JPH0826485A - タイヤの移載装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平積みタイヤを人手作業を排除して自動的に
高能率かつ安全確実に運搬台車に移載する装置及び方法
を提供する。 【構成】 直立位置と傾斜位置との間を回動自在な一対
の並立長尺アームを備える回動フレームと、アーム間を
横断する向きに移動自在に回動フレームに取付けた平積
みタイヤ収受用コンベヤと、各アームの並立配列に沿
い、傾斜位置側に離れた位置で回動フレームに取付けら
れ、コンベヤ上のタイヤに対する通り抜け阻止の閉位置
と通り抜け自在の開位置との間を回動自在な一対の長尺
ストッパと、回動フレーム及びストッパをそれぞれ回動
させる第一の回動手段及び第二の回動手段と、コンベヤ
を移動させる駆動手段とを有す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、複数本のタイヤを纏
めて自動的に運搬台車に移し載せる平積みタイヤの移載
装置及び方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】タイヤを所定場所まで運搬する際に、例
えば建設車両用超大型タイヤのような特殊重量物は別と
しても、一般タイヤの場合は運搬効率を高めるため、タ
イヤを複数本纏めて運搬台車に積込み載せるのが一般で
ある。ところがこの積込みは人手作業により行われてい
て、トラック−バス用タイヤのように比較的重いタイヤ
の場合、折角複数本平積み（段積み）された一山タイヤ
を段バラシして一本宛手持ちで積込むか、又は乗用車用
タイヤのように比較的軽量タイヤの場合は複数本纏め抱
え込んで積込むのが慣例である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】重量が約２０〜１００
ｋｇに及ぶトラック−バス用タイヤ、又はこの重量に相
当する複数本の小型タイヤを人手により運搬台車上に積
上げることはいうまでもなく重労働作業である上危険を
伴う作業でもあり、この作業は昨今の軽労化推進の風潮
にそぐわないのはもとより、そのための人員配置と作業
時間とを要し生産性向上を阻害するものでもあった。

【０００４】従ってこの発明の目的は、人手をかけるこ
となく自動的に、かつ高能率で複数本のタイヤを一括し
て運搬台車に移し載せるためのタイヤの移載装置及び方
法を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明によるタイヤの移載装置は、取付け面に対する
直立位置と所定傾斜位置との間を該取付け面近傍の回動
軸線周りに回動自在な一対の並立長尺アームを備える回
動フレームと、上記アーム間でそれらを横断する向きに
移動自在となるように回動フレームに取付けた平積みタ
イヤ収受用コンベヤと、各アームの並立配列に沿い、か
つ上記傾斜位置側に離れた位置で回動フレームに取付け
られ、上記コンベヤ上の平積みタイヤに対する通り抜け
阻止の閉位置と通り抜け自在の開位置との間を回動自在
な一対の長尺ストッパと、回動フレーム及びストッパを
それぞれ回動させる第一の回動手段及び第二の回動手段
と、コンベヤを移動させる駆動手段とを有して成り、回
動フレームの所定傾斜位置にてストッパを開位置とし、
コンベヤ上の平積みタイヤ一山を運搬台車に一括移載す
ることを特徴とする。

【０００６】この発明を実施するにあたり、上記タイヤ
と上記ストッパとの当接を検知して回動フレームを所定
傾斜位置まで回動させる指令信号を出力する第一の信号
出力部と、回動フレームの上記回動完了を検知してコン
ベヤを移動させる指令信号を上記駆動手段に対し出力
し、かつコンベヤ移動完了を検知してストッパを開位置
に回動させる指令信号を第二の回動手段に対し出力する
第二の信号出力部と、ストッパの開位置までの回動完了
を検知して回動フレームを直立位置に復帰させる指令信
号を第一の回動手段に対し出力し、かつこの復帰を検知
してコンベヤを元の位置に戻す指令信号を駆動手段に対
し出力し、併せてストッパを閉位置に復帰させる指令信
号を第二の回動手段に対し出力する第三の信号出力部と
を備えること、上記コンベヤが短い運搬長さをもつロー
ラコンベヤであり、その各ローラの軸受部を該コンベヤ
の運搬長さの２倍以上の周長をもつ無端チェーンに取付
けること、そして上記ストッパは円筒をそれに緊密に嵌
め込んだ滑り軸受用ブシュによりシャフトに軸支してな
り、これにより円筒の回転及び円筒軸線方向移動それぞ
れを可能とし、かつ円筒上端及び下端の少なくとも一方
端をバネ支持することが望ましい。

【０００７】またこの発明によるタイヤの移載方法は、
上述した装置において、予めアーム及びコンベヤそれぞ
れの傾斜位置における傾斜方向と同様方向に延びる背部
及び底部をもつ運搬台車をストッパ側傾斜位置近傍に配
備し、直立位置にある回動フレームのアームを横断する
向きに延びるコンベヤに向け、ストッパ側と反対側のコ
ンベヤ端に隣接して配設した別のコンベヤがその上の平
積みタイヤ一山をその状態で送り出し、送り出されたタ
イヤ一山がコンベヤ上を移動して閉位置にあるストッパ
に当接したとき、第一の信号出力部の回動指令信号に基
づき第一の回動手段が回動フレームを所定傾斜位置まで
回動させ、この回動が完了したとき、第二の信号出力部
の駆動指令信号に基づき駆動手段がコンベヤをタイヤと
の接触位置から退避位置まで移動させ、この移動が完了
したとき、第二の信号出力部の回動指令信号に基づき第
二の回動手段がストッパを開位置まで回動させて平積み
タイヤ一山を一括して運搬台車に移し載せ、その後第三
の信号出力部の指令信号に基づき第一及び第二の回動手
段が回動フレーム及びストッパの位置を直立位置及び閉
位置に復帰させ、併せて駆動手段がコンベアを後続の平
積みタイヤ一山の収受位置に復帰させることを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】別に設けたコンベヤから移送される平積みタイ
ヤ一山を、回動フレームに取付けられ、一対のアーム間
でそれらを横断する向きに位置するコンベヤが収受し、
このタイヤ一山をその通過を阻止する閉位置に位置する
一対の長尺ストッパに当接させた状態を維持して第一の
回動手段を作動させ、回動フレームを所定傾斜位置まで
回動させ、回動フレームの傾斜位置に控えさせている同
様傾斜になる背部及び底部をもつ運搬台車に対し、駆動
手段を作動させることでコンベヤをタイヤ一山の底から
離脱するまで移動させ、かつストッパを開位置まで回動
させることによりタイヤ一山を段くずれのうれいなく、
人手作業によらず安全にかつ確実に運搬台車に移載する
こができる。

【０００９】この場合、各動作の各段階でそれぞれ第一
〜第三の信号出力部を適用すれば、少なくともタイヤ一
山の移載動作に関し人手は不要となり完全自動化に寄与
し、コンベヤがローラコンベヤ、すなわちフリーローラ
コンベヤであればこの滑走面を水平面に対しストッパに
向かって僅か下り勾配とするだけで平積みタイヤは自然
滑走可能で高効率作業に寄与する。またローラコンベヤ
の軸受部を該コンベヤの２倍以上の周長をもつ無端チェ
ーンに取付ければ、コンベヤの上記離脱移動が極めて容
易となる。さらにストッパを円筒、その内部に緊密に嵌
め込んだ滑り軸受用ブシュ、そしてこのブシュに軸支さ
れるシャフトにて構成し、かつ円筒両端のうち少なくと
も一方端をバネ支持すれば、タイヤ一山の移載の際、円
筒は回転して移載を一層容易とし、バネが圧縮されて運
搬台車底部がタイヤ一山を段くずれのうれいなく一層安
定して受け止めることに寄与する。

【００１０】

【実施例】この発明による装置の一実施例の要部を模式
的に図解した側面図及び平面図を図１及び図２に示す。
図１、２において、１は回動フレームであり、回動フレ
ーム１は互いに間隔をおく配置の一対の並立長尺アーム
１ａとこれらを上部にて連結する横梁１ｂとを有し、
「けいがまえ」形状をなす。回動フレーム１は床面１０
に固定した基台１１の取付け面１１ｓに対し回動軸線Ａ
周りに回動自在となるように基台１１上に設置し、第一
の回動手段としてこの例では回動フレーム１と基台１１
とにヒンジ連結して配置したエア圧シリンダ又は油圧シ
リンダ２を用い、このシリンダ２内のピストン（図示省
略）の往復運動作用により、取付け面１１ｓに関し、図
に実線で示す直立位置と二点鎖線（符号１′）で示す所
定傾斜位置との間を反復回動することができる。

【００１１】図示の３はローラコンベヤ、この例ではフ
リーローラコンベヤであり、それは回動フレーム１にほ
ぼ直交してこれを横断する向きに延びる位置にて、ロー
ラコンベヤ３とほぼ同じかもしくはやや高い平面水準を
もつベルトコンベヤ２０上に載せられ移送されてくる平
積みタイヤ一山Ｔを収受する。ローラコンベヤ３の滑走
面は少なくとも水平面とし、望ましくは水平面に対し先
に向かって幾分の下り勾配を付す。またローラコンベヤ
３は各ローラの軸受部を両端連結の無端ローラチェーン
４に取付け、このローラチェーン４は複数個（この例で
は３個）配置したスプロケット５と係合しモータ（図示
省略）により駆動され、従ってローラコンベヤ３もアー
ム１ａを横切る向きに移動自在である。またローラコン
ベヤ３の運搬長さは短く、ローラチェーン４の周長の１
／２以下とするのが望ましい。

【００１２】図示の６は一対の長尺ストッパであり、そ
れは回動フレーム１からその傾斜位置側に向け離した位
置で各アーム１ａの並立配列に沿う向きに回動フレーム
１に取付けるものとし、そのストッパ６の取付けは回動
フレーム１の長尺アーム１ａ上方部にヒンジ連結により
取付けた第二の駆動手段７と、それと対向位置の長尺ア
ーム１ａ下方部で同様にヒンジ連結により取付けた支持
部材７′との挟持による。第二の駆動手段７はエア圧シ
リンダ又は油圧シリンダ７ａと、それにヒンジ連結した
支持アーム７ｂとを有する。ストッパ６は細長い円筒
と、その両端内部に緊密に嵌め込んだ滑り軸受用ブシュ
と、それらに軸支されるシャフトとを有し、これにより
円筒は回転可能であり、かつ円筒軸線方向の移動が可能
である。

【００１３】第二の回動手段７において、一対のストッ
パ６間の隔たり寸法は図２に示す内向きの閉位置にて移
載するタイヤの外径寸法に比しより大幅に小さく設定す
るものとし、これによりローラコンベヤ３上の平積みタ
イヤ一山Ｔの通り抜けを多少の位置の偏りいかんにかか
わらずストッパ６部にて阻止する。さらに回動フレーム
１の傾斜位置では第二の回動手段７のシリンダ７ａを上
記ストッパ６の閉位置とは逆方向に動作させ、これによ
り一対のストッパ６間の隔たり位置をタイヤ一山Ｔの通
り抜け自在となる開位置まで各ストッパ６を回動させ
る。その結果回動フレーム１の傾斜位置で各ストッパ６
を開位置まで回動することにより平積みタイヤ一山Ｔを
後述の運搬台車に一括移載することが可能となる。なお
ストッパ６における上記各シャフト端部を支持アーム７
ｂ及び支持部材７′に固着し、少なくとも一方のシャフ
トの周囲に円筒端をバネ支持するための圧縮コイルバネ
又は圧縮皿バネ８を配置する。

【００１４】他の実施例として、図示を省略したが第二
の回動手段７をストッパ６のほぼ中間位置に設けてもよ
く、この場合は円筒を二つに分割し、各円筒につき上記
同様滑り軸受用ブシュ、シャフト及びバネ８をそれぞれ
設ける。この例はタイヤ重量が重い、例えばトラック−
バス用タイヤの移載に好適である。

【００１５】図１、２において３０は運搬台車であり、
その背部３０ａは二点鎖線で示す位置における回動フレ
ーム１′の傾斜方向にほぼ沿う向きに延び、底部３０ｂ
は同様位置でローラコンベヤ３の傾斜方向にほぼ沿う向
きに延びるのが実用上好ましい。また図１に示す３０ｃ
は運搬台車３０の主輪であり、４０はその停止板、４１
は該主輪３０ｃの乗り越しを容易とする断面台形状の突
起体である。なお図示の運搬台車３０位置にて平積みタ
イヤ一山が移載される。

【００１６】次にこの発明による平積みタイヤ一山の移
載方法を装置の側面要部及び平面要部を簡略図解した図
３、図４及び図５に基づき各ステップ毎に以下説明す
る。図３（ａ）は回動フレーム１が直立位置にあり、従
いローラコンベヤ３もフレーム１に対しほぼ直交する方
向に延びるタイヤ収受位置にあり、ベルトコンベヤ２０
上に運搬されてきた平積みタイヤ一山Ｔをローラコンベ
ヤ３が収受してタイヤ一山Ｔが自然滑走し、ストッパ６
に当接している状態を示す。なおベルトコンベヤ２０上
における別の平積みタイヤ一山Ｔ′は後続の控えのそれ
である。

【００１７】図３（ａ）に示すストッパ６へのタイヤ当
接を第一の信号出力部（図示を省略）が例えば光電スイ
ッチにより検知して第一の回動手段のシリンダ２を逆作
動させる指令信号を出力し、この信号を入力した圧力源
に連通する電磁切換弁（図示省略）が図１、２に示すシ
リンダ２に対し逆作動するように加圧エア又は加圧オイ
ルを切り換える。これにより回動フレーム１は図３
（ｂ）に示す位置まで回動軸線Ａ周りに回動する。この
回動の間各ストッパ６は閉位置を維持し、タイヤ一山Ｔ
を支持する。

【００１８】次に第二の信号出力部（図示省略）が回動
完了を、例えば近接スイッチにより検知して、ローラコ
ンベヤ３を移動させる駆動手段のモータ（図示省略）に
始動信号を出力して、１個のスプロケット５と連結させ
たモータを回転させ、スプロケット５と連係動作する無
端チェーン４を図４（ａ）に矢印で示す方向に移動させ
る。このときローラコンベヤ３は、その各ローラの軸受
部を無端チェーン４に取付けているため、そして各ロー
ラがフリーローラであるためタイヤ一山Ｔの状態を維持
しながらその底部から容易に図示の矢印方向に向け移動
し離脱する。またこのローラコンベヤ３の離脱に伴いタ
イヤ一山Ｔを支持しているストッパ６はタイヤ重量のス
トッパ６に沿う向きの成分荷重により圧縮コイルバネ８
を圧縮して図４（ａ）の矢印の向きに移動し、タイヤ一
山Ｔが運搬台車３０の底部３０ｂに当接する。ローラコ
ンベヤ３がタイヤ一山Ｔからの離脱を完了すると位置セ
ンサ、例えば近接スイッチ（図示せず）が作動してモー
タの回転を停止させる。

【００１９】さらに第二の信号出力部はローラコンベヤ
３の停止を近接スイッチにより検知して、図４（ｂ）に
要部平面面を示すストッパ６及び第二の回動手段７の後
者のシリンダ７ａに対し電磁切換弁を介し加圧エア又は
加圧オイルを切り換えて逆作動を生じさせる指令信号を
出力し、両者を実線で示す閉位置から二点鎖線で示す開
位置まで回動させる。これによりストッパ６はタイヤ一
山Ｔの通過を可能とするのに十分な開位置まで回動して
平積みタイヤ一山Ｔは運搬台車３０に移載される。この
状態を図５（ａ）に示す。

【００２０】次に第三の信号出力部（図示省略）によ
り、ストッパ６の開位置までの回動完了を検知する近接
スイッチから回動フレーム１を直立位置まで回動させる
指令信号が第一の回動手段に出力され、この出力信号に
基づき回動フレーム１は元の直立位置に復帰し、この復
帰を検知する近接スイッチから第二の回動手段に対し閉
動作を行わせる指示信号及びローラコンベヤ３の駆動手
段に対し移動前の位置まで復帰移動を行わせる指示信号
がそれぞれ出力され、ストッパ６は閉位置に復帰し、そ
してローラコンベヤ３も後続の平積みタイヤＴ′を収受
する態勢に戻る。この状態を図５（ｂ）に示す。

【００２１】上述の移載装置及び方法の別の実施例で
は、回動フレーム１の直立位置復帰時におけるローラコ
ンベヤ３を図５（ｂ）に示す位置ではなく図５（ａ）に
示す退避位置に止め、ベルトコンベヤ２０から移送され
てくるタイヤ一山Ｔ′を移載装置側に設けた近接スイッ
チなどにより検知し、この検知信号に基づきローラコン
ベヤ３をそれに接近しているタイヤ一山Ｔ′の移動に同
期させて図５（ｂ）に示す位置に向けローラチェーン４
を駆動させる。この例ではタイヤ一山Ｔ′の近接検知信
号を受けてローラチェーン４を駆動する指令信号を別途
出力する第四の信号出力部を設ける。

【００２２】上述した各実施例の装置及びこの装置を用
いた方法によれば、乗用車タイヤの場合で６〜１０本の
平積みタイヤ一山を、トラック−バス用タイヤであって
も同様本数の平積みタイヤ一山を段くずれを生じさせる
ことなく、安全にかつ高能率で運搬台車に移載すること
ができる。なお図示は省略したが、さらに他の実施例で
はローラコンベヤ３、チェーン４、スプロケット５の担
持部材を回動フレーム１に対しその上下方向に沿って昇
降自在に取付け、その昇降手段を別途設けるものであ
り、この別の実施例では外径の異なる異種サイズの平積
みタイヤ群を同一運搬台車３０に移載することが可能で
ある。さらに図１に示したように運搬台車３０はその主
輪３０ｃを停止板４０と突起体４１との間に落とし込む
か、又は図示を省略したがシリンダを用いることにより
固定する。

【００２３】

【発明の効果】この発明によれば、人手作業を排除して
自動的に平積みタイヤ一山を段くずれのうれいなく安全
に、かつ高能率で運搬台車に移載することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の装置要部を示す側面図である。

【図２】この発明の装置要部を示す平面図である。

【図３】この発明の動作ステップを示す説明図である。

【図４】この発明の動作ステップを示す説明図である。

【図５】この発明の動作ステップを示す説明図である。

【符号の説明】

１ 回動フレーム １ａ 並立長尺アーム ２ 第一の回動手段 ３ ローラコンベヤ ４ 無端チェーン ５ スプロケット ６ ストッパ ７ 第二の回動手段 ２０ コンベヤ ３０ 運搬台車 Ａ 回動軸線

フロントページの続き (72)発明者 桜井 一明 北海道旭川市東鷹栖東２条２丁目843番地 の13 不二技研工業株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取付け面に対する直立位置と所定傾斜位
   置との間を該取付け面近傍の回動軸線周りに回動自在な
   一対の並立長尺アームを備える回動フレームと、 上記アーム間でそれらを横断する向きに移動自在となる
   ように回動フレームに取付けた平積みタイヤ収受用コン
   ベヤと、 各アームの並立配列に沿い、かつ上記傾斜位置側に離れ
   た位置で回動フレームに取付けられ、上記コンベヤ上の
   平積みタイヤに対する通り抜け阻止の閉位置と通り抜け
   自在の開位置との間を回動自在な一対の長尺ストッパ
   と、 回動フレーム及びストッパをそれぞれ回動させる第一の
   回動手段及び第二の回動手段と、 コンベヤを移動させる駆動手段とを有して成り、 回動フレームの所定傾斜位置にてストッパを開位置と
   し、コンベヤ上の平積みタイヤ一山を運搬台車に一括移
   載することを特徴とするタイヤの移載装置。
2. 【請求項２】 上記タイヤと上記ストッパとの当接を検
   知して回動フレームを所定傾斜位置まで回動させる指令
   信号を出力する第一の信号出力部と、 回動フレームの上記回動完了を検知してコンベヤを移動
   させる指令信号を上記駆動手段に対し出力し、かつコン
   ベヤ移動完了を検知してストッパを開位置に回動させる
   指令信号を第二の回動手段に対し出力する第二の信号出
   力部と、 ストッパの開位置までの回動完了を検知して回動フレー
   ムを直立位置に復帰させる指令信号を第一の回動手段に
   対し出力し、かつこの復帰を検知してコンベヤを元の位
   置に戻す指令信号を駆動手段に対し出力し、併せてスト
   ッパを閉位置に復帰させる指令信号を第二の回動手段に
   対し出力する第三の信号出力部とを備える請求項１に記
   載した装置。
3. 【請求項３】 上記コンベヤが短い運搬長さをもつロー
   ラコンベヤであり、その各ローラの軸受部を該コンベヤ
   の運搬長さの２倍以上の周長をもつ無端チェーンに取付
   けてなる請求項１又は２に記載した装置。
4. 【請求項４】 上記ストッパは円筒をそれに緊密に嵌め
   込んだ滑り軸受用ブシュによりシャフトに軸支してな
   り、これにより円筒の回転及び円筒軸線方向移動それぞ
   れを可能とし、かつ円筒上端及び下端の少なくとも一方
   端をバネ支持してなる請求項１〜３に記載した装置。
5. 【請求項５】 請求項１及び請求項２に記載した装置に
   おいて、 予めアーム及びコンベヤそれぞれの傾斜位置における傾
   斜方向と同様方向に延びる背部及び底部をもつ運搬台車
   をストッパ側傾斜位置近傍に配備し、 直立位置にある回動フレームのアームを横断する向きに
   延びるコンベヤに向け、ストッパ側と反対側のコンベヤ
   端に隣接して配設した別のコンベヤがその上の平積みタ
   イヤ一山をその状態で送り出し、 送り出されたタイヤ一山がコンベヤ上を移動して閉位置
   にあるストッパに当接したとき、第一の信号出力部の回
   動指令信号に基づき第一の回動手段が回動フレームを所
   定傾斜位置まで回動させ、 この回動が完了したとき、第二の信号出力部の駆動指令
   信号に基づき駆動手段がコンベヤをタイヤとの接触位置
   から退避位置まで移動させ、 この移動が完了したとき、第二の信号出力部の回動指令
   信号に基づき第二の回動手段がストッパを開位置まで回
   動させて平積みタイヤ一山を一括して運搬台車に移し載
   せ、 その後第三の信号出力部の指令信号に基づき第一及び第
   二の回動手段が回動フレーム及びストッパの位置を直立
   位置及び閉位置に復帰させ、併せて駆動手段がコンベア
   を後続の平積みタイヤ一山の収受位置に復帰させること
   を特徴とするタイヤの移載方法。