシド、ジメチルベヘニルアミンオキシ
ド、メチルジラウリルアミンオキシドなどが挙げられ
る。
(2)一般式(B)で表わされるジヒドロキシエチルア
ルキルアミンオキシド (式中Rは炭素原子数8から24の直鎖または分岐のアル
キル基あるいはアルケニル基を表わす) (3)一般式(C)で表わされるジメチルアルキルポリ
オキシエチレンアミンオキシド (式中Rは炭素原子数8から24の直鎖または分岐のアル
キル基あるいはアルケニル基を表わし、nは1から5の
整数を表わす) 上記アミンオキシドのうちの一種または二種以上が用
いられる。
本発明の経皮吸収促進剤の利用によって薬効が増大し
得る薬物としては、以下のものが例示される。
すなわち、プレドニゾロン、デキサメタゾン等のステ
ロイド系抗炎症剤、インドメタシン、フルフェナム酸、
メフェナム酸等の非ステライド系抗炎症剤、クロルフェ
ニラミン、ジフェンヒドラミン、プロメタジン等の抗ヒ
スタミン剤、スルファモノメトキシン、スルファメチゾ
ール等のサルファ剤。ペニシリン、セファロスポリン、
エリスロマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニ
コール、ストレプトマイシン等の抗生物質、ナフチオメ
ート、クロトリマゾール等の抗真菌剤、5−フルオロウ
ラシル、シクロホスファミド、ブスルファン、アクチノ
マイシン等の抗悪性腫瘍剤、モルヒネ、コデイン、ナロ
ルフィン、ペンタゾシン、アスピリン、アセトアニリ
ド、アミノピリン等の鎮痛剤、プロスタグランジン類製
剤、バルビタール、チオペンタール等の催眠剤及び鎮静
剤、クロルプロマジン、レセルピン、クロルジアゼボキ
シド等の抗精神病剤、クロルゾキサゾン、レボドパ等の
抗パーキンソン病剤、ジキトキシン、ジゴキシン等の強
心剤、塩酸プロカインアミド、塩酸プロプラノール等の
抗不整脈剤、ジピリダモール、亜硝酸アミル等の抗狭心
症剤、ジアゾキサイド、ミノキシジル、レセルピン、硝
酸グアネチジン等の抗高血圧剤、パラアミノベンゾエー
トエステル等の紫外線抑制剤、ハイドロキノン、ビタミ
ンCエステル類、プラハイドロキシシンナメート等のメ
ラニン生成抑制剤、8−メトキシソラーレン等の乾せん
PUVA治療剤、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC等の
ビタミン類、インシュリン、エストラジオール、メチル
テストステロン等のホルモン剤、診断薬、パッチテスト
用アレルゲン、防虫剤、あるいは保湿剤、角質柔軟剤、
染毛剤などを薬物である。
これらの薬物は、本発明の経皮吸収促進剤中に混合し
て用いて皮膚に塗布することにより、速に皮膚に吸収さ
れる。局所作用を目的とする薬物であれば、皮膚内に深
く浸透して優れた効果を発揮し、全身作用を目的とする
薬物であれば、薬物が血中に移行するので同様に優れた
効果を発揮する。
使用対象は、主として人体用であるが、その他動物、
昆虫、植物等に適用することにより、薬理効果が期待さ
れる薬物、農薬、成長ホルモン等の基剤、助剤としても
有効である。
薬物の配合量は、薬物の種類、投与の方法、投与の目
的等によって異なるものであり、一概にはいえないが、
概ね経皮吸収促進剤1重量に対して、薬物0.001〜50重
量である。
上記の経皮吸収促進剤は、薬物を適宜混合してそのま
ま用いてもよいが、使用感触や適用のしやすさ、安全性
等を勘案して、一般的には適当な皮膚外用製剤中、例え
ばクリーム製剤、軟膏製剤、ゲル製剤、ローション製
剤、乳剤、粘着テープ剤等の基剤中に配合して用いられ
る。
その場合の各々の構成成分の配合量は、同じく薬物の
種類等によって異なるが、概ね以下の範囲が好ましい配
合量範囲である。すなわち、アミンオキシドの配合量は
外用製剤中0.0001〜10重量%、より好ましくは0.01〜5
重量%である。薬物の配合量は0.001〜10重量%、より
好ましくは0.01〜5重量%である。
本発明に係る薬物の経皮吸収促進外用製剤中には、上
記の必須構成成分の他に一般的に医療品、医薬部外品、
化粧料等の配合される成分を配合することができる。そ
れらの成分としてはグリセリン、プロピレングリコール
等の多価アルコール、流動パラフィン、スクワラン、高
級脂肪酸、高級アルコール等の油分、クエン酸、乳酸な
どの有機酸類、苛性ソーダ、トリエタノールアミン等の
アルカリ類、高級アルキル硫酸エステル塩、高級アルキ
ルエーテル硫酸エステル塩、高級脂肪酸アミドスルホン
酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アシルグルタミン酸塩、高級アルキル
リン酸塩等のアニオン性界面活性剤、高級アルキル四級
アンモニウム塩、脂肪族アミン塩、アルキルピリジニウ
ム塩等のカチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン、
スルホベタイン、イミダゾリン誘導体等の両性界面活性
剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸アミド、ソルビタン脂肪酸エステル、脂
肪酸アルカノールアミド、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル等の非イオン性界面活性剤、粉末、顔料、染料、防腐
防ばい剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、増
粘剤、保湿剤、アルコール、水、香料等が挙げられる。
請求項3記載の発明 すなわち本発明は、アミンオキシドからなることを特
徴とするとする角質溶解剤を提供するものである。以
下、本発明の構成について詳述する。
本発明において用いられるアミンオキシドは、次のも
のが挙げられる。
(1)一般式(A)で表わされるアミンオキシド (式中R1、R2およびR3は炭素原子数1から24の直鎖また
は分岐のアルキル基あるいはアルケニル基を表わし、R1
+R2+R3の炭素数の合計は16以上で、R1、R2、R3うち少
なくとも1個は炭素原子数8以上の直鎖または分岐のア
ルキル基あるいはアルケニル基を表わす) (2)一般式(B)で表わされるジヒドロキシエチルア
ルキルアミンオキシド (式中Rは炭素原子数8から24の直鎖または分岐のアル
キル基あるいはアルケニル基を表わす) (3)一般式(C)で表わされるジメチルアルキルポリ
オキシエチレンアミンオキシド (式中Rは炭素原子数8から24の直鎖または分岐のアル
キル基あるいはアルケニル基を表わし、nは1から5の
整数を表わす) 上記アミンオキシドのうちの一種または二種以上が用
いられる。
本発明に係る角質溶解剤は、優れた角質溶解作用を有
し、しかも皮膚に対して刺激が少ないので、そのままで
も、または液状、ゼリー状、軟膏状、クリーム状の各種
基剤に配合して幅広い用途に使用することができる。
[実施例] 請求項1及び2記載の発明 以下に実施例と試験例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもので
はない。
薬剤透過性試験 本発明品であるアミンオキシドについて薬剤透過性試
験を行なった。
実施例1−1〜1−5 次の組成からなる薬物試料を調製した。
(1) ハイドロキノン 1.0 % (2) 被験物質 0.1 (3) エタノール 20.0 (4) 精製水 残余 製法 (1)、(2)を(3)に溶解した後、(4)を添
加、混合し、試料とした。
被験物質 被験物質として以下のものについて試験を行なった。
(A)水に不溶性または微溶性のアミンオキシド 実施例1−1:ジメチルステアリルアミンオキシド 実施例1−2:ジメチルベヘニルアミンオキシド 実施例1−3:ジヒドロキシエチルステアリルアミンオキ
シド (B)水溶性のアミンオキシド 実施例1−4:ジメチルラウリルアミンオキシド 実施例1−5:ジメチルミリスチルアミンオキシド 比較例1−1 (1) ハイドロキノン 1.0 % (2) エタノール 20.0 (3) 精製水 残余 製法 実施例に準ずる 試験例 被験物質による薬剤の経皮吸収促進効果を評価するた
め、ヘアレスマウスの摘出皮膚を用いた、in vitro拡散
セルによる薬剤透過性試験を行なった。拡散セル装置は
拡散面積2cm2の垂直膜型二室セルを用いた。10〜15週齢
の雄性ヘアレスマウスの背部の皮膚全層を摘出し、拡散
セルに装着した。薬物試料側セル室に薬物試料を2ml、
レセプター側セル室にリン酸緩衝生理食塩水(pH7.2)
を2ml入れ、両層を穏やかに攪拌しながらセル全体を恒
温槽中で32℃に保った。24時間後にレセプター液をサン
プリングし、高速液体クロマトグラフィーによりレセプ
ター側に透過してきた薬剤量を定量した。結果は薬剤透
過率(%)として表わした。上記の結果を表1−1に示
す。
表より明らかなように、本発明の経皮吸収促進剤は薬
物の皮膚透過促進効果に優れており、特に水に不溶性ま
たは微溶性のアミンオキシドが効果に優れていることが
わかる。
薬剤経皮吸収試験 実施例1−6 (1) [14C]ハイドロキノン 1.0 % (2) ジメチルステアリルアミンオキシド 0.1 (3) エタノール 20.0 (4) 精製水 残余 製法 (1)、(2)を(3)に溶解した後、(4)を添
加、混合し、試料とした。
比較例1−2 (1) [14C]ハイドロキノン 1.0 % (2) エタノール 20.0 (3) 精製水 残余 製法 実施例に準ずる。
比較例1−3 (1) [14C]ハイドロキノン 1.0 % (2) 尿素 5.0 (3) エタノール 20.0 (4) 精製水 残余 製法(3)に(1)を溶解後、(4)に(2)を溶解
した溶液を添加、混合し、試料とした。
試験例 一群3匹からなる10週齢の雄性ヘアレスマウス背部皮
膚に、鳥居パッチテスト用絆創膏(径1.6cm)にて、試
料100μlを貼付した。絆創膏の上にスポンジを置き、
更にゴムの薄膜で被覆し、絆創膏を密着するようにし
た。塗布後、直ちにプラスチック製の密封容器中に入
れ、空気を送り、呼気排泄される炭酸ガスをモノエタノ
ールアミンの50%メタノール溶液に吸収させた。塗布
後、24及び48時間で塗布部の絆創膏を除去し、絆創膏中
の放射活性を測定した。次いで塗布部をセロハンテープ
で8回ストリッピングを行ない、セロテープに接着した
角層中の放射活性を測定した。その後、動物は屠殺し塗
布部の皮膚を剥離し、皮膚中の放射活性を測定した。残
った全身は0.5N−水酸化ナトリウム水溶液30gを加え
て、ブレンダーにてホモジネートとし、この一定量を採
取し、放射活性を測定した。また、所要時間までに排泄
された糞、及び尿は回収し、放射活性を測定した。以上
の呼気排泄量、糞・尿排泄量、及び体内貯留量の和をも
って体内経皮吸収量とした。上記の試験結果を表1−2
に示す。
表より明らかなように、本発明の経皮吸収促進剤は薬
物の吸収促進効果に優れていることがわかる。
実施例1−7 クリーム (1) デキサメタゾン 0.025 % (2) プロピレングリコール 8.0 (3) グリセリン 5.0 (4) 流動パラフィン 1.0 (5) アジピン酸ジイソプロピル 3.0 (6) ジメチルステアリルアミンオキシド 5.0 (7) グリセリンモノ脂肪酸エステル 1.5 (8) 防腐剤 適量 (9) 粘土鉱物(ベントナイト) 6.0 (10) 精製水 残余 製法 (6)に(1)、(4)、(5)、(7)、(8)を
添加し、70℃に加温し、溶解混合する。これを組成物
(A)とする。(10)の一部に(2)、(3)を添加混
合する。これを組成物(B)とする。温度を70℃に保
ち、組成物(B)を攪拌しながら、組成物(A)を徐々
に添加し、予備乳化した後、ホモミキサーで乳化する。
これを、あらかじめ(10)の残部に(9)を添加分散
しておいたものに撹拌しながら加え、冷却しクリームを
得た。
比較例1−4 クリーム (1) デキサメタゾン 0.025 % (2) プロピレングリコール 8.0 (3) グリセリン 5.0 (4) 流動パラフィン 1.0 (5) アジピン酸ジイソプロピル 3.0 (6) グリセリンモノ脂肪酸エステル 1.5 (7) 防腐剤 適量 (8) 粘土鉱物(ベントナイト) 6.0 (9) 精製水 残余 製法 実施例に準ずる。
試験例 実施例及び比較例で調製したクリームについて、血管
収縮作用を比較した。
すなわち、健常人男子10名の上背部に、実施例及び比
較例で調製したクリーム、更に前記2種類のクリームで
デキサメタゾンを含まないクリームそれぞれをランダム
に割り付け、パッチテスト用絆創膏(鳥居薬品製)を用
いて塗布し、密封貼付した。4時間後絆創膏をはがし、
試料を除去し、更に4時間放置した後判定した。
判定基準は、ステロイドの血管収縮作用に伴う蒼白現
象により「著明な蒼白現象」(スコア2)、「明らかな
蒼白現象」(スコア1)、「微弱な蒼白現象」(スコア
0.5)、「変化なし」(スコア0)として各基剤別に平
均スコアを求めた。
結果を表1−3に示す。
表より明らかな様に実施例のクリームが血管収縮作用
に優れていることがわかる。
実施例1−8 ゲル (1) インドメタシン 1.0 % (2) エチルアルコール 50.0 (3) カルボキシビニルポリマー 1.2 (4) ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 1.5 (5) ジメチルベヘニルアミンオキシド 1.0 (6) ジイソプロパノールアミン 0.35 (7) 精製水 残余 製法 (2)に(1)、(4)、(5)を溶解し、これに、
(7)に(3)を溶解したものを加えよく混合する。こ
の混合物に(6)を添加し、よく攪拌混合しゲルを得
た。
比較例1−5 (1) インドメタシン 1.0 % (2) エチルアルコール 50.0 (3) カルボキシビニルポリマー 1.2 (4) ポリオミシエチレン(40)硬化ヒマシ油 1.5 (5) ジイソプロパノールアミン 0.35 (6) 精製水 残余 製法 実施例に準ずる。
比較例1−6 市販のインドメタシン1%含有の軟膏(ゲル状外用
剤)。
試験例 上記ゲル基剤について、カラゲニン浮腫抑制率試験に
よりその薬効を調べ比較した。
すなわち、生後6週齢のウイスター系雄性ラット5匹
を1群とし、まず、各群のラットの右後肢容積を、ラッ
ト後肢足蹠浮腫容積測定装置KM−357(夏目製作所製)
を用いて、測定し、その後、試料0.2gをラットの右後肢
に塗布する。2時間後に、同部位に1%カラゲニンナト
リウム塩0.05mlを皮下に注射し、カラゲニンナトリウム
塩注射3時間後に右後肢容積を測定し、試料塗布前の右
後肢容積との差を足浮腫容積とし、下式により足浮腫抑
制率を算出した。
ただし、Vc及びVtは、それぞれコントロール群(被試
験料無塗布)、被試験料塗布群の平均足浮腫容積を示
す。
上記の試験結果を表1−4に示す。
表より明らかなように、実施例のゲル基剤は、カラゲ
ニン浮腫抑制作用に優れている事がわかる。
請求項3記載の発明 次に本発明を実施例をもって詳細に説明するが、それ
に先立ち、各実施例で用いた評価法を説明する。
角質溶解性の評価は、モルモットより採取した角質層
を用いて行なった。角質層の採取は以下の方法で行なっ
た。モルモットの背部をバリカンおよび脱毛剤により除
毛し、紅斑がおさまってから屠殺し、皮膚全層をハサミ
にて剥離した。皮膚裏側の皮下脂肪をハサミで除去した
のち、60℃の温水に1分間浸漬し、氷冷後表皮をピンセ
ットおよびスパチュラできれいに剥離した。その表皮を
リン酸緩衝液(pH7.6)中0.1%トリプシンで37℃、1時
間処理して生細胞を消化し、水洗、乾燥して角質層を得
た。
角質溶解性の試験は以下の方法で行なった。角質層を
1×1cm四方に切り、試験溶液10mlに浸漬し、32℃恒温
槽中にて経日を追って角質層の状態を観察した。評価結
果は次の記号により表わした。
− :角質層の形状変化なし + :角質層がやや崩壊 ++:角質層がかなり崩壊 C :角質層の存在が認められなくなった 実施例2−1 各種アミンオキシドの水溶液もしくは水懸濁液につい
て、その角質溶解性を試験した。結果を表1に示す。い
ずれのアミンオキシドにおいても顕著な角質溶解性があ
ることが示された。また、その水溶液の濃度が0.01mM
(0.0003%)の低濃度においても有効な角質溶解性を示
した。
比較例2−1 皮膚科医が常用しているサリチル酸ゲルあるいは従来
より知られている角質溶解剤の水溶液について、その角
質溶解性を試験した。結果を表2に示す。いずれの角質
溶解性も、本試験法においては明らかな角質溶解性は示
さなかった。
[発明の効果] 請求項1及び2記載の発明 請求項1及び2記載の経皮吸収促進剤及び皮膚外用製
剤は、薬物の経皮吸収促進効果に優れ、かつ安全性、使
用感触も極めて良好なものである。
請求項3記載の発明 請求項3記載の角質溶解剤は、従来の角質溶解剤より
もはるかにすぐれた角質溶解効果を有し、かつ皮膚に対
して刺激が著しく少ないものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミンオキシドを有効成分とする経皮吸収
    促進剤。
  2. 【請求項2】薬物と、アミンオキシドを含有することを
    特徴とする皮膚外用製剤。
  3. 【請求項3】アミンオキシドを有効成分とする角質溶解
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