JPH08262669A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用定着液及び処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用定着液及び処理方法

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JPH08262669A
JPH08262669A JP8761195A JP8761195A JPH08262669A JP H08262669 A JPH08262669 A JP H08262669A JP 8761195 A JP8761195 A JP 8761195A JP 8761195 A JP8761195 A JP 8761195A JP H08262669 A JPH08262669 A JP H08262669A
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JP
Japan
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fixing
processing
ammonium
fixing solution
acid
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JP8761195A
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English (en)
Inventor
Shinji Kikuchi
伸治 菊池
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CHIYUUGAI SHASHIN YAKUHIN KK
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
CHIYUUGAI SHASHIN YAKUHIN KK
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の迅速処理に
おいて、定着処理を析出物の発生なく出来るようにす
る。 【構成】定着処理において、チオ硫酸及び全カチオンの
内、アンモニアイオンが40〜90%で処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料の処理に使用する定着液及び処理方法に関
し、詳しくは定着液中での析出の発生を防止した定着液
及び処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
は、感光材料を像露光後、発色現像処理、銀漂白処理、
ハロゲン化銀定着処理、漂白処理と定着処理を同時に行
う漂白定着処理、水洗処理、水洗処理に代るリンス処
理、安定処理、乾燥処理が基本となっている。この他、
各処理液を安定に使用するため、処理後の感光材料の物
理的強度を増すため、及び安定性を向上させるために付
加される処理工程もある。
【0003】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理の
内、現在多く使用されているものは、カラーネガフィル
ムからカラープリントを得る方法であり、この他に直接
最終画像を得るポジカラーフイルム及びプリントを得る
方法もある。
【0004】更に、カラープリントのユーザーは、プリ
ントを少しでも早く見たいとの要望から、短時間でプリ
ントが出来ることを望みこれに対応するために処理の迅
速化が必要となっている。
【0005】近年、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の
処理は感光材料の改良により迅速処理が可能となってい
る。更に、処理をするに当っては自動現像機により簡単
に多量の処理が可能となっており、併せて自動現像機の
発達により小型安価となり、数多くの機器が使用されて
いる。
【0006】これらの写真処理に当っては、簡単に多量
の写真を得るため自動現像機が使用され、感光材料を多
量に処理するに当り、必要な量の処理液を補充液として
補充しながら処理が行われ、撮影者から処理を依頼され
た写真処理業者は短時間の内に要望に添うための処理を
行っている。
【0007】この要望に添うためには、処理の迅速化が
必要であり、処理を迅速に行うためには迅速化が出来る
材料を使用すること、処理に当っては処理温度を高くす
ること、処理液の濃度を高くすること、処理液の撹拌を
善くして効率を上げること等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ハロゲン化銀カラー写
真感光材料の迅速な処理を行う場合、発色現像処理は写
真処理において最も重要な処理であるため、比較的安全
性の高い状態で処理が行われる。続く漂白処理に関して
は、漂白力の強い漂白剤が使用され、更に処理液濃度も
高くして処理が行われており、定着処理に関しては、処
理液濃度も高くして処理を行っている。
【0009】定着処理において、高い処理液濃度で処理
を行って行くと、感光材料の累積処理が少ない期間は何
ら問題はないが、累積処理量が多くなり、然も1日当り
の処理量が極めて少ない場合、定着液中の析出物が発生
し、この析出物が処理液の撹拌系に詰まり、定着が不十
分状態となり、更に析出物が多くなると、処理された感
光材料に傷を付け、製品として使用出来なくる。このた
め感光材料の累積処理量が多くなっても析出物が発生し
ない定着液及び処理方法が望まれている。
【0010】従って、本発明の目的は、感光材料の累積
処理量が多く、然も1日当りの処理量が極めて少ない場
合でも、定着液中に析出物の発生しない定着液を提供す
ること、及び迅速な処理が可能な定着液を提供するこ
と、更に他の目的は感光材料の累積処理量が多く、然も
1日当りの処理量が極めて少ない場合でも、定着液中に
析出物の発生しない、迅速な処理が可能な定着処理方法
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この問題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を像露光後、発色現像処理後、アミノ
ポリカルボン酸第二鉄錯塩を酸化剤として含有する漂白
液で処理し、続く定着処理において少なくとも1.0モ
ル/l以上のチオ硫酸及び全カチオンの内、アンモニウ
ムイオンが40%〜90%である定着液を使用して処理
することで目的を達成することが出来ることを見出し
た。
【0012】
【実施例】本発明で使用される定着液は、その定着主剤
としてチオ硫酸塩が使用され、又、保恒剤として亜硫酸
塩、亜硫酸水素塩、メタ重亜硫酸塩、緩衝剤として有機
酸及び無機の弱酸及びそのアルカリ塩、安定剤としての
キレート剤等定着剤に使用できるこの他の化合物を含む
ことが出来る。
【0013】具体的には、定着主剤であるチオ硫酸塩と
しては、そのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等
であり、保恒剤である亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、メタ重
亜硫酸塩としては、そのナトリウム、カリウム、アンモ
ニウム塩等であり、緩衝剤である有機酸として、酢酸、
クエン酸、酒石酸、コハク酸、無機の弱酸として、ホウ
酸、リン酸及びそのナトリウム、カリウム、アンモニウ
ム塩等であり、安定剤としてエチレンジアミン四酢酸、
ジエチレントリアミン五酢酸等及びそのナトリウム、カ
リウム、アンモニウム塩等がある。
【0014】以下、実施例により本発明の詳細を説明す
るが、これにより本発明の実施態様が限定されるもので
はない。 〔実施例1〕小型自動現像機を使用して、市販カラーフ
ィルムを表1のように処理を行った。
【表1】
【0015】この処理に使用した各処理液は次の通りで
ある。 発色現像液 無水亜硫酸ナトリウム 3.5g 無水炭酸カリウム 35.0g 臭化カリウム 1.2g 硫酸ヒドロキシルアミン 2.5g ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N− (β−ヒドロキシエチル)−アニリンサルフェイト 5.0g 水を加えて 1.0l 水酸化カリウムにてpHを10.1とする。
【0016】 発色現像補充液 無水亜硫酸ナトリウム 4.0g 無水炭酸カリウム 40.0g 臭化カリウム 1.0g 硫酸ヒドロキシルアミン 3.0g ジエチレントリアミン五酢酸 1.5g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N− (β−ヒドロキシエチル)−アニリンサルフェイト 5.5g 水を加えて 1.0l 水酸化カリウムにてpHを10.1とする。
【0017】 漂白液 臭化アンモニウム 110.0g 1,3−プロピレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム 130.0g 1,3−プロピレンジアミン四酢酸 7.0g 氷酢酸 55.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを4.5とする。
【0018】 漂白補充液 臭化アンモニウム 150.0g 1,3−プロピレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム 180.0g 1,3−プロピレンジアミン四酢酸 10.0g 氷酢酸 80.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを3.7とする。
【0019】 定着液(A) チオ硫酸アンモニウム 150.0g 亜硫酸アンモニウム 13.0g エチレンジアミン四酢酸 2.5g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0020】 定着補充液(A) チオ硫酸アンモニウム 225.0g 亜硫酸アンモニウム 20.0g エチレンジアミン四酢酸 4.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0021】 定着液(B) チオ硫酸アンモニウム 143.0g チオ硫酸ナトリウム 6.6g 亜硫酸水素アンモニウム 12.0g エチレンジアミン四酢酸 2.5g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0022】 定着補充液(B) チオ硫酸アンモニウム 215.0g チオ硫酸ナトリウム 10.0g 亜硫酸水素アンモニウム 18.0g エチレンジアミン四酢酸 4.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0023】 定着液(C) チオ硫酸アンモニウム 125.0g チオ硫酸ナトリウム 30.0g 亜硫酸アンモニウム 13.0g エチレンジアミン四酢酸 2.5g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0024】 定着補充液(C) チオ硫酸アンモニウム 180.0g チオ硫酸ナトリウム 45.0g 亜硫酸アンモニウム 20.0g エチレンジアミン四酢酸 4.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0025】 定着液(D) チオ硫酸アンモニウム 80.0g チオ硫酸ナトリウム 75.0g 亜硫酸水素アンモニウム 12.0g エチレンジアミン四酢酸 2.5g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0026】 定着補充液(D) チオ硫酸アンモニウム 105.0g チオ硫酸ナトリウム 100.0g 亜硫酸水素アンモニウム 18.0g エチレンジアミン四酢酸 4.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0027】 安定リンス液(補充液も同一) ウエットール(中外写真薬品(株)製品) 1.0g ホルマリン(37%) 0.5g 水を加えて 1.0l
【0028】前記した各定着液におけるチオ硫酸量及び
全カチオン量に対するアンモニウムイオンの割合は表2
のようである。
【表2】各定着液の組成
【0029】処理に当っては、自動現像機に前記発色現
像液、漂白液、定着液、安定リンス液を用意し、各処理
における補充量を35mmフィルム24枚撮り1本当
り、発色現像補充液は20ml、漂白補充液は5ml、
定着補充液は33ml、安定リンス補充液は40mlで
処理を行い、定着液の状態は表3に示す結果となった。
【表3】処理における定着液の状態 (上記サイクルは、定着液のタンク容量と同量の補充液が使用された場合を1 サイクルとする。)
【0030】更に、3サイクル時の定着液中の組成を分
析した結果を表4に示す。
【表4】3サイクル時の定着液組成
【0031】以上の結果から明らかなように、本発明の
チオ硫酸量が1.0モル/l以上、全カチオン量に対す
るアンモニウムイオンの割合が40%〜90%の定着液
(C)及び(D)は、累積処理量が多くなっても析出物の発
生がなかったのに対し、本発明外である(A)及び(B)
は、累積処理量が多くなると析出物の発生があることが
分かる。更に本発明の定着液を使用すれば、チオ硫酸量
が1.0モル/l以上、全カチオン量に対するアンモニ
ウムイオンの割合が40%〜90%に保たれるが、本発
明外の定着液を使用すれば保たれないことが分かる。
【0032】〔実施例2〕小型自動現像機を使用して、
市販カラーフィルムを使用し、実施例1と同様の処理を
行った。この処理に使用した各処理液のうち、発色現像
液及び発色現像補充液、安定リンスは実施例1と同様で
あり、他の処理液は次の通りである。
【0033】 漂白液 臭化アンモニウム 110.0g エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム 15.0g 1,3−プロピレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム 120.0g エチレンジアミン四酢酸 7.0g 氷酢酸 45.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを4.5とする。
【0034】 漂白補充液 臭化アンモニウム 150.0g エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム 20.0g 1,3−プロピレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム 160.0g エチレンジアミン四酢酸 10.0g 氷酢酸 60.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを4.0とする。
【0035】 定着液(E) チオ硫酸アンモニウム 150.0g チオ硫酸ナトリウム 10.0g 亜硫酸ナトリウム 15.0g エチレンジアミン四酢酸 3.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0036】 定着補充液(E) チオ硫酸アンモニウム 175.0g チオ硫酸ナトリウム 20.0g 亜硫酸ナトリウム 20.0g エチレンジアミン四酢酸 5.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0037】 定着液(F) チオ硫酸アンモニウム 120.0g チオ硫酸ナトリウム 35.0g メタ重亜硫酸カリウム 7.0g エチレンジアミン四酢酸 3.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0038】 定着補充液(F) チオ硫酸アンモニウム 140.0g チオ硫酸ナトリウム 40.0g メタ重亜硫酸カリウム 10.0g エチレンジアミン四酢酸 5.0g 水を加えて 1.0l アンモニア水にてpHを6.8とする。
【0039】前記した各定着液におけるチオ硫酸量及び
全カチオンに対するアンモニウムの割合は表5のようで
ある。
【表5】各定着液の組成
【0040】処理方法、各処理における補充量は、実施
例1と同一で行い、定着液の状態は定着液(E),定着液
(F)共4サイクルの処理を行っても自動現像機でのフィ
ルター部での析出はなかった。更に4サイクル時の定着
液中の組成は、表6に示すような結果となった。
【表6】4サイクル時の定着液組成
【0041】以上の結果から明らかなように、本発明の
チオ硫酸量が1.0モル/l以上、全カチオン量に対す
るアンモニウムイオンの割合が40%〜90%の定着液
(E)及び(F)は、累積処理量が多くなっても析出物の発
生がなく、又、本発明の定着液を使用すれば、チオ硫酸
量が1.0モル/l以上、全カチオン量に対するアンモ
ニウムイオンの割合が40%〜90%に保つことができ
る。
【0042】
【発明の効果】上記の如く本発明によれば、ハロゲン化
銀カラー写真感光材料を少なくとも1.0モル/l以上
のチオ硫酸及び全カチオンの内アンモニウムイオンが4
0%〜90%である定着液を使用して、感光材料を累積
多量に処理しても定着液中の析出物が発生せず、自動現
像機の撹拌系の詰りによる定着の不十分な状態や更に析
出物による感光材料の傷の発生もなく、使用上の効果は
大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像露光
    後、発色現像処理後、アミノポリカルボン酸第二鉄錯塩
    を酸化剤として含有する漂白液で処理し、続く定着処理
    において少なくとも1.0モル/l以上のチオ硫酸及び
    全カチオンの内、アンモニウムイオンが40%〜90%
    で処理することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感
    光材料用定着液。
  2. 【請求項2】ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像露光
    後、発色現像処理後、アミノポリカルボン酸第二鉄錯塩
    を酸化剤として含有する漂白液で処理し、続く定着処理
    において少なくとも1.0モル/l以上のチオ硫酸及び
    全カチオンの内、アンモニウムイオンが40%〜90%
    を含有する定着液を使用することを特徴とするハロゲン
    化銀カラー写真感光材料の処理方法。
JP8761195A 1995-03-20 1995-03-20 ハロゲン化銀カラー写真感光材料用定着液及び処理方法 Pending JPH08262669A (ja)

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