JPH08258999A - 画像形成装置における大容量給紙装置 - Google Patents

画像形成装置における大容量給紙装置

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JPH08258999A
JPH08258999A JP7061408A JP6140895A JPH08258999A JP H08258999 A JPH08258999 A JP H08258999A JP 7061408 A JP7061408 A JP 7061408A JP 6140895 A JP6140895 A JP 6140895A JP H08258999 A JPH08258999 A JP H08258999A
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sheet feeding
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LCTの切欠き部において、用紙セット時
に、その切欠き部上に載置された用紙先端あるいは用紙
後端近傍の下側の用紙が折れてセットされたり、多量の
用紙をLCT上に積載した状態で長期間放置されたとき
の、切欠き部における用紙の変形を防止し得るLCTを
提供する。 【構成】 給紙コロ2と、サイドフェンス20a,20
bと、サイドフェンス20a,20bを用紙幅方向Yに
移動可能に支持するサイドフェンス移動軸下と、用紙を
積載し給紙コロ2に対して昇降可能であり、サイドフェ
ンス20a,20bの用紙幅方向Yの移動を許す範囲の
切欠き部7a,7bが形成された大容量給紙テーブルと
しての給紙トレイ7と、給紙トレイ7を昇降させるトレ
イ昇降駆動装置10とを有する大容量給紙装置100に
おいて、サイドフェンス対20a,20bの用紙幅方向
Yの移動と連動して切欠き部7a,7bを遮蔽する遮蔽
手段130を具備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、印刷機、ファ
クシミリ、プリンタ等の画像形成装置に画像形成すべき
用紙を供給する給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機や事務用孔版印刷機ある
いはその他の印刷機等の画像形成装置には、大量連続印
刷や用紙補給の頻度を減らすために、大量の用紙を積載
することができる大容量給紙装置を装着した例がしばし
ば見受けられる。このような大容量給紙装置は、例えば
特開平6−271104、同6−271118、同6−
271120号や実公平2−29055号公報に示され
ているように、用紙の用紙幅方向の位置を規制する、い
わゆる一対のサイドフェンスが、用紙の最大積載高さに
対応することができるように上下方向に亘って長く設置
されており、用紙を積載する給紙テーブルがその内側で
独立して昇降するようになっている。そして、サイドフ
ェンスは、数種類の用紙サイズに対応可能なように、用
紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動することができ
るか、設置位置が変えられるようになっていることが多
く、このため大容量給紙テーブル(以下、単に「LC
T」というときがある)にはサイドフェンスが移動する
範囲で干渉しないように切欠き部が設けられている。
【0003】また、前述の画像形成装置では、用紙のサ
イズに応じてさまざまな制御を行うようにした装置の例
も多い。そして、前述したように、サイドフェンスが用
紙のサイズに合せて可変可能にした例としては、特開平
3−193482号公報記載の技術がある。この例で
は、給紙部10用紙載置台の内部にセンサ31〜34を
設け、用紙載置台上で移動する用紙側板29(サイドフ
ェンス)と一体的に移動するステー30の遮光板でセン
サを遮蔽し、センサの出力状態の組合せによって用紙の
幅を検出し、用紙載置台上に設置された反射センサ3
5,36によって、用紙の長さを検出して用紙のサイズ
を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LCT
に切欠き部を設けた前者の技術には、図22及び図23
に示すような問題点がある。図22及び図23におい
て、符号191は、用紙搬送方向Xと直交する用紙幅方
向Yにおける用紙6の両側縁の位置決めをするための、
用紙幅方向Yに移動可能である一対のサイドフェンスを
示す。符号21はサイドフェンス移動軸上、符号22は
サイドフェンス移動軸下、符号8a,8bはトレイ駆動
軸をそれぞれ示し、これらは本発明の実施例における構
成要素と同じ構成及び機能を有する。
【0005】例えば両図に示すように、画像形成用の用
紙束6Aを大容量給紙テーブル7o(以下、単に「LC
T7o」と略記する)にセットする際、用紙束6Aの用
紙搬送方向Yの先端面を前面板51Fに突き当ててセッ
トする必要があるが、用紙束6Aが厚い場合には、用紙
束6Aの前記先端面を前面板51Fに突き当てながらL
CT7o上に載置するのは難しく、LCT7oの少し手
前側(同図において前面板51Fから右側寄りの位置)
に置いてから用紙搬送方向Yにずらして前面板51Fに
突き当てるようなセット操作になることが多い。このと
き、用紙束6AをLCT7o上に置いた位置において、
用紙束6Aの前記先端面が、LCT7oの内側前面に形
成された切欠き部7Cの前側面7oaよりも手前側にな
るように積載された場合には、用紙束6Aの前記先端面
側の下部コーナ部の用紙6は、同図に示すように昇降方
向Zの下方に自重により垂れ下がり、LCT7oの上面
から前側面7oa側の切欠き部7Cの下側に潜り込んで
しまう。このままの状態で、用紙束6Aを、用紙搬送方
向X側へ押し込んで前面板51Fに突き当てるようにセ
ットすると、用紙束6Aの前記先端面側の下部コーナ部
の用紙6は、めくれてしまい、下部コーナ部が折れてセ
ットされてしまう。そして、画像形成装置で、このよう
にして折れた用紙6が給紙されると、搬送経路の途中で
搬送ジャムを生じさせてしまうという問題点がある。ま
た、小サイズの用紙では、LCT上にセット後の位置に
おいて、今度は用紙における後端面側のコーナ部が前述
のようにしてLCT上面から下側に垂れ下がり、このよ
うな状態で用紙の積載量が多くて長期間放置されたよう
な場合には、後端面側のコーナ部における下側の用紙が
カール変形したままとなってしまい、複写物としての品
質が低下する。さらに、前記状態において、画像形成装
置の排紙側にソータ等の丁合い装置が接続されている場
合には、丁合い装置内での搬送ジャム等の原因ともな
る。
【0006】また、後者の技術には次のような問題点が
ある。サイドフェンスは用紙載置台上で移動するのでそ
のような検出方式が可能であるが、前述したようなLC
Tを搭載した大容量給紙装置では、用紙積載量によって
サイドフェンスとLCTとの位置が昇降方向(上下方
向)で大きく変化するために、前記のような検出方式で
用紙のサイズを検知するのは、非常に困難であるという
問題点がある。
【0007】したがって、本発明はかかる問題点を解決
するために、以下に述べるような画像形成装置における
大容量給紙装置を提供することを目的とする。
【0008】(1)請求項1記載の発明では、サイドフ
ェンスを逃げるためのLCTの切欠き部において、用紙
セット時に、その切欠き部上に載置された用紙先端ある
いは用紙後端近傍の下側の用紙が折れてセットされた
り、多量の用紙をLCT上に積載した状態で長期間放置
されたときの、切欠き部における用紙の変形を防止し得
るLCTを実現する。
【0009】(2)請求項2記載の発明では、サイドフ
ェンスに対して相対的に大きく移動するLCTを有する
大容量給紙装置において、サイドフェンスの移動に対応
してLCT上の積載用紙のサイズを検出し得る用紙サイ
ズ検出手段を具備する大容量給紙装置を実現する。
【0010】(3)請求項3及び4記載の発明では、前
記(1)の目的を実現すると共に、前記(2)の目的を
実現する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、積載された最上位の用
紙を給紙位置で1枚ずつ分離して用紙搬送方向に給送す
る給紙手段と、前記用紙搬送方向と直交する用紙幅方向
における前記用紙の両側縁の位置決めをするための、前
記用紙幅方向に移動可能である一対のサイドフェンス
と、前記サイドフェンスを前記用紙幅方向に移動可能に
支持する移動支持部材と、前記用紙を積載し前記給紙手
段に対して昇降可能であり、前記サイドフェンスの前記
用紙幅方向の移動を許す範囲の切欠き部が形成された大
容量給紙テーブルと、前記大容量給紙テーブルを昇降さ
せるテーブル昇降駆動手段とを有する画像形成装置にお
ける大容量給紙装置において、前記サイドフェンスの前
記用紙幅方向の移動と連動して前記切欠き部を遮蔽する
遮蔽手段を具備したことを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明は、積載された最上位
の用紙を給紙位置で1枚ずつ分離して用紙搬送方向に給
送する給紙手段と、前記用紙搬送方向と直交する用紙幅
方向における前記用紙の両側縁の位置決めをするため
の、前記用紙幅方向に移動可能である一対のサイドフェ
ンスと、前記サイドフェンスを前記用紙幅方向に移動可
能に支持する移動支持部材と、前記用紙を積載し前記給
紙手段に対して昇降可能であり、前記サイドフェンスの
前記用紙幅方向の移動を許す範囲の切欠き部が形成され
た大容量給紙テーブルと、前記大容量給紙テーブルを昇
降させるテーブル昇降駆動手段とを有する画像形成装置
における大容量給紙装置において、前記大容量給紙テー
ブルが、前記用紙幅方向の前記用紙の用紙幅サイズを検
知する用紙幅検知手段を具備したことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置における大容量給紙装置において、前記大容
量給紙テーブルが、前記用紙幅方向の前記用紙の用紙幅
サイズを検知する用紙幅検知手段を具備したことを特徴
とする。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載の画像形成装置における大容量給紙装置において、前
記用紙幅検知手段は、移動支持部材に配設された、前記
用紙幅方向の前記用紙の用紙幅サイズを検知する用紙幅
検知センサと、前記サイドフェンスに配設された、前記
用紙幅検知センサと係合するセンサ作動部材とを具備し
たことを特徴とする。
【0015】なお、前記用紙幅検知手段は、請求項4記
載の発明のものに限らず、請求項2又は3記載の画像形
成装置における大容量給紙装置において、前記サイドフ
ェンスに配設された、前記用紙幅方向の前記用紙の用紙
幅サイズを検知する用紙幅検知センサと、前記移動支持
部材に配設された、前記用紙幅検知センサと係合するセ
ンサ作動部材とを具備した画像形成装置における大容量
給紙装置であってもよい。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明によれば、サイドフェンス
の用紙幅方向の移動と連動して遮蔽手段が同じ用紙幅方
向に移動されることにより、大容量給紙テーブルの切欠
き部が遮蔽手段により遮蔽されるので、切欠き部上に載
置された用紙先端あるいは用紙後端近傍のコーナ部下側
の用紙が折れてセットされたりすることが防止される。
また、多量の用紙をLCT上に積載した状態で長期間放
置されたときに、切欠き部で生じる用紙の変形が防止さ
れる。
【0017】請求項2記載の発明によれば、大容量給紙
テーブルに備えられた用紙幅検知手段により、用紙幅方
向の用紙の用紙幅サイズが検知される。
【0018】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加え、大容量給紙テーブルに備えられ
た用紙幅検知手段により、用紙幅方向の用紙の用紙幅サ
イズが検知される。
【0019】請求項4記載の発明によれば、移動支持部
材により用紙幅方向に支持されているサイドフェンス
の、用紙の両側縁の位置決めをするための用紙幅方向の
移動と共にセンサ作動部材が用紙幅方向に移動され、移
動支持部材に、用紙の用紙幅サイズごとに配設された用
紙幅検知センサにセンサ作動部材が係合することによ
り、用紙幅方向の用紙の用紙幅サイズが検知される。
【0020】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて詳述する。
【0021】図1乃至図21を参照して、請求項3及び
4記載の発明に係る一実施例について説明する。図1乃
至図10において、符号1は画像形成装置としての孔版
印刷装置を示す。符号1Fは孔版印刷装置1の本体フレ
ームを示す。符号100は本体フレーム1Fの一側部に
着脱自在に配設された給紙装置を示す。
【0022】給紙装置100は、積載された最上位の用
紙6を給紙位置で1枚ずつ分離して用紙搬送方向Xに給
送する単一の給紙手段としての給紙コロ2と、孔版印刷
装置1に対して3次元方向に位置決めされた固定フレー
ム26と、固定フレーム26に対して、用紙搬送方向X
と直交する用紙幅方向Yに移動可能に支持された可動フ
レーム18と、可動フレーム18の内部に設けられ用紙
搬送方向Xと直交する用紙幅方向Yにおける用紙6の両
側縁の位置決めをするための、可動フレーム18内で昇
降可能であり、かつ、用紙幅方向Yに移動可能である一
対のサイドフェンス20a,20b(以下「サイドフェ
ンス対20a,20b」というときがある)と、サイド
フェンス対20a,20bを、可動フレーム18の上部
定位置Paと可動フレーム18の下部定位置Pbとの間
に昇降可能に支持していて、かつ、用紙幅方向Yに移動
可能に支持する枠体28と、枠体28を、可動フレーム
18の上方に向かう向きに付勢する付勢手段としての一
対のばね114,114(引張りコイルばね)と、サイ
ドフェンス対20a,20bの用紙幅方向Yの移動を許
す範囲の切欠き部7a,7bが形成された、用紙6を積
載し上昇して前記給紙位置に臨む上限位置P1と最も下
降した下限位置P3との間で昇降可能であり、かつ、自
身の下降動作に選択的に連動して枠体28を下降させる
給紙トレイ7と、サイドフェンス対20a,20bの用
紙幅方向Yの移動と連動して切欠き部7a,7bを遮蔽
する遮蔽手段130と、上限位置P1と下限位置P3と
の間に給紙トレイ7を移動させるテーブル昇降駆動手段
としてのトレイ昇降駆動装置10と、可動フレーム18
を、固定フレーム26に対して用紙幅方向Yに移動する
移動機構29と、給紙トレイ7が下限位置P3に下降
し、枠体28の上部と給紙コロ2との間に、複数枚の用
紙6’を収納可能な給紙カセット39を装着するための
カセット装着空間39S(図6及び図9のみに示す)が
形成されたときに、このカセット装着空間39S内に着
脱自在に配設される給紙カセット39と、給紙カセット
39を着脱自在に支持する給紙カセット着脱機構47
と、給紙カセット39に収納された用紙6’を給紙位置
に臨ませるカセットトレイ昇降駆動装置40とから主に
構成される。
【0023】給紙装置100は、給紙カセット39未装
着時は給紙位置で給紙トレイ7上の用紙6を給紙するト
レイ給紙モードと、給紙カセット39装着時は給紙位置
で給紙カセット39から用紙6’を給紙するカセット給
紙モードとの2つの態様の給紙モードを、後述する電気
的制御構成により選択的に切り替えて実行するようにな
っている。以下に述べるように、給紙トレイ7は、この
給紙トレイ7上に3000〜4000枚程度の用紙6を
一度に積載可能な構造を有していて、給紙カセット39
に収納され得る用紙6’の最大積載量(通常500枚程
度)よりも多量の用紙を積載可能な大容量給紙テーブル
(LCT)となっている。すなわち、給紙装置100
は、LCTを搭載して昇降可能な構造を有する、いわゆ
る大容量給紙装置となっている。
【0024】孔版印刷装置1は、本願出願人により既に
提案されている特開平5−229243号公報記載の構
成と同様の周知の構成を有している。すなわち、符号5
5は原稿読取部を、符号54は給紙装置100の上方に
設けられていて、ロール状に巻かれた図示しない孔版マ
スタを製版し、印刷ドラム57へ給版する製版・給版部
を、符号53は図示しない製版済みマスタを外周面に巻
装して用紙6に印刷を行う印刷ドラム部を、符号58は
給紙装置100における給紙トレイ7上に積載された用
紙6又は給紙カセット39に収納された用紙6’を選択
的に印刷ドラム部53へ送出する給紙部を、符号59は
印刷ドラム部53で印刷された印刷済み用紙6aを排紙
台59aに排出する排紙部を、符号56は印刷ドラム5
7を挟んで製版・給版部54に対向して設けられてい
て、印刷ドラム57の外周面から剥ぎ取られた使用済み
の孔版マスタを排版箱(共に図示せず)に排出する排版
部をそれぞれ示す。なお、印刷ドラム部53は、画像形
成装置の画像形成部に相当する。
【0025】以下、図1乃至図15を参照して、給紙コ
ロ2、固定フレーム26、可動フレーム18、移動機構
29、サイドフェンス対20a,20b、枠体28、ば
ね114、給紙トレイ7、トレイ昇降駆動装置10、給
紙カセット39、給紙カセット着脱機構47及びカセッ
トトレイ昇降駆動装置40について順次説明する。な
お、図3及び図4において、図の簡明化を図るため、サ
イドフェンス対20a,20bの図示を省略している。
【0026】給紙コロ2は、給紙部58の給紙口58A
における、本体フレーム1F側の給紙側板に回転自在に
支持された分離コロ52の回転駆動軸にアーム(共に図
示せず)を介して前記アームの自由端部に揺動自在かつ
回転自在に設けられている。給紙コロ2は、例えば、実
公平5−18342号公報記載の給紙ローラ5と同様の
構成を有する。符号51a,51bは分離コロ対を、符
号52a,52bはレジストローラ対をそれぞれ示す。
【0027】図1及び図2において、本体フレーム1F
の下方には、画像形成装置としての孔版印刷装置1本体
を載置する載置台としての本体テーブル1Tが設けられ
ていて、本体フレーム1Fは、本体フレーム固定部1a
を含む載置台位置決め機構(後述する)を介して本体テ
ーブル1Tに位置決め固定されている。前記載置台位置
決め機構は、後述するような位置決め機構によって、孔
版印刷装置1本体と本体テーブル1Tとの3次元方向、
すなわち用紙搬送方向X、用紙幅方向Y及び昇降方向Z
の相対位置を位置決めする機能と手段とを有する。
【0028】一方、本体テーブル1Tの図において右側
下部には、給紙装置100の下部に設けられた固定フレ
ーム26が、固定フレーム取付部27を含む固定フレー
ム位置決め機構(後述する)を介して位置決めされ取り
付けられている。固定フレーム26上には、用紙搬送方
向Xの左右に配置された左右一対の固定側板26a,2
6b(以下「固定側板対26a,26b」というときが
ある)が固着されている。前記固定フレーム位置決め機
構は、本体テーブル1Tに対して固定フレーム26を前
記3次元方向に位置決めする機能と手段とを有する。
【0029】可動フレーム18は、固定フレーム26の
上方において、後述する軸部材を介して用紙幅方向Yに
移動可能に支持されている。可動フレーム18は、略匡
体状をなし、用紙搬送方向Xの左右に設けられた一対の
側板18a,18b(以下「側板対18a,18b」と
いうときがある)と、用紙搬送方向Xの前後に設けられ
た側板18c,18d(以下「側板対18c,18d」
というときがある)と、各側板18a,18b間におい
て用紙搬送方向Xにスライド自在に設けられた側板上1
8gと、側板対18a,18b及び側板対18c,18
dの下部に固設された側板底18eとからなる。なお、
側板上18gは、給紙装置100の動作時には図1,2
及び3等に図示された右方位置にあって、給紙装置10
0の上方部を閉鎖することにより騒音の漏れ防止を図る
と共に、装置の使用者の安全を確保するものである。一
方、給紙装置100の給紙トレイ7に用紙6を補給した
り、ジャム処理をするときには、側板上18gは図1,
2及び3等において左方へスライドされ、この側板上1
8gのスライド移動と後述するカバー19の開放とによ
り、給紙装置100の上方部がより広く開放される。
【0030】移動機構29は、後述するとおり、左右移
動モータ32、減速歯車30c,33、可動フレーム駆
動軸30、可動フレームガイド軸31及びガイドホルダ
115から主に構成されている。
【0031】固定側板対26a,26b及び側板対18
a,18bには、図2及び図11に詳しく示すように、
用紙幅方向Yに対して互いに平行に配置された可動フレ
ーム駆動軸30及び可動フレームガイド軸31がそれぞ
れ貫通して設けられている。可動フレーム駆動軸30
は、側板対18a,18bの両下部に軸受30aを介し
て回転可能に支持されている。可動フレーム駆動軸30
の軸受30a支持部の両端には止め輪30bがそれぞれ
装着されていて、止め輪30bにより可動フレーム駆動
軸30が側板対18a,18bから用紙幅方向Yに移動
しないようになっている。可動フレーム駆動軸30の略
中央部には、図11に示すようなおねじ30dが形成さ
れており、一方、固定フレーム26の略中央部にはおね
じ30dと噛み合うめねじが形成されたガイドホルダ1
15が固設されている。可動フレーム18における可動
フレーム駆動軸30の一端近傍には、左右移動モータ3
2が固設されている。左右移動モータ32は、減速歯車
33,30cからなる減速機構を介して可動フレーム駆
動軸30の一端に連結されていて、可動フレーム駆動軸
30を回転駆動させるようになっている。
【0032】なお、左右移動モータ32の回転方向は、
前述のおねじ30dのねじ山の巻き方向を変えることに
よって、可動フレーム18の移動方向は左右どちらにも
設定することが可能である。
【0033】符号36は、給紙装置100を、本体テー
ブル1Tに位置決めするための位置決め軸を示す。位置
決め軸36の両端部は、固定フレーム26の固定側板2
6a,26bに固設されている。位置決め軸36の両端
は、可動フレーム18の側板対18a,18bを緩く嵌
入する嵌入孔(図示せず)を介して貫通し、側板対18
a,18bの外側に延在している。このような構成によ
り、可動フレーム18が用紙幅方向Yに移動する際に
は、位置決め軸36の両端部が固定フレーム26に固定
されているので、可動フレーム18は位置決め軸36に
対して相対的に用紙幅方向Yに移動することができる。
【0034】給紙トレイ7は、図5に詳しく示すよう
に、平面視略H字状をなし、可動フレーム18の内側に
配設されている。給紙トレイ7における用紙幅方向Yの
略中央部には、トレイ切欠き部7a,7bが形成されて
いる。給紙トレイ7における切欠き部7a,7bの各側
壁には、用紙搬送方向Xに長く形成された開口部7eが
それぞれ形成されていて、開口部7eの下部には正面視
段状をなす下端面7gが形成されている。給紙トレイ7
の後部の左右壁下部及び給紙トレイ7における各トレイ
切欠き部7a,7bの左右壁下部には、用紙幅方向Yに
互いに平行に、かつ、用紙幅方向Yに長く形成された前
後一対のトレイ駆動軸8a,8bが固設されている。
【0035】サイドフェンス対20a,20bは、各ト
レイ切欠き部7a,7b内において、用紙幅方向Yに移
動可能に、かつ、用紙搬送方向X及び用紙幅方向Yに対
してそれぞれ直交する方向である昇降方向Zに移動可能
に設けられている。
【0036】サイドフェンス対20a,20bの前部に
は、昇降方向Zに互いに平行に、かつ、昇降方向Zに長
く形成されたサイドフェンスガイド溝25,25が形成
されていて、これらのサイドフェンスガイド溝25,2
5を後述するガイドスリーブ8gを介してトレイ駆動軸
8bが貫通している。ガイドスリーブ8gは、サイドフ
ェンスガイド溝25幅よりもその外径が大きく形成され
昇降方向Zにトレイ駆動軸8bを案内する鍔状部と、各
サイドフェンスガイド溝25,25及びトレイ駆動軸8
bの間にそれぞれ緩く嵌入されトレイ駆動軸8bの用紙
幅方向Yにスライド自在に設けられたスリーブ部とから
なる。一方、サイドフェンス対20a,20bの後部に
は、サイドフェンス移動軸上21及びサイドフェンス移
動軸下22を緩く嵌入する貫通孔20hがそれぞれ形成
されていて、サイドフェンス対20a,20bが用紙幅
方向Yにスライド可能に案内されるようになっている。
このように、給紙トレイ7に形成された各トレイ切欠き
部7a,7bにより、サイドフェンス対20a,20b
の移動が妨げられないようになっており、サイドフェン
ス対20a,20bは、トレイ駆動軸8b、サイドフェ
ンス移動軸上21及びサイドフェンス移動軸下22に対
してスライドすることで、使用する用紙サイズに合せて
用紙幅方向Yにおける用紙6の両側縁の位置決めを行う
ことができる。
【0037】サイドフェンス対20a,20bの貫通孔
20h部の各内側には、サイドフェンス移動軸上21を
緩く嵌入したガイドスリーブ20i,20jがそれぞれ
固設されている。ガイドスリーブ20i,20jは、ガ
イドスリーブ20i,20jに形成された図示しない貫
通孔を介してサイドフェンス移動軸上21上に移動自在
となっている。ガイドスリーブ20i,20jには、サ
イドフェンス移動軸上21の軸線方向と略直角方向にめ
ねじが形成されており、このめねじに止めねじ20kが
螺合されている。したがって、前述したように、サイド
フェンス対20a,20bを用紙幅方向Yに移動させ
て、用紙幅方向Yおける用紙6の位置決めを行った後、
止めねじ20kを捩じ込むことにより、ガイドスリーブ
20i,20jがサイドフェンス移動軸上21の位置決
めされた位置に固定される。
【0038】可動フレーム18の側板対18a,18b
には、図4及び図10に詳しく示すように、各トレイ駆
動軸8a,8bを昇降方向Zに案内するための、サイド
フェンスガイド溝25よりも昇降方向Zに長く形成され
た駆動軸ガイド溝9a,9bが互いに平行に形成されて
いる。側板対18a,18bにおける駆動軸ガイド溝9
aと駆動軸ガイド溝9bとの間には、サイドフェンス移
動軸上21、サイドフェンス移動軸下22を昇降方向Z
に案内するための、サイドフェンスガイド溝25よりも
昇降方向Zに短く形成された移動軸ガイド溝上23及び
移動軸ガイド溝下24がそれぞれ形成されている。
【0039】枠体28は、前記したサイドフェンス移動
軸上21、サイドフェンス移動軸下22及び後述する一
対の連結部材111a、111bから構成される。
【0040】サイドフェンス移動軸上21及びサイドフ
ェンス移動軸下22は、サイドフェンス対20a,20
bを用紙幅方向Yに移動可能に支持する移動支持部材と
しての機能を有する。
【0041】図4、図10、図11及び図12におい
て、両移動軸ガイド溝上23を貫通したサイドフェンス
移動軸上21の各端部は、各側板対18a,18bの外
壁に沿って昇降方向Zに移動可能に設けられた左右一対
の連結部材111a、111b(以下、「連結部材対1
11a、111b」というときがある)の各上端に固設
されている。同様に、両移動軸ガイド溝下24を貫通し
たサイドフェンス移動軸下22の各端部は、連結部材対
111a、111bの各下端に固設されている。このよ
うに、枠体28は、前記した4つの構成部材、すなわち
サイドフェンス移動軸上21、サイドフェンス移動軸下
22及び連結部材対111a、111bにより1つの小
さな枠を構成している。
【0042】一対のばね114,114は、移動軸ガイ
ド溝上23よりも上部の各側板18a,18bに植設さ
れたピン113と、連結部材対111a、111bの略
中央部に形成された凸部111cに植設されたピン11
2との間にそれぞれ掛け渡されている。このように、枠
体28は、移動軸ガイド溝上23及び移動軸ガイド溝下
24の開口の範囲内で昇降可能となっており、前記一対
のばね114,114により、可動フレーム18の上方
に向かう向きに付勢されている。それ故に、サイドフェ
ンス対20a,20bは、可動フレーム18に対して、
枠体28ごと常に上方に付勢されている。したがって、
給紙トレイ7が上昇するにつれて、枠体28の一部を成
すサイドフェンス移動軸下22の上部は給紙トレイ7の
下面に接しつつ、枠体28は上昇し、サイドフェンス移
動軸上21、サイドフェンス移動軸下22の上昇は、移
動軸上21及び移動軸下22が移動軸ガイド溝上23及
び移動軸ガイド溝下24の各上端にそれぞれ接した時点
で止まり、給紙トレイ7及びサイドフェンス対20a,
20bは、図1及び図2に実線で示す位置まで上昇して
停止することとなる。そして、給紙トレイ7上の用紙6
の残量が少なくなって、給紙トレイ7がさらに上昇され
る場合、サイドフェンスガイド溝25の中をトレイ駆動
軸8bがスライドすることにより、給紙トレイ7は、サ
イドフェンス対20a,20bに対して相対的に上昇す
ることとなり、給紙トレイ7に積載された用紙6の最後
の1枚までも給紙コロ2に当接させて確実に給紙するこ
とができる。
【0043】上記のとおり、側板対18a,18bの上
部定位置Paと下部定位置Pbとの間にサイドフェンス
対20a,20bを昇降するフェンス昇降機構は、前記
一対のばね114,114と、枠体28の一部を成して
いて、給紙トレイ7の下降動作に選択的に連動して給紙
トレイ7の下面と係合しサイドフェンス対20a,20
bを下降させるフェンス移動部材としてのサイドフェン
ス移動軸下22とから構成されている。
【0044】このように、サイドフェンス対20a,2
0bは、枠体28ごと、給紙トレイ7の上昇につれて、
上部定位置Paと下部定位置Pbとの間の一定の範囲で
上昇するので、サイドフェンス対20a,20bを専用
に上昇するための特別な駆動機構は不要である。そし
て、サイドフェンス対20a,20bを含めた枠体28
の部分は、構成が簡単で、かつ、小型軽量のため、ばね
114の付勢力をそれ程大きくする必要がなく、また枠
体28が給紙トレイ7の下降動作に連動して下降すると
き、後述するトレイ昇降モータ11に対する負荷も小さ
くて済むのでトレイ昇降モータ11の小型化が可能とな
っている。さらに、給紙カセット39使用時に、給紙ト
レイ7が図6に示す下限位置P3まで下降するとき、枠
体28自体も給紙トレイ7に連動して押し下げられ、枠
体28の上部と給紙コロ2との間に、給紙カセット39
を装着するためのカセット装着空間39S(図6及び図
9のみに示す)が形成されるが、この場合にも枠体28
を専用に下降駆動するための特別な駆動機構は不要であ
る。
【0045】ここで、図5及び図18〜図21を参照し
て、遮蔽手段130の構成及び動作を説明する。なお、
図の簡明化を図るため、図5においては遮蔽手段130
の図示を省略している。
【0046】遮蔽手段130は、図18〜図21に示す
ように、左右一対の遮蔽板左131,遮蔽板右132及
び左右一対のガイド部材133,133で主に構成され
る。なお、説明の簡明化を図るため、前記各部材の配置
は、用紙搬送方向に延びる給紙トレイの中心線に対して
左右対称の構成を有するので、左側について主に説明
し、右側についてはその符号に括弧を付して各図に記載
するに止める。
【0047】図5に及び図18に示すように、給紙トレ
イ7の左側の切欠き部7aの空間には遮蔽板左131及
びガイド部材133が、給紙トレイ7の右側の切欠き部
7bの空間には遮蔽板右132及びガイド部材133
が、それぞれ組となって用紙サイズに応じて各空間を選
択的に覆うように配設されている。
【0048】図21に示すように、遮蔽板左131の基
端部にはU字状の切欠きが形成されていて、該基端部
は、2枚の止め輪8h、8iに挾まれてサイドフェンス
20aの基端部が取り付けられている近傍から共に移動
して抜けないようにガイドスリーブ8gの外径部に勘合
されている。遮蔽板左131は、図19及び図20に詳
しく示すように、該基端部から垂直に立ち上がって曲げ
部131aを形成し、給紙トレイ7の裏面に略当接する
ように直角に折り曲げられて上面131bを形成し、こ
の上面131bが給紙トレイ7の中央部側に向かって延
び、その先端部が段状に下方に折り曲げ形成されてい
る。遮蔽板左131の先端部の裏面には、段付きの小径
部を有するガイドピン134が用紙搬送方向Xの前後端
部に2個植設されている。
【0049】一方、ガイド部材133は、その一端部上
面が遮蔽板左131の先端部よりもさらに給紙トレイ7
の中央部側に向かって延びて給紙トレイ7の用紙積載面
の裏面に当接し、他端部が直角に下側に折り曲げられ遮
蔽板左131の先端部の裏面に当接するように延びて形
成されている。ガイド部材133における用紙搬送方向
Xの前後端部の他端側には、2個の長溝133aが用紙
幅方向Yに長く形成されていて、ガイドピン134の小
径部が各長溝133a内に嵌入するように、遮蔽板左1
31及びガイド部材133は組立られている。したがっ
て、ガイド部材133は、その一端部が給紙トレイ7の
用紙積載面の裏面に当接し、他端部がガイドピン134
を介して遮蔽板左131の先端部に連結され、かつ、そ
の下面133eが給紙トレイ7の下端面7gに当接しつ
つ、各長溝133a内で用紙幅方向Yに摺動自在となっ
ている。
【0050】遮蔽板左131の上面13bは、給紙トレ
イ7の用紙積載面の裏面と同一面か、少し下側に位置し
ている。したがって、給紙トレイ7の用紙積載面と遮蔽
板左131の上面131bとの間には、略板厚分の段差
が生じるが、図5及び図21に示すように、切欠き部7
a,7bの用紙搬送方向X側の稜線部7c,7dは、少
なくとも給紙トレイ7の板厚分のR形状となっているの
で、給紙トレイ7上に用紙束をセットする際であって
も、用紙束の下側コーナ部の用紙6が前記R形状にガイ
ドされ引っ掛かることなく確実に用紙積載面上に移動す
るため、図22で説明した従来例のように用紙束の下側
コーナ部の用紙6が折れることを防止することができ
る。
【0051】図20に示すように、サイドフェンス対2
0a,20bを小サイズの用紙に合わせて用紙幅方向Y
の内側に互いに移動させると、遮蔽板左131は、ガイ
ドピン134が長溝133a内をスライドすることによ
りガイド部材133に対して相対的にスライドし、図1
9及び図20のような場合、遮蔽板左131の曲げ部1
31aの内側にガイド部材133の他端面133bが当
接した後は、遮蔽板左131とガイド部材133とが一
体的にサイドフェンス対20a,20bと共に用紙幅方
向Yの内側に移動する。
【0052】このように、遮蔽板左131及び遮蔽板右
132をサイドフェンス対20a,20bの近傍に常に
位置させて、遮蔽手段130を構成することにより、遮
蔽板左131の上面131b及び遮蔽板右132の上面
132bに加わる荷重は、常に、トレイ駆動軸8b両端
部のガイドスリーブ8gの外周面、給紙トレイ7の給紙
トレイ7の開口部7eの下端面7g、両ガイドピン13
4の係合部、両ガイド部材133の一端部上面133c
で受けられるので、用紙セット時に不意に荷重が加わっ
たり、積載用紙量が多くなって用紙の自重が重くなって
も、遮蔽板左131の上面131b及び遮蔽板右132
の上面132bが沈み込むことがなく、用紙セットが安
定して行える。また、遮蔽板左131、遮蔽板右132
と各ガイド部材133とが互いにスライド可能な構造で
あるため、図20のように小サイズの用紙のセット時に
おいても、遮蔽板左131、遮蔽板右132同士やガイ
ド部材133同士が干渉せずに小サイズの用紙に対応す
ることができる利点がある。また、この例によれば、遮
蔽板左131、遮蔽板右132は、各サイドフェンス2
0a,20bの内側から用紙幅方向Yで最小用紙幅の半
分以下の長さに設定することで、用紙6の折れに対して
最も影響のある各サイドフェンス20a,20bの内側
近傍付近においての、切欠き部7a,7bの下側への用
紙6の潜り込み防止効果を確保すると共に、各サイドフ
ェンス20a,20bの間隔を最も狭めたときでも遮蔽
板左131、遮蔽板右132が干渉しないので、広い範
囲の用紙サイズの用紙の使用に対応することができる利
点がある。
【0053】なお、ガイド部材133を前記の構成から
除去して、各サイドフェンス20a,20bに各遮蔽板
左131、遮蔽板右132を直接固定して取り付けたよ
うな場合には、大きな荷重が遮蔽板左131の上面13
1b及び遮蔽板右132の上面132bに加わると、上
面131b及び上面132bの各内側部が下側に沈みこ
んで、上面131b及び上面132bと給紙トレイ7の
用紙積載面との段差が大きくなり、用紙束の下側コーナ
部の用紙6が折れやすくなる。なお、ガイド部材133
を用いなくても、切欠き部7a,7b及びこれらに対向
する対向面7h,7i(図18に示す)を、最小用紙対
応時に、各遮蔽板左131、遮蔽板右132が入り込む
位置付近までに用紙幅中心部に向けて延ばして設け、そ
の延ばした各対向面7h,7iに各遮蔽板左131、遮
蔽板右132をガイドする溝を設けると共に、各遮蔽板
左131、遮蔽板右132に前記溝に入る突起を設ける
ようにしてもよい。
【0054】図9に示すように、各側板18a,18b
の後部の外側下部には、これら各側板18a,18bの
後部の外側下部を覆うカバー下143,144がそれぞ
れ取り付けられている。各カバー下143,144の上
方には、各側板18a,18bの後部の外側上部を覆う
段付き匡体状のカバー上141,142がそれぞれ取り
付けられている。
【0055】図9に示すように、側板18dの上方であ
って、カバー上141及びカバー上142の前記段付き
部上方におけるカセット装着空間39Sに開口する開口
部には、この開口部を開閉自在に覆うカバー19が設け
られている。カバー19は、給紙カセット39の着脱を
したり、給紙トレイ7及び給紙カセット39に用紙6,
6’を補給したり、あるいは給紙時のジャム処理をした
りする時等に開閉されるものであって、カバー19と側
板18bに付設された支持板とに形成された支軸受に介
装された支軸(共に図示せず)を介して、図9に示す太
矢印右方向に約100°回動可能に設けられている。
【0056】トレイ昇降駆動装置10は、図4に詳しく
示すように、駆動軸ガイド溝9aの下部近傍の側板18
aに一体的に形成されたモータ取付部材18fに固設さ
れたトレイ昇降モータ11と、トレイ昇降モータ11の
出力軸端に固設されたウォーム12と、側板対18a,
18bを貫通し側板対18a,18bに回動自在に支持
された駆動プーリ軸15sの両端に固設された駆動プー
リ15と、駆動プーリ15に固設された駆動プーリギヤ
14と、側板18aにおけるウォーム12と駆動プーリ
ギヤ14との間に設けられ駆動プーリギヤ14に噛合す
るアイドラギヤ13bと、アイドラギヤ13bと同軸上
に一体的に固設されアイドラギヤ13bと一体的に回転
し、ウォーム12と噛合するウォームホイル13aと、
側板対18a,18bの所定位置にそれぞれ回動自在に
配置された中間プーリ16a〜16eと、駆動プーリ1
5及び中間プーリ16a〜16eに巻き掛けされた駆動
ベルト17と、駆動ベルト17の所定位置に固設され各
トレイ駆動軸8a,8bの各両端を取り付け固定するベ
ルトステー17a,17bとから主に構成される。トレ
イ昇降モータ11、ウォーム12、駆動プーリギヤ1
4、アイドラギヤ13b及びウォームホイル13aを除
くトレイ昇降駆動装置10の構成要素は、図4では省略
しているが、前記と同様の構成のものが側板18b側に
も設けられている。
【0057】トレイ昇降モータ11は、時計回り方向及
び反時計回り方向に回転駆動可能なDCモータからな
る。駆動ベルト17は歯付きのタイミングベルトであ
り、駆動プーリ15及び中間プーリ16a〜16eも歯
付きの周知の構造を有する。トレイ昇降モータ11は、
図16に示すトレイ昇降モータ駆動回路71を介して後
述する制御手段60に電気的に接続されていて、この制
御手段60により以下の動作のとおり制御される。
【0058】前述の構成により、例えばトレイ昇降モー
タ11が時計回り方向に正転駆動されると、ウォーム1
2、ウォームホイル13a、アイドラギヤ13b及び駆
動プーリギヤ14を介して駆動プーリ15は時計回り方
向に回転するようにウォーム12及びウォームホイル1
3aの歯形のねじれ方向を設定すれば、トレイ昇降モー
タ11の時計回り方向の回転で駆動ベルト17に固設さ
れたトレイ駆動軸8a,8bの両端が、すなわち給紙ト
レイ7が等速度で上昇される。これと反対に、トレイ昇
降モータ11が反時計回り方向に逆転駆動されると、給
紙トレイ7が等速度で下降される。このようにして、給
紙トレイ7は、用紙搬送方向Xに対して平行に略水平状
態を保持しつつ昇降方向Zに昇降される。そして、ウォ
ーム12とウォームホイル13aとの噛合は、給紙トレ
イ7の重量で、駆動プーリギヤ14及びアイドラギア1
3bが回転しようとしてもこれを防止しているので、ト
レイ昇降モータ11の回転を停止すれば給紙トレイ7を
その位置で停止させ、給紙トレイ7をその位置で保持す
ることができる。
【0059】図6〜図9及び図12〜図15を参照し
て、給紙カセット39に係る構成及び給紙装置100に
給紙カセット39を装着したときの動作を説明する。給
紙カセット39は、上蓋の無い略匡体状の用紙収納ケー
ス39bと、用紙収納ケース39bの底壁部の略前半部
に配設された揺動可能な用紙積載部材としての用紙積載
板41と、用紙積載板41下方の用紙収納ケース39b
の底壁部に回動自在に支持されたアーム軸43と、アー
ム軸43の一端に一体的に取り付けられた、後述する駆
動力伝達部材と選択的に係合して用紙積載板41を昇降
させる被駆動力伝達部材としてのアーム軸ギヤ44と、
アーム軸43に固設された積載板昇降アーム42とから
主に構成されている。
【0060】符号39aは、積載板昇降アーム42を非
給紙時に収納するための、用紙収納ケース39bの底壁
部に形成されたアーム収納凹部である。用紙収納ケース
39bはアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合物
(ABS)等の合成樹脂で、用紙積載板41及び積載板
昇降アーム42は鋼板でそれぞれできている。給紙カセ
ット39の両外側壁には、カセットガイド48a,48
bと係合して給紙カセット39を用紙搬送方向X及びこ
れと反対の方向へ摺動案内するガイド溝49が形成され
ている。ガイド溝49は、図13に示すように、用紙収
納ケース39bの側壁に形成されたリブ49aによって
構成されたものであってもよい。このようなリブ49a
は、カセットガイド48a,48bが挿入されるガイド
溝49の挿入口側が、上下に円弧状の傾斜を有し、その
挿入口が広がっているガイド挿入口部49bを形成して
いて、カセットガイド48a,48bが挿入しやすいよ
うになっている。
【0061】給紙カセット39内には、左右一対のサイ
ドフェンス121Ka,121Kbが設けられていて、
用紙収納ケース39bの底壁部に用紙幅方向Yに長く形
成されたガイド溝123Kに沿って用紙幅方向Yに移動
可能になっている。これらのサイドフェンス121K
a,121Kbは、図示しない位置固定機構によってガ
イド溝123K範囲内の任意の位置で固定することがで
きるようになっていて、用紙幅方向Yにおける用紙6’
の両側縁の位置決めがなされる。符号122Kは、用紙
エンドプレートであり、使用する用紙6’によって、用
紙収納ケース39bの底壁部の用紙搬送方向Xに所定間
隔を置いて形成された差し込み孔124Kに差し込んで
用いるものであって、用紙搬送方向Xの後端側のストッ
パの役割を果たしている。符号125Kは、カセットサ
イズ検知センサ用アクチュエータであり、図13に不図
示の側板18b側に配置された図示しないカセットサイ
ズ検知センサ(発光受光型の透過型光センサ)を遮蔽
し、給紙カセット39に載置されている用紙サイズが検
出することができるようになっている。カセットサイズ
検知センサ用アクチュエータは、ユーザが、使用する用
紙サイズに合わせて、ねじ等による締結又は弾性を利用
して用紙収納ケース39bに固定することができるよう
になっている。
【0062】用紙積載板41は、図8に示すように、そ
の基端部が用紙収納ケース39bの底壁部に回動自在に
支持された揺動軸41sに取り付けられていて、自由端
部が揺動軸41sを中心として昇降方向Zに揺動する。
すなわち、用紙積載板41は、給紙カセット39に収納
された用紙6’を積載し前記給紙位置に臨む上限位置P
1と上限位置P1から最も下降したカセット下限位置P
cとの間で昇降可能となっている。用紙収納ケース39
bの昇降方向Zの高さは50〜80mm程度に設定され
ている。積載板昇降アーム42の断面は、略く字状をな
し、この積載板昇降アーム42の屈曲部は用紙積載板4
1の自由端部と係合する。給紙カセット39は、いわゆ
る割込み式のカセットであって、用紙サイズを途中で替
えたいとき及び/又は色付きの用紙に替えたいときなど
に使用されるものであり、通常500枚程度の用紙6’
を積載収納することができる。
【0063】なお、アーム収納凹部39aは、これに限
らず、前記凹部の部分が切り欠かれた形状であってもよ
い。
【0064】給紙カセット着脱機構47は、可動フレー
ム18における側板18a,18bの上部内壁に固着さ
れた左右一対のカセットガイド48a,48bと、給紙
カセット39のガイド溝49とから構成される。給紙カ
セット着脱機構47は、給紙カセット39装着時におい
て、給紙カセット39の案内を行うと共に、給紙コロ2
等と接触しないように位置決めを行う。カセットガイド
48a,48bは、給紙カセット39を着脱自在に支持
するカセット支持手段の機能を有する。給紙カセット3
9が、ガイド溝49を介してカセットガイド48a,4
8bに完全に挿入された位置において、図14に示すよ
うに、側板対18a,18bの内側に設けられた駆動軸
ガイド48c,48dに、給紙カセット39のアーム軸
43(図中仮想線で示す)の両先端部が係合するように
なっている。同図では、側板18bに固設された駆動軸
ガイド48cのみを示すが、側板18aにはこれと対称
的に反対側の駆動軸ガイド48dが固設されている。ア
ーム軸43の両先端部は、給紙カセット39への挿入・
装着の際、駆動軸ガイド48c,48dに形成された傾
斜部48eにガイドされ、駆動軸ガイド48c,48d
のR形状部に挿入される。これによって、アーム軸43
の、給紙カセット39挿入・装着時の位置決めが確実に
行われ、後述する昇降アーム駆動ギヤ45とアーム軸4
3の軸端に固設されたアーム軸ギヤ44との噛合位置関
係を精度良く確保することができると共に、アーム軸4
3が回動されるときの用紙6’の重量による反力を受け
ることができ、その駆動時の噛合位置関係の保持も可能
となる。
【0065】カセットトレイ昇降駆動装置40は、側板
18aの上部内壁に固設された駆動手段としてのカセッ
トトレイ昇降モータ46と、カセットトレイ昇降モータ
46の出力軸端に固設され給紙カセット39の着脱時に
アーム軸ギヤ44と 選択的に噛合する駆動力伝達部材
としての昇降アーム駆動ギヤ45と、給紙カセット39
側に配設された、アーム軸ギヤ44と、アーム軸ギヤ4
4に内蔵されたワンウェイクラッチ44aと、アーム軸
43と、積載板昇降アーム42と、用紙積載板41とか
ら構成される。カセットトレイ昇降駆動装置40は、用
紙積載板41を、上限位置P1とカセット下限位置Pc
とに選択的に昇降させる用紙積載部材駆動手段の機能を
有する。すなわち、用紙積載部材駆動手段は、匡体に配
置された駆動手段と、匡体の内面で、かつ、給紙トレイ
上に最大積載された用紙との干渉を避ける位置に配置さ
れた、駆動手段の駆動力を用紙積載部材に伝達する駆動
力伝達部材とから構成されているといえる。
【0066】カセットトレイ昇降モータ46は、時計回
り方向及び反時計回り方向に回転駆動可能なDCモータ
からなる。カセットトレイ昇降モータ46は、図16の
みに示すカセットトレイ昇降モータ駆動回路72を介し
て制御手段60に電気的に接続されていて、この制御手
段60により後述する動作のとおり制御される。
【0067】昇降アーム駆動ギヤ45は、給紙装置10
0を上から見たとき、図12に示す位置に配置されてい
る。同図において、仮想線で示す用紙6は、給紙トレイ
7に積載される用紙である。サイドフェンス対20a,
20bは、用紙幅方向Yに最大に開いたときに同図に示
す位置まで広がり、給紙トレイ7上に積載可能な用紙6
の用紙最大幅は同図に仮想線で示す位置となる。昇降ア
ーム駆動ギヤ45は、この最大用紙幅の幅方向の外側に
配置されており、給紙トレイ7を使用して給紙する際、
積載されている用紙6の最上位の用紙6上面が給紙コロ
(図12において図示せず)に当接する過程で、昇降ア
ーム駆動ギヤ45が用紙6の一側縁部と干渉することが
なく、給紙トレイ7による給紙が可能となる。このよう
に、給紙カセット39の用紙積載板41を昇降する機構
(アーム軸43、積載板昇降アーム42)と共に、被駆
動力伝達部材としてのアーム軸ギヤ44を設け、一方、
給紙装置100の本体側(側板18a)には前述の位置
に駆動力伝達部材としての昇降アーム駆動ギヤ45を設
け、これら両方のギヤ44,45の噛み合いにより、給
紙カセット39内の用紙積載板41を昇降駆動するの
で、用紙積載板駆動部材(例えば駆動アーム等)を、各
側板18a,18bの間に配設する必要がなく、給紙ト
レイ7による給紙が干渉することなく可能で、いわゆる
割込みカセットによる同一給紙コロでの給紙が可能とな
る。さらに、このような機構によれば、給紙カセット3
9内の用紙6’の昇降のためには給紙カセット載置部全
体を昇降するような大型の機構は不要であり、簡素な機
構で可能となるので、装置の小型化、軽量化、組立性の
容易化が可能である。
【0068】ワンウェイクラッチ44aは、図6、図
8、図15において、アーム軸ギヤ44が時計回り方向
に回動されるとき、駆動力伝達回転方向(締まり方向)
となってアーム軸43を時計回り方向に回動するように
駆動力を伝達し、アーム軸ギヤ44が反時計回り方向に
回動されるとき、ゆるみ回転方向(滑り方向)となって
アーム軸43に対して駆動力を伝達せず、空転するよう
に配設されている。
【0069】この動作を、さらに図15を参照して詳細
に述べる。同図において、仮想線で示す給紙カセット3
9を、右側から左側へ図中太矢印方向に挿入するとき
に、アーム軸ギヤ44と昇降アーム駆動ギヤ45との正
規の噛み合い位置に達する前に、アーム軸ギヤ44と昇
降アーム駆動ギヤ45との歯同士が接触する。この状態
で、正規噛み合い位置まで給紙カセット39を押し込も
うとするときに、もしワンウェイクラッチ44aがない
場合、アーム軸ギヤ44とアーム軸43とは反時計回り
方向に回動しようとするが、積載板昇降アーム42は同
図の位置にあり自重で回動することができない。あるい
は、給紙カセット39に多少の振動を与え、時計回り方
向にアーム軸43を少し回動するようにセットしようと
しても、用紙6’が用紙積載板41上に載置されている
ときには、それらの用紙6’の自重によって、積載板昇
降アーム42は動くことができない。このような状態
で、給紙カセット39を無理にその奥に押し込むと、ギ
ヤ44,45やこれらのギヤを取り付けている部分を破
損したりするという問題が生じる。これに対して、前述
のようなワンウェイクラッチ44aをアーム軸ギヤ44
に内蔵すると、アーム軸ギヤ44はアーム軸43に対し
て、反時計回り方向にはゆるみ回転方向で空転するの
で、ギヤ44,45の歯同士が接触すると給紙カセット
39を正規噛み合い位置まで挿入する動作によって、ア
ーム軸ギヤ44は空転しながら昇降アーム駆動ギヤ45
の周りを相対的に転動するような動作をしつつ噛み合っ
てゆく。したがって、給紙カセット39挿入時でも、ギ
ヤ44,45の歯同士の接触による抵抗がなく、給紙カ
セット39をスムーズに正規噛み合い位置まで挿入する
ことができて、ギヤ44,45の歯の破損等も生じな
い。また、用紙積載板41を上昇させるには、アーム軸
ギヤ44が時計回り方向に回動されるが、この方向はワ
ンウェイクラッチ44aの締まり方向で駆動力がアーム
軸43に伝達されるので、用紙積載板41の上昇が可能
となる。
【0070】なお、ワンウェイクラッチ44aは、被駆
動力伝達部材としてのアーム軸ギヤ44に内蔵すること
に限らず、アーム軸ギヤ44に内蔵することに代えて駆
動力伝達部材としての昇降アーム駆動ギヤ45に内蔵す
るようにしてもよい。
【0071】図17乃至図19を参照して、請求項1及
び3記載の発明に係る構成、動作を説明する。まず、本
体テーブル1Tに給紙装置100を装着する際の位置決
めについて述べる。固定フレーム位置決め機構120
は、後述するとおり、給紙装置100の固定フレーム2
6側に配設された位置決めピン27a、可動フレームガ
イド軸31、位置決め軸36、及び本体テーブル1T側
に配設された基準長孔1Te、位置決め用ブラケット右
121、位置決め用ブラケット左122、取り付け壁面
1Tbから主に構成される。
【0072】給紙装置100が装着される側の本体テー
ブル1Tには、図17に示すように、取付け壁面1T
b、取付け壁面1Tbを挟んで対向する側壁面1Tc,
1Tdが形成されていて、これらの取付け壁面1Tb、
側壁面1Tc,1Tdにより矩形状の切欠き形状が形成
されている。これらの、取付け壁面1Tb及び側壁面1
Tc,1Tdには給紙装置100が以下のように装着さ
れる。側壁面1Tc及び側壁面1Tdには、位置決め用
ブラケット右121、ブラケット左122が実質一体的
に固定されている。ブラケット右121、ブラケット左
122は、給紙装置100側から見て、略U字状の断面
を有し、給紙装置100の可動フレームガイド軸31と
位置決め軸36とをそれぞれ支持していて、固定フレー
ム26、すなわち給紙装置100を本体テーブル1Tに
載置するようになっている。ブラケット右121、ブラ
ケット左122には、可動フレームガイド軸31の両端
部と係合し、これらの両端を支持する溝121a,12
2aと、給紙装置100を用紙搬送方向Xに移動して装
着する際、可動フレームガイド軸31を案内するための
傾斜面121c,122cと、位置決め軸36の両端部
の下面を支持する支持面121b,122bと、給紙装
置100を用紙搬送方向Xに移動して装着する際、位置
決め軸36を案内する傾斜面121d,122dとがそ
れぞれ形成されている。
【0073】一方、給紙装置100側の固定フレーム取
付部27には、その先端部に傾斜面を有する位置決めピ
ン27aが固設されている。この位置決めピン27aの
両側の固定フレーム取付部27には、一対の固定用ねじ
孔27b,27bが形成されている。本体テーブル1T
の取付け壁面1Tbには、位置決めピン27aのストレ
ート部が嵌入する昇降方向Zに長い基準長孔1Teが形
成されている。そして、この長孔1Teの両側の取付け
壁面1Tbには、前記一対の固定用ねじ孔27b,27
bと対向する位置に、図示しない固定ねじを介して固定
用ねじ孔27b,27bにねじ止めされる孔1Tfが形
成されている。
【0074】図18は、本体テーブル1Tに給紙装置1
00を装着した状態を表わしており、固定フレーム26
は、可動フレームガイド軸31の両端部が溝121a,
122aと係合し、位置決め軸36の両端部下面が支持
面121b,122bで支持されることにより、本体テ
ーブル1Tに対する給紙装置100の昇降方向Zの位置
決め及び保持がなされる。そして基準長孔1Teに位置
決めピン27aのストレート部が嵌入されることによ
り、本体テーブル1Tに対する給紙装置100の用紙幅
方向Yの位置決めがなされる。用紙搬送方向Xの位置決
めは、固定フレーム取付部27が本体テーブル1Tの取
付け壁面1Tbに突き当てることでなされる。この状態
で、前記固定ねじを、本体テーブル1Tの取付け壁面1
Tbの裏面側から孔1Tfを通して固定用ねじ孔27b
にねじ込むことにより、本体テーブル1Tに対する給紙
装置100の3次元方向の位置決めがなされ、本体テー
ブル1Tに給紙装置100が位置決め固定される。
【0075】なお、前述のように、本体テーブル1Tに
給紙装置100を装着するとき、詳細に後述するキャス
ター119の高さ調整ねじ117を回し、キャスター1
19を床面FLから上方に上げると、床面FLから高さ
Hの隙間が生じるような位置関係で、給紙装置100は
本体テーブル1Tに位置決めされる。また、図11及び
図18においては、給紙装置100のキャスター119
は2個しか配置されていないが、本体テーブル1Tから
給紙装置100を取り外しても前記2個のキャスター1
19と固定フレーム26の固定側板対26a,26b下
面とが床面FLに接触して支えられ、少し傾いた状態に
はなるが給紙装置100として自立可能であるため、本
体テーブル1Tへの給紙装置100の装着作業時に、給
紙装置100が自立せずに装着作業性が悪化するという
ことはない。
【0076】次に、孔版印刷装置1と本体テーブル1T
との位置決めについて述べる。載置台位置決め機構12
3は、後述するとおり、本体テーブル1T側の第1の基
準孔1Tg、第2の基準長穴1Th、天壁面1Ta、及
び孔版印刷装置1の本体フレーム側1Fの一対の位置決
めピン126,126、本体フレーム固定部1aから主
に構成される。
【0077】孔版印刷装置1を載置する本体テーブル1
Tの天壁面1Taには、丸孔形状をなす第1の基準孔1
Tgと、用紙幅方向Yに長い第2の基準長孔1Th、及
び孔版印刷装置1の本体フレーム固定部1aを本体テー
ブル1Tに固定ねじ1Pを介して固定するための2個の
固定孔1Tjが形成されている。固定孔1Tjは、固定
ねじ1Pのねじ外径に対して余裕のある、いわゆるばか
孔となっている。孔版印刷装置1の本体フレーム1Fの
両側壁下部の間には、用紙搬送方向Xの前後にアングル
状のステー1sが2個取り付けられている。給紙装置1
00装着側のステー1sには、位置決め用のブラケット
125が固設されている。ブラケット125の下部に
は、略水平状態に折り曲げられた下部曲げ部125aが
形成されている。ブラケット125の両端部の下部曲げ
部125aには、後述する位置決めピン126の大径部
が嵌入される孔125cが、2箇所、基準孔1Tgと基
準長孔1Thとのピッチに対応して形成されている。ブ
ラケット125の両端部の上部には、略水平状態に切り
曲げられた上部切り曲げ部125bが、2箇所、前記ピ
ッチに対応してそれぞれ形成されている。これら2か所
の上部切り曲げ部125bには、位置決めピン126の
小径部が嵌入される孔125dがそれぞれ形成されてい
る。
【0078】位置決めピン126は、段付き中実棒状を
なし、その上部に小径部が、下部に大径部が形成されて
いる。上下の孔125c及び125dには、位置決めピ
ン126の小径部及び大径部が設定されたクリアランス
をもって、本体テーブル1Tの天壁面1Taと対向する
方向に進退可能に嵌入され支持されている。位置決めピ
ン126の小径部軸端と上部切り曲げ部125bとの間
には、止め輪127が圧入装着されていて、位置決めピ
ン126の下方への抜け落ちが防止されている。位置決
めピン126の小径部には、ばね128(圧縮コイルば
ね)が巻着されていて、このばね128により、位置決
めピン126は常に下方、すなわち天壁面1Taの基準
孔1Tg及び基準長孔1Thに対して突出し嵌入する向
きに付勢されている。位置決めピン126の大径部のス
トレート部分は、基準孔1Tgと基準長孔1Thとにそ
れぞれ所定のクリアランスをもって完全に嵌入するよう
にその長さ、外径及び取り付け位置が決められていて、
位置決めピン126の突出先端部には基準孔1Tgと基
準長孔1Thとの嵌入をスムーズに導くための先細りの
テーパ面が形成されている。
【0079】孔版印刷装置1を本体テーブル1Tに装着
する際、先ず、第1の基準孔1Tg、第2の基準長穴1
Thに一対の位置決めピン126,126の大径部を嵌
入させることにより、本体テーブル1Tに対する孔版印
刷装置1の用紙搬送方向X及び用紙幅方向Yの位置決め
がなされ載置される。次いで、本体テーブル1Tの天壁
面1Taの裏面側から固定孔1Tjを通して固定ねじ1
Pを、本体フレーム固定部1aに設けられた図示しない
ねじ孔にねじ込むことにより、本体テーブル1Tに対す
る孔版印刷装置1の昇降方向Zの位置決めがなされ、本
体テーブル1Tの所定の位置に孔版印刷装置1が固定さ
れる。
【0080】なお、本体テーブル1Tの前側壁部には図
示しない開閉自在な扉が設けられており、この扉を開放
して固定用ねじ孔27bへの前記固定ねじのねじ込み
や、固定孔1Tjへの固定ねじ1Pのねじ込み等の作業
を容易に行うことができる。
【0081】このように、固定フレーム26に対して可
動フレーム18全体を用紙幅方向Yに移動することで孔
版印刷装置1又は本体テーブル1Tに、直接位置決めし
て固定することができない給紙装置100であっても、
本体テーブル1Tに対して固定フレーム26を位置決め
固定し、かつ、本体テーブル1Tに対して孔版印刷装置
1を位置決め固定することで、孔版印刷装置1に対して
可動フレーム18を相対的に位置決めすることが可能と
なる。したがって、可動フレーム18内に配設された給
紙トレイ7上の用紙6、及び給紙カセット39に収納さ
れた用紙6’を孔版印刷装置1に対して位置決めするこ
とが可能となって、用紙6,6’共に用紙幅方向Yの移
動調整を行うことができる。
【0082】次に、図9に示されている構成及び動作を
説明する。本体テーブル1Tへの固定フレーム26の取
り付けと反対側の固定フレーム26の下部底壁面には、
左右一対のキャスター119,119が取り付けられて
いる。キャスター119は、本体テーブル1Tに対して
固定フレーム26を3次元方向に位置決めして装着する
ときに、床面FLに接触可能なキャスター輪119r
と、支軸119sを介してキャスター輪119rを回転
可能に支持するハウジング118と、ハウジング118
の上方に設けられハウジング118に回転可能に支持さ
れる支持軸117と、支持軸117の上部に形成された
ねじ部117dと螺合するめねじが形成された、支持軸
117を保持する保持部材116と、キャスター輪11
9rと床面FLとが接触する接触位置とキャスター輪1
19rが前記接触位置から離間した離間位置とに、キャ
スター輪119rをして、昇降方向Zの位置調整を手動
により行うことが可能な高さ調整機構とから主に構成さ
れる。前記高さ調整機構は、後述する、回転操作部11
7a、支持軸117、支持軸117のねじ部117d及
び保持部材116のめねじから主に構成される。
【0083】支持軸117の下端にはハウジング118
に形成された孔を介して緩く嵌入された回転軸部117
bと、ハウジング118から支持軸117が抜けるのを
防止するストッパー部117cとが設けられている。支
持軸117は、ハウジング118に対して回転自在でそ
の軸線方向には抜けないようになっている。支持軸11
7のねじ部117dと回転軸部117bとの間には、支
持軸117の高さを手動で回転操作して調整するための
回転操作部117aが形成されている。回転操作部11
7aは、全輪状をなし、その直径がキャスター輪119
rを覆うように大きく形成されている。保持部材116
は、固定フレーム26の下部底壁面に固定されている。
したがって、回転操作部117aを手動で回転させる
と、支持軸117は、その軸線方向、すなわち昇降方向
Zに移動すると共に、キャスター輪119rも昇降方向
Zに移動する。キャスター輪119rの高さの調整範囲
は、図18において、本体テーブル1Tに給紙装置10
0を装着した状態で、床面FLとキャスター輪119r
との隙間、すなわち本体テーブル1Tの下部に設けられ
ているキャスター1Trの接地面からキャスター輪11
9rの接地面までの高さHが、少なくとも+2mm〜−
2mm以上の範囲で調整することができるようになって
いると、本体テーブル1T及び給紙装置100の移動時
においてキャスター輪119rが床面FLに接しない
で、かつ、使用場所においてキャスター輪119rを床
面FLに接するように、キャスター輪119rの高さ調
整がしやすい。
【0084】ところが、床面の平面度は、使用場所や保
管場所によってバラツキが多いので、好ましくは+5m
m〜−5mm以上の範囲で、高さHの調整をすることが
できるようになっているのがよい。この高さHの調整範
囲は、本体テーブル1Tに給紙装置100を装着したと
きに、給紙装置100の自重でキャスター輪119rが
少し下方に変位するので、この自重による下方への変位
を考慮して、前記高さH調整範囲に入るようにキャスタ
ー119の各構成部品の寸法等を決めるのがよい。この
ようなキャスター119を設けたことにより、孔版印刷
装置1に給紙装置100を装着した状態で移動する際に
は、キャスター輪119rを床面FLに接触させず、使
用場所や保管場所ではキャスター輪119rを床面FL
に接触させて給紙装置100の自重を受けることができ
る。
【0085】また、支持軸117の高さを調整する回転
操作部117aは、スパナ等の工具類を使用せずに、使
用者が簡単かつ容易に操作することができるように、図
11及び図18に示すような大きな直径に製作されてお
り、その外周部には図示を省略しているが粗い目のロー
レットが施されていて、使用者の手が滑らずに引っ掛か
り、回転操作がしやすいようになっている。そして、図
18に示すように、回転操作部117aの外周部が、給
紙装置100の外形部(この場合側板18d)から外側
にはみ出す寸法量L1は、少なくとも−5mm(つまり
前記外形部より5mm奥に引っ込んでいる状態)以上は
確保しないと手による回転操作がしにくい。5mm程度
の引っ込み量であれば手による回転操作は可能である
が、使用者から回転操作部117aの位置が見えて、か
つ、その操作性を良くするには寸法量L1=0以上であ
り、前記外形部と同一面か、あるいは少し出っ張ってい
る方がより好ましい。したがって、このキャスター11
9を用いることにより、使用者は、スパナ等の工具類を
使用せずに、支持軸117の高さ、すなわち床面FLか
らのキャスター輪119rの高さを簡単かつ容易に操作
することができる利点がある。
【0086】図1〜図16を参照して、前述した給紙装
置100の動作を制御する電気的制御構成について説明
する。なお、図の簡明化をはるため、図8において、上
限検知センサ3の図示を省略し、図1〜図4及び図6に
おいて、上限検知センサ3、中間検知センサ4及び下限
検知センサ5は、模型的に簡略化して示す。
【0087】トレイ下降キー67は、図9に示すよう
に、給紙装置100のカバー19近傍の操作台に配置さ
れている。トレイ下降キー67は、カバー19を開けて
押下操作を行うようになっていて、給紙トレイ7の下降
量を所定の時間押下作動させることにより設定するもの
である。
【0088】左右移動キー(左)82及び左右移動キー
(右)82は、図9に示すように、カバー上141に配
設された給紙装置操作パネル141Pに配置されてい
る。左右移動キー(左)、(右)82,81は、可動フ
レーム18の用紙幅方向Yにおける左右の移動を選択的
に切り替えて起動する機能と、その何れかの押下部を所
定の時間押下させることにより左右移動量を設定する機
能を有する。左右移動キー(左)、(右)82,81に
は、可動フレーム18の用紙幅方向Yにおける左右の移
動を選択的に切り替えるための押下部が対向して配置さ
れている。前記移動量は、少なくとも左右に各々10m
m移動することができるように設定されている。左右移
動キー(左)、(右)82,81近傍の給紙装置操作パ
ネル141Pには、左右移動キー(左)、(右)82,
81の何れかを押下作動させることにより、用紙幅方向
Yにおける左向き又は右向きに移動された移動量を表示
する左右移動量表示器80が配置されている。可動フレ
ーム18の移動量は、図9に示すような給紙装置操作パ
ネル141Pに配設された左右移動量表示器80に表示
される。左右移動量表示器80には、可動フレーム18
の移動量を表示する目盛表示部が設けられている。一
方、本体フレーム1Fの所定位置には、前記目盛表示部
に目盛表示を行うための指針部が固定されていて、可動
フレーム18の移動に伴い、その移動量がどの位の量に
なったかを報知するようになっている。
【0089】なお、左右移動キー(左)、(右)82,
81は、これに限らず、例えば前記両キーに相当する押
下部が対向して一体的に形成された、シーソタイプの周
知の構造を有するスイッチを1個のみ設けてもよい。
【0090】左右位置左限検知センサ84、左右位置右
限検知センサ85は、図11に示されるように、可動フ
レーム駆動軸30の両端部近傍の、側板対18a,18
bの下部内壁に固設されており、可動フレーム18の用
紙幅方向Yへの移動に伴って可動フレーム18と共に一
体的に移動するようになっている。左右位置左限検知セ
ンサ84、左右位置右限検知センサ85のアクチュエー
タ部84a、85aは、一定量の移動が行われると固定
フレーム26の一部(同図の場合、固定側板対26a,
26bの上端部外壁)に接触してオンするように配設さ
れており、可動フレーム18が一定量以上移動したとき
に、その左又は右の移動限界位置に来たことが検知され
る。
【0091】上限検知手段としての上限検知センサ3
は、給紙トレイ7の上昇又は給紙カセット39の用紙積
載板41の上昇(揺動)により、それぞれに載置された
最上位の用紙6,6’の何れかが給紙コロ2に適正な圧
力で接触して給紙コロ2が給紙をするのに適正な給紙位
置まで持ち上げられたときに、すなわち最上位の用紙
6,6’の何れかが、給紙コロ2をして給紙をするのに
適正な給紙位置に臨ませる上限位置P1を占めたときに
オン信号を出力し、それ以外はオフ信号を出力する。上
限検知センサ3がオン信号を出力しているときのみ、給
紙コロ2による前記最上位の用紙6(又は用紙6’)の
給紙が可能となる。上限検知センサ3は、発光部と受光
部とを有する周知の遮光型光学センサであって、給紙ト
レイ7に積載された最上位の用紙6(又は用紙6’)に
揺動自在に当接する当接片を前記アームに備え、この当
接片と連動して設けられた遮光板が前記発光部と前記受
光部との間で遮光動作を行うことにより、前記最上位の
用紙6(又は用紙6’)の上限位置P1を検知するもの
である。上限検知センサ3は、給紙コロ2近傍の本体フ
レーム1Fに設けられている。上限検知センサ3は、例
えば、特開平2−265825号公報記載の第3図等に
示されている光学センサPS2と同様の構成を有する。
【0092】下限検知センサ5は、給紙トレイ7の下限
位置P3を検知するものであって、図1〜図4に示すよ
うに、側板18a内側の所定位置に配置されている。下
限検知センサ5は、発光部と受光部とを有する周知の反
射型光学センサである。下限検知センサ5は、給紙トレ
イ7の一側面に前記発光部から光を投射してその反射光
を前記受光部で検知することにより、給紙トレイ7が下
限位置P3を占めたことを検知する。下限検知センサ5
は、給紙トレイ7が下限位置P3を占めたときのみオン
信号を出力し、それ以外はオフ信号を出力する。
【0093】中間検知センサ4は、上限位置P1と下限
位置P3との間の予め定められた中間位置P2に給紙ト
レイ7を停止させるために、給紙トレイ7の中間位置P
2を検知するものであって、図1乃至図4に示すよう
に、側板18a内側の所定位置に配置されている。中間
検知センサ4は、発光部と受光部とを有する周知の反射
型光学センサである。中間検知センサ4は、給紙トレイ
7の一側面に前記発光部から光を投射してその反射光を
前記受光部で検知することにより、給紙トレイ7が中間
位置P2を占めたことを検知する。中間検知センサ4
は、給紙トレイ7が中間位置P2を占めたときのみオン
信号を出力し、それ以外はオフ信号を出力する。中間検
知センサ4は、下限検知センサ5の配置位置から100
mm上方の側板18a内側に配置されている。発光部と
受光部とを有する周知の反射型光学センサである。
【0094】符号86は用紙幅検知センサとしてのトレ
イ用紙幅検知センサ群を示す。トレイ用紙幅検知センサ
群86は、移動支持部材としてのサイドフェンス移動軸
下22の略中央部に配設されていて、用紙幅方向Yの用
紙6の用紙幅サイズを検知する機能を有する。トレイ用
紙幅検知センサ群86は、4つのトレイ用紙幅検知セン
サ86a,86b,86c,86d(以下、単に「トレ
イ用紙幅検知センサ86a〜86d」と略記することが
ある)から構成されている。図5及び図17に詳しく示
すように、サイドフェンス移動軸下22には、アングル
状のセンサブラケット22cが固設されていて、トレイ
用紙幅検知センサ86a〜86dはセンサブラケット2
2c上に取り付けられている。各トレイ用紙幅検知セン
サ86a〜86dは、発光部と受光部とを有する周知の
遮光型光学センサである。
【0095】サイドフェンス20bの下部には、各トレ
イ用紙幅検知センサ86a〜86dの前記発光部と前記
受光部との間で遮光動作を行うセンサ作動部材としての
遮光板20lが固設されている。サイドフェンス対20
a,20bの用紙幅方向Yの移動に連動して遮光板20
lが共に移動され、遮光板20lが、前記発光部と前記
受光部との間を遮光したときに、遮光されたトレイ用紙
幅検知センサ86a〜86dがオン信号を出力し、それ
以外はオフ信号を出力するようになっている。
【0096】このような構成により、各トレイ用紙幅検
知センサ86a〜86dと遮光板20lとの昇降方向Z
の位置関係は、サイドフェンス対20a,20bを用紙
幅方向Yに移動させても変化しない。また、各トレイ用
紙幅検知センサ86a〜86dを直接給紙トレイ7に配
置していないので、サイドフェンス対20a,20bに
対して給紙トレイ7が昇降してもこれと全く関係なく、
サイドフェンス対20a,20bの位置に応じて用紙サ
イズが検知可能となる。
【0097】トレイ用紙長さ検知センサ87は、給紙ト
レイ7上面の切欠き部7a,7bから後部寄りに配置さ
れている。これは、前述の構成で用紙サイズを検知して
も用紙6の幅しか検知することができず、たとえばA4
横置きとA3縦置きとでは、サイドフェンス対20a,
20bの間隔(用紙幅)は同じでありこれらの相違を区
別することができないので、これを区別するために配置
される。トレイ用紙長さ検知センサ87は、発光部と受
光部とを有する周知の反射型光学センサであり、前記発
光部から光を投射して、給紙トレイ7上に用紙6が有る
ときにその白色反射光を前記受光部で検知することによ
りオン信号を出力し、用紙6の有無を検知する。給紙ト
レイ7上の用紙6の有無を検知する。トレイ用紙長さ検
知センサ87の配置位置は、例えば図18に示すよう
に、A4縦の用紙セット時の用紙6の後端より後側で、
B4縦の用紙セット時の後端より前側の給紙トレイ7上
に設置されれば、各トレイ用紙幅検知センサ86a〜8
6dとの出力信号の組合わせ組合せによってA4横とA
3縦、B5横とB4縦との識別が可能となる。なお、図
18においては用紙幅検知手段88の各構成要素の図示
を省略している。
【0098】図16において、符号60は制御手段を示
す。制御手段60は、I/O(入出力)ポート64、C
PU(中央演算処理装置)63、ROM(読み出し専用
記憶装置)61、RAM(読み書き可能な記憶装置)6
2及びタイマ65等を備え、それらが信号バスによって
接続された構成を有するマイクロコンピュータからな
る。制御手段60は、孔版印刷装置1における本体フレ
ーム1Fの所定位置に配設された図示しない制御ボード
に設けられていて、図の簡明化を図るため図示を省略し
た印刷装置制御手段に電気的に接続されている。前記印
刷装置制御手段は、前記制御ボードに設けられていて、
印刷動作を始めとする孔版印刷装置1の全体の動作を制
御しており、制御手段60と同様のマイクロコンピュー
タからなる。前記印刷装置制御手段及び制御手段60
は、孔版印刷装置1の上部に設けられた操作パネル(図
示せず)に配設された製版スタートキー、印刷スタート
キー(共に図示せず)等のオン/オフ信号に基づき、後
述する各動作を制御するようになっている。
【0099】上限検知センサ3、中間検知センサ4、下
限検知センサ5、トレイ用紙幅検知センサ86a〜86
d、トレイ用紙長さ検知センサ87、左右位置左限検知
センサ84、左右位置右限検知センサ85、左右移動キ
ー(左)82、左右移動キー(右)81、及びトレイ下
降キー67は、制御手段60に電気的に接続されてい
る。
【0100】上限検知センサ3、中間検知センサ4、下
限検知センサ5、トレイ用紙幅検知センサ86a〜86
d、トレイ用紙長さ検知センサ87、左右位置左限検知
センサ84、左右位置右限検知センサ85、左右移動キ
ー(左)82、左右移動キー(右)81及びトレイ下降
キー67からのオン/オフ信号やデータ信号は、制御手
段60の入力ポートに送信される。制御手段60の各指
令信号は、出力ポートを介して、トレイ昇降駆動装置1
0のトレイ昇降モータ駆動回路71、カセットトレイ昇
降駆動装置40のカセットトレイ昇降モータ駆動回路7
2、左右移動駆動装置70の左右移動モータ駆動回路7
3にそれぞれ随時送信される。
【0101】制御手段60は、上限検知センサ3、中間
検知センサ4、下限検知センサ5、トレイ用紙幅検知セ
ンサ86a〜86d、トレイ用紙長さ検知センサ87、
左右左右位置左限検知センサ84、左右位置右限検知セ
ンサ85、移動キー(左)82、左右移動キー(右)8
1及びトレイ下降キー67、及びトレイ昇降駆動装置1
0のトレイ昇降モータ駆動回路71、カセットトレイ昇
降駆動装置40のカセットトレイ昇降モータ駆動回路7
2、左右移動駆動装置70の左右移動モータ駆動回路7
3との間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ
信号を送受信しており、給紙装置100の起動、停止及
びタイミング等の動作全体のシステムを制御している。
【0102】トレイ昇降駆動装置10におけるトレイ昇
降モータ11の正転(時計回り方向の回転)駆動開始タ
イミング、すなわち給紙トレイ7の上昇開始タイミング
は、制御手段60によって、前記印刷スタートキーが押
下されたときに設定されている。またトレイ昇降モータ
11の逆転(反時計回り方向の回転)駆動開始タイミン
グ、すなわち給紙トレイ7の下降開始タイミングは、制
御手段60によって、トレイ下降キー67が押下された
ときに設定されている。
【0103】カセット昇降駆動装置40におけるカセッ
トトレイ昇降モータ46のモータ駆動軸側から見た正転
(時計回り方向の回転)駆動開始タイミング、すなわち
用紙積載板41の上昇開始タイミングは、制御手段60
によって、前記印刷スタートキーが押下されたときか、
あるいは給紙カセット39が装着されて前記カバー19
が閉じられたときに設定されている。
【0104】左右移動駆動装置70における左右移動モ
ータ32の正転又は逆転の駆動開始タイミング、すなわ
ち可動フレーム18の左移動又は右移動の駆動開始タイ
ミングは、制御手段60によって、左右移動キー(左)
82又は左右移動キー(右)81が押下されたときに設
定されており、左右移動モータ駆動回路73から左右移
動モータ32に指令が出される。
【0105】CPU63は、中間検知センサ4からのオ
ン信号に基づいて、中間位置P2に給紙トレイ7を停止
させる機能と、トレイ下降キー67を、予め定められた
時間(本実施例では3秒)以上作動させることにより、
中間検知センサ4からのオン信号を取り込まずに下限検
知センサ5からのオン信号に基づいて、トレイ昇降駆動
装置10のトレイ昇降モータ11をして給紙トレイ7を
下限位置P3に停止させる機能とを有する。
【0106】CPU63は、ROM61内に格納された
プログラムデータとトレイ用紙幅検知センサ86a〜8
6d及びトレイ用紙長さ検知センサ87とからのオン/
オフ信号に基づいて、用紙サイズ及び向きを算出し、孔
版印刷装置1の各種制御、例えば製版書き込み領域の設
定等のために孔版印刷装置1の各部に指令信号を送信す
る。前述したトレイ用紙幅検知センサ86a〜86d及
びトレイ用紙長さ検知センサ87の各出力信号に基づい
てCPU63が算出した例を表1に示す。表1におい
て、各トレイ用紙幅検知センサ86a〜86d及びトレ
イ用紙長さ検知センサ87の用紙サイズ信号がオンの場
合を○印で、用紙サイズ信号がオフの場合を−印で、ま
た用紙サイズ欄の*印は定形サイズの間に設定された中
間サイズであって不定形サイズをそれぞれ示す。この例
によれば、前述の前述したトレイ用紙幅検知センサ86
a〜86d及びトレイ用紙長さ検知センサ87の組合せ
により、用紙サイズ及び用紙の載置方向を検出すること
ができる利点がある。
【0107】
【表1】
【0108】タイマ65は、制御手段60の入力ポート
を介して取り込まれたトレイ下降キー67の押下時間を
計時し、CPU63に随時出力する。またタイマ65
は、給紙コロ2近傍のジャム有無を検出するための、給
紙コロ2の回転開始からの時間を計時する機能をも有す
る。
【0109】ROM61には、給紙装置100の起動、
停止及びタイミング等の動作に関するプログラムや必要
なデータが予め記憶されている。RAM62は、CPU
63での演算結果を一時記憶したり、前記各センサやキ
ーから入力されたオン/オフ信号やデータ信号を随時記
憶する。
【0110】次に、動作を説明する。
【0111】孔版印刷装置1の周知の動作、すなわち排
版動作、原稿画像読取動作、製版・給版動作終了と同時
に試し刷りが行われ、前記印刷スタートキーを押下する
と、前記試し刷りと同様の過程で、給紙、印刷、排紙の
各工程がセットされた印刷枚数分繰り返して行われ、孔
版印刷工程が終了する。
【0112】前記給紙工程は、前記印刷スタートキーを
押下することにより開始され、制御手段60から給紙部
58の給紙装置100に給紙指令信号が送信されて行わ
れる。制御手段60から給紙指令信号が送信されると、
トレイ昇降モータ11が正転駆動され、給紙トレイ7が
上昇される。給紙トレイ7が上昇し、上限検知センサ3
により、適正な給紙位置に臨んだ、給紙トレイ7に積載
された用紙6の最上面が上限検知センサ3により検知さ
れると、制御手段60からトレイ昇降モータ11に駆動
停止信号が送信されることによりトレイ昇降モータ11
の正転駆動が停止され、給紙トレイ7における用紙6の
最上面が上限位置P1に保持され、引き続き給紙コロ2
による周知の給紙動作が開始される。
【0113】次に、給紙トレイ7上又は給紙カセット3
9に収納された用紙6,6’の用紙幅方向Yの左右移動
を行たい場合の動作について述べる。左右移動キー
(左)、(右)82,81のうち移動させたい方向に対
応する左右移動キーが押下されると、制御手段60か
ら、左右移動モータ駆動回路73に対して左右移動モー
タ32を正転又は逆転させる指令信号が送信されて、左
右移動モータ32が回転駆動され、これにより前記減速
機構を介して可動フレーム駆動軸30が回動され、前記
ねじ機構により可動フレーム18は、固定フレーム26
に対して用紙幅方向Yにおける左向き又は右向きに相対
的に移動され、この移動された移動量は、左右移動量表
示器80に表示される。そして、前記移動量が所望の量
になったら、左右移動キーの押下作動を止めると左右移
動モータ32の回転駆動が停止され可動フレーム18の
移動が停止される。こうして、前記用紙6,6’は、画
像形成装置としての孔版印刷装置1に対して用紙幅方向
Yに移動される。したがって、用紙6,6’が孔版印刷
装置1の本体フレーム1Fに対して可動フレーム18と
共に用紙幅方向に移動されて、印刷時の用紙幅方向にお
ける画像位置の調整が可能となる。
【0114】次に、給紙トレイ7の下降動作の制御内容
を簡単に説明する。
【0115】本実施例は、前述の構成により、トレイ下
降キー67の押下時間の長さにより、給紙トレイ7の下
降下限位置を切り換える制御手段60を備えているの
で、トレイ下降キー67の押下時間が3秒未満であれば
紙面検知位置P4もしくは中間位置P2まで給紙トレイ
7を下降させ、トレイ下降キー67の押下時間が3秒以
上であれば下限位置P3まで給紙トレイ7を下降させる
ことが可能である。
【0116】例えば、給紙トレイ7の位置が図1及び図
2に示す位置から、給紙トレイ7に積載された最上位の
用紙6が給紙コロ2に当接するまで上昇している状態の
給紙を行っているときに、給紙コロ2近傍におけるジャ
ム処理や用紙6の補給等を行うために給紙トレイ7を下
降させたいときには、次のような動作が行われる。先
ず、トレイ下降キー67を3秒未満押下すると、トレイ
下降キー67のオン信号に基づいて、制御手段60によ
りトレイ昇降モータ11が逆転駆動されて、給紙トレイ
7が下降する。給紙トレイ7が下降し、中間検知センサ
4により給紙トレイ7が中間位置P2に達した位置で検
知されると、制御手段60からトレイ昇降モータ11に
駆動停止信号が送信されることによりトレイ昇降モータ
11の逆転駆動が停止され、給紙トレイ7が紙面検知位
置P4に保持される。それ故に、不必要な給紙トレイ7
の下降動作を行うことなく、ジャム処理のために紙詰ま
りの確認やジャム紙の取り出し、あるいは用紙6の補給
等を行うことができる。加えて、この状態における給紙
トレイ7は、給紙トレイ7上の積載用紙上面が、給紙コ
ロ2よりも100mm程度下方になるような紙面検知位
置P4に停止していて、図1及び図2に示す状態とな
り、給紙トレイ7の上昇距離が100mm程度短いの
で、ユーザは比較的短い待ち時間で給紙動作の再起動を
行うことができる。
【0117】また例えば、図3に示すように、給紙トレ
イ7が中間位置P2に達していて、給紙トレイ7に積載
された最上位の用紙6が給紙コロ2に当接しているよう
な満載状態の給紙時に、給紙コロ2近傍においてジャム
が発生したときには、給紙トレイ7が既に中間位置P2
に達しているので、トレイ下降キー67を押下してもそ
の押下時間が3秒未満であれば、給紙トレイ7は下降動
作をしない。このようなときには、トレイ下降キー67
を3秒以上押下して、制御手段60が、トレイ下降キー
67のオン信号に基づいて、トレイ昇降モータ11を逆
転駆動させることにより、給紙トレイ7が下降する。給
紙トレイ7が下降し、下限検知センサ5により給紙トレ
イ7が下限位置P3に達した位置で検知されると、制御
手段60からトレイ昇降モータ11に駆動停止信号が送
信されることによりトレイ昇降モータ11の逆転駆動が
停止され、給紙トレイ7が下限位置P3に保持される。
中間検知センサ4と下限検知センサ5との間隔(距離)
は100mmあるので、給紙トレイ7の下降動作終了
時、給紙コロ2と給紙トレイ7上に積載された用紙6の
最上面とのスペースが100mmの間隔(距離)の範囲
で確保され、ジャム紙を取り除くのに必要なスペースを
確保することができ、ジャム処理の作業性が向上する。
【0118】したがって、給紙トレイ7に積載された用
紙6が満載状態か満載状態に近い場合であって、給紙コ
ロ2近傍においてジャムが発生したときには、従来のよ
うに一度、給紙トレイ7に積載された満載状態の用紙6
を取り除いてジャム紙取りに必要なスペースを確保する
作業が不必要となる。
【0119】次に、給紙カセット39を給紙装置100
に装着して給紙を行う場合の動作について説明する。例
えば、図3を借りて説明すると、同図に示すように、給
紙トレイ7が中間位置P2に達していて、給紙トレイ7
に積載された最上位の用紙6が給紙コロ2に当接してい
るような満載状態、あるいはそのような満載状態に近い
状態のときには、給紙コロ2と最上位の用紙6との間に
給紙カセット39を装着するために必要なスペースを確
保することができない。また給紙トレイ7が既に中間位
置P2に達しているので、トレイ下降キー67を押下し
てもその押下時間が3秒未満であれば、給紙トレイ7は
下降動作をしない。そこで、トレイ下降キー67を3秒
以上押下して、前述のような制御手段60の制御動作を
介して、下限検知センサ5により給紙トレイ7が下限位
置P3に達した位置で検知されるまで給紙トレイ7を下
降させる。このとき、サイドフェンス対20a,20b
と枠体28とは、引張りばね114に抗して、サイドフ
ェンス移動軸下22が給紙トレイ7の下面で押し下げら
れることにより、図6に示す実線位置(あるいは図1及
び図2に示す仮想線位置)まで下降する。
【0120】これにより、サイドフェンス対20a,2
0bの上端面と、給紙カセット39装着時における用紙
収納ケース39bの底壁下面との間には、互いに干渉し
ない必要なスペースが形成されることとなって、カセッ
ト装着空間39Sが確保される。中間検知センサ4と下
限検知センサ5との間隔距離は100mmであるので、
給紙トレイ7の下降動作終了時、給紙コロ2と用紙6の
最上面とのスペースが100mm以上の高さ(間隔距
離)の範囲で確保される(図6参照)。前述したよう
に、給紙カセット39の厚さは50〜80mm程度であ
り、給紙装置100の前記所定部位に給紙カセット39
を装着したときには、給紙コロ2と用紙6の最上面との
スペースが昇降方向Zの高さ(間隔距離)で少なくとも
20〜50mm確保されるので、給紙カセット39を装
着するのに必要なスペース、すなわちカセット装着空間
39Sを十分確保することができる。この状態で、カバ
ー19を開き、給紙カセット39を、図において左方向
に給紙カセット着脱機構47を介して完全に装着する
と、昇降アーム駆動ギヤ45とアーム軸ギヤ44とが噛
合する。次にカバー19を閉じる。
【0121】また、給紙カセット39が装着されている
場合、前記印刷スタートキーを押下すると、制御手段6
0からカセットトレイ昇降駆動装置40に給紙指令信号
が送信されて、カセットトレイ昇降モータ46が反時計
回り方向に正転駆動され、昇降アーム駆動ギヤ45及び
アーム軸ギヤ44を介して積載板昇降アーム42が時計
回り方向に揺動されることにより、積載板昇降アーム4
2により用紙積載板41の自由端部が時計回り方向に持
ち上げられ、用紙積載板41上の最上位の用紙6’が給
紙コロ2に当接する給紙位置、すなわち上限位置P1を
占めて給紙可能となる。次いで、カセットトレイ昇降モ
ータ46の正転駆動が停止し、用紙積載板41に積載さ
れた最上位の用紙6’が上限位置P1に保持され、引き
続き給紙コロ2による周知の給紙動作が開始される。
【0122】次に、給紙カセット39を装着していない
ときの動作について説明する。給紙トレイ7を使用する
ときには、カバー19を開き、給紙カセット39を図に
おいて右方向に抜き取る。以降の動作は、前記実施例と
同様のためその説明を省略する。
【0123】なお、図7において用紙積載板41等の図
示を、図8において上限検知センサ3及び分離コロ対5
1a,51b等の図示を、図面の簡明化を図るためにそ
れぞれ省略している。
【0124】以上述べたように、この給紙装置100に
よれば、給紙カセット39使用時であっても、給紙トレ
イ7使用時であっても、給紙カセット39やサイドフェ
ンス対20a,20bよりも上方に位置する部材は側板
上18g以外は無く、給紙コロ2の上に特別なスペース
を設けなくとも、割込み式の給紙カセット39に収納さ
れた用紙6’を給紙するカセット給紙モードと、給紙ト
レイ7上の用紙6を給紙するトレイ給紙モードとを自動
的にかつ選択的に切り替えての給紙が可能となる。
【0125】なお、左右移動量表示器は、前述のような
左右移動量表示器83により機械式に移動量を表示する
手段に限らず、例えば周知の移動量検知センサを設け、
また、左右移動量表示器83に代えて電気作動式の左右
移動量表示器を設けることにより、この移動量検知セン
サからの移動量信号を受信して制御手段60が電気作動
式の左右移動量表示器に移動量を表示させるようにして
もよい。この場合、移動量検知センサには、例えば可動
フレーム駆動軸30の軸端に設けたエンコーダあるいは
可変抵抗器を利用したセンサ等のセンサを用い、電気作
動式の左右移動量表示器には、例えばLED(発光ダイ
オード)やLCD(液晶表示装置)を用いる。
【0126】なお、前記実施例等においては、トレイ下
降キー67の押下時間の長さにより、給紙トレイ7の下
降下限位置を切り換える制御手段60を備え、トレイ下
降キー67の押下時間が3秒未満であれば中間位置P2
まで給紙トレイ7を下降させ、トレイ下降キー67の押
下時間が3秒以上であれば下限位置P3まで給紙トレイ
7を下降させるとしたが、この押下時間は前記3秒を基
準とすることに限らず、ユーザ等の所望する3秒以外を
押下時間の基準としても良いことは言うまでもない。
【0127】なお、トレイ昇降駆動装置10を構成する
ウォーム12及びウォームホイル13aは、これらに代
えて、平歯車同士のみで構成してもよい。
【0128】なお、付勢手段は、前記実施例のばね11
4に限らず、ばね114と同等のばね特性や耐久性を有
するものであればゴム等からなる弾性部材であってもよ
い。
【0129】なお、前記実施例等では、給紙コロ2を、
孔版印刷装置1の給紙部58における本体フレーム1F
側に配設したが、これに限らず、給紙装置100側に配
設してもよい。
【0130】なお、前記実施例等の給紙装置100は、
孔版印刷装置1の本体フレーム1Fに着脱自在に配設さ
れたが、これに限らず、孔版印刷装置1の本体フレーム
1Fに固定して配設してもよいことは言うまでもない。
また、前記実施例等の給紙装置100は、孔版印刷装置
1に限らず、複写機、印刷機、ファクシミリ、プリンタ
等の画像形成装置に前記のように配設しても良いことは
言うまでもない。
【0131】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、前記構成により、サイドフェンスの用紙幅方
向の移動と連動して遮蔽手段が同じ用紙幅方向に移動さ
れることにより、大容量給紙テーブルの切欠き部が遮蔽
手段により遮蔽され、切欠き部上に載置された用紙先端
あるいは用紙後端近傍の下側の用紙が折れてセットされ
たりすることが防止されるので、このように折れた用紙
が給紙されることによる画像形成装置の搬送経路での搬
送ジャムや丁合い装置内での搬送ジャムの発生を未然に
防ぐことができる。また、多量の用紙をLCT上に積載
した状態で長期間放置されたときに、切欠き部で生じる
用紙の変形が防止されるので、このように変形した用紙
が給紙されることによる画像形成装置の搬送経路での搬
送ジャムや丁合い装置内での搬送ジャムの発生を未然に
防ぐことができる。
【0132】請求項2記載の発明によれば、前記構成及
び作用により、サイドフェンスに対して相対的に大きく
移動する大容量給紙テーブル上の積載用紙の用紙サイズ
を検出することができる。
【0133】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の効果に加え、サイドフェンスに対して相対的
に大きく移動する大容量給紙テーブル上の積載用紙の用
紙サイズを検出することができる。
【0134】請求項4記載の発明によれば、移動支持部
材により用紙幅方向に支持されているサイドフェンス
の、用紙の両側縁の位置決めをするための用紙幅方向の
移動と共にセンサ作動部材が用紙幅方向に移動されるこ
とにより、移動支持部材に、用紙の用紙幅サイズごとに
配設された用紙幅検知センサにセンサ作動部材が係合し
て、用紙幅方向の用紙の用紙幅サイズが検知されるの
で、サイドフェンスに対して相対的に大きく移動する大
容量給紙テーブル上の積載用紙の用紙サイズを検出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した孔版印刷装置にお
ける大容量給紙装置の縦正断面図である。
【図2】前記実施例の大容量給紙装置を拡大して示す縦
正断面図である。
【図3】前記実施例の大容量給紙装置において用紙満載
状態で給紙している動作を示す縦正断面図である。
【図4】前記実施例の大容量給紙装置のトレイ昇降駆動
装置及び枠体廻りの構造を示す正面図である。
【図5】前記実施例の大容量給紙装置の給紙トレイ、用
紙幅検知手段及びサイドフェンス廻りの構造を示す斜視
図である。
【図6】前記実施例の給紙カセット廻りの構成及び給紙
カセット装着状態での動作を示す縦正断面図である。
【図7】前記実施例の給紙カセット着脱機構を示す要部
の側断面図である。
【図8】前記実施例のカセットトレイ昇降駆動装置廻り
を示す部分拡大縦正断面図である。
【図9】前記実施例の大容量給紙装置の全体外観を示す
斜視図である。
【図10】前記実施例の枠体、サイドフェンス及び給紙
トレイ廻りの構成を示す要部の部分斜視図である。
【図11】前記実施例の枠体、サイドフェンス、給紙ト
レイ及びキャスター廻りの構成を示す側断面図である。
【図12】前記実施例の枠体、サイドフェンス、給紙ト
レイ廻り及び給紙カセット装着時の構成を示す一部断面
平面図である。
【図13】前記実施例における給紙カセット廻りの構成
を示す斜視図である。
【図14】前記実施例における給紙カセットの位置決め
機構を示す要部の斜視図である。
【図15】前記実施例における給紙カセットの駆動力伝
達部材及び被駆動力伝達部材の係合動作を示す要部の正
面図である。
【図16】前記実施例の電気的制御構成を示すブロック
図である。
【図17】前記実施例の給紙トレイ、用紙幅検知手段及
びサイドフェンス廻りの構造を示す一部断面正面図であ
る。
【図18】前記実施例の給紙トレイ、遮蔽手段及びサイ
ドフェンス廻りの構造を示す要部の平面図である。
【図19】前記実施例の遮蔽手段の構成及び動作を示す
要部の側断面図である。
【図20】前記実施例の遮蔽手段の構成及び動作を示す
要部の側断面図である。
【図21】前記実施例の遮蔽手段の構成及び動作を示す
要部の正断面図である。
【図22】従来の大容量給紙装置の問題点を説明する要
部の斜視図である。
【図23】従来の大容量給紙装置の問題点を説明する矢
視Xbから見た側面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置としての孔版印刷装置 2 給紙手段としての給紙コロ 6,6’ 用紙 7 大容量給紙テーブル(LCT)としての給
紙トレイ 7a,7b 切欠き部 10 トレイ昇降駆動手段としてのトレイ昇降駆
動装置 20a,20b サイドフェンス対 20l 用紙幅検知手段を構成するセンサ作動部材
としての遮光板 22 移動支持部材としてのサイドフェンス移動
軸下 39 給紙カセット 60 制御手段 86 用紙幅検知センサとしてのトレイ用紙幅検
知センサ郡 87 トレイ用紙長さ検知センサ 88 用紙幅検知手段 100 大容量給紙装置 130 遮蔽手段 131,132 遮蔽手段を構成する遮蔽板左、遮蔽
板右 133 遮蔽手段を構成するガイド部材 134 遮蔽手段を構成するガイドピン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】積載された最上位の用紙を給紙位置で1枚
    ずつ分離して用紙搬送方向に給送する給紙手段と、 前記用紙搬送方向と直交する用紙幅方向における前記用
    紙の両側縁の位置決めをするための、前記用紙幅方向に
    移動可能である一対のサイドフェンスと、 前記サイドフェンスを前記用紙幅方向に移動可能に支持
    する移動支持部材と、 前記用紙を積載し前記給紙手段に対して昇降可能であ
    り、前記サイドフェンスの前記用紙幅方向の移動を許す
    範囲の切欠き部が形成された大容量給紙テーブルと、 前記大容量給紙テーブルを昇降させるテーブル昇降駆動
    手段とを有する画像形成装置における大容量給紙装置に
    おいて、 前記サイドフェンスの前記用紙幅方向の移動と連動して
    前記切欠き部を遮蔽する遮蔽手段を具備したことを特徴
    とする画像形成装置における大容量給紙装置。
  2. 【請求項2】積載された最上位の用紙を給紙位置で1枚
    ずつ分離して用紙搬送方向に給送する給紙手段と、 前記用紙搬送方向と直交する用紙幅方向における前記用
    紙の両側縁の位置決めをするための、前記用紙幅方向に
    移動可能である一対のサイドフェンスと、 前記サイドフェンスを前記用紙幅方向に移動可能に支持
    する移動支持部材と、 前記用紙を積載し前記給紙手段に対して昇降可能であ
    り、前記サイドフェンスの前記用紙幅方向の移動を許す
    範囲の切欠き部が形成された大容量給紙テーブルと、 前記大容量給紙テーブルを昇降させるテーブル昇降駆動
    手段とを有する画像形成装置における大容量給紙装置に
    おいて、 前記大容量給紙テーブルが、前記用紙幅方向の前記用紙
    の用紙幅サイズを検知する用紙幅検知手段を具備したこ
    とを特徴とする画像形成装置における大容量給紙装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の画像形成装置における大容
    量給紙装置において、 前記大容量給紙テーブルが、前記用紙幅方向の前記用紙
    の用紙幅サイズを検知する用紙幅検知手段を具備したこ
    とを特徴とする画像形成装置における大容量給紙装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載の画像形成装置におけ
    る大容量給紙装置において、 前記用紙幅検知手段は、移動支持部材に配設された、前
    記用紙幅方向の前記用紙の用紙幅サイズを検知する用紙
    幅検知センサと、 前記サイドフェンスに配設された、前記用紙幅検知セン
    サと係合するセンサ作動部材と、 を具備したことを特徴とする画像形成装置における大容
    量給紙装置。
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