JP2001310994A - 導電性ポリカーボネート成形体 - Google Patents
導電性ポリカーボネート成形体Info
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Abstract
発現することができ、従って、安価で衝撃強度等の機械
的強度に優れた導電性ポリカーボネート成形体を提供す
る。 【解決手段】 ポリカーボネート樹脂に、平均繊維径2
00nm以下の炭素フィブリルを0.1〜40重量%配
合した組成物を成形してなる導電性ポリカーボネート成
形体であって、成形体を構成するポリカーボネート樹脂
の重量平均分子量が30,000〜45,000である導
電性ポリカーボネート成形体。
Description
ネート成形体に関するものであり、詳しくは、電気電子
分野や自動車分野における帯電防止部品として、例えば
半導体デバイスの製造、搬送工程におけるトレイやケー
ス、パッケージなどの包装部材、とりわけハードディス
クドライブ用のディスクや、磁気ヘッド用の静電防止部
材として好適な導電性ポリカーボネート成形体に関す
る。
度化、処理速度の高速化に伴い、半導体デバイスは静電
気に対して極めて弱くなってきていることから、これを
収納するケースや取り扱い治工具などの静電気防止対策
が重要となってきている。
ばABS、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエー
テル(PPE)などの熱可塑性樹脂に、帯電防止剤、カ
ーボンブラック、カーボンファイバー等の導電性付与成
分を配合分散させる方法が施されている。
れ以下の問題点がある。即ち、帯電防止剤の場合には、
導電機構がイオン伝導であることに起因して、環境湿度
の影響を受け易く、また、洗浄や長時間の使用により帯
電防止剤が流出し、帯電防止性が低下する;大量に添加
すると耐熱性を損なう;などの問題点がある。また、カ
ーボンブラックやカーボンファイバーは湿度、洗浄等の
影響は受けないものの、成形体からカーボン粒子やカー
ボンファイバーが脱落しやすく、デバイスを損傷するな
どの問題が生じている。
繊維径200nm以下の炭素フィブリルを配合した場合
には、成形体からの脱落が少ないため、脱落による問題
は軽減されることから、導電性付与成分としてこのよう
な炭素フィブリルを用いることが、静電気防止対策とし
て有効であると考えられている。
ィブリルでは、炭素フィブリルを添加することにより、
機械的強度、特に衝撃強度が著しく損なわれ、成形体の
落下時等にクラックを生じやすい;導電性付与のために
は、比較的多くの配合量を必要とするが、炭素フィブリ
ルは極めて高価であるため、この場合には、製品のコス
トアップにつながる;炭素フィブリルの添加量を少なく
すると、得られる成形体の導電性が著しく損なわれる;
といった欠点がある。
い炭素フィブリル配合量で高い導電性を発現することが
でき、従って、安価で衝撃強度等の機械的強度に優れた
導電性ポリカーボネート成形体を提供することを目的と
する。
ボネート成形体は、ポリカーボネート樹脂に、平均繊維
径200nm以下の炭素フィブリルを0.1〜40重量
%配合した組成物を成形してなる導電性ポリカーボネー
ト成形体であって、成形体を構成するポリカーボネート
樹脂の重量平均分子量が30,000〜45,000であ
ることを特徴とする。
分子量(Mw)は、例えば射出成形用途としては50,
000〜60,000程度であり、このようなMwのポ
リカーボネート樹脂を用いた組成物を成形して得られる
成形体を構成するポリカーボネート樹脂のMwは45,
000〜55,000程度である。即ち、成形による樹
脂の劣化で、成形前に比べて成形後の成形体中に含まれ
るポリカーボネート樹脂のMwは低下する。
の発現効果について鋭意検討した結果、ポリカーボネー
ト樹脂に、直径200nm以下の炭素フィブリルを0.
1〜40重量%を配合した組成物を成形してなる成形体
で、成形体を構成するポリカーボネート樹脂のMwが3
0,000〜45,000と、通常のポリカーボネート樹
脂成形体中のポリカーボネート樹脂のMwよりも小さい
成形体は、導電性の発現が著しく良好となり、少ない炭
素フィブリル配合量で、従って、コストの向上や機械的
強度の低下を引き起こすことなく、優れた導電性を得る
ことができることを見出し、本発明を完成させた。
採用することによる導電性の向上効果の作用機構の詳細
は明らかではないが、次のように推定される。
形体表面付近では強い剪断応力を受けて、炭素フィブリ
ルの分散形態が流動方向に変形したり、炭素フィブリル
自体が破断したりすると考えられるが、ベース樹脂であ
るポリカーボネート樹脂の分子量が本発明の範囲内であ
ると、炭素フィブリルの分散形態の破壊が少なく、結果
として、成形体中の炭素フィブリルが、導電性ネットワ
ークとして効率良く機能するものと思われる。
原料Bとの混合物を用いることにより、導電性が更に改
良され、しかも衝撃強度とのバランスも良好な導電性ポ
リカーボネート成形体を得ることができる。
含有量に対して0.9〜1.1倍の割合で平均繊維径2
00nmの炭素フィブリルを含むポリカーボネート樹脂
組成物の粒状体 原料B:原料Aのポリカーボネート樹脂よりもMwが5
%以上大きいポリカーボネート樹脂及び平均繊維径20
0nm以下の炭素フィブリル このようにポリカーボネート樹脂のMwが5%以上異な
る組成物を混合して成形することで、導電性が向上する
理由は明らかではないが、高分子量成分である原料Bに
おいて高粘度下で混練されたことにより、炭素フィブリ
ルの分散が良好となり、一方で、低分子量成分である原
料Aの存在によって、前述の炭素フィブリルの分散形態
の破壊が防止されることによる相乗効果であるとも考え
られる。
は、特に、射出成形により成形されることが好ましい。
ネート成形体の実施の形態を詳細に説明する。
しては、例えば界面重合法、ピリジン法、クロロホーメ
ート法などの溶液法により、二価フェノール系化合物を
ホスゲンと反応させることによって製造される一般的な
ものを使用でき、このようなポリカーボネート樹脂は市
販品を使用することができる。
均繊維径(直径)200nm以下の炭素フィブリルであ
り、例えば特表平8−508534号公報に記載されて
いるものが使用できる。
状軸に実質的に同心的に沿って沈着されているグラファ
イト外層を有し、その繊維中心軸は直線状でなく、うね
うねと曲がりくねった管状の形態を有する。この炭素フ
ィブリルの平均繊維径は製法に依存し、ほぼ均一なもの
である。
より大きいと、樹脂中でのフィブリル同士の接触が不十
分となり、安定した抵抗値が得られ難い。従って、炭素
フィブリルとしては平均繊維径200nm以下のものを
用いる。特に炭素フィブリルの平均繊維径が20nm以
下であると、得られる成形体の抵抗値が均一になるので
望ましい。ただし、炭素フィブリルの平均繊維径が過度
に小さいと、製造が著しく困難となるため、炭素フィブ
リルの平均繊維径は0.1nm以上、特に0.5nm以
上であることが望ましい。
径との比(長さ/径)が5以上のものが好ましく、特に
100以上、とりわけ1000以上の長さ/径比を有す
るものが望ましい。
ルの壁(管状体の壁厚)厚みは、通常3.5〜75nm
程度である。これは、通常フィブリルの外径の約0.1
〜0.4倍に該当する。
平均繊維長(及びアスペクト比)は、透過型電子顕微鏡
での観察において、5点の実測値の平均値によって得ら
れる。
を使用することができ、例えば、ハイペリオンカタリシ
スインターナショナル社の「BN」が使用できる。
0.1〜40重量%好ましくは0.5〜10重量%、よ
り好ましくは1〜5重量%である。炭素フィブリルの配
合量がこの範囲よりも少ないと導電性が十分に発現せ
ず、この範囲より多いと成形性が著しく低下したり、成
形体強度が低下したりする。
部分が凝集体の形態である場合、原料となる樹脂組成物
中に、面積ベースで測定して約50μm、特に10μm
よりも大きい径を有するフィブリル凝集体を含有してい
ないことが望ましい。
には必要に応じて、その性能を損なわない範囲で付加成
分を配合することができる。このような付加成分として
は、例えば、ガラス繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミ
ナ繊維、チタン酸カリウム繊維、硼酸アルミニウム繊維
等の無機繊維状強化材、アラミド繊維、ポリイミド繊
維、フッ素樹脂繊維等の有機繊維状強化材、タルク、炭
酸カルシウム、マイカ、ガラスビーズ、ガラスパウダ
ー、ガラスバルーン等の無機充填剤、フッ素樹脂パウダ
ー、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤、パラフィンオイ
ル等の可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外
線吸収剤、中和剤、滑剤、相溶化剤、防曇剤、アンチブ
ロッキング剤、スリップ剤、分散剤、着色剤、防菌剤、
蛍光増白剤等といった各種添加剤を挙げることができ
る。
は、通常の熱可塑性樹脂の加工方法で製造することがで
き、例えば、ポリカーボネート樹脂に炭素フィブリル、
必要に応じて添加されるその他の付加成分を予め混合し
た後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単
軸混練押し出し機、二軸混練押し出し機、ニーダーなど
で溶融混練することによってポリカーボネート樹脂組成
物を製造し、その後、この樹脂組成物を各種の溶融成形
法で成形することにより製造することができる。成形法
としては、具体的にはプレス成形、押し出し成形、真空
成形、ブロー成形、射出成形などを挙げることができる
が、これらの成形方法の中でも特に射出成形が望まし
い。
法の他に、インサート射出成形法による金属部品、その
他の部品との一体成形や、二色射出成形法、コアバック
射出成形法、サンドイッチ射出成形法、インジェクショ
ンプレス成形法等の各種成形法を用いることができる。
射出成形においては、樹脂温度、金型温度、成形圧力に
よって製品の表面抵抗値が変化するので、適切な条件を
設定する必要がある。
ポリカーボネート樹脂のMwの低下が2%以上、望まし
くは2〜5%になるように成形条件を設定すると、得ら
れる成形体の導電性が良好となる点で望ましい。
ィより樹脂組成物を注入する際のゲート(注入口)とし
ては、サイドゲート、フィルムゲート、サブマリンゲー
ト、ピンゲート等を使用することができる。これらのゲ
ートの断面積としては、0.2mm2以上が望ましい。
ートが生産性の点で望ましいが、その場合には、ピンゲ
ートの直径が0.5〜3mm、特に1.0〜2.5mm
であることが望ましい。ピンゲートのゲート直径は、樹
脂が金型内に十分に充填できる範囲内であれば、小さい
方が望ましく、一般的に0.2〜0.5mmである。し
かしながら、本発明では、ゲート径(断面積)が小さい
と、ゲート部分を樹脂組成物が流れる際に、過度の剪断
を受けるため、炭素フィブリルによる導電性ネットワー
クの破壊が起こりやすい。一方、ゲート径が大き過ぎる
と、成形体のゲート部の切れが悪化して仕上がりが悪く
なる。このため、ゲート直径は上記範囲とするのが好ま
しい。
樹脂組成物の流動性が良好であるために、金型の転写性
が良好である。上述のようにゲートが比較的大きいと更
に転写しやすくなる。かかる成形体の金型においては、
パーティング面に対して80〜100度(垂直に近い)
の角度を有する平面部位の表面が滑らかであることが望
ましい。
面粗さが粗いと、樹脂がこれを転写し、金型から製品を
取出す際に必要な力が大きくなり、成形体の破損などの
不具合が生じる。従って、例えば、このパーティング面
に対して垂直に近い面の表面粗さが、カットオフ波長
2.5mmの測定における10点平均粗さ(Rz)にお
いて、10μm以下、望ましくは5μm以下、とりわけ
望ましくは3μm以下であることが好ましい。
成形体を構成するポリカーボネート樹脂組成物のメルト
フローレート(MFR)は、280℃、2.16kg荷
重の測定において、2〜30g/10分、特に4〜15
g/10分であることが望ましい。
形体を半導体デバイスの周辺部品として使用する場合、
特にポリカーボネート成形体からのガスの発生量が少な
いことが望ましく、具体的にはヘッドスペースガスクロ
マトグラムによる測定における、加熱温度85℃、平衡
時間16時間の条件で測定した表面積12.8cm2か
らの塩素化炭化水素発生量が0.1μg/g以下、総ア
ウトガス量が1μg/g以下であることが望ましい。従
って、このような成形体を得るために、樹脂組成物の製
造時に揮発成分を脱気するか、重合溶媒を使用しない製
造方法で重合されたポリカーボネート樹脂を使用するこ
とが望ましい。
は、成形体中のポリカーボネート樹脂のMwが30,0
00〜45,000、好ましくは、35,000〜43,
000であることに特徴を有する。このMwが上記範囲
より大きいと、成形体の導電性が損なわれ、表面抵抗値
が高くなり、上記範囲より小さいと、衝撃強度が極端に
低下したり、成形体にクラックを生じるなどの問題が生
じる。
樹脂成形体を得る方法としては、例えば、予め本発明の
範囲内、又はこれより大きめの分子量を有するポリカー
ボネート樹脂を用いて成形体を製造し、製造時の加工温
度条件等を調整したり、成形を繰り返し行うなどによっ
てポリカーボネート樹脂の分子量を適度に低下させる方
法が挙げられるが、特に、下記原料Aと原料Bとの混合
物を溶融成形する方法が、容易に望ましい分子量に調整
できるだけでなく、得られる成形体の導電性と衝撃強度
のバランスがさらに良好となることから好ましい。
含有量に対して0.9〜1.1倍の割合で平均繊維径2
00nmの炭素フィブリルを含むポリカーボネート樹脂
組成物の粒状体 原料B:原料Aのポリカーボネート樹脂よりもMwが5
%以上大きいポリカーボネート樹脂及び平均繊維径20
0nm以下の炭素フィブリル この場合、原料BのMwが原料Aのポリカーボネート樹
脂のMwの分子量よりも5%以上大きくない場合には、
衝撃強度及び導電性改良効果が少ない。この分子量が過
度に大きいと、Mwの調整が困難となることから、原料
Bのポリカーボネート樹脂のMwは、原料Aのポリカー
ボネート樹脂のMwより5〜300%(3倍)大きい程
度とするのが望ましい。
は5〜95重量%、特に10〜70重量%であると、特
に導電性改良効果が大きいので望ましい。また、原料A
のポリカーボネート樹脂のMwは20,000〜45,0
00、特に30,000〜43,000であることが望ま
しい。
溶融混練する際に、原料Aを混練押出機に投入して混合
しても良いし、予め原料Bを溶融混練して得られたペレ
ットを、原料Aと混合した後に成形しても良い。
で用いられている導電性ポリカーボネート成形体製トレ
イやケース等の廃品を粉砕して用いることもでき、この
場合には、廃棄物の有効再利用で廃棄物の減量化と原料
のコストダウンを図ることができる。
り具体的に説明する。
脂は、三菱エンジニアリングプラスチック社製「ユーピ
ロン」を使用した。
タリシスインターナショナル社製「BN」タイプを使用
した。なお炭素フィブリルはポリカーボネート樹脂に予
め15重量%の添加量で分散させたマスターバッチを使
用した。また、樹脂組成物中に分散した炭素フィブリル
は、平均繊維径10nm、平均繊維長1μm以上であ
る。なお、実施例及び比較例で用いたポリカーボネート
樹脂1〜6の混練配合、成形及び各種物性ないし特性の
測定方法は下記の通りである。
配合 [ポリカーボネート樹脂組成物1,2,3,5,7]ポ
リカーボネートペレットと炭素フィブリルマスターバッ
チを、表1に示す配合で混合し、2軸押出機(池貝鉄鋼
社製「PCM45」、L/D=32(L;スクリュー
長、D;スクリュー径))を用いて、バレル温度300
℃、スクリュー回転数160rpmにて溶融混練して、
ポリカーボネート樹脂組成物1,2,3,5,7のペレ
ットを得た。
ーボネート樹脂組成物3を用いて、75ton射出成型
機にて、シリンダ温度330℃、金型温度90℃にて図
1(a)(斜視図)、(b)(平面図)に示すシート1
を成形した(なお、図1中、2はピンゲート(直径2m
m)のゲート跡である。)。このシート1を粉砕して粒
状とした後、再度同条件にて成形及び粉砕を行って組成
物3の粒状物を得た。
ーボネート樹脂組成物5をバレル温度320℃、スクリ
ュー回転数300rpmにて2回溶融混練してポリカー
ボネート樹脂組成物6のペレットを得た。
ネート樹脂の分子量の測定 上述の各組成物中のポリカーボネート樹脂の分子量を以
下の要領で測定した。まず、各組成物のクロロホルム溶
液(2mg/mL)を調製し、これを0.2μmフィル
ターにて濾過し、炭素フィブリルを分離してポリカーボ
ネート樹脂溶液を得た。このポリカーボネート樹脂溶液
を用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーに
て下記条件にて重量平均分子量(Mw)を測定した。
図1(a),(b)に示す抵抗値測定用サンプルを成形
した。成形は、シリンダ温度300℃、金型温度90
℃、金型注入速度35〜40cc/secにて行った。
ィング面1Aに対して90度の面1Bに対応する金型表
面粗さは、カットオフ波長2.5mmの測定における1
0点平均粗さ(Rz)で0.8μmであった。また、成
形品の1B面の粗さ(Rz)は0.6μmであった。
分子量の測定 (3)で得られたサンプルより分子量測定用サンプルを
サンプリングし、(2)と同様にしてポリカーボネート
樹脂の重量平均分子量(Mw)を測定した。
物のMFRの測定 (3)で得られたサンプルを粉砕して粒状にした後、2
80℃、2.16kgの荷重にてメルトフローレート
(MFR)を測定した(JIS−7210)。
メント社製「ハイレスタUP」を使用して、UAプロー
ブ(2探針プローブ、探針間隔20mm)にて印加電圧
10Vで図1(b)のA〜D部の表面抵抗値を測定し
て、平均値を求めた。
た。
成形して各種評価を行い、結果を表2に示した。
ボネート樹脂組成物3をB成分として、A成分50重量
部に対してB成分50重量部を混合したペレットを用い
て、実施例1と同様に成形及び評価を行い、結果を表2
に示した。
ボネート樹脂組成物3をB成分として、A成分30重量
部に対してB成分70重量部を混合したペレットを用い
て、実施例1と同様に成形及び評価を行い、結果を表2
に示した。
ボネート樹脂組成物2をB成分として、A成分40重量
部に対してB成分60重量部を混合したペレットを用い
て、実施例1と同様に成形及び評価を行い、結果を表2
に示した。
ボネート樹脂組成物2と同様の配合組成のポリカーボネ
ート及び炭素フィブリルマスターバッチ混合物を、B成
分として、A成分50重量部に対してB成分50重量部
を、2軸混練押出機にて溶融混練した。混練条件は、ポ
リカーボネート組成物2の混練条件と同様とした。得ら
れた組成物のペレットを用いて、実施例1と同様に成形
及び評価を行い結果を表2に示した。
範囲内であるポリカーボネート成形体は、比較例のもの
に比べて、同一の炭素フィブリル配合量であるにも関わ
らず、導電性と衝撃強度に優れている。一方、本発明の
範囲外である比較例4では、炭素フィブリルの添加量を
増量しているにも関わらず、実施例のものに比較して導
電性が大幅に劣っているだけでなく、衝撃強度も低い。
以上異なる組成物を混合して得た実施例3〜6の成形体
では、導電性はより一層改良されている。
ない炭素フィブリル配合量で高い導電性を発現すること
ができ、従って、安価で衝撃強度等の機械的強度に優れ
た導電性ポリカーボネート成形体が提供される。
たサンプルを示す斜視図であり、図1(b)は同平面図
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂に、平均繊維径2
00nm以下の炭素フィブリルを0.1〜40重量%配
合した組成物を成形してなる導電性ポリカーボネート成
形体であって、成形体を構成するポリカーボネート樹脂
の重量平均分子量が30,000〜45,000であるこ
とを特徴とする導電性ポリカーボネート成形体。 - 【請求項2】 請求項1において、下記原料Aと原料B
との混合物を溶融成形してなることを特徴とする導電性
ポリカーボネート成形体。 原料A:得られる成形体の炭素フィブリル含有量に対し
て0.5〜1.5倍の割合で平均繊維径200nm以下
の炭素フィブリルを含むポリカーボネート樹脂組成物の
粒状体 原料B:原料Aのポリカーボネート樹脂よりも重量平均
分子量が5%以上大きいポリカーボネート樹脂及び平均
繊維径200nm以下の炭素フィブリル - 【請求項3】 請求項1又は2において、射出成形によ
り成形されたことを特徴とする導電性ポリカーボネート
成形体。
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