JPH08259780A - ポリアセタールをベースとしたポリマー組成物およびその調製方法 - Google Patents

ポリアセタールをベースとしたポリマー組成物およびその調製方法

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JPH08259780A
JPH08259780A JP5732596A JP5732596A JPH08259780A JP H08259780 A JPH08259780 A JP H08259780A JP 5732596 A JP5732596 A JP 5732596A JP 5732596 A JP5732596 A JP 5732596A JP H08259780 A JPH08259780 A JP H08259780A
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JP5732596A
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Wolfgang G Schoeppel
ヴォルフガング・ゲオルク・シェッペル
Oliver Gayk
オリバー・ガイク
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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    • C08L75/04Polyurethanes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高衝撃強さを有するポリアセター
ルをベースとしたポリマー組成物の調製方法、およびそ
のような方法により得られるポリアセタールをベースと
したポリマー組成物を提供する。 【解決手段】 本発明は、ポリアセタール成分、ポリウ
レタン成分およびカーボンブラック成分を含有するポリ
アセタールをベースとしたポリマー組成物の調製方法で
あって、該方法がポリウレタン成分およびカーボンブラ
ック成分を混合して第1混合物を形成し、続いてポリア
セタール成分を加える工程を含むポリアセタールをベー
スとしたポリマー組成物の調製方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高衝撃強さを有す
るポリアセタールをベースとしたポリマー組成物の調製
方法、およびそのような方法により得られるポリアセタ
ールをベースとしたポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタールをベースとしたポリマー
組成物は、多くの工業分野で広く用いられている。それ
らは、例えば電気または電子家電製品、自動車用装置ま
たは様々な他の機械の部品用材料として提案されてい
る。そのような組成物の物理特性を向上するために、ポ
リアセタールに用いる多数の添加剤が文献に開示されて
いる。
【0003】例えば、欧州特許第0,167,369号、独国特
許第11 93 240号、同20 51 028号、欧州特許第0,116,45
6号、同0,117,664号には、ポリウレタンの導入によりポ
リアセタール樹脂の衝撃強さが改善されることが開示さ
れている。独国特許第36 28559号および同36 28 562号
には、ポリアセタール樹脂および熱可塑性ポリウレタン
エラストマーを含有する組成物の熱安定性が、熱安定剤
として少量のケイ酸アルカリ土類金属または炭酸アルカ
リ土類金属を加えることにより改善され得ることが開示
されている。
【0004】ポリアセタール樹脂は、更に高い体積抵抗
および表面抵抗により特徴付けられ、滑りまたは回転部
品の製造に用いられる場合、静電荷を生じ、即ち静電ノ
イズの発生、表面汚染およびダストの付着等を起こす。
ポリアセタール類の電気特性を改善するために、様々な
帯電防止剤が提案されてイる。
【0005】欧州特許第0,432,888号には、帯電防止剤
として、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン、およびヒ
ドロキシル基およびポリエチレングリコールを含有する
多価アルコール脂肪酸エステルを含有する組成物が開示
されている。
【0006】例えば、日本国特許第06-080,857号、独国
特許第28 08 675号、欧州特許第0,247,765号、同0,127,
084号、同0,498,620号、独国特許第40 07 766号、日本
国特許第01-201,356号、欧州特許第0,327,384号および
日本国特許第57-085,994号には、電気伝導性カーボンブ
ラックが帯電防止剤として提案されている。しかしなが
ら、カーボンブラックの添加はしばしば上記アセタール
樹脂の熱安定性に悪影響を与えるだけでなく、劣化(deg
radation)反応も起こすことが認められる。日本国特許
第06-080,857号に開示の複合材料は、ポリアセタール、
ポリウレタンおよびカーボンブラックを混合することに
より得られるが、有用でない機械的特性、特に低い衝撃
強さの値を特徴とする。日本国特許第01-01,356号に
は、分散剤としてのポリエチレンポリマー、例えばHDPE
を、ポリアセタール、ポリウレタンおよびカーボンブラ
ックを含有する組成物に加えることが開示されている。
しかしながら、得られる組成物の衝撃強さ、耐摩耗性お
よび熱安定性は実際の全ての要求を満足しない。
【0007】ベルト駆動テープカートリッジはしばし
ば、テープの高加速および減速が必要なコンピュータと
のインターフェイスに用いられる。米国特許第3,692,25
5号およびR.A.v.ベーレン(Behren)のAdv.Info.ストレー
ジ・システム(Storage System)、第1巻(1991年)、49〜5
9頁にはそのようなカートリッジが開示されており、2
つのスプール上のテープと摩擦により接触しているエン
ドレス可撓性ベルトにより、磁気記録テープを2つのテ
ープスプールに回旋状に巻取る。エンドレス可撓性ベル
トは全体に被覆され、カートリッジ内のキャプスタンま
たは駆動ロールにより伝動される。キャプスタン自体は
駆動パックにより伝動され、それはカートリッジの外部
にあり、カートリッジを装入する記録/再生テープレコ
ーダー機構の1部である。駆動パックはキャプスタンと
カートリッジの壁面に提供される出入開口部により連動
している。
【0008】厳しい機械的要求に適合するために、キャ
プスタンは高い耐摩耗性および耐久性を示さなければな
らない。動作中の駆動パックおよびキャプスタンの間の
摩擦による接触によりキャプスタン上に静電荷が生じる
ので、キャプスタンは更に有用なESD(静電放電)挙動
を示さなければならない。
【0009】これまでにキャプスタン用として提案され
た材料は、いつも厳しい要求に実際に満足に適合するも
のではない。米国特許第4,607,808号には、例えば、2
個構成キャプスタンが開示されている。取付けピンを覆
う内部スリーブには、ポリテトラフルオロエチレン充填
アセタール樹脂を含み、一方、キャプスタンの残りの部
分にはカーボン充填アセタール樹脂を含有する。2個構
成キャプスタンは、1個構成設計より比較的複雑な構造
を示し、かつ多くの製造上の困難を有する。米国特許第
4,607,808号に開示のキャプスタンには更に全ての実際
の要求に満足に適合するものではない。国際特許出願第
WO 91/13,012号には、炭素繊維成分およびフルオロカー
ボン成分を有する樹脂マトリックスを含む1個構成の、
耐摩耗性、電荷分散テープカートリッジキャプスタンを
達成しようとする試みが開示されている。
【0010】磁気テープまたはデータカートリッジのキ
ャプスタンを作製するのに有用な材料の選択は、体積導
電率および表面導電率の測定値がいつも実際のカートリ
ッジのESD挙動に対応するとは限らないため難しい。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリアセター
ル成分35〜96.5重量%、ポリウレタン成分3〜40重量
%、カーボンブラック成分0.5〜20重量%を含有するポ
リアセタールをベースとした高衝撃強さポリマー組成物
の調製方法であって、上記ポリウレタン成分およびカー
ボンブラック成分を混合してポリアセタール成分を加え
るポリアセタールをベースとした高衝撃強さポリマー組
成物の調製方法に関する。上記重量百分率は、ポリマー
組成物の総重量に対してである。
【0012】本発明は更に、上記方法により得られる高
衝撃強さを有するポリアセタールをベースとしたポリマ
ー組成物に関する。また、本発明は、ポリマー組成物の
総重量を基礎として、ポリアセタール成分35〜96.5重量
%、ポリウレタン成分3〜40重量%、カーボンブラック
成分0.5〜20重量%を含有するポリアセタールをベース
としたポリマー組成物に関する。上記組成物が、ポリウ
レタン成分の量18重量%で、DIN 53753のホール衝撃試
験に従って測定したホール衝撃強さ少なくとも50kJ/m2
を示す。
【0013】最後に、本発明は、電気または電子装置の
滑りまたは回転部品の作製用の上記ポリアセタールをベ
ースとしたポリマー組成物に関し、特に磁気テープデー
タカートリッジ用のキャプスタンに関する。
【0014】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物の調製に好適なポリアセタール樹脂は、当
業者に公知のものである。ポリアセタール樹脂は、オキ
シメチレン、-CH2O-繰り返し単位を有することによ
り特徴付けられる。ポリアセタール樹脂は、ホモポリマ
ーまたは1種以上のコモノマーを含有するコポリマー
(ランダムおよびブロックコポリマーを含む)であって
もよい。本発明に用いられるポリアセタール類は好まし
くは、ポリアセタールの総重量を基礎としてオキシメチ
レン基少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも
50重量%を有する。
【0015】本発明に用いられるポリアセタール類は、
直鎖状または分岐状構造を有するものであってもよい。
上記ポリアセタール類の分子量に関しては特に限定され
ないが、それらは通常、数平均分子量Mn2,000〜150,00
0を有する。ISO1133-1981に従って190℃/2.16kgで測定
されるメルトボリュームインデックス(MVI)は好ましく
は、1〜50cm3/10分の範囲である。
【0016】ポリアセタールホモポリマーは、例えば無
水ホルムアルデヒドまたはトリオキシランの重合により
調製されてもよい。これらのホモポリマーは通常、エス
テルまたはエーテルを用いて末端キャッピング(end-cap
ping)することにより、また、例えば米国特許第3,133,8
96号に開示のような安定剤化合物の導入により、熱劣化
に対して安定である。
【0017】ポリアセタールの総重量を基礎として1種
以上のコモノマー1〜50重量%、好ましくは1〜40重量
%を含有するポリアセタールコポリマーが好ましい。好
ましくは、少なくとも25重量%のコモノマーは、隣接す
る炭素原子少なくとも2個を有する。上記コポリマー
は、不安定性末端部分を加水分解により除去することに
より、一般に熱劣化に対して安定性を有する。
【0018】好ましいコポリマーは、例えば環状エーテ
ル類またはアセタール類、例えば酸化エチレン、1,3-ジ
オキサラン、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキサシクロヘプ
タン、1,2-プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシ
ド、1,3-ブチレンオキシド、2,2-ジ(クロロメチル)-1,3
-プロピレンオキシド、またはオリゴまたはポリホルマ
ール類、例えばポリジオキサランまたはポリブタンジオ
ールホルマールとのトリオキシランのカチオン共重合に
より調製されてもよい。
【0019】2種以上のコモノマーを含有する特に好ま
しいコポリマーは、トリオキシランおよび、2種以上の
重合性基を含有する1種以上のモノマーを有する環状エ
ーテルおよび/または環状アセタール、例えばアルキル
グリシジルホルマール類、ポリグリコールジグリシジル
エーテル、アルカンジオールジグリシジルエーテルまた
はビス-(アルカントリオール)-トリホルマール類との反
応によって得られてもよい。特に好ましくは、エチレン
グリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオー
ル、シクロブタン-1,3-ジオール、1,2-プロパン-ジオー
ル、シクロヘキサン-1,4-ジオールおよび2-ジメチル-4-
ジメチルシクロブタン-1,3-ジオールのジオールのジグ
リシジルエーテルがある。これらのジ-以上の官能基性
コモノマーの添加により、ポリアセタールの総重量を基
礎として、好ましくは0.05〜5重量%で用いられる。
【0020】いくらか詳細に前述したポリアセタール類
は、例示であって、限定するものではない。本発明に関
してポリアセタール樹脂の特定化合物が不可欠であるの
ではなく、様々な他のポリアセタール類、例えば欧州特
許第0,327,384号、第2欄、第30行目から第6欄、第37
行目(その記載をここに挿入する)に開示のポリアセタ
ール類を用いてもよい。独国特許第38 02 753号、同40
07 766号、同42 32 416号、同42 22 834号、欧州特許第
0,449,605号、同0,257,517号、同0,136,152号、日本国
特許第1-201,36号および同06-080,857号に開示されてい
るポリアセタール類もまた、本発明のポリマー組成物の
調製に有用である。
【0021】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物は、ポリマー組成物の重量を基礎として、
ポリアセタール成分35〜96.5重量%、好ましくは少なく
とも40重量%、より好ましくは50重量%以上を含有す
る。そのポリアセタール成分には好ましくは、ポリアセ
タール類1〜5種、より好ましくは1〜3種、最も好ま
しくは1種または2種を含有する。
【0022】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物には、熱可塑性ポリウレタン類1〜6種、
好ましくは5種以下、より好ましくは1〜3種を含有す
るポリウレタン成分を更に含む。
【0023】如何なる公知の熱可塑性ポリウレタンを本
発明のポリマー組成物に用いてもよい。好ましくは、そ
のポリウレタン類は、連鎖延長剤、例えば低分子量ポリ
オール類、好ましくはグリコール類を用いて、ポリエス
テルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、ポ
リエーテルポリオール類、例えばポリエチレングリコー
ルエーテル類、ポリプロピレングリコールエーテル類、
ポリテトラメチレングリコールエーテル類、または遊離
ヒドロキシ末端基を有するポリアセタール類、およびポ
リイソシアネート類、特にジイソシアネート類から調製
される。特に好ましいのは、 (i) ジイソシアネート成分 (ii) 分子量500〜5,500を有する1種以上のポリオール
類から成る高分子量ポリオール成分、および (iii)分子量60〜500を有する1種以上のポリオール類お
よび/またはポリアミン類から成る低分子量ポリオール
および/またはポリアミン成分を反応することにより得
られるポリウレタン類である。
【0024】ジイソシアネート成分には好ましくは、1,
4-ブチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、シクロペンチレン-1.3-ジイソシアネー
ト、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシレン-1,4-
ジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,
6-トリレンジイソシアネート、4,4'-メチレンビス(フェ
ニルイソシアネート)、2,2-ジフェニルプロパン-4,4'-
ジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、m-
フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネー
ト、1,4-ナフチレンジイソシアネート、1,5-ナフチレン
ジイソシアネート、4,4'-ジフェニルジイソシアネー
ト、アゾベンゼン-4,4'-ジイソシアネート、m-またはp-
テトラメチルキシレンジイソシアネートおよび1-クロロ
ベンゼン-2,4-ジイソシアネートから成るジイソシアネ
ート類の群から選択される1〜5種、特に1〜2種のジ
イソシアネート類を含有する。列挙したジイソシアネー
トは例示としてであり、限定するものではなく、要すれ
ばジイソシアネート成分には他のジイソシアネート類を
含有してもよい。
【0025】高分子量ポリオール類は、分子量500〜5,5
00、好ましくは1,000〜3,500を有し、好ましくはそれぞ
れ両末端にヒドロキシル基を有するポリエステルジオー
ル(ポリカーボネートジオール類を含む)およびポリエ
ーテルジオール類から成る群から選択される。高分子量
ポリオール成分の重量を基礎として少量の1種以上のト
リオール類またはポリオール類通常25重量%も用いてよ
い。
【0026】ポリエステルジオールは好ましくは、少な
くともヒドロキシル基2個を有する1種以上のアルコー
ル類、および1種以上のジカルボン酸から調製してもよ
い。2官能性アルコール類の好ましい例には、エチレン
グリコール、1,3-および1,2-プロピレングリコール、1,
4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2-メチルペン
タンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ペンタンジ
オールおよび1,12-ドデカンジオールを含む。ジカルボ
ン酸は好ましくは、アジピン酸、琥珀酸、セバシン酸、
スベリン酸、メチルアジピン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、アゼライン酸、チオジプロピオン酸、シトラコン酸
および芳香族ジカルボン酸等、例えばテレフタル酸およ
びフタル酸から成る群から選択される。更に、ヒドロカ
ルボン酸類、ラクトン類およびカーボネート類、例えば
ε-カプロラクトンおよび3-ヒドロキシ酪酸を、ポリエ
ステルジオール類の調製に用いてもよい。
【0027】ポリエーテルジオールは好ましくは、1種
以上のアルキレングリコール類、例えばエチレングリコ
ール、1,2-または1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタ
ンジオール、および1,5-ペンタンジオールの縮合物であ
る。好ましいポリエーテルポリオール類は更に、テトラ
ヒドロフラン、酸化エチレンおよび/または酸化プロピ
レンがある。
【0028】低分子量ポリオールおよび/またはポリア
ミン成分(iii)には好ましくは、直鎖状脂肪族および芳
香族ジオールおよびジアミンから成る群から選択される
1種以上の化合物を含有する。成分(iii)にはまた、成
分(iii)の重量を基礎として、少量のトリオール化合物
約30重量%以下を含有してもよい。低分子量ポリオール
およびポリアミン化合物の好ましい例には、1,2-エタン
ジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオー
ル、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-
ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、
ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ヒドロ
キノンジエチロールエーテル、レゾルシノールエチロー
ルエーテル、ジフェニルメタンジアミン、m-フェニレン
ジアミンおよびそれらの誘導体を含む。
【0029】前述の好ましいジイソシアネート類、ヒド
ロキシおよびアミノ化合物の列挙は例示であって、限定
するものではない。成分(i)、(ii)および(iii)の他の好
適な化合物が、例えば欧州特許第0,327,384号、第6欄、
第43行目〜第8欄、第39行目に開示されており、その記
載をここに挿入する。本発明のポリアセタールをベース
としたポリマー組成物の調製に好適な熱可塑性ポリウレ
タン化合物が、例えば独国特許第37 03 232号、同42 32
416号、同33 03 761号、同36 28 559号、同3628 562
号、同33 03 760号、欧州特許第0,136,152号、日本国特
許第6-080,857号および同1-201,356号に開示されてい
る。特定のポリウレタン反応に関して、ヒドロキシおよ
び要すればアミノ成分(ii)および(iii)およびジイソシ
アネート成分(i)を好ましくは、 イソシアネート基:ヒ
ドロキシおよび要すればアミノ基の全体比が約1:1〜
1.08:1、特に約1.02:1〜1.07:1となるように選択さ
れる。
【0030】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物には、ポリマー組成物の重量を基礎とし
て、ポリウレタン成分3〜40重量%、好ましくは10〜40
重量%を含む。
【0031】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物のカーボンブラック成分には、様々なカー
ボンブラックを含む。ファーネス、チャネルまたはアセ
チレン法により製造される如何なるカーボンブラックを
用いてもよい。カーボンブラック成分には1種以上のカ
ーボンブラックを含有してもよく、かつ好ましくは1〜
5種、特に1〜3種、更に特に1〜2種のカーボンブラ
ックを含有する。本発明に用いられるは好ましくは、表
面積BET(N2)少なくとも500m2/g、特に少なくとも75
0m2/gを示す。しかしながら、低表面積BET(N2)100
m2/g以上を有するカーボンブラックを使用し得る。カー
ボンブラックの孔容積(DIN 53601に従ってDBP吸収
として測定)は好ましくは少なくとも150、特に少なく
とも200cm3/100gである。
【0032】特に有用なカーボンブラックはハーナウ(H
anau)のデグサ(Degussa)から商品名プリンテックス(Pri
ntex)XE2で市販され、アクゾ・ケミー(Akzo Chemie)から
商品名ケットジェン・ブラック(Ketjen Black)EC-DJ-300
JおよびEC-DJ-600で市販されている。
【0033】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物には、ポリマー組成物の重量を基礎とし
て、カーボンブラック0.5〜20重量%、好ましくは0.5〜
12.5重量%、より好ましくは1〜10重量%、最も好まし
くは1〜5重量%を含有する。要すれば、1種以上のカ
ーボンブラックを用いてもよい。低表面積BET
(N2)、例えば100m2/g以上を有するカーボンブラックを
使用する場合、カーボンブラック成分の量は少なくとも
4重量%、特に少なくとも5重量%以上である。カーボ
ンブラック成分の質量とポリウレタン成分の質量の比は
好ましくは0.01〜0.3、特に0.05〜0.25である。
【0034】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物には、要すれば、ポリアセタール成分、ポ
リウレタン成分およびカーボンブラック成分に加えて更
に別の成分を含有してもよい。好適な添加剤には例え
ば、可塑剤、ホルムアルデヒドスカベンジャー、離型
剤、離型材、酸化防止剤、充填材、着色剤、補強材、光
安定剤、熱安定剤、顔料、界面活性剤および他の添加剤
がある。添加剤の量は多すぎず、有用な衝撃強さ値およ
び有用なESD挙動に材料的に影響を与えないように選
択される。添加剤の量は好ましくは、ポリアセタールを
ベースとしたポリマー組成物の重量に対して、30重量%
以下、特に25重量%以下である。
【0035】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物には、要すれば、滑剤として働くフッ素化
ポリマーを含有してもよい。フッ素化ポリマーの量は、
ポリマー組成物の重量に対して、25重量%以下、好まし
くは5〜15重量%であってもよい。ポリテトラフルオロ
エチレンが特に有用である。イオン性塩、好ましくはリ
チウム塩を用いて、ポリウレタン成分の電荷散逸特性を
向上してもよい。要すれば、無機充填材を、ポリマー組
成物の重量に対して、約40重量%以下、好ましくは0〜
25重量%の量で用いてもよい。少量の場合、無機充填材
は成核剤として働いて、結晶度を増加し、結晶サイズを
低減する。無機充填材の使用により、サイクル時間を低
減し、成形後の収縮量を減少して、成形性を改善する。
無機充填材は更に化合物の弾性率、いくつかの場合には
耐摩耗性を増加し、炭酸カルシウムは有用な無機添加剤
の例である。
【0036】要すれば、着色剤を加えてもよい。着色剤
は通常、本発明のポリアセタールをベースとしたポリマ
ー組成物の電気および機械特性に影響を与えない非常に
少量で加えられる。文献に開示され、当業者に公知の添
加剤は好適な添加剤を容易に選択し、それぞれの用途に
対して、本発明のポリアセタールをベースとしたポリマ
ー組成物を最適化する。
【0037】本発明者等は、ポリアセタール成分、ポリ
ウレタン成分およびカーボンブラック成分を含有するポ
リアセタールをベースとしたポリマー組成物の特性は、
用いられる調製方法に依存することを見い出した。本発
明の方法では、第1段階でポリウレタン成分およびカー
ボンブラック成分を混合して、第2段階でポリアセター
ル成分を加える。
【0038】前述および後述の「配合(compounding)」
の語により、それぞれの成分を、混合および撹拌要素を
備えた、例えばニーダー、バンバリーミキサー、混練ロ
ールまたは1軸または2軸スクリュー押出機により、成
分の十分均一な分散または分布が得られるまで、互いに
十分に混合および混練することを表す。調製される配合
混合物は例えば、粉末またはペレットの形であってもよ
い。更に配合方法の詳細が、例えばエンサイクロピージ
ア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ(Encyclopedia of Polymer Science and Engineerin
g)、ニューヨーク(New York)1988年、第4巻、66〜79頁
に開示されている。
【0039】「成分の十分均一な分散または分布」の文
言は通常、補助装置を用いずに目視検査する場合に調製
された化合物が均質に見えることを表す。成分の所定の
分散または分布を評価して十分均一であるかどうかは、
更に特定の用途に依存する。その成分と比較すると、配
合混合物は1種以上の改良された物理特性および/また
は化学特性により特徴付けられ、改良の程度は通常、成
分の分散または分布の程度に依存する。配合工程の強度
および時間に依存して、得られた配合混合物は1種以上
のこれらの特性に関して広範囲のグレードを提供し、特
性の所定の改良が十分であると見なされるかどうかは特
定用途に依存する。
【0040】配合工程は、ポリマー成分を含有する溶融
組成物を、例えば射出成形、ブロー成形または回転成形
により金型に充填して所望の最終部品を得る成形工程と
区別しなければならない。射出成形の場合、例えば、化
学的に均質なポリマー材料;2種以上の成分から成る粗
い、肉眼で見て不均一未配合混合物;または配合混合
物;である組成物は通常、ホッパーにより成形機に充填
され、ノズルに送られる。2種以上の成分から成る未配
合混合物を射出成形機に供給する場合、この混合物を射
出シリンダー中である程度均質化するが、配合工程によ
り得られる均質度よりかなり低い。更に成形工程の詳細
が、例えばエンサイクロピージア・オブ・ポリマー・サイ
エンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of Pol
ymer Science and Engineering)、ニューヨーク(New Yo
rk)1988年、第11巻、278〜279頁に開示されている。
【0041】本明細書中では、C-M型法とM型法を区
別する。C-M型法では、それぞれの成分を最初に配合
して、続いて得られる配合混合物を成形機に加える。M
型法では、その成分を前配合工程を行わずに直接成形機
に供給する。M型法では、その成分を粗混合して、それ
らを成形機に供給して、肉眼で見て不均一混合物を提供
する。
【0042】本発明の方法の第1段階では、所望の量の
カーボンブラックをポリウレタン成分に加える。続い
て、配合を好ましくは190〜220℃で行う。第1段階を不
連続バッチ法として、例えばニーダーを用いて、または
連続法として、例えば混合および/または撹拌要素を備
えた1軸または2軸押出機により、行われてもよい。カ
ーボンブラック成分は好ましくは、少量部分に分けてま
たは、毎分カーボンブラックの総質量の0.1〜20%の速
度で連続的に加えられる。しかしながら、バッチ法の場
合、カーボンブラック成分を一度に加えることが可能で
ある。
【0043】配合時間は、用いられる特定の配合機構に
依存する。バッチ法で、ニーダー、例えばヘンシェル(H
enschel)ミキサーを用いる場合、配合時間は通常30秒〜
5分である。好適に押出機に設定された平均滞留時間で
はあるが、好ましくは例えば30秒〜5分で変化してもよ
い。
【0044】カーボンブラック成分のポリウレタン成分
との配合は、本発明の方法の不可欠な工程である。本発
明者等はそのような説明によって限定しようとするので
はないが、そのような配合中にカーボンブラック成分が
ポリウレタン成分中にマイグレートし、次の工程中にポ
リウレタン成分中に残存し、それによりカーボンブラッ
ク成分およびポリアセタール成分の直接接触を妨害また
は少なくとも大きく低減すると考えられる。カーボンブ
ラックはポリアセタールの劣化反応用の触媒として働
き、当業者の文献に開示のように、この劣化反応により
ポリアセタールをベースとしたポリマー組成物の機械特
性に明らかに悪影響を与えると考えられる。
【0045】日本国特許第6-80,857号に開示の方法で
は、カーボンブラック成分、ポリアセタール成分および
ポリウレタンであってもよい第2のポリマー成分を同時
に配合する。日本国特許第6-80,857号では、得られる材
料が、ポリアセタール成分およびカーボンブラック成分
の減少した接触時間により説明される高熱安定性を有す
ることを強調しており、それはカーボンブラック成分の
第2のポリマー成分へのマイグレーションにより起こ
る。しかしながら、本発明者等は、日本国特許第6-80,8
57号に開示の公知の配合方法の初期にホルムアルデヒド
のガス発生を観察し、一方、本発明の方法中にはそのよ
うなガス発生は検知されなかった。本発明者等は、公知
のポリアセタールをベースとしたポリマー組成物および
本発明のポリアセタールをベースとしたポリマー組成物
の機械特性の実験的に観察した違いは、公知の配合方法
の少なくとも初期に起こる劣化反応によるものであると
考えられる。本発明者等は、日本国特許第6-80,857号に
開示の方法では、時にはカーボンブラック成分がポリウ
レタン成分中にマイグレートすると考察する。カーボン
ブラック凝集物の破壊するのに高剪断の適用が通常必要
となるので、これによりカーボンブラック成分およびポ
リアセタール成分の間を緊密に接触させ、従って少なく
とも配合の初期相に劣化を生じる。日本国特許第6−08
0,857号の配合方法の初期に観察される劣化の程度が、
非常に小さくて明確な熱安定性の低下は生じないが、顕
著な機械特性の低下を示す。
【0046】これらの理論的考察だけで、本発明および
日本国特許第6−080,857号のポリマー組成物の間の実験
により観察された違いを説明しようとするが、本発明は
そのような考察により限定されたり、拘束されたりしな
い。
【0047】カーボンブラック成分およびポリウレタン
成分から成る化合物を前述のように調製してもよいが、
ポリウレタンおよびカーボンブラックの市販の化合物、
例えば独国、アーレンスバーグ(Ahrensburg)のジッパー
リング(Zipperling)から市販のPUR501(導電性カーボン
ブラック約20重量%を含有するポリエステルポリウレタ
ン)またはPUR502(カーボンブラックを含有するポリエ
ーテルをベースとしたポリウレタン)を用いることもで
きる。
【0048】本発明の方法の第2段階では、カーボンブ
ラック成分およびポリウレタン成分から成る配合混合物
をポリアセタール成分に加える。第2段階の特に好まし
い態様では、ポリアセタール成分をカーボンブラック成
分およびポリウレタン成分から成る配合混合物と配合
し、一方、第2段階の別の態様では、単にポリアセター
ル成分をカーボンブラック/ポリウレタン化合物に加
え、例えばこれらの2種の成分を肉眼で見て不均一な混
合物に粗混合する。
【0049】2種の異なる工程の順序を以下のように模
式的に示す。 I) C[C(PU+CB)+PA] II) C(PU+CB)+PA (式中、PUはポリウレタン成分を表し、CBはカーボ
ンブラック成分であり、PAはポリアセタール成分であ
り、Cは角括弧内の配合混合物であり、「+」はそれぞ
れの成分を単に混合または加えることを表す)
【0050】順序Iの第2の配合工程は、好ましくは温
度170〜220℃で行われる。それは、不連続バッチ法また
は連続法として行われてもよいが、連続法が好ましい。
配合時間は好ましくは、第1配合工程に対して前述した
ように選択される。
【0051】本発明の方法の第2段階で得られる材料
は、続いて成形工程、例えば射出成形、ブロー成形また
は回転成形を経て、所望の完成部品を得る。しかしなが
ら、第2段階で得られた材料は押し出すことが可能であ
る。そのような工程の好ましい態様では、本発明の方法
の第2段階を好適に取り付けた押出機により、連続法と
して行い、所望の押出成形品を直接提供する。
【0052】本発明の反応順序Iに従って得られたポリ
アセタールをベースとしたポリマー組成物の射出成形に
より作製された円形ディスク(直径100mm、厚さ4mm)の
中央領域から得られた1μm厚さ部分の光透過顕微鏡写
真(倍率200倍)を撮った。同一試料の第2の光透過顕微
鏡写真を、倍率800倍で撮った。作製方法の更に詳細を実
施例1に示す。これらの試料を作製するのに用いられる
反応段階の全順序を以下に模式的に示す。 C[C(PU+CB)+PA]→M 第1顕微鏡写真には、本発明に従って二重配合したポリ
アセタールをベースとしたポリマー組成物が肉眼で見て
均質であり、実質的に大きな凝集物が存在しないことを
示す。より高倍率の第2の顕微鏡写真には、カーボンブ
ラック粒子が、ポリアセタールマトリックス中に網目を
形成するポリウレタン相に封止されていることを示し
た。その光透過顕微鏡写真では、ポリアセタール相が明
るく、白っぽいのに対して、ポリウレタン相は黒色であ
るように見える。
【0053】本発明の反応順序IIに従って得られたポリ
アセタールをベースとしたポリマー組成物の射出成形に
より作製された円形ディスク(直径100mm、厚さ4mm)の
中央領域から得られた1μm厚さ部分の光透過顕微鏡写
真(倍率200倍)を撮った。同一試料の第2の光透過顕微
鏡写真を、倍率800倍で撮った。作製方法の更に詳細を実
施例2に示す。これらの試料を作製するのに用いられる
反応段階の全順序を以下に模式的に示す。 C(PU+CB)+PA→M 第1顕微鏡写真には、この反応順序により得られる材料
が肉眼で見て均質でなく、大きな凝集物が存在すること
を示す。しかしながら、これらの不均質性は非分散カー
ボンブラックには依存しないが、カーボンブラック/ポリ
ウレタン化合物には依存し、それはこれらのドメインの
滲み出し構造から明らかである。より高倍率の顕微鏡写
真には、より高倍率の第1の顕微鏡写真の均質部分を示
す。観察された微細構造は、順序Iに従って調製された
試料の高倍率顕微鏡写真に観察された微細構造と非常に
類似している。本発明者等は、ポリウレタン/カーボンブ
ラック化合物のポリアセタール相中への分散は、スクリ
ューが混合および/または剪断要素を備える成形機を用
いる場合、反応順序IIではかなり向上され得る。
【0054】ポリアセタール成分、カーボンブラック成
分およびポリウレタン成分の混合物を配合することによ
り得られたポリアセタールをベースとしたポリマー組成
物の射出成形により作製された円形ディスク(直径100m
m、厚さ4mm)の中央領域から得られた1μm厚さ部分の
光透過顕微鏡写真(倍率200倍)を撮った。この反応順序
の記載が、日本国特許第06-080,857号に開示されてい
る。同一試料の第2の光透過顕微鏡写真を、倍率800倍で
撮った。作製方法の更に詳細を比較例1に示す。これら
の試料を作製するのに用いられる反応段階の全順序を以
下に模式的に示す。 C(PU+CB+PA)→M 第1顕微鏡写真には、この反応順序により得られる材料
が肉眼で見て均質でなく、非分散カーボンブラックには
依存しない大きな凝集物が存在することを示す。順序II
により調製された試料から撮った第1の顕微鏡写真との
比較から、C(PU+CB+PA)のカーボンブラック
凝集物が鋭利な形状の外観により特徴付けられるのに対
して、カーボンブラック/ポリウレタンの非分散配合混合
物に依存する不均質性により滲み出し構造を示すことは
明らかである。第1の顕微鏡写真の肉眼で見て均質部分
を有する微細構造が、より高倍率で第2の顕微鏡写真に
示される。この微細構造は前述の全順序に関して類似し
ている。
【0055】前述の試料が同様の成形機により同一条件
下で作製され、正確かつ有意な比較が可能となる。
【0056】本発明者等は驚くべきことに、本発明のポ
リアセタールをベースとしたポリマー組成物が優れた機
械的特性、特に高衝撃強さにより特徴付けられることを
見い出した。反応順序Iにより得られる二重配合した組
成物が特に好ましい。
【0057】本発明者等は、そのような説明に拘束され
るつもりはないが、機械的特性が明白に改善される理由
は、カーボンブラック成分およびポリウレタン成分の配
合段階まで逆上られ得ると考察する。この段階は実質的
にポリアセタール成分およびカーボンブラック成分の間
の直接接触を防止する。これに反して、成形組成物の均
質度および/またはPU/カーボンブラック化合物のより
大きな凝集物の存在は、機械的特性には大きな影響は与
えないと考えられる。
【0058】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物の衝撃強さは、含まれるポリウレタン成分
量の増加に伴い増大する。しかしながら、本発明者等
は、本発明のポリアセタールをベースとしたポリマー組
成物は、同一ポリウレタン添加量に関して、これまで公
知のポリアセタールをベースとしたポリマー組成物、例
えば日本国特許第06-080,857号に開示されている組成物
より、明らかに高衝撃強さを示すことを見い出した。
【0059】ポリアセタールをベースとしたポリマー組
成物は、ポリアセタール成分35〜96.5重量%、ポリウレ
タン成分3〜40重量%およびカーボンブラック成分0.5
〜20重量%から成り、ポリウレタン成分量18重量%に対
して、ホール衝撃強さ少なくとも50kJ/m2、特に少なくと
も55kJ/m2、更に特に少なくとも60kJ/m2を示すのが好ま
しい。前述および後述の衝撃強さ値は、DIN53753の測定
方法に示され、以下の試験方法にいくらか詳細に記載し
ている。前述の重量百分率は、ポリアセタールをベース
としたポリマー組成物に対してである。
【0060】反応順序IまたはIIにより得られる本発明
のポリアセタールをベースとしたポリマー組成物の電気
的体積抵抗率は、広範囲に渡って変化し、DIN IEC 93に
より測定して通常5×108〜5×1014Ωcmの範囲であ
る。電気的体積抵抗率は、例えばカーボンブラック成分
量の増加により低下する。本発明等は、均一なカーボン
ブラック成分の分散体であるほど、通常、高体積抵抗率
値となることを見い出し、このことは少量のPU/カー
ボンブラック成分に対して特に顕著である。当業者は、
配合条件および前述のように規定した範囲内でカーボン
ブラック成分の含有率を変更して、それぞれの用途に対
して電気的体積抵抗率を改善および最適化してもよい。
前述および後述の電気的体積抵抗率値は、DIN IEC 93の
測定方法に示され、以下の試験方法にいくらか詳細に記
載している。驚くべきことに、本発明のポリアセタール
をベースとしたポリマー組成物は、カーボンブラックが
比較的低添加量にもかかわらず、優れた電気的体積抵抗
率値により特徴付けられる。
【0061】本発明のポリアセタールをベースとしたポ
リマー組成物は、ポリウレタン成分量18重量%に対し
て、ホール衝撃強さ少なくとも50kJ/m2および電気的体
積抵抗率5×1014Ωcm以下を示すのが好ましい。より好
ましいのは、上記ポリウレタン成分量に対して、ホール
衝撃強さ少なくとも60kJ/m2および電気的体積抵抗率4
×1014Ωcm以下を示す本発明のポリアセタールをベース
としたポリマー組成物である。最も好ましいのは更に、
上記ポリウレタン成分量に対して、ホール衝撃強さ少な
くとも52kJ/m2および電気的体積抵抗率5×1013Ωcm、
特に2×1013Ωcm以下を示す本発明のポリアセタールを
ベースとしたポリマー組成物である。
【0062】優れた電気的および機械的特性に加えて、
本発明のポリアセタールをベースとしたポリマー組成物
は、優れたESD挙動によっても特徴付けられる。それ
故にその組成物は電気および電子装置の滑りおよび回転
部品、例えば磁気テープカートリッジ、フィルムハンド
ラーおよびテープドライブに有用である。
【0063】ポリアセタール成分35〜96.5重量%、ポリ
ウレタン成分3〜40重量%およびカーボンブラック成分
0.5〜20重量%から成るポリアセタールをベースとした
ポリマー組成物は、ベルト駆動カートリッジに用いられ
る駆動ロールまたはキャプスタンの作製に好適である。
本発明者等は実際のカートリッジの回転ロールのESD
挙動の判定に関して、体積導電率および表面導電率の測
定値が限界値を有することを見い出していたため、この
発見は驚くべきことである。カーボンブラックが実質的
にポリウレタン成分中に含まれるポリアセタールをベー
スとしたポリマー組成物の使用は好ましい。本発明のポ
リアセタールをベースとしたポリマー組成物を含有する
キャプスタンは、これらの組成物の優れた機械的特性に
より、特に好ましい。
【0064】ベルト駆動データカートリッジの模式的代
表例が、例えばR.A.von.ベーレン(Behren)等のAdv.Inf
o.ストレージ(Storage) Syst.、第1巻(1991年)、49頁
の図1に開示されている。テープスプールは、駆動ロー
ルおよび2つのアイドラーロールの回りに伸びるゴム
製、自己引張り駆動ベルトにより、面駆動する。駆動ロ
ールおよびそれに掛けられた駆動ベルトは外部モーター
駆動パックにより駆動し、それはテープ録音装置の部品
である。自己駆動テープカートリッジの構造の更に詳細
は、米国特許第3,692,255号に開示されており、その記
載をここに挿入する。
【0065】ポリアセタール成分35〜96.5重量%、ポリ
ウレタン成分3〜40重量%およびカーボンブラック成分
0.5〜20重量%から成るポリアセタールをベースとした
ポリマー組成物、またはより好ましくは本発明のポリア
セタールをベースとしたポリマー組成物は、特にベルト
駆動タイプのカートリッジに用いられるべき一体成形駆
動ロールまたはキャプスタンの作製に特に好適である。
駆動ローラは、例えば用いられるモーターパックの特定
形状またはテープカートリッジの特定構造の特徴に合わ
せるため、様々な構造および形状を呈してもよい。部品
を容易に成形し得る改良された構造および形状を有する
一体成形駆動ロールの好ましい態様を図1および図2に
示す。図1はキャプスタンの上面図であり、図2は図1
に示した部分の軸方向断面図である。そのキャプスタン
は駆動パック連結手段4を示し、それはT字形の連結手
段9により駆動ベルト支持手段1に連結されている。そ
のT字形の連結手段9は薄い壁材の使用を可能とし、そ
の厚さはおよそウェブ5、ハブ2および駆動ベルト支持
手段1の厚さに相当する。駆動ベルト(表示せず)キャ
プスタンにクラウン3で連結する。このクラウン3は駆
動ベルトが垂直に動くのを防止する。ウェブ5のキャプ
スタンの上部からの距離は、キャプスタンの全高さの5
分の1、好ましくは4分の1以上である。ハブ2の内径
は好ましくは0.11インチ以下、より好ましくは0.1イン
チ以下である。示された特定のキャプスタン形状は例示
しようとするだけで決して限定するものではなく、要す
れば、その他のキャプスタン形状を用いてもよい。
【0066】本発明の一体成形駆動ロールは好ましく
は、ポリアセタール成分35〜96.5重量%、ポリウレタン
成分3〜40重量%およびカーボンブラック成分0.5〜20
重量 %から成るポリアセタールをベースとしたポリマ
ー組成物、またはより好ましくは本発明のポリアセター
ルをベースとしたポリマー組成物60〜100重量%、より
好ましくは75〜100重量%を含有する。特に好ましいの
は、これらのポリアセタールをベースとしたポリマー組
成物少なくとも90重量%、特に100重量%を含む一体成
形駆動ロールであるが、本発明のポリアセタールをベー
スとしたポリマー組成物が好ましい。
【0067】本発明の一体成形駆動ロールは要すれば、
例えばポリマー帯電防止添加剤とも呼ばれる付加的な静
電散逸ポリマーを含有してもよく、それはテープカート
リッジのESD挙動を改良および最適化するためにイオ
ン性または極性基を含有する。有用な静電散逸ポリマー
の例には、例えばアクリル酸エステルおよび酸化ポリエ
チレン鎖を含有するポリマー、4級アンモニウム側基と
共にビニルモノマーを有するアクリルポリマー、アクリ
ル酸塩、ポニアニリンおよびポリビニルピロールを含有
するアクリルポリマーを含む。
【0068】本発明の駆動ロールまたはキャプスタン、
特に本発明のポリアセタールをベースとしたポリマー組
成物を含む駆動ロールまたはキャプスタンは、優れたE
SD挙動および機械的特性により特徴付けられ、それら
はテープおよびデータカートリッジに用いられる場合に
実際の要求を高い程度から非常に高い程度に達成する。
前述のポリアセタールをベースとしたポリマー組成物、
特に本発明のポリアセタールをベースとしたポリマー組
成物は、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5%
以下の低濃度のカーボンブラックにより特徴付けられ
る。カーボンブラックのこの低添加量およびカーボンブ
ラックのポリウレタン相への封止により、本発明の駆動
ロールに関して、駆動ロール技術分野の文献に多く見ら
れるカーボンブラックの摩耗が非常に効果的に抑制され
る。ポリアセタールをベースとしたポリマー組成物、特
に本発明のポリアセタールをベースとしたポリマー組成
物は、同時に帯電防止領域での優れたESD挙動および
電気的体積抵抗を示し、特性の組合せは駆動ロールの作
製に特に有用である。
【0069】以下の実施例により更に本発明を説明す
る。
【0070】
【実施例】試験方法 (光透過顕微鏡)アルバーグ・オールラウンダー(Arburg
Allrounder)成形機(270-500-210)で作製した円形試
料片(直径100mm、厚さ4mm)の中央領域から1μm厚さ
部分を取った。顕微鏡写真を、倍率200倍および800倍で
撮った。
【0071】(メルトボリュームインデックス)MVI
(メルトボリュームインデックス)をISO 1133-1981に
従って測定した。測定条件は、190℃/2.16kgまたは200
℃/10kgのいずれかから選択したが、実際の条件はそれ
ぞれの実施例に示した。
【0072】(衝撃強さ)衝撃強さは、DIN 53753に従
ってホール衝撃試験を用いて測定した。これらの測定用
には、射出成形試料片(50×6×4mm)を用い、それは前述
のようにアルバーグ・オールラウンダー(Arburg Allroun
der)成形機により得られた。
【0073】(曲げ弾性率および曲げ応力)曲げ弾性率
および曲げ応力をISO 178-197に従って測定した。これ
らの測定用には、射出成形試料片(140×10×4mm)を用
い、それは前述のようにアルバーグ・オールラウンダー
(Arburg Allrounder)成形機により得られた。曲げ応力
は従来の撓み3.5%で測定し、それは試料片厚さ4mmに
対する変形量6mmに相当した。支点間距離は60mmであっ
た。測定は弾性率では1mm/分および曲げ応力では5mm/
分で行った。
【0074】(電気的体積抵抗率)電気的体積抵抗率
は、DIN IEC93に従って測定した。電極サイズは5cm2
あった。測定は前述のようにアルバーグ・オールラウン
ダー(Arburg Allrounder)成形機により得られた円形射
出成形試料片により行った(直径100mm、厚さ4mm)。
測定前に、表面に適当な接触を提供するために、接触領
域を銀含有ラッカー(アチスン(Acheson)から市販)で
被覆した。電気的体積抵抗率は、ゲートおよび3つの異
なる接触位置の間で測定し、それらの内の1つはゲート
(中央位置)の全く反対側にあり、一方、その他の2つ
の接触領域は中央位置の右側および左側にその対称的に
配置された。その測定を、3種の異なる電圧10、100お
よび500Vで行った。
【0075】(静電放電挙動)5.25"形状因子データカ
ートリッジ(3Mから市販のDC 6150)に、前述のよう
にアルバーグ・オールラウンダー(Arburg Allrounder)成
形機により得られた一体成形駆動ロールを装填した。駆
動ロールの形状および寸法は図1および図2に示したよ
うに選択した。カートリッジは、120ipsの流れモード中
で循環した。ESD挙動の半定量的評価のために、デジ
タル貯蔵オシロスコープのプローブを、駆動ロール付近
のデータカートリッジカバーの開口部に取り付けた。プ
ローブをデータカートリッジドライブのシャシに接地し
た。ESD挙動の評価は1秒当たりのESDヒットの計
測を基礎として行った。測定は、注型、非導電性ポリウ
レタンから成る非導電性駆動パックIおよび電気的体積
抵抗率約109Ωcmを有する成形、導電性ポリウレタンゴ
ムから成る駆動パックIIの計測により行った。
【0076】(実施例1)デスモパン(Desmopan)385
(レーベルクーゼン(Leverkusen)のバイエル(Bayer)AG
から市販のポリエステルポリウレタン)18重量部を、プ
リンテックス(Printex)XE2(ハナウ(Hanau)のデグサ(De
gussa)から市販の高導電性カーボンブラック)2重量部
と密閉混合機(例えば、ウェルナー・アンド・プレイダラ
ー(Werner & Pleiderer)から市販)内で190℃で配合し
た。約5分間混合後、その化合物を混練ロール(例え
ば、スペインのバルセロナ(Barcelona)のグイックス(Gu
ix)から市販)に移送し、シートに変換し、それをスト
リップにカットして、粉砕機(平均ペレットサイズ約5
×5×5)によりペレット化した。ペレット化した前化
合物をウルトラフォーム(Ultraform)N2320(ルッドウィ
ッグシャーフェン(Ludwigshafen)のBASF AGから市販の1
90℃/2.16kgで測定した中位のメルトフローインデック
ス9g/10分を有するポリアセタール)80重量部と、スク
リュー上部に溝付き混合または撹拌部を備えた一軸スク
リュー押出機(スクリュー径22mm、L/D値23)中で配合
した。配合条件を以下のように選択した。 ゾーン1 : 170℃ ゾーン2 : 180℃ ゾーン3 : 190℃ ダイ : 180℃ スクリュー速度: 40rpm トルク : 550Ndm 圧力 : 50バール 得られた化合物を、アルバーグ・オールラウンダー(Arbu
rg Allrounder)成形機に移送して、衝撃試験試料片(50
×6×4mm)、曲げ特性(曲げ弾性率および曲げ応力、試
料片形状:150×10×4mm)、光透過顕微鏡および駆動ロ
ールに用いられる円形ディスク(直径100mm、厚さ4m
m)を作製した。その顕微鏡写真は、配合し、成形した
混合物は肉眼で見て均質であることを示した。その他の
試験方法の結果を表1にまとめて示した。
【0077】(実施例2)実施例1と同様の方法に従っ
て、デスモパン(Desmopan)385 18重量部を、プリンテッ
クス(Printex)XE2 2重量部と配合した。ペレット化し
た前化合物を、アルバーグ・オールラウンダー(Arburg A
llrounder)成形機のホッパー中でウルトラフォーム(Ult
raform)N2320 80重量部に加え、実施例1と同様に試験
試料片を得た。その顕微鏡写真は、肉眼で見て不均質で
あることを示した。しかしながら、PU/CBドメイン
の滲出構造は、非分散カーボンブラックには依存しない
ことを示した。その他の試験方法の結果を表1にまとめ
て示した。
【0078】(実施例3)PLTR 501(独国、アーレンス
バーグ(Ahrensburg)のジッパーリング(Zipperling)から
市販のカーボンブラック約20重量%を含有するポリエス
テルポリウレタンおよび導電性カーボンブラックの化合
物)20重量部をウルトラフォーム(Ultraform)N2320 80
重量部を実施例1の一軸スクリュー押出機中で配合し
た。配合条件を、ゾーン2の温度が190℃である以外は
実施例1と同様に選択した。続いて、実施例1の試料片
に対応する試験試料片をアルバーグ・オールラウンダー
(ArburgAllrounder)成形機により作製した。撮った顕微
鏡写真は実施例1の顕微鏡写真と同様であった。その他
の試験方法の結果を表1にまとめて示した。
【0079】(実施例4)PLTR 501 20重量部を、アル
バーグ・オールラウンダー(Arburg Allrounder)成形機の
ホッパー中でウルトラフォーム(Ultraform)N2320 80重
量部に加え、実施例1と同様に試験試料片を得た。その
顕微鏡写真は、非分散PLTR 501のいくつかの縞(streak)
を示したが、実施例2の試料片より全体に均一であるこ
とを示した。
【0080】(比較例1)ウルトラフォーム(Ultrafor
m)N2320 80重量部、デスモパン(Desmopan)385 18重量部
およびプリンテックス(Printex)XE2 2重量部を、実施
例1の一軸スクリュー押出機のホッパー中に入れた。配
合条件を、ゾーン2の温度が190℃である以外は実施例
1と同様に選択した。続いて、実施例1の試料片に対応
する試験試料片をアルバーグ・オールラウンダー(Arburg
Allrounder)成形機により作製した。その顕微鏡写真は
カーボンブラック凝集物を示した。その他の試験方法の
結果を表1にまとめて示した。
【0081】(比較例2)ウルトラフォーム(Ultrafor
m)N2320 80重量部、デスモパン(Desmopan)385 18重量部
およびプリンテックス(Printex)XE2 2重量部を、アル
バーグ・オールラウンダー(Arburg Allrounder)成形機の
ホッパー中に入れて、実施例1と同様に試料片を得た。
その顕微鏡写真は、非分散プリンテックス(Printex)XE2
の凝集物および非分散デスモパン(Desmopan)385の縞を
示した。その他の試験方法の結果を表1にまとめて示し
た。
【0082】(比較例3)ウルトラフォーム(Ultrafor
m)N2320 100重量部をアルバーグ・オールラウンダー(Arb
urg Allrounder)成形機のホッパー中に入れて、実施例
1と同様に試験試料片を得た。その試験方法の結果を表
1にまとめて示した。
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 好ましいキャプスタン構造の上面図である。
【図2】 図1に示した線に沿ったキャプスタンの軸方
向断面図である。
【符号の説明】
1 … 駆動ベルト支持手段 2 … ハブ 3 … クラウン 4 … 駆動パック連結手段 5 … ウェブ 9 … T字形連結手段
フロントページの続き (72)発明者 オリバー・ガイク ドイツ連邦共和国デー−41453ノイス、ハ ンザシュトラーセ9番 スリーエム・ラボ ラトリーズ(ヨーロッパ)ゲゼルシャフ ト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツン グ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール成分、ポリウレタン成分
    およびカーボンブラック成分を含有するポリアセタール
    をベースとしたポリマー組成物の調製方法であって、該
    方法がポリウレタン成分およびカーボンブラック成分を
    配合して第1混合物を形成し、次いでポリアセタール成
    分を加える工程を含むポリアセタールをベースとしたポ
    リマー組成物の調製方法。
  2. 【請求項2】 ポリマー組成物の重量を基礎として、ポ
    リアセタール成分が35〜96.5重量%の量で存在し、ポリ
    ウレタン成分が3〜40重量%の量で存在し、カーボンブ
    ラック成分が0.5〜20重量%の量で存在する請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 ポリアセタール成分を加える工程に、ポ
    リアセタールを第1混合物と配合することを含む請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ポリウレタン成分およびカーボンブラッ
    ク成分の配合が、190〜220℃の温度で行われる請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 ポリマー組成物の質量に対してポリアセ
    タール成分35〜96.5重量%、ポリウレタン成分3〜40重
    量%、およびカーボンブラック成分0.5〜20重量%を含
    有するポリアセタールをベースとしたポリマー組成物で
    あって、該組成物が、ポリウレタン成分の量18重量%
    で、DIN 53753のホール衝撃試験に従って測定したホー
    ル衝撃強さ少なくとも50kJ/m2を有するポリアセタール
    をベースとしたポリマー組成物。
  6. 【請求項6】 ポリマー組成物の質量に対してポリアセ
    タール成分35〜96.5重量%、ポリウレタン成分3〜40重
    量%、およびカーボンブラック成分0.5〜20重量%を含
    有するポリアセタールをベースとしたポリマー組成物を
    含有する磁気テープデータカートリッジ用のキャプスタ
    ン。
JP5732596A 1995-03-20 1996-03-14 ポリアセタールをベースとしたポリマー組成物およびその調製方法 Pending JPH08259780A (ja)

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IT95104045-0 1995-03-20

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