JPH08264719A - 誘電体素子 - Google Patents

誘電体素子

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JPH08264719A
JPH08264719A JP7065790A JP6579095A JPH08264719A JP H08264719 A JPH08264719 A JP H08264719A JP 7065790 A JP7065790 A JP 7065790A JP 6579095 A JP6579095 A JP 6579095A JP H08264719 A JPH08264719 A JP H08264719A
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JP
Japan
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dielectric layer
electrode
electrodes
dielectric
insulating film
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Withdrawn
Application number
JP7065790A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Kuroda
吉己 黒田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP7065790A priority Critical patent/JPH08264719A/ja
Publication of JPH08264719A publication Critical patent/JPH08264719A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、製造プロセス時絶縁耐圧及び膜疲労
特性の劣化がなく、上下電極間に電圧を印加時に誘電体
層への電界集中を防止することで、絶縁耐圧の低下及び
膜疲労を防止、信頼性向上を目的とする。 【構成】一対の電極(3,6) と該一対の電極(3,6) 間に積
層して配置された誘電体層(4) とを有する誘電体素子に
おいて、前記一対の電極(3,6) のそれぞれと前記誘電体
層(4) が電気的に接触する接触領域の外縁が前記一対の
電極(3,6) のそれぞれの周辺端部がなす外縁より夫々内
側にあることを特徴とする誘電体素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強誘電体層を有するメモ
リ装置、薄膜コンデンサ装置、電気化学光学装置、薄膜
センサなどの誘電体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、下部電極と上部電極間に高、強
誘電体層を挟んだ構造からなる一般的な高、強誘電体素
子の断面図を示す。図中の符号61はシリコン基板であ
り、この基板61上にSiO2 を基質とする絶縁膜62、P
t材からなる下部電極63、PZT等からなる高、強誘電
体層64、及びPt材からなる上部電極65が順次形成され
ている。こうした構成の高、強誘電体素子では、下層か
ら各膜を成膜、形成していくことになるので、上部電極
65の周辺部には必ず高、強誘電体層64が存在する部分が
できる。
【0003】また、特開平5−343612では、図
7,図8に示したように常誘電体を用いた強誘電体素子
構造となっている。図7において、符号71はシリコン基
板であり、この基板71上に強誘電体素子の下地となる厚
み1μmのSiO2 からなる絶縁膜72、厚み0.5μm
の下部電極73、強誘電体層74が順次形成されている。こ
こで、前記絶縁膜72は基板71を熱酸化して形成され、前
記下部電極73は例えばPtをスパッタすることにより形
成され、前記強誘電体層74は例えばPZTをゾルーゲル
法により0.5μm形成し、600℃で焼結することに
より形成される。前記強誘電体層74を含む下部電極73上
には、強誘電体層74の一部に対応する部分が開口された
常誘電体層75が形成されている。ここで、常誘電体層75
は、例えばSiO2 をCVDにより0.3μm形成し、
所定の大きさに開孔することにより形成される。前記常
誘電体層75及び強誘電体層74上には、強誘電体層74の一
部と接続する上部電極76が形成されている。この上部電
極76は、例えばPtをスパッタで0.5μm形成し、常
誘電体層75の開孔部より大きなパターンとする。
【0004】また、図8において、下部電極73の形成ま
では図7と同様であり、その後常誘電体層75であるSi
2 をCVDで0.5μm形成し、所定の大きさに開口
する。この時、等方性エッチング、例えば純水で1:1
0に希釈したふっ酸を用いてエッチングすることで、前
記開孔部中心に向かって、常誘電体層75の厚みを連続的
に小さくすることができる。次に、強誘電体層74である
PZTをゾルーゲル法により0.5μm形成し、600
℃で焼結する。
【0005】図7,図8に示した構造からなる強誘電体
素子では、図6に示した強誘電体素子と比較して電極周
辺部での電界集中が緩和され、疲労特性や絶縁耐圧を向
上できるとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術には、次のような問題がある。 1).図6の高、強誘電体素子の場合、下層から各膜を
成膜、形成していくことになるので、上部電極65の周辺
部には、必ず高、強誘電体層64が存在する部分ができ
る。ここで、上下電極間に電圧を印加した場合、電極の
周辺部に電界が集中しやすいために、電極周辺部に高、
強誘電体層64が存在すると、高、強誘電体層64の劣化も
しくは絶縁破壊が発生しやすくなる。
【0007】2).図7の強誘電体素子の場合、上部電
極76の周辺部に電界が集中しても常誘電体75が存在する
ために、強誘電体層74には電界が集中せず、従って強誘
電体層74の絶縁破壊、膜疲労を防止できると考えられて
いる。しかしながら、電界集中は電極周辺部のみなら
ず、図中Aのようなエッジ部でも発生するために強誘電
体層への電界集中は避けることができない。
【0008】3).図8の強誘電体素子の場合、図7と
同様に図中Aに示したエッジ部が存在するために強誘電
体層への電界集中は避けることができない。更に、製造
プロセスにおいて、常誘電体層75であるSiO2 を焼結
時にSiと強誘電体層74が反応し、強誘電体層特性の劣
化となる。従って、製造プロセスにおいて、絶縁耐圧及
び耐疲労特性の優れた強誘電体素子を作製できない。本
発明はこうした事情を考慮してなされたもので、絶縁耐
圧の低下、膜疲労を軽減して信頼性の高い誘電体素子を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の電極と
該一対の電極間に積層して配置された誘電体層とを有す
る誘電体素子において、前記一対の電極のそれぞれと前
記誘電体層が電気的に接触する接触領域の外縁が前記一
対の電極のそれぞれの周辺端部がなす外縁よりそれぞれ
内側にあることを特徴とする誘電体素子である。
【0010】
【作用】本発明において、誘電体層と下部電極及び上部
電極の接触する界面には電極のエッジ部が存在しないの
で、上下電極間に電圧を印加時に電極周辺部などのエッ
ジに電界集中が発生しても、高、強誘電体層への電界集
中を防止できる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。 (実施例1)図1に基づいて、本発明に係る第1の実施
例を説明する。図中の符号1は、Siもしくはガラス基
板である。この基板1上には、下層2,下部電極3及び
誘電体層4が順次形成されている。前記下層2として
は、熱酸化SiO2 もしくはCVDによるBPSG,P
SG,NSG,Si34 等の絶縁膜を用いた。なお、
これらの絶縁膜の代わりに、該絶縁膜を介してCVDに
よる多結晶シリコン(Poly−Si)膜を形成しても
よい。前記下部電極3は、Ptもしくは導電性酸化物を
スパッタ、蒸着、CVD、イオンプレーティング等で成
膜する。前記誘電体層4はPZT等をスピンコーティン
グ,CVD等により成膜され、前記下部電極3より小さ
く、前記下部電極3の端部が前記誘電体層4の下に位置
しないような形状になっている。
【0012】前記下層2及び下部電極3上には、絶縁膜
5が誘電体層4と同一面になるように形成されている。
ここで、絶縁膜5は、スピンコーティングによるSO
G、またはCVD,スパッタ等によるBPSG、PS
G、NSG、Si34 等からなる。前記誘電体層4上
には、誘電体層4より形状が大きく、端部が誘電体層4
上に形成されないように上部電極6が形成されている。
この上部電極6は、Ptもしくは導電性酸化物をスパッ
タ、蒸着、CVD、イオンプレーティング等で成膜す
る。
【0013】こうした構成の誘電体素子は次のようにし
て製作される。まず、前記基板1上に熱酸化SiO2
しくはCVDによるBPSG,PSG,NSG,Si3
4等の絶縁膜を形成し、下層2とする。次に、下層2
上にPtもしくは導電性酸化物をスパッタ、蒸着、CV
D、イオンプレーティング等で成膜し、下部電極3を形
成する。つづいて、PZT等をスピンコーティング,C
VD等により成膜した後、イオンミリング、RIE等を
用いて下部電極3より小さい形状の誘電体層4を形成し
た。ひきつづき、600℃以上の熱処理を施した。更
に、スピンコーティングによるSOG、またはCVD,
スパッタ等によるBPSG、PSG、NSG、Si3
4 等の絶縁膜5をできるだけ平坦に成膜し、その後誘電
体層4の表面が露出するまでRIEによって絶縁膜5を
エッチングした。しかる後、上部電極として、Ptもし
くは導電性酸化物をスパッタ、蒸着、CVD、イオンプ
レーティング等で成膜、そしてイオンミリングで誘電体
層4より大きい形状の上部電極6を形成した。
【0014】上記実施例1の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように積層したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、上部電
極6,下部電極3間に電圧を印加時に電極の周辺部等の
エッジに電界集中が発生しても、誘電体層4自体への電
界集中は防止できる。
【0015】従って、絶縁膜5中に含まれるSiと誘電
体層4との反応を防止できることで、絶縁耐圧及び耐疲
労特性の劣化のない誘電体素子を製造可能である。ま
た、上部電極6,下部電極3間に電圧を印加する時にお
いて、電極周辺部などのエッジに電界集中が発生して
も、誘電体層4自体への電界集中を防止できたことで、
両電極間に電圧を印加した時に1MV/cm以下で電極
周辺部などのエッジから破壊した素子が0%と、絶縁耐
圧の低下を防ぐことができ、信頼性が向上できた。
【0016】これに対し、図6及び図7に示した従来例
の誘電体素子においては、両電極間に電圧を印加した時
に1MV/cm以下で電極周辺部などのエッジから破壊
した素子が数%存在した。更に、疲労特性においても、
両電極間に交流電圧繰り返し印加した時に、初期自発分
極が半分になるまでサイクルが従来の強誘電体素子より
1桁以上向上していた。
【0017】(実施例2)図2に基づいて、第2の実施
例を説明する。図中の符号1は、Siもしくはガラス基
板である。この基板1上には、下層2,下部電極3及び
誘電体層4が順次形成されている。前記下層2として
は、熱酸化SiO2 もしくはCVDによるBPSG,P
SG,NSG,Si34 等の絶縁膜を用いた。なお、
これらの絶縁膜の代わりに、該絶縁膜を介してCVDに
よるPoly−Si膜を形成してもよい。前記下部電極
3は、Ptもしくは導電性酸化物をスパッタ、蒸着、C
VD、イオンプレーティング等で成膜する。前記誘電体
層4はPZT等をスピンコーティング,CVD等により
成膜され、前記下部電極3より小さく、前記下部電極3
の端部が前記誘電体層4の下に位置しないような形状に
なっている。前記下層2及び下部電極3上には、絶縁膜
5が誘電体層4と同一面になるように形成されている。
【0018】前記絶縁膜5は、スピンコーティングによ
るSOG、またはCVD,スパッタ等によるBPSG、
PSG、NSG、Si34 等からなる。前記誘電体層
4上には、誘電体層4より形状の大きく、端部が誘電体
層4上に形成されないように上部電極6が形成されてい
る。この上部電極6は前記下部電極3に対して図中左方
向に少しずれて位置しており、Ptもしくは導電性酸化
物をスパッタ、蒸着、CVD、イオンプレーティング等
で成膜する。前記上部電極6を含む前記絶縁膜5上に
は、層間絶縁膜21が形成されている。ここで、層間絶縁
膜21は、スピンコーティングによるSOG、またはCV
D,スパッタ等によるBPSG、PSG、NSG、Si
34 等により形成されている。
【0019】前記絶縁膜5及び層間絶縁膜21には、前記
下部電極3に達するコンタクトホール22aが前記層間絶
縁膜21には上部電極6に達するコンタクトホール22bが
RIEもしくはウエットエッチングにより形成されてい
る。前記コンタクトホール22a,22bには、下部電極3,
上部電極6に接続する配線電極23a,23bが夫々形成さ
れている。これらの配線電極は、Al,Ti,Pt,A
u等を成膜した後、イオンミリング、ウエットエッチン
グ等により所定の形状にすることにより形成する。ここ
で、コンタクトホール22bは誘電体層4と上部電極6が
接する接触領域上の外側、すなわち、接触領域の上下部
電極(3,6)と誘電体層4との積層方向への射影領域
の外側に設けられている。
【0020】こうした構成の誘電体素子は次のようにし
て製作される。なお、実施例1の場合と比べ、基板1上
の下層2、下部電極3、誘電体層4、絶縁膜5及び上部
電極6までの形成は同じなので、説明は省略する。上部
電極6を形成した後、スピンコーティングによるSO
G、またはCVD,スパッタ等によるBPSG、PS
G、NSG、Si34 等の層間絶縁膜21を成膜する。
つづいて、RIEもしくはウエットエッチングにより、
前記層間絶縁膜21及び絶縁膜3に下部電極3に達するコ
ンタクトホール22aを、層間絶縁膜21に上部電極6に達
するコンタクトホール22bを形成する。この後、Al,
Ti,Pt,Au等を成膜した後、イオンミリング、ウ
エットエッチング等により所定の形状にすることによ
り、配線電極23a,23bを形成する。
【0021】上記実施例2の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように積層したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、上部電
極6,下部電極3間に電圧を印加時に電極の周辺部等の
エッジに電界集中が発生しても、誘電体層4自体への電
界集中は防止できる。また、コンタクトホール22a,22
bが接着力が弱い電極/誘電体層界面上にないので、配
線電極23a,23bの材料として非常に大きな応力を作用
する材料を用いたとしても製造工程において剥離の問題
が発生しない。
【0022】従って、絶縁膜5中に含まれるSiと誘電
体層4との反応を防止できることで、絶縁耐圧及び耐疲
労特性の劣化のない誘電体素子を製造可能である。ま
た、上部電極6,下部電極3間に電圧を印加する時にお
いて、電極周辺部などのエッジに電界集中が発生して
も、誘電体層4自体への電界集中を防止できたことで、
両電極間に電圧を印加した時に1MV/cm以下で電極
周辺部などのエッジから破壊した素子が0%と、絶縁耐
圧の低下を防ぐことができ、信頼性が向上できた。
【0023】これに対し、図6及び図7に示した従来例
の誘電体素子においては、両電極間に電圧を印加した時
に1MV/cm以下で電極周辺部などのエッジから破壊
した素子が数%存在した。更に、疲労特性においても、
両電極間に交流電圧繰り返し印加した時に、初期自発分
極が半分になるまでサイクルが従来の強誘電体素子より
1桁以上向上していた。更には、接着力が弱い電極/誘
電体層界面に大きな力が加わらないので、剥離が発生せ
ず、安定した誘電体素子が製作可能となった。
【0024】(実施例3)図3に基づいて、第3の実施
例を説明する。図中の符号31はSi基板である。この基
板31のフィールド酸化膜32で囲まれた素子領域には不純
物拡散領域としてのソース領域33,ドレイン領域34が形
成され、これらの領域間の素子領域上にはゲート酸化膜
35を介してゲート電極36が形成されて、MOSトランジ
スタが構成されている。前記フィールド酸化膜32を含む
前記基板31上には、下層2,下部電極3及び誘電体層4
が順次形成されて、誘電体素子が構成されている。前記
下層2としては、CVDによるBPSG,PSG,NS
G,Si34 等の絶縁膜を用いた。前記下部電極3
は、Ptもしくは導電性酸化物をスパッタ、蒸着、CV
D、イオンプレーティング等で成膜する。前記誘電体層
4はPZT等をスピンコーティング,CVD等により成
膜され、前記下部電極3より小さく、前記下部電極3の
端部が前記誘電体層4の下に位置しないような形状にな
っている。前記下層2及び下部電極3上には、絶縁膜5
が誘電体層4と同一面になるように形成されている。
【0025】前記絶縁膜5は、スピンコーティングによ
るSOG、またはCVD,スパッタ等によるBPSG、
PSG、NSG、Si34 等からなる。前記誘電体層
4上には、誘電体層4より形状の大きく、端部が誘電体
層4上に形成されないように上部電極6が形成されてい
る。この上部電極6は前記下部電極3に対して図中左方
向に少しずれて位置しており、Ptもしくは導電性酸化
物をスパッタ、蒸着、CVD、イオンプレーティング等
で成膜する。前記上部電極6を含む前記絶縁膜5上に
は、層間絶縁膜21が形成されている。ここで、層間絶縁
膜21は、スピンコーティングによるSOG、またはCV
D,スパッタ等によるBPSG、PSG、NSG、Si
34 等により形成されている。
【0026】前記下層2、絶縁膜5及び層間絶縁膜21に
は、前記ソール領域33,ドレイン領域34に達するコンタ
クトホール22c,22dがそれぞれRIEもしくはウエッ
トエッチングにより形成され、前記絶縁膜5及び層間絶
縁膜21には下部電極3に達するコンタクトホール22aが
形成され、前記層間絶縁膜21には上部電極6に達するコ
ンタクトホール22bがRIEもしくはウエットエッチン
グにより形成されている。ここで、コンタクトホール22
bは誘電体層4と上部電極6が接する接触領域上の外
側、すなわち、接触領域の上下部電極(3,6)と誘電
体層4との積層方向への射影領域に設けられている。そ
して、前記コンタクトホール22aには下部電極3に接続
する配線電極23aが形成され、コンタクトホール22b,
22dには上部電極6及びドレイン領域34に接続する配線
電極23bが形成され、コンタクトホール22cにはソース
領域33に接続する配線電極23cが形成されている。これ
らの配線電極は、Al,Ti,Pt,Au等を成膜した
後、イオンミリング、ウエットエッチング等により所定
の形状にすることにより形成する。
【0027】こうした構成の誘電体素子は次のようにし
て製作される。まず、基板31表面にフィールド酸化膜32
を形成し、このフィールド酸化膜32で囲まれた基板31の
素子領域上にゲート酸化膜35を介してゲート電極36を設
け、更にゲート電極36をマスクとして素子領域に不純物
拡散領域としてソース領域33,ドレイン領域34を形成す
る。つづいて、実施例1と同様に、フィールド酸化膜32
を含む基板1上に下層2、下部電極3、誘電体層4、絶
縁膜5及び上部電極6を形成する。上部電極6を形成し
た後、スピンコーティングによるSOG、またはCV
D,スパッタ等によるBPSG、PSG、NSG、Si
34 等の層間絶縁膜21を成膜する。つづいて、RIE
もしくはウエットエッチングにより、前記層間絶縁膜21
及び絶縁膜5に下部電極3に達するコンタクトホール22
aを、層間絶縁膜21に上部電極6に達するコンタクトホ
ール22bを、層間絶縁膜21,絶縁膜5及び下層2にソー
ス領域33,ドレイン領域34に夫々達するコンタクトホー
ル22c,22dを形成する。この後、Al,Ti,Pt,
Au等を成膜した後、イオンミリング、ウエットエッチ
ング等により所定の形状にすることにより、配線電極23
a,23b,23cを形成する。
【0028】上記実施例3の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように積層したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、上部電
極6,下部電極3間に電圧を印加時に電極の周辺部等の
エッジに電界集中が発生しても、誘電体層4自体への電
界集中は防止できる。また、コンタクトホール22a〜22
c形成部が接着力が弱い電極/誘電体層界面上にないの
で、配線電極23a〜23cの材料として非常に大きな応力
を作用する材料を用いたとしても剥離の問題が発生しな
い。
【0029】従って、絶縁膜5中に含まれるSiと誘電
体層4との反応を防止できることで、絶縁耐圧及び耐疲
労特性の劣化のない誘電体素子を製造可能である。ま
た、上部電極6,下部電極3間に電圧を印加する時にお
いて、電極周辺部などのエッジに電界集中が発生して
も、誘電体層4自体への電界集中を防止できたことで、
両電極間に電圧を印加した時に1MV/cm以下で電極
周辺部などのエッジから破壊した素子が0%と、絶縁耐
圧の低下を防ぐことができ、信頼性が向上できた。更
に、下部電極3,誘電体層4及び上部電極6から構成さ
れる誘電体素子と、スイッチング素子であるソース領域
33,ドレイン領域34及びゲート電極36から構成されるM
OSトランジスタを同一基板31上に設けたので、製造工
程を簡略化できる。
【0030】これに対し、図6及び図7に示した従来例
の誘電体素子においては、両電極間に電圧を印加した時
に1MV/cm以下で電極周辺部などのエッジから破壊
した素子が数%存在した。更に、疲労特性においても、
両電極間に交流電圧繰り返し印加した時に、初期自発分
極が半分になるまでサイクルが従来の強誘電体素子より
1桁以上向上していた。更には、接着力が弱い電極/誘
電体層界面に大きな力が加わらないので、剥離が発生せ
ず、安定した誘電体メモリ素子が製作可能となった。
【0031】(実施例4)図4を参照する。図中の符号
31はSi基板である。この基板31のフィールド酸化膜32
で囲まれた素子領域にはソース領域33,ドレイン領域34
が形成され、これらの領域間の素子領域上にはゲート酸
化膜35を介してゲート電極36が形成されて、MOSトラ
ンジスタが構成されている。前記フィールド酸化膜32等
を含む前記基板31上には、CVDによるBPSG、PS
G、NSG、Si34 等の絶縁膜41が形成されてい
る。前記ドレイン領域34上の前記絶縁膜41にはRIEに
よりコンタクトホール42が形成されており、このコンタ
クトホール42を介して下部電極3がドレイン領域34と接
続されている。ここで、下部電極3は、Ptもしくは導
電性酸化物をスパッタ、蒸着、CVD、イオンプレーテ
ィング等で成膜する。
【0032】前記下部電極3上には、誘電体層4が順次
形成されている。この誘電体層4はPZT等をスピンコ
ーティング,CVD等により成膜され、前記下部電極3
より小さい形状になっている。前記絶縁膜4及び下部電
極3上には、絶縁膜5が誘電体層4と同一面になるよう
に形成されている。ここで、絶縁膜5は、スピンコーテ
ィングによるSOG、またはCVD,スパッタ等による
BPSG、PSG、NSG、Si34 等からなる。前
記誘電体層4上には、誘電体層4より形状の大きい上部
電極6が形成されている。この上部電極6は、Ptもし
くは導電性酸化物をスパッタ、蒸着、CVD、イオンプ
レーティング等で成膜する。
【0033】前記上部電極6を含む前記絶縁膜5上に
は、層間絶縁膜21が形成されている。ここで、層間絶縁
膜21は、スピンコーティングによるSOG、またはCV
D,スパッタ等によるBPSG、PSG、NSG、Si
34 等により形成されている。前記層間絶縁膜21等に
は前記ソース領域33に達するコンタクトホール22c、上
部電極6に達するコンタクトホール22bがRIEもしく
はウエットエッチングにより形成されている。前記コン
タクトホール22bには上部電極6に接続する配線電極23
bが形成され、コンタクトホール22cにはソース領域33
に接続する配線電極23cが形成されている。これらの配
線電極は、Al,Ti,Pt,Au等を成膜した後、イ
オンミリング、ウエットエッチング等により所定の形状
にすることにより形成する。
【0034】こうした構成の誘電体素子は次のようにし
て製作される。まず、実施例3と同様に、基板31表面に
フィールド酸化膜32を形成し、このフィールド酸化膜32
で囲まれた基板31の素子領域上にゲート酸化膜35を介し
てゲート電極36を設け、更にゲート電極36をマスクとし
て素子領域にソース領域33,ドレイン領域34を形成す
る。つづいて、フィールド酸化膜32を含む基板1上に絶
縁膜41を形成した後、この絶縁膜41にRIEによりコン
タクトホール42を形成した後、前記ドレイン領域34に接
続する下部電極3を形成する。更に、実施例1と同様
に、誘電体層4、絶縁膜5及び上部電極6を形成する。
上部電極6を形成した後、スピンコーティングによるS
OG、またはCVD,スパッタ等によるBPSG、PS
G、NSG、Si34 等の層間絶縁膜21を成膜する。
つづいて、RIEもしくはウエットエッチングにより、
前記層間絶縁膜21に上部電極6に達するコンタクトホー
ル22bを、層間絶縁膜21,絶縁膜5及び絶縁膜41にソー
ス領域33に夫々達するコンタクトホール22cを形成す
る。この後、Al,Ti,Pt,Au等を成膜した後、
イオンミリング、ウエットエッチング等により所定の形
状にすることにより、配線電極23b,23cを形成する。
【0035】上記実施例4の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように積層したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、上部電
極6,下部電極3間に電圧を印加時に電極の周辺部等の
エッジに電界集中が発生しても、誘電体層4自体への電
界集中は防止できる。また、コンタクトホール22b,22
c形成部が接着力が弱い電極/誘電体層界面上にないの
で、配線電極23b,23cの材料として非常に大きな応力
を作用する材料を用いたとしても剥離の問題が発生しな
い。
【0036】従って、絶縁膜5中に含まれるSiと誘電
体層4との反応を防止できることで、絶縁耐圧及び耐疲
労特性の劣化のない誘電体素子を製造可能である。ま
た、上部電極6,下部電極3間に電圧を印加する時にお
いて、電極周辺部などのエッジに電界集中が発生して
も、誘電体層4自体への電界集中を防止できたことで、
両電極間に電圧を印加した時に1MV/cm以下で電極
周辺部などのエッジから破壊した素子が0%と、絶縁耐
圧の低下を防ぐことができ、信頼性が向上できた。更
に、ドレイン領域34のような拡散領域上に直接下部電極
3を設けたので、誘電体素子の構成を簡略化できる。
【0037】これに対し、図6及び図7に示した従来例
の誘電体素子においては、両電極間に電圧を印加した時
に1MV/cm以下で電極周辺部などのエッジから破壊
した素子が数%存在した。更に、疲労特性においても、
両電極間に交流電圧繰り返し印加した時に、初期自発分
極が半分になるまでサイクルが従来の強誘電体素子より
1桁以上向上していた。更には、接着力が弱い電極/誘
電体層界面に大きな力が加わらないので、剥離が発生せ
ず、安定した誘電体メモリ素子が製作可能となった。
【0038】(実施例5)図5を参照する。図中の符号
1は、Siもしくはガラス基板である。この基板1上に
は、下層2,下部電極3及び誘電体層4が順次形成され
ている。前記下層2としては、熱酸化SiO2 もしくは
CVDによるBPSG,PSG,NSG,Si34
の絶縁膜を用いた。なお、これらの絶縁膜の代わりに、
該絶縁膜を介してCVDによるPoly−Si膜を形成
してもよい。前記下部電極3は、Ptもしくは導電性酸
化物をスパッタ、蒸着、CVD、イオンプレーティング
等で成膜する。前記誘電体層4はPZT等をスピンコー
ティング,CVD等により成膜され、前記下部電極3よ
り小さい形状になっている。
【0039】前記下層2及び下部電極3上には、絶縁膜
5が誘電体層4と同一面になるように形成されている。
ここで、絶縁膜5は、スピンコーティングによるSO
G、またはCVD,スパッタ等によるBPSG、PS
G、NSG、Si34 等からなる。前記下部電極3の
一部上に対応する前記絶縁膜5には、コンタクトホール
51が形成されている。前記誘電体層4上には、上部電極
と併用した配線電極52が前記下部電極3と接続して形成
されている。ここで、配線電極52は誘電体層4より形状
が大きく、Pt,Ti,Auもしくは導電性酸化物をス
パッタ、蒸着、CVD、イオンプレーティング等で成膜
する。
【0040】こうした構成の誘電体素子は次のようにし
て製作される。まず、前記基板1上に熱酸化SiO2
しくはCVDによるBPSG,PSG,NSG,Si3
4等の絶縁膜を形成し、下層2とする。次に、下層2
上にPtもしくは導電性酸化物をスパッタ、蒸着、CV
D、イオンプレーティング等で成膜し、下部電極3を形
成する。つづいて、PZT等をスピンコーティング,C
VD等により成膜した後、イオンミリング、RIE等を
用いて下部電極3より小さい形状の誘電体層4を形成す
る。ひきつづき、600℃以上の熱処理を施した。更
に、スピンコーティングによるSOG、またはCVD,
スパッタ等によるBPSG、PSG、NSG、Si3
4 等の絶縁膜5をできるだけ平坦に成膜し、その後誘電
体層4の表面が露出するまでRIEによって絶縁膜5を
エッチングする。更に、下部電極3の一部上に対応する
前記絶縁膜5にコンタクトホール51を形成した後、P
t,Ti,Auもしくは導電性酸化物をスパッタ、蒸
着、CVD、イオンプレーティング等で成膜し、イオン
ミリングで所定の形状の配線電極52を形成する。
【0041】上記実施例5の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように積層したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、両電極
3間に電圧を印加時に電極の周辺部等のエッジに電界集
中が発生しても、誘電体層4自体への電界集中は防止で
きる。
【0042】従って、絶縁膜5中に含まれるSiと誘電
体層4との反応を防止できることで、絶縁耐圧及び耐疲
労特性の劣化のない誘電体素子を製造可能である。ま
た、両電極間に電圧を印加する時において、電極周辺部
などのエッジに電界集中が発生しても、誘電体層4自体
への電界集中を防止できたことで、両電極間に電圧を印
加した時に1MV/cm以下で電極周辺部などのエッジ
から破壊した素子が0%と、絶縁耐圧の低下を防ぐこと
ができ、信頼性が向上できた。更に、前記誘電体層4上
には上部電極と併用した配線電極52が前記下部電極3と
接続して形成された構成になっているため、誘電体素子
の構成を簡略化できる。
【0043】これに対し、図6及び図7に示した従来例
の誘電体素子においては、両電極間に電圧を印加した時
に1MV/cm以下で電極周辺部などのエッジから破壊
した素子が数%存在した。更に、疲労特性においても、
両電極間に交流電圧繰り返し印加した時に、初期自発分
極が半分になるまでサイクルが従来の強誘電体素子より
1桁以上向上していた。
【0044】なお、以上の実施例では誘電体をPZTと
して説明したが、これに限ることなく、通常の常誘電体
であってもよいし、五酸化タンタルのような高誘電体、
あるいはストロンチウム−ビスマス−タンタレイトのよ
うな強誘電体であってもよい。
【0045】誘電体素子を電気的に分離するための絶縁
層(図2の絶縁膜5、層間絶縁膜21など)にも、誘電体
が用いられるため、これらの絶縁層上に電極の端部が位
置することになるが、一般に常誘電体、高、強誘電体に
かかわらず、キャパシタとして用いられる誘電体よりも
絶縁層として用いられる誘電体のほうが耐圧が高いの
で、本発明にかかわる効果は損なわれることがない。
【0046】以上、実施例に基づいて説明したが、本明
細書には、以下の発明が含まれる。 1.(構成)一対の電極と該一対の電極間に積層して配
置された誘電体層とを有する誘電体素子において、前記
一対の電極のそれぞれと前記誘電体層が電気的に接触す
る接触領域の外縁が前記一対の電極のそれぞれの周辺端
部がなす外縁よりそれぞれ内側にあることを特徴とする
誘電体素子。
【0047】(作用) 一対の電極を介して誘電体層に
電圧を印加されることによって、誘電体層に電荷が蓄積
される。このとき、誘電体層と一対の電極のそれぞれと
が電気的に接触する領域よりも外側に一対の電極のそれ
ぞれの周辺端部が位置しているので、誘電体層上に電極
の周辺端部が位置することはない。
【0048】(効果) 以上のように構成することによ
って、誘電体に印加される電圧による電界の集中が生じ
る電極の周辺端部が誘電体上にないため、誘電体層に局
所的な集中電界が生じることがなく、絶縁耐圧の低下や
膜疲労が軽減された誘電体素子を提供することが可能と
なる。
【0049】2.(構成)前記誘電体素子を電気的に分
離するための絶縁層をさらに有し、前記絶縁層は前記一
対の電極の少なくとも一方と外部とを電気的に接続する
ための開口を有し、前記開口が前記接触領域上の外側に
あることを特徴とする前記1に記載の誘電体素子。
【0050】(作用) 誘電体素子を外部から絶縁する
ための絶縁層が設けられており、この絶縁層に設けられ
た開口(コンタクトホール)を通して一対の電極に電圧
が印加される。この開口は誘電体層と電極との接触領域
を電極と誘電体層の積層方向に伸ばした領域の外にあ
る。
【0051】(効果) 以上のように構成することによ
って、コンタクトホールが誘電体層と電極との界面上に
ないので、コンタクトホールの製造過程において誘電体
層と電極との界面との間で剥離が生じることがなく、品
質の安定した強誘電体素子を提供することができる。
【0052】3.(構成)半導体基板上に設けられた一
対の不純物拡散領域と前記一対の不純物拡散領域の間に
設けられたゲート酸化膜と前記ゲート酸化膜上に設けら
れたゲート電極とを有するトランジスタをさらに有して
おり、前記誘電体素子が前記半導体基板上に設けられて
いるとともに、前記一対の電極の一方と前記一対の不純
物拡散領域の一方とが電気的に接続されていることを特
徴とする前記1または2のいずれか1項に記載の誘電体
素子。
【0053】(作用) 半導体基板上に設けられた一対
の電極を有する誘電体素子をスイッチングし、あるいは
誘電体素子からの出力を増幅するためのトランジスタが
同一の半導体基板上に設けられており、誘電体素子と電
気的に接続されることによって上記したような所定の機
能を果たす。
【0054】(効果) 以上のように構成することによ
って、誘電体素子とトランジスタのような周辺回路とが
同一基板上に設けられているので、集積度が向上し、簡
略な工程で周辺回路と誘電体素子を製造することが可能
となる。
【0055】4.(構成)前記一対の電極の一方が前記
一対の不純物拡散領域の一方の上に形成されていること
を特徴とする前記3に記載の誘電体素子。 (作用) 半導体基板上に設けられた一対の電極を有す
る誘電体素子をスイッチングし、あるいは誘電体素子か
らの出力を増幅するためのトランジスタが同一の半導体
基板上に設けられており、このトランジスタのソースま
たはドレイン上に一対の電極の一方が設けられているた
め、特別な配線を介することなく、ソースまたはドレイ
ンと電極が電気的に接続される。
【0056】(効果) ソースまたはドレインのような
不純物拡散領域に直接下部電極を設けるので、配線が不
要となり、誘電体素子の構成が簡略化される。 5.(構成)半導体基板上に設けられた周辺回路をさら
に有し、前記一対の電極の少なくとも一方が前記周辺回
路と前記電極と同じ材料で電気的に接続されていること
を特徴とする前記1に記載の誘電体素子。
【0057】(作用) 半導体基板上に設けられたダイ
オード、トランジスタ、あるいは抵抗素子のような周辺
回路が誘電体素子と電気的に接続されて、誘電体素子の
スイッチングなどの機能を果たすことになるが、一対の
電極の少なくとも一方の形成と周辺回路への配線が同一
の工程で行われる結果、一対の電極の少なくとも一方が
上記の周辺回路とこの電極と同じ材料で構成された配線
で接続される。 (効果) 上記電極と配線電極を併用することになるの
で、誘電体素子の構成を簡略化できる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
誘電体層上に上下電極の端部が位置しないので、電圧印
加時に誘電体層に局所的に電界が集中することを防止で
き、絶縁耐圧の低下、膜疲労を軽減した信頼性の高い誘
電体素子を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る誘電体素子の断面図。
【図2】本発明の実施例2に係る誘電体素子の断面図。
【図3】本発明の実施例3に係る誘電体素子の断面図。
【図4】本発明の実施例4に係る誘電体素子の断面図。
【図5】本発明の実施例5に係る誘電体素子の断面図。
【図6】下部電極と上部電極間に誘電体層を挟んだ従来
の誘電体素子の断面図。
【図7】常誘電体を用いた従来の誘電体素子の断面図。
【図8】常誘電体を用いた従来の他の誘電体素子の断面
図。
【符号の説明】
1,31…基板、 2…下層、
3…下部電極、4…誘電体層、 5,41
…絶縁膜、 6…上部電極、21…層間絶縁膜、
22a〜22d,42,51…コンタクトホール、23
a〜23c ,52…配線電極、 32…フィールド酸化膜、
33…ソース領域、34…ドレイン領域、 36…ゲ
ート電極。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】3).図8の強誘電体素子の場合、図7と
同様に図中Aに示したエッジ部が存在するために強誘電
体層への電界集中は避けることができない。更に、製造
プロセスにおいて、常誘電体層75であるSiO2形成
後に強誘電体層74を焼結時にSiO2 の成分であるSi
と強誘電体層74が反応し、強誘電体層特性の劣化とな
る。従って、製造プロセスにおいて、絶縁耐圧及び耐疲
労特性の優れた強誘電体素子を作製できない。本発明は
こうした事情を考慮してなされたもので、絶縁耐圧の低
下、膜疲労を軽減して信頼性の高い誘電体素子を提供す
ることを目的とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】上記実施例1の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように形成したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、上部電
極6,下部電極3間に電圧を印加時に電極の周辺部等の
エッジに電界集中が発生しても、誘電体層4自体への電
界集中は防止できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】前記下層2、絶縁膜5及び層間絶縁膜21に
は、前記ソール領域33,ドレイン領域34に達するコンタ
クトホール22c,22dがそれぞれRIEもしくはウエッ
トエッチングにより形成され、前記絶縁膜5及び層間絶
縁膜21には下部電極3に達するコンタクトホール22aが
形成され、前記層間絶縁膜21には上部電極6に達するコ
ンタクトホール22bがRIEもしくはウエットエッチン
グにより形成されている。ここで、コンタクトホール22
bは誘電体層4と上部電極6が接する接触領域上の外
側、すなわち、接触領域の上下部電極(3,6)と誘電
体層4との積層方向への射影領域の外側に設けられてい
る。そして、前記コンタクトホール22aには下部電極3
に接続する配線電極23aが形成され、コンタクトホール
22b,22dには上部電極6及びドレイン領域34に接続す
る配線電極23bが形成され、コンタクトホール22cには
ソース領域33に接続する配線電極23cが形成されてい
る。これらの配線電極は、Al,Ti,Pt,Au等を
成膜した後、イオンミリング、ウエットエッチング等に
より所定の形状にすることにより形成する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】上記実施例3の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように形成したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、上部電
極6,下部電極3間に電圧を印加時に電極の周辺部等の
エッジに電界集中が発生しても、誘電体層4自体への電
界集中は防止できる。また、コンタクトホール22a〜22
c形成部が接着力が弱い電極/誘電体層界面上にないの
で、配線電極23a〜23cの材料として非常に大きな応力
を作用する材料を用いたとしても剥離の問題が発生しな
い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】上記実施例4の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように形成したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、上部電
極6,下部電極3間に電圧を印加時に電極の周辺部等の
エッジに電界集中が発生しても、誘電体層4自体への電
界集中は防止できる。また、コンタクトホール22b,22
c形成部が接着力が弱い電極/誘電体層界面上にないの
で、配線電極23b,23cの材料として非常に大きな応力
を作用する材料を用いたとしても剥離の問題が発生しな
い。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】上記実施例5の構造にすることにより、誘
電体層4の成膜、形成は絶縁膜5を形成する前に行える
ので、絶縁膜5中のSiと誘電体層4との反応を防ぐこ
とができる。また、上部電極6と下部電極3のそれぞれ
について、誘電体層4と接触している面よりも外側にそ
れぞれの電極が端部を有するように形成したので、誘電
体層4上にはそれぞれの電極の端部が位置せず、両電極
3,6間に電圧を印加時に電極の周辺部等のエッジに電
界集中が発生しても、誘電体層4自体への電界集中は防
止できる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/10 451 21/8247 29/788 29/792

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極と該一対の電極間に積層して
    配置された誘電体層とを有する誘電体素子において、前
    記一対の電極のそれぞれと前記誘電体層が電気的に接触
    する接触領域の外縁が前記一対の電極のそれぞれの周辺
    端部がなす外縁よりそれぞれ内側にあることを特徴とす
    る誘電体素子。
  2. 【請求項2】 前記誘電体素子を電気的に分離するため
    の絶縁層をさらに有し、前記絶縁層は前記一対の電極の
    少なくとも一方と外部とを電気的に接続するための開口
    を有し、前記開口が前記接触領域上の外側にあることを
    特徴とする前記1に記載の誘電体素子。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に設けられた一対の不純物
    拡散領域と前記一対の不純物拡散領域の間に設けられた
    ゲート酸化膜と前記ゲート酸化膜上に設けられたゲート
    電極とを有するトランジスタをさらに有しており、前記
    誘電体素子が前記半導体基板上に設けられているととも
    に、前記一対の電極の一方と前記一対の不純物拡散領域
    の一方とが電気的に接続されていることを特徴とする前
    記1または2のいずれか1項に記載の誘電体素子。
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