JPH08267089A - 脱窒反応における供給廃水量の制御方法 - Google Patents

脱窒反応における供給廃水量の制御方法

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JPH08267089A
JPH08267089A JP7263495A JP7263495A JPH08267089A JP H08267089 A JPH08267089 A JP H08267089A JP 7263495 A JP7263495 A JP 7263495A JP 7263495 A JP7263495 A JP 7263495A JP H08267089 A JPH08267089 A JP H08267089A
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Koichi Iwasaki
公一 岩崎
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 反応液のpHを測定し、その測定結果に基づ
いて反応槽へ供給する廃水量を制御することを特徴とす
る、脱窒反応における供給廃水量の制御方法である。 【効果】 流入廃水の水質変動に由来する負荷変動が発
生しても、これに応じて反応槽へ供給する排水量が制御
され、安定した脱窒廃水処理が行われ、廃水処理装置の
装置効率の最適化が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下水、産業廃水などの
有機性廃水のうち、特に硝酸性窒素を含む廃水を生物処
理する脱窒方法に関し、より詳細には、上記脱窒反応に
おける供給廃水量の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硝酸性窒素を含む廃水の生物処理は、下
記(I) 式に示すように嫌気性条件での脱窒反応に従って
行われる。
【0003】
【化1】 2NO3 - +5H2 →N2 +4H2 O+2OH- …(I)
【0004】(I) 式の左辺の水素ガス(H2 )は水素供
与体から与えられるので、脱窒反応には水素供与体とな
る有機物が必要である。この反応により、廃水中の硝酸
性窒素(NO3 - )は窒素ガス(N2 )にまで分解され
る。
【0005】上記硝酸性窒素の生物的分解反応におい
て、反応液のpH値は上記反応の進行状態を反映し、低
いすなわち酸性側にあるpH値は、廃水の供給量が多す
ぎることを示し、また逆に高いすなわち塩基性側にある
pH値は、廃水の供給量が少ないことを示している。
【0006】
【化発明が解決しようとする課題】一般に、反応槽への
廃水の供給は、その廃水処理装置の計画時に定められた
計画処理量に基づいた定量供給である。ただし、実際の
流入廃水では経時的に水質の変動が起るため、その濃度
変動に対応した廃水の負荷変動が発生する。
【0007】そのため、廃水の負荷が計画負荷よりも高
くなったときには、未反応の硝酸性窒素が処理水中に残
存して流出することになる。また逆に廃水の負荷が計画
不可よりも低くなったときには、装置としては余裕を持
った運転となり、装置効率という観点からは改善される
余地がある。
【0008】本発明の目的は、上記の点に鑑み、流入廃
水の水質変動に由来する負荷変動が発生しても、これに
応じて反応槽へ供給する排水量を制御することができ
る、脱窒反応における供給廃水量の制御方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による脱窒反応に
おける供給廃水量の制御方法は、反応液のpHを測定
し、その測定結果に基づいて反応槽へ供給する廃水量を
制御することを特徴とするものである。
【0010】本発明による脱窒反応における供給廃水量
の制御方法は、より具体的には、pH6.0とpH8.
5の間、より好ましくはpH6.5とpH8.0の間に
基準値を設定し、反応液のpHが基準値より高い場合は
反応槽への廃水の供給量を増加し、反応液のpHが基準
値より小さい場合は反応槽への廃水の供給量を減少させ
ることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】反応液のpHは常にpH測定器によってモニタ
ーされており、pH測定値を表示するとともにその値は
演算装置へ入力される。演算装置には設定したpH基準
値が予め入力されている。演算装置は順次入力されるp
H測定値と予め入力されているpH基準値とを比較し
て、測定値が基準値より低い場合には反応槽への廃水の
供給量を減少させる制御信号を廃水供給ポンプへ出力す
る。また、測定値が基準値より高い場合には反応槽への
廃水の供給量を増加させる制御信号を廃水供給ポンプへ
出力する。
【0012】こうして、流入廃水の水質変動に由来する
負荷変動が発生しても、これに応じて反応槽へ供給する
排水量が制御され、安定した脱窒廃水処理が行われ、廃
水処理装置の装置効率の最適化が達成される。
【0013】
【実施例】実施例に基づき、本発明を詳しく説明する。
【0014】図1は本発明を適用した供給廃水量の制御
方法を示すフローシートである。容量3.2リットルの
反応槽(1) へ廃水供給ポンプ(2) によって廃水を連続供
給した。この廃水中の硝酸性窒素濃度は平均的に100
mg/リットルであった。廃水の供給量は12.8リッ
トル/日の定常値とした。(I) 式に従って脱窒反応が進
行し廃水中の硝酸性窒素が分解されると、反応液のpH
は上昇し、未反応の硝酸性窒素が存在すると、反応液の
pHは低下する。反応液のpHは常にpH測定器(3) に
よってモニターされており、pH測定値が表示されると
共に、その値は演算装置(4) へ入力された。本実施例で
はpH基準値を7.2として演算装置(4) に予め入力し
てあり、pH測定値が7.2より小さい場合には反応槽
(1) への廃水の供給量を減少させる制御信号を廃水供給
ポンプ(2) へ出力した。また、pH測定値が7.2より
大きい場合には反応槽(1) への廃水の供給量を増加させ
る制御信号を廃水供給ポンプ(2) へ出力した。
【0015】制御信号値は、pH7.2の場合の定常流
量における信号値を100%とした場合に、pH8.2
では160%とし、pH6.2では40%として、設定
した。ただし、制御信号値はこの範囲に限定されるもの
ではない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
流入廃水の水質変動に由来する負荷変動が発生しても、
これに応じて反応槽へ供給する排水量が制御され、安定
した脱窒廃水処理が行われ、廃水処理装置の装置効率の
最適化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例の供給廃水量の制御方
法を示すフローシートである。
【符号の説明】
1:反応槽 2:廃水供給ポンプ 3:pH測定器 4:演算装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応液のpHを測定し、その測定結果に
    基づいて反応槽へ供給する廃水量を制御することを特徴
    とする、脱窒反応における供給廃水量の制御方法。
  2. 【請求項2】 pH6.0とpH8.5の間に基準値を
    設定し、反応液のpHが基準値より高い場合は反応槽へ
    の廃水の供給量を増加し、反応液のpHが基準値より小
    さい場合は反応槽への廃水の供給量を減少させることを
    特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 pH6.5とpH8.0の間に基準値を
    設定することを特徴とする、請求項2記載の方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100306206B1 (ko) * 1999-06-14 2001-09-24 정명식 질산성 질소를 함유한 폐수의 처리 방법 및 장치
KR100468446B1 (ko) * 2000-12-23 2005-01-29 주식회사 포스코 코크스 제조공정 폐수중의 질소 제거방법
JP2008142605A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Fuji Electric Holdings Co Ltd 醗酵廃液処理方法及び発酵廃液処理装置
CN102361827A (zh) * 2009-04-22 2012-02-22 栗田工业株式会社 脱氮方法

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JP2008142605A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Fuji Electric Holdings Co Ltd 醗酵廃液処理方法及び発酵廃液処理装置
CN102361827A (zh) * 2009-04-22 2012-02-22 栗田工业株式会社 脱氮方法

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