JPH08263117A - 数値制御工作機械のバックラッシ補正装置 - Google Patents

数値制御工作機械のバックラッシ補正装置

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JPH08263117A
JPH08263117A JP6733095A JP6733095A JPH08263117A JP H08263117 A JPH08263117 A JP H08263117A JP 6733095 A JP6733095 A JP 6733095A JP 6733095 A JP6733095 A JP 6733095A JP H08263117 A JPH08263117 A JP H08263117A
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backlash
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pulse rate
backlash correction
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Sadaji Hayama
定治 羽山
Jun Fujita
純 藤田
Masayori Itou
正頼 伊東
Nobuhisa Otake
信久 大嶽
Tetsuo Kurokawa
哲郎 黒川
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】制御軸の送り方向反転時に生じるバックラッシ
補正時に、速度に応じた正確な誤差の少ないバックラッ
シ補正を可能とした数値制御工作機械のバックラッシ補
正装置を提供する。 【構成】動作指令値に対する制御軸の送り方向反転時に
生じる駆動力伝達機構のバックラッシ量を、複数の位置
間隔で分割したバックラッシ補正データと、バックラッ
シ補正軸における前記分割した位置に応じてサーボモー
タ8に供給されるパルスレートデータを算出するための
パルスレートデータ算出用データとして複数の送り速度
毎に夫々対応して補正データ部14に蓄積し、当該補正
データ部14からバックラッシ補正データおよびパルス
レートデータ算出用データを読み出し、送り速度と前記
位置とから適応した補正データおよびパルスレートデー
タを算出し、速度制御部6に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、数値制御工作機械のバ
ックラッシ補正装置に関し、一層詳細には、1軸送りに
よる直線加工や円弧補間等による曲線加工における種々
の送り速度に対応して、最適なバックラッシ補正を行う
数値制御工作機械のバックラッシ補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、三次元切削等を行う工作機械
においては、X軸、Y軸、Z軸の各軸毎に配置された駆
動機構を用いて加工工具あるいはワークを移動させるこ
とにより、三次元的な立体加工を実現しており、これら
の多軸同時制御には、プログラム式のNC装置が多用さ
れている。
【0003】このNC装置は外部から入力されたデータ
から、所定の動作プログラムにより各軸毎の動作指令値
を解析し、各軸毎のデータを工作機械の各軸の駆動機構
に順次出力し、動作プログラムにより設定された所期の
動作を実行させるものである。
【0004】ここで、前記の駆動機構は、加工工具ある
いはワークを移動させる駆動源としてのサーボモータ
と、サーボモータの回転を各軸に伝達するためのボール
ねじ、ギヤトレイン等の伝達機構と、サーボモータを回
転駆動するための駆動信号を供給する一方、位置、速度
を検出して駆動信号にフィードバックするための位置、
速度制御ループ等の制御回路とを含む。
【0005】この駆動機構では、加工工具あるいはワー
クを移動させる際に、伝達機構によるバックラッシが生
じる。そこで、従来より、このバックラッシを補正する
技術が種々考案されている。
【0006】一般に、このようなNC装置におけるバッ
クラッシ補正では、例えば、切削送り、早送りあるいは
円弧補間等の曲線制御における送り速度をある速度に設
定し、そのときに生じるバックラッシ量を測定し、これ
をバックラッシ補正データとして蓄積しておき、駆動機
構の速度制御系に供給して補正する方法が多用されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】円弧補間等の曲線制御
において、真円加工を行う場合には、2軸同時制御が必
要であるが、この場合のバックラッシ補正は、各軸毎の
バックラッシ補正量を用いて各軸毎に行われる。ところ
で、このような加工において象限の切り換え時、すなわ
ち、一つの軸の送り方向が+から−、あるいは−から+
へ変化するとき、通常のバックラッシ補正を行うと、所
謂、喰い込み現象が生ずる場合がある。
【0008】図4A〜図4Dはこの様子を示す図であ
り、加工工具のバックラッシ補正前の軌跡Sとバックラ
ッシ補正後の軌跡S′を指令値との誤差を拡大して図示
したものである。図4Bは、図4Aに対してバックラッ
シ補正を行った結果、正常にバックラッシ補正が作用
し、喰い込み現象が生じない場合を示し、図4Dは、図
Cに対して図4Bと同じバックラッシ補正を行った結
果、バックラッシ補正が正常に作用せず、喰い込み現象
が生じる場合を示している。
【0009】この喰い込み現象は、機械系の構造による
ものであり、象限切り換え時に立ち上がりがA(図4
A)の如くシャープになる場合には発生せず、立ち上が
りがB(図4C)の如く緩慢な場合に発生する。なおB
Lはバックラッシ量である。
【0010】ここで、通常のバックラッシ補正は、サー
ボモータ駆動の1サンプリングタイムの間にバックラッ
シ補正量に相当するパルスを一時に加えて速度制御系を
介してサーボモータに供給するため、象限切り換え時に
立ち上がりがシャープになる場合には問題がないが、立
ち上がりが緩慢な場合には、バックラッシ補正のタイミ
ングが早すぎるため、喰い込み現象を呈することにな
る。
【0011】図5A、図5Bは、図4B、図4Dを機械
系の動きとして表した図であり、図5Aは、正常にバッ
クラッシ補正が作用して喰い込み現象が生じない場合、
図5Bは、バックラッシ補正が正常に作用せず、喰い込
み現象が生じる場合を示している。図中、CはNC指令
値、Mはバックラッシ補正前の状態、Nはバックラッシ
補正後の状態、BLはバックラッシ量を示している。
【0012】バックラッシ補正が正しく作用し、喰い込
み現象が生じない場合は、バックラッシの間に機械系は
停止しているのに対して、バックラッシ補正が正しく作
用せず、喰い込み現象が生じる場合には、バックラッシ
の間に機械系は少しずつ戻り運動をしていることになる
ため、通常のバックラッシ補正を行うと所望の軌跡であ
る円弧より内側に喰い込む現象を引き起こし、円弧補
間、曲線加工の精度を低下させることになる。
【0013】この原因は、先にも述べたように、通常の
バックラッシ補正は、サーボモータ駆動の1サンプリン
グタイムの間にバックラッシ補正量に相当するパルスを
一時に加えて速度制御系を介してサーボモータに供給す
るため、象限切り換え時に立ち上がりが緩慢な場合に
は、バックラッシ補正後の軌跡が、加工したい円弧の内
側に喰い込んだ軌跡を描くことになるためである。
【0014】一方、特開昭60−172444号公報に
記載のNC装置では、上記の如き緩慢な立ち上がりを有
する機械系のバックラッシ補正方法として、サーボモー
タ駆動の1サンプリングタイムの間にバックラッシ補正
量に相当するパルスを一時に加えて速度制御系を介して
サーボモータに供給せず、円弧補間時に生じるバックラ
ッシ量を複数の位置間隔で分割したバックラッシ補正デ
ータを用意しておき、移動位置毎にバックラッシ補正量
を徐々に加える方法が開示されている。
【0015】この方法によれば、前記の喰い込み現象を
かなり改善することが可能であるが、次の点で不都合が
存在する。
【0016】すなわち、第1に、上記の喰い込み現象
は、送り速度によりその量が変化するため、ある送り速
度で測定したバックラッシ量をもとにバックラッシ補正
を行っただけでは完全な補正にならないという点であ
り、第2に、分割位置に対応して、サーボモータ駆動の
1サンプリングタイムの間に当該分割位置におけるバッ
クラッシ補正量に相当するパルスを速度制御系を介して
サーボモータに供給しているため、緩慢な立ち上がり部
の勾配の変化に追従したバックラッシ補正となっていな
いという点である。
【0017】第2の点について詳細に説明すると以下の
如くなる。緩慢な立ち上がりを持つ場合のバックラッシ
を詳細に分析すると、図3A(指令値との誤差を拡大し
て図示)に示すように、シャープな立ち上がり部分A
と、それに続く緩慢な立ち上がり部分Bに分かれてお
り、緩慢な立ち上がり部分Bでは、各位置毎の分割距離
L1、L2、L3に応じて勾配が徐々に変化している。
【0018】従って、位置に応じたバックラッシ補正量
に基づいて、速度制御系を介してサーボモータに供給す
る1サンプリングタイム当たりのパルスレートを変化さ
せなければ、正確なバックラッシ補正ができないことに
なる。
【0019】この問題を解決するため、本出願人による
特開平3−208542号公報には、複数の位置間隔で
分割した指令速度毎のバックラッシ補正データと、駆動
系であるサーボモータに供給されるパルスレートデータ
を算出するための指令速度毎のパルスレートデータ算出
用データとを用意しておき、指令速度と位置に応じて当
該バックラッシ補正データおよびパルスレートデータ算
出用データを読み出し、前記バックラッシ補正データか
ら補間演算により補正データを算出するとともに、パル
スレートデータ算出用データからサーボモータに供給す
るパルスレートを作成するためのパルスレートデータを
算出し、この補正データとパルスレートデータにより定
まるパルス信号をサーボモータに供給してバックラッシ
補正を行う技術が開示されている。
【0020】しかしながら、上記特開平3−20854
2号公報に開示されたバックラッシ補正方法では、バッ
クラッシ補正のためサーボモータに供給されるパルス信
号のパルスレートがX軸方向の移動量である分割距離L
0、L1、L2、L3(図3A参照)のみに基づいて算
出され、また、円弧補間時には、その半径とは無関係に
算出されるように構成されている。
【0021】ところで、バックラッシは、本来1軸の移
動反転時に発生する1軸のみの現象である。従って、例
えばバックラッシ補正すべき補正軸がY軸である場合、
Y軸のバックラッシ補正のために、当該Y軸を駆動する
サーボモータに供給すべきパルス信号のパルスレートデ
ータは、Y軸方向の移動量に基づいて算出する必要があ
り、バックラッシ補正軸における移動量により上記パル
スレートデータを算出しない場合、バックラッシ補正に
誤差を生じるという問題が生じる。
【0022】また、特開平3−208542号公報のバ
ックラッシ補正方法では、特定の円弧補間の半径Rに対
しては、正確なバックラッシ補正が可能であるが、円弧
補間の半径Rが異なれば、移動量L1、L2、L3も変
化するため、バックラッシ補正に誤差が発生するという
不都合がある。
【0023】以上説明したように、従来のバックラッシ
補正方法では、円弧補間を行う場合等、制御軸の送り方
向反転時に生じるバックラッシ補正時に、送り速度に対
して、当該送り速度に最適なバックラッシ補正がなされ
ておらず、また、緩慢な立ち上がりを有し、象限切り換
え時に喰い込み現象が生じる場合に正確なバックラッシ
補正がなされていないため、加工精度の低下が生じると
いう不都合が存在している。
【0024】また、上記の不都合を解決すべく提案され
たバックラッシ補正方法では、制御軸の送り方向反転時
に生じるバックラッシ補正時に、バックラッシ補正軸に
おける移動量により、上記パルスレートを算出しない場
合、バックラッシ補正に誤差を生じるという問題があ
り、また、円弧補間の半径Rが異なれば、移動量L1、
L2、L3も変化するため、バックラッシ補正に誤差が
発生するという不都合がある。
【0025】本発明は、これらの不都合を解決し、円弧
補間を含む動作制御において、バックラッシを高精度に
補正することのできる数値制御工作機械のバックラッシ
補正装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、所定の動作プログラムに基づき、各軸
に駆動伝達機構を介して駆動力を付与することで、加工
工具、ワーク等に対する動作を実行するセミクローズド
ループ方式の数値制御工作機械において、動作指令値に
対する制御軸の送り方向反転時に生じる駆動力伝達機構
のバックラッシ量を複数の位置間隔で分割したバックラ
ッシ補正データと、当該制御軸における前記分割した位
置に応じて駆動源に供給されるパルスレートデータを算
出するためのパルスレートデータ算出用データとを複数
の送り速度毎に蓄積する補正データ蓄積手段と、前記補
正データ蓄積手段から前記バックラッシ補正データおよ
び前記パルスレートデータ算出用データを読み出し、前
記送り速度とその位置とから適応したバックラッシ補正
データおよびパルスレートデータを算出するバックラッ
シ補正量算出手段とを備え、前記バックラッシ補正量算
出手段により算出した前記バックラッシ補正データおよ
び前記パルスレートデータに基づき前記駆動源を制御す
ることを特徴とする。
【0027】
【作用】本発明に係る数値制御工作機械のバックラッシ
補正装置は、上記の如く構成されているものであり、動
作指令値に対する制御軸の送り方向反転時に生じる駆動
力伝達機構のバックラッシ量を、複数の位置間隔で分割
したバックラッシ補正データと、当該制御軸における前
記分割した位置に応じて駆動源に供給されるパルスレー
トデータを算出するためのパルスレートデータ算出用デ
ータとして複数の送り速度毎に補正データ蓄積手段に蓄
積されている。
【0028】バックラッシ補正にあたっては、先ず、送
り速度とその位置とから補正データ蓄積手段より対応す
るバックラッシ補正データおよびパルスレートデータ算
出用データを読み出す。
【0029】次に、バックラッシ補正量算出手段におい
て、当該送り速度と位置により、例えば、その前後の速
度に対応したバックラッシ補正データから補間演算等に
より、当該送り速度に対応した最適の補正データを算出
するとともに、前記位置に対応した分割位置に応じたパ
ルスレートデータ算出用データから最適のパルスレート
データを算出する。
【0030】次いで、前記バックラッシ補正量算出手段
により算出した補正データおよびパルスレートデータが
駆動源に供給され、バックラッシ補正が行われる。
【0031】さらに、本発明に係る数値制御工作機械の
バックラッシ補正装置では、バックラッシ補正量算出手
段において、円弧補間時に円弧補間の半径および補正区
間における中心角度からパルスレートデータ算出用デー
タを算出し、パルスレートデータを求める。
【0032】従って、円弧補間を行う場合等、制御軸の
送り方向反転時に生じるバックラッシ補正時に、送り速
度に対して最適なバックラッシ補正が可能となり、ま
た、緩慢な立ち上がりを有し、象限切り換え時に喰い込
み現象が生じるケースにおいても正確なバックラッシ補
正が可能となり、加工精度を向上することができる。
【0033】また、バックラッシ補正軸における移動量
から上記パルスレートデータを算出するため、バックラ
ッシ補正に誤差を生じることがなく、円弧補間時におい
て、その半径が異なる場合であっても、円弧補間の半径
および補正区間における中心角度からパルスレートデー
タを算出するため、バックラッシ補正軸のみを補正する
ことができ、バックラッシ補正に誤差を生じることがな
い。
【0034】
【実施例】次に、本発明に係る数値制御工作機械のバッ
クラッシ補正装置について好適な実施例を挙げ、添付の
図面に基づいて以下詳細に説明する。
【0035】図1は、本実施例に係る数値制御工作機械
の構成を示す図である。
【0036】図1において、外部から入力される指令デ
ータ2は、データ解析部4により加工指令の種別、送り
速度および位置等の指令内容が解析され、各軸毎の駆動
信号が作成される。この駆動信号は速度制御部6を介し
てサーボモータ8に供給され、ボールねじ12を回転す
る。ボールねじ12はサーボモータ8の回転運動を直線
運動に変換し、これによって移動台10が指令位置まで
移動することになる。
【0037】参照符号18は位置検出用のエンコーダで
あり、このエンコーダ18からの検出位置信号は、速度
制御部6に供給され、よく知られるフィードバックルー
プを形成している。
【0038】参照符号14(14a〜14n)は補正デ
ータ部であり、円弧補間時に生じるバックラッシ量を複
数の位置間隔で分割したバックラッシ補正データと、前
記の分割した各位置に応じて、前記フィードバックルー
プを介して前記サーボモータに供給するパルスレートデ
ータを算出するためのパルスレートデータ算出用データ
とが、複数の送り速度毎に夫々対応して補正データ部1
4a〜14nに蓄積されている。
【0039】図2はこの補正データ部14a〜14nに
蓄積された補正データの内容を示す図である。F1 〜F
m は送り速度、D0 〜Dn は分割位置であり、各送り速
度F 1 〜Fm 毎および各分割位置D0 〜Dn 毎に、円弧
補間時に生じるバックラッシ量を、位置間隔で分割した
バックラッシ補正データBL0 〜BLnmと、バックラッ
シ補正軸における分割した位置に応じて速度制御部6を
介して前記サーボモータ8に供給するパルスレートデー
タを算出するためのパルスレートデータ算出用データL
1 〜Lnmとが蓄積されている。
【0040】参照符号16は、バックラッシ補正量算出
部であり、送り速度に対応して補正データ部14a〜1
4nからバックラッシ補正データBL0 〜BLnmおよび
パルスレートデータ算出用データL1 〜Lnmを読み出
し、当該送り速度と前記位置間隔に応じて補間演算等に
より、バックラッシ補正データBL0 〜BLnmからバッ
クラッシ補正量を、パルスレートデータ算出用データL
1 〜Lnmからパルスレートデータを算出し、速度制御部
6に供給する。
【0041】本発明に係る数値制御工作機械は、基本的
には以上のように構成されるものであって、以下その作
用、効果について詳細に説明する。
【0042】外部から入力される指令データ2は、デー
タ解析部4により、加工指令の種別、送り速度が識別さ
れる。加工指令が真円加工等の円弧補間である場合、象
限の切り換え位置に達した軸の駆動信号は、送り速度と
位置データとに従って、補正データ部14a〜14nか
ら当該送り速度と位置とに対応した補正データが読み出
される。
【0043】例えば、送り速度がF1 で分割位置がD1
の場合、図2に示す分割したバックラッシ補正データB
11と、分割位置D1 に応じて速度制御部6を介してサ
ーボモータ8に供給するパルスレートデータを算出する
ためのパルスレートデータ算出用データL11とが読み出
される。バックラッシ補正量算出部16では、このバッ
クラッシ補正データBL11とパルスレートデータ算出用
データL11とから、パルスレートデータを算出する。
【0044】バックラッシ補正用のパルスレートデータ
は、 Y軸方向のバックラッシ量/Y軸方向の移動量 であり、上記の例の場合、 バックラッシ補正データBL11/パルスレートデータ算
出用データL11 となる。これがバックラッシ補正用のパルスレートデー
タとしてバックラッシ補正量算出部16から速度制御部
6に供給される。速度制御部6は、バックラッシ補正量
とパルスレートデータにより定まるパルス信号をサーボ
モータ8に供給する。
【0045】送り速度がバックラッシ補正データを蓄積
した速度の間の値である時には、隣接する速度(送り速
度の前後の速度)に対応したバックラッシ補正データを
読み出し、バックラッシ補正量算出部16で補間演算に
よって算出する。
【0046】例えば、図2において、送り速度F1 がF
1000、送り速度F2 がF2000で、送り速度がF
1400の時、分割位置D1 におけるバックラッシ補正
データBL11は、 BL11+(BL12−BL11)×(400/1000) となり、同様にしてパルスレートデータ算出用データL
11は、 L11+(L12−L11)×(400/1000) となる。
【0047】ところで、バックラッシは、本来1軸の移
動反転時に発生する1軸のみの現象である。従って、例
えばバックラッシ補正すべき補正軸がY軸である場合、
Y軸のバックラッシ補正のために、当該Y軸を駆動する
サーボモータ8に供給すべきパルス信号のパルスレート
の算出は、図3Bに示すように、Y軸方向の移動量に基
づいて算出する必要がある。また、円弧補間の半径Rが
異なれば、分割距離L1、L2、L3も変化するため、
図3Aの場合には、バックラッシ補正に誤差が生ずる。
【0048】そこで、図3Bに示す円弧補間の半径R、
第1補正区間の角度θ1、第2補正区間の角度θ2、第
3補正区間の角度θ3に従って、第1補正区間の移動量
L1はR・(1−cosθ1)、第2補正区間の移動量
L2はR・(cosθ1−cosθ2)、第3補正区間
の移動量L3はR・(cosθ2−cosθ3)で表さ
れ、ここで分割距離L1、L2、L3がパルスレートデ
ータ算出用データとなる。これに基づいて、バックラッ
シ補正量算出部16においてバックラッシ補正データお
よびパルスレートデータ算出用データからパルスレート
データを算出すればよい。これにより、Y軸のみのバッ
クラッシ現象として、X軸に関係なくバックラッシ補正
を行うことができる。
【0049】なお、上記実施例は、円弧補間の場合につ
いて説明したが、本発明のバックラッシ補正装置は、1
軸送りの直線加工および同時多軸制御の曲線加工の場合
においても適用可能である。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る数値制御工
作機械のバックラッシ補正装置によれば、円弧補間を行
う場合等、制御軸の送り方向反転時に生じるバックラッ
シ補正時に、送り速度に対して最適なバックラッシ補正
が可能となり、また、緩慢な立ち上がりを有し、象限切
り換え時に喰い込み現象が生じるケースにおいても正確
なバックラッシ補正が可能となり、セミクローズドルー
プ方式の数値制御工作機械における加工精度を向上する
ことができるという効果が得られる。
【0051】また、バックラッシ補正軸における移動量
により、上記パルスレートデータを算出するため、バッ
クラッシ補正に誤差を生じることがなく、円弧補間時に
おいて、その半径が異なる場合であっても、円弧補間の
半径および補正区間における中心角度からパルスレート
データを算出するため、バックラッシ補正軸のみを補正
することができ、バックラッシ補正に誤差を生じること
がないという効果が得られる。
【0052】さらに、本発明に係るバックラッシ補正装
置は、円弧補間以外の場合にも適用でき、例えば、1軸
送りの直線加工および同時多軸制御の曲線加工の場合に
も適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る数値制御工作機械の構成を示す図
である。
【図2】補正データ部の蓄積内容の一例を示す図であ
る。
【図3】図3A、図3Bは、緩慢な立ち上がりを持つ場
合のバックラッシを説明する図である。
【図4】図4A〜図4Dは、円弧補間における喰い込み
現象を説明する図である。
【図5】図5A、図5Bは、図4B、図4Dの喰い込み
現象を機械系の動きとして表した図である。
【符号の説明】
2…指令データ 4…データ解
析部 6…速度制御部 8…サーボモ
ータ 10…移動台 12…ボール
ねじ 14、14a〜14n…補正データ部 16…バック
ラッシ補正量算出部 18…エンコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大嶽 信久 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 (72)発明者 黒川 哲郎 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の動作プログラムに基づき、各軸に駆
    動伝達機構を介して駆動力を付与することで、加工工
    具、ワーク等に対する動作を実行するセミクローズドル
    ープ方式の数値制御工作機械において、 動作指令値に対する制御軸の送り方向反転時に生じる駆
    動力伝達機構のバックラッシ量を複数の位置間隔で分割
    したバックラッシ補正データと、当該制御軸における前
    記分割した位置に応じて駆動源に供給されるパルスレー
    トデータを算出するためのパルスレートデータ算出用デ
    ータとを複数の送り速度毎に蓄積する補正データ蓄積手
    段と、 前記補正データ蓄積手段から前記バックラッシ補正デー
    タおよび前記パルスレートデータ算出用データを読み出
    し、前記送り速度とその位置とから適応したバックラッ
    シ補正データおよびパルスレートデータを算出するバッ
    クラッシ補正量算出手段とを備え、 前記バックラッシ補正量算出手段により算出した前記バ
    ックラッシ補正データおよび前記パルスレートデータに
    基づき前記駆動源を制御することを特徴とする数値制御
    工作機械のバックラッシ補正装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、 前記バックラッシ補正量算出手段は、円弧補間の半径お
    よび補正区間における中心角度からパルスレートデータ
    算出用データを算出し、前記パルスレートデータを求め
    ることを特徴とする数値制御工作機械のバックラッシ補
    正装置。
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