JPH08268622A - 用紙搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 用紙搬送装置において、コルゲーション効果
により用紙に腰を持たせるとともにコルゲーション効果
により生じていた用紙のこじれ、紙しわ、汚れなどの欠
点を解消できる搬送ローラを提供するものである。 【構成】 用紙搬送装置に用紙にかかる力を軽減させる
手段を設けるもので、前記手段としては、一定時間毎に
開放するピンチローラを設けたり、搬送ローラの大径部
の一部に外周長が短い部分あるいは大径部の一部に用紙
との非接触部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本願発明は、画像形成装置の用紙
搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】画像形成装置である電子写真複写機の定
着部において、定着ローラーの後に用紙の搬送ローラと
してコルゲーション式搬送ローラーが特開昭６３ー１６
７０号公報に開示されている。図６に示されているよう
に、用紙は、定着部２１のヒートローラ２２と圧接ロー
ラ２３を通過して定着された後、ガイド板２４に案内さ
れてカール修正装置２５に送られる。

【０００３】カール修正装置２５の駆動ローラー２６
は、図３に示されているように、その中央部に凸部が設
けられ、この凸部に対応して凹部が設けられている従動
ローラ２７が配置されている。

【０００４】用紙はこれらのローラ間を搬送させる際
に、コルゲーション効果により用紙に腰を持たせてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の用紙搬送では、
用紙の搬送力及び収容性改善のため、ローラー径を大き
くすることによって生じるコルゲーション効果を利用し
ているが、用紙が接する大径部と小径部のローラー径の
差から周速差が生じるため、用紙がこじれてダメージが
発生したり、また、こすれによりスリップ音の発生ある
いはローラのスリップ跡で用紙が汚れたり、用紙に紙し
わが生じたり、ローラの大径部が磨耗したりするなどの
問題点があった。これらの問題点は、特に薄紙において
発生する場合が多い。他方、薄紙は腰が弱いためにコル
ゲーション効果により腰を強くする必要がある。しかし
ながら、従来用紙搬送においては、これらを両立させる
ことが難しかった。

【０００６】そこで、本願発明は、用紙の搬送におい
て、コルゲーション効果により用紙に腰を持たせるとと
もにコルゲーション効果により生じていた用紙のこじ
れ、紙しわ、汚れなどの欠点を解消できる搬送ローラー
を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本願発明は、小径部と大
径部を有する搬送ローラと該ローラに対向して配置され
たピンチローラとからなる用紙搬送装置にいて、前記搬
送ローラの小径部と大径部との周速度を用紙の搬送ロー
ラ通過時に少なくとも１回は減少又は解除させる手段を
設けたものである。

【０００８】用紙に加わる力を解除する手段としては、
一定時間毎に開放するピンチローラを設けたり、搬送ロ
ーラの大径部の一部に外周長が短い部分あるいは大径部
の一部に用紙との非接触部を設ける。

【０００９】

【作用】本願発明により、用紙に加わる力が軽減される
ので、従来、コルゲーション式ローラで発生していた大
径部と小径部のローラ径の差により生じる周速差によっ
て発生していた問題点が大幅な変更を加えることなくし
かもコストアップすることなく改善することができた。

【００１０】

【実施例】本願発明の実施例を図１〜図４を用いて説明
する。

【００１１】本願発明による用紙搬送装置は、例えば、
図６に示された電子写真複写機の定着部の定着ローラの
後に設けられるコルゲーション式搬送ローラに適用する
ことができる。図１に示されているように、搬送ローラ
１は、大径部２と小径部３とで構成されている。本実施
例では、大径部２は小径部３の両端部に設けられている
が、片側のみに設けてもよい。搬送ローラ１の小径部３
に対向して、ピンチローラ４が配置されており、用紙
は、搬送ローラ１とピンチローラ４との間に挟持された
状態で搬送される。

【００１２】本願発明の特徴は、コルゲーション式搬送
ローラーにおいて、ローラーの大径部と小径部の周速差
により用紙へ加わる力を解除する手段を設けるものであ
る。以下、用紙へ加わる力を解除するための各種の手段
について説明する。

【００１３】第１実施例 大径部２と小径部３とで構成されている搬送ローラ１の
小径部に対向しているピンチローラ４を一定時間毎に開
放して用紙に加わっている力を解除するものである。図
２（ａ）は、用紙を搬送ローラ１とピンチローラ４との
間に挟持して搬送している状態を示しており、図２
（ｂ）は一定時間ごとにピンチローラ４を開放して用紙
への搬送力をなくし用紙に加わる力を解除した状態を示
すものである。ピンチローラ４の移動は回転カムなど周
知の機構を利用することにより簡単に行なうことができ
る。

【００１４】第２実施例 本実施例においては、図３に示すように、搬送ローラ１
の大径部２の一部に外周長が短い部分５を設ける。これ
により、大径部２の半径寸法が小径部３のそれに近くな
るため、搬送ローラ１が一回転する毎に周速差が少ない
ため用紙に加わる力を弱くすることができる。なお、外
周長はピンチローラ４の外周と同じにするのが望まし
い。

【００１５】第３実施例 本実施例では、図４に示すように、大径部２の一部に用
紙と接することのない非接触部６を設けるもので、搬送
中にローラ１の大径部２の非接触部６が用紙に接触しな
いことにより、用紙に加わる力が軽減される。

【００１６】

【発明の効果】本願発明は、次に述べるとおり優れた効
果を奏する。

【００１７】 本願発明は、用紙搬送装置に用紙にか
かる力を軽減させる手段を設けたので、用紙の搬送中に
用紙のこじれ、紙しわ、汚れなどが発生するのを防止す
ることができる。

【００１８】 用紙にかかる力を軽減させる手段がピ
ンチローラを一定時間毎に開放するために、周知の移動
機構によりピンチローラを周期的に移動できるように構
成すればよく、また、搬送ローラの大径部の一部に外周
長が短くなる部分及び大径部の一部に用紙との非接触部
を設けることは、単に大径部のみの形状を変更するだけ
で済むので、装置に大幅な変更を必要とせず、且つコス
トをアップさせることなく改善できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本願発明の用紙搬送装置で、図１ａは正面
図、図１ｂは側面図。

【図２】 本願発明の第１の実施例の説明図で、図２ａ
はピンチローラが用紙を搬送している状態の説明図、図
２ｂはピンチローラが開放されている状態の説明図。

【図３】 本願発明の第２の実施例の説明図で、図３ａ
は正面図、図３ｂは側面図。

【図４】 本願発明の第３の実施例の説明図で、図４ａ
は正面図、図４ｂは側面図。

【図５】 従来のコルゲーション式搬送ローラの説明
図。

【図６】 画像形成装置の定着部の説明図。

【符号の説明】

１ 搬送ローラ、 ２ 大径部、 ３ 小径部、 ４
ピンチローラ、５ 外周長が短い部分、 ６ 非接触
部、 ２１ 定着部、 ２２ ヒートローラ、 ２３
圧接ローラ、 ２４ ガイド板、 ２５ カール修正装
置、２６ 駆動ローラー、 ２７ 従動ローラ、

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 小径部と大径部を有する搬送ローラと該
   ローラに対向して配置されたピンチローラとからなる用
   紙搬送装置にいて、前記搬送ローラの小径部と大径部と
   の周速度を用紙の搬送ローラ通過時に少なくとも１回は
   減少又は解除させる手段を設けたことを特徴とする用紙
   搬送装置。
2. 【請求項２】 前記ピンチローラが一定時間毎に開放す
   るピンチローラであることを特徴とする請求項１記載の
   用紙搬送装置。
3. 【請求項３】 前記搬送ローラの大径部の一部に外周長
   が短い部分を設けたことを特徴とする請求項１記載の用
   紙搬送装置。
4. 【請求項４】 前記搬送ローラの大径部の一部に用紙と
   の非接触部を設けたことを特徴とする請求項１記載の用
   紙搬送装置。