JPH0778026B2 - 皮膚用外用基剤 - Google Patents

皮膚用外用基剤

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JPH0778026B2
JPH0778026B2 JP63333364A JP33336488A JPH0778026B2 JP H0778026 B2 JPH0778026 B2 JP H0778026B2 JP 63333364 A JP63333364 A JP 63333364A JP 33336488 A JP33336488 A JP 33336488A JP H0778026 B2 JPH0778026 B2 JP H0778026B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、医療用または化粧用として皮膚面に適用さ
れ、生理活性機能等を効果的に発現させる皮膚用外用基
剤に関する。
〔従来の技術〕
近年、健康管理に対する関心がますます高まってきてお
り、それに伴って、皮膚に適用される外用剤(外用基
剤)に関する技術開発も一層活発化して、様々な期待が
寄せられている。
皮膚には、大きく分けて、 体温調節作用、 水分のコントロール、 変化を感じとる知覚作用、 エネルギーの貯蔵(エネルギー源となる皮下脂肪の
蓄積)、 生体の保護、 という5つの重要な機能がある。特に、の生体の保護
機能に関しては、皮膚表面にひび割れ,あかぎれ,しも
やけ,凍傷あるいは切傷などの損傷が生じた場合、素早
くその表皮損傷部を修復させて、カビ,バクテリア等の
微生物の体内への侵入および感染を防ぐことが必要とな
ってくる。
このような皮膚の機能を促進して皮膚状態を平常かつ健
康に保つため、あるいは、生体全体の健康維持等を図る
ために、医療または化粧の観点から、皮膚面には様々な
外用剤が適用されている。そうした外用剤としては、従
来、絆創膏,パップ剤,軟膏剤,乳液,化粧水等が知ら
れており、これらには種々の薬物(皮膚用生理活性物
質,疾病治療用薬効物質等)が配合されている。また、
磁気を応用した治療剤として、ポリプロピレンフィルム
等に磁性体粒子を貼り付けたものが市販されている他、
温感刺激剤等が配合された外用剤等も一般に市販されて
おり、これらは、神経痛,リュウマチ,肩こりあるいは
腰痛等の疾患に対し、消炎,鎮痛,血行促進等の目的で
汎用されている。さらに最近では、医療,化粧両分野に
おいて、人体への遠赤外線の有効利用が進められてい
る。放射された遠赤外線は人体深部に浸透し、人体内部
で発熱して温熱効果を発揮することから、微細血管の拡
張,血液循環の促進,新陳代謝の促進等の作用が得ら
れ、高血圧,低血圧,リューマチ,ムチ打ち,肩こり,
腰痛,筋肉疲労等の疾患に対して効果が認められてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、医療用として用いられている上記従来の外用
剤では、皮膚面の局所に適用された時、肌荒れを引き起
こし易く、とりわけアレルギー体質者や敏感肌の持ち主
に対しては皮膚の炎症を招くこともあるという問題があ
った。たとえば、上記磁気を応用した治療剤等には、皮
膚荒れを生じた場合には直ちに取り外すよう勧告する注
意事項が記載されているし、上記遠赤外線を応用したも
のでは、温熱効果に比例して皮膚表面に炎症が生じる傾
向が見られている。さらに、含まれている生理活性物質
や医薬活性成分等が皮膚表皮内部にまで充分に浸透し難
く、そのため、満足のいく生理活性機能ないし薬理効果
が得にくいという欠点もあった。化粧用途の場合でも、
肌荒れ等の面で未だ改善すべき点がある他、効果の発現
面でも増強が望まれていた。
こうした事情に鑑み、この発明は、医療用または化粧用
として、皮膚の炎症や肌荒れ等を引き起こさずに充分な
生理活性機能等を発現しうる皮膚用外用薬剤を提供する
ことを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため検討を重ねた結果、従来、バイ
オマテリアルとして、皮膚の保健美化や保護等の目的で
各種化粧料に配合されているコラーゲンと血行促進等の
効果を有する磁性体粉末、および/または温熱効果等を
有する遠赤外線放射体粉末とを組み合わせることの有効
性を見出し、この発明を完成させるに至った。
したがって、この発明にかかる皮膚用外用基剤は、可溶
性コラーゲンおよび/またはその誘導体と、磁性体粉末
および/または遠赤外線放射体粉末とを含んでいるよう
にする。
さらに、上記皮膚用外用基剤は、薬物をも含んでいるこ
とが好ましい。
〔作用〕
この発明の皮膚用外用基剤に含まれている可溶性コラー
ゲン(=可溶化コラーゲン)およびその誘導体は、生体
親和性高分子であって、すなわちコラーゲン蛋白が優れ
た生体組織親和性(適合性)を有していることから、生
体とのなじみが非常に良い。したがって、コラーゲン
は、皮膚の炎症や肌荒れ等を引き起こすことがないばか
りか、膜状のコラーゲン膜として皮膚表面の創傷部に適
用されて培養皮膚(人工皮膚)としての機能を発揮し、
創傷部を素早く修復する修復促進効果も備えている。こ
れは、生体適合性に優れたコラーゲン内あるいはコラー
ゲン上に、皮膚細胞や血管が入り込んだり支持されたり
して固定化される特性があるためである。
さらに、コラーゲンは、上記修復促進効果以外には皮膚
に対して様々な生理活性作用を有しており、たとえば、
皮膚老化防止効果(皮膚の小皺防止,角質改善,柔軟
化,弾力性増加等)および美肌効果(皮膚の保護,保
湿,荒れ防止,保健美化等),美白作用等も期待でき
る。皮膚の老化は、年齢と共に真皮中での組織結合が進
行して組織の数が減少し、組織間物質が増加するにつれ
て生じる現象であって、老化に伴い、皮膚は膨潤性や保
水性,弾力性(はり)を失って硬化し、皺が増えてその
美しさを失っていく。つまり、老化は、コラーゲン繊維
が分子間結合により網化するにつれて同コラーゲン繊維
の水結合能が低下していく現象であるため、外部からコ
ラーゲンを補うことにより、皮膚表皮の角質層を保護し
て皮膚の荒れを防止するとともに、保湿性を高めて皮膚
の弾力性や柔軟性を回復させることができるのである。
さらには、ヘパリンを結合させることによるコラーゲン
の抗血栓助長効果や、血小板またはフィブリン沈着防止
効果も期待できる。
このように皮膚面を改善できる可溶性コラーゲンおよび
/またはその誘導体を必須成分としているため、この発
明にかかる皮膚用外用基剤では、もう一方の必須成分で
ある磁性体粉末の効用、すなわち消炎,鎮痛,血行促
進,疲労回復等の各効果、および/または、遠赤外線放
射体粉末の効用、すなわち微細血管の拡張,血液循環の
促進,新陳代謝の促進等の各効果が、改善された皮膚表
皮を通して万遍なく充分に発揮される。特に、生体内の
血行促進ないし血液循環の促進効果が得られる結果、可
溶性コラーゲンやその誘導体、並びに、必要に応じて添
加される薬物(コラーゲン以外の皮膚用生理活性物質,
医薬活性成分等)が皮膚表皮内部に充分に浸透するよう
になり、それらの機能が活性化されて、各々の薬効が充
分に発揮される。
〔実 施 例〕
以下に、この発明を詳しく説明する。
まず、この発明において用いられる可溶性コラーゲンと
しては、特に限定はされず、骨,軟骨,腱,皮膚,魚鱗
などに存在して結合組織の主成分をなす硬タンパク質の
一つであるコラーゲンを中性塩,酸,アルカリまたは酵
素などで加水分解して可溶化したものを1種以上、任意
に用いることができる。さらに、それらに適当な化学修
飾(たとえば、サクシニル化,エステル化等)を行って
得た誘導体を用いてもよい。それらのコラーゲンの分子
量は、特に限定されることはないが、数万ないし数十万
程度であることが適当である。また、可溶性コラーゲン
および/またはその誘導体の配合量についても、特に限
定はされないが、皮膚用外用基剤全量中の0.01〜8.0重
量%(以下、単に「%」と記す)程度であることが一般
的には適切であり、さらには0.05〜6.0%程度であるこ
とが好ましい。
磁性体粉末(微粉末)として用いられる磁性体材料で
は、安定な磁場を外部に発生し続ける永久磁石が好まし
く、たとえば、フェライト磁石,希土類磁石,鋳造磁石
等が挙げられるが、これらに限定されることはない。特
に、保磁力,残留磁気などの磁気特性に優れた磁性体材
料を用いることが推奨され、ハードフェライトと呼称さ
れるフェライト系磁石(酸化鉄:Fe2O3を主成分とし、Sr
Co3,BaCo3,MnO,ZnO,NiOなどが複合されてなる金属複合
酸化物)を好ましく用いることができる。さらには、医
療用等として一般に製造,販売されているバリウムフェ
ライト(Baフェライト:Fe2O3−BaCo3)およびストロン
チウムフェライト(Srフェライト:Fe2O3−SrCO3)等が
例示される。これらの磁性体材料粉末は、特に限定はさ
れないが、表面磁束10〜2500ガウス、一層好ましくは10
0〜1500ガウスの磁力を有し、粒度が0.01〜100μm程度
の微粒子であることが好ましい。同磁性体粉末の配合量
は、皮膚用外用基剤全量中の0.1〜50%、好ましくは1
〜30%程度であることが適切であるが、この範囲に限定
されることはない。
遠赤外線放射体粉末(微粉末)として用いられる遠赤外
線放射体材料としては、遠赤外線を放射するものであれ
ば、特に限定はされず、一般的に市販されている遠赤外
線セラミックス等を使用できる。この遠赤外線セラミッ
クスとしては、シリカ,アルミナ,酸化鉄,チタニア,
ジルコニア,酸化マンガン,酸化カルシウム,酸化マグ
ネシウム等の酸化物およびそれらの複合酸化物等を原料
とする酸化物系のものや、炭化ケイ素,窒化ケイ素等の
非酸化物およびそれらの複合体等を原料とする非酸化物
系のものを使用できる。特に、生体との間で生物学的,
化学的反応を起こさず、生体安定性を有するセラミック
ス(バイオセラミックス;アルミナ系,アパタイト系
等)を用いることが好ましい。また、放射される遠赤外
線の波長域についても、3μm〜1mm程度の通常の遠赤
外線領域のものであればよく、特に限定はされないが、
なかでも、8〜14μmの波長のものが、人体内部への浸
透性および温熱効果の点で最も優れているために好まし
い。
この発明にかかる皮膚用外用基剤の形態は、特に限定は
されず、医療用としてペースト状の軟膏剤,パップ剤な
いし塗布剤等の形態で用いられる他、化粧用として乳液
あるいはクリーム等の基礎化粧料あるいはパック等の形
態で、さらにはスプレー剤として使用することもでき
る。このような形態の皮膚用外用基剤は、必要箇所に必
要量を付着させることが可能で、不要になれば水等で洗
い流すことにより容易に除去することができるという利
点を有している。もちろん、紙、布、合成樹脂等からな
るフィルム状等の支持体に皮膚用外用基剤を塗布し、こ
れをフィルムごと皮膚に貼付けて、あるいは貼付けた後
にフィルムを剥がして使用することもできる。
この皮膚用外用基剤は、上記可溶性コラーゲンおよび/
またはその誘導体と、磁性体粉末および/または遠赤外
線放射体粉末とからのみ構成されていてもよいが、上記
形態や、治療あるいは美容といった使用目的等に応じ
て、その他の成分を含んでいてもよい。そのような成分
としては、たとえば、一般的に用いられている油性成
分,溶剤,増粘剤,湿潤剤,有機溶媒,乳化剤ないし界
面活性剤,着色剤,香料,防腐剤,酸化防止剤,紫外線
吸収剤、さらには薬剤等が挙げられ、これらの1種以上
を必要に応じて任意に含有させることが可能なのであ
る。
上記薬剤としては、主として美容のために化粧目的で用
いられるコラーゲン以外の皮膚用生理活性物質、あるい
は、主として治療のために医療目的で用いられる医薬活
性成分(疾病治療用薬効物質)等が挙げられ、経皮吸収
され得るものであれば特に限定されることはない。ま
た、それらは、局所的に適用する薬物であっても全身的
に適用する薬物であってもよい。局所的に適用する薬物
としては、皮膚面および皮下の疾病を治療する目的で、
あるいは皮膚を保護できるよう皮膚状態を調整する目的
で使用され、主に局所的に薬効を発揮するものが挙げら
れる。他方、全身的に適用する薬物としては、適用部位
である皮膚面から吸収され、血中を経て体内の組織、器
官などへ到達し、主に全身的な薬効を発揮するものが挙
げられる。薬物の配合量は、薬効発現に充分な量であれ
ばよく、また、薬物の種類,治療や投与の目的,患者の
年齢や体重,疾病の進行度などに応じて適宜増減される
ことが好ましく、特に限定されない。
上記薬物に関し、皮膚用生理活性物質として、具体的に
は、美白作用物質,皮膚老化防止物質,保健効果物質等
が挙げられる。
美白作用物質は、メラニン生成抑制物質による美白化,
紫外線による皮膚の黒化防止、あるいはメラニン色素の
沈着により形成されるシミ,ソバカスの除去等の作用を
有する物質である。さらに具体的には、アスコルビン酸
ジパルミテート,アスコルビン酸ホスフェイトマグネシ
ウム等のアスコルビン酸類、グルタチオンおよびその誘
導体、リボ核酸、デオキシリボ核酸、スルホン酸および
その誘導体、チロジナーゼ、天然植物抽出エキス、動物
抽出エキス、ビタミンCおよびその誘導体、ハイドロキ
ノンおよびその誘導体、コンジ酸およびその誘導体等の
メラニン生成抑制物質や、パラアミノ安息香酸系,サリ
チル酸系,ベンゾフェノン系,桂皮酸系,ベンゾフラン
系,クマリン系,アゾール系等の紫外線散乱物質、その
他、イオウ,過酸化水素,過ホウ酸ナトリウム等のメラ
ニン分解脱色剤等が例示される。
皮膚老化防止物質は、皮膚の老化に伴って表皮が薄くな
り、表皮の突起,乳頭体の偏平,ケラチンの生産低下が
起こったり、基質も老化して水分量が少なくなり、皮下
脂肪も減ってきたり、あるいは、皮膚の血行が衰え、血
管の抵抗力が弱くなり、老人性白斑などが生じたりとい
った皮膚の老化を防止する物質である。すなわち、皮膚
に物理的な刺激を与えることにより、皮膚の血行や経皮
吸収を促進するものであり、具体例としては、ビタミン
B群,D群,E群およびそれらの誘導体ならびにアスコルビ
ン酸およびその誘導体,γ−リノレン酸エステル等との
複合物質、キノコ類,他衣類,センブリ,樹皮,果実,
果皮等の植物抽出エキス、脾臓エキス,胎盤エキス等の
動物抽出エキス、生薬エキス、アミノ酸およびその誘導
体、グリセリン誘導体、デキストリン,ムコ多糖類等の
糖類、塩化カルブロニウム,グリチルリチン等の経皮吸
収剤等が挙げられる。
保健効果物質は、皮膚の美化,皮膚の保護,保湿作用
や、自然保湿効果(NMF)、角質層改善作用等を有し、
健康美肌にする皮膚物質であり、たとえばタンパク質,
多糖類,ムコ多糖類,多価アルコール,リン脂質,合成
高分子,植物・生体抽出物,ステロイド化合物等がこれ
に相当する。より具体的には、水溶性セルロース誘導
体,ポリアクリル酸およびその塩類,ポリビニルアルコ
ール,ポリエチレングリコール,ヒドロキノンプロピル
澱粉,アルギン酸およびその塩類,ガム類,コラーゲン
誘導タンパク質等の水溶性高分子や、パントテン酸およ
びその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導体、アミ
ノ酸類、尿素、乳酸塩、ピロリドンカルボン酸、グリセ
リン、ソルビトール、ゲルマニウム、アラントインおよ
びその誘導体、ヒアルロン酸、キチン、キトサンおよび
その誘導体、コンドロイチン硫酸、DNA(デオキシリボ
核酸)およびその塩類、RNA(リボ核酸)およびその塩
類等が列記できる。
他方、経皮より吸収することで皮膚面および皮膚表皮内
部に浸透して疾病を治療する上記医薬活性成分として
は、たとえば、以下のものが例示できる。
中枢神経系用薬品 ・鎮痛消炎剤(サリチル剤,サリチル酸メチル,アスピ
リン,メントール,フェニルブタゾン,インドメタシ
ン,フルルビプロフェン,トルメチンナトリウム,クエ
ン酸ペリソキサール,フェプラゾン,フェンチアザク,
メピリゾール,塩酸チノリジン等) ・抗てんかん剤(フェナセミド系,ヒダントイン系,オ
キサゾリジン系,バルビツール酸系,プリミドン系,ア
ミノ酪酸系,スルホンアミド系等) ・精神経用剤(メプロバメート,クロルプロマジン,フ
ェノチアジン系,ベンゾアゼピン系,モノアミン酸系酵
素阻害剤,イミプラミン系製剤等) ・催眠鎮痛剤(有機ブロム化合物,キチゾロン系,グル
テチミド,抱水クロラール系,ベンゾジアゼピン系,バ
ルビツール酸系およびチオバルビツール酸系,ブロム
塩,トウキ,センキュウ製剤等) 末梢神経系用薬品 ・局部麻酔剤(アミノ安息香酸アルカミンエステル,ア
ミノ安息香酸アルキルエステル,ジプカイン系,キシリ
ジン系,アルカロイド製剤等) ・抗微生物剤(エリスロマイシン,スピラマイシン,キ
タサマイシン,オレアンドマイシン,クロラムフェニコ
ール,テトラサイクリン系,トリコマイシン,ナイスタ
チン,グリセオフルビン,バリオチン,ピマリシン,ザ
ルコマイシン,マイトマイシンC,カルチノフィリン,ク
ロモマイシンA3,アクチノマイシンD等) ・骨格筋弛緩剤(メフェネシン系,クロルゾキサゾン,
合成クラーレ,コリン系,アルカロイド製剤等) ・自律神経剤(四級アンモニウム塩,アセチルコリン
系,ネオスチグミン系,ベンジルイミダゾリン系,ナフ
ァゾリン系,アルカロイド製剤等) ・鎮けい剤(ジフェニルグリコート系,アトロピン系,
パパヘリン系,マグネシウム塩,アルカロイド製剤等) ・発汗剤,止汗剤(カンフル剤,ピロカルピン製剤等) アレルギー用薬品 ・抗ヒスタミン剤,抗アレルギー剤(フマル酸クレマス
チン,メキタジン,ジフェンヒドラミン系,トリペレナ
ミン系,フェノチアジン系,トンジルアミン系,フェニ
ラミン系,ジフェニルピラリン系製剤等) 循環器官用薬品 ・利尿剤(キサンチン誘導体,カリウム塩,チアジド
系,抗アルドスチロン,炭酸脱水酵素阻害剤,クロルベ
ンゼンスルホンアミド系,アルカロイド製剤等) ・強心剤(塩酸エタフェノン,モルシドミン,ニケタミ
ド系,カフェイン系,カンフル系,ジギタリス,ストロ
ファンツス,配糖体,ジコウ・ゴオウ,アルカロイド製
剤等) ・血管補強剤(ルチン系製剤等) ・血管収縮剤 ・血管拡張剤 ・不整脈用剤(プロカインアミド系,キニシン製剤,リ
ン酸ジソピラミド,塩酸メキロレチン等) 呼吸器官用薬品 ・呼吸促進剤(ロペリン系,ジモルホラミン系製剤等) ・鎮咳去たん剤(植物系,アンモニウム塩,コデイン
系,エフェドリンおよびマオウ,ノスカピン,デキスト
ロメトルファン,イソプロテレノール系,アルカロイド
製剤等) 消化器官用薬品 ・生薬エキス製剤(薬用ニンジンエキス等) ホルモン剤,抗ホルモン剤(甲状腺ホルモン,副甲
状腺ホルモン,クロルテストステロン系,オキシメトロ
ン,ノルテストステロン系製剤,副腎ホルモン剤;エピ
ネフリン,コルチゾン系製剤等) ビタミン剤(ビタミンA,B1,B2,B6,B12,C,D,E,K,L製
剤等) 滋養強壮変質剤 ・カルシウム剤(乳酸カルシウム,グリセロリン酸カル
シウム,グルコンカルシウム,ハロゲン化カルシウム,
リン酸カルシウム製剤等) 漢方製剤 その他の代謝性薬品 ・酵素製剤(トリプシン,ストレプトキナーゼ,ウロキ
ナーゼ製剤等) ・糖尿病用剤(メゾシュウ酸カルシウム,スルフォニル
尿素系,ビグアニド製剤等) なお、上記薬物は、単独で用いられる他、任意に複数種
を組み合わせて併用することもできる。
以上のような各成分を含む皮膚用外用基剤の調製方法
は、特に限定はされないが、充分に均一化された組成物
として同基材を得るために、磁性体粒子および遠赤外線
放射体粉末については、予め任意の溶媒中に界面活性剤
等と共に分散させ、コロイド状等として添加することが
推奨される。さらに、可溶性コラーゲンおよびその誘導
体についても、水性ベースの溶液状にして、上記分散状
態の磁性体粒子,遠赤外線放射体粉末およびその他の成
分と均一に混合することが望ましい。
以下に、この発明のさらに詳しい実施例について、比較
例と併せて説明するが、この発明にかかる皮膚用外用基
剤が、下記実施例に限定されることはない。
−実施例1〜5− 被膜剤として可溶性コラーゲンまたはその誘導体(化学
修飾コラーゲン)を用い、第1表に示した成分を配合し
て、以下のように各塗布剤を調製した。まず、精製水に
クエン酸を1%溶解し、これにコラーゲンを膨潤,溶解
させた。ここに、磁性体粉末または遠赤外線放射体粉末
を加え、さらにプロピレングリコールを添加して塗布剤
を調製した。なお、水酸化ナトリウムによりpHを5.0に
調整した。
可溶性コラーゲンとしてペプシン可溶化コラーゲンを、
化学修飾コラーゲンとしてサクシニル化コラーゲンを、
磁性体粉末としてBaフェライト微粉末(磁束密度800G
s)を、遠赤外線放射体粉末としてコージライト系セラ
ミックス微粉末(波長領域5〜15μm,放射率85%)をそ
れぞれ用いた。
−比較例1〜12− 被膜剤としてコラーゲン以外の水溶性高分子等を用い、
あるいは用いずに第1表に示した成分を配合し、次のよ
うに各塗布剤を調製した。まず、各被膜剤に、実施例1
〜5で用いたのと同じ磁性体粉末または遠赤外線放射体
粉末を混合し、次いでプロピレングリコールを添加し、
さらにpHを5〜6に調整して塗布剤を得た。
上記実施例および比較例の塗布剤をモルモットの皮膚に
塗布し、6時間,24時間,48時間,72時間後の皮膚に対す
る刺激性を調べた。
以上の結果を、同じく第1表に示す。
第1表にみるように、被膜剤として可溶性コラーゲンま
たはその誘導体が用いられている実施例の塗布剤は皮膚
刺激性がなく、皮膚に対して安全であるのに対し、その
他の合成樹脂等を被膜剤とした比較例のものはいずれ
も、皮膚に対して刺激性を有することが判明した。
−実施例6− 下記成分を配合して、磁性体粉末を含む化粧用の皮膚用
外用基剤であるエモリエントクリーム(化粧クリーム)
を調製した(数値は%を表す)。
上記基剤の調製は、次のように行った。まず、上記Bの
混合物を70℃に加温しながら分散させた後、25〜30℃ま
で冷却した。一方、Aの精製水に1%量のクエン酸を加
え、その中に可溶性コラーゲンを膨潤,溶解させ、さら
にその他の成分を加えた。このA液のコラーゲン溶液中
にBの混合物を徐々に加え、さらに水酸化カリウム溶液
でpH5に調整し、化粧用のクリームを得た。
−実施例7− 下記成分を配合して、磁性体粉末を含む医療用の皮膚用
外用基剤であるパック剤を調製した(数値は%を表
す)。
上記基剤の調製は、次のように行った。まず、上記Bの
混合物を70℃に加温しながら充分に分散させた後、25〜
30℃まで冷却した。一方、Aの精製水に防腐剤を溶解さ
せ、1%量のクエン酸を加えた後、その中にサクシニル
化コラーゲンを膨潤,溶解させた。これを水酸化ナトリ
ウムでpH6.0に調整し、さらに残りのA成分を加えた。
このA液中にBの混合物を徐々に加え、ペースト状パッ
ク剤を得た。
−比較例13− 可溶性コラーゲンを配合しないようにする他は上記実施
例6と同様にして、エモリエントクリームを調製した。
−比較例14− 磁性体粒子を配合しないようにする他は、上記実施例6
と同様にしてエモリエントクリームを調製した。
−比較例15− サクシニル化コラーゲンを配合しないようにする他は、
上記実施例7と同様にしてペースト状パック剤を調製し
た。
−比較例16− 磁性体粒子を配合しないようにする他は、上記実施例7
と同様にしてペースト状パック剤を調製した。
上記得られた実施例6,7および比較例13〜16の皮膚用外
用基剤について、女性パネラー10名による実使用テスト
を行った。すなわち、上記皮膚用外用基剤を各人に毎日
使用させ、1か月後の皮膚状態(肌荒れの有無、はりお
よびしなやかさ)と、実施例7および比較例15,16の皮
膚用外用基剤については薬効も評価させた。
以上の結果を、第2表に示す。
第2表にみるように、可溶性コラーゲンおよび磁性体粉
末が配合された実施例6,7の皮膚用外用基剤では、コラ
ーゲンを含まない比較例(13および15)のものに比べて
肌荒れ等の皮膚障害がないばかりか、反対に、コラーゲ
ンの生理活性作用に由来する皮膚のしなやかさとはりが
得られている。これらの効果は、磁性体粒子の血行促進
効果を受けて、磁性体粒子を含まない比較例(14および
16)のものに比べて一層増強されている。さらに、薬物
が配合された実施例7の皮膚用外用基剤では、磁性体粒
子を含まない対応する比較例(16)のものに比べて優れ
た薬理効果が得られている。
−実施例8− 下記成分を配合して、遠赤外線放射体粉末を含む軟膏剤
または塗布剤を調製した(数値は%を表す)。
上記基剤の調製は、次のように行った。まず、上記Bの
混合物を70〜75℃に加温しながら均一に混合,溶解させ
た後、25〜30℃まで冷却した。一方、Aの精製水に1%
量のクエン酸を加え、その中にサクシニル化コラーゲン
を膨潤,溶解させ、さらにその他の成分を加えた。この
A液中にB液を徐々に加え、さらに水酸化カリウム溶液
でpH5に調整し、軟膏剤(塗布剤)を得た。
上記得られた実施例8の皮膚用外用基剤について、上記
と同様に女性パネラー10名による実使用テストを行った
ところ、磁性体粉末を配合した実施例6の皮膚用外用基
剤と同様の結果が得られた。また、上記B液中に薬物
(サリチル酸メチル)を混合,溶解して上記実施例8と
同様に軟膏剤を調製して検討した結果、実施例7の場合
と同様に優れた薬効も得られることが判明した。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、この発明にかかる皮膚用外用基
剤には、生体親和性高分子である可溶性コラーゲンおよ
び/またはその誘導体が含まれているため、皮膚の炎症
や肌荒れ等の種々の皮膚障害が防止され、アレルギー体
質者等であっても支障なく安心してこの皮膚用外用基剤
を使用することができる。さらに、コラーゲンに由来す
る修復促進効果,皮膚老化防止効果,美肌効果等の生理
活性作用をも併せて期待できる。
上記のようなコラーゲンの作用を受けて皮膚面が改善さ
れることにより、同基剤中に分散された磁性体粉末の持
つ血行促進,疲労回復,鎮痛,消炎等の効果、および/
または、同基剤中に分散された遠赤外線放射体粉末の持
つ微細血管の拡張,血液循環の促進,新陳代謝の促進等
の効果が充分に発揮される。
さらに、この発明の皮膚用外用基剤は、任意の生理活性
機能ないし薬効を有する薬物を含有することができ、そ
れらは、磁性体粉末および/または遠赤外線放射体粉末
による上記血行促進ないし血液循環促進効果を受けて皮
膚表皮内部に充分に浸透するため、従来になく効果的に
その効用を発揮することができる。
以上の皮膚用外用基剤は、用途等に応じた任意の形態
で、必要箇所に必要量に付着させることができ、洗浄等
による除去も容易である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/06 E 33/00 33/26 38/17 47/02 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可溶性コラーゲンおよび/またはその誘導
    体と、磁性体粉末および/または遠赤外線放射体粉末と
    を含む皮膚用外用基剤。
  2. 【請求項2】薬物をも含んでいる請求項1記載の皮膚用
    外用基剤。
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