JPH08262679A - 写真現像処理装置 - Google Patents

写真現像処理装置

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JPH08262679A
JPH08262679A JP8026214A JP2621496A JPH08262679A JP H08262679 A JPH08262679 A JP H08262679A JP 8026214 A JP8026214 A JP 8026214A JP 2621496 A JP2621496 A JP 2621496A JP H08262679 A JPH08262679 A JP H08262679A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光材料処理装置の処理槽およびラックに、
容積の小さい処理路を形成して処理液の減量を図ると共
に、処理液が迅速に循環し、良好に攪拌される循環手段
と、効率的で安価で確実に補充液を投入する手段を得
て、処理液の交換率を向上し、現像ムラ、脱銀不足を防
止することにより、処理能を安定した状態で維持する。 【解決手段】 処理槽の槽外に形成する循環経路を、処
理槽と処理槽内部に設けられた処理液の吹出部と排出部
を槽外で連通する第一循環経路と、上流側が処理槽に連
通し、下流側が第一循環経路の途中であってポンプ等の
循環手段より上流側に連通する第二循環経路で構成し、
第二循環経路上に必要に応じて流量制御部を備えて減圧
した上、大気開放した状態で補充液投入部を備える。処
理槽の循環方向はタンク上部に吹き込み、下部より吸い
出す形態が望ましく、、第一循環経路と処理槽の間に必
要に応じて循環経路にバイパスを設けて処理液を効率的
に循環させるとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真現像処理装置に
関し、詳しくは、簡易な構造でかつ効率よく補充液を処
理槽に補充することが出来る写真現像処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からカラー感光材料の一般的な現像
工程として、写真現像処理装置では、発色現像、漂白、
定着、安定により処理が行われている。発色現像で、感
光部分で潜像を形成している遊離した銀を還元しなが
ら、色素を生成する。漂白では発色部分の潜像銀を再び
酸化して銀塩に戻し、定着で銀塩を水溶性の錯塩にして
除去し、安定では未感光部分の発色成分を不活性化する
ことにより、安定した画像が得られ、現像工程が完了す
る。
【0003】湿式処理の場合、ムラなく均一な仕上がり
を得るため、多量の各処理液に感光材料を充分浸漬させ
ていた。大量の処理液の貯蔵管理には問題があり、処理
すべき感光材料の量が少ない場合、空気に触れて酸化し
たり、炭酸ガスを吸収して成分が変質し、あるいはpH
が低下することにより、処理液が劣化を生じて感光材料
の品質を低下させる原因となっている。
【0004】写真現像処理装置では、貯蔵管理の問題だ
けでなく資源節減や環境保全を視野に入れた廃液処理の
面、およびコスト面から、処理液や補充液の使用量を少
なく抑えるなどの工夫がなされている。例えば、処理液
の活性を適度な状態で長時間維持するため、反応促進剤
や反応抑制剤、処理液の疲労を抑制する各種の助剤等が
処理液に添加されたり、水洗処理の不要な現像工程が開
発されている。また、少ない液量で処理能力を安定さ
せ、現像ムラを解消するよう、処理液の攪拌、循環や補
充液投入にもさまざまな工夫がなされている。
【0005】従来の写真現像処理装置の処理液循環と補
充液投入の形態について図面と共に説明する。図1は従
来の写真現像処理装置の処理槽の一例を示す概略断面図
である。図に示す処理槽は、タンク41とラック42で
構成される処理路とサブタンク43を有する。タンク4
1内の処理液を一旦サブタンク43に回収し、そこで恒
温制御や処理能の調整、沈殿物除去などを行ったのち、
槽外に導管等にて形成される循環経路を通じてタンク4
1へ処理液を供給している。補充液はサブタンク43に
備えた補充液投入パイプ45から投入されている。処理
液は循環手段として備えられたポンプ44によって処理
槽の下部に送り込まれ、処理槽中が上方向に攪拌され
て、処理槽の上部から回収される循環となっている。
【0006】図2は従来の写真現像処理装置の処理槽の
他の一例を示す概略断面図である。図に示す処理槽は、
タンク46とラック47で構成される処理路を有し、槽
外に導管等にて形成される循環経路とは別に、補充液投
入管52を備えている。補充液投入管52は、ポンプ等
で組み上げられた補充液から脱気するために大気開放し
ている。処理槽にはヒーター50や感熱素子51を備え
ており、処理槽で恒温制御が行われている。処理液は循
環手段として備えられたポンプ49によって処理槽の上
部に送り込まれ、処理槽中が下方向に攪拌されて処理槽
の下部から回収される循環となっており、循環経路上に
フィルタ48を備えている。補充液は循環経路とは独立
しており、処理槽の側壁に注入されている。
【0007】図3は従来の写真現像処理装置の処理槽の
他の一例を示す概略断面図である。図に示す処理槽は、
タンク53とラック54で構成される処理路を有し、槽
外に導管等にて形成される循環経路上に、補充液タンク
56からポンプ57を用いて補充液を圧送している。一
例では、処理液が循環手段として備えられたポンプ55
によって、処理槽の底部に送り込まれ、処理槽中が上方
向に攪拌されて、処理槽の上部から回収される循環にな
っているが、逆方向に循環させる場合もある。一例では
説明を省略するが、前図と同様に循環経路上にフィルタ
等を備え、処理槽内にて恒温制御等を行う。
【0008】さらに、処理槽中において処理液が充填さ
れる処理路を小さく形成して容積を減らし、処理液を節
約する技術が講じられている。処理路の幅を小さくする
と、空気が混入し、あるいは、生成する粒状物質によ
り、処理液の循環が不十分となり、結果として写真の処
理ムラや損傷を引き起こす点が問題となる。
【0009】そこで、米国特許公報、USP5,270,762
号(特開平6-83017号に対応)に挙げられるように、ポ
ンプおよび導管やその他の配管で構成される循環手段が
形成する循環経路の最下流に処理液を供給する手段と処
理液を排出する手段を設けることにより、空気の混入を
解消し、通常処理槽の上部から処理路を通じて処理槽の
底部に抜け、循環手段を通じる順路に対し、逆流制御を
可能とすることにより粒状物質を除去している。このよ
うなスリット状の処理路を有する処理槽は、処理路の開
放部分の面積が少ないため、処理液の蒸発や劣化が少な
く、処理路の占める体積が小さいため、処理槽を小型化
できるという長所がある。
【0010】図1、図2および図3とUSP5,270,762
号からわかるように、従来の写真現像処理装置の処理槽
は、処理液を処理槽下部や底部に送り込み、処理槽上部
から回収する循環経路と、処理液を処理槽上部に送り込
み、処理槽下部や底部から回収する循環経路の2通りが
ある。また、補充液の追加については、処理槽ないし処
理槽に備えたサブタンクに補充液を投入するもの、処理
槽の側壁から注入するもの、槽外に形成された循環経路
上に圧送するものに大別される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、感光材
料の処理に要する処理液量を抑える工夫として、化学的
に処理液と感光材料の活性を高め、適度の活性を保てる
よう、適当な助剤が用いる他、物理的に攪拌による反応
の促進が行われている。また、スリット状の容積の小さ
い処理路を形成し、槽外に循環経路を形成して強制的に
処理液を循環させている。また、補充液を投入する手段
についても様々な工夫がされている。
【0012】しかしながら処理路の幅が小さくなると、
処理液の粘性が働いて循環経路に生じる流動抵抗が大き
くなり、ポンプ等を用いて強制的に循環させても、充分
な攪拌が得られなくなるため、いろいろな問題を生じて
いる。
【0013】攪拌が不十分である場合、現像槽において
は現像反応にムラを生じたり、漂白、定着等の脱銀処理
においては、脱銀不足を生じる恐れがある。現像ムラは
写真品質を著しく損ねるため、処理効率の低下やコスト
上昇を生じる。感光部分の潜像銀を再び銀塩に戻す反応
が不足し、あるいは銀塩を溶解除去する反応が不足すれ
ば、感光材料に不要な銀が残留し、高コントラスト化を
招き、ハイライト部の画質が損なわれる。また、脱銀不
足の感光材料は、現像処理後の長期保存により、画質が
劣化する恐れもある。
【0014】処理液の所要量が減ると補充液の量も減る
ため、補充液を処理槽に直接投入し、あるいは、処理槽
上部の側壁に注入する場合、処理液の攪拌が不十分で
は、処理槽上部で補充液が拡散、疲労してしまい、処理
槽全体に補充液が行き渡らない。処理槽全体に均質な活
性が得られず、効率的な補充が出来ない。
【0015】サブタンクは処理液の所要量が増えるだけ
でなく、流動抵抗が増加するとポンプの動作によって循
環経路内の圧力が変化しやすく、サブタンク内の液レベ
ルが安定しないため、スリット状の処理路を形成した処
理槽には不適当である。
【0016】一方、USP5,270,762号などにも示した
ように、補充液を循環経路上に投入する場合、補充液を
圧送する必要がある。しかし流動抵抗が増加し、循環経
路の内圧が大きくなっていると、補充液を圧送するため
に、高圧の吐出力が得られるポンプ等を用いる必要があ
る。高圧の吐出力が得られるプランジャー式やダイヤフ
ラム式といったポンプ類は比較的高価であるため、製造
コストの上昇を招く。補充液を圧送するポンプが循環用
のポンプの吐出/吸込圧に悪影響を及ぼす恐れがある。
補充液を圧送するポンプの吐出圧が何らかの原因で低下
すると、逆流事故や補充液の供給不備が生じる危険もあ
る。
【0017】補充液をポンプ等を用いて圧送せず、循環
経路上に投入する手段としては、循環経路にオリフィス
を設けて減圧し、オリフィスの付近で循環経路の配管を
大気開放して、そこに補充液を投入することも可能であ
る。しかし、減圧により処理槽内に循環供給される処理
液の流量が減少するため、循環効率が低下してしまう。
【0018】本発明は上記の問題に鑑み、感光材料処理
装置の処理槽およびラックに、容積の小さい処理路を形
成して処理液の減量を図ると共に、処理液が迅速に循環
し、良好に攪拌される循環手段と、効率的で安価で確実
に補充液を投入する手段を得て、処理液の交換率を向上
し、現像ムラ、脱銀不足を防止することにより、処理能
を安定した状態で維持することが出来る写真現像処理装
置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明では写真現像処理装置において、処理槽の槽
外に形成する循環経路を、処理槽と処理槽内部に設けら
れた処理液の吹出部と排出部を槽外で連通する第一循環
経路と、上流側が処理槽に連通し、下流側が第一循環経
路の途中であってポンプ等の循環手段より上流側に連通
する第二循環経路で構成する。さらに補充液投入部は、
補充液を供給する手段が備えられ、大気開放した状態で
第二循環経路上に設けるものである。
【0020】第二循環経路は第一循環経路の循環手段の
負圧により処理液が圧送される。補充液投入部を第二循
環経路上に設ける際、必要に応じて、補充液投入部より
下流側に流量制御部を備え、補充液投入部を大気開放す
ることにより、流量制御部より上流側はほぼ大気圧程度
になり、流量制御部より下流側は上流側に比べて相対的
に低い圧力になる。そのため、第一循環経路は第二循環
経路からの負圧による悪影響を受けず、補充液投入部に
備える補充液を供給する手段にはベローズポンプ等、低
圧の定量ポンプ類を用いることが出来る。流量制御部に
はオリフィスやバルブ等を用いることが出来る。第一循
環経路は流量制御を受けないため、処理液の循環に充分
な流量を確保することが出来る。
【0021】本発明の写真現像処理装置の処理槽では処
理路を断面スリット状としたうえ、処理路の幅を2mm
まで小さくすることが出来る。この場合、円滑な液流が
確保されにくいため、処理液を循環させるには一定方向
に処理液を吹き込み、他方で吸い出す形態が必要とな
る。ここで循環経路の循環方向をタンク底部から上部方
向にすると、吸い込み口が液面付近に設けられるため、
吸い込み口から空気も吸い込まれやすく、処理液の酸化
を促進してしまうことから、循環方向はタンク上部に吹
き込み、下部より吸い出す形態が望ましい。また第一循
環経路と第二循環経路だけでは処理液が効率的に循環し
ない場合、必要に応じて循環経路にバイパスを設けると
よい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の写真現像処理装置につい
て、一例を挙げ、図面と共に詳細に説明する。図4は本
発明の写真現像処理装置の一例における処理槽およびラ
ックの構造を示す前方からの断面図である。図5は本発
明の写真現像処理装置の一例における処理槽およびラッ
クの構造を示す側方からの断面図であって、図4のa−
a断面を示している。図6は本発明の写真現像処理装置
の一例における処理槽およびラックの構造を示す前方か
らの断面図であって、処理槽とラックを分離した状態を
示している。
【0023】図4に示すようにタンク21およびラック
22によりスリット状の処理路が形成されており、搬入
ローラ31で処理槽に送り込まれたペーパは、処理路を
下降し、ターンローラ33を経て処理路を上昇し、搬出
ローラ34を通じて処理槽外に排出される。ラック22
には、液面近くに吹出ノズル23、センターローラ32
の上部に吸込ノズル24、センターローラ32の下部に
吹出ノズル25をそれぞれ両側面に設けている。
【0024】処理槽外部にはフィルタ36で濾過し、沈
殿物等を除去した処理液を吹出ノズル23へ圧送し、処
理槽底部の排出口26から処理液を回収する第一循環経
路が形成されており、フィルタ36の上流に循環手段と
してポンプ37が備えられている。吸込ノズル24から
排出された処理液を、ポンプ37より上流の第一循環経
路上に回収する第二循環経路を形成している。一例では
説明を省略するものの、補充液を投入する手段は、吸込
ノズル24から第一循環経路上のポンプ37の上流に連
通する循環経路途上に設けられる。
【0025】一例では、フィルタ36で濾過された処理
液を吹出ノズル25へと圧送するバイパス経路も形成さ
れているが、本発明の写真現像処理装置は一例に限定さ
れず、例えば、吹出ノズル25に代えて吸込ノズル等を
備えて処理槽内の処理液を排出し、第一循環経路のポン
プ37より上流にて回収するようなバイパス経路を形成
してもよい。また一例では、吹出ノズルを両側面に2箇
所ずつ設け、吸込ノズルと底部の配管により処理路の上
部と下部でも均一に処理液を循環させ、効率的な処理液
の補充を可能としているが、処理路の幅は小さい場合は
適宜、吹出ノズルや吸込ノズルを複数設け、バイパス経
路を複数形成してもよい。
【0026】図5に示すように吹出ノズル23、吹出ノ
ズル25は、水平方向に対してやや傾斜した状態で設け
ておくと、ペーパ搬送に対して、処理液の湧出圧による
影響が小さくて済む。なお、ラック22には取っ手35
が備えられ、持ち運びや着脱が容易である。
【0027】ラックをタンクから分離すると図6のよう
になる。タンク21には、吹出ノズル23、吸込ノズル
24、吹出ノズル25に対応する位置に供給口27、吐
出口28、供給口29と、底部には排出口26を設けて
ある。処理液はタンクの下部1/4程度の液量で処理路
が満たされている。
【0028】
【実施例】本発明の写真現像処理装置の実施例につい
て、図面と共に詳細に説明する。図7は本発明の写真現
像処理装置の実施例における処理槽の構造を示す概略断
面図である。また図8は本発明の写真現像処理装置の実
施例における処理槽の補充液投入部を示す拡大斜視図で
ある。
【0029】処理槽1と、該処理槽1内部に設けられた
吹出部2および排出部3、該吹出部2および排出部3の
間を連通せしめる第一循環経路4と、該第一循環経路4
の途中に設けられた循環用ポンプ5と、上流側が前記処
理槽1内部に連通し、下流側が第一循環経路4の途中で
あって、かつ、前記循環用ポンプ5よりも上流側に連通
した第二循環経路6と、該第二循環経路6の途中に設け
られ、第二循環経路6の内部を大気に開放せしめる補充
液投入部7と、前記第二循環経路6の途中であって、か
つ、前記補充液投入部7よりも下流側に設けられた流量
制御部と、前記補充液投入部7に補充液を注入するため
の定量ポンプ9から構成されている。定量ポンプ9は比
較的低圧のポンプである。なお、本実施例では流量制御
部としてオリフィス10を用いている。
【0030】前記吹出部2および排出部3は、処理槽1
の空間部と実質的に相補的な外形形状を呈するラック1
1に一体成形されている。吹出部2は、現像処理中に処
理液内から出ないように、処理槽1の液面よりもやや下
方に水平に設けられている。排出部3は、ラック11の
底部が開口されることにより形成されている。前記吹出
部2の吹出口2aは、水平方向にのびる長孔で、処理槽
1の内部に向かって開口している。
【0031】本実施例の吹出部2に設けた吹出口2aは
スリット状の長孔であるが、第一循環経路4の径の断面
積に対して、相対的に小さい面積の開口で、適度な圧が
得られれば十分であるため、必ずしもスリット状の長孔
には限定されない。なお、処理槽1の側壁には、第二循
環経路6の上流端の開口6aが形成されており、該開口
6aに処理液が流入しやすいように、処理槽1の側壁と
ラック11の側壁との間に若干の間隙が設けられる。
【0032】循環用ポンプ5は、うず巻き形マグネット
ポンプなどのポンプを用いることができ、2.94〜
5.88×104Pa(0.3〜0.6kgf/cm2
程度の動作圧力のポンプが採用される。
【0033】補充液投入部7は、図に示すように、補充
液を一時的に貯留できる程度、具体的には10〜50ミ
リリットル程度の容積を有する液槽であって、その上端
部には大気に開放されている投入口が少なくとも1箇所
以上形成されている。図に示す補充液投入部7では、例
えば現像主薬、保恒剤、汚染防止剤、硬膜剤等といった
4種類の補充液を独立して供給できるように、4つの投
入口7a、7b、7cc、7dが設けられている。
【0034】処理液を投入口7dに供給する供給パイプ
8dの外径は、投入口7dの内径よりも小さく、投入口
7dに挿入された供給パイプ8dは、投入口7dとの間
に空気の流通部分が形成され、大気開放している。投入
口7a、7b、7cと供給パイプ8a、8b、8cにつ
いても投入口7dと供給パイプ8dと同様の構造によ
り、大気開放している。
【0035】また供給パイプ8a、8b、8c、8dは
定量ポンプ9の1回当たりの補充液の吐出量をメスシリ
ンダー等により容易に計量できるよう、投入口7a、7
b、7c、7dに対して着脱自在に設けられている。計
量した定量ポンプ9の1回当たりの補充液の吐出量は、
写真現像処理装置の制御部に入力することにより、正確
に補充液を投入することが出来る。
【0036】補充液投入部7の大気開放の構造として
は、投入口7a、7b、7c、7dと供給パイプ8a、
8b、8c、8dを直結し、空気抜きのための孔を設け
るようにしてもよく、この場合は、補充液投入部7の処
理液が補充液タンクに逆流しないように、逆止弁を供給
パイプ8a、8b、8c、8dに設けることが望まし
い。また、定量ポンプの1回当たりの補充液の吐出量を
計量するために、供給パイプ8a、8b、8c、8dに
計量用のためのコックを設けてもよい。
【0037】補充液投入部7内部に定量ポンプ9により
投入された補充液は、吸入部7eから導入された処理液
と合流して排出部7fから第二循環経路6へ排出しうる
ようになっている。なお、大気開放された補充液投入部
7の内圧は大気圧とほぼ等しいため、処理槽1および補
充液投入部7内部の処理液の液面の高さはほぼ同程度に
なっている。
【0038】オリフィス10は、第二循環経路6の断面
積を部分的に縮小させるものであり、これにより、オリ
フィス10の上流の区間と下流の区間をそれぞれ別々の
圧力に維持することが出来る。
【0039】他の実施例として前記オリフィス10に代
わりバルブを設けても、前述のように、上流の区間と下
流の区間をそれぞれ別々の圧力に維持することが出来
る。バルブを採用する場合、循環用ポンプ5の動作圧
力、補充液の種類、大気圧などの諸条件に合わせてバル
ブの流路面積を変化させることが出来るため、現像処理
を行いながら、適宜バルブの開度を調整することによ
り、常に最適の状態で補充液を補給することが出来る。
【0040】定量ポンプ9は、4.9〜9.8×103
Pa(0.05〜0.1kgf/cm2)程度の比較的
低圧の動作圧力であり、例えば、ベローズポンプ、ダイ
ヤフラム式ポンプなどを採用することが出来る。本実施
例では補充液の供給手段として定量ポンプを用いている
が、一定量の補充液を補充できる手段であれば、定量ポ
ンプに限らず、採用することが出来る。
【0041】本実施例では、第一循環経路4の吸い込み
側、すなわち、循環用ポンプ5の上流側の経路が一本の
み配置されてなる写真現像処理装置を例に挙げて説明し
ているが、本発明はこれに限定されるものではない。他
の実施例としては、図に破線で示すように、処理槽1の
中間付近と第一循環経路4との間を連通せしめるバイパ
ス経路12を増設してもよい。バイパス経路12を増設
することにより、処理槽1内部の処理液をまんべんなく
第一循環経路4へ排出させることが出来るため、処理液
の均一な循環が可能となる。
【0042】さらに他の実施例として、図のような一個
の補充液投入部7に4種類の補充液を集中的に注入する
代わりに、各補充液のために、第一循環経路4、循環用
ポンプ5、第二循環経路6、補充液投入部7、オリフィ
ス10(またはバルブ)で構成されるような循環機構を
それぞれ、独立に設けてもよい。このような独立した循
環機構を設けると、カウンターフローの槽を設ける場合
に有利である。
【0043】次に本実施例の写真現像処理装置の補充液
の補充方法を説明する。循環用ポンプ5を作動させ、排
出部3、第一循環経路4、吹出部2、処理槽1の順に処
理槽1内部の処理液を循環させる。それに伴い、循環用
ポンプ5の上流側付近の負圧により第二循環経路6側も
処理液の循環が行われる。また循環用ポンプ5よりも上
流側の負圧を利用し、第二循環経路6を通して処理槽1
内部から第一循環経路4の途中までの間にも処理液を循
環させる。この状態で処理槽1中に写真感光材料を浸漬
して現像処理を行う。
【0044】現像処理作業が進行するに従い、処理槽1
内の処理液が減って補充の必要が生じたとき、処理液の
減少分だけ、補充液をベローズポンプなどの定量ポンプ
9で圧送して投入口7a、7b、7cまたは7dを通し
て補充液投入部7へ注入する。オリフィス10よりも上
流の区間は、補充液投入部7での大気開放により、ほぼ
大気圧程度であるため、簡単に補充液を注入することが
出来る。
【0045】補充液投入部7に投入された補充液は、そ
ののち、第二循環経路6を経由して第一循環経路4内の
処理液と合流し、最後に吹出部2を通して処理槽1に注
入される。
【0046】
【発明の効果】上記のように本発明の写真現像処理装置
によれば、処理槽の槽外に形成する循環経路を、処理槽
と処理槽内部に設けられた処理液の吹出部と排出部を槽
外で連通する第一循環経路と、上流側が処理槽に連通
し、下流側が第一循環経路の途中であってポンプ等の循
環手段より上流側に連通する第二循環経路で構成し、第
二循環経路上に必要に応じて流量制御部を備えて減圧す
ることにより、大気開放した状態で補充液投入部を備え
ることが出来る。補充液投入部には補充液を供給する手
段に低圧のポンプ等が利用可能であるため、コストの低
減を図ることが出来る。また第二循環経路は低圧である
ため、逆流や補充液の供給不備といった事故は生じる恐
れがない。第一循環経路に負圧を与えにくいため、第一
循環経路の流量は安定しており、処理液の循環に充分な
流量は確保される。
【0047】本発明の写真現像処理装置の処理槽は、循
環方向をタンク上部に吹き込み、下部より吸い出す形態
とし、第一循環経路と処理槽の間に必要に応じて循環経
路にバイパスを設けて処理液を効率的に循環させれば、
処理路の幅を2mmまで小さくすることが出来る。その
ため、処理路の容積が減少するため、処理液が節約さ
れ、写真現像処理装置の小型化が図れる。コストが低減
されるだけでなく、環境保全に効果が期待できる。本発
明の写真現像処理装置の処理槽は、簡易な構造でありな
がら、効率よく補充液を供給し、円滑に処理液を循環す
ることができるため、現像ムラや脱銀不足が起こり難
く、処理能が安定していることから、写真品質の維持向
上を図ることが出来る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の写真現像処理装置の処理槽の一例を示す
概略断面図である。
【図2】従来の写真現像処理装置の処理槽の他の一例を
示す概略断面図である。
【図3】従来の写真現像処理装置の処理槽の他の一例を
示す概略断面図である。
【図4】本発明の写真現像処理装置の一例における処理
槽およびラックの構造を示す前方からの断面図である。
【図5】本発明の写真現像処理装置の一例における処理
槽およびラックの構造を示す側方からの断面図である。
【図6】本発明の写真現像処理装置の一例における処理
槽およびラックの構造を示す前方からの断面図である。
【図7】本発明の写真現像処理装置の実施例における処
理槽の構造を示す概略断面図である。
【図8】本発明の写真現像処理装置の実施例における処
理槽の補充液投入部を示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 処理槽 2 吹出部 3 排出部 4 第一循環経路 5 循環用ポンプ 6 第二循環経路 7 補充液投入部 8 供給パイプ 9 定量ポンプ 10 オリフィス 11 ラック 12 バイパス経路 21 タンク 22 ラック 23 吹出ノズル 24 吸込ノズル 25 吹出ノズル 26 排出口 27 供給口 28 吐出口 29 供給口 31 搬入ローラ 32 センターローラ 33 ターンローラ 34 搬出ローラ 35 取っ手 36 フィルタ 37 ポンプ 41 タンク 42 ラック 43 サブタンク 44 ポンプ 45 補充液投入パイプ 46 タンク 47 ラック 48 フィルタ 49 ポンプ 50 ヒーター 51 感熱素子 52 補充液投入管 53 タンク 54 ラック 55 ポンプ 56 補充液タンク 57 ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽、該処理槽内部に設けられた処理
    液の吹出部および排出部、該吹出部および排出部のあい
    だを前記処理槽外部で連通せしめる第一循環経路、該第
    一循環経路の途中に設けられた循環手段、上流側が前記
    処理槽に連通し、下流側が第一循環経路の途中であっ
    て、かつ、前記循環手段よりも上流側に連通した第二循
    環経路、該第二循環経路の途中に設けられ、第二循環経
    路内部を大気に開放せしめる補充液投入部、前記補充液
    投入部に一定量の補充液を供給するための供給手段を含
    んでなることを特徴とする写真現像処理装置。
  2. 【請求項2】 処理槽、該処理槽内部に設けられた処理
    液の吹出部および排出部、該吹出部および排出部のあい
    だを前記処理槽外部で連通せしめる第一循環経路、該第
    一循環経路の途中に設けられた循環手段、上流側が前記
    処理槽に連通し、下流側が第一循環経路の途中であっ
    て、かつ、前記循環手段よりも上流側に連通した第二循
    環経路、該第二循環経路の途中に設けられ、第二循環経
    路内部を大気に開放せしめる補充液投入部、前記第二循
    環経路の途中であって、かつ、前記補充液投入部よりも
    下流側に設けられた流量制御部、前記補充液投入部に一
    定量の補充液を供給するための供給手段を含んでなるこ
    とを特徴とする写真現像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記供給手段が定量ポンプであることを
    特徴とする請求項1または2記載の写真現像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記供給手段がベローズポンプであるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の写真現像処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記流量制御部がオリフィスであること
    を特徴とする請求項2記載の写真現像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記流量制御部がバルブであることを特
    徴とする請求項2記載の写真現像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7277652B2 (en) 2004-05-31 2007-10-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image-forming device that eliminates noise from a temperature detection signal

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