JPH08267807A - サーマルヘッド - Google Patents
サーマルヘッドInfo
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- JPH08267807A JPH08267807A JP7622495A JP7622495A JPH08267807A JP H08267807 A JPH08267807 A JP H08267807A JP 7622495 A JP7622495 A JP 7622495A JP 7622495 A JP7622495 A JP 7622495A JP H08267807 A JPH08267807 A JP H08267807A
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- ceramic substrate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】長期間にわたり良好に機能させることが可能
で、且つ、導電層を正確にパターニングすることが可能
なサーマルヘッドを提供する。 【構成】セラミック基板1上面の所定領域にホウ珪酸ガ
ラスから成る蓄熱層2を、その他の領域にアルコキシド
ガラスから成る平坦化層3をそれぞれ被着させるととも
に、前記蓄熱層2上に複数個の発熱素子4を、前記蓄熱
層2上から平坦化層3上にかけて前記複数個の発熱素子
4の各々に接続される複数個の導電層5をそれぞれ形成
する。
で、且つ、導電層を正確にパターニングすることが可能
なサーマルヘッドを提供する。 【構成】セラミック基板1上面の所定領域にホウ珪酸ガ
ラスから成る蓄熱層2を、その他の領域にアルコキシド
ガラスから成る平坦化層3をそれぞれ被着させるととも
に、前記蓄熱層2上に複数個の発熱素子4を、前記蓄熱
層2上から平坦化層3上にかけて前記複数個の発熱素子
4の各々に接続される複数個の導電層5をそれぞれ形成
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワードプロセッサやファ
クシミリ等のプリンタ機構として組み込まれるサーマル
ヘッドの改良に関するものである。
クシミリ等のプリンタ機構として組み込まれるサーマル
ヘッドの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ワードプロセッサ等のプリンタ機
構として組み込まれるサーマルヘッドは、図3に示す如
く、アルミナセラミックス等から成るセラミック基板1
1の上面所定領域に、ホウ珪酸ガラスから成る断面円弧
状の蓄熱層12を20〜70μmの厚みをもって被着させる
とともに、該蓄熱層12上にTaSiO 等の抵抗材料から成
る複数個の発熱素子(厚み:200 〜1000Å)13とAl等
から成る一対の導電層(厚み:1〜2μm)14とを、
該導電層14の一端がセラミック基板11の上面まで延
在されるようにして順次被着させた構造を有しており、
前記一対の導電層14間に外部からの印字信号に基づい
て所定の電力を印加し、発熱素子13を選択的にジュー
ル発熱させるとともに、該発熱した熱を感熱紙等の記録
媒体に伝導させ、記録媒体に所定の印字画像を形成する
ことによってサーマルヘッドとして機能する。
構として組み込まれるサーマルヘッドは、図3に示す如
く、アルミナセラミックス等から成るセラミック基板1
1の上面所定領域に、ホウ珪酸ガラスから成る断面円弧
状の蓄熱層12を20〜70μmの厚みをもって被着させる
とともに、該蓄熱層12上にTaSiO 等の抵抗材料から成
る複数個の発熱素子(厚み:200 〜1000Å)13とAl等
から成る一対の導電層(厚み:1〜2μm)14とを、
該導電層14の一端がセラミック基板11の上面まで延
在されるようにして順次被着させた構造を有しており、
前記一対の導電層14間に外部からの印字信号に基づい
て所定の電力を印加し、発熱素子13を選択的にジュー
ル発熱させるとともに、該発熱した熱を感熱紙等の記録
媒体に伝導させ、記録媒体に所定の印字画像を形成する
ことによってサーマルヘッドとして機能する。
【0003】尚、前記セラミック基板11は、アルミナ
等のセラミック原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加
混合して泥漿状に成すとともにこれをドクターブレード
法やカレンダーロール法等によってセラミックグリーン
シートと成し、しかる後、このセラミックグリーンシー
トを所定形状に打ち抜き、高温で焼成することによって
製作されており、このようにして製作されたセラミック
基板11の表面は中心線平均粗さRaで1〜2μmの粗
面になる。
等のセラミック原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加
混合して泥漿状に成すとともにこれをドクターブレード
法やカレンダーロール法等によってセラミックグリーン
シートと成し、しかる後、このセラミックグリーンシー
トを所定形状に打ち抜き、高温で焼成することによって
製作されており、このようにして製作されたセラミック
基板11の表面は中心線平均粗さRaで1〜2μmの粗
面になる。
【0004】また前記蓄熱層12は、発熱素子13の記
録媒体に対する印圧を高くなすとともに、所定の蓄熱特
性および熱応答特性を得ることができるように、その外
形を断面円弧状もしくは台形状(厚み:20〜70μm)に
成してあり、所定ガラスペーストをスクリーン印刷等に
よって帯状に塗布し、これを高温で焼成することによっ
てセラミック基板11の上面所定領域に被着形成され
る。
録媒体に対する印圧を高くなすとともに、所定の蓄熱特
性および熱応答特性を得ることができるように、その外
形を断面円弧状もしくは台形状(厚み:20〜70μm)に
成してあり、所定ガラスペーストをスクリーン印刷等に
よって帯状に塗布し、これを高温で焼成することによっ
てセラミック基板11の上面所定領域に被着形成され
る。
【0005】更に前記発熱素子13及び導電層14は従
来周知の薄膜形成技術を採用することによって所定厚
み、所定パターンに被着形成され、具体的には、TaSiO
、Alを従来周知のスパッタリング法によって蓄熱層1
2が設けられているセラミック基板11上に所定の厚み
をもって順次被着させ、しかる後、前記TaSiO 、Al等の
上にフォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いた露
光、現像、エッチング等の各工程を経ることにより所定
パターンに加工される。
来周知の薄膜形成技術を採用することによって所定厚
み、所定パターンに被着形成され、具体的には、TaSiO
、Alを従来周知のスパッタリング法によって蓄熱層1
2が設けられているセラミック基板11上に所定の厚み
をもって順次被着させ、しかる後、前記TaSiO 、Al等の
上にフォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いた露
光、現像、エッチング等の各工程を経ることにより所定
パターンに加工される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のサーマルヘッドにおいては、セラミック基板11の
表面粗度が中心線平均粗さRaで1〜2μmと比較的大
きいため、このような表面をもったセラミック基板11
上に厚みの極めて薄い導電層14等をフォトリソグラフ
ィー技術等によって直に被着形成した場合、セラミック
基板11の表面に塗布されるフォトレジストの厚みが不
均一になることに起因して導電層14を所定のパターン
に加工することが困難になる。特に導電層14の配線密
度を12本/mm 程度の高密度になす場合には、導電層14
に短絡や断線が多数発生し、製造歩留りが極端に低下す
る欠点を有している。
来のサーマルヘッドにおいては、セラミック基板11の
表面粗度が中心線平均粗さRaで1〜2μmと比較的大
きいため、このような表面をもったセラミック基板11
上に厚みの極めて薄い導電層14等をフォトリソグラフ
ィー技術等によって直に被着形成した場合、セラミック
基板11の表面に塗布されるフォトレジストの厚みが不
均一になることに起因して導電層14を所定のパターン
に加工することが困難になる。特に導電層14の配線密
度を12本/mm 程度の高密度になす場合には、導電層14
に短絡や断線が多数発生し、製造歩留りが極端に低下す
る欠点を有している。
【0007】そこで上記欠点を解消するために、蓄熱層
12及び導電層14が被着されるセラミック基板11の
上面全体にアルコキシドガラスを塗布、焼成して平坦層
を被着しておくことが提案されている。
12及び導電層14が被着されるセラミック基板11の
上面全体にアルコキシドガラスを塗布、焼成して平坦層
を被着しておくことが提案されている。
【0008】しかしながら、蓄熱層12及び導電層14
が被着されるセラミック基板11の上面全体にアルコキ
シドガラスを塗布、焼成して平坦層を被着した場合、ア
ルコキシドガラスから成る平坦層の熱膨張係数が5.5 ×
10-71/℃と小さく、セラミック基板11を形成するア
ルミナセラミックスの熱膨張係数(6〜8×10-61/
℃)と大きく相違することから、印字に際して発熱素子
13をジュール発熱させた際、その直下に位置する平坦
層とセラミック基板11との間に大きな熱応力が発生
し、記録媒体の摺接等によって蓄熱層12等に外力が印
加されると、蓄熱層12と平坦層との間で剥離が発生
し、サーマルヘッドとしての機能が喪失されてしまう欠
点があった。
が被着されるセラミック基板11の上面全体にアルコキ
シドガラスを塗布、焼成して平坦層を被着した場合、ア
ルコキシドガラスから成る平坦層の熱膨張係数が5.5 ×
10-71/℃と小さく、セラミック基板11を形成するア
ルミナセラミックスの熱膨張係数(6〜8×10-61/
℃)と大きく相違することから、印字に際して発熱素子
13をジュール発熱させた際、その直下に位置する平坦
層とセラミック基板11との間に大きな熱応力が発生
し、記録媒体の摺接等によって蓄熱層12等に外力が印
加されると、蓄熱層12と平坦層との間で剥離が発生
し、サーマルヘッドとしての機能が喪失されてしまう欠
点があった。
【0009】また前記平坦層を、蓄熱層12が被着され
ているセラミック基板11上に、蓄熱層12を覆うよう
にして全面に被着させることも考えられるが、蓄熱層1
2を形成するホウ珪酸ガラスの熱膨張係数(6〜8×10
-61/℃)も上述した平坦層の熱膨張係数と大きく相違
しており、印字に際して発熱素子13をジュール発熱さ
せた際、その直下に位置する平坦層と蓄熱層12との間
に大きな熱応力が発生し、記録媒体の摺接等によって蓄
熱層12等に外力が印加されると、蓄熱層12と平坦層
との間で剥離が発生し、サーマルヘッドとしての機能が
比較的短時間で喪失されてしまう欠点があった。
ているセラミック基板11上に、蓄熱層12を覆うよう
にして全面に被着させることも考えられるが、蓄熱層1
2を形成するホウ珪酸ガラスの熱膨張係数(6〜8×10
-61/℃)も上述した平坦層の熱膨張係数と大きく相違
しており、印字に際して発熱素子13をジュール発熱さ
せた際、その直下に位置する平坦層と蓄熱層12との間
に大きな熱応力が発生し、記録媒体の摺接等によって蓄
熱層12等に外力が印加されると、蓄熱層12と平坦層
との間で剥離が発生し、サーマルヘッドとしての機能が
比較的短時間で喪失されてしまう欠点があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は、長期間にわたり良好に機能させること
が可能で、且つ、導電層を正確にパターニングすること
が可能なサーマルヘッドを提供することにある。
で、その目的は、長期間にわたり良好に機能させること
が可能で、且つ、導電層を正確にパターニングすること
が可能なサーマルヘッドを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のサーマルヘッド
は、セラミック基板上面の所定領域にホウ珪酸ガラスか
ら成る蓄熱層を、その他の領域にアルコキシドガラスか
ら成る平坦化層をそれぞれ被着させるとともに、前記蓄
熱層上に複数個の発熱素子を、前記蓄熱層上から平坦化
層上にかけて前記複数個の発熱素子の各々に接続される
複数個の導電層をそれぞれ形成したことを特徴とする。
は、セラミック基板上面の所定領域にホウ珪酸ガラスか
ら成る蓄熱層を、その他の領域にアルコキシドガラスか
ら成る平坦化層をそれぞれ被着させるとともに、前記蓄
熱層上に複数個の発熱素子を、前記蓄熱層上から平坦化
層上にかけて前記複数個の発熱素子の各々に接続される
複数個の導電層をそれぞれ形成したことを特徴とする。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明のサーマルヘッドの一実
施例を示す平面図、図2は図1のX−X線断面図であ
り、1はセラミック基板、2は蓄熱層、3は平坦化層、
4は発熱素子、5は一対の導電層、6は保護層である。
詳細に説明する。図1は本発明のサーマルヘッドの一実
施例を示す平面図、図2は図1のX−X線断面図であ
り、1はセラミック基板、2は蓄熱層、3は平坦化層、
4は発熱素子、5は一対の導電層、6は保護層である。
【0013】前記セラミック基板1はアルミナ等の電気
絶縁性材料から成り、アルミナ、シリカ、マグネシア等
のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加
混合して泥漿状に成すとともにこれを従来周知のドクタ
ーブレード法やカレンダーロール法等を採用することに
よってセラミックグリーンシートを形成し、しかる後、
前記セラミックグリーンシートを所定形状に打ち抜き加
工するとともに高温で焼成することによって製作され
る。尚、このようにして製作されるセラミック基板1の
表面には2〜3μm程度の突起が多数形成されており、
その表面粗度は中心線平均粗さRaで約1〜2μmの粗
面になる。
絶縁性材料から成り、アルミナ、シリカ、マグネシア等
のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加
混合して泥漿状に成すとともにこれを従来周知のドクタ
ーブレード法やカレンダーロール法等を採用することに
よってセラミックグリーンシートを形成し、しかる後、
前記セラミックグリーンシートを所定形状に打ち抜き加
工するとともに高温で焼成することによって製作され
る。尚、このようにして製作されるセラミック基板1の
表面には2〜3μm程度の突起が多数形成されており、
その表面粗度は中心線平均粗さRaで約1〜2μmの粗
面になる。
【0014】また前記セラミック基板1の上面所定領域
には、該セラミック基板1を形成するアルミナセラミッ
クス等とほぼ同等の熱膨張率を有したホウ珪酸ガラス製
の蓄熱層2が直に被着されている。
には、該セラミック基板1を形成するアルミナセラミッ
クス等とほぼ同等の熱膨張率を有したホウ珪酸ガラス製
の蓄熱層2が直に被着されている。
【0015】前記蓄熱層2は、その上に被着される発熱
素子4の印圧を高めて発熱素子4の発する熱が記録媒体
に効率良く伝導されるようになすとともに、発熱素子4
の直下領域において発熱素子4の発する熱を適当な温度
となるように蓄積しサーマルヘッドの熱応答特性を良好
に保つ作用を為す。
素子4の印圧を高めて発熱素子4の発する熱が記録媒体
に効率良く伝導されるようになすとともに、発熱素子4
の直下領域において発熱素子4の発する熱を適当な温度
となるように蓄積しサーマルヘッドの熱応答特性を良好
に保つ作用を為す。
【0016】尚、前記蓄熱層2は、ホウ珪酸ガラスの粉
末(粒径3〜5μm)に適当な有機溶媒、溶剤を添加混
合して所定のガラスペーストを作製し、これをスクリー
ン印刷等の厚膜手法によってセラミック基板11の上面
所定領域に20〜70μmの厚みをもって直に塗布するとと
もに、これを高温(温度:900 〜1200℃)で焼き付ける
ことによって所定形状に被着される。
末(粒径3〜5μm)に適当な有機溶媒、溶剤を添加混
合して所定のガラスペーストを作製し、これをスクリー
ン印刷等の厚膜手法によってセラミック基板11の上面
所定領域に20〜70μmの厚みをもって直に塗布するとと
もに、これを高温(温度:900 〜1200℃)で焼き付ける
ことによって所定形状に被着される。
【0017】このとき、蓄熱層2は熱膨張率がほぼ等し
いセラミック基板1上に直に被着されており、蓄熱層2
とセラミック基板1とは極めて強固に接合されるため、
発熱素子4をジュール発熱させて印字を行う際、記録媒
体の摺接等によって蓄熱層2に外力が印加されても、蓄
熱層2がセラミック基板1より剥離することはなく、サ
ーマルヘッドを長期にわたり良好に機能させることがで
きる。
いセラミック基板1上に直に被着されており、蓄熱層2
とセラミック基板1とは極めて強固に接合されるため、
発熱素子4をジュール発熱させて印字を行う際、記録媒
体の摺接等によって蓄熱層2に外力が印加されても、蓄
熱層2がセラミック基板1より剥離することはなく、サ
ーマルヘッドを長期にわたり良好に機能させることがで
きる。
【0018】また前記セラミック基板1の上面のうち、
蓄熱層2が形成されていない領域には、アルコキシドガ
ラス溶液を塗布、焼成して成るSiO 2 製の平坦化層3が
中心線平均粗さRaで0.8 μm以下の平坦面となるよう
に約2μmの厚みをもって被着されている。
蓄熱層2が形成されていない領域には、アルコキシドガ
ラス溶液を塗布、焼成して成るSiO 2 製の平坦化層3が
中心線平均粗さRaで0.8 μm以下の平坦面となるよう
に約2μmの厚みをもって被着されている。
【0019】前記平坦化層3は多数の突起が形成されて
いるセラミック基板1の表面を平坦化することから、後
述する導電層5等をフォトリソグラフィー技術によって
パターニングする際、セラミック基板1上に塗布される
フォトレジストの厚みは略均一となり、その結果、導電
層5等に短絡や断線が発生するのが有効に防止されて正
確にパターニングすることができる。
いるセラミック基板1の表面を平坦化することから、後
述する導電層5等をフォトリソグラフィー技術によって
パターニングする際、セラミック基板1上に塗布される
フォトレジストの厚みは略均一となり、その結果、導電
層5等に短絡や断線が発生するのが有効に防止されて正
確にパターニングすることができる。
【0020】また前記平坦化層3は、その表面粗度を中
心線平均粗さRaで0.2 μm以上になしておくことによ
り、その上に形成される導電層5等をアンカー効果によ
って強固に被着させておくことができる。従って平坦化
層3の表面粗度を中心線平均粗さRaで0.2 μm以上に
なしておくことが好ましい。
心線平均粗さRaで0.2 μm以上になしておくことによ
り、その上に形成される導電層5等をアンカー効果によ
って強固に被着させておくことができる。従って平坦化
層3の表面粗度を中心線平均粗さRaで0.2 μm以上に
なしておくことが好ましい。
【0021】尚、前記平坦化層3は以下の方法によって
セラミック基板1の上面に形成される。
セラミック基板1の上面に形成される。
【0022】例えば、アルコキシドガラス溶液として所
定波長の紫外線に対して感光性を有する材料を用いる場
合、先ず、感光性アルコキシドガラス溶液を蓄熱層2を
有したセラミック基板1の上面全体にスピンナー、ロー
ルコーター等を用いて約2μmの厚みをもって蓄熱層2
を覆うように塗布し、これを乾燥させた後、セラミック
基板1上に塗布したアルコキシドガラス溶液の所定領域
をフォトマスクで覆い、所定波長の紫外線を照射する。
次にセラミック基板1をイソプロピルアルコール等の溶
剤中に浸漬することによって紫外線が照射されなかった
アルコキシドガラス溶液をエッチング除去し、しかる
後、これを300 〜500 ℃の温度で加熱重合することによ
って形成される。
定波長の紫外線に対して感光性を有する材料を用いる場
合、先ず、感光性アルコキシドガラス溶液を蓄熱層2を
有したセラミック基板1の上面全体にスピンナー、ロー
ルコーター等を用いて約2μmの厚みをもって蓄熱層2
を覆うように塗布し、これを乾燥させた後、セラミック
基板1上に塗布したアルコキシドガラス溶液の所定領域
をフォトマスクで覆い、所定波長の紫外線を照射する。
次にセラミック基板1をイソプロピルアルコール等の溶
剤中に浸漬することによって紫外線が照射されなかった
アルコキシドガラス溶液をエッチング除去し、しかる
後、これを300 〜500 ℃の温度で加熱重合することによ
って形成される。
【0023】このとき、アルコキシドガラス溶液を用い
て平坦化層3を形成するのは、蓄熱層2と同様のホウ珪
酸ガラスから成るガラスペーストを用いた場合、ガラス
ペースト中に混在するガラスフィラーの粒径が3〜5μ
mとセラミック基板1表面の凹凸に比し大きいために2
μm程度の薄い層を形成するのが極めて困難となるから
である。
て平坦化層3を形成するのは、蓄熱層2と同様のホウ珪
酸ガラスから成るガラスペーストを用いた場合、ガラス
ペースト中に混在するガラスフィラーの粒径が3〜5μ
mとセラミック基板1表面の凹凸に比し大きいために2
μm程度の薄い層を形成するのが極めて困難となるから
である。
【0024】また前記蓄熱層2の上面には、直線状に配
列された複数個の発熱素子4が直に被着されている。
列された複数個の発熱素子4が直に被着されている。
【0025】前記発熱素子4は、例えば、TaSiO 、TiSi
O 、TiCSiO、TaN 等から成っており、それ自体が所定の
電気抵抗率を有しているため、後述する一対の導電層5
を介して所定の電力が印加されるとジュール発熱を起こ
し、記録媒体に印字画像を形成するのに必要な所定の温
度、例えば200 ℃乃至350 ℃の温度に発熱する。
O 、TiCSiO、TaN 等から成っており、それ自体が所定の
電気抵抗率を有しているため、後述する一対の導電層5
を介して所定の電力が印加されるとジュール発熱を起こ
し、記録媒体に印字画像を形成するのに必要な所定の温
度、例えば200 ℃乃至350 ℃の温度に発熱する。
【0026】前記発熱素子4を形成するTaSiO 、TiSiO
、TiCSiO、TaN 等は、これらと密着性の良いホウ珪酸
ガラス製の蓄熱層2上に直に被着されているため、印字
に際して発熱素子4をジュール発熱させる際、該発熱素
子4に記録媒体の摺接等によって外力が印加されても、
発熱素子4が蓄熱層2より剥離することはなく、発熱素
子4を蓄熱層2に対し強固に被着させておくことができ
る。これにより、サーマルヘッドを長期間にわたり良好
に機能させることが可能となる。
、TiCSiO、TaN 等は、これらと密着性の良いホウ珪酸
ガラス製の蓄熱層2上に直に被着されているため、印字
に際して発熱素子4をジュール発熱させる際、該発熱素
子4に記録媒体の摺接等によって外力が印加されても、
発熱素子4が蓄熱層2より剥離することはなく、発熱素
子4を蓄熱層2に対し強固に被着させておくことができ
る。これにより、サーマルヘッドを長期間にわたり良好
に機能させることが可能となる。
【0027】また前記各発熱素子4には、Al等から成る
一対の導電層5が接続されている。前記一対の導電層5
は、発熱素子4が配置されている蓄熱層2上から平坦化
層3上にかけて被着形成されており、発熱素子4にジュ
ール発熱を起こさせるために必要な所定の電力を印加す
る作用を為す。
一対の導電層5が接続されている。前記一対の導電層5
は、発熱素子4が配置されている蓄熱層2上から平坦化
層3上にかけて被着形成されており、発熱素子4にジュ
ール発熱を起こさせるために必要な所定の電力を印加す
る作用を為す。
【0028】前記発熱素子4及び一対の導電層5は従来
周知のスパッタリング法及びフォトリソグラフィー技術
を採用することによって蓄熱層2上に所定パターン、所
定厚み(発熱素子4は200 〜1000Åの厚み、一対の導電
層5は1.0 〜2.0 μmの厚み)に被着される。具体的に
は、TaSiO 、Alをスパッタリング法によって蓄熱層2が
設けられているセラミック基板1上に所定の厚みをもっ
て順次被着させ、しかる後、前記TaSiO 、Al等の上にフ
ォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いた露光、現
像、エッチング等の各工程を経ることにより所定パター
ンに加工される。
周知のスパッタリング法及びフォトリソグラフィー技術
を採用することによって蓄熱層2上に所定パターン、所
定厚み(発熱素子4は200 〜1000Åの厚み、一対の導電
層5は1.0 〜2.0 μmの厚み)に被着される。具体的に
は、TaSiO 、Alをスパッタリング法によって蓄熱層2が
設けられているセラミック基板1上に所定の厚みをもっ
て順次被着させ、しかる後、前記TaSiO 、Al等の上にフ
ォトレジストを塗布し、フォトマスクを用いた露光、現
像、エッチング等の各工程を経ることにより所定パター
ンに加工される。
【0029】尚、前記発熱素子4や一対の導電層5上に
は、SiN 4 等から成る保護層6が被着されており、該保
護層6によって発熱素子4等が大気中に含まれる水分等
の接触により酸化腐食されたり、或いは記録媒体の摺接
により摩耗されたりするのを有効に防止している。
は、SiN 4 等から成る保護層6が被着されており、該保
護層6によって発熱素子4等が大気中に含まれる水分等
の接触により酸化腐食されたり、或いは記録媒体の摺接
により摩耗されたりするのを有効に防止している。
【0030】かくして本発明のサーマルヘッドは、一対
の導電層5間に印字信号に基づき所定の電力を印加し、
発熱素子4を選択的にジュール発熱させるとともに、該
発熱した熱を記録媒体に伝導させ、記録媒体に所定の印
字画像を形成することによってサーマルヘッドとして機
能する。
の導電層5間に印字信号に基づき所定の電力を印加し、
発熱素子4を選択的にジュール発熱させるとともに、該
発熱した熱を記録媒体に伝導させ、記録媒体に所定の印
字画像を形成することによってサーマルヘッドとして機
能する。
【0031】尚、本発明は上述した実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において
種々の変更、改良等が可能である。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において
種々の変更、改良等が可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明のサーマルヘッドによれば、蓄熱
層及びセラミック基板、発熱素子及び蓄熱層がそれぞれ
強固に接合されるため、印字に際して発熱素子をジュー
ル発熱させた際、記録媒体の摺接等によって外力が印加
されても、蓄熱層及びセラミック基板間、発熱素子及び
蓄熱層間に剥離が発生することはなく、長期間にわたり
良好に機能させることができるとともに、導電層をフォ
トリソグラフィー技術等によって正確にパターニングす
ることが可能となる。
層及びセラミック基板、発熱素子及び蓄熱層がそれぞれ
強固に接合されるため、印字に際して発熱素子をジュー
ル発熱させた際、記録媒体の摺接等によって外力が印加
されても、蓄熱層及びセラミック基板間、発熱素子及び
蓄熱層間に剥離が発生することはなく、長期間にわたり
良好に機能させることができるとともに、導電層をフォ
トリソグラフィー技術等によって正確にパターニングす
ることが可能となる。
【図1】本発明のサーマルヘッドの一実施例を示す平面
図である。
図である。
【図2】図1のサーマルヘッドのX−X線断面図であ
る。
る。
【図3】従来のサーマルヘッドの断面図である。
1・・・セラミック基板 2・・・蓄熱層 3・・・平坦化層 4・・・発熱素子 5・・・導電層 6・・・保護層
Claims (1)
- 【請求項1】セラミック基板上面の所定領域にホウ珪酸
ガラスから成る蓄熱層を、その他の領域にアルコキシド
ガラスから成る平坦化層をそれぞれ被着させるととも
に、前記蓄熱層上に複数個の発熱素子を、前記蓄熱層上
から平坦化層上にかけて前記複数個の発熱素子の各々に
接続される複数個の導電層をそれぞれ形成したことを特
徴とするサーマルヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7622495A JP3469958B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7622495A JP3469958B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | サーマルヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08267807A true JPH08267807A (ja) | 1996-10-15 |
JP3469958B2 JP3469958B2 (ja) | 2003-11-25 |
Family
ID=13599215
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7622495A Expired - Fee Related JP3469958B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | サーマルヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3469958B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009119851A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-06-04 | Seiko Instruments Inc | 発熱抵抗素子とその製造方法、サーマルヘッドおよびプリンタ |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP7622495A patent/JP3469958B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009119851A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-06-04 | Seiko Instruments Inc | 発熱抵抗素子とその製造方法、サーマルヘッドおよびプリンタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3469958B2 (ja) | 2003-11-25 |
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Date | Code | Title | Description |
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070905 Year of fee payment: 4 |
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905 Year of fee payment: 5 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |