JPH08268093A - フィラーチューブの構造 - Google Patents
フィラーチューブの構造Info
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Abstract
なく、燃料タンクとフィラーチューブとの組立て作業性
を向上させること。 【構成】フィラーチューブ1は、フィラーホース4と、
内側チューブ5とを備えてなり、内側チューブ5は、断
面がほぼ全長に亙ってチューブ取付用孔6よりも小さく
形成されると共に、燃料タンク2の底面2aに追従して
当接状態を保つ弾性変形部16を備えて成ることを特徴
としている。
Description
と、給油口とを連結するフィラーチューブの構造に関す
るものである。
入する際には、燃料タンク内の蒸発燃料を含んだ空気が
外部に漏出するおそれがあるという問題があった。そこ
で、かかる蒸発燃料の外部放出を防止するために、ベー
パーリカバリーシステムが開発されている。当該システ
ムは、一般的に燃料注入時に発生する蒸発燃料をキャニ
スターに給着させ、エンジン始動後に、キャニスター内
の蒸発燃料を有効利用するシステムとなっている。
結するフィラーチューブの構造にも考慮がなされ、実開
平3−121121号公報あるいは、実開平3−125
620号公報に開示されたような、蒸発燃料の排出防止
対策が提案されている。図8及び図9は、上記実開平3
−121121号公報に開示されたバーパ排出防止のた
めのインレットパイプ(フィラーチューブ)の構造を示
すものであり、本従来例では、金属製の燃料タンク50
の内圧の上昇と共に扁平口51を閉じ、燃料流入時に該
流入圧が、タンク内圧に勝って扁平口51を開く弾力を
備える樹脂製の柔軟パイプ52を、燃料タンク50内の
底部に設けて、この柔軟パイプ52を嵌め込み部分54
位置でフィラーチューブ本体53aに連結してフィラー
チューブ53を形成したものである。
−125620号公報に開示されたベーパ排出防止のた
めのフィラーチューブの構造を示すものであり、本従来
例では、先端に金属製のフィラーチューブ55の円形断
面積にほぼ等しい断面積の偏平開口56を上に向けて形
成してフィラーチューブ55の管部と偏平開口56の間
を順次に潰して横に拡げてほぼ水平とし、それにより高
さHを縮小したJシールトラップ57を形成し、もしく
は連結したフィラーチューブ55の先端部を挿入するよ
うに構成されている。
料給油時に燃料タンク50内の蒸発燃料が流出しないよ
うに、フィラーチューブ53、55を燃料タンク50内
まで延長し、フィラーチューブ端末を燃料液面下にし、
給油口のフィラーキャップを開放したときに、蒸発燃料
がフィラーチューブ53、55から流出しないようにし
ている。
び図9に示された従来例においては、柔軟パイプ52は
樹脂製であるため、これをフィラーチューブ本体53a
に組付ける工程は、燃料タンク50とフィラーチューブ
本体53aを一体に完成させ、塗装工程を経て乾燥炉を
通す熱処理作業を終えた後に行う、後付けとならざるを
得ず、燃料タンク50のメンテナンス用の孔などから作
業者が手を入れて、半分盲作業で組付けなければならな
いため、作業性が悪く、品質管理面でも問題があった。
本体53a自体の製作寸法に必然的にばらつきがあり、
加えて、これら燃料タンク50やフィラーチューブ本体
53aの組付け時には、上下に分割製作された金属製の
燃料タンク50の上下接合面の溶接作業などの際に位置
ずれが生じる恐れがあるため、柔軟パイプ52の燃料タ
ンク50底面からの高さにばらつきが発生し、あるい
は、燃料タンク50の圧力変化に起因してタンク50が
変形することがあるため、柔軟パイプ52を常時燃料タ
ンク50底面から正確な高さ位置に配置することができ
ず、柔軟パイプ52の先端開口が燃料液面上に露出して
しまうような場合には、蒸発燃料の外部放出防止性能が
十分でなくなるという問題を有していた。
においては、上記と同様の原因による燃料タンク50底
面からフィラーチューブ55の偏平開口56までの高さ
のばらつきによる蒸発燃料の外部放出性能の低下は発生
しないものの、フィラーチューブ55の偏平開口56の
加工が複雑になると共に、分割された燃料タンク50の
上下を接合する前に、フィラーチューブ55を燃料タン
ク50に内面側から組付けなければならない等、燃料タ
ンク50の組立作業も煩雑となっていた。
解決し、蒸発燃料の外部放出防止性能を低下させること
なく、燃料タンクとフィラーチューブとの組立て作業性
を向上させうるフィラーチューブの構造を提供すること
を目的とするものである。
ために、本発明では、自動車の燃料タンクと、給油口と
を連結するフィラーチューブの構造において、該フィラ
ーチューブは、前記燃料タンクのチューブ取付用孔と前
記給油口とを連結するフィラーホースと、前記チューブ
取付用孔から前記燃料タンク内に向けて配設され、先端
部が燃料タンクの底面に当接する内側チューブとを備え
てなる一方、該内側チューブは、断面がほぼ全長に亙っ
て前記チューブ取付用孔よりも小さく形成されると共
に、前記燃料タンクの底面に追従して当接状態を保つ弾
性変形部を備えて成ることを特徴とするものである。
れた構成が望ましい。
ューブ取付用孔に取付けられる基端部の断面を前記チュ
ーブ取付用孔と同一かわずかに大きく形成し、前記内側
チューブは、該基端部にて前記チューブ取付用孔に嵌
着、固定される構成とすることができる。
記フィラーホースと前記内側チューブとは、分割して形
成された構成とすることができる。
ブの先端部の側面に前記内側チューブに沿って設けられ
たスリット状の切欠きとして構成することができる。
ーブは、燃料タンクの底面に追従して当接状態を保つ弾
性変形部を備えて成るため、内側チューブの先端は、組
付け誤差や、燃料タンク内の圧力による燃料タンク自身
の変形に起因する燃料タンク底面からの高さのばらつき
に対し、弾性変形部を燃料タンクの底面に追従させるこ
とによって、常に底面に当接させた状態とすることがで
き、先端部は常に燃料液面下にあるので、フィラーチュ
ーブの先端形状を従来例のように複雑な形状とする必要
がなく、簡単な構造で蒸発燃料の外部放出を防止するこ
とができる。
に亙ってチューブ取付用孔よりも小さく形成されている
ため、燃料タンク完成後に該燃料タンクの外側からチュ
ーブ取付用孔に後付けが可能であるから、蒸発燃料の外
部放出防止性能を低下させることなく、燃料タンクとフ
ィラーチューブとの組立て作業性能を向上させることが
できる。
チューブが樹脂材で形成されているため、弾性変形部と
して特別な構造を用いなくても、内側チューブ自身が弾
性的に変形するため、簡単な構造で蒸発燃料の外部放出
を防止することができる。
チューブの基端部の断面をチューブ取付用孔と同一か、
わずかに大きく形成しているため、内側チューブはチュ
ーブ取付用孔と嵌着、固定された状態で周囲を密閉され
るため、シール材等の別部品を用いず、燃料タンクとフ
ィラーチューブの接合部分を密閉することができる。
ラーチューブを構成するフィラーホースと内側チューブ
とが分割して形成されているため、内側チューブを燃料
タンク内に挿入する作業時に、フィラーホースが邪魔に
なって作業性が悪化することを防止できると共に、フィ
ラーホースと内側チューブを異なる材質で形成すること
ができ、設計上の自由度が向上する。
チューブの先端部の両側面に内側チューブに沿ってスリ
ット状の切欠きが設けられたため、このスリットによっ
て分割された内側チューブの先端部が弾性的に変形して
燃料タンクの底面に追従し、当接状態を保つ。また、内
側チューブの両側面が切り欠かれているため、内側チュ
ーブの先端部の断面を蒸発燃料の外部放出防止性能を向
上させるために絞り込んで小さくしても、切欠きの分だ
け開口面積が大きくなるので、燃料タンクに燃料を注入
する際に、フィラーチューブから燃料タンク内に燃料が
入りにくくなることを防ぐことができる。
明する。図1及び図2は本発明の一実施例を示すもので
あり、図中1は本実施例に係るフィラーチューブであ
る。フィラーチューブ1は、図1に示すように、自動車
の燃料タンク2と、給油口3とを連結して、給油口3か
ら燃料を燃料タンク2内に送給する機能を果たすもので
ある。フィラーチューブ1は、本実施例では樹脂材で成
形されており、燃料タンク2は、本実施例では金属製又
は樹脂製である。
ブ1を、フィラーホース4と内側チューブ5とに分割し
て形成している点を特徴としている。フィラーホース4
は、燃料タンク2のチューブ取付用孔6と前記給油口3
とを連結しており、内側チューブ5は、チューブ取付用
孔6から燃料タンク2内に向けて配設され、先端部5c
が燃料タンク2の底面2aに当接するようになってい
る。
断面が基端部5aを除いた全長に亙ってチューブ取付用
孔6よりも小さく形成されているため、完成された燃料
タンク2のチューブ取付用孔6から後付けすることが可
能になっている。即ち、図2に示す如く、燃料タンク2
のチューブ取付用孔6には、フィラーホース4の先端部
4a及び内側チューブ5の基端部5aを取付固定するこ
とが可能なように、フィラーチューブロア7が突出形成
されている。フィラーチューブロア7は、燃料タンク2
本体から一体に、円筒状に所定寸法分突出形成されてお
り、図2に示すように、その外周面にフィラーホース4
の先端部4aが嵌着、固定され、内周面に内側チューブ
5の基端部5aが圧入嵌挿されて固定されるように構成
されている。
縁部が図示の如く外方に直角に折曲延設されてフランジ
5bが形成されており、このフランジ5bがフィラーチ
ューブロア7の先端に係合しうるようになっている。ま
た、図示の如く内側チューブ5の基端部5aは、その断
面がフィラーチューブロア7の断面と同一に形成され
て、他部位よりも所定寸法分だけ大きく成形されてお
り、内側チューブ5をフィラーチューブロア7から燃料
タンク2内に嵌挿する際に、基端部5a以外は楽にフィ
ラーチューブロア7の内周部を通過でき、基端部5a部
分だけは、最後に所定圧で圧入嵌挿して、フランジ5b
がフィラーチューブロア7の先端に係合した時点で位置
決めを行い、フィラーチューブロア7の内周部に固定し
うるようになっている。
属製であるか樹脂製かを問わず、この燃料タンク2の完
成後に、図2に示すようにまず、内側チューブ5をチュ
ーブ取付用孔6のフィラーチューブロア7から燃料タン
ク2内に嵌挿し、先端部5cが燃料タンク2の底面2a
に当接した状態で、上記した内側チューブ5の基端部側
のフランジ5bがフィラーチューブロア7の先端に係合
するように寸法設定がなされている。
されているため、弾性を有した弾性変形部16を備えた
構造となっており、先端部5cが底面2aに当接した状
態で、底面2aを押し込む方向に復元力が働くように設
定されている。
樹脂製のいずれの場合も、内側チューブ5の基端部5a
全体をフィラーチューブロア7の内周部に上記の如く圧
入固定しておき、次にフィラーホース4の先端部4aを
フィラーチューブロア7の外周に嵌着し、図示しないホ
ースバンド等で外周面に固定すればよいものである。
4と内側チューブ5は一体に成形してもよい。また、基
端部5aの断面は、チューブ取付用孔6に圧入、嵌着可
能な程度にチューブ取付用孔6の断面よりわずかに大き
くしてもよい。
チューブ5は、先にも述べたように燃料タンク2の完成
後でもチューブ取付用孔6のフィラーチューブロア7か
ら後付け可能となっているため、上記従来例のように燃
料タンクのメンテナンス用の孔などから作業者が手を入
れて、半分盲作業で組付けする等のような必要性がな
く、作業性が格段に向上し、品質管理面からも、極めて
品質の高い製品を製作可能となる。
完成後に後付け可能であるため、上記従来例と異なり金
属製燃料タンクの熱処理作業等の影響を受けないから、
樹脂製のフィラーチューブ1を採用でき、成形性が良好
で、また、コスト的にも安価に提供しうる。
来例と異なり燃料タンク2が樹脂製の場合であっても、
この樹脂製タンク2をブロー成形後にタンク内にまで延
設してフィラーチューブ1を配設することができるよう
になる。
ィラーチューブ1の組立て作業性が向上するのに加え、
樹脂製の内側チューブ5が弾性を有するため、燃料タン
ク2の底面2aに追従して当接状態を保つ弾性変形部1
6を備えて、常に先端部5cが燃料液面下にある構造と
なり、フィラーチューブ1の先端形状を従来のように複
雑なものとして成形性、組付け作業性を悪化させること
がなく、また、弾性変形部16として特別な構造を用い
ることなく、簡単な構造で蒸発燃料の外部放出を防止す
ることができる。
孔6と同一に形成して圧入し、嵌着、固定する構成であ
るから、シール材等の別部品を用いずに、燃料タンク2
とフィラーチューブ1の接合部分を密閉することができ
る。特に、本実施例によるチューブ取付用孔6は、所定
高さで設けられたフィラーチューブロア7で形成される
ため、チューブ取付用孔6と基端部5aとの接触面積が
大きく、密閉性はさらに高まることになる。
ィラーホース4と内側チューブ5とが分割して形成され
ているため、内側チューブ5を燃料タンク2内に挿入す
る作業時に、フィラーホース4が邪魔になって作業性が
悪化することを防止できる。
のであり、上記第1実施例と同一構成要素には同一符号
を付して説明を省略する。本実施例は、燃料タンク2が
樹脂製の場合の例であり、燃料タンク2のチューブ取付
用孔6は、上記第1実施例と異なり単に孔6が形成され
ているだけで、樹脂製のフィラーチューブロア8は、内
側チューブ5を取付け後にチューブ取付用孔6の外方か
ら溶着固定しうるように構成されている。
基端部5aは、端縁部が図示の如く外方に直角に折曲延
設されてフランジ5bが形成されており、このフランジ
5bがチューブ取付用孔6の外部側周縁6aに係合しう
るようになっている。また、フィラーチューブロア8の
基端部は、内側チューブ5と同様に端縁部が図示の如く
外方に直角に折曲延設されてフランジ8aが形成されて
おり、このフランジ8aが樹脂製燃料タンク2のチュー
ブ取付用孔6の外周側周縁6aに、内側チューブ5のフ
ランジ5bの上から当接されて、内側チューブ5のフラ
ンジ5bとともに、チューブ取付用孔6の外周側周縁6
aに一体に溶着固定されるようになっている。
成樹脂製であるから、組付けにあたっては、まず、内側
チューブ5をチューブ取付用孔6から燃料タンク2内に
嵌挿し、先端部5cが燃料タンク2の底面2aに当接し
た状態で、内側チューブ5の基端部5a側のフランジ5
bを、チューブ取付用孔6の外部側周縁6aに係合させ
る。
aに、フィラーチューブロア8のフランジ8aを内側チ
ューブ5のフランジ5bの上から当接して、上記の如く
溶着作業により外部側周縁6aにフランジ5bとともに
一体に固定する。然る後に、上記第1実施例と同様に、
フィラーホース4の先端部4aをフィラーチューブロア
8の外周に嵌着し、ホースバンド等で外周面に固定すれ
ばよいものである。
記第1実施例における燃料タンクが樹脂製の場合と同様
の作用効果を奏し得る。
のであり、上記第1実施例と同一構成要素には同一符号
を付して説明を省略する。本実施例は、燃料タンク2が
金属製の場合の例であり、燃料タンク2のチューブ取付
用孔6は、上記第2実施例と同様に単に孔6が形成され
ているだけで、樹脂製もしくは金属製のフィラーチュー
ブロア9は、内側チューブ5を取付け後に、チューブ取
付用孔6の外方から締付け固定しうるように構成されて
いる。
には、チューブ取付用孔6の外部側周縁の所定位置にあ
らかじめスタッドボルト10が固着されており、一方、
燃料タンク2とは別体のフィラーチューブロア9の基端
部に形成されたフランジ9aには、上記スタッドボルト
10の位置に対応して取付孔が形成されている。
は、まず、内側チューブ5をチューブ取付用孔6から燃
料タンク2内に嵌挿し、先端部5cが燃料タンク2の底
面2aに当接した状態で、内側チューブ5の基端部5a
側のフランジ5bを、チューブ取付用孔6の外部側周縁
6aに係合させる。
aに、フィラーチューブロア9のフランジ9aを、当該
フランジ9aの取付用孔が外部側周縁6a側のスタッド
ボルトに合致するようにして、内側チューブ5のフラン
ジ5bの上から当接し、スタッドボルト10にワッシャ
ー12とナット11を締付け固定することにより、内側
チューブ5のフランジ5bを強固に挟持した状態で、フ
ィラーチューブロア9のフランジ9aフランジが燃料タ
ンク2に固定される。しかる後に、上記第2実施例と同
様に、フィラーホース4の先端部4aをフィラーチュー
ブロア9の外周に嵌着し、ホースバンド等で外周面に固
定すればよいものである。
記第1実施例における燃料タンクが金属製の場合と同様
の作用効果を奏し得るとともに、フィラーチューブロア
9のフランジ9aフランジは、取外しが可能であるた
め、内側チューブ5の交換の必要性が生じた場合などに
は、保守管理の面で好適である。
であり、上記第1実施例と同一構成要素には同一符号を
付して説明を省略する。本実施例の構成は基本的には上
記した第1実施例と同様であり、樹脂製のフィラーチュ
ーブ1は、燃料タンク2のチューブ取付用孔6と給油口
3とを連結するフィラーホース4と、チューブ取付用孔
6から燃料タンク2内に向けて配設される内側チューブ
5とに分割されており、内側チューブ5は、完成された
燃料タンク2のチューブ取付用孔6から後付けすること
が可能になっている。
施例と同様に金属製又は樹脂製であり、燃料タンク2の
チューブ取付用孔6には、フィラーホース4の先端部及
び内側チューブ5の基端部5aを取付固定することが可
能なように、フィラーチューブロア7が一体に突出形成
されている構成も第1実施例と同様である。
部は内側チューブ5の先端部5cの側面に形成されたス
リット状の切欠き13として形成されている。この切欠
き13は、所定幅を有する溝状に欠き込み形成されてお
り、また内側チューブ5が所定の弾性変形が可能な樹脂
材で成形されているため、外力もしくは、燃料タンク2
の底面2aからの反力により、この切欠き13が弾性変
形して、常時燃料タンク2の底面2aとの当接状態を保
つように構成されている。
第1実施例と同様の作用効果を奏し得る。さらに、本実
施例によれば、内側チューブ5には、燃料タンク2の底
面2aに追従して当接状態を保つ弾性変形部としてのス
リット状の切欠き13を形成することにより、製作作業
時時の製品誤差や作業誤差を吸収して、燃料タンク2内
に配設された内側チューブ5の先端部5cの燃料タンク
底面2aからの高さを、常時正確な位置に設定すること
ができ、内側チューブ先端部5cは、常に燃料液面下に
位置しているから、蒸発燃料の外部放出防止性能を必要
かつ十分に確保することができる。
を蒸発燃料の外部放出防止性能を向上させるために絞り
込んで小さくしても、切欠き13の分だけ開口面積が大
きくなるので、燃料タンク2に燃料を注入する際に、フ
ィラーチューブ1から燃料タンク内に燃料が入りにくく
なることを防ぐことができる。
実施例の変形例を示すものであり、図6の実施例では、
弾性変形部として、内側チューブ5の中間部5dに蛇腹
状の変形部14を形成した構成を示し、図7の実施例で
は、弾性変形部として、内側チューブの中間部5dに他
部位より薄肉状の変形部15を形成した構成を示してい
る。よって、この蛇腹状変形部14または薄肉状変形部
15が弾性変形して、常時燃料タンク2の底面2aとの
当接状態を保つように構成されている。そして、他の構
成は図1に示した実施例と同様である。
は、燃料タンク2と一体にフィラーチューブロア7を突
出形成した例を示したが、これに限定されるものではな
く、図3の第2実施例のように燃料タンク2とは別体の
フィラーチューブロア8を設けて溶着する構成や、図4
の第3実施例のように燃料タンク2とは別体のフィラー
チューブロア9を設けてスタッドボルトにより燃料タン
ク2に締付け固定する構成とすることもできる。また、
他の構成部分の形状や、形成ピッチ、形成個数等も、必
要に応じて適宜変更可能である等、本発明の要旨を逸脱
しない範囲内で種々の変形例が可能である。
下の効果を奏し得る。 (1) 請求項1に記載された構成によれば、内側チューブ
は、燃料タンクの底面に追従して当接状態を保つ弾性変
形部を備えて成るため、内側チューブの先端は、組付け
誤差や、燃料タンク内の圧力による燃料タンク自身の変
形に起因する燃料タンク底面からの高さのばらつきに対
し、弾性変形部を燃料タンクの底面に追従させることに
よって、常に底面に当接させた状態とすることができ、
先端部は常に燃料液面下にあるので、フィラーチューブ
の先端形状を従来例のように複雑な形状とする必要がな
く、簡単な構造で蒸発燃料の外部放出を防止することが
できる。 (2) 請求項1に記載された構成によれば、内側チューブ
は、断面がほぼ全長に亙ってチューブ取付用孔よりも小
さく形成されているため、燃料タンク完成後に該燃料タ
ンクの外側からチューブ取付用孔に後付けが可能である
から、蒸発燃料の外部放出防止性能を低下させることな
く、燃料タンクとフィラーチューブとの組立て作業性能
を向上させることができる。 (3) 請求項2に記載された構成によれば、内側チューブ
が樹脂材で形成されているため、弾性変形部として特別
な構造を用いなくても、内側チューブ自身が弾性的に変
形するため、簡単な構造で蒸発燃料の外部放出を防止す
ることができる。 (4) 請求項3に記載された構成によれば、内側チューブ
の基端部の断面をチューブ取付用孔と同一か、わずかに
大きく形成しているため、内側チューブはチューブ取付
用孔と嵌着、固定された状態で周囲を密閉されるため、
シール材等の別部品を用いず、燃料タンクとフィラーチ
ューブの接合部分を密閉することができる。 (5) 請求項4に記載された構成によれば、フィラーチュ
ーブを構成するフィラーホースと内側チューブとが分割
して形成されているため、内側チューブを燃料タンク内
に挿入する作業時に、フィラーホースが邪魔になって作
業性が悪化することを防止できると共に、フィラーホー
スと内側チューブを異なる材質で形成することができ、
設計上の自由度が向上する。 (6) 請求項5に記載された構成によれば、内側チューブ
の先端部の両側面に内側チューブに沿ってスリット状の
切欠きが設けられたため、このスリットによって分割さ
れた内側チューブの先端部が弾性的に変形して燃料タン
クの底面に追従し、当接状態を保つ。 (7) 請求項5に記載された構成によれば、内側チューブ
の両側面が切り欠かれているため、内側チューブの先端
部の断面を蒸発燃料の外部放出防止性能を向上させるた
めに絞り込んで小さくしても、切欠きの分だけ開口面積
が大きくなるので、燃料タンクに燃料を注入する際に、
フィラーチューブから燃料タンク内に燃料が入りにくく
なることを防ぐことができる。
示す説明図である。
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
示す要部断面図である。
ある。
明図である。
である。
す説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】自動車の燃料タンクと、給油口とを連結す
るフィラーチューブの構造において、該フィラーチュー
ブは、前記燃料タンクのチューブ取付用孔と前記給油口
とを連結するフィラーホースと、前記チューブ取付用孔
から前記燃料タンク内に向けて配設され、先端部が燃料
タンクの底面に当接する内側チューブとを備えてなる一
方、該内側チューブは、断面がほぼ全長に亙って前記チ
ューブ取付用孔よりも小さく形成されると共に、前記燃
料タンクの底面に追従して当接状態を保つ弾性変形部を
備えて成ることを特徴とするフィラーチューブの構造。 - 【請求項2】前記内側チューブは樹脂で形成された請求
項1記載のフィラーチューブの構造。 - 【請求項3】前記内側チューブにおける、前記チューブ
取付用孔に取付けられる基端部の断面を前記チューブ取
付用孔と同一かわずかに大きく形成し、前記内側チュー
ブは、該基端部にて前記チューブ取付用孔に嵌着、固定
される請求項1もしくは請求項2記載のフィラーチュー
ブの構造。 - 【請求項4】前記フィラーチューブにおける前記フィラ
ーホースと前記内側チューブとは、分割して形成されて
成る請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフィラー
チューブの構造。 - 【請求項5】前記弾性変形部は、前記内側チューブの先
端部の側面に前記内側チューブに沿って設けられたスリ
ット状の切欠きである請求項1乃至請求項4のいずれか
に記載のフィラーチューブの構造。
Priority Applications (1)
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JP9626795A JP3592398B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | フィラーチューブの構造 |
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JP9626795A JP3592398B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | フィラーチューブの構造 |
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JP9626795A Expired - Fee Related JP3592398B2 (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | フィラーチューブの構造 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0873900A3 (de) * | 1997-04-22 | 1999-08-11 | Kautex Textron GmbH & Co. KG. | Kraftfahrzeugtank |
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DE102008054247A1 (de) * | 2008-10-24 | 2010-04-29 | Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft | Kraftstofftank für ein Kraftfahrzeug |
JP2013160005A (ja) * | 2012-02-07 | 2013-08-19 | Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd | 建設機械 |
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1995
- 1995-03-29 JP JP9626795A patent/JP3592398B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0873900A3 (de) * | 1997-04-22 | 1999-08-11 | Kautex Textron GmbH & Co. KG. | Kraftfahrzeugtank |
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US8991421B2 (en) | 2008-10-24 | 2015-03-31 | Dr. Ing. H.C.F. Porsche Ag | Fuel tank for a motor vehicle |
JP2013160005A (ja) * | 2012-02-07 | 2013-08-19 | Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd | 建設機械 |
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